イーソル(4420)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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イーソル(4420)の株価チャート イーソル(4420)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

イーソルグループは、イーソル(イーソル株式会社)、連結子会社(イーソルトリニティ株式会社、eSOL Europe S.A.S.)から構成されており、組込みソフトウェア事業を主体に2つの事業セグメントを展開しております。

なお、次の2事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 

(1)組込みソフトウェア事業

イーソルグループは、1975年の設立以来、組込みソフトウェア事業を主要な事業基盤としております。

組込みソフトウェア事業は、国内外の顧客(自動車関連メーカー、デジタル家電メーカー、産業機器メーカー、医療機器メーカー他)に対して、ソフトウェアシステムの基盤層であるOS(オペレーティング・システム)から、ミドルウェア、プラットフォーム、アプリケーションそしてツールとプロセスまでの全ての階層を統合してエンジニアを行う「フルスタックエンジニアリング」を提供しております。

 

イーソルと連結子会社eSOL Europe S.A.S.が、フルスタックエンジニアリングの中で「リアルタイムOSの開発・販売」、「組込みソフトウェアエンジニアリングサービス」を、連結子会社イーソルトリニティ株式会社が「組込みソフトウェア開発支援のためのツールの販売」、「組込みソフトウェア開発支援にかかわるコンサルティング」、「組込みソフトウェア開発エンジニアの教育」を実施しております。

これらイーソルグループの提供するソリューションは、今後、実現していくサイバー空間とフィジカル空間(実世界)が一体化するサイバーフィジカル社会(注)において、フィジカル側の基盤技術であり、下図のイメージのように、個別の応用市場に特化しない産業横断的な技術要素からなる組込みソフトウェア市場において、様々な顧客を対象としております。

なお、イーソルグループはソフトウェアエンジニアリング会社への開発委託や派遣の受入れ、開発ツールメーカー等からのソフトウェア商品の仕入れを行っております。

 

(注)総務省  データ主導型の「超スマート社会」への移行

https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r02/html/nd141100.html
 

 

●組込みソフトウェアとは

PCやタブレット等、汎用用途向けに多種多様な機能を果たすことを目的とした機器ではなく、特定用途向けに特化、限定した機能を果たすことを目的とした機器を組込み機器といい、組込み機器上で動作するソフトウェアのことを組込みソフトウェアといいます。一般的に、組込み機器は、リアルタイムで、かつ、長時間の動作が要求され、また、自動車の自動運転等、人命にかかわる部分を担う関係上、信頼性や堅牢性、保守性、セキュリティ等、高い品質が求められます。加えて、ハードウェアの制御を行う部分を含み、ハードウェアとソフトウェア両面の知見が必要なため、技術知見のない企業にとって参入障壁が高くなります。

組込みソフトウェアは、全て組込み機器内で動作しますが、効率的に高品質な組込みソフトウェアを開発するためには、開発支援のための各種「ツール」や「コンサルティング」、より高品質な「エンジニアリングサービス」等の支援環境が必要となります。イーソルグループは、顧客が必要とするこれらの製品やサービスを顧客製品の企画段階から量産開始まで、フルスタックで提供しております。イーソルグループは、多くの国内の組込みソフトウェア企業の中でも、リアルタイムOSやツール等の自社製ソフトウェアとその開発力を持っており、かつ、エンジニアリングサービスも提供できるユニークな企業グループであります。

 

① 組込みソフトウェア製商品

イ.リアルタイムOS(オペレーティング・システム)

組込み機器向けに特化したオペレーティング・システム(基本ソフトウェア)で、アプリケーションのスケジューリングなどの実行管理機能、コンピュータのメモリの効率的利用を可能にするメモリ管理機能、ネットワーク等の通信機能、ハードディスクやSDカード等のストレージデバイスにデータを書き込むためのファイル機能や各種ハードウェアを制御するデバイスドライバー等を備えています。主体となる自社製のソフトウェア製品と、補完的な位置づけとなる仕入れの発生する他社商品の2種類があります。収益モデルとしては、顧客に対してシステム開発に利用する上での使用許諾を与える開発ライセンスと、組込み機器を量産する上での使用許諾を与えるロイヤリティ、保守活動のための保守ライセンスの3種類が存在します。

 

ロ.開発支援ツール

組込みソフトウェアの設計・開発、不具合の除去、その動作を検証する際に、組込みソフトウェアエンジニアは様々なツール群を利用します。イーソルグループは自社製、他社製を併せてこれらのツールを販売しております。開発支援ツールは、特に、海外ベンダーに席巻されている分野で、日本のソフトウェア産業を強くするためにも、この技術を発展させていきたいと考えております。

開発支援ツールはPCやクラウド上で動作するものなので、ロイヤリティは発生せず、収益モデルは開発ライセンスと保守ライセンスの2種類となります。

 

② エンジニアリングサービス等

エンジニアリングサービス、エンジニア向けのトレーニング、コンサルティングは全てプロジェクトベースで顧客に提供(役務提供)しております。また、イーソルグループで最も売上割合が高いのがエンジニアリングサービスです。イーソルグループのエンジニアリングサービスの特徴としては、メーカーとの直接取引が多いこと、また、顧客との取引期間が非常に長く、長期間継続して取引している企業を多く抱えているということが挙げられます。今後は、製品開発で培ったIP資産(知的財産)を活用し、より付加価値の高いエンジニアリングサービスの提供を推進していきます。

[事業系統図]

組込みソフトウェア事業の系統図は次のとおりです。

 

(2)センシングソリューション事業

センシングソリューション事業は大きく2つのビジネスから構成され、その全てをイーソルで行っております。

1つ目のビジネスは、組込み技術の応用製品として、ニッチ市場向けのハードウェアを開発・販売する物流関連ビジネスです。こちらは主にハム・食品メーカー、冷食/アイスメーカー・卸小売り、倉庫・運送業、フォークリフトメーカー等を顧客としております。当ビジネスの主たる製商品は、指定伝票発行用車載プリンタ(以下、車載プリンタという。)、常温ハンディターミナル、耐環境ハンディターミナル、フォークリフト専用端末ホルダ及び販売支援用ソフトウェア(業務用端末用開発支援ツール)であり、食肉等の不定貫商品(荷姿ごとによって重量が違う商品)や冷菓等、事前発注されない市場に対してルートセールスマンが使用する複写伝票に印字可能な車載プリンタを中心としたビジネスです。車載プリンタや耐環境ハンディターミナルの開発に関しては、その試作・製造を外部に委託し、イーソルでは製品企画・製造指導と販売のみを行っております。

2つ目のビジネスは、今後、大きな成長を見込むことが難しいと考えられる車載プリンタのビジネスに替わるものとしてセンサネットワーク関連ビジネスであります。主に自動販売機ベンダーや地方自治体等に直接または仲介会社を通じて営業活動を行っております。自動販売機や移動販売、防災や減災等、ICT(情報通信技術)が採用されていない市場に対して、イーソルが培ってきた耐環境技術、センサデータをサーバー上に置いたIoTクラウドシステムを組み合わせることで、効率化、省力化を実現するセンサネットワークシステムを構築するものです。システムがより大規模化、複雑化する際には、組込みソフトウェア事業と協調し、より大きなシナジーを発揮できると考えております。

なお、イーソルグループはハードウェアを販売しておりますが、ファブレスであり、製品の企画設計と販売を行うのみで、製造は全て外部に委託しております。また、ソフトウェアエンジニアリング会社への開発委託や派遣の受入れ、各種センサメーカー等からの商品の仕入れを行っております。

 

[事業系統図]

センシングソリューション事業の系統図は次のとおりです。


有価証券報告書(2023年12月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

イーソルグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてイーソルグループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

イーソルは、組込みソフトウェア技術をコアコンピタンスとしてグループを拡大・発展させるため、2011年11月に経営理念としての『eSOL Spirit』を制定しております。

 

 

(2)イーソルグループの現状の認識について

イーソルグループの主たる事業の1つである組込みソフトウェア事業は、産業横断的に利用される技術基盤であり、電子化が急速に進展する自動車業界や、今後の産業革新の大きなテーマであるIoT技術の浸透に従って、その市場規模と重要性は益々増大していくと思われます。

一方のセンシングソリューション事業は、ハム・食肉や冷食メーカーや卸小売り等、事前発注を行わない商習慣市場に対して車載プリンタ、また、倉庫業等に対して常温/耐環境ハンディターミナルを提供してまいりました。車載プリンタの実質的な競合他社は認識しておりません。しかしながら、顧客市場の成熟化や流通システムの再編成等により、この市場は、今後の成長を見込むことが難しいと判断しております。今後は、耐環境技術等、既存技術を活かしつつ、組込みソフトウェア事業とのシナジーを見込みながら、自動販売機や移動販売等、コンピュータ化による効率化が見込める分野に各種センサによるIoTシステムを提案し、当事業を成長させてまいります。

 

(3)当面の事業上及び財務上の対処すべき課題の内容

イーソルグループが当面対処すべき課題の内容として、以下の点を認識しております。

① 組込みソフトウェア事業の拡大

組込みソフトウェア事業はイーソルグループを支える基幹事業で、主にソフトウェア製品の開発及び販売と、エンジニアリングサービスの2つのビジネスから構成されております。開発した製品を顧客の要望に応じたエンジニアリングサービスとともに提供するという、ワンストップソリューションがイーソルグループの特徴であり、これらの成長が事業規模拡大の上で非常に重要であります。その競争力の源泉である優れた製品の開発に、継続的に開発投資を行っております。

イーソルグループでは自動車関連の売上高が伸びてきております。自動車の電子化は著しく、イーソルグループでは最も重要な市場と考えております。近年は、CASE(Connected つながる車、Autonomous 自動運転、Shared & Service シェアリングサービス、Electric 電動化)をはじめ、「MaaS(マース)、Mobility as a Service(モビリティ・アズ・ア・サービス)」という言葉も現れており、自動車が単なる移動手段ではなく、社会インフラの一部に変わりつつあります。その変化においてもイーソル技術を活かせるものと考えております。

今後、社会のIoT化がますます進み、私たちとインターネット空間の接点はパソコンやスマートフォンから車や家といった生活空間に広がります。インターネット空間に収集されたデータはあらゆる分野と連携し、生活をより豊かにするとともに、私たちが抱える社会的な課題の解決へも繋がっていきます。その情報の収集とあらゆる分野との連携においても、イーソルがこれまで培ってきた組込みソフトウェア技術を活かせるよう、技術の開発を進めてまいります。

 

② 組込みソフトウェアエンジニアの確保・育成と生産性の向上

組込みソフトウェア事業での最大のビジネスはエンジニアリングサービスであります。このビジネス拡大のためにはエンジニアの増員が求められますが、ソフトウェア業界に限らず、様々な業界で人材採用難が語られております。優秀な人材の獲得を目的の一つとして、2018年に東京証券取引所へ上場を果たしました。今後も「働きがいのある魅力的な会社」となるよう待遇を整備していくとともに、多様化する労働形態に応じて柔軟に対応していく必要があると考えております。同時に、「一緒に働きたい会社」として、パートナー企業の開拓も今まで以上に注力してまいります。

企業の力は、人材の力であります。優秀な人材を採用し、人材の能力をできるだけ早期に向上させ、付加価値の高い人材に育て上げていく事が重要であると考えております。

 

③ センシングソリューション事業における既存市場からの出口戦略

1991年に開始した車載プリンタの販売は、加工食品市場、乳製品市場の成熟化、ロジスティクスのセンター納品化、EDI(Electronic Data Interchange)の浸透、販売ルートの統廃合等により、今後の成長を見込むことは難しい市場と考えておりますが、今後も一定程度の市場規模が存在すると予想されますので、その需要を取り込みつつ、従来の販売に加え、新たに一定期間、製品やサービスを提供するサブスクリプションによる販路拡大により、利益の確保に努めてまいります。

 

④ センシングソリューション事業における新規市場の開拓

車載プリンタに代わる新たな市場として、自動販売機や移動販売等、スマート化がされていない市場や、ICT(情報通信技術)が採用されていない市場に、各種のセンサーと既存事業のなかで獲得した耐環境技術を応用したセンサネットワークビジネスを進めるとともに、ハンディターミナルを活用した新たなキャッシュレス決済ビジネスへの参入を進めてまいります。

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてイーソルグループが判断したものであります。

 

(1)人材の確保と人件費、外注費の高騰について

イーソルグループの事業継続及び拡大においては、更なる技術革新に対応しうる技術者の確保、また世界マーケットにイーソル製品を販売していくための営業部門や管理部門等の優秀な人材も充実させる必要があります。

イーソルグループでは、優秀な次世代経営幹部や従業員の採用等を進め、従業員の意識向上と組織の活性化をはかるとともに優秀な人材の定着をはかる方針であります。しかしながら、計画どおりの人材の採用、パートナーの確保が十分できない場合、または現在在籍している人材が流出するような場合、また、近年の採用難や働き方改革を背景にして人件費や外注費の高騰が起こった場合、イーソルグループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

(2)顧客の経営状態に関連するリスクについて

イーソルグループの組込みソフトウェア事業の顧客層は、自動車、産業機器、ロボット、医療機器、通信機器等、様々な産業分野に及んでおります。それら顧客企業の個別の経営状態の変動に関しては、多様な産業セクターへの営業活動を行ってその影響をできるだけ小さくするよう努力をしております。しかしながら大幅な為替変動や、グローバルな政策要因、地政学的要因等によって、それらの産業全体が業績に悪影響を被る場合があります。イーソルグループの組込みソフトウェア事業は、顧客企業の数年先の開発案件に対する受注が多く、数年先に向けた顧客企業の投資計画に影響を与えるほどの事象が発生した場合、イーソルグループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

(3)特定取引先への依存について

イーソルグループは、取引先上位顧客による占有率が逓増傾向にあり、当連結会計年度では、株式会社オーバスを含めたデンソーグループへの売上高が連結売上高の31.4%を、またソニーグループへの売上高が21.6%を、合計で53.0%を占めております。イーソルグループの方針として株式会社デンソーや株式会社オーバスを中心にした自動車関連の取引は今後も拡大をさせていく計画でありますが、特定の取引先に依存するような事業構造を脱却するよう、他の顧客開拓に尽力してまいりたいと考えております。しかし、その努力が実を結ばず、少数の特定取引先の経営状態の悪化や経営戦略の変更があった場合、イーソルグループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

(4)株式会社オーバスとの取引及び自動車関連市場への売上の偏重トレンドについて

イーソルは、2016年4月に株式会社デンソー、日本電気通信システム株式会社と合弁で株式会社オーバスを設立いたしました。イーソルは、株式会社オーバスに提供しているイーソルの自動車向けソフトウェア製品は他社へは販売しない方針を取っております。自動車関連市場は、自動運転等の技術トレンドにのって今後も拡大していくと考えており、イーソルの最重点市場と位置付けておりますので、今後は、イーソルグループの自動車関連市場との取引がより一層拡大していくと考えております。しかし、激しい自動車メーカ間、自動車部品メーカ間の競争の結果、もしくは何らかの要因によって、自動車関連市場全体の成長トレンドが減速、下降していった場合、イーソルグループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

(5)持分法適用関連会社である株式会社オーバスとの取引における未実現利益について

イーソルは、関係会社である株式会社オーバスに対しソフトウェアの受託開発とソフトウェアライセンス及び保守の販売を行い、同社ではそれをもとに車載基盤ソフトウェアの開発及び販売を行っています。同社はイーソルの持分法適用関連会社であることから、イーソルからのいわゆる仕入れのうち、同社が売り上げていない(実現していない)部分に関しては、イーソル業績において未実現利益として調整をしております。

未実現利益の調整額は、株式会社オーバスの販売進捗等に影響されますので、イーソルグループの予算策定時における未実現利益の調整額の見積りは、同社と連携の上、同社製品の販売計画等を十分精査した上で行っており、その後の製品販売の進捗等につきましては、月次でその状況を把握して未実現利益の調整額を算出し、イーソルグループの財政状態及び業績に反映してまいりますが、予算策定時の未実現利益の見積り額と実際の調整額に大きな乖離が生じた場合、イーソルグループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。

なお、イーソルは2024年4月1日に株式会社オーバスへの出資持分の全部を株式会社デンソーに譲渡する予定であり、それにより株式会社オーバスはイーソルの持分法適用関連会社から除外されます。

 

(6)品質不良による損害賠償のリスクについて

組込みソフトウェア事業のRTOSとエンジニアリングサービス、センシングソリューション事業における車載プリンタやハンディターミナル等による物流関連ビジネスにおいて、品質不良による損害賠償が発生する可能性があります。特に自動車・医療機器向け機器に対する損害賠償は甚大なものとなる可能性があります。イーソルグループは代表取締役社長直下の品質管理委員会のもと、全社的な品質管理に努めており、イーソル納品先でも厳密なテストを実施しておりますが、万が一、イーソルグループの責による品質不良から損害賠償が発生し、イーソルの加入している業務過誤賠償責任保険(IT保険)及び生産物賠償責任保険(PL保険)では損害賠償額を十分にカバーできなかった場合、イーソルグループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

(7)その他訴訟等による賠償責任に関するリスクについて

イーソルグループが属する情報・通信の業界においては技術革新のスピードが速く、他社から知的財産権の侵害についての申し立てを受ける可能性は否定できません。また、イーソルグループが保有している個人情報や組込みソフトウェア開発に関する仕様等の情報が社外に流出するリスクが存在します。また、安全衛生等の労務上の問題により訴訟が発生する可能性があります。イーソルグループは、セキュリティ委員会を設置し、各種情報の管理体制を強化すると同時に、eラーニングによる従業員への教育等を行っております。また、労働安全や労働災害に関しても従業員のワークライフバランスを重視した経営を行っております。しかしながら、何らかの事由によって訴訟となる事案が発生し、イーソルが賠償を求められた場合、イーソルグループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

(8)不採算プロジェクトの発生について

イーソルグループの組込みソフトウェア事業におけるエンジニアリングサービスやセンシングソリューション事業のプロジェクトで不採算プロジェクトが発生する可能性があります。不採算となる理由は、発注側の責任となるもの、イーソル側の責任となるものがあります。具体的には組込み機器メーカーの要求仕様変更や、ハードウェアの開発遅れ、開発した組込みソフトウェアの品質不良等があります。イーソルグループでは、エンジニアリングサービス案件は全てプロジェクトとして個別に品質管理、予算管理、スケジュール管理を実施しております。しかし、それにもかかわらず、発注側の責任によるものであって交渉しても十分な補償が得られない場合、また、イーソルグループのプロジェクト管理が十分でない場合、不採算プロジェクトが発生し、イーソルグループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

(9)技術革新への対応に関するリスクについて

イーソルグループの組込みソフトウェア事業とセンシングソリューション事業のいずれも開発費が発生します。コンピュータ技術の進歩は著しく、最新技術への対応の遅れは、ソフトウェア製品の陳腐化につながります。このため新規に開発したソフトウェア製品であっても、その直後からリビジョンアップ(機能維持)作業が必要となります。イーソルグループは、研究開発費用とリビジョンアップ費用の合計で売上高比10%程度を開発投資の基準としておりますが、近年、増加傾向にあります。イーソルグループの収益が投資額に見合うだけの利益を上げられない場合、あるいはイーソルの開発体制が技術革新のスピードに追い付けなかった場合、イーソルグループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

(10)センシングソリューション事業について

当該事業の物流関連ビジネスは、今後の成長を見込むことが難しいと考えられるため新たにセンサネットワーク関連ビジネスを主力とするよう事業の再編を行っております。IoTの成長が社会的にも想定されている一方で、様々な企業も参入し競争の激化が予想されます。センシングソリューション事業でも様々な引き合いを多くいただいてはおりますが、現時点では、リサーチ段階での販売にとどまっており、将来を安定化できるかは不透明な状況であります。将来的に、事業再編が想定どおりに進展しない場合、イーソルグループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

(11)eSOL Europe S.A.S.について

イーソルは、2018年3月にフランスに連結子会社 eSOL Europe S.A.S.を設立いたしました。当面はコストセンターとの位置づけではありますが、将来的に海外売上高の拡大に貢献しない等、子会社運営が想定どおりいかない場合、投資に見合うだけの収益が得られなくなり、イーソルグループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

(12)法令違反、法的規制に関するリスクについて

イーソルグループの事業において、税制や商取引、労働問題、知的財産権等、様々な法的規制を受けております。イーソルグループはコンプライアンス重視のもと、これら法規制やルールを遵守した経営を行っておりますが、万が一これら法規制、ルールを遵守できなかった場合、イーソルグループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

(13)自然災害や大規模な感染症等の発生に関する事項について

自然災害や大規模な感染症等の発生により、イーソルグループの事業拠点、従業員等に大きな被害や感染が生じた場合、または通信、交通機関等の社会インフラに棄損が生じた場合、イーソルグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

イーソルグループでは、不測の事態への備えとして、災害・感染症等への対策基準の制定、安否確認システムの導入、全従業員を対象にテレワーク(在宅勤務)制度を導入する等、リモート環境での業務遂行の円滑化等に取り組んでおり、今後さらなる事業継続体制の強化を推進してまいります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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