ポバール興業グループは、ポバール興業及び子会社6社(株式会社日新製作所、ユニカー工業株式会社、株式会社アールエスティ電機工業、POVAL KOGYO(THAILAND)CO.,LTD.、POBAL DEVICE KOREA CO.,LTD.、博宝楽輸送帯科技(昆山)有限公司)により構成されており、最適な材料・原料等を選択する素材選定技術、使用する用途・環境等に耐えうる接着技術、熟練した技術者による樹脂加工技術を駆使した樹脂加工品を製造・販売しております。また、産業用機械の設計・製造・販売を行っております。
なお、次の部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
〔総合接着・樹脂加工事業〕
主要な製品は、特殊コンベアベルト、機能性ベルト、伝動ベルト、研磨及び研磨用部材であり、ポバール興業を中心としてPOVAL KOGYO(THAILAND)CO.,LTD.、POBAL DEVICE KOREA CO.,LTD.、博宝楽輸送帯科技(昆山)有限公司が製造・販売しております。
特殊コンベアベルトは、主に自動車、鉄鋼、食品業界をメインに幅広い産業で使用される搬送用ベルトであり、高温などの特殊環境で使用されるものもあります。ポバール興業、POVAL KOGYO(THAILAND)CO.,LTD.、POBAL DEVICE KOREA CO.,LTD.及び博宝楽輸送帯科技(昆山)有限公司にて製造・販売しております。
機能性ベルトは、搬送とは異なる目的で使用するベルトであり、高級繊維の製造用に使用する紡績ベルトなどがあります。ポバール興業、博宝楽輸送帯科技(昆山)有限公司にて製造・販売しております。
伝動ベルトは、ベルトとプーリー(ベルトから受け取った動力をシャフトに伝達するための円盤状の部品)の間の摩擦力により、動力を伝達するベルトであります。ポバール興業にて製造・販売をしております。
研磨及び研磨用部材は、超精密研磨工程で使用される台座や緩衝材であり、高耐久性と高実用性、高品質が求められ、ハイテク製品の製造過程におけるシリコンウエハやハードディスク基板、液晶ガラスなどの超精密研磨用のパッドがあります。ポバール興業、博宝楽輸送帯科技(昆山)有限公司、POBAL DEVICE KOREA CO.,LTD.にて製造・販売しております。
〔特殊設計機械事業〕
主要な製品は搬送機、回転式熱交換器、メカニカルシール等の産業用機械であります。
ポバール興業、株式会社日新製作所、ユニカー工業株式会社、株式会社アールエスティ電機工業が製造・販売しております。
搬送機は、電動機などで駆動されるプーリーまたは歯車に、ベルト、チェーンなどのベルトをかけた運搬装置であります。株式会社日新製作所にて製造・販売をしております。
回転式熱交換器は、主に食品業界にて使用され、ポンプで圧送できる原材料であれば、加熱・冷却・攪拌・混練・固化が可能となります。株式会社日新製作所にて製造・販売をしております。
メカニカルシールは、主にケミカルプロセス分野にて回転軸で使用される密封シールであります。使用流体・圧力・温度・対摩耗性・粘度・耐食性・回転数など、各種条件によって多種多様であり、豊富な実績に基づき、母材材料・摺動材・Oリング材質・Vリング等を選定し、設計・製作しております。ユニカー工業株式会社にて製造・販売をしております。
ポバール興業グループの事業系統図は以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてポバール興業グループが判断したものであります。
(1)経営方針
(社是)
企業は永遠なり、企業は魅力なり
(経営理念)
私たちは、常に新しいサムシングを求め、現場視点でものづくりを発想し、チャレンジし続けることで進化していきます
(経営方針)
深い共感力と接着加工、素材加工、機械設計を駆使し、顧客の真のニーズを知り、応えるソリューションビジネスをグローバルに展開していきます
(2)ESG経営
ポバール興業グループは、「事業を通じた環境・社会への貢献(社会課題の解決)」と「事業過程における環境・社会への配慮(社会負荷の最小化)」の両面から重点課題を摘出し、ステークホルダーをはじめ地域社会の皆様にも喜んでいただける企業を目指して活動してまいります。
詳細は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
新型コロナウイルス感染症に対する行動制限が徐々に緩和され需要と供給の両面で経済活動の正常化が進む一方、エネルギーや原材料価格の高騰、インフレの進展、金融引き締めの影響などにより景気の回復には鈍化の傾向が見られます。このような環境の中、ポバール興業グループはコア技術である「素材選定」「接着加工」「樹脂加工」「機械設計」を駆使して、以下の課題に対処してまいります。
① ソリューションビジネスモデルの深化
ポバール興業事業の原点である現場視点でのソリューション力を今以上に高め、更なる事業発展のためポバール興業の強みである「独自コア技術の組み合わせにより顧客の問題を解決する」というソリューションビジネスモデルを強力に推進してまいります。併せて、ベルト製品の新たなニッチトップ分野の開拓、新規顧客の積極的な開拓、そのためのセールスエンジニアの育成強化を推進してまいります。
② 事業のグローバル展開
ベルト関連製品につき、アジアを中心に主力の自動車・鉄鋼業界向けの他、食品・衛生材関連の業界へも販路拡大を図るとともに、紡績向け製品や半導体ウエハ用研磨パッドの営業を強化してまいります。また、海外子会社への技術・管理支援、生産指導を強化いたします。
③ 成長事業・新規事業の強化
半導体ウエハ用研磨パッドの市場開拓を積極的に進めてまいります。また、社会課題の解決のテーマとして、有機溶剤を使用しない水系接着剤で生産するベルトの研究を推進します。
④ 生産効率の抜本的な向上
新工場立上げに伴う生産性向上を目指し、生産工程の大幅な見直しと製造DXの導入を実施し生産効率の大幅な改善を進めます。また、生産工程の機械化・自動化することにより効率的かつ柔軟な生産体制を構築してまいります。
⑤ 共感力の浸透・人材開発の強化
従業員エンゲージメントの一層の向上を図るため、企業理念の社内浸透、部下と上司の対話機会の拡充、教育体系の整備と研修受講の拡大などを図ってまいります。また、社員登用制度の見直し、シニアの活用等を通じて活力のある職場づくりを進めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来の事項は、当連結会計年度末現在においてポバール興業グループが判断したものであります。
① 国内市場環境の悪化
ポバール興業グループの製品は、国内市場への依存が高く、従って自動車、鉄鋼、食品、ディスプレイ業界に属する主要顧客の国内投資が低迷した場合、ポバール興業グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(対策)
事業ポートフォリオの見直し、国内での深耕営業・海外での販路拡大等を図ってまいります。
② 原材料価格の高騰
ポバール興業グループの主要原料である樹脂は、需給バランスや原産地の経済情勢等により市況価格が変動します。従って、材料歩留の改善及び販売価格への転嫁等によって吸収できない場合、ポバール興業グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(対策)
市況変動を見据えた原料の備蓄、調達方法の改善、代替品の開発などを図ってまいります。
③ 特定仕入先への依存
ポバール興業グループが使用する原料には、仕入先が限定されるものがあります。特定の仕入先との間で安定供給の契約を締結しておりますが、不測の事態が起きた場合は供給が止まり状況によっては、ポバール興業グループの生産活動に支障が生じる可能性があります。
(対策)
該当品目につき、現時点では事業継続に必要な在庫量を確保しておりますが、引き続き調達先の開拓等を図ってまいります。
④ 余剰・長期滞留在庫
ポバール興業グループの製品は、顧客の個別仕様による受注生産が主体であり、かつ短納期のケースが多いため、原料は予め見込み発注しております。このため個別取引では需要の予測と実際の受注の間にズレが生じ、品種ごとに見ると余剰在庫、長期滞留在庫としてストックされ、評価損として処理せざるをえなくなる可能性があります。
(対策)
該当品目につき、現時点では適正な在庫水準でありますが、引き続き需要予測の精度向上と材料品種の共通化や発注の小ロット化を図ってまいります。
⑤ 海外カントリーリスク
ポバール興業グループは、タイ・韓国及び中国において生産・販売を行っております。これら地域において政治・経済・社会環境の変化など通常予期しえない事態が発生し、事業活動に支障が生じたり、事業業績に影響が出る可能性があります。
(対策)
法改正や政策変更など事業遂行にあたり懸念される情報については、現地駐在員や外部コンサルタント等を活用し、前広に収集・分析・対応するように努めております。
⑥ パンデミック・自然災害等の異常事態
新型コロナウイルス感染拡大のようなパンデミックによるロックダウン及び大規模な自然災害が想定を超える規模で発生した場合、ポバール興業グループの各拠点ないし拠点間の活動が停止・停滞し事業活動に支障が生じたり、事業業績に影響が出る可能性があります。
(対策)
工場や事務所の分散化、代替生産を想定したブリッジ体制の構築、有事に備えた防災・耐震対策、緊急時対応規程の整備などBCPの策定を図っております。
⑦ 製品の品質不良
ポバール興業グループが製造販売した製品の品質に重大な瑕疵や不備等が発生した場合には、ポバール興業ブランドの信頼失墜や損害賠償の発生によりポバール興業グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(対策)
材料受入検査、工程内検査、出荷検査など各段階で品質基準に基づく厳格なチェックを行うとともに、客先クレームがあれば毎月の品質会議の中で徹底した原因追求と再発防止策を実施しております。重大な品質問題の賠償責任を確実にカバーするため賠償責任保険を付保しております。
⑧ 技術の社外流出
ポバール興業グループが蓄積している技術ノウハウや生産技術を関係者が移籍・退職する際に社外へ持ち出した場合、ポバール興業グループの競争優位性や事業業績に影響を及ぼす可能性があります。
(対策)
生産技術に係る機密事項の外部流出を防ぐため、製造現場の機密管理の徹底や社員退職時の機密保持契約の締結など対策を講じております。
⑨ 特定販売先への依存
ポバール興業グループ売上に占めるAGCグループの割合は、当連結会計年度で20.7%を占めます。従来から共同開発や共同海外進出など、安定的な取引関係を継続していますが、今後の発注動向によってはポバール興業グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。特に、AGCグループの海外生産戦略の変更 (縮小・移転・撤退)は、ポバール興業の海外子会社の業績に影響する可能性があります。
⑩ 流通株式の時価総額
ポバール興業の流通株式時価総額は、スタンダード市場上場維持基準 (10億円以上)に照らしてみた場合、現時点では基準を満たすものの、今後とも流動性を高めることが課題となっております。そのため事業拡大による企業価値の向上、積極的なIR活動による流通株式数の増大に取り組んでまいります。
⑪ 人材難・職場力低下
ポバール興業グループにとって、優秀な人材の継続的な確保・育成は重要課題の一つであります。今後の少子高齢化や労働市場の流動化を背景に必要な人材を確保できない場合、ポバール興業の持続的な成長に影響が出る可能性があります。
(対策)
人的資本経営を掲げ、個人のキャリア形成や組織の職場力向上が事業発展につながるよう、人事施策を推進、人材育成プログラムの拡充を図ってまいります。
⑫ システム障害
ポバール興業グループは、基幹システムを導入して業務運営を行っておりますが、不正アクセス、通信障害、大規模災害による停電など予期せぬトラブルが発生し復旧に時間を要した場合、事業継続に影響が出る可能性があります。
(対策)
緊急対応マニュアルの作成、データのバックアップ、システムのクラウド化を含め、不測の事態による事業停止からの早期復旧について対策を講じてまいります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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