シンバイオ製薬(4582)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


シンバイオ製薬(4582)の株価チャート シンバイオ製薬(4582)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

1.シンバイオ製薬グループの事業概要について

(1) シンバイオ製薬グループの概要

シンバイオ製薬グループ(シンバイオ製薬及びシンバイオ製薬の子会社)は、シンバイオ製薬とグローバルスペシャリティファーマの戦略拠点として設立された連結子会社1社(SymBio Pharma USA, Inc. )と非連結子会社1社(SymBio Pharma Ireland Limited)で構成されております。
  SymBio Pharma USA, Inc.は本年度も引き続き経営体制の再構築・経営基盤の充実を行い、その戦略拠点としての役割がより従来に比べ重要性を増しております。

シンバイオ製薬は、元米国アムジェン社(注1)本社副社長で、同社の日本法人であるアムジェン株式会社の創業期から約12年間社長を務めた吉田文紀が、2005年3月に設立した医薬品企業です。

経営理念は「共創・共生」(共に創り、共に生きる)で表され、患者さんを中心として医師、科学者、行政、資本提供者を「共創・共生」の経営理念で結び、アンメット・メディカル・ニーズ(Unmet Medical Needs)(注2)に応えていくことにより、社会的責任及び経営責任を果たすことを事業目的としています。

なお、シンバイオ製薬の事業は、医薬品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しています。

 

(注1) バイオ医薬品業界最大手。1980年、米国カリフォルニア州サウザンド・オークスにおいて、AMGen(Applied Molecular Genetics)として設立。日本においては、1993年5月にアムジェン株式会社として業務を開始しました。

 

(注2) アンメット・メディカル・ニーズ(Unmet Medical Needs)とは、未だ満たされない医療上の必要性を意味し、患者さんや医師から強く望まれているにもかかわらず有効な既存薬や治療がない状態を指します。

 

(2) シンバイオ製薬グループの事業の特徴

がん・血液及びウイルス感染症領域における希少疾病分野(注3)の研究開発の多くは、欧米を中心に、大手製薬企業よりもむしろ、多くの大学・研究所、バイオベンチャー企業により創薬研究・新薬開発が活発に行われ、海外では既に数々の有用な新薬が医療の現場に提供されています。しかし、これらの分野は開発に高度の専門性が求められることから、開発の難度も高く、また大手の製薬企業が事業効率の面、採算面で着手しにくいため日本を初めとして、世界各国において手掛けられていない空白の治療領域となっています。シンバイオ製薬グループは、極めて医療上のニーズは高いものの、新薬の開発が遅れている空白の治療領域をビジネスチャンスと捉え、特に、高い専門性が求められ難度が高いために参入障壁の高いがん・血液及びウイルス感染症領域を中心とした日本初のスペシャリティ・ファーマ(注4)です。シンバイオ製薬グループは、大型新薬(いわゆる売上高が1,000億円を超える「ブロックバスター」)の追求ではなく、マーケットは相対的に小規模でも医療ニーズの高い希少疾病分野を中心とした新薬開発に取り組み、これらの医薬品及び新薬候補品を数多く保有することにより、強固なパイプライン・ポートフォリオを構築し、高付加価値で高収益を達成し、持続性のある事業展開を行います。

シンバイオ製薬グループは、このような空白の治療領域を埋めるための新薬の開発・提供を行うことを企業使命として設立されました。新薬が開発されないことで治療上の問題を抱えている患者さんに対して、短期間で開発をし、迅速に治療薬をお届けすることを最優先に考え、医療への貢献、そして医薬品業界の健全な発展に寄与することにより、持続的成長と安定への道を進んでまいります。

 

(注3) 希少疾病分野とは、患者数が少ない疾病分野のことで、この分野に対する医薬品は希少疾病用医薬品(Orphan Drug:オーファンドラッグ)と呼ばれます。厚生労働省はオーファンドラッグ制度を設定し、我が国において患者数が5万人未満の重篤な疾病であること、医療上特にその必要性が高いこと等をその指定の基準としています。当該指定を受けると、申請から承認までの期間が短縮され、再審査期間が最長10年になる等の優遇措置があります。

(注4) スペシャリティ・ファーマとは、得意分野において国際的にも一定の評価を得る研究開発力を有する新薬開発企業をいいます(2007年「新医薬品産業ビジョン」(厚生労働省)の定義による)。

 

 

(3) シンバイオ製薬グループの事業モデルについて

創薬系事業の特徴として、新薬の開発は長期間にわたり膨大な先行投資を強いられるものの、その研究開発の成功確率は極めて低いことが知られています。一般に、研究所において何らかの生物・生理活性(注5)が認められた化合物が新薬として承認にいたる確率は、2万分の1~2万5千分の1と言われています。また、承認を取得した新薬のうち、上市・販売後において採算が取れるのはそのうちの15~20%以下と言われています。シンバイオ製薬グループは、このような創薬系事業の難しさを踏まえた事業モデルを構築しています。

シンバイオ製薬グループでは、開発にかかる様々なリスクと費用を軽減するとともに、開発候補品の臨床試験を迅速・確実に進め、開始から承認取得までの期間を短縮するために、主として既にヒトでPOC(Proof Of Concept)(注6)が確立され、前臨床試験データと臨床試験データがある化合物を対象としております。これらの化合物の探索はシンバイオ製薬グループ独自の探索ネットワークと評価ノウハウを活用して、シンバイオ製薬グループ内の経験を有した専門スタッフによる第1次スクリーニングにより絞り込みを最初に行います。その後、科学的諮問委員会(Scientific Advisory Board:以下「SAB」といいます)(注7)において、第一線で関連分野における治療の研究に携わる経験豊かな社外専門家の厳密な評価を受けた上で、シンバイオ製薬において最終的な導入候補品を決定いたします。

シンバイオ製薬グループ内外の専門家による、こうした“目利き”のプロセスを経て、シンバイオ製薬グループはがん・血液及びウイルス感染症領域を中心として、製薬企業、バイオベンチャー企業等から主にヒトでPOCが確立された開発品の日本並びにアジア諸国、さらには欧米を含むグローバルの開発・製造・販売権を継続的に確保することにより、持続性のある事業を展開しています。そのような、開発の成功確率が高く、事業性のある、魅力的な開発候補品を導入するためには、この“目利き”の力に加え、がん・血液及びウイルス感染症という開発の難度が高い治療領域におけるシンバイオ製薬グループの開発力について、開発候補品の提供者であるライセンサーから高い評価を得ることも導入の成否を決める重要なポイントとなります。そのためには、①適切な治験計画の策定、②治療対象となる適切な治験患者の選定、③その領域における医学専門家と公正な関係を維持・構築できる、専門性の高い優秀な開発スタッフが必要となります。これらの総和が開発力となり、開発を着実に、かつ迅速に実行することが可能となります。がん・血液及びウイルス感染症分野で実績のある大手製薬企業の開発部門で経験を積んだ人材を中心に構築されたシンバイオ製薬グループの開発チームが導入から承認申請までを僅か4年間という短期間でなし得た、抗がん剤 SyB L-0501での実績は、ライセンサー、パートナー企業、導入候補先企業から高い評価を得ています。

なお、開発につきましては、基本的な開発戦略の中枢となる臨床試験のデザイン、海外の試験との連携、医学専門家との調整等はシンバイオ製薬グループが主体となって手掛け、定型的な開発業務は、外部資源であるCRO(Contract Research Organization 受託臨床試験実施機関)(注8)へ業務委託し、製造についてはライセンス供給元あるいは信頼できる国内外の製薬企業へ業務委託を行います。

販売につきましては、2020年12月に自社販売体制へ移行しました。がん・血液及びウイルス感染症領域に精通した自社MR(Medical Representative)(注9)を中核とした全国営業体制の構築と流通及び物流機能の整備を推進すると同時に営業戦略・企画の策定及び市場調査を行うマーケティング体制の強化に努めるとともに関係治療領域におけるKOL(Key Opinion Leader)(注10)との良好な関係構築、的確な医療ニーズの把握と市場調査を行い、各種データ、ノウハウの蓄積を図ってまいります。

 

これらの事業モデルを図示すると以下のようになります。

 


(注5) 生理活性とは、化学物質が生体の特定の生理的調節機能に対して作用する性質のことです。この生理活性の作用を持つ化学物質を疾病治療に応用したものが医薬品となります。

(注6) POC(Proof of Concept)とは、新薬候補物質の有効性や安全性を臨床で確認し、そのコンセプトの妥当性を検証することを意味します。

(注7) 科学的諮問委員会(SAB:Scientific Advisory Board)とは、世界中から集まる膨大な新薬候補を元に、医療ニーズの高さや収益性などリスクバランスのとれたポートフォリオを、それぞれの専門の立場から意見や提言を交え徹底的に議論した上で、パイプライン戦略を構築する、シンバイオ製薬の重要な評価機関です。シンバイオ製薬では、SABを年2~3回開催し、世界中から優れた実績と経験をもつ臨床医・基礎科学者の方々に、シンバイオ製薬の創薬研究及び新薬開発のアドバイザーとして参画いただいています。

(注8) CRO(Contract Research Organization)とは、製薬企業が、自社で実施する開発業務を遅滞なく進めるために、一部の業務について委託を行う機関です。委託業務の内容としては、治験が実施計画書どおりに遂行されているかをモニタリングするモニター業務や、臨床データを管理するデータ管理業務などがあります。

(注9) MR(Medical Representative)とは、自社医薬品に関する情報の専門家として医療機関を訪問し、医療関係者と面談することにより、医薬品の品質・有効性・安全性等に関する情報の提供・収集・伝達を主な業務とする医療情報担当者をいいます。

(注10)KOL (Key Opinion Leader)とは、担当領域の治療において他の医師に影響力を持つ医師のことをいいます。

 

(4) シンバイオ製薬グループの事業戦略

シンバイオ製薬グループは、中長期的な経営計画を実現すべく、主に以下の5つの事業戦略を展開しています。

(a) ポストPOC戦略による開発リスクの軽減

シンバイオ製薬グループの導入候補品(注11)は、主として既にヒトでPOCが確認されていることを原則としています。従って、臨床開発ステージが比較的後期段階にある候補品か、既に海外で上市されている製品が対象となります。これらの導入候補品は既に海外で先行して開発が行われており、新薬としてヒトでの有効性・安全性が確認されていることから、開発リスクを軽減でき、また、先行している海外の治験データを活用することにより開発期間を短縮するとともに開発コストを低減し、成功確率を高めることが可能となります。

 

(注11)導入候補品とは、シンバイオ製薬グループの開発候補品として他社より開発権等の権利取得を検討している化合物を指します。


 

(注12)ブリッジングスタディとは、外国での臨床データを活用するために国内で行われる試験のことをいいます。この国内試験の結果を外国のデータと比較し、同様の傾向があることを確認します。

 

(b) 高度な探索及び評価能力による、優れたパイプラインの構築

シンバイオ製薬グループの新薬サーチエンジンは、国内外の製薬企業及びバイオベンチャー企業等との多様なネットワークによって構築され、膨大な化合物の中から、社内の専門家による厳正な評価を経て、有望な導入候補品が抽出されます。これらの導入候補品はさらに、第一線で研究に携わる経験豊かな専門家により構成されるSABに諮られ、そのアドバイスと評価を受けた上で導入候補品を決定しています。この開発品導入決定までの高度なスクリーニングプロセスは、既に海外において有効性・安全性が確認された開発品を導入するポストPOC戦略と相まって開発リスクの軽減と開発期間の短縮につながることになり、また、候補品が医療の現場において求められるものかどうかの医療ニーズの充足度に対する理解、及び上市後の収益予測の精度向上に貢献しています。

<シンバイオ製薬グループの開発品導入プロセス>


(注13)CDAとは、Confidential Disclosure Agreementの略で、秘密保持契約書のことを意味します。

 

(c) ラボレス・ファブレス戦略による固定費抑制

シンバイオ製薬グループは、一切の研究設備や生産設備を保有していません。研究設備・生産設備はともに固定費発生源の代表格ですが、シンバイオ製薬グループはこれらを一切保有せずに、開発候補品の探索及び導入後は、開発品の開発戦略策定と実行等の付加価値の高い業務に専念し、そのほかに必要とされる定型的な開発業務は外注しています。研究開発費のうち主なものは業務委託料であり、その金額的・質的重要性は高く、シンバイオ製薬グループにおいてはその進捗状況等について厳密な管理を行っております。

 

 

(d) ブルーオーシャン戦略(注14)による高い事業効率の実現

海外で標準治療薬として使用されている製品が日本では使用できない、あるいは海外で新薬として承認された製品が5年近くも遅れて日本で承認される、いわゆるドラッグ・ロス、ドラッグ・ラグの問題が深刻化しており、がん患者の難民という言葉も生まれています。これらの問題は、シンバイオ製薬グループの戦略的開発領域である難治性のがん・血液及びウイルス感染症領域で特に目立っています。特に抗がん剤の市場自体は大きく、また高齢化に伴い現在も拡大傾向にあるものの、抗がん剤の対象疾患は多岐にわたり、がん腫により細分化されているため、各々のがん腫でみると対象患者数がそう多くはない治療領域が数多く存在します。これらの領域での新薬の開発には、極めて高い専門性が求められ、開発の難度が高い半面、大手の製薬企業では採算性などの問題から開発に着手しにくいことがその理由のひとつといわれています。しかし、ひとたび、そうした領域において新薬の承認を取得し上市できれば、競合が少ないため、これらの領域で適応拡大・新製品上市を着実に積み上げていくことで、高成長・高収益を実現できるものと考えています。

 

(注14)ブルーオーシャン戦略とは、競合との熾烈な競争により限られたパイを奪い合う市場(レッドオーシャン)を避け、市場を再定義し、競合のいない未開拓な市場(ブルーオーシャン)を創造することで、顧客に高付加価値を与えつつ利潤の最大化を目指す戦略です。

 

(e) アジアからグローバル展開へ

シンバイオ製薬グループはこれまで日本を中心としたアジア各国を対象に事業を展開してまいりました。しかしながら、日本の医療を取り巻く環境が大きく変わっていく中、アジアに留まっていては大きな発展は望めません。今後はグローバルな展開を視野に入れた開発候補品の探索及び評価を実施してまいります。2019年9月にはキメリックス社(本社:米国ノースカロライナ州)との間で抗ウイルス薬ブリンシドホビルに関しての独占的グローバルライセンス契約を締結し、シンバイオ製薬グループは天然痘・サル痘を含むオルソポックスウイルスの疾患を除くすべての疾患を対象とした世界全域における開発・販売に加えて製造を含む独占的権利を取得しております。

抗ウイルス薬ブリンシドホビルの事業展開については、dsDNAウイルスに対するその広範な活性を有することから、国内及び海外の専門領域の有力な研究施設と共同研究を進めており、研究成果である科学的知見を基にグローバルの臨床試験を検討、実施してまいります。

 

2.シンバイオ製薬グループのパイプラインについて

シンバイオ製薬グループは現在開発中のパイプラインとして、SyB V-1901、SyB L-1701及びSyB L-1702を有しています。今後も開発候補品を継続的に導入することにより、パイプラインのより一層の拡充及びリスク・リターンのバランスのとれたパイプライン・ポートフォリオを構築してまいります。

 

<シンバイオ製薬グループパイプラインの進捗状況>


 

 抗ウイルス薬SyB V-1901(一般名:brincidofovir<ブリンシドホビル>「BCV」)

2019年9月にキメリックス社との間でBCVに関しての独占的グローバルライセンス契約を締結し、オルソポックスウイルスの疾患(天然痘・エムポックスを含む)を除いたすべての適応症を対象としたBCVの世界全域における開発・販売に加えて製造を含む独占的権利を取得しました。2022年9月、エマージェント・バイオソリューションズ社(本社:米国メリーランド州)がキメリックス社からのBCVに関する権利の譲渡を受けた後も、シンバイオ製薬の取得したBCVに関する、天然痘・エムポックスを含むオルソポックスウイルスの疾患を除いたすべての適応症を対象とした、全世界での独占的開発・製造・販売権に対する影響はありません。

本剤は、既に欧米における経口剤を用いた臨床試験において高活性の抗ウイルス効果を示し、また広域のスペクトラムを有することが確認されており、各種dsDNAウイルスに対する幅広い抗ウイルス活性は、IV BCV(注射剤BCV)に関しても造血幹細胞移植など免疫不全状態での各種ウイルス感染症の予防および治療に対する有効性と安全性が期待されます。

開発については、「空白の治療領域」でアンメット・メディカル・ニーズの高い、造血幹細胞移植後アデノウイルス感染症を対象に、IV BCVの臨床試験を優先的に推進中です。今後は本試験により得られた有効性と安全性に関するPOCデータを活用し、抗マルチウイルス感染症へ対象領域を拡大、あるいは他の治療領域に対してもIV BCVの開発プラットフォームの構築を目指してまいります。BCVは抗がん活性をもつことが確認されており、2024年8月にIV BCVによる悪性リンパ腫を対象とした国際共同第Ⅰb相臨床試験を開始しました。また、脳神経変性疾患領域においては、2026年に、進行性多巣性白質脳症を対象とした第Ⅱ相臨床試験を開始しました。

なお、キメリックス社は、2020年12月、天然痘の医学的防衛策としてBCV経口剤のNDAの提出をFDAが受理したことを発表し、2021年6月にFDAから承認を取得しました。

また、シンバイオ製薬は疾患ごとの臨床使用実態(添付文書に記載される事項を含む)を見据えた用途特許の確保を進めることで、適応症ごとの排他的保護期間を延長・強化し、IV BCVの資産価値の最大化を図っており、アデノウイルス感染症の用途特許を日本で取得(有効期限:2043年)し、米国でも特許査定通知を米国特許商標庁より受領(有効期限:2044年見込み)しました。なお、エマージェント社はIV BCVの製剤特許を日本、欧州、米国で取得しており、シンバイオ製薬はライセンス契約に基づき独占的使用権を得ております。

 

 [抗がん剤SyB L-0501(FD製剤)/SyB L-1701(RTD製剤)/SyB L-1702(RI投与))

(一般名:ベンダムスチン塩酸塩又はベンダムスチン塩酸塩水和物、製品名:トレアキシン®)]

ベンダムスチン塩酸塩(一般名)は、日本においては、低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病、再発・難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(r/r DLBCL)の承認を取得しております。また、イーグル社との間でトレアキシン®液剤(RTD製剤及びRI投与)の日本における独占的ライセンス契約を締結しております。

 

 

(参考) 医薬品研究開発の一般的な進行について

医薬品研究開発のプロセスは以下のとおりであり、通常、(a)から(f)までに10年から17年程度かかるといわれています。

 

(医薬品研究開発のプロセス)

(a) 基礎研究

(b) 前臨床試験(非臨床試験)

(c) 臨床試験(治験)

(d) 申請及び承認

(e) 薬価申請・収載

(f) 上市販売

(g) 製造販売後調査

 

(a) 基礎研究

新薬のもとになる候補物質を探し出すプロセスです。化学物質、微生物、遺伝子などの研究から、将来薬となる可能性がある新しい物質(成分)を発見したり、化学的に作り出したりするための研究であり、一般的には研究所などで実施されます。

 

(b) 前臨床試験(非臨床試験)

(a)で特定された薬剤候補化合物を対象に、生物学的試験として、動物や培養細胞を用いて安全性や有効性について調べる、いわゆる動物に対して実施する試験です。また、化学的試験として、製造方法、原薬及び製剤の規格・安定性を調べるなどの試験があります。

 

(c) 臨床試験(治験)

前臨床試験の結果、有効性及び安全性の観点から有用な医薬品になり得る可能性が認められた場合、十分な検討の上で、実際にヒトを対象とした有効性及び安全性の検証を行う、臨床試験(治験)が行われます。治験はさらに3段階にわかれ、それぞれ参加者の同意を得た上で行われますが、その内容は以下のとおりです。

1)  第Ⅰ相臨床試験

第Ⅰ相は、治療効果を見ることを目的とせず、比較的少数の健康な志願者を対象に主に副作用と安全性を確認する試験です。

2)  第Ⅱ相臨床試験

第Ⅱ相は、通常、患者さんにおける治療効果の探索を主な目的とする試験を開始する段階です。少数の患者さんを対象に、有効性と安全な投薬量や投薬方法を確認する試験です。

3)  第Ⅲ相臨床試験

第Ⅲ相は、第Ⅱ相よりも投与患者数をさらに増やし、治療効果の既存薬剤との比較データ、副作用のデータ等を収集することによって、有効性と安全性について検証し、新薬として承認されるための適切な根拠となるデータを得ることを目的とした試験です。

 

(d) 申請及び承認

治験で有効性や安全性などが証明された治験薬について、新薬承認申請書類を作成し、厚生労働省に製造販売承認の申請を行います。数段階の審査を受け、承認されて初めて「薬」として市場に出ることになります。ちなみに基礎研究段階で新薬候補とされた物質(成分)の内、製造販売承認を得ることができるものはわずか2万分の1から2万5千分の1といわれております。

 

(e) 薬価申請・収載

新薬の価格(以下「薬価」といいます)を厚生労働省へ申請し、開発コスト、類似薬や諸外国の価格を参考に価格の承認を受けます。これを薬価収載といいます。

 

(f) 上市販売

薬価収載が完了し、実際に薬を販売できる状況になることを上市といい、この段階から販売が可能になります。

 

(g) 製造販売後調査

販売を開始した後に、病院などの医療機関でさらに多くの患者さんに投与された結果を元に、臨床開発段階では発見できなかった副作用や適正使用情報などの収集が行われ、厚生労働省に報告を行います。


有価証券報告書(2023年12月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

シンバイオ製薬グループは、元米国アムジェン社(注1)本社副社長で、同社の日本法人であるアムジェン株式会社(現在は武田薬品工業株式会社が全事業を譲受)の創業期から約12年間社長を務めた吉田文紀が、2005年3月に設立した医薬品企業です。

経営理念は「共創・共生」(共に創り、共に生きる)で表され、患者さんを中心として医師、科学者、行政、資本提供者を「共創・共生」の経営理念で結び、アンメット・メディカル・ニーズ(Unmet Medical Needs)(注2)に応えていくことにより、社会的責任及び経営責任を果たすことを事業目的としています。

シンバイオ製薬グループは、極めて医療上のニーズは高いものの、新薬の開発が遅れている空白の治療領域をビジネスチャンスと捉え、特に、高い専門性が求められ難度が高いために参入障壁の高いがん・血液及びウイルス感染症領域を中心とした日本初のスペシャリティ・ファーマです。シンバイオ製薬グループは、大型新薬(いわゆる売上高が1,000億円を超える「ブロックバスター」)の追求ではなく、マーケットは相対的に小規模でも医療ニーズの高い希少疾病分野を中心とした新薬開発に取り組み、これらの医薬品及び新薬候補品を数多く保有することにより、強固なパイプライン・ポートフォリオを構築し、高付加価値で高収益を達成し、持続性のある事業展開を行います。

 

(注1) バイオ医薬品業界最大手。1980年、米国カリフォルニア州サウザンド・オークスにおいて、AMGen(Applied Molecular Genetics)として設立。日本においては、1993年5月にアムジェン株式会社として業務を開始しました。

 

(注2) アンメット・メディカル・ニーズ(Unmet Medical Needs)とは、未だ満たされない医療上の必要性を意味し、患者さんや医師から強く望まれているにもかかわらず有効な既存薬や治療がない状態を指します。

 

 (2)目標とする経営指標

シンバイオ製薬グループは製薬企業として、自社販売体制の下で新薬を継続的に上市していくことが企業価値の更なる向上を図る上での重要な要素と考えており、営業組織及び流通・物流を含めた営業の一貫体制を構築しました。同時に、継続的に開発候補品を導入し積極的に研究開発活動等に経営資源を投下する方針です。

シンバイオ製薬グループは、SyB L-0501が2010年に国内で製造販売承認されて以来継続して製品販売による売上を主として収益を伸ばしています。事業提携契約が有効な2020年12月まではエーザイとの協業によるトレアキシン®の更なる拡販を推し進め、2021年以降は自社による販売体制への切り替えによる更なる収益の拡大を目指してまいります。また、引き続きリゴセルチブの注射剤及び経口剤の承認取得及び上市、抗ウイルス薬ブリンシドフォビルの国内及び海外における開発開始と商業化、新たなパイプラインの導入・開発推進・承認取得等を通じて、安定的に高収益を確保できる体制の早期実現に取り組んでおります。2021年度から自社販売体制に移行したことによって単年度利益を計上できることになりましたが、引き続き積極的な研究開発投資を行っていくことから、ROEやROAなどの経営指標の目標は設定しておりません。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

シンバイオ製薬グループは、中長期的な経営計画を実現すべく、主に以下の5つの事業戦略を展開しています。

 

① ポストPOC戦略による開発リスクの軽減

シンバイオ製薬グループの導入候補品は、主として既にヒトでPOCが確認されていることを原則としています。従って、臨床開発ステージが比較的後期段階にある候補品か、既に海外で上市されている製品が対象となります。これらの導入候補品は既に海外で先行して開発が行われており、新薬としてヒトでの有効性・安全性が確認されていることから、開発リスクを軽減でき、また、先行している海外の治験データを活用することにより開発期間を短縮するとともに開発コストを低減し、成功確率を高めることが可能となります

 

② 高度な探索及び評価能力による、優れたパイプラインの構築

シンバイオ製薬グループの新薬サーチエンジンは、国内外の製薬企業及びバイオベンチャー企業等との多様なネットワークによって構築され、膨大な化合物の中から、社内の専門家による厳正な評価を経て、有望な導入候補品が抽出されます。これらの導入候補品はさらに、第一線で研究に携わる経験豊かな専門家により構成されるSABに諮られ、そのアドバイスと評価を受けた上で導入候補品を決定しています。この開発品導入決定までの高度なスクリーニングプロセスは、既に海外において有効性・安全性が確認された開発品を導入するポストPOC戦略と相まって開発リスクの軽減と開発期間の短縮につながることになり、また、候補品が医療の現場において求められるものかどうかの医療ニーズの充足度に対する理解、及び上市後の収益予測の精度向上に貢献しています。

 

③ ラボレス・ファブレス戦略による固定費抑制

シンバイオ製薬グループは、一切の研究設備や生産設備を保有していません。研究設備・生産設備はともに固定費発生源の代表格ですが、シンバイオ製薬グループはこれらを一切保有せずに、開発候補品の探索及び導入後は、開発品の開発戦略策定と実行等の付加価値の高い業務に専念し、そのほかに必要とされる定型的な開発業務は外注しています。研究開発費のうち主なものは業務委託料であり、その金額的・質的重要性は高く、シンバイオ製薬グループにおいてはその進捗状況等について厳密な管理を行っております。

 

④ ブルーオーシャン戦略(注3)による高い事業効率の実現

海外で標準治療薬として使用されている製品が日本では使用できない、あるいは海外で新薬として承認された製品が5年近くも遅れて日本で承認される、いわゆるドラッグ・ロス、ドラッグ・ラグの問題が深刻化しており、がん患者の難民という言葉も生まれています。これらの問題は、シンバイオ製薬グループの戦略的開発領域である難治性のがん・血液及びウイルス感染症領域で特に目立っています。特に抗がん剤の市場自体は大きく、また高齢化に伴い現在も拡大傾向にあるものの、抗がん剤の対象疾患は多岐にわたり、がん腫により細分化されているため、各々のがん腫でみると対象患者数がそう多くはない治療領域が数多く存在します。これらの領域での新薬の開発には、極めて高い専門性が求められ、開発の難度が高い半面、大手の製薬企業では採算性などの問題から開発に着手しにくいことがその理由のひとつといわれています。しかし、ひとたび、そうした領域において新薬の承認を取得し上市できれば、競合が少ないため、これらの領域で適応拡大・新製品上市を着実に積み上げていくことで、高成長・高収益を実現できるものと考えています。

 

(注3) ブルーオーシャン戦略とは、競合との熾烈な競争により限られたパイを奪い合う市場(レッドオーシャン)を避け、市場を再定義し、競合のいない未開拓な市場(ブルーオーシャン)を創造することで、顧客に高付加価値を与えつつ利潤の最大化を目指す戦略です。

 

 ⑤ アジアからグローバル展開へ

シンバイオ製薬グループはこれまで日本を中心としたアジア各国を対象に事業を展開してまいりました。しかしながら、日本の医療を取り巻く環境が大きく変わっていく中、アジアに留まっていては大きな発展は望めません。今後はグローバルな展開を視野に入れた開発候補品の探索及び評価を実施してまいります。2019年9月にはキメリックス社(本社:米国ノースカロライナ州)との間で抗ウイルス薬ブリンシドフォビルに関しての独占的グローバルライセンス契約を締結し、シンバイオ製薬グループは天然痘・サル痘を含むオルソポックスウイルスの疾患を除くすべての疾患を対象とした世界全域における開発・販売に加えて製造を含む独占的権利を取得しております。

抗ウイルス薬ブリンシドフォビルの事業展開については、dsDNAウイルスに対するその広範な活性を有することから、国内及び海外の専門領域の有力な研究施設と共同研究を進めており、研究成果である科学的知見を基にグローバルの臨床試験を検討、実施してまいります。

 

(4)主要な経営課題

シンバイオ製薬グループは、以下の点を主要な経営課題と捉え、取り組んでまいります

 

① パイプラインの更なる充実について

製薬ベンチャー企業として企業価値を高めるためには、開発候補品を継続的に導入し、パイプラインを充実させていく必要があります。

シンバイオ製薬グループでは、抗がん剤 SyB L-0501、SyB L-1101、SyB C-1101、SyB L-1701及びSyB L-1702、抗ウイルス薬 SyB V-1901において開発を実施または計画しています。また、現在、新薬候補品の導入に関して複数の案件を相手先企業と協議しており、パイプラインの更なる拡充に向けて今後も新規の開発候補品の導入を積極的に進めてまいります。

 

② 既存パイプラインのライフサイクル・マネジメントの追求

企業価値を高めるためには、開発候補品の導入だけではなく、導入した新薬候補品の適応症を追加することにより、開発品目あたりの収益の最大化を図る、ライフサイクル・マネジメントを追求することが重要となります。

トレアキシン®は、再発・難治性の低悪性度非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病、及び未治療(初回治療)の低悪性度非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫を適応症として製造販売承認を取得しています。加えて、再発・難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(r/r DLBCL)について2021年3月に製造販売承認を取得しました。また、ライフサイクル・マネジメントを推進することにより、トレアキシン®の事業価値の最大化を図るべく、イーグル社より導入したトレアキシン®液剤(RTD製剤及びRI投与)につきましては、RTD製剤は2020年9月に製造販売承認を取得し、2021年1月より販売を開始しました。RI投与は2021年5月に一変承認申請を完了し、2022年2月に一変承認を取得しました。

リゴセルチブについては、骨髄異形成症候群(MDS)を対象として第Ⅲ相臨床試験(INSPIRE試験)を実施しておりましたが、2020年8月に医師選択療法との比較において主要評価項目を達成しなかったことを発表しました。シンバイオ製薬グループは日本における臨床開発を担当しており、INSPIRE試験の追加解析から得られた知見を今後のリゴセルチブの開発に活用するための検討を進めております。

リゴセルチブ又はトレアキシン®に関して、東京大学及び京都大学等との共同研究を通じて、両化合物あるいは他の既存薬との併用により新たな有用性を見出すとともに新規適応症の探索を行い、事業価値の最大化に努めます。

抗ウイルス薬ブリンシドフォビルについては、アンメット・メディカル・ニーズの高い造血幹細胞移植後アデノウイルス感染症及び腎移植後BKウイルス感染症を対象にグローバル開発を先行して進めておりますが、新たに、ウイルスにより誘引されたがん等を対象とした開発も検討しております。また、米国国立衛生研究所や米国タフツ大学等との共同試験のデータの蓄積により、脳神経変性疾患に対する効果の可能性を検討し、ライフサイクル・マネジメントの追求を通じて事業価値の最大化を図るとともに、グローバル市場を対象に事業展開をするスペシャリティ・ファーマへの転換を進めてまいります。

 

③ 後発医薬品への対応

2022年2月にシンバイオ製薬グループ製品トレアキシン®RTD製剤を先発医薬品とする後発医薬品が製造販売承認されたことから、当面これら価格の低い後発医薬品との競合が生じ、売上高の減少および利益の減少が生じる可能性が高まっております。この状況に対し、当該製品のライセンス元であるイーグル社の持つ特許に対する侵害及びシンバイオ製薬グループが同製品について有する独占的な特許実施権の侵害の可能性が生じたことについて、ライセンス元であるイーグル社と協議し、後発医薬品の製造販売承認を取得した4社に対して当該特許権の侵害の懸念について文書によって通告し、適切な対応を要求しました。2022年12月には、イーグル社と共同でファイザー株式会社及び東和薬品株式会社に対して特許権侵害に基づく後発医薬品の製造販売の差止及び後発医薬品販売により生じる損害の賠償請求訴訟を提起いたしました。

 

④ 更なる成長を求めてグローバル展開へ

シンバイオ製薬グループはこれまで日本のみならず、中国・韓国・台湾・シンガポールの4ヶ国を戦略地域として位置付け、アジア地域への展開を進めてまいりました。しかしながら、日本においては高齢化とともに医療費が膨張し、それに伴う国家戦略として後発医薬品80%時代が始まり新薬メーカーにとって厳しい環境が続くことが予想されます。また、アジア各国においても同様の政策が始まることも考えられます。

こうした中、シンバイオ製薬グループは更なる発展のためにグローバル展開を進めてまいります。これまでのアジア展開で培った経験を活かし、抗ウイルス薬ブリンシドフォビルに続く新規開発候補品について、米国、欧州等のグローバルの権利を取得するべく、候補品の探索・評価及び交渉を進めてまいります。

 

⑤ 人材の確保について

シンバイオ製薬グループの経営資源の第一は人であると考えています。優秀な人材なくして、新薬の探索、開発及び情報提供活動、そして今後のグローバル展開において優れた成果をあげることはできません。シンバイオ製薬グループは継続的に優秀な人材の採用を行っており、上場後、特に経営組織をより強固にすべく優れた人材を採用してまいりました。また、OJTや研修等による人材育成を通じて、人材の更なる強化を図ってまいります

 

⑥ 財務上の課題について

シンバイオ製薬グループは、パイプラインの開発進展、グローバル事業展開、開発候補品の増加等に伴い、研究開発費を中心とする事業活動に合わせて資金を調達する必要があります。

従って、引き続き資金調達手法の多様化を進めるとともに、予算管理の徹底を通じてコスト抑制を図ることで、財務基盤の更なる強化に努めてまいります。

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

シンバイオ製薬グループの事業活動においてリスクとなる可能性があると考えられる主な事項について記載しています。また、シンバイオ製薬グループとして必ずしも重要なリスクとは考えていない事項についても、投資判断の上で、あるいはシンバイオ製薬グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する積極的な情報提供の観点から開示しています。シンバイオ製薬グループは、これらのリスクが発生する可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、シンバイオ製薬株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本書中の本項以外の記載を慎重に検討した上で行なわれる必要があると考えます。また、以下の記載はシンバイオ製薬株式への投資に関連するリスクの全てを網羅するものではありません。なお、文中における将来に関する事項は、本書発表日現在においてシンバイオ製薬グループが判断したものです。

 

(1)リスクマネジメントの推進体制

リスクマネジメントの推進にあたって、組織横断的リスク状況の監視及び全社的対応は、代表取締役社長の指揮・監督下において内部統制委員会(委員長CFO)が統括し、事業計画策定・実行の年次サイクルに合わせたリスクマネジメント体制の運営を行っています。内部統制委員会の指示のもと、各部門においては部門の責任者が組織の目的・目標の達成に向け、個別リスクにかかわる分析・評価、対応計画の策定・遂行、組織内でのリスクマネジメントにかかわる情報提供など自律的にリスクマネジメントを推進しています

②影響度と発生可能性の評価に基づき、内部統制委員会が常に状況を把握し、代表取締役社長に報告するとともに、企業経営に重大な影響が想定されるリスクについては、経営執行会議及び取締役会において、リスクの内容、担当責任者、リスク対応策を立案し、関係組織と連携の上、リスク対応策を推進・実行しています。リスク対応策の進捗状況については、原則年2回の取締役会で総括しています。重大リスク顕在化の予兆が確認された場合は、速やかに内部統制委員会に情報が集約され、適切な対応を図る体制としています。

 

(2)重大リスクとして認識している事項

① 医薬品の開発事業全般に関するリスク:新薬の開発は長期間にわたり膨大な先行投資を強いられるものの、その研究開発の成功確率は極めて低いことが知られています。一般に、研究所において何らかの生物・生理活性が認められた化合物が新薬として承認にいたる確率は、2万分の1~2万5千分の1と言われています。また、承認を取得した新薬のうち、上市・販売後において採算が取れるのはそのうちの15~20%以下と言われています。シンバイオ製薬グループは、このような創薬系事業の難しさを踏まえた事業モデルを構築しています。

ア. 医薬品開発の不確実性について

・リスク:一般的に、製品上市に至る医薬品開発の過程は長期かつ多額の費用を要し、開発が成功する確率は決して高くなく、開発のいずれの段階においても中止や遅延の判断をすることは稀ではありません。医薬品開発においては、様々な開発過程を段階的に進めていく必要があり、それぞれの段階において開発続行の可否が判断されます。従って、その開発途上で中止の決定を行うことは稀なことではなく、開発が順調に進み製品化される確率は低いものとされています。また、開発に成功し、上市された後も、定期的または臨時で当該時点における医学・薬学等の学問水準に照らして、有効性及び安全性を確認するために再評価が行われ、有用性が認められないとされた場合、あるいは重篤な副作用等により健康被害が拡大する恐れがある場合(詳細は「カ.副作用に関するリスクについて」を参照)には、有用性または副作用を原因として承認が取り消されるリスクがあります。シンバイオ製薬グループ のような小規模な製薬ベンチャー企業にとって、ひとつの開発候補品がパイプラインから脱落することの影響は大きく、その場合シンバイオ製薬グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

・対応:開発にかかる様々なリスクと費用を軽減するとともに、開発候補品の臨床試験を迅速・確実に進め、開始から承認取得までの期間を短縮するために、主として既にヒトでPOC(注1)が確立され、前臨床試験データと臨床試験データがある化合物を対象としております。これらの化合物の探索はシンバイオ製薬グループ独自の探索ネットワークと評価ノウハウを活用して、社内の経験を有した専門スタッフによる第1次スクリーニングにより絞り込みを最初に行います。その後、科学的諮問委員会(Scientific Advisory Board:以下「SAB」といいます)において、第一線で関連分野における治療の研究に携わる経験豊かな社外専門家の厳密な評価を受けた上で、シンバイオ製薬グループにおいて最終的な導入候補品を決定いたします。

 

(注1) POC(Proof of Concept)とは、新薬候補物質の有効性や安全性を臨床で確認し、そのコンセプトの妥当性を検証することを意味します。

 

 

イ. 収益の不確実性について

・リスク:開発を進めている製品から収益を得るためには、シンバイオ製薬グループ単独あるいは第三者と共同で、これら新薬候補品の開発、規制当局からの承認、製造及び販売のすべての段階において成功を収める必要があります。しかしながらシンバイオ製薬グループは、これらの活動において必ずしも成功しない可能性もあり、また、成功したとしてもシンバイオ製薬グループの事業を継続するために必要な採算性を確保できない可能性もあります。開発を推進し、製品上市に至ることにより収益を獲得するまでの過程で、開発品によっては開発・販売に関して他の製薬企業と提携契約を締結し、早期に収益化を図ることも想定しています。しかしながら、これらのパイプラインが製品として上市するまでには相当の時間を要することが予想され、また、製品として上市される、あるいは他の製薬企業と提携契約を締結できる保証はありません。

・対応:シンバイオ製薬グループの導入候補品は、主として既にヒトでPOCが確認されていることを原則としています。従って、臨床開発ステージが比較的後期段階にある候補品か、既に海外で上市されている製品が対象となります。これらの導入候補品は既に海外で先行して開発が行われており、新薬としてヒトでの有効性・安全性が確認されていることから、開発リスクを軽減でき、また、先行している海外の治験データを活用することにより開発期間を短縮するとともに開発コストを低減し、成功確率を高めることが可能となります。

 

ウ. 遵守すべき法的規制等及び医療保険制度等の不確実性について

・リスク:医薬品業界は、研究、開発、製造及び販売のそれぞれの事業活動において、各国の薬事に関する法律及び薬事行政指導、その他関係法令等により様々な規制を受けており、シンバイオ製薬グループは医薬品医療機器等法をはじめとする現行の法的規制及び医療保険制度、それらに基づく医薬品の価格設定動向等を前提として事業計画を策定しています。しかしながら、シンバイオ製薬グループが開発を進めている製品が現実に製品として上市されるまでの間、これらの規制や制度・価格設定動向等が変更される可能性もあります。もしこれらに大きな変更が発生した場合には、シンバイオ製薬グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

・対応:薬価制度改革並びに流通改善ガイドラインを踏まえた仕切価格・割戻改定を実施しております。また、新薬創出加算品、重点品を中心に売上を拡大する方針です。薬価の毎年改定を含めた薬価制度改革の他、海外を含めた行政動向を継続的に注視し、即時に対応策を検討します。

 

エ. 海外における開発・販売に関するリスクについて

・リスク:シンバイオ製薬グループは日本のみならず、欧米やアジア等グローバル地域を戦略事業地域として位置付けております。抗ウイルス薬ブリンシドフォビルについて、欧米を含む世界全域における開発・販売・製造に関するグローバル事業展開を計画しております。海外市場における医薬品の開発・販売事業の展開に際し、一般的に多額の資金と事業リスクを伴うため、シンバイオ製薬グループでは開発品によっては海外の開発権、販売権を他の製薬企業等に導出し、投資資金及び事業リスクの低減を図る可能性があります。導出先の経営状況や各国の規制、競争環境等の変動により、当初期待していた通りには開発、販売が進捗せず、計画通りのマイルストーン収入、ロイヤリティ収入等が得られないことにより、シンバイオ製薬グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。同様に、他の製薬企業等との共同開発または共同販売、あるいは委受託契約等のパートナーシップの戦略的な活用も検討していますが、パートナーの経営状況や各国の規制、競争環境等の変動により、当初期待していた通りには開発、販売が進捗せず、計画通りの収益が得られないことにより、シンバイオ製薬グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

・対応:シンバイオ製薬グループが保有する権利の導出にあたっては、慎重にデューディリジェンスを実施した上で企業選定を行い、かつ導出後も適宜モニタリングを実施しています。海外導出先の経営状況に関するリスクを管理する担当者を任命しており、定期的に情報収集・情報交換を実施しております。各地で問題が発生した場合には、担当者をハブとする海外導出先との連携により、迅速な課題解決を行っております。

 

オ. 医薬品業界の競合関係について

・リスク:医薬品業界は、国際的な巨大企業を含む国内外の数多くの製薬企業や研究機関等により、激しい競争が繰り広げられており、その技術革新は急速に進歩している状態にあります。これらの競合相手の中には、技術力、マーケティング力、財政状態等がシンバイオ製薬グループと比較して優位にある企業が多数あり、シンバイオ製薬グループ開発品と競合する医薬品について、有効性の高い製品を効率よく生産・販売する可能性があります。また、競合品や後発品の参入リスクに加え、従来の医薬の範囲を超えた治療手段の進展などライフサイエンス分野での新たな技術・脅威が台頭しております。このような状況におきまして、シンバイオ製薬グループ医薬品や開発候補品が対象とする疾患などにおける治療に大きな変化をもたらす新たな技術や治療手段が登場するなど、シンバイオ製薬グループ製品を取り巻く環境が想定を超えて大きく変化した場合、シンバイオ製薬グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に大きな影響を及ぼす可能性があり、実際に、2022年には、シンバイオ製薬グループの製品についての後発医薬品の承認、発売されたため、シンバイオ製薬の売上が減少しており、さらにこの傾向が継続する可能性があります。

・対応:シンバイオ製薬グループは、極めて医療上のニーズは高いものの、新薬の開発が遅れている空白の治療領域をビジネスチャンスと捉え、特に、高い専門性が求められ難度が高いために参入障壁の高いがん・血液及びウイルス感染症領域を中心とした日本初のスペシャリティ・ファーマです。大型新薬(いわゆる売上高が1,000億円を超える「ブロックバスター」)の追求ではなく、マーケットは相対的に小規模でも医療ニーズの高い希少疾病分野を中心とした新薬開発に取り組み、これらの医薬品及び新薬候補品を数多く保有することにより、強固なパイプライン・ポートフォリオを構築し、高付加価値で高収益を達成し、持続性のある事業展開を行います。また、特許等に基づくシンバイオ製薬グループ製品の保護及びさらなる差別化を行ってくことにより競争力の維持に努めてまいります。

 

カ. 副作用に関するリスクについて

・リスク:医薬品は、臨床試験段階から市販後に至るまで、予期せぬ副作用が発現する可能性があります。これらのうち重篤または予期せぬ副作用が発現した場合、賠償問題の発生や、状況次第では臨床試験の遅れ、開発中止に至るリスクを伴います。更に、健康被害が拡大する恐れがある場合、承認取消・販売中止に至るリスクを伴います。賠償問題に関しては、シンバイオ製薬グループは必要な損害保険に加入することにより、このような事態が発生した場合の財政的負担を最小限に留めるべく対応していますが、賠償額が当該保険により補償される範囲を超える可能性は否定できません。このような場合は、シンバイオ製薬グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

・対応:国内外の安全管理情報(副作用情報等)を収集し、客観的に評価・検討・分析した結果を医療現場へ情報提供することで医薬品の適正使用を推進しております。従業員を対象とした安全管理情報についての研修等を実施、安全管理を徹底することで、患者さんの安全性リスクの最小化に努力しております。

 

キ. 製造物責任について

・リスク:医薬品の開発及び製造には、製造物責任賠償のリスクが伴います。シンバイオ製薬グループは将来、開発したいずれかの医薬品が健康被害を引き起こした場合、または臨床試験、製造、営業若しくは販売において不適当な事項が発見された場合には、製造物責任を負い、シンバイオ製薬グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、製造物責任賠償請求がなされることによるイメージ低下により、シンバイオ製薬グループ及びシンバイオ製薬グループの医薬品に対する信頼が損なわれ、シンバイオ製薬グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。

・対応:ライセンス先からの製品輸入に際しては厳格な規格基準に基づく受入検査を実施し、販売時に製造物責任回避に努めております。事業活動のモニタリングを適切に実施し、法令・諸基準違反など不適切な活動を早期に発見し、対応を実施する体制を取っております。必要に応じて教育・研修等の再発防止の対応を講じる体制としております。

 

ク. 製造並びに安定供給に関するリスクについて

・リスク:シンバイオ製薬グループは、開発品の上市後、製品を安定供給することが必要となりますが、製造委託先の技術上もしくは法規制上の問題、又は火災その他の災害による操業停止等により、製品の供給が休止もしくは著しく停滞した場合、シンバイオ製薬グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

・対応:シンバイオ製薬グループの事業継続計画(BCP)は、事業継続へ影響を及ぼす脅威(自然災害、設備事故、感染症、システム障害等)を対象とし、有事の際の速やかな業務復旧、並びに医療体制維持のための医薬品安定供給と品質確保を可能とする体制を整備しております。医薬品の安定供給においては、生産・物流拠点の分散や主要原材料の複数購買の実施といったバックアップ体制を構築することに努めるとともに、主要システムの二重化等IT基盤の強化を行っております。

 

 

 

 

② シンバイオ製薬グループの事業遂行上のリスク

ア. シンバイオ製薬グループのビジネスモデルについて

・リスク:シンバイオ製薬グループは自社で研究設備・製造設備は保有せず、がん・血液及びウイルス感染症領域を中心とした希少疾病分野(注2)を中心に、主にヒトでPOCが確立された開発候補品を製薬企業、バイオベンチャー企業等より導入し、これらを日本並びにアジア諸国、更にはグローバルで医薬品として開発・販売することにより収益化を図るビジネスモデルを採用してきました。それに加えて今後は、抗ウイルス薬ブリンシドフォビル(BCV)に関しての独占的グローバルライセンス契約をキメリックス社と締結し、天然痘・サル痘を含むオルソポックスウイルスの疾患を除くすべての疾患を対象としたBCVの世界全域における開発・販売に加えて製造を含む独占的権利を取得したことにより、高品質の医薬品供給のための一貫体制を備えたグローバル市場を対象として事業展開をするスペシャリティ・ファーマへの転換を進めてまいります。

パイプラインの開発・販売においては、製薬企業と提携することも計画していますが、これらの条件を満たす開発候補品を継続的に導入し、また、これらの提携先企業を確保できる保証はありません。また、導入候補品(注3)については主に希少疾病分野を対象としていることから、シンバイオ製薬グループが期待する売上高が確保できない可能性もあります。更に、ライセンスの導入元の企業が経営破綻やライセンスを第三者に譲渡することにより開発・販売の継続が困難になる可能性があります。これらのような場合、シンバイオ製薬グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。上記に加えて、医薬品業界の競争環境や、シンバイオ製薬グループの財政状態等の変化に伴い、今後、シンバイオ製薬グループのビジネスモデルの変更を余儀なくされる可能性があります。その場合、シンバイオ製薬グループの事業に大きな影響を及ぼす可能性があります。

・対応:がん・血液及びウイルス感染症領域における希少疾病分野の研究開発の多くは、海外では既に数々の有用な新薬が医療の現場に提供されています。しかし、これらの分野は開発に高度の専門性が求められることから、開発の難度も高く、また大手の製薬企業が事業効率の面、採算面で着手しにくいため日本を初めとするアジア諸国においては手掛けられていない空白の治療領域となっています。海外で標準治療薬として使用されている製品が日本では使用できない、または使用許可が遅れる、いわゆるドラッグ・ロス、ドラッグ・ラグの問題が深刻化しております。これらの問題は、シンバイオ製薬グループの戦略的開発領域である難治性のがん・血液及びウイルス感染症領域で特に目立っています。抗がん剤の対象疾患は多岐にわたり、がん腫により細分化されているため、各々のがん腫でみると対象患者数がそう多くはない治療領域が数多く存在します。これらの領域での新薬の開発には、大手の製薬企業では採算性などの問題から開発に着手しにくいことがその理由といわれています。しかし、ひとたび、そうした領域において新薬の承認を取得し上市できれば、競合が少ないため、これらの領域で適応拡大・新製品上市を着実に積み上げていくことで、高成長・高収益を実現できるものと考えています。また、ライセンス先や事業提携先との重要な契約に関しては、その締結検討段階から、ビジョンと戦略の策定、提携事業の損益管理、開発面及び営業面での投資判断、業績と主要マイルストーン管理、グローバルな上市準備等に十分な協議を行った上契約を締結します。契約締結後は、契約当事者間で定期的に課題を共有・審議する会議体を設け、事業提携を推進します。また、当局との継続的なコミュニケーションを通じた薬事リスクの管理・低減にも努力しております。

 

(注2) 希少疾病分野とは、患者数が少ない疾病分野のことで、この分野に対する医薬品は希少疾病用医薬品(Orphan Drug:オーファンドラッグ)と呼ばれます。厚生労働省はオーファンドラッグ制度を設定し、我が国において患者数が5万人未満の重篤な疾病であること、医療上特にその必要性が高いことをその指定の基準としています。当該指定を受けると、申請から承認までの期間が短縮され、再審査期間が10年になる等の優遇措置があります

 

(注3) 導入候補品とは、シンバイオ製薬グループの開発候補品として他社より開発権等の権利取得を検討している化合物または製品を指します

 

イ. 特定の取引先への依存度について

・リスク:シンバイオ製薬グループは、抗ウイルス薬ブリンシドフォビルについて天然痘・サル痘を含むオルソポックスウイルスの疾患を除くすべての疾患を対象とした世界全域における製造の独占的権利を所有しているものの、現時点では生産設備を持たない製薬ベンチャー企業であるため、開発品の臨床試験並びに上市後の販売においては他社より製品の供給を受けることとなります。この場合、製品供給元の財政状態、生産状況などによっては、シンバイオ製薬グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

・対応:技術的には、既に製品供給元よりシンバイオ製薬グループへの製造技術の移転を実施中であり、将来的に製品需要がクリティカル・マスを超えた場合には、自社生産を開始することも選択肢の一つです。

 

ウ. 開発・販売の進捗に伴う一時的収入の業績影響

・リスク:一般にシンバイオ製薬グループのような製薬ベンチャー企業の提携においては、製品上市前の収益として、「契約一時金」「開発協力金」「マイルストーン」を見込むものとなりますが、このうちマイルストーンは所定の成果達成に基づく収益であることから極めて不安定で予測の困難な収益であり、開発の進捗に遅延等が発生した場合にはシンバイオ製薬グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

・対応:シンバイオ製薬グループの中長期計画では、契約条項に基づいて一時的収入を業績に織り込んでおり、アライアンス・マネジメントの一環として緊密にフォローしております。

 

エ. 知的財産権に関するリスクについて

・リスク:シンバイオ製薬グループは医薬品の開発活動において様々な知的所有権を使用していますが、これらは基本的に製薬企業、バイオベンチャー企業等より使用許諾を受けた権利です。しかしながら、シンバイオ製薬グループが導入する開発候補品について、導入元企業における出願中の特許が登録に至らない可能性があります。また、シンバイオ製薬グループが使用許諾を受けた知的所有権に優位する知的財産権が第三者によって生み出される可能性を完全に回避することは困難であり、こうした結果、シンバイオ製薬グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。さらには、研究機関等との共同研究に取組んでおりますが、各研究機関の方針に従って、研究成果の帰属を協議することが必要となり、必ずしもシンバイオ製薬グループ単独で知的財産権の確保ができない場合もあります。シンバイオ製薬グループは、今後も知的財産権に関する問題を未然に防止するため、開発候補品の導入にあたっては、弁護士との相談や特許事務所を通じた特許調査を適宜実施していきますが、第三者の知的所有権の侵害に基づく将来の係争を完全に回避することは困難であり、シンバイオ製薬グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、シンバイオ製薬グループが導入する開発候補品は、必ずしも特許で保護されているとは限りません。もっとも、シンバイオ製薬グループの開発候補品が特許を有していない場合であっても、当該開発候補品が規制当局より製造販売承認の際に再審査の指定を受けた場合には、再審査期間は後発医薬品の参入が実質的に制限されるため、一定期間市場独占的な保護を受けることとなります。

・対応:シンバイオ製薬グループは医薬品の開発活動において様々な知的所有権を使用していますが、これらは基本的に製薬企業、バイオベンチャー企業等より使用許諾を受けた権利です。シンバイオ製薬グループが権利の使用許諾を受けるにあたっては、慎重にデューディリジェンスを実施した上で企業選定を行い、かつ導入後も適宜モニタリングを実施しています。海外導入先の経営状況に関するリスクを管理する担当者を任命しており、定期的に情報収集・情報交換を実施しております。各地で問題が発生した場合には、アライアンス・マネジャーをハブとする海外導入先との連携により、迅速な課題解決を行っております。シンバイオ製薬グループでは、また、知的財産係争が発生したときには、使用許諾者であるライセンス元と連携して、社内外の関係者と協力のうえ、事業への影響を最小限にとどめるよう対応しております。

 

オ. 情報管理について

・リスク:シンバイオ製薬グループパイプラインの開発並びにその他事業遂行等に関する重要な機密情報が流出するリスクを低減するためにシンバイオ製薬グループは、役職員、科学的諮問委員会(SAB)メンバー、研究機関、外注委託先、取引先等との間で、守秘義務等を定めた契約を締結するなど、厳重な情報管理に努めています。しかしながら、役職員、SABメンバー、外注委託先、取引先等によりこれが遵守されなかった場合等には、重要な機密情報が漏洩する可能性があり、このような場合にはシンバイオ製薬グループの事業や財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

・対応:シンバイオ製薬グループは、新たなデジタル技術、法規制やガイドラインを取り込んだ情報管理に関するポリシー・ルールの整備を進めております。情報管理に関する規程等を整備して従業員に情報管理の重要性を周知徹底するとともに、セキュリティシステムの導入等の対応策を実施していることに加え、クラウド系サービス利用への対応や情報セキュリティ基盤の強化、運用の改善を図っております。

 

カ. 重要な契約に関する事項

・リスク:シンバイオ製薬グループの事業展開上重要と考えられる契約につき、将来、期間満了、解除、その他何らかの理由により契約の終了が生じた場合、シンバイオ製薬グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

・対応:ライセンス先や事業提携先との重要な契約に関しては、その締結検討段階から、ビジョンと戦略の策定、提携事業の損益管理、開発面及び営業面での投資判断、業績と主要マイルストーン管理、グローバルな上市準備等に十分な協議を行った上契約を締結します。契約締結後は、契約当事者でステアリング・コミティを組織し、更にその傘下で専門領域を担当する複数のサブ・コミティと連携して、事業提携を推進します。また、当局との継続的なコミュニケーションを通じた薬事リスクの管理・低減にも努力しております。

 

③ 組織に関するリスク

ア.社歴が浅いことについて

・リスク:シンバイオ製薬グループは、2005年3月に設立された、社歴の浅い企業です。またシンバイオ製薬グループは、創業時より開発候補品の導入活動を開始し、ゼロベースから医薬品開発事業を立ち上げ、2010年8月に、創業以来初となる製品売上による収益を計上しました。今後、未だ経験していない事業上の課題が発生する可能性はありますが、シンバイオ製薬グループの業績に影響を及ぼすような外部環境の変化を厳密に予想することは現状においては困難が伴います。従って、今後シンバイオ製薬グループが成長を続けられるか等を予測する客観的な判断材料として過年度の経営成績だけでは、不十分な面があると考えられます。

・対応: シンバイオ製薬グループは、開発先行型の創薬ベンチャーであるため、多額の負の利益剰余金を計上していますが、シンバイオ製薬グループの事業価値を評価する場合は過去の業績のみではなく、現有のパイプラインが将来創出するキャッシュ・フローに着目した経営を推進して参ります。

 

イ. 小規模組織であることについて

・リスク:シンバイオ製薬グループの研究開発活動については、業務受託企業(CRO(注4)等)を活用することにより、比較的少人数による開発体制を敷いていますが、今後のグローバル展開を含む既存パイプラインの開発推進及び新規開発候補品のパイプライン化に伴い、更なる研究開発人員の増加を必要とする可能性があります。しかしながら、何らかの理由により業務受託企業との関係が解消された場合や、計画通りの人員の確保ができない場合、あるいは既存人員の流出が生じた場合には、シンバイオ製薬グループの事業活動に支障が生じ、シンバイオ製薬グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

・対応:製薬業・非製薬業、日系・外資系を問わず、有能な人材を確保し、適材適所に人員を配置したことにより組織構築と人材確保には、目途が付いたと言えます。 なお、引き続きグローバル展開を支えるために、必要に応じて、複数の海外の専門家の助言を得ながら開発及び薬事戦略の構築および個別の開発活動の検討・推進を行っております。

 

(注4) CRO(Contract Research Organization)とは、製薬企業が、自社で実施する開発業務を遅滞なく進めるために、一部の業務について委託を行う機関です。委託業務の内容としては、治験が実施計画書どおりに遂行されているかをモニタリングするモニター業務や、臨床データを管理するデータ管理業務などがあります。

 

ウ. 特定人物への依存度について

・リスク:シンバイオ製薬の代表取締役社長の吉田文紀は、シンバイオ製薬グループ創業者として創業当時より経営全般にわたる事業の推進者として中心的な役割を担ってまいりました。従って、何らかの理由により同氏の業務の遂行に制約が生じた場合には、シンバイオ製薬グループの事業運営に重大な影響を及ぼす可能性があります。

・対応:会社が持続的な成長を遂げていくには、次世代の最高経営責任者の育成が重要であると認識し、今後育成プログラムを作成していきます。

最高経営責任者の後継者の候補者は、会社の本質的な存在意義を踏まえ信念をぶらすことなく、環境の変化に応じたビジョンを立てることができること、さらには、企業理念や経営ビジョンなどをコミットできることを大前提とします。

 

エ. 科学的諮問委員会(SAB)について

・リスク:シンバイオ製薬グループは、新規開発候補品の導入評価に関する社長の諮問機関として、科学的諮問委員会(SAB)を組成し、優れた実績と経験を有すると判断される臨床医や基礎科学者を招聘しています。SABは毎年2~3回開催され、世界中から集まる膨大な導入候補品について、医療ニーズの高さや収益性などの観点も踏まえ、リスクバランスのとれたポートフォリオを構築するために、それぞれの専門の立場から活発に意見交換や議論を行っています。シンバイオ製薬グループは、今後も優秀なSABメンバーの確保に努めてまいりますが、現在のメンバーとの間の契約が解除、期間満了、更新拒絶、その他の理由で終了するなど、何らかの理由によりメンバーの確保が困難となった場合や、メンバーの流出が生じた場合には、シンバイオ製薬グループの開発候補品導入の推進に影響を及ぼす可能性があります。

・対応:科学的諮問委員会(SAB)は第一線で関連分野における治療の研究に携わる経験豊かな社外専門家によって構成されています。社内外の専門家による、こうした“目利き”のプロセスを経て、シンバイオ製薬グループはがん・血液及びウイルス感染症領域を中心として、製薬企業、バイオベンチャー企業等から主にヒトでPOCが確立された開発品の開発・製造・販売権を継続的に確保することにより、持続性のある事業を展開しています。この“目利き”の力に加え、がん・血液及びウイルス感染症という開発の難度が高い治療領域におけるシンバイオ製薬グループの開発力について、開発候補品の提供者であるライセンサーから高い評価を得ることも導入の成否を決める重要なポイントとなります。①適切な治験計画の策定、②治療対象となる適切な治験患者の選定、③その領域における医学専門家と公正な関係を維持・構築できる、専門性の高い優秀な開発スタッフが必要となります。シンバイオ製薬グループに取って人材が最も重要であり、がん・血液及びウイルス感染症分野で実績のある大手製薬企業の開発部門で経験を積んだ人材の確保を最重要課題として対応しています。

 

④  経営成績の推移について

ア.過年度における業績推移について

シンバイオ製薬グループの主要な経営指標等の推移は以下のとおりです。

回次

第15期

第16期

第17期

第18期

第19期

決算年月

2019年12月

2020年12月

2021年12月

2022年12月

2023年12月

売上高(千円)

2,837,753

2,987,051

8,256,924

10,008,338

5,589,708

営業利益又は

営業損失(△)
(千円)

△4,301,615

△4,506,220

1,016,001

1,963,625

△811,668

経常利益又は

経常損失(△)
(千円)

△4,376,655

△4,615,903

1,001,133

1,999,878

△736,130

 

※第18期より連結財務諸表を作成しており、それ以前については、個別財務諸表の数値を記載しております。

・リスク:シンバイオ製薬グループは、現在まで、第4期、第17期及び第18期を除き、研究開発費やその他一般管理費の合計が収益を上回り、営業損失、経常損失、当期純損失を計上しています。このため、損失を計上した過年度の財務経営指標は、黒字化以降の期間との業績比較を行うあるいは今後のシンバイオ製薬グループ業績を予測するための情報としては不十分な面があります。

・対応:シンバイオ製薬グループは、開発先行型の創薬ベンチャーであるため、多額の負の利益剰余金を計上していますが、シンバイオ製薬グループの事業価値を評価する場合は過去の業績のみではなく、現有のパイプラインが将来創出する利益及びキャッシュ・フローにも着目すべきです。

 

イ.研究開発費の増加予測について

シンバイオ製薬グループの過去5期間の研究開発費の推移は以下のとおりです。

回次

第15期

第16期

第17期

第18期

第19期

決算年月

2019年12月

2020年12月

2021年12月

2022年12月

2023年12月

研究開発費
(千円)

2,441,552

2,266,556

1,736,126

2,554,799

2,638,234

 

※第18期より連結財務諸表を作成しており、それ以前については、個別財務諸表の数値を記載しております。

・リスク:シンバイオ製薬グループは、今後更に研究開発活動を推進する計画であり、抗ウイルス薬ブリンシドフォビルまたはリゴセルチブの早期の承認取得に伴う製品販売収入の確保、並びに製薬企業等との提携に基づき発生する収入等により、研究開発投資の早期回収及び経営成績の継続的な改善を図ってまいりますが、シンバイオ製薬グループの想定どおりに早期回収及び継続的な改善が実現する保証はありません。

・対応:開発計画の策定においては、Probability of Success (POS)を考慮し、十分な検討を行った開発収支を算出しており、実現の蓋然性を高めることに努めております。

 

ウ.マイナスの繰越利益剰余金を計上していることについて

・リスク:製薬ベンチャー企業においては、臨床段階にある開発品が上市し、製品販売収入並びにロイヤリティ収入等の安定した収益を継続して計上できる体制となるまでは、多額の研究開発費用が先行して計上されることとなります。シンバイオ製薬グループも、第4期、第17期及び第18期を除き創業以来第19期まで当期純損失を計上しており、第19期連結会計年度末には△ 28,852,303千円の利益剰余金を計上しています。シンバイオ製薬グループは、パイプラインの開発を計画通り、迅速、効率的かつ着実に推進することと自社販売体制への移行により、当期純利益の計上を達成しましたが、将来において計画通りに当期純利益を計上できない可能性もあります。また、シンバイオ製薬グループの事業が計画通りに進展せず、当期純利益を獲得できない場合には、マイナスの繰越利益剰余金がプラスとなる時期が遅れる可能性があります

・対応:2021年上期に治験を開始したブリンシドフォビル及び今後開発方向性を決定するリゴセルチブの収益化を達成するために開発資源を投入するとともに、並行して、新規開発候補品については、常時、複数品目の評価を継続しております。シンバイオ製薬グループの企業価値向上に資する候補品を見出し、しかるべきタイミングで導入交渉をしてまいります。新規開発候補品の探索・評価及び交渉に当たっては今後、日本市場のみならずグローバルのライセンス権利を取得することも含めて検討を行います。これらの施策を通して、負の繰越利益剰余金の早期解消に努めます。

 

エ. 資金繰りについて

・リスク:シンバイオ製薬グループはグローバル市場を対象として事業展開をするスペシャリティ・ファーマへの転換を目指す製薬ベンチャー企業として研究開発費用をはじめとする多額の事業展開資金を必要とします。事業計画が計画通りに進展しない等の理由から資金不足が生じた場合には、戦略提携内容の変更、新規提携契約の獲得、新株発行等の方法による資金確保に努めますが、必要なタイミングで資金を確保できなかった場合には、シンバイオ製薬グループ事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。

・対応:現時点の現預金残高に加えて31.5億円の銀行融資枠の設定により事業の継続性に問題はないと判断しています。また今回、発行可能株式総数を6,500万株から1億1,500万株に拡大し、今後の機動的かつ柔軟な資本政策の実行を可能にいたしました。今後の資金需要を想定し、資金調達と共にグローバル製薬会社との業務提携を検討いたします。

 

オ. 税務上の繰越欠損金について

・リスク:シンバイオ製薬には現在、税務上の繰越欠損金が存在しています。そのため、現在は通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が課せられておらず、今後も数年間はこの状態が続くものと想定しています。しかしながら、現在の繰越欠損金の控除制度が改正されるなどの理由により、想定よりも早期に繰越欠損金が解消され、これによる課税所得の控除が受けられなくなった場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が課せられることとなり、現在想定している当期純利益若しくは当期純損失及びキャッシュ・フローの計画に影響を及ぼす可能性があります。

・対応:現在多額の税務上の繰越欠損金が存在しています。一方、2021年度以降の利益及びキャッシュ・フローの黒字化達成により、仮に税制改正により、現在の想定より税負担が増加した場合でも、事業の継続性に問題はないと判断しています。

 

⑤  その他のリスク

ア.株主還元政策について

・リスク:シンバイオ製薬は創業以来配当を実施していません。シンバイオ製薬グループの現時点における事業ステージは、医薬品開発とグローバル展開を含む商業化及び自社販売体制の下での持続的成長に向けた先行投資の段階にあるため、今後も当面は資金を財務体質の強化及び研究開発活動の継続的な実施と新規開発候補品の導入に優先的に充当し、配当は行わない方針です。

・対応:しかしながら、シンバイオ製薬では株主への利益還元を経営の重要な課題と認識しており、今後の経営成績及び財政状態を勘案し、将来的には利益配当についても検討してまいります。

 

イ. 潜在株式の行使によるシンバイオ製薬株式価値の希薄化について

・リスク:新規開発候補品の導入等による事業規模の拡大や予期せぬ外部環境の変化に伴う必要経費の増加または想定収益の変動により、次期見通し及び中長期事業計画の想定を大幅に超えた資金需要の増加が生じた場合、株式発行等による追加の資金調達を実施していく可能性があります。

シンバイオ製薬は、シンバイオ製薬取締役、従業員等の業績向上に対する意欲や士気を高め、また優秀な人材を確保する観点から、ストックオプション制度を導入しており、旧商法第280条ノ19、旧商法第280条ノ20及び旧商法第280条ノ21、並びに、会社法第236条、第238条、第239条及び第240条の規定に基づき、新株予約権を取締役、従業員に対して付与しています。

シンバイオ製薬は今後も優秀な人材確保のために、同様のインセンティブプランを継続して実施する可能性があります。さらに、シンバイオ製薬は、複数回にわたり第三者割当による新株予約権の発行により資金調達を実施しております。従って、今後付与する新株予約権の行使が行われた場合には、シンバイオ製薬の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。

・対応:シンバイオ製薬取締役、従業員へのストックオプションの付与は業績向上のためのインセンティブプランの一つであり、発行予定数も限られており、株式価値の希薄化効果は限定的である上に、ストックオプションの付与が業績に貢献した場合、事業価値の向上による株価への好影響が期待できます。

 

ウ. ベンチャーキャピタルによる株式保有について

・リスク:一般的に、ベンチャーキャピタル及び投資事業組合による株式の所有目的は、株式上場後に株式を売却してキャピタルゲインを得ることにあるため、シンバイオ製薬株主であるこれらのベンチャーキャピタル及び投資事業組合が、所有する株式の全部または一部を売却した場合には、シンバイオ製薬株式の市場価格に影響を及ぼす可能性があります。

・対応:ベンチャーキャピタル及び投資事業組合による株式保有を抑制することが出来ない以上、機関投資家を含む安定株主を増加させる対応が必要と考えています。

 

エ.外国為替損失の発生に関するリスクについて

・リスク:シンバイオ製薬グループは現時点では生産設備を持たずに他社より製品の供給を受けており、またパイプライン拡充のために新規開発候補品を導入する際に支払われる一時金を想定し、予め相当の金額を外貨預金あるいは外国為替先物予約にて手当をしています。これらの外貨建て資産は時価評価にて毎期財務諸表に表示していますが、将来の為替変動によってその評価損失が発生するリスクがあり、シンバイオ製薬グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

・対応:外貨建取引では、輸入品価格決定に為替レート連動条項を付すだけでなく、デリバティブ等により為替リスクヘッジを行い為替変動リスクの低減を図っております。

 

オ. 自然災害等に関するリスクについて

・リスク:シンバイオ製薬グループが事業展開している地域や拠点において、災害(地震、台風、火災等)・疫病等が発生し、シンバイオ製薬グループ製品の製造、輸入、日本における検査及び出荷、流通業者への販売のサプライチェーンにおいて問題が生じ、業務停止及び遅延が生じた場合、社会的信用の失墜や、補償などによって、シンバイオ製薬グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

・対応:シンバイオ製薬グループの事業継続計画(BCP)は、事業継続へ影響を及ぼす脅威(自然災害、設備事故、感染症、システム障害等)を対象とし、有事の際の速やかな業務復旧、並びに医療体制維持のための医薬品安定供給と品質確保を可能とする体制を整備しております。医薬品の安定供給においては、生産・物流拠点の分散や主要原材料の複数購買の実施といったバックアップ体制を構築することに努めるとともに、主要システムの二重化等IT基盤の強化を行っております。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー