ライオン事務器(423a)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】(1) ライオン事務器グループの事業全体の概要ライオン事務器グループは、ライオン事務器と子会社5社で構成され、文具・事務用品、オフィス家具及び事務機器の製造販売、オフィス環境のデザイン・施工・内装工事、ICT機器の文教市場向け販売並びにeコマースを主な事業の内容としております。商流としては、製造委託先及び仕入先から商品を仕入れ、販売店や異業種の大手パートナー経由又は直接、ユーザーや官公庁・自治体等に販売しております。近年は「オフィスまるごと提案」(※)を進めており、顧客のオフィス移転、レイアウト変更等のニーズを捉え、デザイン・設計から施工まで提案しております。提案にあたっては、LIONブランドの商品を取り扱うメーカー機能のみならず、時流に合わせた商品を取り込んで多様な仕入商品を取り扱う商社機能も活用し、顧客に最適な提案を行っております。また、ライオン事務器は、販売チャネルとして、ECプラットフォーム「ナビリオン(NAVILION)」を有しております。商品の配送、組立、施工は、子会社の株式会社ライオンロジスティクスと外部の配送業者に委託しております。海外において、米国子会社のLION OFFICE PRODUCTS, INC.は、アメリカ国内で主に文具を販売しております。台湾子会社の福獅事務機器股份有限公司は、商品や部材をライオン事務器や国内外の子会社向けに輸出しております。中国子会社の福獅刅公用品貿易有限公司は、ライオン事務器や日本国内企業への輸出、及び中国国内での商品販売を行っております。ライオン事務器グループの事業は、ターゲットチャネル及び組織体制毎を基礎とした、販売店事業、エンタープライズ事業、文教事業の3事業ユニットと、全社横断的な販売チャネルであるECプラットフォーム「ナビリオン(NAVILION)」を通じて販売を行うEC事業の4つの事業ユニットで構成されており、グループ全体としては単一セグメントとなっております。なお、EC事業の売上高は、販売店事業、エンタープライズ事業及び文教事業の中に含まれております。 ※「オフィスまるごと提案」について ライオン事務器が推進する「オフィスまるごと提案」は、従来の単発的な製品販売から脱却し、「幅広いソリューションによる1取引あたりの単価向上」および「顧客接点の深耕・長期化による収益の拡大」への転換を図る施策であります。① 幅広いソリューションによる1取引あたりの単価向上 オフィス家具の販売にとどまらず、電気工事やLED設置など、同業他社が扱いにくい領域までを含めたワンストップソリューションを提供しております。複合的な提案により受注単価が上昇し、営業効率や生産性の向上を実現します。これは、エンドユーザーだけでなく、売上拡大を目指す販売店やパートナー企業にとっても大きなメリットとなります。② 顧客接点の深耕・長期化による収益の拡大 単発の販売で終わらせず、「ナビリオン(NAVILION)」を通じた消耗品の継続購入や、次のオフィス改修に向けた提案などを通じて、顧客との接点を維持・拡大します。これにより、顧客との継続的な取引が発生し続ける仕組みを構築しております。課題解決型のアプローチを通じて、顧客のニーズに寄り添いながら、長期的な関係構築を図ってまいります。 ① 販売店事業(事業の概要)全国の文具やオフィス用品等を取り扱う販売店が主要な顧客であり、文具・事務用品、オフィス家具、事務機器等を販売しております。なお、一部、官公庁等のユーザーに直接販売している取引もあります。ライオン事務器グループの以下の部門が担当し、事業を推進しております。・東日本事業部(東日本の大型・中型販売店を担当)・西日本事業部(西日本の大型・中型販売店を担当)・インサイドビジネスセンター(全国の小型販売店や遠隔地の販売店等を直接訪問することなく電話、メール等で担当し、顧客の購買データ分析や販売提案を行う。) (事業の特徴)ライオン事務器設立時は文具の取り扱いが主であり、祖業から継続している事業となります。近年IT化により文具・事務用品の取り扱いが少なくなってきた販売店は、オフィス家具、事務機器等に商材を広げており、商社・メーカー両方の機能をもつライオン事務器と長年にわたり事業を続けてきました。当事業の売上は横ばいではあるものの引き続き収益の基盤となっております。販売店に対して、年に一度、約18,000点の商品を掲載した総合カタログを販売・配布して、最新の商品を認知していただいています。 ② エンタープライズ事業(事業の概要)文具・事務用品業界とは異なる業種の大手パートナー企業との協業や、法人ユーザーとの直接取引、また、介護・福祉市場、海外市場向けの取引等により、商品(文具・事務用品、オフィス家具、事務機器等)を販売する事業であります。販売店事業(①参照)が横ばい傾向であり、エンタープライズ事業の拡大に力を入れております。主に、ライオン事務器グループの以下の部門が担当しております。・ソリューション事業部(大手パートナー、法人顧客、介護・福祉市場、海外市場、他社通販サービスへの販売等を担当)・オフィス営業部(株式会社大塚商会を担当)・海外子会社(米国市場、中国・アジア市場を担当) (事業の特徴)株式会社大塚商会との協業で培ったスキーム、すなわち、協業企業の顧客にオフィス家具等の需要があった場合に共同提案したり顧客の紹介を受けたりする関係を構築することで、安定的な収益獲得が可能となるよう、文具・事務用品業界とは異なる業種の大手パートナー企業との協業を強化しております。また、法人ユーザー顧客の新規開拓を進め、直接販売を行っております。その他、量販店向けメーカーへのOEM供給や、介護・福祉施設、病院医療施設市場への販売、さらには海外市場向けに80か国以上へ主に文具・事務用品を販売しております。 ③ 文教事業(事業の概要)自治体・教育委員会を通じて、公立の小中学校へICT機器(パソコン、タブレット等)や保守業務等を、主に入札により販売しております。自治体等に直接販売するケース以外に、リース会社等を経由して販売するケースがあります。ライオン事務器グループのIT事業部が担当しております。 (事業の特徴)過去には、公立の小中学校にパソコン教室の整備に必要なパソコン、机や椅子、書画カメラ等を多く販売しておりましたが、近年は商材が変化しています。特にコロナ以降、GIGAスクール構想により、生徒1人に1台の端末が必要になり、文教向けICTニーズは急速に顕在化し、タブレットやタブレット充電収納保管庫の販売、それに伴う保守等が増加しました。ライオン事務器が入札に参加することや、SIer(※)から各学校への端末の調達や設定、その後の保守等を受託することで、受注しております。ライオン事務器は、長年にわたる文教市場への取り組みによる深い理解を有しており、ヘルプデスクを用意していることや、公立・私立を問わず幅広く現場ニーズを把握し、個別要件に柔軟に対応できることが強みです。ライオン事務器は、東京都墨田区・板橋区・大田区、多摩市、横浜市等約36自治体をカバーしております。定期的なリプレイスニーズを捕捉するとともに、ネットワーク対応等のICTインフラへのニーズ変容を見据え、ICT業務・保守を通じて信頼関係を築いてきた顧客基盤を活かしてSIerやICTベンダーとの協業を図り、新しいICTニーズに対応しております。また、新規顧客の獲得を進めるとの同時に、既存顧客には他事業で取り扱っている商材・サービス等の幅を広げた提案を実施して、事業拡大に努めてまいります。 ※ システムインテグレーター(System Integrator)の略称。情報システムの設計、構築、運用等の業務を顧客より請け負う企業を指す。 ④ EC事業(事業の概要)ECプラットフォーム「ナビリオン(NAVILION)」にて、文具・事務用品、消耗品等を販売しております。ライオン事務器では、ナビリオン営業部が、EC事業を促進する営業支援の役割を担っておりますが、上記①から③の各事業におけるターゲットチャネルに対して、横断的に取り組んでおります。 (事業の特徴)「ナビリオン(NAVILION)」の仕組みは、株式会社大塚商会の「たのめーる」の仕組みが基盤にあり、ライオン事務器ライオンブランドの豊富な文具・事務用品に加えて、コピー用紙、トナー、飲料等「たのめーる」で取り扱う多品目にわたるオフィスサプライ品を、顧客に供給するものです。OAサプライ、PC周辺機器からお茶やティッシュに至るまでオフィスで購入されるものを幅広く揃え、Webでの取扱商品総数は約450,000点、1年に2回発刊される「ナビリオン・カタログ」の掲載件数は約31,000点で、その内の約2,900点が、ライオン事務器ライオン事務器ブランドの文具・事務用品で構成されております。ECプラットフォーム「ナビリオン(NAVILION)」の強化・普及によって、ストックビジネスを次世代の収益基盤として成長加速させる方針です。ライオン事務器の「ナビリオン(NAVILION)」の顧客は法人であり、景気動向の影響を比較的受けにくく、年々積み上がっていくビジネスであるため、ストックビジネスと捉えて推進しております。 (2) 製・商品及びサービスの特徴① 文具・事務用品オフィス向けのロングセラー商品をはじめ、環境に配慮した商品等、デザイン性と機能性に優れた多彩なステーショナリーを取り扱っております。 (主な文具・事務用品)ファイル、フォルダ、パンチ、ステープラ、デスクマット、各種クリップ、定規、名札・ストラップ、指さっく等 ② オフィス家具ライオン事務器グループのオフィス家具は、オフィス向けに豊富な設計ノウハウと人間工学に基づいた技術力を駆使し、さまざまなワーキングシーンを想定した商品を開発しております。代表的な商品として、2005年に発売したフラッグシップのオフィスチェアー「i-Beetle」があり、現在も継続して販売しております。また、教育施設用家具や医療・福祉施設用家具等、オフィス以外の場所に対応した家具も取り扱っております。 (主なオフィス家具) デスク、チェアー、書庫、ロッカー、会議用テーブル、パーティション、個室ブース、教育施設向け家具、福祉施設向け家具等このうち、書庫、ロッカー、会議用テーブル等を連結子会社の株式会社サンライテックにおいて生産しております。 (オフィス提案の場:プレゼンテーションルーム)近年、オフィス家具は単品での販売に加え、ワークスタイルに合わせて空間全体をトータルコーディネートした提案を行っております。2014年10月に東京ショールーム「WORK PALETTE」、2024年12月に大阪プレゼンテーションルーム「soLid LABO(ソリッドラボ)」を開設し、お客様への提案やコミュニケーションの場として活用しております。 ③ 事務機器・ICT機器事務機器は、オフィス向けにシュレッダー・紙折機等を販売しております。またICT機器は、学校向けにパソコン等を販売するとともに、LAN構築などのICT環境を企画、設計、工事、導入後のサポートまでハードウェアとソフトウェアの両方から支援しております。現在のオフィスシーンではリアルタイムでスピーディーな情報共有が求められています。オンラインコミュニケーションを促進するデジタルツールや、ミーティングルームの円滑で効率的な運用を促すICTツールで、業務効率化とコミュニケーションの活性化をサポートします。 (主な事務機器・ICT機器)シュレッダー、紙折機、セキュリティ機器、PC、プロジェクター、タブレット充電収納保管庫、電子黒板等このうち、シュレッダー(シュレッドギア)を連結子会社の株式会社サンライテックにおいて生産しております。 以上の記載事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
有価証券報告書(2025年9月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 ライオン事務器グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてライオン事務器グループが判断したものであります。 〔経営方針〕 ライオン事務器グループは、ライオン事務器の社是「わが社は、常に新しい事務機器・事務システムを提供し、事務の合理化と能率向上に資し、企業の繁栄と社会の福祉に貢献できることを念願とする。」の精神に則り、グループ連携により「メーカー機能」と「商社機能」を駆使し幅広い需要を取り込んだ「オフィスまるごと提案」に取り組んでまいります。「メーカー機能」としては、LIONのナショナルブランドを冠したオリジナル製品を関係会社や協力会社が製造し、「商社機能」としては、ライオン事務器製品でカバーできないニーズに対して他社商品を仕入れることで柔軟な対応に心がけております。 社会環境の変化を敏感に捉え、ビジネスモデルの変革を常に意識し、顧客との信頼関係の維持と新たなパートナーシップの創出に努めることで、安定的に成長する経営を目指します。〔経営環境・優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題〕 当連結会計年度における我が国経済は、米国の高関税政策の影響を受けやすい製造業の収益にかげりが見えたものの、非製造業では高い水準が維持され、情報関連インフラ等への投資も旺盛であり、国内景気は堅調に推移しました。また大阪・関西万博の開催もあり訪日外国人観光客数が過去最高を記録する等インバウンド需要も景気の押し上げに働きました。 一方、物価上昇はあらゆるところに影響を及ぼしており、先行きは依然不透明な状況が続いております。 かかる環境下、ライオン事務器グループは企業価値の向上を目指すべく、以下を経営戦略として掲げております。 (1)時代の変化に対応 市場環境・業界動向に変化がある中、コロナ禍を経てオフィス回帰が本格化しています。Web会議やリモート会議が主流となり、個室ブース「DelicaBooth(デリカブース)type S」を中心とした商材が引き続き好評を得ております。またサステナビリティやSDGsへの取り組みとして再生材の有効活用を意識し、背・座シェルと脚端パーツに再生率100%の樹脂を使用した「スタッキングチェアー No.1070シリーズ」等、環境負荷低減に貢献する商品開発を行っております。このほか、2027年に蛍光灯の製造・販売が中止になることを受け、LED照明への切り替え需要も多く見込んでおります。また、オフィス内の電源確保や災害時・緊急時の非常電源としても利用できるポータブルバッテリー「PoPoHu(ポポフ)」等の仕入商材も提案に取り入れ、時流に合わせた働く環境を複合的な面から継続的にサポートする「オフィスまるごと提案」を軸に営業活動を推進しております。 BtoC向け商材として、文具・事務用品では、趣味のコレクション整理等に使用する推し活向けアイテム「Fandes(ファンデス)」と「ポッケde整理A5判」を新たに発売し、幅広い世代をターゲットとして展開しております。 文教事業においては、GIGAスクール需要第1期で導入された端末の更新時期に入ったため、現在利用している端末の運用サポートやICT機器のリプレイス案件が中心となりました。GIGAスクール構想第2期の需要は翌連結会計年度にかけて継続する見込みです。また教員用端末や校務システムの更新も多くあり業績の下支えとなりました。 関西エリアにおいては、今期開設いたしました大阪プレゼンテーションルーム「soLid LABO(ソリッドラボ)」で「学校×LION」と題し、ICT機器だけでない学校環境の提案を行うイベントを開催し、教育委員会に向けた訴求活動も行いました。少子化が進む中、あらゆる角度から提案の幅を広げてまいります。 また社内では、将来のAI活用を見据えて基幹システムの整備や営業関連システムの導入を進めております。受発注データや、SFA・CRMで収集・蓄積したデータをAIで分析し、営業活動の見える化、顧客管理の強化、営業活動の支援と高度化につなげてまいります。 (2)新規取引の拡大 販売店事業における従来からのルート営業に加え、エンタープライズ事業における大手パートナー企業との協業や新規法人顧客との直接取引の拡大を図り、新たな収益基盤の柱を構築してまいります。 (3)持続的な成長に向けたマーケティング戦略 社会環境がDX(デジタルトランスフォーメーション)へ向かう中、RPAやSFAの導入で事業の効率化を図り、生産性を向上させております。また、今後CRMの導入も検討しており営業支援体制を強化することで、付加価値の高い提案に努めてまいります。 (4)安定した収益基盤の確立 ECプラットフォーム「ナビリオン(NAVILION)」で、オフィスサプライ品を継続して購入していただく顧客を増やしていくことは、ストックビジネスの強化につながります。また、訪問営業がし辛い遠隔地顧客への電話やメールでのインサイドセールスも強化することで、事業ポートフォリオの組み替えも実施してまいります。 (5)コーポレート・ガバナンスの強化 内部管理体制の拡充、コンプライアンス経営の徹底を通じて企業価値の向上に努めることをコーポレート・ガバナンスの基本方針とし、企業価値の最大化に努めてまいります。また、企業法務のみならずメーカーとして知的財産を含めた法務体制を高度化させるとともに、社員のリーガルマインド向上を目指します。さらにコンプライアンスやリスクマネジメントも機能強化を図ります。 (6)社員の処遇向上と働きがいのある職場環境の醸成 社員の処遇改善や給与体系の見直しを図るべく121期よりスタートした人事制度を基に、全社員が幸せを実感でき、働きがいのある職場環境の整備、ウェルビーイングの向上に努めてまいります。また女性管理職を増やし活躍の場を積極的に提供すべく、女性活躍推進プロジェクトはスタートから3期目に入りました。 上記の戦略に取り組むべく、経営資源を投入してまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてライオン事務器グループが判断したものであります。 (1) 事業環境に関するリスク(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)① 国内市場の動向について ライオン事務器グループの売上高の大半は日本国内向けのため(日本国内向けの売上高が全体の90%超)、国内市場に大きく依存しており、国内企業における設備投資動向や公共投資の動向に大きな影響を受けます。 企業収益の悪化に伴い企業の設備投資意欲が減退した場合、また、国や地方自治体の公共投資が減少した場合、ライオン事務器グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。② 市場環境の変化について ライオン事務器グループで取り扱っている文具・事務用品やオフィス家具には、紙を前提とした製品が多くあります(ファイル、収納庫、紙折り機、シュレッダー等)。デジタル化、ペーパーレス化の進展に伴い、取扱いが減少した場合、ライオン事務器グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。一方で、新たな商材(個室ブース、Web会議用ツール等)の取扱いや、オフィスまるごと提案を積極的に推進しております。③ 競合との競争激化について ライオン事務器グループは、オフィスシーンにおいて商品とサービスをトータルで提案し、お客様の快適な環境づくりで評価をいただいております。市場は、異業種からの参入等激しい競争の状況であり、特に価格面において必ずしも優位性を維持できない場合があり、ライオン事務器グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 仕入価格の変動並びに為替変動に関するリスク(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中) ライオン事務器グループの主な生産及び仕入商品に使用している原材料は、紙、樹脂、鋼板等であります。これらは、ライオン事務器グループまたは商品仕入先が国内外から購入しております。急激な原材料の高騰、原油価格の高騰、為替の変動等により、ライオン事務器グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、ライオン事務器グループが行っている外貨建取引の割合は大きくないものの、為替相場の変動により、仕入価格が変動する他、外貨建債権等の評価替えに伴い為替差損益が発生し、ライオン事務器グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) 製品、商品及びサービスの品質不良に関するリスク(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中) ライオン事務器グループの製品及び商品については、JIS規格や業界規格及び社内基準に基づき品質管理を行っております。しかしながら、ライオン事務器グループが提供する製品、商品及びサービスにおいて、不測の事象やクレーム及びリコールが発生する可能性があります。製造物責任賠償及びリコール等の保険に加入しておりますが、損失額をすべて賄える保証はなく、ライオン事務器グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4) 売上債権の貸倒れに関するリスク(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中) ライオン事務器グループの売上高は、提出会社がその大部分を担っております(連結売上高に占める提出会社の売上高は90%超)。売上債権の保全・回収管理の強化ならびに従業員への債権管理の教育と債権保全への厳しい指導を行っておりますが、不測の事態が生じた場合には、売上債権の回収に支障を来し、ライオン事務器グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。このような事態に備え、大口案件の受注に当たっては、取締役会での審議を通じて、売上債権の貸倒リスクを低減する他、保証ファクタリングの利用や必要に応じて保険を付保する等の対策を講じております。 (5) 情報セキュリティ及び個人情報保護に関するリスク(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中) ライオン事務器グループは、事業における秘密情報、顧客情報や個人情報を保有しており、これらの情報の取扱いに関する規程を基に管理しております。また、提出会社において、JIS Q 15001に準拠した個人情報保護システム及び体制を構築して、「プライバシーマーク」を取得して運用しております。しかしながら、ライオン事務器グループの想定を超えるサイバー攻撃や不正アクセス、あるいは委託先管理の不備により、システム障害や情報漏洩が生じた場合は、ライオン事務器グループのブランドと信用の低下を招くとともに、ライオン事務器グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6) 自然災害等に関するリスク(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大) ライオン事務器グループの事業所、生産工場及び物流倉庫は国内各地に展開し、防災対策を講じておりますが、大規模な地震や洪水等予想を超える災害やテロ行為が発生した場合には、生産、販売及び物流に大きな被害が発生し、サプライチェーンが停滞する可能性があります。また、外部データセンターの被災や、通信システムの遮断により、業務遂行に支障を来す可能性があります。これらにより、ライオン事務器グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7) 法令遵守・公的規則に関するリスク(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中) ライオン事務器グループは、事業に必要な許認可等を受けております。また、公正取引、消費者保護、環境関連、労務、会計基準等の法規制を受けております。ライオン事務器グループは、法令を遵守し、社会倫理にしたがって企業活動を行うため、法令改正に関する情報収集を行うとともに、「コンプライアンス規程」「リスクマネジメント規程」等を定め、また、定期的に「コンプライアンス・リスクマネジメント委員会」を開催するほか、コンプライアンス研修を開催することにより、コンプライアンス意識の向上に努めております。しかしながら、これらの法規制を遵守できなかった場合にはライオン事務器グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、許認可等のために必要な資格保持者の雇用が維持できない場合には、許認可等が取り消され、ライオン事務器グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、建築や内装仕上の特定建設業の許認可のためには、一級建築士や一級建築施工管理技士の資格保持者の雇用の維持が必要です。 (8) 知的財産に関するリスク(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中) ライオン事務器グループは、第三者の知的財産権を侵害しないように、またライオン事務器グループの知的財産権が第三者に侵害されないように、知的財産権保護のための体制を整備しております。しかし、第三者から知的財産権の侵害を理由とする訴訟が提起されたり、また、第三者から知的財産権の侵害を受けたりする可能性を完全に排除することは不可能であるため、このような事態が生じた場合には、ライオン事務器グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (9) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(発生可能性:高、発生時期:特定時期なし、影響度:小) ライオン事務器は、取締役、執行役員及び従業員に対するストック・オプションとして新株予約権を発行しております。本書提出日の前月末時点における新株予約権による潜在株式数は2,662,000株であり、発行済株式総数32,022,000株の8.31%に相当します。 今後、ストック・オプションが行使された場合には、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。 (10) 環境、気候変動問題に関するリスク(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中) ライオン事務器グループは環境、気候変動問題への対応を重要な課題として捉えております。今後、環境関連法規制の強化により、関連する費用が増加した場合は、ライオン事務器グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、環境、気候変動問題への要求の高まりに対してライオン事務器グループの対応が遅れた場合には、販売機会の損失等により、ライオン事務器グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 人権に関するリスク(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大) ライオン事務器グループの事業活動とサプライチェーンは多岐にわたっています。ライオン事務器グループは、「コンプライアンス行動指針」を制定し、従業員の人権を尊重し、差別的言動、セクシャルハラスメント、パワーハラスメント等を行わないことを宣言し、コンプライアンス重視の経営を推進しております。しかしながら、これらの活動が適切に推進できず、事業活動の中でハラスメント行為が行われた場合や、サプライチェーンの中で人権問題が発生した場合には、レピュテーションの低下や売上の減少により、ライオン事務器グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (12) 人材確保に関するリスク(発生可能性:高、発生時期:特定時期なし、影響度:小) ライオン事務器グループの成長のためには、優秀な人材を確保し、育成することが不可欠であり、職場環境の整備や、時流に適合した働き方改革を推進することで、適正な人材の確保に尽力しております。企業間での人材獲得競争は激しさを増しており、採用コストや人件費負担の増加の可能性がある他、人材確保や人材育成が想定通りに進まない場合には、ライオン事務器グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (13) 固定資産の減損に関するリスク(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中) ライオン事務器グループは、土地・建物等の固定資産を保有しております。保有する固定資産について、固定資産の時価が著しく下落した場合や収益性が低下した場合には減損損失が発生し、ライオン事務器グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (14) 株式会社大塚商会との関係に関するリスク(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大) ライオン事務器は、「第2 事業の状況 5 重要な契約等」に記載のとおり、2008年に株式会社大塚商会と資本業務提携契約を締結しており、同社は、本書提出日の前月末現在、ライオン事務器の発行済株式総数(自己株式を除く。)の37.47%を保有する、ライオン事務器のその他の関係会社かつ筆頭株主であります。このため、ライオン事務器の意思決定に対して同社が影響を与える可能性があります。 ライオン事務器グループの当連結会計年度の売上高の12.9%、仕入高の14.8%は、株式会社大塚商会との取引によるものであり、また、ライオン事務器が運営しているECプラットフォーム「ナビリオン(NAVILION)」は株式会社大塚商会の通販サイト「たのめーる」の情報システム及び物流システムを基盤としており、ライオン事務器が従来から取り扱っている文具・事務用品・オフィス家具のほかに、「たのめーる」に掲載されている消耗品も多く含まれております。このため、ライオン事務器と株式会社大塚商会との関係性に変化が生じた場合、ライオン事務器の業績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。なお、ライオン事務器は、株式会社大塚商会以外の取引先との協業等も積極的に進めており、ライオン事務器グループ全体の売上高を拡大することにより、株式会社大塚商会との取引割合が著しく増加しないようにしてまいります。 株式会社大塚商会は、将来において、保有するライオン事務器株式を売却する可能性があり、ライオン事務器と株式会社大塚商会との取引関係に影響を与える可能性があります。なお、資本業務提携契約において、株式会社大塚商会が保有するライオン事務器の普通株式数が、発行済の普通株式数(自己株式その他議決権のない株式を除く。)の15%を下回ることになったとき、資本業務提携契約が終了することとされていますが、本書提出日の前月末時点で株式会社大塚商会はライオン事務器株式の3分の1以上を保有し、同社が保有するライオン事務器の普通株式数が、発行済の普通株式数の15%を下回ることは想定されておりません。また、ライオン事務器と株式会社大塚商会は両者の属する業界、得意とする分野が異なっており、補完関係にあることから、仮に同社におけるライオン事務器株式の保有割合が15%を下回ったとしても、事業上の協力関係が消滅する可能性は低いと考えております。 ① 人的関係についてア.ライオン事務器と株式会社大塚商会との間において、従業員の出向関係はありません。イ.ライオン事務器の監査役総数4名の内、畝野一夫氏は、株式会社大塚商会の取締役兼上席執行役員経理財務部長を兼任しております。これは、畝野氏の株式会社大塚商会経理財務部長としての豊富な知識と経験から、有益な助言を得るために招聘したものであり、ライオン事務器独自の経営判断を妨げるものではないと認識しております。監査の過程において、上場会社における実務経験を活かし、適宜、専門的知見や示唆の提供を受けております。② 株式会社大塚商会からの独立性の確保について ライオン事務器の役員には、上場金融商品取引所の定めに基づく独立役員として指定する独立社外取締役2名が就任しており、取締役会における審議に当たっては、より多様な意見が反映され得る状況にあります。 また、株式会社大塚商会はライオン事務器のその他の関係会社であるため同社に対して業績に関する事後報告はあるものの事前承認を必要とする事項はなく、事業運営の独立性が確保されていると認識しております。③ 株式会社大塚商会との競合についてライオン事務器は、文具・事務用品を中心にECプラットフォーム「ナビリオン(NAVILION)」を運営しておりますが、株式会社大塚商会においても通販サイト「たのめーる」を運営しており、同社とは競合となる可能性があります。ただし、ライオン事務器はオフィス家具・事務用品業界に属しており、株式会社大塚商会はIT業界に属しているため、主な顧客層が異なっています。また、ライオン事務器の「ナビリオン(NAVILION)」は販売店を経由してエンドユーザーに販売することが大半である一方、株式会社大塚商会の「たのめーる」はエンドユーザーに直接販売することが大半であるため、この点でも大きな競合とはならないと認識しております。なお、「ナビリオン(NAVILION)」には「たのめーる」で掲載されている消耗品も数多く含まれており、競合ではなく協業の側面も有しています。④ 株式会社大塚商会との取引プロセスについて株式会社大塚商会との取引については、関連当事者等管理規程に基づき、承認・報告を行うことで、適正性を確保しております。具体的には、原則として、取引の合理性(事業上の必要性)と取引条件の妥当性等の取引内容について審議し、独立役員、監査役の見解を踏まえたうえでライオン事務器の取締役会の承認を得ることとしております。また、関連当事者等との取引については、年度終了後にライオン事務器の取締役会に報告することとしております。 (15) 業績変動に関するリスク(発生可能性:高、発生時期:特定時期なし、影響度:中) ライオン事務器グループの主要事業の1つである文教事業における文教市場に対するICT機器等の販売は、政府の方針や地方自治体の予算に大きく影響を受けます。文部科学省から提唱された児童生徒1人1台端末環境の整備、いわゆるGIGAスクール構想が、新型コロナウイルス感染症への対策として前倒しで実行されることとなり、2021年9月期に、ライオン事務器グループの売上高、売上総利益、営業利益等が大きく前年に比較して増加しました。今後においても、政府方針、自治体予算等によって、ライオン事務器グループの経営成績が大きく変動する可能性があります。 また、ライオン事務器が属するオフィス家具・事務用品業界は3月が需要期となり、3月の売上・利益が大きく増加します。これにより、通常、第2四半期会計期間の売上・利益が大きくなる傾向があります。なお、年間通じて安定した業績を上げられるよう、上半期偏重の是正に向けて継続して取り組んでおります。上半期偏重の要因は、主に販売店事業において官公庁向けの販売が多いことによりますが、エンタープライズ事業を成長させることで、3月以外の販売が多くなると想定しております。また、文教事業において入札を獲得していくこと、ECプラットフォーム「ナビリオン(NAVILION)」を拡大することによって、業績の平準化につながると想定しております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー