Kudan(クダン)(4425)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


Kudan(クダン)(4425)の株価チャート Kudan(クダン)(4425)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

(1)事業の概要

Kudan(クダン)グループはAP(人工知覚)の基幹技術であるSLAM[注1]アルゴリズム[注2]をハードウエアに組込むための「KudanSLAM」としてソフトウェアライセンス化し、顧客提供しております。

 


 

なお、第4期(2018年3月期)以前においてKudan(クダン)グループの主たる収益の源泉でありましたアプリケーション開発企業等向けのARエンジン「Kudan AR SDK」のライセンス提供に係る商流は、「KudanSLAM」のライセンス提供の開始とそれに伴う経営資源配分の最適化により、その規模を縮小しております。

また、Kudan(クダン)グループは、AP事業を主要な事業としており、他の事業セグメントは重要性が乏しいため、記載を省略しております。

 

(2)AP(人工知覚)

AP(人工知覚)は、Kudan(クダン)グループが提唱、研究開発している技術であります。

 

人間の「脳」を代替する技術であるAI(人工知能)が近年発展してきたことを受けて、長らく人間の操作や命令に従って機能するだけの存在に留まっていた機械(コンピュータやロボット)は、人間のコントロールから離れて自律的に機能する方向に向かって進化するものと考えられています。この進化に必須な技術として、機械が判断するための「脳」であるAI(人工知能)と同等に重要となる先端技術が、周囲の状況を理解するための「眼」であり、Kudan(クダン)グループが提唱、研究開発しているAP(人工知覚)であります。

 


 

AP(人工知覚)は、人間の「眼」と同様に機械に高度な視覚的能力を与えるものであります。具体的には、カメラや3次元センサ(例:lidarやToFセンサ)が取得したデータを、コンピュータプログラムによって数理的に処理し、立体感(方向・距離・大きさなど)や運動感覚(位置・移動など)をリアルタイムかつ緻密に出力して、記憶(データ保存された既知の知覚情報)と照合までを行う一連のソフトウェアを指します。Kudan(クダン)グループは、コンピュータビジョンと呼ばれる既存技術(2次元的処理を中心としたセンサ・画像処理の基礎技術の集合)を再構築して土台とし、そこから独自にAP(人工知覚)の技術を開発してきました。

 

AP(人工知覚)は、カメラや3次元センサが付くあらゆる機器にとって必要となる基礎技術であり、多様な次世代ソリューションに横断的に採用される基盤技術となると想定しております。まず、広義のロボティクスとしてのあらゆる自律的な機械、すなわち産業用ロボット、家庭用ロボット、次世代モビリティ(自動車など)、飛行機器(ドローンなど)の自動制御に必須の技術となっています。また、次世代コンピュータのユーザインターフェースとなるAR(拡張現実)[注3]、VR(仮想現実)[注4]等の空間認識に必要となります。加えて、次世代デジタル地図やビッグデータとなるダイナミックマップ(現実環境の状況が速やかに反映される動的な地図システム)やデジタルツイン(現実環境とリアルタイムに同期した仮想空間情報)の技術基盤となるため、極めて広範な技術応用が見込まれております。

 

関連技術であるAI(人工知能)や半導体との技術統合を目下進めており、さらなる技術応用の広がりを見込んでおります。

 

 

(3)事業及び研究開発の具体的な状況

Kudan(クダン)グループは、第4期(2018年3月期)よりSLAM技術の提供を開始致しましたが、これまでの主要な実績として、以下の3つの領域にて顧客開拓してまいりました。

 

AR(拡張現実)、VR(仮想現実)の応用領域

光学センサメーカ、光学機器メーカ、MR(複合現実)グラスメーカ、通信機器メーカ、電気機器メーカ、ECプラットフォーム、コンピューターゲーム制作、など

 

ロボティクス、IoT(Internet of Things)の領域

光学機器メーカ、重工・産業ロボットメーカ、電気機器メーカ、輸送機器メーカ、信号処理IP、など

 

自動車や地図向けの応用領域

自動車部品メーカ、デジタル地図会社、空間情報コンサルティング企業、など

 

また、AP(人工知覚)の基幹技術であるSLAMに加え、AI(人工知能)や半導体との技術融合に向けた研究開発を行っております。  

 

(4)技術の特徴

Kudan(クダン)グループのAP(人工知覚)技術は、今後中長期的にAP(人工知覚)の技術発展と応用拡大が継続することによる技術需要を戦略的に取り入れるため、既存の製品開発用の需要だけではなく、新規性と複雑性が高い将来技術の研究開発需要に対して強みを備えております。具体的には、以下の5つの特徴を有しており、Kudan(クダン)グループがこれまでAP(人工知覚)領域に特化することで培った高度で柔軟な研究開発能力と組み合わせることで、将来需要に適性が高い応用に使われております。

 

①アルゴリズムの独自性

Kudan(クダン)グループの技術群は多岐にわたり、独自開発したアルゴリズムにより構成されております。例えば、立体的な幾何構造を高度に認識するための根幹となる画像特徴点(画像内で顕著性が高い局所領域)の認識手法については、処理が高速な認識手法と精度および安定性の高い認識手法を統合してハイブリッド化することで、双方の性能の長所を生かした高速かつ高精度の独自手法を開発しております。また、認識する立体構造(3次元特徴点群)の緻密さと処理の速度を様々なアプリケーション応用に最適化するために、画像内で認識する特徴点の密度を柔軟に調整可能であります。その他にも、立体認識した3次元特徴点群を逐次的に高精度化する最適計算や、既知の保存データとの高速な照合手法など、技術の実用性を担保する種々の独自数理モデルが組み込まれております。

 

②柔軟で高い性能

前述のアルゴリズムの独自性により、高い認識精度(真値からの誤差が小さいこと)とロバスト性(使用環境や条件によらずに性能が安定していること)を実現するとともに、高速な処理(計算負荷が低い処理)が可能であります。加えて、技術の使用条件や要求仕様に合わせて、認識精度、ロバスト性、処理速度、データサイズ、その他の個別機能まで詳細なチューニング可能な構造で設計されており、様々な応用対象に対して最適化された高いパフォーマンスが実現可能であります。

 

③センサ利用の柔軟性

センサ利用の制限はAP(人工知覚)技術の応用範囲を狭める要因となるため、Kudan(クダン)グループの技術は多様なセンサに対応可能なように設計されております。具体的には多様なカメラにて動作が可能であり、カメラ個数(単眼カメラ、両眼カメラ、多眼カメラ)、光学センサのデータ読み出し形式(順次読み出し、同時読み出し)に対して柔軟であります。また、カメラ以外にも多様な3次元センサ(lidar、ToFなど)や内部センサ(IMU、機械オドメトリなど)や位置センサ(GPS、Beaconなど)と組み合わせることで各センサの長所を高度に活用することが可能であります。

 

④演算処理環境の柔軟性

上記カメラと同様に、演算処理のプラットフォームに対する柔軟性もAP(人工知覚)技術の応用拡大にとって重要な要因となります。Kudan(クダン)グループの技術は多様な演算処理の環境に対応するため、あらゆるプロセッサ設計(CPU、DSP、GPUなど)に対して、ソフトウェアを最適化して計算処理を高速化することが可能であります。また、主要なオペレーティングシステム(Linux、Windows、MacOS、iOS、Androidなど)にソフトウェアを移植することで幅広いシステム環境での動作が可能であります。

 

⑤部分機能利用の柔軟性

AP(人工知覚)技術の高度な応用のためには、他技術との複雑な融合が必要となります。Kudan(クダン)グループの技術は部分的機能(ソフトウェアモジュール)を切り出して、顧客が個別に保有する既存のソフトウェアと柔軟に技術統合することが可能であります。また、部分的機能(ソフトウェアモジュール)はプロセッサ設計への依存度(ソフトウェア抽象度)が様々な水準で構成されており、半導体レベル(抽象度が低い)でもソフトウェアアプリケーションレベル(抽象度が高い)でも柔軟に最適化が可能であります。

 

(5) 用語の説明

Kudan(クダン)グループの事業に関わる専門用語の定義について以下のとおりです。

[注] 1.「SLAM」とは、「Simultaneous Localization and Mapping」の略称であり、コンピュータが現実環境における自己位置推定と3次元立体地図作成を同時に行う技術を指します。なお、「Visual SLAM」とは、この自己位置推定と地図作成のための入力情報としてカメラ画像情報を用いるものを指し、「RGB-D SLAM」とは、入力情報にカメラ画像情報と3次元センサ情報の両方を用いるものを指します。また、「間接法SLAM」とは、画像に含まれる見た目の特徴を抽出して、3次元認識をするSLAMの手法で軽量に処理できるのが長所であり「直接法SLAM」とは、画像全体を効果的に使ったSLAMの手法であり、精度が高く、間接法より特徴が抽出し難い環境でも動作するのが長所です。

2.「アルゴリズム」とは、特定の問題を解決するために考案された計算可能な数理モデルを指します。多くの場合はコンピュータプログラムによって記述されます。

3.「AR」とは、「Augmented Reality」の略称であり、人が知覚する現実環境をコンピュータにより拡張(付加、強調)する技術を指します。

4.「VR」とは、「Virtual Reality」の略称であり、現物・実物ではないが機能としての本質は同じであるような環境を、ユーザの五感を含む感覚を人工的に刺激することにより仮想的に作り出す技術およびその体系を指します。

 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

Kudan(クダン)グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の項目と認識しております。文中の将来に関する事項は、提出日現在において、Kudan(クダン)グループが判断したものです。

 

(1) 経営の基本方針

Kudan(クダン)グループは、「Eyes to the all machines」(全ての機械に眼を与える)をコーポレートビジョンとして掲げる、AP(人工知覚)に関する研究開発と先端技術企業への研究成果の提供を生業とする技術集団であり、継続的な研究開発を通じて産業界に新たなイノベーションを起こすことを目標としております。

この目標のために、Kudan(クダン)グループは、「独樹一幟、標新立異」(樹独り幟一つ、新しきを標し異なりを立てる)を経営理念に掲げております。

Kudan(クダン)グループにとっての「独樹一幟、標新立異」は、他社と同じことをしないこと、一般に正しいと信じられていることを敢えて否定することであります。研究開発や事業展開において、常にKudan(クダン)グループを他社と比較できない存在ならしめるような方針を定め、市場において唯一の存在となり、以って、事業と研究開発の発展と、株主利益の拡大を目指します。

 

(2) 経営環境

近年、あらゆる産業におけるオペレーション自動化のニーズの高まりと、アルゴリズムを補完するセンサー・半導体等のハードウェア技術の進化が、AP(人工知覚)アルゴリズムの実用化と普及を大きく後押ししてきました。これに加えて、新型コロナウイルス感染の拡大の影響により、人と人の交流や共同作業を要しないオペレーションの省人化やリモート化の需要が全ての産業で急増しており、特に、物流・製造・建設・小売等の領域では、すでにロボティクス・自動運転・ドローン等の自動化技術のニーズは増大してきております。この不可逆的な傾向は、中長期に渡って益々加速していくことが予測されており、従来予想されていたよりも、相当に早いスピードでAP(人工知覚)技術の社会実装が進んでいくことが見込まれています。

 

(3) 経営戦略

Kudan(クダン)グループは各産業におけるソリューション・プロダクト・応用技術のさらに下の最も深い技術レイヤーに位置する基盤技術に相当するDeep Tech(深層技術)のSLAM等のAP(人工知覚)アルゴリズムの研究開発及び提供に注力し、特定の会社に事業開発・財務面で依拠することなく独立した立場を維持しながらも、グローバルでソリューション・プロダクト・応用技術の全階層のあらゆるプレーヤーと提携を進め、彼らを顧客とすることにより、AP(人工知覚)市場における専業独立企業としてのシェアの維持・更なる拡大を目指すことを経営戦略として進めてまいりました。

このような経営戦略の下、当連結会計年度は欧州・米国を含むグローバルで技術商社・ソリューション企業、センサ・半導体企業等各階層における多くのプレーヤーとの共同研究開発の開始及び製品・販路の拡大を達成しました。

Kudan(クダン)グループの提供するKudanSLAMは、SLAMにおける最も著名なオープンソースに比べて10倍以上の速度での処理をより少ない処理能力で可能とし、5cm等cm単位の精度が一般的である他のソリューションに比べて最大mm単位の精度を実現可能であり、また、センサ間の時間同期によるシステム統合(タイトカップリング)によるカメラ、lidar、GNSS、IMU等複数センサーの併用により高速かつ屋内・屋外問わない高い精度を実現しております。

Kudan(クダン)グループのビジネスモデルは、KudanSLAMのアルゴリズムライセンス提供と共に、共同研究開発によるアルゴリズムのカスタマイズ・新機能追加、技術コンサル等により収益を上げるモデルとなっております。

アルゴリズムライセンスは評価ライセンス・開発ライセンス・製品ライセンスに区分され、顧客の開発案件の製品化に向けた進捗と共に評価ライセンスから製品ライセンスへとライセンス区分が進捗し、これに合わせて製品ライセンスでは「製品単価×製品数」等の算定になる等ライセンス金額が拡大し、Kudan(クダン)グループの収益は拡大してまいります。

2021年3月期には、当業界におけるKudan(クダン)グループの優位性を強化するため、同研究分野を世界的にリードしている独ミュンヘン工科大学発のArtisense Corporation(本社:米国カリフォルニア州、以下アーティセンス社)をグループ会社化しました。これにより、アーティセンス社の独自技術である次世代アルゴリズム(直接法SLAM)や、人工知覚と人工知能の融合技術(GN-net)等を販売ラインナップに加え、より幅広い顧客ニーズへの対応を強化しました。前期2023年3月期には、技術戦略における複数のマイルストーンを達成いたしました。一つ目は、アーティセンス社の直接法SLAMとKudan(クダン)が従来から保有する間接法SLAMとのハイブリッド化に成功し、基本性能の向上を実現しました。二つ目は、Kudan(クダン)技術を組み込んだ顧客の商用製品の販売開始(顧客製品化)を複数達成し、中でもIntel社のロボット開発プラットフォームへの本格採用は、当技術領域の専門企業による世界初の大手半導体メーカーのプラットフォームへの商用SLAM採用として、業界における大きなマイルストーンとなりました。三つ目は、今後の更なる顧客製品化の促進のため、顧客製品の開発・試験運用の期間を短縮し、直接製品として実用化も可能な、マッピング用製品向けパッケージをKudan(クダン)グループ自ら開発、販売開始しております。当期2024年3月期には、今後の成長の二本柱となる「顧客製品化」と、Kudan(クダン)人工知覚技術を活用して最終顧客に対して運用や付加価値サービスの提供までをパートナーと共に行う「ソリューション化」を推進してまいりました。顧客製品化においては、ドローンや自動運転などより幅広い領域における案件拡大を達成し、また、ロボット用の製品向けパッケージの販売を開始し、ロボティクス案件拡大の加速に向けて取り組んでおります。ソリューション化においては、欧州の新エネルギー設備管理向けのデジタルツイン用途のソリューション提供が立ち上がり、案件の大型化に向けて進めております。これらにより、Kudan(クダン)グループの技術優位性を大きく強化することができましたが、今後は公共案件を含むロボティクス・自動運転領域におけるソリューション化や半導体や生成AIを含む人工知能との技術融合なども推し進め、より革新性の高い人工知覚技術の開発を推進してまいります。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 開発体制の強化

Kudan(クダン)グループにとっては、基盤技術及びソフトウェアの開発が不可欠であり、卓越した能力と専門分野を超えた応用力をもつ人材の確保、育成が必要と考えております。Kudan(クダン)グループは、開発パートナーとの共同研究開発、新規採用を含む施策によりこのような人材の育成及び確保に努めてまいります。

 

② 全世界へのKudanSLAMの認知度向上

Kudan(クダン)グループが従来より築いてきたAP(人工知覚)における専業独立企業としてのシェアとポジションを維持・強化するとともに、今後も高い成長率を持続していくためには、全世界において「KudanSLAM」の認知度を向上させ、新規顧客を獲得することが必要不可欠であると考えております。Kudan(クダン)グループの技術がインフラストラクチャーになるべく、先端技術企業が集積する北米におけるlidar等のセンサーメーカー・半導体メーカー・各種先端技術企業等とのパートナーシップの拡大、中国・日本における通信企業・自動車メーカー・ロボットメーカー等とのパートナーシップの拡大等、引き続きグローバルでの事業開発体制の構築を推進してまいります。

 

③ 内部管理体制の強化

Kudan(クダン)は、2014年11月設立の成長段階にある会社であり、また日本法人において海外子会社の管理を遠隔で行っているため、更なる内部管理体制の強化が重要な課題であると考えております。また、企業価値の向上を図るため、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると認識し、業務の適正性、財務報告の信頼性確保、及び法令遵守の徹底を進め、その整備を実施いたしました。更なる業容の拡大を図るためには、内部管理体制の拡充を進める必要があり、事業の急速な拡大等に、充分な内部管理体制の構築が追い付かないという事象が生じることのなきよう、拡充と機能向上に努めてまいります。

 

 

 


事業等のリスク

3 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきまして、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下のとおり記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてKudan(クダン)グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅することを保証するものではありません。

 

(1) 市場動向について

Kudan(クダン)グループは、主にAP(人工知覚)市場を主要な事業活動の領域としております。AP(人工知覚)市場は、次世代ソリューション(第1 企業の概況 3 事業の内容 参照)への社会的な期待と現実的な発展可能性により、将来的な拡大が想定される市場でありますが、AP技術の発展がKudan(クダン)の想定どおりに進まなかった場合には、当該市場の動向がKudan(クダン)グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。Kudan(クダン)グループは、技術商社・ソリューション企業、センサ・半導体企業等各技術階層における多くのプレーヤーを顧客に持ち、インダストリーとしては物流・製造・建設・小売等の幅広い領域において、ロボティクス・自動運転・ドローン・AR/VR等の自動化技術の支援を行い、地域としても日本・中国を含むアジア、欧州・北米等グローバルでの事業開発活動を行い、これにより今後のあらゆる地域・産業におけるオペレーション自動化の事業機会を捉え、中長期的な成長を目指してまいります。

 

(2) Kudan(クダン)グループの技術について

Kudan(クダン)グループは、顧客や市場ニーズに対応した技術の提供を目的として、中長期的な研究開発方針を定め、Kudan(クダン)グループの成長を牽引する研究開発課題に取組み、適切な時期に市場投入することに全力を挙げております。しかし、Kudan(クダン)グループが属する情報通信業は、技術革新の速度及びその変化が著しい業界であり、代替技術の急激な進歩、競合する技術提供者の出現、依存する技術標準・基盤の変化などにより、Kudan(クダン)グループの技術優位性が継続的に維持できない可能性や、最適な市場投入ができない可能性があります。

Kudan(クダン)グループにおいては、当該技術革新への対応を常に講じておりますが、万が一、Kudan(クダン)グループが新しい技術に対応できなかった場合、あるいはKudan(クダン)グループが想定していない新技術や競合先が出現した場合には、Kudan(クダン)グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

Kudan(クダン)グループは、AP(人工知覚)市場における技術動向を今後も継続的に注視し、必要に応じてM&A・事業出資・事業提携を含む経営戦略を推進し、AP(人工知覚)市場における専業独立企業としてのシェアの維持・更なる拡大を進めると共に、AP(人工知覚)以外のDeep Tech(深層技術)の研究開発・M&Aを含む出資等も推進し、有望なDeep Tech(深層技術)における確実なポジション固めを進めてまいります。

 

(3) 知的財産権の侵害

Kudan(クダン)グループは、第三者の知的財産権を侵害しないよう常に注意を払って事業展開していますが、Kudan(クダン)グループの認識の範囲外で第三者の知的財産権を侵害する可能性があり、その第三者から損害賠償請求及び差止め請求等の訴訟を起こされることにより賠償金の支払い等が発生した場合には、Kudan(クダン)グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。Kudan(クダン)グループは、顧問弁護士・監査等委員会等とも連携し、当該リスクの低減に適切に努めてまいります。

 

(4) 小規模組織であることについて

Kudan(クダン)グループは小規模な組織であり、現在の人員構成における最適と考えられる内部管理体制や業務執行体制を構築しております。これらの施策が適時適切に進行しなかった場合には、Kudan(クダン)グループの業績に影響を及ぼす可能性がありますが、Kudan(クダン)グループは、今後の業容拡大及び業務内容の多様化に対応するため、人員の増強並びに内部管理体制及び業務執行体制の一層の充実を図っていく方針であります。

 

(5) 人材の獲得、育成及び確保について

Kudan(クダン)グループが継続的に成長を成し遂げていくためには、柔軟かつグローバルに対応できる組織作りが重要であり、それを支える優秀な人材の獲得及び育成は重要な要素のひとつとして挙げられます。これら要員を十分に採用できない場合や、採用後の育成が十分に進まなかった場合には、Kudan(クダン)グループの成長を阻害する要因となる可能性があり、Kudan(クダン)グループの業績に影響を及ぼす可能性がありますが、Kudan(クダン)グループは、優秀な人材の採用を進めており、人材育成・新規採用も含めて一層の人材の強化に努めてまいります。

 

(6) KudanSLAMの提供を開始してから間もないことについて

Kudan(クダン)グループは、第3期(2017年3月期)まではKudan AR SDKが収益の主たる源泉であったところ、第4期(2018年3月期)よりKudanSLAMの提供を開始し、第5期(2019年3月期)からは、グループの経営資源のほとんど全てをKudanSLAM及び関連する研究開発に投入しております。

Kudan(クダン)グループが提供するKudanSLAMは、顧客が評価目的で利用する評価ライセンス、研究開発目的で利用する開発ライセンス、研究開発後、製品を市場投入する際に利用する製品ライセンスから構成されていて、顧客の研究開発計画が継続すれば、開発ライセンス、製品ライセンス(ロイヤリティ収入等)の双方に係る収益の発生が期待されます。ただし、顧客の研究開発計画の変更等に伴いライセンスの利用が継続されない場合には、当該顧客からの収益が継続しない可能性があります。本書提出日現在においては、KudanSLAMの提供開始から間もないことから、開発ライセンスが販売実績件数のうち多くを占めております。

一度Kudan(クダン)のAP (人工知覚)技術が顧客製品に組込まれると、技術アップデート、カスタマイズ、製品化後のロイヤリティなど長期に亘り収益が発生することが期待されますが、顧客の研究開発計画、販売計画の進展如何により、Kudan(クダン)グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。Kudan(クダン)グループは、「(1) 市場動向について」に記載の通り、今後のあらゆる地域・産業における事業の拡大を推進し、中長期的な成長を目指してまいります。

 

(7) 収益の変動について

中長期の事業成長を見据えた長期案件に注力する経営体制への転換等の影響により、ライセンスフィーの他マイルストーン毎に収受する取引が増加し、受注から納品までの期間が長期に亘り収益計上まで時間を要する大型契約が増加しております。その結果、各案件の進捗の遅れにより収益認識のタイミングが当初計画したタイミングから変動する可能性があり、Kudan(クダン)グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。Kudan(クダン)グループは、事業開発人員及び顧客開発案件を支援するエンジニアの増加により、適切に各案件の進捗を管理し、進めてまいります。

 

(8) 海外における事業展開、及び法規制等に伴うリスク

Kudan(クダン)グループは、海外における事業展開を積極的に進めております。これらの事業展開においては、為替リスクだけではなく、現地における法規制を含む諸制度、取引慣行、経済事情、企業文化、消費者動向等が日本国内におけるものと異なることにより、日本国内における事業展開では発生することのない費用の増加や損失計上を伴うリスクがあります。海外における事業展開にあたっては、これに伴うリスクを十分に調査や検証した上で対策を実行しておりますが、事業開始時点では想定されなかった事象が起こる可能性があり、この場合、Kudan(クダン)グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。Kudan(クダン)グループは、海外事業経験豊富な管理人員の増員を進めるとともに、各国の弁護士・税理士等の専門家と顧問契約を締結する等当該リスクの低減に努めてまいります。

 

(9) 為替リスク管理について

Kudan(クダン)グループでは、海外市場での事業拡大を積極的に進めており、為替に関する潜在的リスクが存在し、為替の大幅な変動の際はKudan(クダン)グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

Kudan(クダン)グループは、当該リスクを最小限にするために、為替の変動状況を注視し、状況に応じ為替予約等によるリスクヘッジの検討を進めてまいります。

 

(10) 情報管理について

Kudan(クダン)グループは、事業を通じて取得した顧客が保有している機密情報(経営戦略上重要な情報等)及び個人情報を保有しております。Kudan(クダン)グループの人的オペレーションのミス、その他不測の事態等により情報漏洩が発生した場合には、Kudan(クダン)グループが損害賠償責任等を負う可能性や顧客からの信用を失うことにより取引関係が悪化する可能性があり、その場合はKudan(クダン)グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。Kudan(クダン)グループは、情報の取り扱いについては、情報セキュリティ管理規程を整備し、適切な運用に努めております。

 

(11) 自然災害等のリスクについて

Kudan(クダン)グループが事業活動を展開する国や地域において、地震、台風、洪水等の自然災害または感染症の流行等が発生した場合、被災状況によっては正常な事業活動が困難となり、Kudan(クダン)グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。Kudan(クダン)グループは、勤務場所をオフィスに限定せず、各従業員の判断でリモートワークを可能とする社内管理体制及びそれを可能とする業務システムの運用を行い、それにより当該状況でも従来通りの事業継続が可能となる事業運営を行っております。

 

(12) 社歴が浅いことについて

Kudan(クダン)は、2014年11月に設立されており、設立後の経過期間は9年程度と社歴の浅い会社であります。Kudan(クダン)グループの過年度の経営成績は期間業績比較を行うための十分な材料とはならず、過年度の実績のみでは今後の業績を判断する情報としては不十分である可能性があります。Kudan(クダン)は今後も適時開示・その他任意の説明資料の開示、IR活動などを通じて経営状態を積極的に開示してまいります。

 

(13) 配当政策について

Kudan(クダン)グループは、利益配分につきましては、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を継続して実施していくことを基本方針としております。

しかしながら、現時点では配当を行っておらず、また今後の配当実施の可能性及び実施時期については未定であります。今後の株主への剰余金の配当につきましては、業績の推移・財務状況、今後の事業・投資計画等を総合的に勘案し、内部留保とのバランスをとりながら検討していく方針です。

 

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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