ロジサードは、倉庫や配送センターで商品の保管・入出荷業務を支援する在庫管理機能及び店舗商品の在庫管理機能をクラウドサービス(※1)で提供しております。また、入出荷や在庫管理の作業効率を上げるハンディターミナル(※2)やバーコード関連機器のレンタル及び販売を行っております。
ロジサードは、在庫管理システム事業を単一セグメントとしているため、セグメント別の記載は省略しておりますが、① 各システムサービスの提供、システムで利用する端末機器のレンタルやサポートの提供に対する対価を月額利用料でいただく「クラウドサービス」、② 顧客からの要望に基づくカスタマイズやクラウドサービスの導入支援からなる「開発・導入サービス」及び ③ クラウドサービスで顧客が利用する機器やサプライ品(ラベル等)の販売を行う「機器販売サービス」にサービスを区分しております。各販売区分におけるサービスの内容及び提供製品は以下のとおりであります。
※1:クラウドサービスとは、従来は利用者が手元のコンピュータで利用していたデータやソフトウエアを、ネットワーク経由で、サービスとして利用者に提供することです。
※2:ハンディターミナルとは、主に業務用で使用する、片手で持てるハンディサイズのデータ収集端末装置の総称です。バーコードなどの自動認識技術を用い、人の作業を効率的に代替することができる機器です。
ロジサードが提供しているクラウドサービスは以下のとおりであります。
倉庫在庫管理システム(WMS:Warehouse Management System)は、倉庫内に保管されている商品(在庫)の数を正確に把握するとともに、倉庫内業務の効率化を実現するためのシステムです。入荷から出荷、返品、庫内での棚移動を含め全ての在庫の動きを、バーコードとそれを読み取るハンディターミナルにより物理的に管理する事で、「入出荷処理」「棚卸」「ロケーション管理(※3)」などを行うことができるようになります。システム導入により、「正確な在庫管理」「誤出荷の防止」「倉庫内業務の効率化(標準化)」を実現することが可能になります。
ロジサードサービスはクラウドサービスとして提供されているため、インターネットを経由して、ロジサードサービスの全ての情報がリアルタイムで処理・共有されます。顧客の利用条件にあわせ、基本構成でお使いいただくものから、顧客独自の利用形態にあわせたカスタマイズを行ったうえでの提供など、幅広い顧客のニーズに対応したサービス提供を行っております。
また、「ロジザード ZERO」で利用するハンディターミナルを、レンタルにて提供しております。ハンディターミナルをレンタルで提供している顧客には、バッテリーの無償交換や故障時の代替機の即日交換のサービスも提供しております。
「ロジザード ZERO」では、業種・業態に捉われず、幅広い在庫の管理が行えるように、「賞味期限管理」「ロット管理」「シリアル(製品、商材等の番号)管理」などの商材特有の機能を標準として実装しております。さらに海外での利用を想定して多言語対応(日本語・英語・中国語(繫体字及び簡体字)・タイ語・ベトナム語)を実装しております。
加えて、複数の企業の在庫管理業務を受託する3PL(※4)企業向けに、複数の企業、複数の拠点を同一システムで管理するための機能を実装しております。
ロジサードでは、物流ニーズに対応した機能追加を定期的に行い、顧客の多様化するニーズに応えております。また、顧客の課題である労働力不足に対処するため、ロボット・RFID(※5)といった省人化技術との連携や他社サービスとの自動連携を推進しております。
※3:ロケーション管理とは、倉庫等の保管場所を一定のルールで区画し採番されたロケーション毎に在庫を管理する手法です。入出庫作業ではロケーション毎にリアルタイムに在庫を更新し、在庫の移動の履歴を管理することで高精度の在庫管理が可能となります。
※4:3PL(third party logistics)企業とは、荷主企業に代わって最も効率的な物流戦略の企画立案や物流システムの構築の提案を行い、かつ、それを包括的に受託し実行する企業のことです。
※5:RFIDとは、「Radio Frequency Identifier」の略称で、電波を用いて内蔵したメモリのタグのデータを非接触で読み書きするシステムです。バーコードでの運用では、レーザーなどでタグを1枚1枚スキャンするのに対し、RFIDの運用では、電波で複数のタグを同時にスキャンすることができます。電波が届く範囲であれば、タグが遠くにあっても読み取りが可能です。
「ロジザード ZERO」の情報連携と現場業務支援 概念図
(注)1.上図のロジザードは、ロジサードのサービスの「ロジザード ZERO」に当たります。
2.図中の実線矢印は在庫管理に関する作業の流れを示しており、点線矢印は在庫管理に関する情報の流れを示しております。
従来のPOSシステム(※6)は、高価な専用POSレジ端末と本部管理システムをつないでネットワークを構築する必要があり、一定の初期費用がかかるシステムでした。そのため、数店舗から数十店舗規模の小売業では、導入しにくいという課題がありました。「ロジザードZERO-STORE」では、専用機器ではなくスマートフォンやタブレットなど既存のモバイル端末などを活用することができ、インターネット経由で利用するクラウドサービスのため、導入コストを下げる事ができます。また、他店舗の在庫も一元管理することにより、個別店舗での欠品による販売機会損失を少なくできます。加えて、商品の入出荷時や顧客の購入時にバーコードを読み取ることで、リアルタイムに情報を処理することができるため、本部では販売戦略立案に必要な、正確でタイムリーな売上・在庫情報を一元管理することが可能です。
更に、「ロジザード ZERO」と「ロジザードZERO-STORE」の商品情報や在庫情報を連携させることで、物理的に別々の場所にある店舗と倉庫の在庫情報を一元管理することが可能です。現在、自社の持つ顧客情報や在庫情報を一元管理し、あらゆるチャネルを連携させながら商品を販売する「OMO(※7)」という考え方が注目を集めております。ロジサードサービスを連携させた在庫情報の一元管理は、OMO戦略をとる顧客のニーズにも対応しております。
※6:POSとは、「Point of sale」の略称で、POSシステムとは、小売業の販売・在庫管理を行うためのシステムのことです。
※7:OMOとは、「Online Merges with Offline」の略称で、オンラインとオフラインを区別することなく、オンライン上に統合された状態を構築することで、これまでにない新しい購買体験を提供する概念、取り組みのことです。
ハ.OMO支援システム「ロジザード OCE」
「ロジザード OCE」は、ロジサードの「ロジザード ZERO」や「ロジザードZERO-STORE」を連動させることで一元化された在庫情報を活用し、商品を欲しいお客様にお届けするための最適な答えを導き出すための在庫マッチングエンジンです。ロジサードサービスを導入していない顧客においても、他社が展開する在庫関連の管理サービス及びシステム(倉庫在庫管理システムやPOSシステム、基幹システムなど)と接続することにより、「ロジザード OCE」単体でもその機能を活用することができます。他社のOMO関連サービスは、顧客情報の共有や販売面での支援ツールが多い中、ロジサードの「ロジザード OCE」では、購入者の望む受取方法に対し、場所別在庫の最適な情報に基づく在庫の確保及び出荷作業指示情報を提供することが可能な実作業支援型OMO支援ツールとなっております。
ニ.クラウドサービスの対象顧客及び主要な機能
クラウドサービスの顧客に対して、ニーズに合わせた画面、帳票、インターフェイスなどのカスタマイズ開発及びクラウドサービスの利用開始時における各種設定作業のお客様へのサポートを提供しております。
③ 機器販売サービス
クラウドサービスに付随し、倉庫などで利用されるプリンターやアクセスポイント等の機器、帳票及びプリンターラベル等のサプライ品を販売しております。
(2) 販売チャネル
ロジサードは、直接販売に加え、代理店を活用した販売を行っております。代理店の一形態であるアプリケーションパートナー(※8)は、ロジサードのAPI(※9)を活用し、「ロジザード ZERO」のオプション機能を提供する企業であり、自社の製品と連携させたサービスを提供する取り組みを行っております。
ロジサードのサービスは、インターネットを介し海外でも利用ができますが、顧客サポートでの言語・時差を考慮し、海外市場においては現地代理店を経由してのサービス提供を行っております。また日本との通信環境に制限がある一部の国においては、現地企業へライセンスをOEM提供し、現地企業の独自ブランドとしてサービスを提供しております。
※8:アプリケーションパートナーとは、ロジサードからAPIの提供を受け、ロジサード製品と連携する外部アプリケーションを提供するパートナーのことです。アプリケーションパートナーは、自社が開発したアプリケーションをロジサード製品と一緒に販売することで、ロジサードサービスの代理店としての機能を果たしております。
※9:APIとは、「Application Programming Interface」の略称で、アプリケーションをプログラムするにあたって、プログラミングの手間を省くため、共通して使える機能(関数)をパッケージングして公開・提供することです。具体的には、外部のシステムからロジサードの倉庫在庫管理システムの機能を、標準化したインターフェイス経由で利用できるようになります。
(3) 収益構造
ロジサードの提供するサービスからの収益は、各システムサービスの利用料、システムに係るサポート料、並びにシステムで利用する端末機器のレンタル料からなる「クラウドサービス」、顧客からの要望に基づくカスタマイズやクラウドサービスの導入支援からなる「開発・導入サービス」及びクラウドサービスで顧客が利用する機器やサプライ品(ラベル等)の販売を行う「機器販売サービス」に区分しております。
各サービス区分に応じた収益の獲得内容及び提供製品は以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてロジサードが判断したものであります。
ロジサードは、社会における存在意義を「ITサービスにより安全な物流環境を実現させること」と定め、以下の「経営理念」、「社是」、「社訓」の実践を通じて物流の課題解決に取り組んでおります。現在、「経済の血液」とも称される物流の現場では深刻な労働力不足、「2025年の崖問題」と言われる古い技術基盤システムのブラックボックス化といった課題に直面しております。ロジサードでは創業以来の安定したSaaS型WMSシステムの提供に加え、他社システム、物流ロボット並びにマテハン機器との自動連携による省人化・自働化により、これらの課題に対処する事で事業成長を図るとともに、持続可能な社会の実現に取り組んでおります。
創造と革新の物流ITサービス
知恵と知識を共有する世界に開かれた情報システムを作ろう。
先進の物流システムと安心サービスで安全な物流環境を作ろう。
次世代のソフトウエア開発に創造と革新の精神で取り組もう。
お客様の出荷は絶対である。お客様、ましてや荷物を待つ人に迷惑をかけることがあってはならない。
お客様に待つという作業をさせてはならない。お客様の作業が進むようあらゆる手を尽くせ。
自己完結主義は棄てよ。お客様、お取引先、製品の全てを大量に連鎖連結するよう知恵をしぼれ。日日より大きく繋げようとする努力こそが己と社業を大きくする。
技術、営業、間接とも社業の全てが顧客サービス。己の仕事は1日でも早く完了せよ。後行程への余裕の確保が真のサービスを実現すると心得よ。
それがよさそうなら上下なく表明せよ。自ら機会を作り出し協力を求め、素早く実現への道を開け。
顧客の要求の本質を追求し製品とサービスに反映せよ。それは先に繋がるのか、差別化できるのか問いつづけよ。本質的仮説は手間と費用をかけても世に証明するのが我が社の責務と心得よ。
ロジサードの今後の経営戦略は、以下のとおりであります。
製品を利用いただく倉庫・3PL事業者においては、人手不足は引き続き喫緊の課題となっております。ロジサードでは、物流ロボット連携やRFID技術などの対応を進めており、また荷主の業務アプリを提供する事業者とのデータ連携を拡充することで、ロジサードの製品・サービスの魅力を高めつつ、顧客の省力化・自動化ニーズに応えて参りました。引き続き多様な他社製品との連携を進め、顧客の利便性に寄与する選択肢の拡大を図りながら今後の物流現場に有用な新技術への研究開発を進めます。
一方、実店舗を所有する小売業においては、オンライン販売強化及び消費者の多様なニーズに応えるために「店舗でもオンラインでも」販売できる仕組みの構築に取り組んでおり、ロジサードへの引き合いも増加しております。ロジサードでは、OMO在庫管理支援サービスの提供と浸透をもって改題解決に取り組んでまいります。
また、小売企業においては、DX化に取り組むにあたり、既存システムの技術基盤が古くメンテナンスできるエンジニアが確保できないという「2025年の崖問題」に直面している企業が多数存在しており、SaaS型システムへのリプレイスの動きが加速しております。ロジサードでは創業以来のSaaS提供実績に基づいた安定した事業者として当該ニーズへの対応を進めます。
新規顧客獲得のための効果的な企業・サービスの営業活動は、WEB中心での認知施策を進めつつ、ロジサードの得意とするオフラインでのセミナー開催や展示会への出展、またユーザー向けイベントなどを活発に行います。サービスを利用中のお客様と一層のリレーションシップ強化を図るだけでなく、利用を検討中のお客様にも、これまでに開発したオプションサービスや連携サービスなどの利便性をダイレクトに伝える機会を増加させることで、更なるアカウントの増加やアップセルを実現してまいります。
また、外部企業等との協力体制の強化施策として、製品連携パートナーとの共同プロモーションを促進するほか、ビジネスの相乗効果を求める販売店及び販売代理店の増加施策を進めております。
③ 人材戦略
ロジサードでは引き続き新規採用及び教育・研修によるスキルアップを通じて組織体制の強化を図り事業成長を実現してまいります。当期において、社員が経営理念・社是・社訓に共感し、ロジサードのミッションの遂行に貢献することで事業戦略を実現させ、社員も会社も共に成長していけるよう人事制度の改訂を行いました。新人事制度では、社是・社訓をベースにした人材ビジョンを設定し、各等級や役職で求められる役割を明確にしました。また、マネジメントとプロフェッショナルの複線型のフレームとし、社員それぞれの特性・志向に応じたキャリアプランを設定できるようにしたほか、「キャリア申告制度」を導入し、複数の業務経験を社員自らが選択し、経験を蓄積できるようにしました。業務を通じて蓄積した知識・経験や教育・訓練で培った知識・技能はタレントマネジメントシステムで管理し、適所適材を実現させてまいります。
ロジサードは、アジア・東南アジアを対象地域とし現地代理店を経由してサービスを提供しております。代理店への直接支援はロジサードのスタッフが営業支援と継続教育を行っております。昨今は、オンラインツールを活用して各国のスタッフ混合でのプロジェクトチームを組成し、提案と納品活動が可能な体制を構築しております。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
ロジサードは、クラウドサービスの継続的な拡大を通じて企業価値を向上させていくことを経営目標としております。当該目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、成長と同時に達成していくための売上高、経常利益率としております。
2025年6月期の個別業績目標指数は、売上高は前期比12%増となる2,214,399千円、経常利益は同15.6%増となる400,528千円、経常利益率18.1%であります。また、2024年6月の月間のクラウドサービス売上は、136,545千円でしたが、これを9.2%増となる149,080千円まで積み上げてまいります。
小売業販売額は、経済産業省「商業動態統計速報」では引き続き増加基調が継続しております。しかしながら総務省発表の家計調査では、実質消費支出は低迷が継続している状況です。どちらも物価高がその主因であると推測しております。今後は商品の選択基準が厳格化することに加え、購入の利便性やオンラインの合理性が重視されると想定しております。またこうした機能の具備にあたり、「約8割の企業において、利用しているシステムが老朽化」※し、対応できない事態に直面しているため、小売業界は積極的にシステムリプレイスを伴ったスマート化投資を進めると推測しております。
その一方、物流業界は慢性的な人手不足が解消せず、特にトラックドライバーの不足は深刻であり、当年度には働き方改革関連法の時間外労働の上限規制が適用されたこともあいまって、ついにはモノが運べなくなり経済活動全般に悪影響が及ぶと全ての産業から社会課題と認識され憂慮されており、適切なソリューションが求められております。
※出典 一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会「デジタル化の進展に対する意識調査」
以下に掲げる課題は、いずれもIT技術によって相当部分の解決が可能と考えております。ロジサードは、これらに応えるサービスの提供を行うと同時に、成長とリスクに対応できる組織体制を構築して取り組んでおります。
イ.物流作業の省力化・自動化の実現
労働人口の減少を背景に、これまで人手に頼っていた在庫品のハンドリング(※1)を機器に代替させる省力化・自動化への取り組みが増加しております。
ロジサードは、読み取り機器で複数の商品情報処理の一括化を可能とするRFIDや画像認識等の新しい認識技術を製品に導入するほか、マテハン等物流機器や、上位基幹システム・周辺システムとの標準データ連携を積極的に推進して、省力化・自動化に取り組む企業から選ばれるサービスの提供を目指します。
ロ.適用可能業種の拡大
これまでの主要顧客である流通業・Eコマース顧客向けの機能強化を進めつつ、企業間取引の物流分野への機能提供を進めてまいります。これまで企業間取引の物流分野はオンプレミスのレガシーなシステムでの運用でありましたが、DX化の動きが求められる中、クラウドベースシステムへのリプレイス目的でのロジサードへの引き合いも活発になっております。ロジサードは積極的なサービスの開発と提供で対応を図ってまいります。
ハ.出荷データの活用による輸配送の効率化
物流業界における「2024年問題(※2)」や「ラストワンマイル(※3)問題」は、慢性的な人手不足により、深刻な労働負荷をもたらしております。また、トラックの貨物積載率を向上させ、ドライバー単位あたりの輸送量を増加させるといった課題については、大手企業が「共同配送」の取り組みを始めたものの根本解決にはいたっておりません。これらの課題を解決するためには、複数企業の仕向け先単位(※4)の貨物情報を元に、効率良い混載(※5)を可能とすることがポイントとなります。そして、在庫管理システムはその仕向け先単位の貨物情報の最初の起点と位置づけられます。ロジサードは、IoT(※6)などの新技術の活用を視野に入れつつ、効率的な配送計画を実現したい企業に向けて、配送システムと連携活用できるデータの提供を行ってまいります。
二.在庫データの活用によるOMOの実現
Eコマースとリアル店舗が融合されたマーケティングの発展に伴い、「必要数がいつ、どこで手に入るのか」といった付加価値を伴った在庫情報が、商品の購入決定に際して重要となると考え、ロジサードは、在庫管理システムで培った場所別在庫管理のノウハウと、クラウドサービスならではのリアルタイムに在庫更新ができる特徴を活かし、倉庫に加え店舗等の在庫引当と出荷機能の提供のほか、効果的な在庫配置のための提案機能を含んだ在庫情報を新しい活用分野としてサービスの提供を目指します。
イ.人的資本への投資
ロジサードサービスの顧客価値は、物流に知見の高い社員の関与によって最大化されます。この人材の質と量を確保することは事業成長に直結すると同時に、ロジサードの理念である「安心・安全な物流環境」を実現するために最も重要な課題と認識しております。ロジサードは積極的な人材採用ならびに成長への機会提供を重要な先行投資と位置づけ、将来の業界を牽引できる質の高い人材育成に向けて投資を継続してまいります。
ロ.働く環境の整備への投資
ロジサードは、社員が働く環境の整備が持続的な企業成長の源泉と考えております。また、多様化するニーズに対応するためには、多様な価値観を取り込む必要があると認識しており、DEI(Diversity,Equity&Inclusion)を意識した環境を整備して参ります。ロジサードはリモートワーク制度の導入や勤務時間の選択的シフト制により、さまざまなライフステージにある社員へのサポートを行っておりますが、引き続きライフイベントを積極的にサポートし、社員が継続的に勤務出来る制度を整備してまいります。
イ.サイバーセキュリティーへの対応
昨今、サイバー攻撃や情報漏えい事故が増加しており、サイバーセキュリティー確保の重要性がますます高まっております。ロジサードはインターネットをベースとするクラウドサービス企業であり、サイバーセキュリティーを担保することは事業継続に必須であります。今後、過激化するサイバー攻撃等に対し技術的な投資をすることはもちろんのこと、内部の情報取り扱いなどの運用も常に見直すことで、安全なサイバーセキュリティー管理体制の維持を継続してまいります。
ロ.機器・デバイスの流通の滞りによる機会損失リスクの回避
地政学的リスクの高まりによりサプライチェーン(※7)の見直しが各産業で行われております。ロジサードが提供する機器、デバイスにおいても、製造者からの供給に影響が生じ、売上に影響が生じる可能性があります。引き続き製造者と綿密に連携し供給状況の動向に注視し、確実に確保できる対応を図ってまいります。
※1:ハンドリングとは、物をつかんで移動させる行為のことです。
※2:2024年問題とは、2024年4月からトラックドライバーの時間外労働の960時間上限規制と改正改善基準告示が適用され、これまでより労働時間が短くなることで輸送能力が不足するなどの社会問題のことです。
※3:ラストワンマイルとは、商品が最寄りの配送センターから顧客への配達地点まで移動する道のりのこと、つまり荷物受け渡しまでの最後の区間を指します。
※4:仕向け先単位とは、貨物を配達する方面や場所などの単位のことです。例えば、東京から大阪へ貨物を配達する場合は、大阪を仕向け先と表現し、輸送は貨物を仕向ける行為とその物量によって車両が手配されます。
※5:混載とは、特定の同じ地域や、同じ方面へ複数の荷主のもつ多くの貨物をひとつの輸送車両等に積み合わせて輸送することです。
※6:IoTとは、「Internet of Things」の略称で、センサーによって取得したモノの情報を、インターネットを通じてクラウドサーバーに蓄積し、蓄積された情報の分析結果を、人やモノへフィードバックすることで相互に制御を実現する仕組みのことです。
※7:サプライチェーンとは、商品や製品が消費者の手元に届くまでの、調達、製造、在庫管理、配送、販売、消費といった一連の流れのことです。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項を以下に記載しております。
ロジサードは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存でありますが、ロジサード株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項目以外の記載内容も併せて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、ロジサードが判断したものであります。
ロジサードはインターネット関連技術クラウドサービスを提供しておりますが、新技術の開発やそれらを利用した新サービスの導入が相次いで行われており、AIを始めとするIT技術やインターネット関連技術クラウドサービスの環境の変化が激しくなっております。このような状況の中、ロジサードでは新技術及び新サービスの開発を継続的に行うとともに、優秀な人材の育成・確保に取り組んでおりますが、環境変化への対応が遅れた場合は、ロジサードの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
ロジサードは、在庫管理システムと物流サービスを顧客ニーズに合ったクラウドサービスで提供することで顧客満足度を高めることに努めておりますが、ロジサードの事業への新規参入の技術的な障壁は必ずしも高いものとは言えず、資金力、ブランド力を有する大手企業をはじめとする競合他社の参入による価格競争の激化、および、顧客訴求力のより高いサービス提供が行われた場合は、ロジサードの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ロジサードは、ソフトウエアのカスタマイズ、機能追加等を顧客から受注しております。また、適正な見積りやプロジェクト管理の徹底を図り、効率的なシステム構築及び開発を目指しております。しかしながら、納入後の不具合の発生、顧客からの開発案件の仕様変更・追加要求の発生等、工数の追加、開発途上の不測事態の発生等により採算が悪化した場合は、ロジサードの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ クラウドサービスの販売管理について
ロジサードのクラウドサービスについては、取引量が多く、かつ、契約内容が頻繁に変更されることが多くありますが、当該変更内容の販売管理システムへの登録及び削除は手作業によって行われております。内部統制の整備及び運用は行っておりますが、売上高の基礎データの入力を誤った場合は、ロジサードの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 機器等の調達について
ロジサードは、機器等の調達を行っております。半導体等の原材料の供給不足により機器の入手が困難となること、機器納期が長期化すること又は機器の仕入価格が高騰すること等の想定外の要因により、調達予測が不透明となり、機器を調達することが困難になるリスクがあります。リスクが顕在化した場合には、ロジサードの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ システム障害について
ロジサードは、インターネットを利用してクラウドサービスを提供しておりますが、一時的なアクセス集中によるサーバー負荷の増加、ハードウエア及びソフトウエアの不具合、人為的ミス、コンピュータウィルス、自然災害、事故、サイバー攻撃等により、システム障害が生じる可能性があります。ロジサードはこうした障害の発生に備え24時間監視体制、並びにシステムの安定稼動を確保するための対策を実施しております。しかしながら、システム障害が発生し、サービス提供に支障が生じた場合は、ロジサードの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ロジサードは、クラウドサービスを提供する際に、高品質を確保するため、開発部門において検査体制を構築し、十分な品質検査を行っております。また、ソフトウエアの瑕疵や不具合などが発生した場合には、ロジサードの顧客に告知し、直ちに修正したものを提供できる体制を採っております。しかしながら、ロジサードが販売するソフトウエアに重大な瑕疵や不具合が発生した場合には、修正に時間を要し、その間ロジサードの製品サービス等の提供ができなくなり、また、損害賠償の請求が発生するなど、ロジサードの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ロジサードの事業拡大におきましては、物流分野の業務知識を有したIT技術者の育成・確保が不可欠であります。また、事業拡大を支えるため、システムエンジニアや営業人材も充実させる必要があります。ロジサードは、今後とも、社内での人材育成に努めつつ、積極的に優秀な人材の育成・採用等を進め、社員のエンゲージメントの向上と組織の活性化及び優秀な人材の定着化を図る方針であります。しかしながら、人材の採用又は社内の人材教育が計画通りに進まない場合や、ロジサードの業務について重要な役割を担う人材が社外に流出した場合は、ロジサードの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ロジサードは、ロジサード製品による第三者の知的財産権の侵害は存在していないと認識しております。しかしながら、ロジサードが事業の展開を進めている各国において成立している特許権や著作権などの知的財産権を全て検証し、正確に把握することは困難です。このため、ロジサード製品に現在利用している技術が第三者が取得している特許権、著作権などの知的財産権を侵害する可能性を完全に否定することができません。このような事態が発生した場合には、ロジサードの信用の低下、損害賠償請求、ロジサード製品の全部あるいは一部の販売差止等により、ロジサードの業績に影響を及ぼす可能性があります。
ロジサードの在庫管理システム事業において、事業の継続に直接的に著しい重要な影響を及ぼす法規制はないものと認識しておりますが、今後インターネットの利用者及び事業者を規制する法令等に抵触するような事態が発生した場合には、ロジサードの信用が低下し、ロジサードの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、インターネット及び電子商取引を直接対象とした法規制は限定的であり、主に他の一般法規が準用されておりますが、今後、インターネットや電子商取引を対象とした法規制の整備が進むものと予想されます。将来的に、インターネット及び電子商取引並びにこれらに関連する事業者を対象とする法規制が制定された場合は、ロジサード事業の一部が制約を受ける可能性があります。
ロジサードは、インターネット関連技術クラウドサービスを提供するにあたり、取引先及び荷主等の個人情報を取扱っております。そのため、ロジサードは「個人情報の保護に関する法律」(以下「個人情報保護法」という。)が定める個人情報取扱事業者として、個人情報保護法上の義務を遵守しております。また、プライバシーマークを取得しており、ロジサードの「個人情報保護方針」に沿って、個人情報保護マネジメントシステムを整備し、従業員に対する個人情報保護に関する意識の向上を図り、個人情報の漏洩に対し防止策を講じております。
しかしながら、外部からの不正アクセス、システム運用における人的過失、従業員の故意等による個人情報の漏洩、消失、不正利用が発生した場合、信用の失墜を招き、更には損害賠償の対象となることも考えられます。そのような場合は、ロジサードの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
ロジサードは、今後も顧客のより広い事業ニーズへの対応と収益源の多様化を実現するために、積極的に新規サービスに取り組んでいく方針であります。市場性や採算性などを検討した上でサービスの事業運営を行っていく予定でありますが、その立ち上げには先行投資として人的資本投資や研究開発又は設備投資等が発生する可能性があります。また、市場環境の変化や不測の事態により計画が実現できない場合は、ロジサードの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 感染症の拡大に関するリスク
ロジサードは、感染症等が流行した場合に備え、在宅勤務やリモートワーク等を可能とする勤務体制や環境等の整備を継続しています。しかしながら、感染症の拡大により、営業活動や納品活動等に支障が生じた場合には、ロジサードの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。
③ インフレに起因するコスト上昇のリスク
インフレ等により、原材料・燃料等のコスト上昇が顕著となっておりますが、一層のコスト上昇が生じた場合は、サービス提供に係るコストも影響を受け、ロジサードの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 世界的なデカップリングの影響
世界各地で、国家間の対立・分断が発生しております。一部でデリスキングの動きも見られますが、デカップリングが更に深刻化した場合は、サプライチェーンへの影響ならびにサービス提供地域の見直しなどにより、ロジサードの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 後継者の育成について
ロジサードの持続可能な発展には、経営者並びに幹部社員等の育成が重要であると認識しております。ロジサードは任意の指名・報酬委員会で後継者の育成について検討を進めているほか、社是・社訓をベースとした人材ビジョンを設定、仲間と共に物流業界の課題解決に対応する事で、事業も従業員もともに成長出来るよう取り組んでまいります 。しかしながら、後継者候補人材の流出や育成が適切に進まなかった場合、ロジサードの業績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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