三洋化成工業グループは、三洋化成工業、子会社19社及び関連会社6社で構成され、生活・健康産業関連分野、石油・輸送機産業関連分野、プラスチック・繊維産業関連分野、情報・電気電子産業関連分野、環境・住設産業関連分野他の各産業関連製品の製造・販売、技術供与を主な内容とし、さらに関連する物流、その他のサービス等の事業活動を展開しております。
三洋化成工業グループの事業内容及び三洋化成工業と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。
なお、次の5分野は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
[化学品事業]
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生活・健康産業関連 分野 |
洗剤やヘアケア製品用の界面活性剤および殺菌・抗菌剤などを三洋化成工業およびサンヨーカセイ(タイランド)リミテッドが製造・販売しているほか、ポリエチレングリコール等をサンケミカル㈱が製造し、三洋化成工業が販売しております。また、紙パルプ用薬剤等をサンノプコ㈱が、高吸水性樹脂をSDPグローバル㈱、SDPグローバル(マレーシア)SDN.BHD.が製造・販売しております。
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石油・輸送機産業 関連分野 |
ポリウレタンフォーム原料等を三洋化成工業およびサンケミカル㈱が製造し、自動車等のシート用原料として三洋化成工業が販売しております。自動車内装表皮材用ウレタンビーズを三洋化成工業が製造・販売しているほか、サンヨーケミカル・テキサス・インダストリーズLLCが製造し、サンヨーケミカル・アメリカInc.が全量引き取り販売しております。変速機用やエンジン用オイルの潤滑油に添加する薬剤を、三洋化成工業が製造・販売しております。また、韓国三洋化成製造㈱が製造し、三洋化成工業および韓国三洋化成㈱が全量引き取り販売しております。
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プラスチック・繊維 産業関連分野 |
永久帯電防止剤や顔料分散剤を三洋化成工業およびサンヨーカセイ(タイランド)リミテッドが、樹脂改質剤等を三洋化成工業が製造・販売しているほか、塗料用薬剤をサンノプコ㈱が製造・販売しております。
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情報・電気電子産業 関連分野 |
複写機やプリンター用トナーバインダー及び重合トナー用材料を三洋化成工業が製造・販売しています。
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環境・住設産業関連 分野他 |
廃水処理用高分子凝集剤などを三洋化成工業が販売しているほか、ポリウレタン断熱材の原料を三洋化成工業およびサンケミカル㈱が製造し、三洋化成工業が販売しております。 |
[その他事業]
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物流 |
三洋化成ロジスティクス㈱が保管・出荷業務・工場内荷役作業及び運送、塩浜ケミカル倉庫㈱が保管・荷役・運送取扱いを行っております。
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三洋化成工業グループの主な会社の事業系統図は次のとおりであります。
(注)1.三洋化成工業は2025年4月1日付で連結子会社であるSDPグローバル㈱を吸収合併しております。
2.当連結会計年度において、三大雅精細化学品(南通)有限公司の持分を全て譲渡したことにより、同社を連結の範囲から除外しております。
3.セグメント別には区分しておりません。
(1)経営方針、目標とする経営指標と中長期的な会社の経営戦略、経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
三洋化成工業グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において三洋化成工業グループが判断したものであります。
三洋化成工業グループは、社是「企業を通じてよりよい社会を建設しよう」の下、2022年3月に経営方針「WakuWaku Explosion 2030」(以下、経営方針といいます)を策定し、2022年7月にはマテリアリティの特定を行いました。また、経営方針とマテリアリティに沿って、2023年度を起点とする3ヵ年計画として「新中期経営計画2025」(以下、新中期経営計画といいます)を策定しており、成長の道筋と具体策を明示しております。新中期経営計画では、経営方針で掲げた「実現したい社会」と「ありたい姿」への到達という目標を堅持し、そのために実行すべきミッションである「カーボンニュートラルへの貢献」と「QOLの向上」につながる製品群の開発・製造・販売に経営資源を重点的に投入することを表明しました。そして「基盤事業の見直し」、「基盤事業からの展開」、「新たな成長軌道」の3つの取り組みで「ありたい姿に向けた変革」を加速させ、収益力を向上させることとしておりました。
そのような中で、2023年度は中国経済悪化の長期化、終息しないロシア・ウクライナ情勢や混乱する中東情勢によるエネルギー価格の高騰、自動車・半導体市況は回復基調にある一方での電子部品需要の低迷など、グローバルに様々な環境変化があり、三洋化成工業も大きな影響を受けました。その結果、収益力の向上は想定より遅れを呈しており、新中期経営計画の初年度である2024年3月期業績は期初計画未達となりました。また三洋化成工業グループの業績は、ここ数年、売上高や営業利益の伸びの鈍化や、キャッシュ・フロー創出力の低下が明らかでした。
このような状況下において三洋化成工業グループは、コモディティ化により収益が低迷していた高吸水性樹脂事業からの撤退を決定し、同事業に関わる中国の子会社については全持分譲渡の検討を、その他の地域の子会社については解散手続きを開始することとしました。同様に、低収益事業であった中国での界面活性剤等の生産事業からの撤退も決定し、関連する中国の子会社についても解散手続きを開始しています。これらの撤退により、三洋化成工業グループにとっての長年の懸案事項の1つが解消され、構造改革は大きく前進したと自己評価しており、これにより収益力を向上させる環境整備が一歩進んだと考えております。
この構造改革により三洋化成工業グループの売上規模は小さくなるものの、今後はこれらの低収益事業にかけていた経営資源を、高収益の製品群(新中期経営計画に掲げる高付加価値製品群(注力5製品群))及び新規事業の開発・製造・販売にシフトします。
こうしたポートフォリオの転換により、三洋化成工業グループは小規模であっても、ユニークな機能を有する唯一無二のパフォーマンス・ケミカルスのメーカーとして、高収益企業を目指します。そして、最終的には「実現したい社会」と「ありたい姿」へ到達するため、今後は以下の事項に重点を置いて取り組んでまいります。
1.「ありたい姿に向けた変革」加速のシナリオ
①基盤事業の見直し
●社内横断プロジェクト「ものづくり大改革」によるサプライチェーン全体での効率化によるコスト低減
●原燃料・資材の高騰を反映した価格適正化による収益力回復
●海外原料の積極調達による原料コストの低減
●在庫低減によるキャッシュ・フローの改善
●他社とのアライアンス等によるウレタン事業の収益改善
②基盤事業からの展開
●高付加価値製品群(注力5製品群)を中心とした海外への積極拡販
●営業・研究一体による顧客ニーズの的確な把握と自社シーズの高度化による提案力の強化、それに基づく
新規高収益ビジネスの創出
●タイに投資した高機能界面活性剤の新設備の活用による中国・東南アジアへの拡販
③新たな成長軌道
●QOL貢献製品の開発としての新たな治癒機構を有する創傷治癒・半月板修復材シルクエラスチン及び匂いセ
ンサーの円滑な事業立ち上げと細胞外小胞(エクソソーム)精製キットの早期事業化
●カーボンニュートラル貢献製品の開発としてのペプチド農業向け新製品の販売開始、三洋化成工業材料を活用した
CCU(※)の技術確立
(※)Carbon dioxide Capture and Utilization(二酸化炭素の回収・有効利用)
2.変革を支える活動
マテリアリティを中心に、持続可能な事業基盤を支えるための以下の取り組みを強化します。
①企業存立の基礎である「安全」を最優先する経営の推進
②製品ポートフォリオ変更に伴うCO2排出量削減のみならず、2050年度のカーボンニュートラルに向けたCO2排
出削減のロードマップ策定とそれに基づく削減策として、生産現場へのCCUの導入、再生可能エネルギーの導
入、生産工程の見直しの遂行
③働きがいの向上、人財育成と職場環境の向上のための人的資本投資として組織評価制度の導入、人財育成研
修の強化、DEIの推進
④イノベーションの創出を支えるDXの積極推進とデジタルプラットフォームの活用
⑤重要リスクの管理の徹底と透明性のある経営の実践として、リスク管理については、人権方針に沿った取り
組みの推進、品質ガバナンスの強化、ハラスメント防止の徹底、また、透明性のある経営については、財務/
非財務情報の積極的な開示
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在に三洋化成工業グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に三洋化成工業グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。
当該リスクへの対応として、各種社内規定を定め所轄部署が管理し、内部統制委員会の指導・監督の下、監査室がその運用状況を評価し、リスク軽減を図る体制としております。詳細については、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③企業統治に関するその他の事項 c.損失の危険の管理に関する規程その他の体制」をご参照ください。
(1) 経済状況
三洋化成工業グループ製品の需要は、三洋化成工業グループが製品を販売している国または地域の経済状況の影響を受けます。
従って、日本、北米、欧州、アジアを含む三洋化成工業グループの主要市場における景気後退等に伴い需要が縮小する場合は、三洋化成工業グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 為替レート
三洋化成工業グループの海外における事業展開の拡大に伴い、為替レートの変動が、三洋化成工業グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が拡大しております。
(3) 原料価格の変動
三洋化成工業グループが使用する原料の主要部分は原油に由来しておりますが、原油価格については中東情勢・需給バランス・為替等の様々な要因により変動します。原油価格の上昇に伴う原料価格の上昇は、三洋化成工業グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼします。
(4) 地震等の自然災害
三洋化成工業の主力工場である名古屋工場が位置する愛知県を含む東海地方は、東海地震の対象地域となっております。
三洋化成工業グループでは、地震対策として設備等の耐震構造の強化並びに生産拠点の複数化等の対策を実施しており、東日本大震災において大きな被害をもたらした液状化についても、順次、対策を実施しております。
しかし、大地震が発生した場合には、様々な要因により生産・販売活動が停止するなど、三洋化成工業グループの業績及び財務状況に大きな悪影響をもたらす恐れがあります。
(5) カントリーリスク
三洋化成工業グループは、米国・タイ・中国・マレーシアに続き韓国における生産拠点を構築するなど、海外への事業展開を拡大しております。
このようなグローバル化の進展は、進出国における①予期しない法律または規制の変更、②政治要因による社会的混乱等を通して、三洋化成工業グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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