扶桑化学工業(4368)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業などのリスク


扶桑化学工業(4368)の株価チャート 扶桑化学工業(4368)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

扶桑化学工業グループ(扶桑化学工業および連結子会社6社)は、「ライフサイエンス事業」および「電子材料事業」の2分野に関係する事業を行っています。扶桑化学工業グループにおける各事業の位置付けは次のとおりです。なお、次の2部門は「第5  経理の状況  1.連結財務諸表等  (1)連結財務諸表  注記事項」に掲げるセグメントの区分と同じです。

また、当連結会計年度より、従来「電子材料および機能性化学品事業」としていた報告セグメントの名称を「電子材料事業」に変更しております。この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。

(ライフサイエンス事業)

当セグメントにおいては、(a)果実酸類、有機酸類、(b)応用開発商品の製造・販売を行っています。

(a)果実酸類、有機酸類

リンゴ酸、クエン酸、グルコン酸等の果実酸類および無水マレイン酸等の有機酸を中心に製品構成しています。果実酸類は飲料、加工食品に使用する酸味料、pH調整剤、酸化防止剤等の食品分野での用途を中心に、洗剤、化粧品、表面処理剤、コンクリート用混和剤、電子機器等の工業分野での用途に至るまで幅広く使用されています。

(b)応用開発商品

果実酸等の扶桑化学工業グループ製品を原料として、食品分野、工業分野に幅広く用途開発する商品であり、① 麺食品の品質改良剤、② 加工食品の日持ち向上剤、③食品製造メーカーにおけるトータル・サニテーション、④ 金属加工の改善等に用いられています。

[主な関係会社]

扶桑化学工業(本社、東京本社、新大阪事業所、鹿島事業所、東京研究所、大阪工場)、青島扶桑精製加工有限公司、青島扶桑貿易有限公司、扶桑化学(青島)有限公司、FUSO (THAILAND) CO.,LTD.、PMP Fermentation Products, Inc.

 

(電子材料事業)

当セグメントにおいては、(a)電子材料、(b)機能性化学品の製造・販売を行っています。

(a)電子材料

研磨剤原料用途として利用されている超高純度コロイダルシリカを中心に製品構成しています。この製品は、半導体業界を中心に需要があり、微細化、高集積化される次世代半導体集積回路の製造に必要なCMP(化学的機械的平坦化)スラリーにも対応しています。

(b)機能性化学品

プラスチック、塗料の添加剤および香料、化粧品の原料としての用途に使用される樹脂添加剤や、精密化学薬品製造の技術を活かしたファインケミカルを販売しています。

[主な関係会社]

扶桑化学工業(東京本社、京都事業所、鹿島事業所、神戸研究所、東京研究所)、青島扶桑精製加工有限公司、扶桑化学(青島)有限公司

(事業系統図)

以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりです。

※株式会社扶桑コーポレーションは、2026年3月31日付で解散しました。


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

扶桑化学工業グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において扶桑化学工業グループが判断したものです。

(1)基本方針

扶桑化学工業グループは、下記の社是、経営信条に則り、収益力・人財(材)力・技術力のレベルを高め、継続的発展を遂げる企業を目指すために、「企業価値」および「企業品質」をより高める企業経営をしていきます。

社是

「限りなき進歩と創造」

経営信条

一. 信用を重んじ確実を旨とする

一. 技術を通じて国家社会に貢献し

一. 社業の繁栄によって従業員の豊かさを築く

そのために、ニッチな市場のニーズをとらえ、スピード、コスト、クオリティのバランスが高次元で調和している「金メダル製品」の開発を目指し、顧客満足の最大化を目指していきます。

(2)中長期的な会社の経営戦略、経営環境及び対処すべき課題

今後の世界経済は、地政学リスクの顕在化、金融引締めによる景気の後退、インフレの継続等の経済の混乱要因により、引き続き先行きは見通せない状況にあります。

このような状況のもと、扶桑化学工業グループは、既存製品の製品力向上、海外事業展開の推進、新規製品の開発等の販売力の強化、並びに、新規製造設備の着実な立ち上げによる供給力の強化を目指します。

来期の売上高は、半導体市場の回復および円安の影響で増加する見込みですが、営業利益は、原料・エネルギー価格の高止まり、新規設備の稼働開始に伴う減価償却費等の費用増加により、微増に留まる見込みです。経常利益は、当連結会計年度に計上された為替差益の影響がなくなるため、親会社株主に帰属する当期純利益は、遊休生産設備の取壊し工事を予定しているため、それぞれ減益となる見込みです。

 

〇連結業績計画および当期実績比較

(単位:百万円)

 

2023年度実績

2024年度計画

増減額

売上高

58,970

65,000

+6,029

営業利益

11,083

11,150

+66

経常利益

11,883

11,250

△633

親会社株主に帰属する当期純利益

8,343

7,400

△943

償却前営業利益

18,244

19,500

+1,255

 

〇ライフサイエンス事業連結業績計画

(単位:百万円)

 

2023年度実績

2024年度計画

増減額

売上高

34,142

36,300

+2,157

営業利益

5,637

5,350

△287

償却前営業利益

7,252

7,050

△202

 

 

〇電子材料および機能性化学品事業連結業績計画

(単位:百万円)

 

2023年度実績

2024年度計画

増減額

売上高

24,827

28,700

+3,872

営業利益

7,533

7,900

+366

償却前営業利益

12,869

14,350

+1,480

 

<中期経営計画>

扶桑化学工業は、2021年5月7日に2025年度を最終年度とする中期経営計画 “FUSO VISION 2025”を発表し、各戦略目標達成に向け取り組んでまいりました。また、業績が中期経営計画策定当初の経営目標を大きく上回ったため、2023年5月11日に、足元の業績動向を踏まえ、最終年度(2025年度)の経営目標を変更いたしました。

当連結会計年度は、主として半導体市況低迷の影響を受けたことで、前連結会計年度と比較して売上高、営業利益とも下回りました。しかし、この状況は、短期的な景気サイクルによるものと判断しており、“FUSO VISION 2025”で掲げている中長期の経営方針や施策を変更するものではありません。そのため、2023年5月11日に修正した最終年度の経営目標は変更せず、目標達成に向けて “FUSO VISION 2025”の施策を着実に実行してまいります。

中期経営計画の詳細および、中期経営計画の見直しに関する詳細につきましては、扶桑化学工業ウェブサイト(https://fusokk.co.jp/fusovision2025)をご参照ください。

 

1.中期経営計画の概要

名称   :中期経営計画“FUSO VISION 2025”

サブテーマ:社会課題の解決に貢献するFUSOであるために

期間   :2021年度~2025年度(5ヶ年の中期計画)

経営目標 :売上高850億円、営業利益190億円、償却前営業利益300億円

経営方針 :①既存事業における拡大する需要の取り込み、着実な対応

②新規事業・分野への投資・挑戦

③持続的成長を支える経営基盤の強化(SDGsへの取組み)

 

2.目指す企業像

「限りなき進歩と創造」の先にあるもの、扶桑化学工業グループが目指す企業像としては、その特定の分野で輝く数多くの金メダル製品と様々な価値観・アイデアを持つ社員がそれぞれの持ち場で活き活きと働き、社会に貢献し続けられる体力のある企業、そのような未来を思い描き下記の通り設定しました。

 

・グローバルニッチトップを追求する FUSO

 ・人々の暮らしの豊かさの向上・持続的な未来に貢献し続ける FUSO

 ・現状に満足することなくInnovationに挑戦し続ける FUSO

 ・既存事業に続く成長性ある第3の柱構築で倒れない強い企業である FUSO

 

 

<対処すべき課題>

扶桑化学工業グループの事業展開において、以下を重点的テーマとして取り組んでいきます。

 

(ライフサイエンス事業)

2023年度は、前年度までに伸長していたビジネスの反動が大きい1年となりました。コロナ禍で混乱していた物流が通常に戻り、顧客の在庫確保の勢いは落ち着きました。また幅広い業界で在庫調整局面は長引き、扶桑化学工業の果実酸ビジネスに影響を与えました。2024年度は、国内外販売網を強化し、顧客ニーズを的確に捉え、販売数量の拡大を目指します。また、国際食品安全マネジメントシステム「FSSC22000」の認証取得範囲を広げ、世界基準での品質の高さをアピールし、販売数量の伸長に結び付けていきます。

次世代新製品として取り組んできたコート果実酸(有機酸の油脂コーティング品)は、2023年度は当初想定用途のグミ以外でも新規採用が拡大しました。様々な要望に応えるため、品目拡大を進め、更なる採用を目指します。また新しいコンセプト製品群(酢酸液体の粉末化やグルテンフリー食品用製剤など)は、顧客から高い評価をいただいています。製品ラインナップを充実させつつ、十三工場の機能を大阪工場へ集約し、新設備で効率的に生産し、販売の拡大を実現します。

海外では、青島扶桑精製加工有限公司のテストキッチンや上海食品調味料開発センターを活用することによって、中国国内でのFFAビジネス(※)を更に拡大していきます。またFUSO(THAILAND)CO., LTD.ではタイ国内のみならず、経済成長が著しい周辺国での営業活動を強化しており、各国のローカル食品におけるFFAビジネスを成長させていきます。米国にあるPMP Fermentation Products, Inc.では、2023年度にグルコン酸類の製造能力を2割増しており、北米で拡大する需要を確実に取り込み、シェア拡大に努めます。

扶桑化学工業の強みである顧客のニーズに応えられる営業力、製品開発力を活かし、国内外においての市場の動向をいち早くキャッチすることで、売上および利益の確保に繋げます。

※果実酸の特徴を活用したビジネス

 

(電子材料および機能性化学品事業)

ウェブ会議やリモートワークが増加するなど、行動や生活様式が変化したことにより、高まる半導体の需要の勢いを受け扶桑化学工業の超高純度コロイダルシリカの販売も2022年度に大きく伸長しましたが、その後、調整局面が長引き、扶桑化学工業の売上は2023年度に前年度を下回りました。もっとも、足元では、半導体の需要は緩やかな回復を見せており、各国・地域が半導体設備増強に動いていることもあり、2024年度後半には2022年度に近いレベルまで回復すると予測しています。また、半導体の微細化や高積層化によるウェハプロセスケミカルの進展も、需要の回復を後押しするものと見込んでいます。

この需要の回復に伴う増加と、新たに創出される需要の増加に対応すべく、鹿島事業所内の新設備は、2023年4月に完工し、8月より稼働を始めています。また、これによりBCPの更なる強化が実現しました。2024年9月には京都事業所、2025年7月には鹿島事業所で、さらなる追加設備の完成を予定しています。これらの設備は高度な技術を集結した仕様であり、製造条件を高精度にコントロールすることが可能です。その生産能力は2022年度の1.5倍以上強化される見込みです。

研究開発におきましては、従来どおりケイ素化学を基軸として多方面への事業展開を推進しています。半導体分野では微細化、高集積化が益々進んでおり、それらのニーズに対応すべく、様々な大きさの粒子や硬さの粒子、表面修飾した粒子等の製品開発を続けていきます。

半導体研磨用途以外の新分野への製品開発や今後のグローバルな研究活動への拡大を見据え、2022年7月に神戸研究所を移設開所しました。東京研究所と開発2拠点体制となっています。今後も積極的に経営資源を投下し、扶桑化学工業グループのコア技術である超高純度コロイダルシリカの合成技術を活かし、新規技術の研究開発を行っていきます。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 扶桑化学工業グループは、将来の成長に向けた設備投資は不可欠であると考えて、設備投資の採算性を慎重に検討した上で「償却前営業利益」(営業利益に減価償却実施額を加えた金額)を最重要経営指標としています。併せて、総資産回転率等の資産効率、自己資本利益率等の収益性、自己資本比率等の安全性等、複数の指標のバランスを考慮して経営を進めています。


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において扶桑化学工業グループが判断したものです。

(1)市場動向の影響について

ライフサイエンス事業の製品は、加工食品・飲料等の食品分野が主な用途ですが、金属加工・コンクリート混和剤等の工業分野でも広く使用されています。食品分野では、比較的景気変動の影響は限定的と言われていますが、異常気象・自然災害等により需要が大きく変動する可能性があります。工業分野では、食品分野に比べ、景気変動の影響をより一層受けるリスクが存在します。また、どの用途においても、輸入品等の競合品との価格競争、国内外の市況の変動により販売価格、原価が影響を受ける可能性があります。そのため、ライフサイエンス事業の特定の会計期間の業績に影響を及ぼす可能性があります。

電子材料および機能性化学品事業は、半導体業界を中心に製品および商品を販売しており、その半導体業界の特徴として、好況・不況の景気の波が激しいことが挙げられます。そのため、半導体業界の景気変動の波を受けるリスクが存在し、扶桑化学工業グループの電子材料および機能性化学品事業の特定の会計期間の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(主なリスクへの対応・取り組み)

両事業とも、特定の分野・地域・ユーザーの依存度を分散するよう、新規用途を獲得するため積極的に情報収集・製品開発を行っています。特に、半導体業界は、短期的な景気の変動はあるものの、中長期的には成長が続くものと想定しています。その想定に沿って、短期的な不況に耐えうる財務体質の強化を目指しています。

(2)自然災害・事故災害の発生について

大規模地震等の自然災害、製造および研究設備等における事故が発生した場合には、生産および物流設備、情報機器(システムサーバー)、研究機器等への被害により、扶桑化学工業グループの業績に影響を与える可能性があります。

上記リスクは、扶桑化学工業グループだけでなく、重要な取引先でも発生する可能性があり、サプライチェーンへの影響により、扶桑化学工業グループの業績に影響を与える可能性もあります。

(主なリスクへの対応・取り組み)

扶桑化学工業グループの生産および物流設備、情報機器(システムサーバー)、研究設備等が自然災害・事故災害に被災した場合は、扶桑化学工業グループで策定しているBCPの手続きにより、適切な情報収集・対応策を実施することで、最短での復旧を目指します。情報機器(システムサーバー)は、クラウド化による外部委託を推進しています。なお、感染症対策として、従業員の健康管理、テレワーク・時差出勤の推進、通勤手段の多様化への対応、勤務中の感染予防策の徹底等を周知し、実施しています。

また、重要な取引先で被害が発生した場合に備えて、仕入の複数購買等の施策をできる限り実施し、サプライチェーンの維持に努めています。

(3)技術革新の影響について

電子材料および機能性化学品事業の主要な納入先である半導体業界は技術革新の激しい業界であり、新規技術の開発・応用がなされた場合、市場が大きく変化する可能性があります。

(主なリスクへの対応・取り組み)

常に半導体業界の最先端の動向・情報を収集し、最先端の技術に対応した製品開発を行い、供給体制を構築しています。また、半導体研磨分野で培った技術を活かし、中空ナノシリカ、トナー市場向けナノパウダー等の製品で半導体以外の市場の開拓を進め、依存度を下げます。

(4)海外事業について

扶桑化学工業グループの事業は世界的に広がっており、当連結会計年度における海外売上高の連結売上高に占める比率は47.0%(北米16.9%、アジア28.9%、ヨーロッパ0.9%、その他0.3%)と海外向けの売上高の重要性が高くなっています。

また、在外の連結子会社は、中国、米国およびタイに合わせて5社あり、子会社を通じて海外においても事業を行っています。海外市場で事業を行う際には、社会的・経済的なカントリーリスク、人事・労務問題の環境の相違、法令等の規制強化等、特有のリスクがあり、それらが扶桑化学工業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(主なリスクへの対応・取り組み)

各国固有のカントリーリスクがあり、それを全て無くすことは困難ですが、各子会社へ駐在員を派遣し、専門家、業界団体等を活用し、各種リスクが顕在化する前段階での情報収集を実施し、早期対応に努めます。

(5)原材料の調達について

扶桑化学工業グループの原材料の調達活動において、中国からの調達のウエイトが大きなものとなっています。このため、中国の社会経済情勢の影響を受けた際には、調達が困難となる可能性や調達価格が上昇する可能性があり、特定の会計期間における業績が影響を受ける可能性があります。

(主なリスクへの対応・取り組み)

中国以外の国からの調達も検討する等、分散化によりリスクの軽減を図っています。さらに、扶桑化学工業および現地法人を通じて、仕入れ先との協力関係を強化し、情報収集、早期の対応が可能な体制を構築しています。また、調達価格が上昇した場合は、各種コスト削減や収益構造の見直しに加え、販売価格の改定による対応も図っていきます。

(6)為替変動の影響について

(4)海外事業について(5)原材料の調達について、で記載のとおり、海外向けの売上高、海外からの仕入高、在外子会社の財務諸表の換算、また、在外子会社も現地通貨と取引通貨が違う場合、それぞれ為替相場の変動リスクがあり、扶桑化学工業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(主なリスクへの対応・取り組み)

海外向けの売上高、海外からの仕入高のバランスをとることで、為替リスクの軽減を図っています。また、長期の販売契約を締結する際には、為替予約を利用して、仕入価格の固定化を図るなど、為替リスク軽減に努めています。

在外子会社の財務諸表を換算する際の為替リスクの回避は困難であり、海外子会社については、現地通貨での業績管理を行い、現地通貨ベースでの業績の向上を目指します。在外子会社が現地通貨以外の通貨で取引する場合は、基軸通貨である米ドルで取引を行い、為替の変動幅を最小限に抑えます。

(7)化学品に対する法規制について

世界的に環境問題に対する関心が高まる中、化学品への規制が強まる傾向にあります。このような状況下、扶桑化学工業グループの製品の製造・販売についても法律等により規制される可能性があります。

(主なリスクへの対応・取り組み)

国内外の化学品への規制について、扶桑化学工業・子会社において、常に動向を注視し、情報収集を行い、必要な場合、担当部門において専門家や業界団体の助言等を得て、早期の対応に努めています。

(8)知的財産権について

知的財産権の取得および利用については、常に扶桑化学工業グループのスケジュール通りとなる保証はなく、市場競争力に影響を及ぼす可能性があります。また、予期せぬ訴訟等の当事者になる可能性があり、その際には費用の発生や人的資源の投入を強いられる可能性があります。

(主なリスクへの対応・取り組み)

知的財産権やノウハウ等は、今後の事業展開や競争力に直結するため、非常に重要であると認識しています。これまで自社権利の取得、活用、保護、ならびに他社権利の尊重について各事業部で対応していましたが、その重要性を鑑み、2023年4月1日付で管理本部内に「法務知財室」を設置しました。法務知財室の主導のもと、各事業部と協力して対応しています。また、発明審査委員会を開催し、社内で知的財産権について情報共有を図り、適正な管理運用を行う体制を構築しています。

(9)製造物責任について

扶桑化学工業グループでは、製品が顧客であるユーザーで原料として使用される、BtoBと呼ばれる商流が大部分を占めており、扶桑化学工業グループの製品に問題等が発生した場合には、ユーザーから一般消費者向けの製品へも影響を与えるなど、影響の範囲が大きく広がる可能性があります。その結果、扶桑化学工業グループの業績に対して影響を与えるとともに、企業への信頼についても影響を受ける可能性があります。

(主なリスクへの対応・取り組み)

経営信条の一つに「信用を重んじ確実を旨とする」とあるとおり、メーカーとして品質・信頼の確保が重要であると認識し、行動規範に品質の維持、コンプライアンス活動の推進等必要な事項を定め、社内に周知徹底しています。

また、両事業とも品質保証部門に対する体制の強化を図り、扶桑化学工業グループの製商品に対する品質管理を行うとともに、国内外の関係部門、調達先等に関与し、工程管理による不良の低減等の品質保証活動を推進しています。

(10)設備投資計画について

扶桑化学工業グループは既存設備の更新だけでなく、新規設備投資等により事業の拡大を図っています。しかしながら、扶桑化学工業グループの製品に対する需要が期待どおりに推移しなかった場合は、生産設備の稼働率低下により、収益性が低下し、減損損失の計上・固定費の負担等、扶桑化学工業グループの財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

(主なリスクへの対応・取り組み)

新規製造設備への投資決定の際に、ユーザーからの要望・市場調査を念入りに行う等、十分な検討を重ねて決定しています。

新規製造設備や設備更新の際は、省人化、省エネルギー化等、コストの最小化、効率化を推進した設備の導入を進め、稼働率の低下にも耐えうる企業体質を目指しています。

(11)棚卸資産について

(1)市場動向の影響について、で記載したとおり、景気変動の影響を受けた際に棚卸資産が大きく増加し、陳腐化することで、扶桑化学工業グループの業績に影響を与える可能性があります。

また、原料価格・為替の変動により棚卸資産の簿価が市場価格より高くなり、低価法が適用されると、扶桑化学工業グループの業績に影響を与える可能性があります。

(主なリスクへの対応・取り組み)

適時、販売状況・販売計画を確認し、生産・購買と販売のバランスをとり、タイムリーに生産計画・購買計画を立案・修正し、実行しています。

また、原料価格を販売価格へ転嫁し、適切な利幅を維持出来るよう、契約の見直しを実施しています。

(12)情報セキュリティについて

コンピューターウイルスによる感染や外部からの不正アクセス等によって、営業機密や個人情報の漏洩が発生した場合には、取引先からの損害賠償請求や社会的信用の失墜により、扶桑化学工業グループの業績に影響を与える可能性があります。

(主なリスクへの対応・取り組み)

ファイアウォールの強化や監視ソフトの導入など、情報セキュリティの強化に日々努めています。

また、クラウド化による外部委託を推進するほか、社員に対してe-ラーニングを活用した情報セキュリティ教育を進めています。

(13)気候変動について

気候変動の直接的な影響として、自然災害の増加、甚大化が想定されます。このリスクに対しては、(2)自然災害・事故災害の発生について、で記載しています。その他に間接的な影響として、気候変動緩和策へ対応した結果、調達先および販売先が限定される可能性や、温暖化対策の施策によるコスト増加により、扶桑化学工業グループの業績に影響を与える可能性があります。

(主なリスクへの対応・取り組み)

環境規制や関連法規等を遵守した上で、気候変動などの環境問題への対応を課題として捉えています。省エネの推進、温暖化ガスの排出量の削減に努めるとともに、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)が提言しております4つの柱(ガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標)に沿って、気候変動が扶桑化学工業グループに与える影響を分析し、対策を実施しています。




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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