フジプレアムグループは、フジプレアム、親会社1社、連結子会社3社、非連結子会社3社及び持分法非適用関連会社1社により構成されており、「精密貼合技術(注1)」、「太陽電池モジュール製造技術」「機械装置の製造技術」等の独自技術を活用し、液晶ディスプレイ用部材、タッチパネルセンサー基板(注2)、太陽電池モジュール等の製造・加工・販売を行う他、半導体液晶関連向け装置製造販売、産業用機械システムの設計・製造・販売、太陽光発電システムの設計・施工・販売、自動車部品製造、物流業務の請負等を行っております。
フジプレアムグループのセグメント別事業内容は以下のとおりであります。
① 精密貼合及び高機能複合材部門
「精密貼合技術」を活用し、液晶ディスプレイ用部材、タッチパネルセンサー基板に関する製品の製造・販売を行っております。
液晶ディスプレイ用部材については、素材メーカー等からガラスや各種機能性フィルム等を購入し、カット、精密貼合による加工等を行い、パネルメーカーに納入しております。
タッチパネルセンサー基板についても、クリーンルーム内において、精密貼合、官能検査等を行っております。また、自動車部品の製造も行っております。
② 環境住空間及びエンジニアリング部門
「太陽電池モジュール製造技術」を活用した太陽電池モジュールの製造・販売を行っております。
また、住宅やビルの窓に使用する断熱用・飛散防止用のフィルムラミネートガラスの製造・施工・販売を行っております。
更に、「機械装置の製造技術」を活用したファクトリーオートメーションのインテグレーター事業展開、半導体液晶関連向け装置の製造・販売を行っております。
(注)1.精密貼合技術
「精密貼合」とはフジプレアムグループ固有の表現で、大小様々なサイズの光学機能性フィルム等をミクロレベルの貼合精度で貼り合わせる技術であり、自社で構築した生産ライン、官能検査及び多能工教育等の社内体制により構築され、現在、液晶テレビ等のディスプレイやタッチパネルに使用される部材の製造に活用されております。フジプレアムグループの生産工程はこの「精密貼合技術」を中心に構築されており、競合他社との差別化を図るうえで重要な位置付けにあります。
ディスプレイ関連製品の需要の増加とともに、商品ラインナップの切替サイクルの短縮化や多機能商品開発の熾烈化が生じており、パネルメーカーはより高度な貼合精度を求める傾向にあります。フジプレアムグループは、その要望に応えるべく、随時、生産設備の改造や研究開発による対応を行っております。
(1)生産ラインの自社構築
フジプレアムグループでは、生産技術開発部門において築いた基礎技術をもとに、事業の早期立上げや日々の改善・改良を目的に、各事業部において製品特性に応じた生産ラインの構築を図っております。
(2)官能検査技術
官能検査とは、人が目で見て良否を判断する検査のことであります。
各種製品は、顧客毎に異なる品質基準に沿って、欠点の位置や大きさから良否判断を行う必要があります。これは、欠点となる要素の種類が多く、品種によってその見え方や判断の方法が変わるためであり、機械検査では対応が困難なためであります。
フジプレアムグループでは、検査工程に官能検査を導入することで、顧客の多種多様なニーズへの対応を図るとともに官能検査技術の向上に努めております。
(3)多能工教育
フジプレアムグループでは、生産面、品質面の向上及び労務費の低減を図ることを目的として、従業員一人一人の総合的な生産能力の付加価値を高め、各事業部のあらゆる工程を担当できるよう、多能工教育を行っております。
2.タッチパネルセンサー基板
タッチパネルの主要部材で主に、カバーガラス・センサーガラス・センサーフィルム等で構成されており、これらをOCA(光学用透明接着材)を使って貼合して生産しております。
[事業系統図]
以上に述べた事項を事業系統図によって示すと以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてフジプレアムグループが判断したものであります。
(1)経営方針
「人が求めること」は限りなく続くことであり、企業は更なる「研究開発」を続けることで、「高付加価値製品」を生み出していきます。
フジプレアムグループは、創ることから届けることまで、顧客のニーズに対してトータルに提案できる企業でありたいと考え、現在、情報産業の一翼を担うディスプレイ関連事業を主たる柱として、環境ビジネスのクリーン・エコエネルギー関連事業あるいはメカトロニクス技術を活用したファクトリーオートメーション事業等、幅広い領域での「ものづくり」に専念し、更なる発展を続けていくことを経営の基本方針としております。
(2)経営戦略等
フジプレアムグループでは、安定した成長率の維持を最大の目標に、より一層の企業価値の向上を目指しております。
そのため、成長を牽引するためのドライバーとして「精密貼合技術を中心とした複合化技術」、「独自技術を開発し、高度化できるメカトロニクス技術」を活用し、今後の成長が見込まれる事業領域に経営資源を投下してまいります。世の中の技術革新に追随し、新たな製品領域への対応を積極的に行い、既存製品群につきましては、適切な設備投資や生産合理化を図り、競争力を向上させてまいります。
更に、研究開発を企業成長の推進力と位置づけ、複合的な技術を社内で集約することにより、常に新たな技術への挑戦を続け、新たな主力事業の確立に向けて取組んでおります。
新たにグループ化した株式会社東陽社製作所を活用し、自動車部品業界への関与を深め、新たなビジネスの展開を図ります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
フジプレアムグループは、収益性の向上を重視しており、生産性の向上、新製品開発及び営業力の強化を徹底し、経常利益率7%以上を確保することを経営指標としております。
また、フジプレアムグループは自己資本比率を財務の健全性の指標と認識しており、今後も適正な株主配当を行いながら、利益の内部留保に努め、自己資本の充実を目指してまいります。
(4)経営環境
フジプレアムグループを取り巻くビジネス環境は、アフターコロナ期の中で年度前半は、サービス消費の回復等に支えられた緩やかな景気回復基調、一方、年度後半は海外経済の減速傾向の影響、更に能登半島地震等の影響が下押し要因となり景気の減速感が強まりました。
このような環境下で、フジプレアム技術を必要とする最先端高付加価値商品市場は自動車業界を中心に広がりを見せており、フジプレアムの保有する高い独自性の複合化技術を活用できる場面が増加しております。一方で、最先端の商品群はクロスボーダーでの製造が行われることから、競合関係もグローバル化しており厳しい環境となっております。
なお、フジプレアムに与えるインフルエンザや新型コロナウイルス等の感染症問題、世界的な半導体不足問題等の影響は、現時点では軽微と考えますが、引き続き経営環境に与える影響等を注視してまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
フジプレアムグループは、研究開発型の企業として絶えず最新の技術動向を確認する必要があり、市場動向についても確実に捉える必要があります。クロスボーダーでの商品開発あるいは製造等の商流の変化に、機敏に対応することが課題と捉えております。そのために、組織の体制検討あるいは人材の確保等を行ってまいります。また、事業の多様化を進める目的で、株式会社東陽社製作所をグループ化したことから、自動車部品業界への事業展開を図ります。
財務上では大きな課題はないものの、経済環境の急変等に備えて、不測の事態に対応できるよう財務面において注意を払い運営を行っております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてフジプレアムグループが判断したものであり、ここに記載されたものがフジプレアムグループに関するすべてのリスクを網羅したものではありません。
(1)フジプレアムグループの事業環境について
① 商品市場の動向変化に伴うリスク
フジプレアムグループの主力製品である液晶ディスプレイ用部材及びタッチパネルセンサー基板は、ディスプレイ市場の動向により需要が変動いたします。フジプレアムグループでは、急激な需要の増減に耐え得る生産ラインの構築に取組んでおりますが、想定を上回る変動が発生した場合、フジプレアムグループの経営成績に影響を与える可能性があります。そのため、フジプレアムでは市場動向に十分注意を払っております。
② 特定の製品依存リスク
フジプレアムグループの売上高は、ディスプレイ関連商品の比重が高くなっており、当該商品の売上高が大きく減少した場合、フジプレアムグループの経営成績に影響を与える可能性があります。その中でも車載関連向け商品の比率が上昇しており、世界的な半導体不足の影響による車両製造台数減少の影響を受ける可能性があります。今後、売上高の多様化に向けて研究開発等に注力を行ってまいります。
③ 原材料の調達リスク
フジプレアムグループの使用する原材料についても、クロスボーダーでの調達が増加しております。このため、世界的な景気動向あるいは原油価格等のエネルギー価格等の影響を受けるおそれがあるため、調達ルートの多様化を推し進めておりますが、想定を上回る困難が生じた場合、フジプレアムグループの経営成績に影響を与える可能性があります。
④ 製品の品質に関するリスク
フジプレアムグループは、グループを挙げて製品の品質維持・管理に取組んでおりますが、万一、製造物責任に関わる製品事故が発生した場合、賠償費用の発生により、フジプレアムグループの経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。そのため、品質マネジメント委員会の設置、契約内容の精査、保険での対応等不測の事態に備えております。
⑤ 災害によるリスク
フジプレアムグループの主力製品生産拠点は、姫路市、たつの市等兵庫県西播地域に集中しており、地震や停電その他の災害が発生した場合、フジプレアムグループの経営成績に影響を与える可能性があります。そのため、災害情報あるいはハザードマップ等について最新の情報を入手し、災害への備えを怠らないよう準備対応を行っております。
⑥ 感染症リスク
インフルエンザや新型コロナウイルス等の感染症が拡大した場合、フジプレアムグループ、取引先における事業活動の制限等の影響により、フジプレアムグループの業績等に影響が生じる可能性があります。フジプレアムグループとしましては、十分な予防措置を講じ、従業員の安全と企業の生産性の両立に努めてまいります。
(2)特許権等の取得方針について
フジプレアムグループの内製生産技術は、設立以来、永年の経験に基づき構築してきた技術でありますが、特許権等の取得には馴染まない技術が多く含まれております。特許を取得した場合、生産方法が推定され、生産工程を模倣される危険性があります。
フジプレアムグループでは、現在のところ、精密貼合技術等を中心とした内製生産技術に関する特許権等の取得は不要であると考えており、これらの生産技術の外部流出防止策として、従業員との機密保持契約の締結、生産工程の外部遮断等、技術全体のブラックボックス化を行っております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー