ミヨシ油脂(4404)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】ミヨシ油脂の企業集団は、ミヨシ油脂、子会社4社、関連会社3社および関連当事者(主要株主)2社で構成され、天然油脂を原料ベースとした食用油脂、工業用油脂、各種脂肪酸、化成品、環境関連製品等の製造ならびに販売を主な事業内容とし、さらに、各事業に関する物流およびこれらに附帯するサービス業務等の事業活動を展開しております。ミヨシ油脂グループの事業に係る位置付けおよびセグメントとの関連は次のとおりであります。なお、セグメントと同一の区分であります。食品事業 食用油脂は、ミヨシ油脂が製造し、需要家および代理店に販売しております。この代理店に連結子会社のミヨシ商事㈱が含まれております。 関連当事者(主要株主)の山崎製パン㈱に、代理店を経由し製品を販売しております。また、関連当事者(主要株主)の日清オイリオグループ㈱より、主に商社等の代理店を経由して油脂原料を購入しております。 関連会社のAAK・ミヨシジャパン㈱は、ミヨシ油脂がチョコレート用油脂事業参入に際し締結した合弁事業契約に基づき設立したものであります。 油化事業 工業用油脂、各種脂肪酸は、ミヨシ油脂が製造し、需要家および代理店に販売しております。この代理店に連結子会社のミヨシ商事㈱が含まれております。持分法適用関連会社のセキセイT&C㈱は、ミヨシ油脂の脂肪酸を一部原料とし、香粧品等の製造ならびに販売を行っております。 化成品、環境関連製品は、ミヨシ油脂が製造し、需要家および代理店に販売しております。この代理店に連結子会社のミヨシ商事㈱が含まれております。 連結子会社のMIYOSHI OIL & FAT MALAYSIA SDN.BHD.は、ミヨシ油脂がグリセリンを原料とした製品の生産体制強化のため設立したものであり、マレーシアに製造拠点を建設中です。 その他 非連結子会社のミヨシ共栄㈱は、主にミヨシ油脂の原料の供給業務、連結子会社のミヨシ物流㈱は、ミヨシ油脂製品の物流業務、持分法適用関連会社の日本タンクターミナル㈱は、主に油脂原料を扱う倉庫業および港湾輸送業等を行っております。 事業の系統図は、次のとおりです。 ※ MIYOSHI OIL & FAT MALAYSIA SDN.BHD.は特定子会社であります。
有価証券報告書(2025年12月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、ミヨシ油脂グループが判断したものであります。 (1)経営の基本方針 ① 経営理念ミヨシ油脂グループは、「人によし、社会によし、未来によし。」の経営理念のもと、油脂の力を活かした“ものづくり”を通して、すべての人から信頼される企業であり続けることを目指しております。 ② 目標とする経営指標ミヨシ油脂グループは、株主資本の効率的運用による投資効率の高い経営を図るため、自己資本利益率(ROE) 2030年度に向けて8.0%以上を目標経営指標としております。 (2)経営環境 ・企業構造ミヨシ油脂事業の中核をなすのは、「油脂」の力を活かしたものづくりです。ミヨシ油脂では、食品事業と油化事業の二本柱で強固な経営基盤の構築に努めており、環境に左右されない「持続的成長基盤」の確立を目指しております。 ・主要製品と競争優位性ミヨシ油脂グループの強みは、私たちが普段食べているもの、使っているものにミヨシ油脂製品が幅広く使われていることです。食品事業においては、マーガリン、ショートニング、粉末油脂、ホイップクリーム等を主要製品として、製パン、製菓、即席麺メーカー等に対して、生産力、技術力、提案力を活かして新しい味の創出・拡充に向けた「おいしさ」で暮らしへ貢献する製品を安定的に供給しております。油化事業においては、脂肪酸、グリセリン、香粧品原料、重金属処理剤、その他各種界面活性剤を主要製品とし、「油脂製品」「化成品」「環境産業製品」の3つの分野においてさまざまな産業分野に向けて、製品の提供に努めております。 (3)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題ミヨシ油脂グループを取り巻く事業環境は、雇用・所得環境の改善や旺盛なインバウンド需要の継続が期待される一方、原材料価格やエネルギー価格の高止まりに加え、円安基調の継続による物価高や海外経済の不確実性が懸念されるなど、依然として先行き不透明な状況が続くものと思われます。 このような事業環境のなか、ミヨシ油脂グループは、「人によし、社会によし、未来によし」という経営理念のもと、2030年に向けた経営構想を策定し、食品と油化の2つの事業を柱に、環境の変化に左右されない“持続的成長基盤”を確立させ、その持続的成長基盤を“土台”とした両事業の継続的な成長と発展を目指しております。 2026年度は、2025年12月期から2027年12月期の3年間を対象とした第二次中期経営計画の2年目として、前中期経営計画において構築した持続的成長基盤を活用し、前中期経営計画でまいた種を“育成”するため、事業の拡大と収益力の強化に向けた施策に引き続き取り組んでまいります。 食品事業では、市場・販売業界を拡大し、業界ニーズに応える新製品開発等を推進することによる新しい「味」の創出・拡充に向けた「進化」および製品ポートフォリオの改善による「進化」により、事業の成長を目指してまいります。 油化事業では、新たなミヨシ油脂独自の環境視点を掲げ、生産体制の拡張や販売力の強化による主力製品の拡販に向けた「深化」、将来の製品開発を見据えた研究開発分野の拡大による「深化」により、事業の成長を目指してまいります。 加えて、両事業とも、引き続き海外市場への取り組みを強化してまいります。 これらの事業の成長に向けて、また、人々の暮らしを支えるインフラ企業としての製品供給を通じた社会的責任を果たすべく、設備投資を支える強固な財務体質を構築するとともに、財務の健全性の維持にも努めながら、継続した成長投資の実施に加え、安定的かつ継続的な株主還元を実現してまいります。また、技術開発力の強化、人財育成とマネジメント実施による人的資本の向上、販売力の強化に向けたマーケティングプラットフォームの活用の推進、ESGを重視した経営の推進等に努めることで、企業価値の向上に取り組んでまいります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクについては以下のようなものがあります。これらは、社内のモニタリングを通じて網羅的に把握した上で、特に重要なリスクはコンプライアンス・リスク管理委員会で協議し決定しております。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年3月24日)現在においてミヨシ油脂グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。 (1) 原材料相場および為替レートの変動による仕入価格変動ミヨシ油脂グループは、海外からパーム油等の油脂原料を仕入れているため、原材料用油脂の市況および為替相場が、ミヨシ油脂グループの原材料の仕入価格に影響を与えます。原材料の仕入価格に著しい変動があった場合、納入先ユーザーとの価格改定交渉に時間が必要となり、原材料の仕入価格の上昇を販売価格に転嫁するのに時間差が生じた場合、また、原材料の高騰が継続し、原料価格の上昇の全部または一部を製品価格に転嫁できない状況が継続した場合は、ミヨシ油脂グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(リスク対応策)原材料のサプライヤーを複数確保し、サプライヤーからの密な情報収集により仕入価格の変動を把握し、販売価格の是正が必要な場合は速やかに納入先ユーザーに対して価格改定を申入れます。また、仕入および販売の精緻な数値管理を行い、収益管理を徹底することで、原材料の仕入価格変動による業績への影響の抑制に努めております。 (2) 食品の安全性社会全般にわたる食品の安全性問題が発生した場合、ミヨシ油脂グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(リスク対応策)ミヨシ油脂グループでは、食品安全システムに関する国際認証規格「FSSC22000」、HACCPおよびAIB国際検査統合基準の認証を取得し、国際標準規格にしたがって各種製品を製造しております。また、トレーサビリティーシステムの構築および定期的な品質管理システムの監査等を通じて、食品の安全性に関するリスクの発生を防止するよう努めております。 (3) 事故および自然災害ミヨシ油脂グループの生産拠点において、地震や火災等の大規模災害が発生した場合には、生産設備の損壊、生産活動の停止等により、ミヨシ油脂グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(リスク対応策)ミヨシ油脂グループは、工場火災等の事故を防止するため、設備点検を定期的に実施するとともに、各工場で安全衛生防火委員会を開催し、リスク発生の未然防止に努めております。また、地震等の自然災害への対応については、「災害対策マニュアル」を策定し、初動の対応を行うとともに、早期に事業を復旧させるために「事業継続計画(BCP)」を策定し、委託生産先の確保や複数の拠点での在庫管理に努める等、万全の災害対策を講じることにより、事故および自然災害の業績への影響の抑制に努めております。 (4) 退職給付債務ミヨシ油脂グループの退職給付費用および債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なった場合、将来期間において認識される費用および計上される債務に影響を及ぼします。年金資産の運用利回りの悪化や割引率の低下等は、ミヨシ油脂グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(リスク対応策)企業年金の積立金の運用が、従業員の安定的な資産形成に加えて自らの財政状態にも大きな影響を与えることの重要性を認識し、経理財務部および人事部の担当取締役が、定期的に運用状況のモニタリングを行い、運用方針を決定しております。なお、退職給付信託に組み入れる給付原資の分散化を図るとともに運用利回りの安定化を図ることにより業績への影響の抑制に努めております。 (5) 重要な訴訟等事業活動のなかで重要な訴訟等が提起されミヨシ油脂グループに不利な判断がなされた場合には、ミヨシ油脂グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(リスク対応策)ミヨシ油脂グループは、法令等の遵守、違反行為、不正行為の未然防止を徹底するため、企業倫理行動を定めた「ミヨシ油脂行動規範」をミヨシ油脂グループに周知徹底しております。また、コンプライアンス委員会を法令遵守の主管部門と位置づけ「コンプライアンス規程」及び「コンプライアンスプログラム」に則り、コンプライアンス経営に努めることで訴訟リスクの発生を防止するよう努めております。 (6) 重大な感染症等に関するリスク新型コロナウイルス感染症のような大規模な感染症等の発生により事業を運営する人材が不足し、生産または販売体制に支障が生じた場合は、ミヨシ油脂グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(リスク対応策)ミヨシ油脂グループは、政府や都道府県等の指針に沿った感染拡大防止策の徹底をはじめとして、時差出勤やリモート勤務の導入等、平時より感染防止対策に努めており、従業員等が治療方法の確立されていない感染症等に罹患した場合でも、従業員の健康状態の確認とともに適切な感染拡大防止対応を行うことにより、業務が停止するリスクを防止するよう努めております。 (7) 法令等の規制強化化学物質管理に関する法令改正等で規制が強化された場合は、設備投資やシステムの構築等が必要となり、ミヨシ油脂グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(リスク対応策)ミヨシ油脂グループは、食品事業、油化事業の両事業において法令を遵守し、製品の製造ならびに販売を行っておりますので、法規対照表のアップデートを随時行い、法改正の事前調査および事後観察を行うことで法令等の規制強化に伴う業績への影響の抑制に努めております。 (8) 情報セキュリティ重大なシステム障害や未知のコンピューターウイルスの社内ネットワークへの侵入、または外部からの不正アクセスやサイバー攻撃を受け業務関連システムまたはインターネットシステムが長期間使用できなくなった場合は、ミヨシ油脂グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(リスク対応策)ミヨシ油脂グループは、重要セクションには電子錠等を設置し入館管理を行うなど物理的な情報管理対応を行っております。また、重要情報は関係者のみアクセスできるファイルサーバに保管するとともに、不正アクセスに対する電磁的情報の漏洩対策を施す防御システムの導入および全社的なセキュリティ教育の実施による従業員のリテラシーの向上、データのバックアップやシステムの冗長化、さらには情報管理関連規程類の整備を行い情報セキュリティ対応に努めております。また、サイバー保険に加入し、第三者への損害賠償責任の発生等に備えております。 (9) 自社物流倉庫の機能停止2024年10月に稼動した阿見倉庫(茨城県稲敷郡阿見町)において、倉庫システムのオペレーション等にインシデントが発生した場合や、業務関連システムとの連携に不具合が発生した場合には、製品の入出庫業務等に支障が発生する可能性があります。(リスク対応策)ミヨシ油脂グループでは、阿見倉庫の管理を目的として新設した阿見倉庫管理部において、物流専門コンサルティング会社の徹底した指導のもと、WMS(倉庫管理システム)による効率的なオペレーション体制を構築するとともに倉庫管理体制を強化することにより、リスクの発生を防止するよう努めております。 (10) 人材確保少子化等により企業間での採用競争が激しくなり必要とする人材を確保できなかった場合、また、従業員の退職等によって必要な人材が確保できなくなった場合は、ミヨシ油脂グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(リスク対応策)ミヨシ油脂グループは、優秀な人材を採用し、製造部門、技術部門、販売部門、管理部門等の幅広い部門において、人材を育成することで、事業運営と競争力の向上に努めております。また、テレワーク等を積極的に推進し、従業員の働きやすさの向上を目指すなど、従業員のエンゲージメントの向上に向けた施策を通じて人材の流出の抑制に努めております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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