エーアイ(4388)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】エーアイグループは、設立以来「音声合成」に特化して事業を展開してまいりましたが、2024年10月1日を効力発生日とする株式会社フュートレックとの合併及び2025年4月1日付の株式会社Lapis Liveの完全子会社化に伴い、事業区分を「音声事業」、「CRM事業」、「ライバーマネジメント事業」及び「その他事業」の4区分に再編し、当連結会計年度以降、当該区分に基づくセグメント情報を開示しております。 1.音声事業(1)音声合成エーアイグループは、従来の「波形接続合成方式」を採用した「AITalk®5」や、深層学習技術を活用した「新DNN音声合成方式」に基づく「AITalk®6」など、高品質な音声合成エンジンを提供しております。利用シーンや顧客ニーズに応じて最適な方式を選択できるほか、海外メーカーとの提携により、外国語音声合成を含む多言語ニーズにも対応しております。また、音声合成技術の導入形態については、Web API、SDK、サーバー組込み型、クラウドサービス、インストール型ソフトウェアなど、多様な提供形態を用意しております。近年はクラウド・SaaS型サービスの拡充にも取り組んでおり、顧客の利用環境や導入目的に応じた柔軟な提供を可能としております。エーアイグループの音声合成技術は、通信、防災、金融、鉄道・交通、車載、観光、自治体、放送、エンターテインメント等の幅広い分野で採用されております。主な用途は、防災無線、道路交通情報、カーナビゲーション、館内・駅構内放送、電話自動応答システム等の社会インフラ・業務用途から、スマートフォン音声対話、コミュニケーションロボット、ホームページ音声、ゲーム・アニメ向け音声、オーディオブック等のコンテンツ用途まで多岐にわたります。 ①法人向け 製品・サービスa. パッケージソフトウェア手軽に音声ファイルが作成できるパッケージソフトを販売しております。- AITalk® 声の職人®テキストを入力するだけで、手軽に高品質な音声ファイルを作成できるナレーション作成ソフトです。- AITalk® 声プラス®PowerPoint®のスライドに簡単に音声を追加できるアドインソフトで、プレゼンテーション資料の音声対応を支援します。- AITalk International®英語や中国語をはじめとする多言語のナレーション音声を合成可能なソフトウェアで、グローバルなコンテンツ制作に対応します。b. 音声合成エンジンライセンスエーアイの主たるビジネスモデルです。お客様と使用許諾契約を締結し、ご利用用途に応じて、月額使用料、販売実績に応じたロイヤリティ等を個別に設定し、音声合成エンジンをご利用頂く対価として許諾料を頂いております。- AITalk® Serverサーバー環境での音声合成処理に対応したエンジンで、大量の音声生成やリアルタイム処理に適しています。- AITalk® SDKアプリケーションやシステムへの組み込みを目的とした開発キットで、柔軟なカスタマイズが可能です。- AITalk® microAndroidやiOSなどのモバイル環境向けに最適化された小型音声合成SDKで、組み込み用途に適しています。c. クラウドサービス(AICloud®シリーズ)高品質音声合成エンジン「AITalk®」をクラウドで手軽に利用できるサービスを展開しております。- AITalk® WebAPIWebサービスやアプリケーションから音声合成エンジンを利用できるAPIで、手軽に音声合成機能を組み込むことが可能です。- AITalk® 声の職人® クラウド版Webブラウザ上で簡単に音声ファイルを作成できるサービスで、インストール不要で利用できます。- AITalk® Web読み職人®ホームページにタグを埋め込むことで、ページ内容を自動で読み上げるサービスです。d. その他のクラウドサービス- coestation®多言語音声合成対応のクラウドサービスです。ビジネス形態に応じてWeb APIとWebブラウザ上のエディターが選択でき、一般人から有名人まで多種多様な「コエ」を利用することができます。 - A.I.VOICE Biz®特徴あるキャラクターラインナップを取り揃えた、音声ファイル作成クラウドサービスです。ビジネス形態に応じてWeb APIとWebブラウザ上のエディターが選択でき、豊富なキャラクターラインナップのマテリアル(動画などに活用できる公式イラスト)も活用できます。e. カスタム音声辞書の作成サービス- AITalk® Custom Voice®顧客独自のオリジナル音声辞書の作成を受託開発として請け負っております。f. 音声ファイル作成サービスお客様がご用意された収録文章をもとに、エーアイの高品質音声合成技術を用いてナレーションやガイダンスを作成し、音声データとして納品するサービスです。 ②コンシューマー向け製品・サービスa. A.I.VOICE®シリーズテキストを入力するだけで自然で高品質な音声を合成できる、個人向け音声合成ソフトウェアです。製品ラインナップには、自社IPである「琴葉 茜®・葵®」をはじめ、各方面で活躍するサードパーティ運営キャラクターやコラボレーションキャラクターなど、多彩なボイスを取り揃えており、幅広いユーザーのニーズに応える構成となっています。- A.I.VOICE®入力されたテキストを自然な音声に変換し、音声ファイルとして保存できる個人向け音声合成ソフトです。- A.I.VOICE®2AITalk®6搭載のエンジンと多彩な編集機能で、より人間らしく表現力豊かな音声作成が可能となった次世代の音声合成ソフトです。- A.I.VOICE® for GAMESゲーム開発環境上で、キャラクター音声の一括作成や編集を可能にするエディター拡張です。b. その他のコンシューマー向け製品- かんたん!AITalk®5テキストを入力するだけで、簡単に高品質なナレーションを作成できる個人向けパッケージソフトです。- かんたん!アフレコ®文字入力だけで、動画にナレーションと字幕を追加できる個人向けパッケージソフトです。- AITalk® あなたの声®ご自身や大切な方の声を、音声合成技術で再現したオリジナル音声辞書を作成しパッケージソフトウェアとして提供いたします。- coestation®(アプリ)自分や友達の声で音声合成を楽しめるスマートフォン向けアプリです。- VOICEROID®シリーズ株式会社AHSから販売されている、豊富なキャラクターラインナップを取り揃えた音声合成ソフトウェアシリーズです。c. キャラクターグッズ販売・キャラクターイベントの実施A.I.VOICE®シリーズのキャラクターを活用したイベントの実施や、関連グッズの販売も行っており、ユーザーとの交流を図っております。 (2)音声認識エーアイグループは、最先端のAI技術を用いた「vGate®」シリーズとして、騒音下でも高精度な音声認識、話者を識別する声認証、音や振動による予兆検知・不良品検知を行う「音のAI検査」を提供しております。お客様の利用環境や、ニーズに柔軟に対応可能なカスタマイズ性を特長としており、Web API、SDK、サーバー組込み型、クラウドサービス、インストール型ソフトウェアなど、さまざまな提供形態に対応しています。顧客企業は、通信、車載、ロボット、製造、学術・開発研究機関など多岐にわたっており、コミュニケーションロボット、カーナビゲーション、スマートフォンにおける音声対話、議事録作成・文字起こし、電話自動応答システムなど、さまざまな用途で採用されています。a. vGate ASR® 音声認識騒音環境に強く高精度で、IoT、ロボットやAIなどの先進技術を用いた製品やサービスに適した音声認識システムです。インターネットに接続して音声認識を行う「サーバー型音声認識システム」と、機器に組み込んで音声認識を行う「ローカル型音声認識システム」を提供しております。b. vGate Authentication® 声認証音声の固有の特徴を分析し、個人を識別する声認証システムです。双子の声も識別できる高い認証力を持ち、速やかな登録で素早く識別が可能です。また、言語に依存せず、自由なフレーズでの識別も可能です。話者分離機能により、発言者を瞬時に区分することができ、議事録作成やセキュリティ強化に貢献します 。c. vGate Aispect® 音のAI検査独自の音響処理とAI技術を用いて、機械製品や生産設備の稼働音を分析し、異音を検知するシステムです。これまで熟練者の経験や勘に頼っていた音の聞き分けをAIが代替し、点検業務の自動化と省力化を支援します。正常時の稼働音や振動データを学習させることで、異常状態のデータがなくても予兆検知や不良品検知が可能です 。 2.CRM事業エーアイグループは、CRMによる顧客中心ビジネスを推進するための統合マーケティングプラットフォームとして、Visionary®を提供しております。Visionaryは、20年以上にわたり多くの企業に採用されてきたCRMサービスであり、顧客データの連携・活用機能を強化し、CDP(Customer Data Platform:顧客情報基盤)ツールとしてリニューアルしております。顧客情報の管理に加え、複数のシステムやチャネルに分散する顧客データの取込、加工、名寄せ、セグメント抽出、分析、出力など、顧客データの統合・活用に必要な機能を備えております。また、Visionaryは、ポイント付与、クーポン配布、アンケートなどのマーケティング機能を有しており、顧客理解に基づくマーケティング施策の実行および効果検証を一つの製品で支援することが可能です。導入企業独自の要望にも柔軟に対応可能であり、Visionaryをベースとしたオーダーメイドのシステム構築にも対応しております。API等により、会員アプリ、ECサイト、POSシステム、BIツールなどの周辺システムとの連携も可能であり、Visionaryを中心としたマーケティングシステムの構築実績を有しております。導入実績としては、アパレル、ホテルチェーン、結婚式場、エンターテインメント施設、コンビニエンスストア、外食チェーン、大型ショッピングモール、ドラッグストア、旅行代理店、新聞メディア、クレジットカード会社、鉄道会社、家具・インテリアショップ、高級洋菓子ブランド、国内通信キャリア、ゴルフ場予約サイトなど、幅広い業種にわたっております。 3.ライバーマネジメント事業(1)子会社 株式会社Lapis Liveライブ配信者及びタレントの育成、マネジメント、プロモート並びに関連イベントの企画・運営を行っております。 4.その他事業(1)子会社 株式会社スーパーワンデジタル教科書及び教材に関連するアプリ等の受託開発を行っております。 [事業系統図]
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】エーアイグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてエーアイが判断したものであります。(1)経営方針エーアイの経営の基本方針は、先進的で高品質な技術を安定的に提供することにあります。企業理念として掲げる「テクノロジーで皆が幸せな社会を創り出す」を実現するために、独自の技術を駆使して様々な分野に新たな価値を提案し、挑戦することが重要であると考えております。 (2)経営戦略等音声事業においては、音声合成技術と音声認識技術の統合による新たな音声ソリューションの創出を目指し、2025年9月1日付で株式会社ATR-Trekを吸収合併するなど、AI音声関連技術の研究開発リソースの最適化と柔軟な開発体制の構築を図っております。CRM事業においては、20年以上にわたり多くの企業に採用されてきたCRMサービス「Visionary®」について、顧客データの連携・活用機能を強化し、CDPツールとしてリニューアルいたしました。これにより、従来からの強みである顧客ニーズに応じた高いカスタマイズ性に加え、顧客行動の可視化やデータ活用に通じたマーケティング活動の支援が可能となり、法人顧客の多様なニーズに対応するサービス提供体制の強化を図っております。 (3)経営環境エーアイを取り巻く環境において、エーアイは2025年12月5日付で東京証券取引所グロース市場からスタンダード市場へ市場区分を変更し、音声合成および音声認識を中心とした音声事業とCRM事業を2軸として、経営基盤およびガバナンス体制の一層の強化を進めております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題エーアイグループは、AITalk®、vGate ASRを始めとする音声合成及び音声認識システムの開発・販売を行う音声事業と、自社のCRMサービスVisionaryの開発・販売を行うCRM事業を中核事業と位置づけております。両事業を取り巻く市場環境は、AI技術の進展、デジタルトランスフォーメーションの加速、顧客ニーズの多様化等により変化が激しく、エーアイグループが持続的な成長を実現するためには、様々な課題があると認識しており、以下の事項を対処すべき課題として取り組んでまいります。 ① 経営効率(ROE)の向上エーアイは、中長期的な企業価値の向上及び株主価値の最大化を重要な経営課題として認識しており、資本効率を意識した経営の推進に取り組んでおります。持続的な成長に向けて、収益性の向上による利益成長を図るとともに、経営資源の最適配分及び投資効率の向上を進め、資本コストを意識した経営を強化し、2029年3月期にROE8%以上の実現を目指し、継続的な改善に努めてまいります。 ② 音声事業音声分野においては、音声合成及び音声認識技術の利用領域が拡大する一方、深層学習をはじめとする技術革新のスピードが速く、大手グローバル企業を含む競合他社との競争が一層激化しております。このような環境下において、エーアイグループが競争力を維持・向上させるためには、最新技術への対応、製品・サービスの継続的な機能強化、及び顧客ニーズに即した付加価値の提供が課題であると認識しております。エーアイグループは、研究開発体制の強化により最新技術のキャッチアップを進めるとともに、周辺技術を含めた音声関連ソリューションの拡充に取り組んでまいります。また、顧客ニーズの変化を的確に把握し、新たな製品・サービスの市場投入を通じて、音声事業の成長を図ってまいります。具体的には、「合成音声」「音声認識」の2領域から、「音声対話」「音のAI検査」「コンサルティング等の新領域」を加えた5領域へ拡大してまいります。 ③ CRM事業CRM分野においては、ECサイトとリアル店舗の連携強化、顧客データの統合・活用、マーケティング施策の高度化等に対する需要が高まっております。一方、CRM、CDP等の関連市場では、競合サービスにおいても機能改善が進められております。エーアイグループは、従来のCRM領域からCDP領域へと機能を進化させたオールインワンサービス「Visionary」について、機能拡充及び販売体制の強化に取り組んでまいります。また、市場動向及び顧客ニーズを的確に把握し、競合商品に対する優位性を高めることにより、同事業の収益拡大を図ってまいります。 ④ 人材の確保及び育成エーアイグループが事業成長を継続するためには、AI音声技術、デジタルマーケティング、クラウドサービス、データ活用等に関する専門的な知識及び開発力を有する人材の確保・育成が重要な課題であると認識しております。一方で、IT人材の需給は引き続き逼迫しており、優秀な人材の獲得競争は厳しい状況が続いております。エーアイグループは、採用活動の強化に加え、社員一人ひとりの能力向上を支援する教育・育成体制の充実に取り組んでまいります。また、多様な働き方に対応した就業環境の整備、組織及び個人の目標管理、働きがいの向上に資する制度運用を通じて、人材の定着及び組織力の強化に努めてまいります。 ⑤ 内部管理体制の充実エーアイグループが継続的に事業を拡大し、社会的信頼を維持・向上させていくためには、事業規模及び事業内容の変化に応じた内部管理体制の整備が重要な課題であると認識しております。特に、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス、リスク管理及び内部統制システムの適切な運用は、安定的な成長を支える基盤であると考えております。エーアイグループは、成長段階に応じた管理部門の人員体制及び業務プロセスの強化を進めるとともに、内部統制システムの整備・運用の徹底、取締役会及び監査機能の実効性向上に努めてまいります。 ⑥ ブランディングエーアイグループが競争の激しい市場において認知度を高め、顧客基盤を拡大していくためには、エーアイグループの技術力及び各サービスの価値をわかりやすく市場に訴求し、ブランド認知を向上させることが課題であると認識しております。エーアイグループは、「音声技術のエーアイ」として、音声合成・音声認識技術を中心とした音声関連技術の認知拡大に取り組むとともに、「AITalk®」「A.I.VOICE®」「vGate ASR」及び「Visionary」等の各サービスブランドの訴求力向上を図ってまいります。また、販売促進活動、広報活動及び導入事例の発信等を通じて、エーアイグループの事業及びサービスに対する理解促進に努めてまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等先進的で高品質な音声技術サービスおよびCRMサービスを安定的に提供していくためには、健全な財務基盤の維持に加えて、経営効率の改善が重要であると考えており、中期経営計画において、2029年3月期に、ROE8%以上、営業利益率10%以上の達成を目指すこととしております。なお、2027年3月期の目標値は、売上高1,600百万円(前期比13.5%減)、営業利益40百万円(前期比60.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益60百万円(前期比45.9%減)であります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 以下において、エーアイグループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。ただし、以下の記載はエーアイグループの事業等に関するリスクを全て網羅するものではありませんのでご留意下さい。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてエーアイグループが判断したものであります。 エーアイグループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、エーアイの株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。 (1)技術動向について エーアイグループの音声事業は、AIの実用化の世界規模で技術開発が活発に行われている分野です。またエーアイグループのCRM事業ではマイクロサービスアーキテクチャによる自社商品の開発を継続して行っております。エーアイグループでは、これら事業に対して新しい技術の自社開発や市場からの導入、技術力向上に有効な協業などの対策を講じております。しかし画期的な技術やサービスが急速に拡大した場合、技術の方向性によっては、エーアイグループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)競合について エーアイグループにおける各事業、製品においては、国内外にエーアイグループと競合する有力な事業者が存在しております。エーアイグループでは、製品においては独自技術の開発や他社との協業等により差別化を図っております。経営面ではビジネスモデルの工夫により差別化を図っております。しかしながら、既存の事業者または新規参入の事業者との競合によって、エーアイグループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策として、定期的に競合他社の動向を調査し、優位性を維持する体制整備を行ってまいります。 (3)知的財産権について エーアイグループでは、第三者との間の知的財産権に関する紛争を未然に防止するため、新しい製品やサービスの開発の際には調査を行い、また、必要に応じて先行特許調査を依頼し、弁護士の助言を得ながら製品の開発、ライセンスを実施しておりますが、第三者との知的財産権に関する紛争を完全に防止することは事実上不可能であります。エーアイグループでは、特許権等の知的財産権の取得、弁護士等の専門家との連携等により知的財産権に関する紛争の防止に努めておりますが、第三者と知的財産権に係る紛争が生じた場合、当該紛争に対応するために多くの人的または資金的負担がエーアイグループに発生するとともに、場合によっては損害賠償請求、ライセンス料等の支払請求や製品等の差止の請求等を受ける可能性があり、エーアイグループの事業や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)品質管理について エーアイグループでは、特にソフトウエア開発に関して、コードレビュー、テスト等の品質チェックを徹底し、不具合を発生させないための諸施策を実施しておりますが、バグ等の不具合の発生を完全に防止することはできません。当連結会計年度末においてエーアイグループの責任による不具合の発生により、顧客の事業に影響を与えるような大きな事象は発生しておりませんが、このような事象が発生した場合、不具合収束にかかる費用の負担、エーアイグループに対する信用低下等から、エーアイグループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)組織体制/人材について エーアイグループでは、各業務において精通した従業員を配置し組織構成しております。エーアイグループの事業戦略を成し遂げるには、事業の立案・進捗をつかさどる役員を含む管理職と高度なスキルを有する技術者が必要であります。グループ運営力を拡大・強化し、成長を遂げていくために、必要とされる人材の確保と育成を積極的に進めてまいりますが、昨今のあらゆる分野で技術者の需要が増えている中、求める人材の採用が進まなかった場合は、エーアイグループの事業に支障をきたす可能性があります。 (6)企業買収、グループ会社の設立及び業務提携に関するリスク エーアイグループでは、将来の企業成長において必要と考える技術開発や市場の獲得のために、企業買収、新会社の設立、出資を伴う業務提携等によりエーアイグループの増強を進めてまいります。前述の施策については十分な事前調査及び検討を実施してまいりますが、それらの事業が計画どおりに進捗しない場合には、エーアイグループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)情報セキュリティについて エーアイグループでは、研究開発・販売・会計などのビジネスプロセスに関する機密情報や、顧客やその他関係者に関する機密情報を電子データとして保有しております。これらの電子データに関し、ハッカーやコンピュータウィルスによるサイバー攻撃やインフラの障害、天災などによって、個人情報の漏洩、サービスの停止などが発生する可能性があります。特にサイバー攻撃はますます高度化、複雑化し、情報技術の脆弱性を突かれ、攻撃を受けた場合、エーアイネットワークへの不正アクセスやウェブサイト・オンラインサービスの停止などが発生する可能性があります。このような事態が起きた場合、重要な業務の中断や、顧客やその他関係者に関する個人情報・営業機密などの機密データの漏洩、製品の情報サービス機能などへの悪影響のほか、損害賠償責任などが発生する可能性もあります。ISMSおよびプライバシーマークを取得し、万全を期しておりますが、想定外の事態によりサービスの停止、あるいは情報資産が流出する可能性はゼロではなく、このような事態が発生した場合、エーアイグループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)コンプライアンスについて エーアイグループでは、四半期毎に開催される内部統制委員会において内部統制状況の点検を行い、さらに適宜コンプライアンスについての教育を行っております。また、内部監査によりグループ内での内部統制システムの継続的な強化を図っております。このようにグループ一丸となり法令遵守を徹底してまいりますが、予測できない法令等への抵触や不正行為が発生した場合、エーアイグループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)音声事業における契約について エーアイグループの音声事業における音声認識技術においては、NTTテクノクロス株式会社、株式会社ATR-Promotions、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)より音声認識に関するソフトウエア等の使用許諾を受けております。また、音声合成技術においては、外国語音声合成に関して、Cerence社を始めとした海外企業とアライアンスを組んでおります。各社とはパートナーとして確固たる関係を築いておりますが、契約取消に抵触するような重大な違反等が発生した場合、エーアイグループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)多額なのれんの発生と減損リスクについて エーアイグループは、企業結合の際に生じたのれんを保有しており、一定期間で償却を行っております。当連結会計年度においてのれん残高は前連結会計年度末から増加しております。当該のれんについては将来の超過収益力を適切に反映しているものと判断しておりますが、事業環境の変化等により減損処理が必要となった場合、エーアイグループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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