ハイマックス(4299)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】(1)事業の内容 ハイマックスグループは、ハイマックス及び子会社1社(株式会社エスビーエス)により構成されており、コンピュータ・ソフトウエアのシステム・ライフサイクルの各領域にわたり高付加価値ソリューションを提供する単一のバリュー・ソリューションサービス事業を営んでおります。 なお、ハイマックスグループは単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりません。 ハイマックスグループの提供するバリュー・ソリューションサービス事業の内容は次のとおりであります。 ハイマックスグループがターゲットとしている基幹システムは、システム化計画の企画から始まり、設計・開発フェーズに移り、稼働後のメンテナンスへと進展いたします。そして、メンテナンスを継続している過程で次期システムの企画が立ち上がるというシステム・ライフサイクルになっております。 当該ライフサイクルのシステムの企画/設計・開発フェーズでは「システム・ソリューションサービス」を、メンテナンスフェーズでは「システム・メンテナンスサービス」を提供しております。また、次期システムの企画フェーズでは、これまで蓄積した高度な専門業務知識と技術ノウハウをベースにお客様への提案営業を実施しております。 ① システム・ソリューションサービス システム化計画の企画に対するコンサルティングから設計・開発・テスト・導入に関してメインフレーム系からインターネット基盤関連技術まで一貫したサービスを提供いたします。 ② システム・メンテナンスサービス 稼働後のシステムに対し信頼性が高いメンテナンスサービスを提供いたします。 メンテナンスサービスは長期安定的な受注の確保と業務ノウハウの蓄積を図ることができます。更にメンテナンスサービスを通して、次期システムへの提案営業を積極的に行うことにより、企画といった上流工程からの継続受注へと繋がります。 (2)ハイマックスグループの事業系統図 ハイマックス及び子会社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。 ハイマックスはバリュー・ソリューションサービスの提供にあたり、株式会社エスビーエスにシステム・ソリューションサービス及びシステム・メンテナンスサービスのそれぞれ一部を委託しております。 (事業系統図)
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、ハイマックス企業グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 ハイマックスグループは、創業の理念である「公明正大」と「自主独立」を踏まえ、法と正しい企業倫理に基づき事業運営に取り組んでまいりました。 情報サービスにおける高付加価値ソリューションの提供により、ベスト・パートナーとして顧客の競争力を高め、以って情報化社会の発展に貢献することを経営の基本方針としております。 (2) 経営戦略等 ハイマックスグループは、コンピュータ・ソフトウエアのシステム・ライフサイクルの各領域にわたりシステム・ソリューションサービスとシステム・メンテナンスサービスを提供しております。システム・メンテナンスサービスは長期安定的な受注の確保と顧客の業務ノウハウの蓄積を図ることができ、次期システムへの提案営業を積極的に行うことにより、上流工程からの継続受注へと繋げております。このような取り組みにより、20年以上継続取引している顧客グループ向け売上高は概ね8割程度となっております。また、業種別販売実績では、保険業界向け売上高が30.7%と最も多くの割合を占めております。特に、生命保険業界特有の業務ノウハウを長年蓄積し、生命保険会社の基幹システムのほぼ全領域でシステム開発の実績があります。 ハイマックスグループは、2024年3月期を初年度とした3ヶ年の中期経営計画 『NEXT C4』を策定し、安定的かつ着実な成長を目指し、次の経営戦略に取り組んでまいりました。 ① 主力の受託開発事業(コアビジネス)の拡大② デジタル技術を核としたDX案件の積極的受注③ 人的資本への投資を継続④ 開発人員の増強⑤ 更なる事業拡大に寄与する業務・資本提携やM&Aの遂行 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 上記の中期経営計画『NEXT C4』の最終年度である2026年3月期の業績は、連結売上高20,000百万円、連結営業利益1,820百万円と予想しておりました。しかしながら、当初見込んでいた受注案件の一部において、顧客の投資方針の変更等を背景に、案件の中断や開発スケジュール及びスコープの変更が発生したことから、当期の売上計画の進捗が遅延いたしました。これに対し、ハイマックスは機動的な受注ターゲットの見直しや新規案件の開拓・獲得に向け、全社的な営業活動に注力してまいりましたが、受注の落ち込みを補うには至りませんでした。また、利益面につきましては、前述の売上高の状況に加え、企業買収に伴う一時的費用が発生しました。2026年3月期の各指標数値の実績は、下表のとおりです。(単位:百万円) 2024年3月期(実績)2025年3月期(実績)2026年3月期(実績)2026年3月期(予想)連結売上高17,35718,06618,21620,000連結営業利益1,7191,8071,5621,820非金融分野比率33.5%33.0%34.6%30%維持エンドユーザー取引比率30.0%29.6%33.830%維持DX案件売上高比率20.3%24.3%24.825%へ拡大ROE11.1%11.4%10.1%毎年12%水準の確保 ハイマックスグループは、2027年3月期から2029年3月期の3ヶ年を期間とした中期経営計画『Re:Growth2028』を策定いたしました。 当計画のモニタリング指標は、次のとおりです。 2026年3月期(実績)2027年3月期(予想)~2029年3月期連結売上高182億円200億円223億円エンドユーザー売上高比率34%34%36%連結営業利益率9%6%7%EBITDA※16億円14億円18億円ROE10%7%9%※ のれん償却・減価償却前の営業利益 (4) 経営環境情報サービス産業の見通しにつきましては、日本銀行が公表した全国企業短期経済観測調査の2026年3月調査によりますと、ソフトウエア投資額の2026年度計画が全産業全規模合計で+3.4%となり、堅調な状況が継続しております。一方で、慢性的な技術者不足を背景とした人材獲得競争の激化等により、コストが上昇し、利益への影響が拡大しています。 (5) 事業上及び財務上の対処すべき課題 ハイマックスグループを取り巻く事業環境は、DX需要の拡大やAIの進展に加え、コスト構造や案件の短期化・高度化などにより大きな転換点を迎えております。 前中期経営計画『NEXT C4』では、上流工程から下流工程までを一気通貫して対応できる事業運営と主要顧客との取引を基盤として、一定の事業規模および収益性を確保してまいりました。一方で、より高付加価値な上流・高度領域への展開による構造転換が課題であるとの認識に至っております。 ハイマックスグループは、長期ビジョンとして「顧客と共に何を創るかを定義し、価値を創出し続ける価値共創企業」への転換を掲げております。 この実現に向け、中期経営計画『Re:Growth2028』は将来の収益成長に向けた投資フェーズと位置付け、「安定的な収益基盤の拡大」と「新たな成長領域への挑戦と創出」の両輪で、経営基盤整備と事業構造の転換を図り、再び成長軌道に乗る起点といたします。このため、ハイマックスグループが対処すべき主な課題は以下のとおりであります。 ① 受注基盤強化と事業構造転換による事業規模の拡大 ハイマックスグループは、高付加価値案件の継続的な獲得を通じて、受注基盤の強化と事業規模の拡大を図ることを重要な課題としております。 従来の人月モデルを中心とした受託開発に加え、業務理解力とシステム構築力を基盤に、上流工程や高度領域における付加価値提供によって収益を創出する事業構造への転換を進めるとともに、エンドユーザーとの直接取引比率の向上に努めてまいります。 また、AIを活用した提案力及び受注力の強化に加え、AIを含む技術・ノウハウを組み合わせたソリューションビジネスの拡大を通じて、収益構造の多様化を図ってまいります。 これにより、案件の内容・単価・継続性の観点から、質の高い受注構造への転換を目指してまいります。 併せて、成長戦略の一環としてM&Aを活用し、更なる事業領域と事業規模の拡大を図ってまいります。 ② AI活用による競争力強化と価値創出の高度化 AIの急速な進展により、単なる作業の自動化や省力化にとどまらず、システム構築において、業務全体を理解し、価値を設計・統合する能力の重要性が一層高まっております。 ハイマックスグループはこれまで、「ユーザー×SIer」「サービス×システム」「業務×IT」を「つなぐ力」で、課題を解決し価値を提供してまいりました。 AI時代においては、こうした「つなぐ力」と「一気通貫力」といったハイマックスの強みをベースに、AI駆動開発※への転換を図ってまいります。これにより、生産性向上と価値創出を両立させた成果を顧客へ提供することを通じて、競争力を高め、選ばれるSIerであり続けることを目指してまいります。 また、そのためにAIを使いこなせるエンジニアの育成・増強に向けた計画的投資に取り組んでまいります。 ③ 人材戦略による成長基盤の確立 ハイマックスグループの持続的な成長を実現するためには、事業戦略及びAI活用を支え、これらを確実に実行できる人材基盤の強化が不可欠であると認識しております。 新卒採用及びキャリア採用を通じた計画的な人材確保に加え、社員エンゲージメントの向上を重要な経営課題と位置付け、社員満足度調査等を通じて把握した課題を踏まえながら、人事制度や働き方に関する施策を随時見直してまいります。併せて、事業戦略及び事業構造の転換に対応した人材ポートフォリオの高度化を図るとともに、多様な人材が公平に活躍できる職場環境の整備を進め、持続的な成長を下支えする人材基盤の構築を目指してまいります。 ④ グループガバナンスと経営基盤の強化 ハイマックスグループは、事業領域の拡大やM&Aの実施によりグループ構成が変化する中で、戦略を確実に実行し、持続的な成長につなげていくためには、グループ全体を見据えたガバナンス及び経営基盤の一層の強化が重要な課題であると認識しております。 このため、ハイマックスグループは、グループ各社における役割と責任を明確化しつつ、権限委譲と統制のバランスを適切に保ちながら、意思決定の迅速化と経営の実効性向上を図ってまいります。 併せて、事業戦略や投資判断の実行状況を継続的にモニタリングし、必要に応じて戦略の修正や是正を行う仕組みの高度化に取り組んでまいります。 また、M&Aを通じてグループに加わった企業との連携を深め、プロジェクト管理、品質管理、リスク管理、情報セキュリティなどのグループ全体の事業運営の安定性と効率性の向上を図ってまいります。 ※ AI駆動開発:設計・実装・テスト等の開発工程の一部または複数の工程にまたがってAIを活用する開発手法
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 ハイマックスグループの事業活動その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると想定される主な事項を記載いたします。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてハイマックスグループが判断したものであります。 また、以下の項目は予測されない事態が発生した場合に業績に与える影響が高いと判断したものであり、ハイマックスグループに係る全てのリスクを列挙したものではありません。(1) システム開発におけるプロジェクト管理について 近年、開発期間の短期化及び機能の複雑化など顧客からの要請は、高度化しており、顧客との契約完遂を図るためには、当初想定した以上の開発工数の増加及び機能改善などにより、当初見積ったコストを上回り採算が悪化することがあります。また、納入及び売上の確定後における瑕疵補修などによって追加費用が発生し、最終的に不採算となり、ハイマックスグループの利益に負の影響を及ぼす可能性があります。なお、これまでに経験のない新業務または新技術を用いたシステム開発においては、当該リスクが顕在化する可能性が高まります。 ハイマックスグループは、システム開発において、受注前に業務面及び技術面並びに体制面などの各種のリスクを踏まえた受注判定会議による受注の可否判断を行った上で、見積審査会の承認(決裁規則に基づき高額等の場合は、取締役会決議)を経るなど、事前のリスク管理の強化・徹底を図っております。また、受注後、特に難易度の高い案件を重点プロジェクトと選定し、その推進状況を毎月の経営執行会議等で報告し、対応策の指示及びその進捗管理を行うことにより、損失の危険の回避または最小化に努めております。なお、各プロジェクトの品質及び進捗状況等を月次で管理し、必要に応じて改善計画を立て顧客との契約完遂に努めておりますが、改善に要するものを含めコストを再度見積った結果、受注額を上回り損失見込みとなった場合、将来の損失に備えるため、各会計年度末における受注契約に係る損失見込額を受注損失引当金として計上しております。(2) 人材の確保と育成について ハイマックスグループの事業拡大及び事業構造の転換を推進するためには、一定水準以上のスキルを有する技術者の確保及び育成が不可欠であります。特に、案件が高度化・短期化する中、プロジェクト・リーダー(PL)の確保・育成が継続的な課題であることに加えて、AIを活用する開発手法への転換を進める中、AIを使いこなせるエンジニアの育成・増強に向けた計画的投資が必要であると認識しております。これらの人材の確保・育成が計画どおりに進まない場合には、ハイマックスグループの売上高や収益性に負の影響を及ぼす可能性があります。なお、現時点においても慢性的な技術者不足を背景とした人材獲得競争の激化等により、コストが上昇し、収益への影響が発生しております。 ハイマックスグループは、中期経営計画に基づき、優秀な新卒社員及び即戦力となるキャリア技術者の採用を行うとともに、PL育成の強化やAI活用にむけた、教育カリキュラムの拡充や各種資格取得支援を通じて、AIを含む新技術に対応できる人材の育成に努めてまいります。(3) 特定の顧客への依存度が高いことについて ハイマックスグループの売上高上位3社が総売上高に占める割合は、2026年3月期で51.3%と高くなっております。 従って、これらの顧客の営業方針、業績及び財政状態によっては、ハイマックスグループの売上高及び利益に負の影響を及ぼす可能性があります。なお、現時点では当該リスクが顕在化する可能性及び時期並びに具体的に業績に与える影響は、認識しておりません。 ハイマックスグループは、中期経営計画及び年度予算に基づき、取引拡大を目指す顧客を明確にし、戦略的な営業活動に努めております。(4) コンプライアンスの遵守について ハイマックスグループまたはハイマックスグループ関係者によるコンプライアンス違反等が発生した場合、ハイマックスグループの社会的信用失墜や売上高及び利益に負の影響を及ぼす可能性があります。なお、現時点では当該リスクが顕在化する可能性及び時期並びに具体的に業績に与える影響は、認識しておりません。 ハイマックスグループは、担当執行役員を委員長としたコンプライアンス委員会の下でコンプライアンス体制の構築及び推進を図り、労働関係を含む各種法令遵守の調査・指導及び教育・啓蒙を行い、コンプライアンス違反の未然防止に努めております。(5) 機密情報の管理について ハイマックスグループは、システム開発の過程において企業情報及び個人情報などの機密情報を取り扱う場合があります。何らかの過失・悪意などにより機密情報が外部に漏洩した場合、社会的信用失墜や売上高及び利益に負の影響を及ぼす可能性があります。なお、現時点では当該リスクが顕在化する可能性及び時期並びに具体的に業績に与える影響は、認識しておりません。 ハイマックスグループは、個人情報保護については、プライバシーマークを取得するとともに、全役職員に対して、情報セキュリティ教育及び試験を定期的に実施し知識の向上と意識づけの強化を図っております。併せて委託先と機密情報漏洩に関する「秘密保持契約」を締結するとともに、ハイマックス従業員及び委託先要員から「秘密保持同意書」を入手しております。更にハイマックス開発施設はもとより、可搬式情報機器へのセキュリティ対策などを実施しております。(6) M&Aについて ハイマックスグループは、中長期的な事業成長の加速及び事業領域の拡大を目的として、戦略的なM&Aを実施しております。しかしながら、M&Aを実施しても、必ずしも当初想定していた成果が得られる保証はありません。加えて、M&A実施時において、のれんが発生する場合は資産計上し、その後、当初想定していた将来計画を著しく下回ることとなった場合は、減損処理を行う必要が生じるなど、ハイマックスグループの利益に負の影響を及ぼす可能性があります。 ハイマックスグループは、M&A検討段階において、法務・会計等の外部の専門家を含むデューデリジェンスを十分に実施するとともに、実施後においても、経営管理体制の強化、PMI(統合プロセス)の着実な推進及び定期的なモニタリングを行うことで、当該リスクの低減に努めてまいります。(7) 災害等の発生について 地震等の自然災害や新型インフルエンザ等の感染症が発生したことに伴い、開発の人員体制や開発機器などのシステム開発環境を確保できない時は、顧客と契約した納期が遅延し、ハイマックスグループの売上高及び利益に負の影響を及ぼす可能性があります。 ハイマックスグループは、緊急かつ重大な損失の危険が発生した場合は、「危機管理規則」に基づき、社長を本部長とする対策本部を設置し、必要な対応を図ることとしております。また、大規模災害発生時を想定した社内情報システムのクラウド化及びバックアップ二重化体制や、全役職員を対象に「安否情報確認訓練」を実施するなど備えております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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