(1)事業の概況
Link−Uグループグループは、「あらゆる価値を解放し、ココロ震える体験を世界に。」というグループパーパスのもと、主に自社設計のオリジナルサーバーを基軸としたデータ配信と、そのデータを適切に蓄積・分析・処理するAIソリューションを併せてワンストップで提供するサーバープラットフォームビジネスを展開しております。その中で培ったサーバーインフラ技術、データ処理技術及びコンテンツ処理技術等を強みとして、事業規模を拡大してまいりました。
(注)データセンター及び付随する高速回線についてはハウジングサービスを利用しており、通信事業者が所有するデータセンター設備内に、Link−Uグループグループのサーバーを設置しております。
(2)技術の特徴
Link−Uグループグループの「マンガサービス」における、サーバープラットフォーム技術には、以下の特徴があります。
①ユーザビリティ
・高速配信が可能
ハウジングで利用しているデータセンターにおいて、インターネット回線が集積する東京都千代田区大手町からLink−Uグループグループのみが利用する専用線を引き込んでおり、自社のみで使用できる環境にある高速なインターネット回線を通じて配信しているため、他社の利用状況の影響を受けず安定した高速配信により快適なユーザー体験を提供できる能力を有しております。
Link−Uグループグループは高性能なサーバーを自社で保有していることを利点として、仮想化(注1)やルーティング(注2)によるオーバーヘッド(注3)なくサーバーを稼働させております。
ユーザーに快適な使用環境を提供することは、隙間時間の活用やサービスへの接触機会の増加につながり、ユーザー満足度の向上のために重要であると考えております。
・コンテンツ処理
マンガに適した画像とするためのトーンをグラデーションにする処理技術(注4)、画像圧縮技術、ノイズリダクション(注5)技術及びアップコンバート(注6)技術を有しております。
その他、パソコン上のブラウザやスマートフォン上での快適な画面の閲覧が可能になる画像表示ソフトウエア(viewer)、データの大量配信に対応した電子認証システム等の技術を有しております。
動画につきましても、画像と同じく圧縮処理技術・ノイズリダクション等の技術を有しております。
・通信量削減
ユーザーの読書履歴及びお気に入り登録などから、大量のデータにより学習した情報を基にユーザーが読むであろうコンテンツを予測し、充電中かつWi-Fiに接続しているユーザーの端末への事前の配信を可能にしております。これにより携帯電話回線接続時にダウンロードが不要になることから画像表示に要する時間及び通信量が削減され、電車の中など電波状態の悪い環境におけるコンテンツ閲覧に要する通信環境のハードルが下がり、パケット制限への抵触が回避しやすくなります。
またユーザーの回線状態に合わせてコンテンツのクオリティを自動調整することにより、通信量の削減も可能となっております。
②安定した運用
・サービス停止の防止策
Link−Uグループグループではサーバーを3重化、ネットワークを2重化した、単一障害点(注7)のない冗長化(注8)構成を基本としております。突発的なサーバーダウンが発生した場合においてもダウンしたサーバーを自動で除外し、残りの2台のサーバーが相互補完する仕組みとなっており、サービスを中断することなく提供することが可能な体制となっております。同様に、ネットワークダウンが発生した場合においても、予備のネットワークに自動で切り替える体制となっております。
・耐障害性の高さ
データベースサーバーにおいて、マルチマスタ方式(注9)を採用しております。一般的にはマスタ・スレーブ方式(注10)が採用されておりますが、マスタデータを更新してからスレーブデータに更新されるまでにタイムラグが発生し、マスタサーバーに不具合が発生した場合、マスタ・スレーブの切替の処理が必要というデメリットがあります。マルチマスタ方式を採用することにより、マスタ・スレーブの切替の処理が不要となり、障害発生時に自動フェイルオーバー(注11)によるサービスの継続が可能となっております。
③高コストパフォーマンス
・低コストでの運用
コンテンツの電子配信事業者は、クラウドサーバー事業者を活用することが通常であるなかで、Link−Uグループグループは用途、配信量に応じたサーバーハードウェアを自社設計する方針としており、画像・動画の高速大量配信に特化したオリジナルサーバーを高性能・低コストで調達することができます。通常、サーバーの台数が増加するほど、サーバー間の連携をとるためのシステムは複雑になり、サーバーの監視に要する人的コストは高まります。Link−Uグループグループはサーバー1台の性能を高めることにより、少数のサーバーにより運営しております。それにより複雑なシステムを構築する必要がなく、また監視対象が少ないため、保守に要する労力も削減しております。
・サーバーコスト抑制
Link−Uグループグループは圧縮率の高いフォーマットであるAVIF(注12)やWebP(注13)といったフォーマットを採用しております。コンテンツの容量を削減することにより、サーバーを構築するうえで確保する必要のある容量を削減、サーバーに必要なコストを抑制しております。
・AIを用いた運用コストの抑制
Link−Uグループグループはリコメンド作品の選定、サムネイルの切り出しにAIを用いて自動化しております。従来は作品のリコメンドを手動で行っておりましたが、人間が把握できる作品の数には限界があることや、リコメンドスキルの属人化が課題でした。AIを用いることで、これらの課題を解決した上でコストを削減しております。また、サムネイルの切り出しにおいても、AIが候補を複数提示し、その中から最適なものを人間が選ぶことで、手動で切り出していた時と比較し、大幅にコストを削減しております。
④マーケティング
・迅速なフィードバック
Link−Uグループグループは高速なデータベースの集計処理を可能とする技術を有しております。データの高速取得は、データ分析の容易さに直結するため、リアルタイムで取得したユーザーの動向を、サービスに対して迅速にフィードバックを行うことが容易となっております。
⑤セキュリティ
・著作権保護技術
動画コンテンツにおいては、DRM(注14)としてGoogle Inc.が提供するWideVine(注15)を採用した実績があります。
(注)1.仮想化:サーバーなどのハードウエアリソースを、物理的な構成にとらわれずに、論理的に統合や分割することができる技術のこと。1台のサーバーを複数台のサーバーであるかのように論理的に分割して、それぞれにOSを動作させることが可能。
2.ルーティング:送信元から宛先まで、データを転送すること。
3.オーバーヘッド:コンピューターが処理する際の、当該処理を実行するために必要となる付加的な負荷。
4.トーンをグラデーションにする処理技術:目の細かいトーンを潰してグラデーションにすることでデータ量を削減する技術。
5.ノイズリダクション:音声や映像等といった信号に含まれるノイズを抑圧・軽減する、信号処理の一種。
6.アップコンバート:多層構造のニューラルネットワークを用いた機械学習である深層学習を利用して、低解像度の画像を高解像度の画像に近づける技術。低解像度の画像と高解像度の画像を大量に準備し、低解像度を不正解、高解像度を正解とPCに学習させ、低解像度の画像からPCに正解(高解像度の画像)を導き出させる。
7.単一障害点:その単一箇所が停止するとシステム全体が停止するような箇所。
8.冗長化:システムの一部に何らかの障害が発生したケースに備えて、障害発生後もシステム全体の機能を維持するため、予備装置を普段から配置、運用しておくこと。
9.マルチマスタ方式:複数のデータベースサーバーが本番データベースのみで構成される。更新が全てのデータベースに遅延なく反映され、常に同じデータを格納する方式。全てのデータベースは更新/検索ともに可能となっている。
10.マスタ・スレーブ方式:1つの本番データベース(マスタ)と複数の複製データベース(スレーブ)で構成される。アプリケーションからの更新はマスタデータベースが受付け、マスタデータベースの更新データが順次スレーブデータベースに反映される方式。スレーブデータベースは検索用途に限定される。
11.フェイルオーバー:稼働中のシステムで問題が生じてサーバーが停止してしまった際に、待機サーバーに切り替える仕組み。
12.AVIF:動画コーデックを応用した静止画フォーマット。
13.WebP:Google Inc.が開発しているオープンな静止画フォーマット。
14.DRM:動画などのデジタルデータの無制限な利用を防ぎ、コンテンツを保護する技術の総称。
15.WideVine:Google Inc.が提供する著作権保護技術。
(3)サービスの内容
Link−Uグループグループの事業は「インターネットサービス事業」の単一セグメントであり、当該事業セグメントは、上記の技術を基盤とした3つのサービスから構成されております。3つのサービスとは「リカーリングサービス」、「初期開発・保守開発サービス」、その他にスポットで発生する「その他サービス」であり、それぞれのサービス概要は以下のとおりです。
①リカーリングサービス
「リカーリングサービス」は、Link−Uグループの持続的な収益基盤となるレベニューシェア(注16)収益及び月額固定収益(サブスクリプション)で構成されております。①サーバーの調達、システムの構築及びデータセンター設置のサーバー保守運用、②継続するスマートフォンアプリケーションの開発・アップデート並びに③サービス運用及び広告運用の組み合わせ、もしくは単体でこれらのサービスを提供しております。これら開発・運営サービスの提供の他、コンテンツの調達・提供サービスも提供しております。
事業領域としては、電子書籍配信サービスに注力しております。電子書籍配信サービスでメインのサービスは、その配信者(コンテンツホルダー)又は配信者からサービス運営を受託した企業とのレベニューシェア契約を締結しているサービスであり、株式会社小学館が提供するマンガアプリである「マンガワン」及び株式会社集英社が提供するマンガアプリである「ゼブラック」においては上記サーバー、アプリ開発及びサービス運用の3サービスをまとめて提供しており、株式会社スクウェア・エニックスが提供する「マンガUP!」及び株式会社白泉社が提供する「マンガPark」では、サーバーサービスを提供しております。電子書籍配信サービスではマンガコンテンツをメインに配信しておりますが、その他にLink−Uグループグループの技術を活用しながら動画コンテンツ、小説コンテンツ及び音声コンテンツも配信し、他サービスとの差別化を図り、付加価値の向上に努めております。
(注)16.レベニューシェア:企業間の提携手段のひとつ。支払額が固定された委託契約ではなく、企業が互いにパートナーとして提携し、リスクを共有しながら、相互の協力で生み出した利益を予め決めておいた配分率で分け合うこと。
マンガアプリの主な収益構造は、ユーザーからの課金及び広告収入となっております。
「マンガワン」については、ライフ、SPライフ、チケットの3種類のポイントがあり、それぞれのポイントを使用することでマンガを閲覧することが可能となっております。ライフは1日に2回4ポイントまで回復します。SPライフは広告主の提供するサービスの利用、課金の際のおまけポイント等により入手可能です。チケットは、ユーザーがApple Inc.やGoogle Inc.といったプラットフォーム運営事業者による課金決済を通じて入手できるポイントになります。
Link−Uグループグループが提供するマンガアプリは無料ポイントを付与するフリーミアムモデル(注17)により、ユーザーのマンガ閲覧に対する敷居を下げ、アプリに慣れ親しんでもらいたいと考えております。またアプリオリジナル作品を提供するアプリもあり、ユーザー獲得に努めております。
なお、「マンガワン」の収益は、まずユーザーの課金額からプラットフォーム手数料を差し引いた金額がプラットフォーム運営事業者からコンテンツホルダーへ、また広告料が広告代理店からコンテンツホルダーへ支払われます。次に両者を合計した金額から、レベニューシェア料率に基づいた配分額がコンテンツホルダーからLink−Uグループへ支払われます。また「マンガUP!」等の共同開発があるサービスの収益は、コンテンツホルダーから共同開発先へ支払われた配分額からサービス運用のための諸費用を控除したうえで、レベニューシェア料率に基づいた配分額が共同開発先からLink−Uグループへ支払われます。
(注)17.フリーミアムモデル:制約の範囲内では無償でサービスを利用でき、制約以上のサービス利用のために課金等が必要となるモデル。
Link−Uグループグループはもともとクラウドサーバーを独自の技術で効率的に運用することにより、顧客のサーバー費用の削減を提案し、収益化に繋げてきました。その成長により得た資金でオンプレミスサーバー(注18)での管理が可能になり、ビジネス規模を拡大してまいりました。レベニューシェアのコンテンツ配信サービスはオンプレミスサーバーでの配信を核とし、画像処理技術やデータ分析を付加価値として提供することが評価され獲得した案件であり、今後もLink−Uグループグループ事業の中核をなしていくと考えております。しかしながら、クラウドサーバーからオンプレミスサーバー管理へ環境は変わりましたが、従来営んできたような顧客のサーバー費用の削減に貢献し、Link−Uグループグループの収益化に繋がるサーバー保守運用サービスについても、ストック型のビジネスとして案件を拡大してまいります。その一例として、株式会社メディアシークが運営する、QRコードリーダーアプリ「ICONIT」のサーバー保守運用を行っております。
(注)18.オンプレミスサーバー:自社運用サーバー。
②初期開発・保守開発サービス
「初期開発・保守開発サービス」は、リカーリングサービス案件獲得のための受託開発を提供するサービスです。取引先の新規サービス立ち上げ時、既存サーバーからの乗り換え時に、Link−Uグループグループがその後のサービス保守運用も見据えたサーバープラットフォームやアプリケーション等をワンストップで提供します。またサービスのアップデートのための開発も請け負っております。
Link−Uグループグループはリカーリングサービスの拡大による持続的な成長に努めております。そのためには初期開発においてクオリティの高い成果物、納期の遵守等の顧客ニーズを確実に満たす必要があります。また、その後の保守運用において、安定的なサービス運用及びユーザー動向をサービスに反映するための適時のアップデート対応なども必要となってまいります。今後も技術力を基礎とした開発サービスの提供により取引先からの信頼を獲得し、リカーリングサービス案件の獲得に努めてまいります。
③その他サービス
「その他サービス」は、上記の2サービスには分類されないWebサイト開発などスポットの開発案件を主として構成されております。
サービスの収益構造としては、初期開発売上及び保守開発売上と、レベニューシェア収益及び月額固定収益(サブスクリプション)から構成されるサーバープラットフォームの継続利用料になります。
取引先のニーズに合わせてサービス毎に自社で設計したオリジナルサーバーを提供しており、クラウドのサービス等へスイッチングする場合には、最適化された環境から汎用的な環境へと移行することによるコストが高くなるため、案件の失注を防ぎ安定的な収益の獲得に貢献しております。
[事業系統図]
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりです。
(1)リカーリングサービス
① リカーリングサービスで主力になっている「マンガワン」の事業系統図は以下のとおりです。
(注)1.ユーザーの課金額からプラットフォーム手数料(Apple Inc.やGoogle Inc.などのプラットフォーム運営事業者による代金回収代行業務及び売上管理業務に対する手数料)を差し引いた金額が、プラットフォーム運営事業者からコンテンツホルダーへ支払われます。
2.プラットフォーム運営事業者及び広告代理店から支払われた収益額のうち、Link−Uグループグループへの配分額がコンテンツホルダーより支払われます。
② 上記レベニューシェア契約の他に、取引先企業に対する継続開発及びサーバー保守運用等、継続した収益が見込める案件をリカーリングサービスとしております。
(2)初期開発・保守開発サービス
リカーリングサービス案件獲得のための開発案件になります。
スマートフォンアプリケーション、Webシステム等の開発やサーバーシステムの構築等の案件となっております。取引先に納入する単純な取引であるため、事業系統図の記載を省略しております。
(3)その他サービス
その他サービスについては、売上金額が小さくまたその商流が多様であるため、事業系統図の記載を省略しております。
Link−Uグループグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてLink−Uグループグループが判断したものであります。
(1)経営方針
Link−Uグループグループは、「あらゆる価値を解放し、ココロ震える体験を世界に。」という経営理念のもと、よりよい未来を築くことを経営の基本方針としています。その方法として、マンガアプリのような、革新的なプロダクトを作りだすことや、原作の素晴らしさを伝えるためのコミカライズ、増加し続けるデジタルデータに対する、新しいソリューションの提案等を事業として展開してまいります。現状を疑い、前例にないことも恐れず、新たな可能性を探りながらココロ震わせる仕掛け作りに挑戦し続けてまいります。
(2)経営戦略等
5Gの商用サービスの開始以降、移動通信システムのトラヒック量は更に飛躍的に増加しており、今後もさらに大容量データの配信が容易になるものと予測しております。そのような状況下において、Link−Uグループグループの強みである大量のデータを高速かつ安価に捌けることの優位性も比例して高まっていくと考えております。
出所)総務省「我が国の移動通信トラヒックの現状」より作成
このような環境の中、Link−Uグループグループのマンガサービスにおいて、継続して積極投資を進めるとともに、国内のみに限らず海外の新規サービス獲得に取り組んでまいります。また、近年、日本各地で地震が増加していることや大規模な地震の発生が予測されていることを踏まえ、地震の事前予測を行うサービスの運営を行うなど、これからの社会のニーズを捉えた情報コンテンツの拡大及び開発に取り組んでまいります。
このように既存事業の収益力向上に努めるとともに、汎用的に応用可能な技術を活用し、マンガに限らず多様なコンテンツを配信する新規サービスにも取り組むことや、新たなマーケティング手法を活用していくことで、収益力の基盤を固めつつ、新たな収益力の基盤を構築し、企業価値の向上に努めてまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
Link−Uグループグループは2022年12月14日に、持続的な成長を通じた企業価値の向上を目指し、2026年7月期までの中期経営計画(3か年)を公表しております。その中で、売上収益及び営業利益を重要な経営指標と位置付け、事業規模の拡大及び収益力の向上に邁進してまいります。
具体的には、総合書店系マンガサービスや自社プロダクトなど、現在運営するサービスや保有するチームの機能を活用し、収益化の再現度が高い領域への注力と、海外マンガサービスやWebtoon制作など今後市場規模の大きな拡大が見込まれる領域へのチャレンジを通じて、2026年7月期に、売上収益60億円、営業利益12億円の達成を目標としております。
(4)Link−Uグループグループの経営成績に影響を与える経営環境
Link−Uグループグループの主な事業領域である情報通信産業は、総務省発行の「令和6年版情報通信白書」によると、2022年時点で名目GDP54.7兆円となっており、全産業の10.1%を占めております。
Link−Uグループグループが注力する電子書籍市場につきましては、2023年度の市場規模は6,449億円と推計され、2022年度の6,026億円から426億円(7.0%)増加しております。日本の電子出版市場は2024年度以降も拡大基調で、2028年度には8,000億円程度になると予測されております(インプレス総合研究所「電子書籍ビジネス調査報告2024」)。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
Link−Uグループグループでは下記の事項を対処すべき課題として取り組みを進めております。
① システム技術の強化
Link−Uグループグループのサービスとして、電子認証、大量データ配信に対応したシステムを提供しております。今後、予想される更なる、1人当たりデータ配信量の増加、ユーザー数の増加、IoTデバイス等の新たなデバイスに対応した新しい技術の開発に取り組んでまいります。
② 新たなコンテンツホルダーとの契約の実現
Link−Uグループグループの主力事業であるコンテンツビジネスにおいて、継続的な成長のためには、今まで取扱いができなかったコンテンツホルダーと契約して、商材としての知名度が高く人気のあるコンテンツを獲得することで、コンテンツを拡充していくことが不可欠であると考えております。したがって、これまでのマンガを中心とした画像配信に加え、今後は動画・音楽等の分野において新たなコンテンツホルダーとの契約の実現を目指してまいります。
③ 将来に向けた新規事業・技術力向上について
Link−Uグループグループが事業を展開するインターネット業界においては、ボーダレス化の加速や競合企業の台頭など、市場環境や顧客ニーズ、競合他社の状況が常に変化しており、今後も変化の激しい事業環境になることが想定されます。このような事業環境においては、将来を見据えた新規事業の創出や技術キャッチアップは重要な課題であると考えております。
今後、Link−Uグループグループの中長期の競争力確保につながる技術力の向上及びノウハウの蓄積を積極的かつ継続的に行うとともに、新規事業開発にも取り組んでまいります。
④ 海外事業展開の推進
Link−Uグループグループは主に国内で事業展開しておりますが、多くの優良なコンテンツを抱える日本の電子書籍業界においては、ボーダレス化が進みグローバル市場での事業展開が加速していくものと思われます。Link−Uグループグループとしても日本の電子書籍コンテンツを海外配信するため業務体制を強化し、世界に向けたビジネスを展開していきたいと考えております。そのためには、日本の優良なコンテンツを翻訳し、それを配信していくプラットフォームの確立を進めてまいります。
⑤ 優秀な人材の確保
Link−Uグループグループは、情報処理安全確保支援士をはじめとした国家資格を有するエンジニアが多く在籍しているものの、クライアントの更なる拡大を図るためには、引き続き優秀な人材を確保し育成することが重要であると考えております。
人材獲得競争は今後も厳しい状況が続くと思われますが、Link−Uグループグループとしましては、優秀な人材を惹きつけられるように、幹部役員・社員への株式報酬制度や、社内教育制度の整備、福利厚生の充実を図っていくとともに、サービスの提供を通じて業界での存在感をさらに高め、会社の魅力を訴求していくことで採用強化につなげたいと考えております。
⑥ 知的財産権について
Link−Uグループグループは、これまで第三者の知的財産権に関してこれを侵害することのないよう対応してまいりました。しかしながら、Link−Uグループグループの事業拡大に伴い、知的財産権の取扱いが増加することから、第三者の知的財産権を侵害することのないよう知的財産権への理解をさらに深め、管理体制の強化に努めてまいります。
⑦ 内部管理体制の強化
Link−Uグループグループが今後更なる業容拡大を図るためには、各種業務の標準化と効率化の徹底を図ることにより、事業基盤を確立することが重要な課題であると認識しております。また、新たにLink−Uグループグループへ参入する子会社等も増えていくため、既存グループ同様の内部管理体制を運営していく必要があります。そのため、適切かつ効率的な業務運営を遂行するために、従業員に対し業務フローやコンプライアンス等を周知徹底させ、内部管理体制の強化をするとともに、業務の有効性、効率性及び適正性の確保に努めてまいります。
⑧ グループシナジーの創出
Link−Uグループグループは、企業価値の向上に資する戦略的アライアンスを推進し、グループシナジーの創出に取り組んでまいります。M&Aの機会があった場合には、グループが保有する事業や技術とのシナジーを考慮したうえで、ターゲット企業に対して事業の評価を行うことで、グループでの利益最大化と収益基盤の確立を実現したいと考えております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてLink−Uグループグループが判断したものであります。
(1)事業内容に関するリスク
①コンテンツ配信市場の動向について
Link−Uグループグループの主力サービスが属するコンテンツ配信市場は拡大を続けておりますが、歴史が浅い新しいマーケットでもあります。Link−Uグループグループとしましては引き続きコンテンツ配信市場へ注力してまいりますが、利用者の嗜好の急激な変化、法制度の改正等によりLink−Uグループグループが関わるサービスが規制対象となった場合、その他、業界における取引慣行や価格体系の変化など、計画策定時の想定を超える不確定要素が顕在化した場合には、Link−Uグループグループの経営方針や経営戦略の変更を余儀なくされ、Link−Uグループグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、2024年7月期においてもマンガアプリへの依存度が高く、コンテンツ配信市場、特に電子マンガ配信市場の動向が、Link−Uグループグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②Apple Inc.及びGoogle Inc.の動向について
Link−UグループグループのスマートフォンアプリはApple Inc.及びGoogle Inc.が運営する各アプリマーケット上において提供しており、Link−Uグループグループの売上高に占める当該スマートフォンアプリによる売上高の割合は高くなっております。利用規約の変更など、プラットフォーム運営事業者の事業戦略の転換並びに動向によっては、Link−Uグループグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③スマートフォン及びタブレット端末等関連市場について
Link−Uグループグループは、スマートフォン及びタブレット端末上で利用するサービスを主たる事業としていることから、スマートフォン、タブレット端末等の関連市場が今後も拡大していくことが事業展開の基本条件であると考えております。Link−Uグループグループは、今後もより快適にスマートフォンを利用できる環境が整えられていくと考えておりますが、今後新たな法的規制の導入、技術革新の遅れ、利用料金の改定を含む通信事業者の動向など、Link−Uグループグループの予期せぬ要因によりスマートフォン、タブレット端末等の市場の発展が阻害される場合には、今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
④競合他社について
Link−Uグループグループの主力サービスが属するコンテンツ配信市場は、法制度や規制又は特許等による参入障壁が低く、コンテンツ提供元である出版社等も非独占的にコンテンツ提供を行っております。このような状況を踏まえ、Link−Uグループグループでは今後もコンテンツラインナップの充実とLink−Uグループグループが提供する配信システムの強化により、競合他社との差別化を図ってまいります。しかしながら、今後、Link−Uグループグループの取扱うコンテンツ及び配信システムで他社との十分な差別化が図れない場合、利用者のニーズに適合したサービスの開発・提供や先進技術への対応等が遅れることによりサービス・技術の陳腐化を招いた場合には、Link−Uグループグループが関わるサービスの利用者数が減少し、Link−Uグループグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤特定顧客への依存について
Link−Uグループグループの売上高は、特定顧客への依存度が高く、2024年7月期においては、主要顧客上位3社向け売上高は全体の31.7%を占める規模となっており、当該売上高がLink−Uグループグループの売上高全体に占める割合は以下のとおりに推移しております。
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2022年7月期 |
2023年7月期 |
2024年7月期 |
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主要顧客上位3社 |
37.0% |
34.9% |
31.7% |
サービスの方針については、各顧客と協議の上、決定しております。しかしながら各顧客の方針、経営成績及び財政状態によっては、売上高や広告宣伝費を含むLink−Uグループグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。今後、提供サービスの差別化、新規技術の獲得を促進することで売上高の維持・拡大に努めるとともに、新規顧客開拓を進めてまいりますが、競合企業がさらなる付加価値の創造を行うこと等によって新規顧客開拓が思うように進まなかった場合には、売上の依存度が軽減されず、主要顧客の動向及び取引の動向によって、Link−Uグループグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥システムリスクについて
Link−Uグループグループが関連するサービスは、スマートフォン等の端末によるインターネット接続によって提供されておりますが、Link−Uグループグループが関連するサービスに対するアクセスの急激な増加等、一時的な負荷増大によってLink−Uグループグループ又は携帯電話通信キャリアのサーバーが作動不能に陥った場合や、Link−Uグループグループのハードウエア又はソフトウエアの欠陥により正常な情報発信が行われなかった場合には、システムが停止しサービス提供が不可能となる場合があります。さらには、外部からの不正な手段によるコンピュータ内への侵入やLink−Uグループグループ担当者の過誤等によって、Link−Uグループグループや取引先のシステムが置き換えられたり、重要なデータを消失又は不正に入手されたりする可能性があります。
Link−Uグループグループとしては、侵入防止策、担当者の過誤を防止する体制を採っておりますが、もし上記のような障害等が発生した場合には、Link−Uグループグループに直接損害が生じる他、Link−Uグループグループの社会的信用・信頼の低下を招きかねず、Link−Uグループグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦法的リスクについて
Link−Uグループグループの事業は、「個人情報の保護に関する法律」「不当景品類及び不当表示防止法」「特定商取引に関する法律」「資金決済に関する法律」等、多岐にわたって関連しております。Link−Uグループグループではこれらの法令を遵守するため、コンプライアンス体制の強化に取り組んでおりますが、今後の法改正などによりLink−Uグループグループの事業分野において新たな法的規制が適用されることになり、Link−Uグループグループの事業展開が制約を受けたり、対応措置をとる必要が生じたりする場合、Link−Uグループグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、ユーザーの個人情報が漏洩した場合や意図せず第三者の著作権等の知的財産権を侵害してしまった場合、コンテンツホルダーにおいて著作権の管理に問題があり、著作権者から訴訟等が発生した場合などについて、損害賠償の発生などが生じる他、Link−Uグループグループの社会的信用・信頼の低下を招きかねず、Link−Uグループグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧海賊版サイトの台頭について
コンテンツビジネスにおいては、海賊版が流通することによってコンテンツホルダー、著作権者、ベンダーなどが本来受け取るべき収益について機会損失が発生する場合があり、Link−Uグループグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨新技術の活用について
Link−Uグループグループでは、AIやIoTなどの新技術を活用することにより、より効率的なビジネスモデルの創出や新たな付加価値の提供に取り組んでおります。今後も、新技術を活用し、競争力の強化に努めていく方針ではございますが、技術革新が極めて速いこれらの新技術について、Link−Uグループグループが変化への対応が遅れた場合や十分な活用が出来なかった場合には、競争力の低下を引き起こし、Link−Uグループグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)グループ組織管理に関するリスク
①人材の確保と定着化について
Link−Uグループグループが成長、拡大するうえで、高度な技術を有する人材やグローバル人材など、ダイバーシティに富む人材確保が極めて重要となります。Link−Uグループグループはこれに備え、人材の積極採用、福利厚生の充実や管理職のマネジメント能力向上、研修や勉強会の実施などに取り組んでおります。今後も優秀な人材の確保、育成を推し進める方針ですが、いずれも継続的な人材の確保を保証するものではありません。適切な人材を十分に確保できなかった場合や想定を超える人材流出があった場合、人材育成が計画どおりに進まなかった場合には、Link−Uグループグループの事業拡大に制約を受ける可能性があります。
②小規模組織について
Link−Uグループグループ組織は、従業員数が2024年7月31日現在で192名(臨時従業員を除く。)と規模が小さく、現在の社内管理体制や業務執行体制もこの規模に応じたものとなっております。Link−Uグループグループでは、今後の事業拡大及びそれに伴う人員の増加に対応して、社内管理体制や業務執行体制の強化を進めてまいりますが、これらが順調に進まなかった場合やこれらに要する費用等の負担が想定を超えて増大した場合には、Link−Uグループグループの事業拡大に影響を与え、その結果、Link−Uグループグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③内部管理体制について
Link−Uグループグループは、企業価値の持続的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるという考えのもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しております。
また、Link−Uグループグループでは、役職員等の内部関係者の不正行為等が発生しないよう、リスク管理規程を制定し、Link−Uグループグループの役職員が遵守すべきルールを定めており、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追いつかないという事態が生じる場合には、Link−Uグループグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④特定人物への依存について
Link−Uグループグループは、代表取締役を含む役員、執行役員等の専門的な知識、技術、経験を有している役職員が、経営戦略や事業戦略の決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。Link−Uグループグループでは、特定の人物に過度に依存しない経営体制の構築を目指し人材の育成・強化に注力しておりますが、これら役職員が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、Link−Uグループグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)その他のリスクについて
①投資に関するリスク
Link−Uグループグループは、持続的に企業価値を向上させていくため、企業等への出資その他投資を行っております。Link−Uグループグループは、自社設計のオリジナルサーバーを基軸としたデータ配信と、そのデータを適切に蓄積・分析・処理するAIソリューションを併せてワンストップで処理するサーバープラットフォームビジネスを展開しているため、大多数のIT企業と親和性があり、またこれから電子コンテンツ配信への進出を検討している企業もその対象と考えており、状況に応じて必要資金を調達して出資等することも考えております。その実施にあたっては、事前に対象企業の財務内容や契約内容等の審査を行い、リスクを検討したうえで決定しておりますが、実施後の事業環境の変化等により、当初想定していた成果が得られないと判断された場合には、のれん等の無形固定資産や投資有価証券等の減損損失を認識することにより、Link−Uグループグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②配当政策について
Link−Uグループグループは、株主に対する配当や自社株買い等の利益還元を重要な経営課題として認識しております。しかしながら、それと同時に内部留保の充実により経営基盤を強化すること、収益力強化及び収益基盤の多様化のための投資に充当することも重要であると認識しております。
したがって、財政状態と経営成績を総合的に勘案したうえで株主に対する利益還元を実施する方針でおりますが、当面は実施する見込みはなく、当該方針が投資家の支持を得られなかった場合、Link−Uグループ株価の形成に影響を及ぼす可能性があります。
③外的要因(自然災害等)について
Link−Uグループグループは、インターネットや通信などの各種サービスの提供に必要な通信ネットワークや情報システムなどを構築・整備しております。地震・台風・洪水・津波・竜巻・豪雨・大雪・火山活動などの自然災害、火災や停電・電力不足、テロ行為、コンピューターウイルスなどの攻撃により、通信ネットワークや情報システムなどが正常に稼働しなくなった場合、Link−Uグループグループの各種サービスの提供に支障を来す可能性があります。これらの影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、信頼性や企業イメージが低下し、顧客の獲得・維持が困難になる可能性があります。また、通信ネットワークや情報システムなどを復旧するために多額の費用負担が発生する可能性があります。その結果、Link−Uグループグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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