エーアイ(4388)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業などのリスク


エーアイ(4388)の株価チャート エーアイ(4388)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

エーアイグループは、設立以来「音声合成」に特化して事業展開を続けておりましたが、2024年10月1日を効力発生日とした株式会社フュートレックとの合併に伴い、エーアイグループの事業を「音声事業」、「CRM事業」、「その他事業」の3区分に再編し、当連結会計年度以降は、この新たな事業区分に基づくセグメント情報を開示しております

 

1.音声事業

(1)音声合成

従来の「波形接続合成方式」を採用した「AITalk®5」や、最新の深層学習技術を活用した「新DNN音声合成方式」に基づく「AITalk®6」など、高品質な音声合成エンジンを取り揃えており、ご利用シーンに応じて最適な方式を選択・提供しております。外国語音声合成については、海外メーカーとの提携により、多言語ニーズにも対応可能です。さらに、音声合成技術の導入ニーズに幅広く対応できるよう、Web API、SDK、サーバー組込み型、クラウドサービス、インストール型ソフトウェアなど、さまざまな形態での提供も行っております。これらの音声技術は、研究開発から製品開発、販売、サポートに至るまで、すべて自社内で対応することで、柔軟かつ迅速なサービス提供を可能としています。また、法人向け製品をライセンス提供しているお客様に対しては、導入後も安心してご利用いただけるよう、継続的な技術サポートサービスを通じて、運用面や技術面でのフォローアップを行っております。顧客企業は、通信、防災、金融、鉄道・交通、車載、ゲーム、観光、自治体、図書館、放送局等、多岐にわたり、防災無線をはじめ、スマートフォン音声対話、コミュニケーションロボット、道路交通情報、カーナビゲーション、館内放送、駅構内放送、電話自動応答システム、ホームページ音声、ゲームやアニメの音声、オーディオブック等、多くの場面に採用されております。

 

①法人向け 製品・サービス

a. パッケージソフトウェア

手軽に音声ファイルが作成できるパッケージソフトを販売しております。

- AITalk® 声の職人®

テキストを入力するだけで、手軽に高品質な音声ファイルを作成できるナレーション作成ソフトです。

- AITalk® 声プラス®

PowerPoint®のスライドに簡単に音声を追加できるアドインソフトで、プレゼンテーション資料の音声対応を支援します。

- AITalk International®

英語や中国語をはじめとする多言語のナレーション音声を合成可能なソフトウェアで、グローバルなコンテンツ制作に対応します。

b. 音声合成エンジンライセンス

エーアイの主たるビジネスモデルです。お客様と使用許諾契約を締結し、ご利用用途に応じて、月額使用料、販売実績に応じたロイヤリティ等を個別に設定し、音声合成エンジンをご利用頂く対価として許諾料を頂いております。

- AITalk® Server

サーバー環境での音声合成処理に対応したエンジンで、大量の音声生成やリアルタイム処理に適しています。

- AITalk® SDK

アプリケーションやシステムへの組み込みを目的とした開発キットで、柔軟なカスタマイズが可能です。

- AITalk® micro

AndroidやiOSなどのモバイル環境向けに最適化された小型音声合成SDKで、組み込み用途に適しています。

c. クラウドサービス(AICloud®シリーズ)

高品質音声合成エンジン「AITalk®」をクラウドで手軽に利用できるサービスを展開しております。

- AITalk® WebAPI

Webサービスやアプリケーションから音声合成エンジンを利用できるAPIで、手軽に音声合成機能を組み込むことが可能です。

- AITalk® 声の職人® クラウド版

Webブラウザ上で簡単に音声ファイルを作成できるサービスで、インストール不要で利用できます。

- AITalk® Web読み職人®

ホームページにタグを埋め込むことで、ページ内容を自動で読み上げるサービスです。

d. その他のクラウドサービス

- コエステーション

多言語音声合成対応のクラウドサービスです。ビジネス形態に応じてWeb APIとWebブラウザ上のエディターが選択でき、一般人から有名人まで多種多様な「コエ」を利用することができます。

 

- A.I.VOICE Biz®

特徴あるキャラクターラインナップを取り揃えた、音声ファイル作成クラウドサービスです。ビジネス形態に応じてWeb APIとWebブラウザ上のエディターが選択でき、豊富なキャラクターラインナップのマテリアル(動画などに活用できる公式イラスト)も活用できます。

e. カスタム音声辞書の作成サービス

- AITalk® Custom Voice®

顧客独自のオリジナル音声辞書の作成を受託開発として請け負っております。

f. 音声ファイル作成サービス

お客様がご用意された収録文章をもとに、エーアイの高品質音声合成技術を用いてナレーションやガイダンスを作成し、音声データとして納品するサービスです。

 

②コンシューマー向け製品・サービス

a. A.I.VOICE®シリーズ

テキストを入力するだけで自然で高品質な音声を合成できる、個人向け音声合成ソフトウェアです。製品ラインナップには、自社IPである「琴葉 茜®・葵®」をはじめ、各方面で活躍するサードパーティ運営キャラクターやコラボレーションキャラクターなど、多彩なボイスを取り揃えており、幅広いユーザーのニーズに応える構成となっています。

- A.I.VOICE®

入力されたテキストを自然な音声に変換し、音声ファイルとして保存できる個人向け音声合成ソフトです。

- A.I.VOICE®2

AITalk®6搭載のエンジンと多彩な編集機能で、より人間らしく表現力豊かな音声作成が可能となった次世代の音声合成ソフトです。

- A.I.VOICE® for GAMES

ゲーム開発環境上で、キャラクター音声の一括作成や編集を可能にするエディター拡張です。

b. その他のコンシューマー向け製品

- かんたん!AITalk®

テキストを入力するだけで、簡単に高品質なナレーションを作成できる個人向けパッケージソフトです。

- かんたん!アフレコ®

文字入力だけで、動画にナレーションと字幕を追加できる個人向けパッケージソフトです。

- AITalk® あなたの声®

ご自身や大切な方の声を、音声合成技術で再現したオリジナル音声辞書を作成しパッケージソフトウェアとして提供いたします。

- VOICEROID®シリーズ

株式会社AHSから販売されている、豊富なキャラクターラインナップを取り揃えた音声合成ソフトウェアシリーズです。

c. キャラクターグッズ販売・キャラクターイベントの実施

A.I.VOICE®シリーズのキャラクターを活用したイベントの実施や、関連グッズの販売も行っており、ユーザーとの交流を図っております。

 

(2)音声認識

最先端のAI技術を用いた「vGate®」シリーズとして、騒音下でも高精度な音声認識、話者を識別する声認証、音や振動による予兆検知・不良品検知を行う「音のAI検査」を提供しております。お客様の利用環境や、ニーズに柔軟に対応可能なカスタマイズ性を特長としており、Web API、SDK、サーバー組込み型、クラウドサービス、インストール型ソフトウェアなど、さまざまな提供形態に対応しています。顧客企業は、通信、車載、ロボット、製造、学術・開発研究機関など多岐にわたっており、コミュニケーションロボット、カーナビゲーション、スマートフォンにおける音声対話、議事録作成・文字起こし、電話自動応答システムなど、さまざまな用途で採用されています。

a. vGate ASR® 音声認識

騒音環境に強く高精度で、IoT、ロボットやAIなどの先進技術を用いた製品やサービスに適した音声認識システムです。インターネットに接続して音声認識を行う「サーバー型音声認識システム」と、機器に組み込んで音声認識を行う「ローカル型音声認識システム」を提供しております。

b. vGate Authentication® 声認証

音声の固有の特徴を分析し、個人を識別する声認証システムです。双子の声も識別できる高い認証力を持ち、速やかな登録で素早く識別が可能です。また、言語に依存せず、自由なフレーズでの識別も可能です。話者分離機能により、発言者を瞬時に区分することができ、議事録作成やセキュリティ強化に貢献します 。

c. vGate Aispect® 音のAI検査

独自の音響処理とAI技術を用いて、機械製品や生産設備の稼働音を分析し、異音を検知するシステムです。これまで熟練者の経験や勘に頼っていた音の聞き分けをAIが代替し、点検業務の自動化と省力化を支援します。正常時の稼働音や振動データを学習させることで、異常状態のデータがなくても予兆検知や不良品検知が可能です 。

 

2.CRM事業

CRMによる顧客中心ビジネスを推進するための統合マーケティングプラットフォームとして、Visionary®を提供しております。Visionaryは単なる顧客管理だけでなく、様々な条件でのターゲット抽出機能、メール送信機能、アンケート送信機能、ポイント管理機能、クーポン管理機能、購買分析機能などの豊富な機能を有しており、マーケティングのPDCAを1つの製品で実現可能な製品です。さらに、導入企業独自の多様なご要望にも柔軟に対応可能であり、Visionaryをベースにオーダーメイドのシステムを構築する事を得意としています。APIによって会員アプリ、ECサイト、POSシステム、BIツールなどの様々な周辺システムとの連携も可能で、Visionaryを中心としたマーケティングシステムの構築実績も豊富です。現在、より高性能で更に柔軟性が高く、超大規模会員組織でも高速に動作するVisionary Cloud®を最新のアーキテクチャを用いて開発しています。特定顧客向けの専用Visionary Cloudは既に3社の企業に導入済みです。今後はVisionary Cloudの汎用版を完成させるだけでなく、更に付加価値の高い製品、より幅広い企業に導入頂ける製品を目指した開発を行っていきます。Visionaryは完全自社製のシステムであり、純国産CRMソリューションとして15年以上の実績があります。今までに導入頂いた企業は、アパレル、ホテルチェーン、結婚式場、エンターテインメント施設、コンビニエンスストア、外食チェーン、大型ショッピングモール、ドラッグストア、旅行代理店、新聞メディア、クレジットカード会社、鉄道会社、家具・インテリアショップ、高級洋菓子ブランド、国内通信キャリア、ゴルフ場予約サイト、など非常に多岐に渡っています。

 

3.その他事業

(1)子会社 株式会社スーパーワン

デジタル教科書及び教材に関連するアプリ等の受託開発を行っております。

 

[事業系統図]

 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

エーアイの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてエーアイが判断したものであります。

(1)経営方針

エーアイの経営の基本方針は、先進的で高品質な音声技術を安定的に提供することにあります。企業理念として掲げる「エーアイは音声技術で社会に新しい価値をつくり続けます」を実現するために、独自の音声技術を駆使して様々な分野に新たな価値を提案し、挑戦することが重要であると考えております。

 

(2)経営戦略等

中長期的な企業価値の向上や競争力の強化に向け積極的に投資を行い、セレンス社との協業、音声合成エンジンを中心に音声認識、翻訳との連携、対話ソリューション(多言語含む)の提供をする予定であります。

具体的には、セレンス社との協業における車載向け提供や、最新の音声合成エンジン「AITalk6」にインバウンド需要に対応したセレンス社製品「CSDK」を連携した多言語対応製品の拡販、各ソリューション提供社と連携した、音声技術に関するトータルサービスの提供、コンシューマー向けビジネスにおけるA.I.VOICEの積極展開が重要課題であると考えております。その一環としまして、フュートレック社との経営統合においては、音声関連技術の事業展開の拡大と研究開発の強化、事業の多角化、経営基盤の確立・管理機能のスリム化を目的としております。

 

(3)経営環境

エーアイが属する音声合成市場におきましては、ウィズコロナの下で定着した会社や学校におけるテレワークや在宅学習の取り組みがアフターコロナにおいても一定程度継続しており、eラーニング資料・動画におけるナレーション作成といった法人向け製品の需要が引き続き見込まれております。また、コンシューマー向け製品では国内外でユーザーの裾野が広がってきており、SNSやメディア等での露出の機会も増えてきております。さらには、AI分野では「ChatGPT」等の生成系AIを活用する動きが活発化しており、アフターコロナにおける経済活動の中でも今後ますます音声技術の業界が重要な役割を担っていくものと想定しております。エーアイが今後さらなる成長と発展を遂げるためには、様々な課題があると認識しております。上記を踏まえ、エーアイが対処すべき課題は下記のとおりであります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

①新技術の研究開発

音声合成の利用が拡大してきたことに伴い、研究開発のスピードも加速しております。この数年、各分野で深層学習の研究が盛んに行われておりますが、音声合成分野においても、深層学習(DNN:Deep Neural Network)を活用した新しい音声合成技術の研究が進められており、競合他社との競争がますます激化してきております。エーアイにおいても、最新の技術をキャッチアップし、また、顧客ニーズの変化を捉え、新しい製品・サービスを市場に投入していくとともに、音声認識や対話等の周辺技術を含めた音声のトータルソリューションを提案していくことが重要であると考えております。

 

②人材の確保及び育成

新しい技術、新しい製品・サービスを継続的に研究開発し、販売していくためには、優秀な人材の継続的確保が重要であると考えております。また、音声技術という特殊分野であるため、採用した研究者、開発者及び営業担当者の育成が重要であると考えております。

 

③安定収入の確保

エーアイの事業基盤はライセンスビジネスであり、音声合成エンジンの使用許諾を与えることにより、継続的に許諾料を頂くモデルであります。現在は、月額使用料、ロイヤリティ、継続的なクラウドサービスの利用、サポートサービス等で継続的な安定収入を確保しております。今後、事業を拡大していくにあたり、新規事業の開発及び安定的な収入を確保することが重要であると考えております。

 

④新しいマーケットの創出

音声合成が広く利用される様になり、今後、様々な分野において利用が進むものと考えておりますが、現在、確立されたマーケットは、電話の自動応答システム、防災行政無線、音声対話、eラーニング等、まだまだ限られたものであります。AI分野での活用を進めるとともに、個人分野でもユーザーの利用を広げ、更に、新しいマーケットを創出していくことが重要であると考えております。

⑤内部管理体制の充実

エーアイは、今後継続的に事業を拡大していくためには、コーポレート・ガバナンス機能の強化は必須であり、内部統制システムの適切な整備及び運用が重要であると考えております。また、成長のステージに応じて人的強化を行い、内部管理体制の構築を図ってまいります。

 

⑥ブランディング

エーアイの今後の成長のためには、音声合成技術を世の中に広めるとともに、「音声技術のエーアイ」「音声合成=AITalk®・A.I.VOICE®」と認知されるように、ブランディングしていくことが重要であると考えております。

 

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

先進的で高品質な音声技術サービスを安定的に提供していくためには、健全な財務基盤の維持が重要であると考えており、営業利益率20%以上の維持を収益性の指標の一つとしております。

エーアイの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、当期純利益、営業利益率であります。

エーアイは、2024年10月1日を効力発生日としてエーアイを吸収合併存続会社、株式会社フュートレックを吸収合併消滅会社とする吸収合併を予定しております。このような状況を踏まえ、2025年3月期の目標値は未定としております。

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてエーアイが判断したものであります。

①音声合成業界の動向について

音声合成業界は、古くは、電話の自動応答システムからスタートし、防災行政無線、カーナビゲーション、スマートフォンでの音声対話へと発展してまいりました。本格的に実用化されてからの歴史は浅く、まだ15年程であります。この間、急速に市場が発展しており、また今後新しい市場としては、観光分野、高齢化社会における福祉用途、大阪万博へ向けた外国人向け音声ガイダンス等々、様々な分野での拡がりが期待できます。

また、新型コロナウイルス感染症などの影響によりテレワーク等の働き方改革が進み、eラーニング等の教材における音声合成の利用が進んできております。今後はアフターコロナの動きの中で、観光業でのインバウンド需要がより高まっていくことが期待できます。

一方で、各市場が期待通りに拡大しない場合、エーアイの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。具体的には、積極的な営業が困難になることにより、ロイヤリティ、Custom Voice、基本ライセンスといった法人向け製品の売上が伸び悩むと予想しております。

当該リスクの対応策として、eラーニング資料のナレーション作成や、ガイダンス音声の作成といった法人向け製品、コンシューマー向け製品の売上拡大を目的としたWEB広告出稿や独自ブランド「A.I.VOICE®」の販売、定期的にユーチューブ生放送を行い、コンシューマー向け製品の認知度向上を目指してまいります。また、生成系AIを活用したサービス構築や音声認識事業を主とするフュートレックとの経営統合を進めることで、音声周辺技術と連携した新たなマーケットの拡大を目指してまいります。

 

②技術革新による影響について

音声合成業界において、技術革新が進んでおります。エーアイが2023年10月に発表いたしました音声合成エンジン「AITalk®6」は、音声処理部において従来の「波形接続型音声合成方式」とともに従来の「DNN音声合成方式」からより自然性の向上した「新DNN音声合成方式」を提供しております。現在、当該技術を用いた音声合成製品が各社から出されておりますが、読み上げ品質という点では言語解析が重要となり、読み間違いが少なく自然なアクセントで読めるという点で、現時点では優位性を確保しております。

しかしながら、エーアイの継続的な研究開発が停滞した場合、投資に対する十分な成果を得られず、エーアイの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクの対応策として、名古屋工業大学徳田・南角・橋本研究室との非タスク指向型対話音声合成に関する共同研究及び開発を行ってまいりましたが、一定の成果が得られたことから2023年3月末で終了いたしました。今後は「AITalk®6」の改良及びエーアイ製品・サービスへの展開を進めてまいります。

 

③競合他社による影響について

エーアイが提供する音声合成エンジン「AITalk®」の主な競合先は、HOYA株式会社(ReadSpeaker)、東芝デジタルソリューションズ株式会社(ToSpeak)となります。また、新興企業による事業参入も増えており、競争環境は激化しております。エーアイは音声合成に特化して事業を展開しており、研究開発、製品開発、販売、サポートを一気通貫で提供することにより、ユーザーの要望にも迅速かつ柔軟に対応し、シェアを確保しております。

しかしながら、競合他社企業のうち、大手企業は要員を拡充し、事業展開を加速した場合、エーアイの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、「Google Cloud Platform(GCP)」の「Cloud Text-to-Speech」あるいは「Amazon Web Services(AWS)」の「Amazon Polly」等の大手企業がクラウドサービスプラットフォームの一部として提供している低価格なサービスにおいて、音声合成エンジンの日本語の品質・技術向上が図られた場合、エーアイの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクの対応策として、定期的に競合他社の動向を調査し、優位性を維持する体制整備を行ってまいります。

 

④業務提携による影響について

今後、日本語音声合成に加えて、音声認識、意図解釈、翻訳、多言語等と連携した利用が拡大するものと考えております。エーアイにおいては、日本語音声合成をコア技術と位置づけ、音声認識、意図解釈、翻訳、多言語等の連携技術については、海外メーカーとの連携や資本提携を含めた他社との業務提携を推進していきます。したがって、他社の状況や各国の知的財産制度、輸出規制等の政策による影響を受ける可能性があり、その結果、エーアイの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクの対応策として、業務提携先との友好な関係とコミュニケーションの維持を行うとともに、海外業務提携先に関する各国政策等の情報収集を適宜行ってまいります。

 

⑤企業買収等のリスクについて

エーアイは、今後の成長に向けた競争力強化のため企業買収等を行っており、また、将来行うことがあります。

エーアイとしては、個々の案件の規模等に応じて、取締役会及び各種の会議体での審議並びに投資先に対するデューデリジェンスを充分に実施することにより、企業買収等の検討を進めるとともに、買収先の資産効率の向上及び利益の最大化に努めてまいります。

なお、買収先企業の業績が買収時の想定を下回る場合、又は事業環境の変化や競合状況等により期待する成果が得られないと判断された場合には、関係会社株式評価損が発生し、エーアイの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑥人材の確保及び育成による影響について

エーアイは、音声合成という特殊な分野で研究開発、製品開発、販売、サポートを全て自社内で行っておりますが、2024年3月末現在、従業員数56名と少数精鋭で事業を展開しております。特に、研究者、開発者は、育成に時間を要することから、優秀な人材を確保するとともに、人材の流出を防止するための環境構築が重要であると考えております。

しかしながら、IT業界における人材獲得競争が激しく、計画通り人材の採用ができない場合、もしくは優秀な人材が流出してしまった場合、業務運営に支障をきたし、エーアイの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクの対応策として、フレックスタイム制度、在宅勤務制度等の働きやすい環境の整備、優秀な人材を確保すべく採用活動を計画的に行ってまいります。

 

⑦内部管理体制について

エーアイは、企業価値の継続的な向上のためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが重要であると認識し、適正な業務分担、財務報告の信頼性、法令遵守を徹底するため、内部管理体制の充実を図ってまいります。

しかしながら、業務の拡大に内部管理体制が追いつかない状況が発生した場合、適切な業務運営が困難となり、エーアイの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクの対応策として、管理部門スタッフ、内部監査担当の採用活動を計画的に行ってまいります。

 

⑧取引依存度の高い業界による影響について

本書提出日現在のエーアイの売上について、防災分野への依存度が大きくなっております。2024年3月度において、売上高に占める割合は10%以上となっており、今後、様々な理由により、同分野での売上高が減少した場合、エーアイの事業及び業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクの対応策として、防災メーカーとの継続的、安定的な関係構築に努めてまいります。

 

⑨取引依存度の高い取引先による影響について

本書提出日現在のエーアイの売上について、株式会社NTTドコモへの依存度が大きくなっております。2024年3月期において、売上高に占める割合は13.0%となっており、今後、様々な理由により、株式会社NTTドコモとの取引が縮小した場合、エーアイの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクの対応策として、上記以外の売上を伸ばしていく営業体制の整備を行ってまいります。

 

⑩大規模災害による影響について

エーアイでは、自然災害、事故等に備え、プログラム等の重要なリソースにつき、定期的にバックアップをとっております。

しかしながら、エーアイ所在地近辺において、大地震等の自然災害が発生し、エーアイ設備の損壊が発生した場合、研究開発及び製品開発が滞り、エーアイの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクの対応策として、テレワーク体制の整備を行ってまいります。

 

⑪システム障害による影響について

エーアイは、クラウドサービス「AICloud®」を提供しており、大手クラウドサービス事業者を利用し、冗長化構成をとり、また、外部へ委託し、24時間365日の有人監視を行うなど、システムの安定的な運用に努めております。

しかしながら、アクセスの集中による負荷の増加、あるいは、地震などの自然災害等、システムに予期せぬ障害が発生した場合、エーアイの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクの対応策として、バックアップデータを元に早期復旧する体制の整備を行ってまいります。

 

⑫情報セキュリティによる影響について

エーアイは、音声合成エンジンをライセンスするにあたり、顧客の機密情報を知りえる立場にあります。「情報セキュリティ基本方針」に基づき、情報の適切な管理に努めておりますが、コンピューターウイルス、不正アクセス等の理由により、これらの機密情報の漏洩や改竄などが発生した場合、顧客企業等から損害賠償請求やエーアイの信用失墜の事態を招き、エーアイの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクの対応策として、「情報セキュリティ基本方針」に基づいた監視体制の整備を行ってまいります。

 

⑬法的規制等について

エーアイは、メールアドレスを始めとする顧客情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受けております。これらの個人情報につきましては、「個人情報保護方針」に基づき適切に管理するとともに、「個人情報保護規程」を定めており、社内教育の徹底と管理体制の構築を行っております。エーアイは事業を遂行していくうえで、各種法令及び規制等の適用を受けておりますが、現状においては、エーアイの事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制等はないものと認識しております。

しかしながら、今後予期せぬ法令等の制定、既存の法令等の解釈の変更がなされた場合、エーアイの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクの対応策として、法令等の制定、改定を確認し、適宜社内の管理体制を見直してまいります。

 

⑭知的財産権等に関する侵害による影響について

エーアイは、第三者の知的財産権を侵害していないことの確認を、研究開発部門、製品開発部門が必要に応じて専門家に相談しながら進めておりますが、チェックが十分でない場合、認識不足等、何らかの不備により、第三者の知的財産権等を侵害する可能性があります。第三者からの損害賠償請求、使用差し止め等の訴えを起こされた場合、エーアイの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクの対応策として、専門家と連携し、知的財産権等に関する事前調査の徹底を行ってまいります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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