LINEヤフーは、1996年1月にインターネット上の情報検索サービスの提供を日本で行うことを目的として設立されました。
LINEヤフーの親会社であるソフトバンクグループ(株)は、持株会社として傘下に多数の関係会社を擁し、持株会社投資事業、ソフトバンク・ビジョン・ファンド事業、ソフトバンク事業、アーム事業、その他の事業等、様々な分野・地域で事業活動を行っています。LINEヤフーグループは、「ソフトバンク事業」に属しています。
(注) 1 ZVC1号投資事業組合は、重要性が増したことにより、当事業年度より主な子会社としております。
2 バリューコマース(株)は、2024年5月2日付で、LINEヤフーの子会社に該当しないこととなりました。
3 Zフィナンシャル(株)は、2025年8月1日を効力発生日として、LINEヤフーを吸収合併存続会社、同社を吸収合併消滅会社とする吸収合併を行う予定です。
(※1) 「LINEショッピング」は2024年8月20日に「LINEブランドカタログ」にサービス名称を変更しました。
(※2) 「MySmartStore」は2024年7月31日にサービスを終了しました。
(※3) 2024年8月13日に「Yahoo!クイックマート」のサービスを開始しました。
(※4) 「Yahoo!マートby ASKUL」は2024年8月31日にサービスを終了しました。
(※5) 「LIVEBUY」は2024年7月31日にサービスを終了しました。
(※6) バリューコマース(株)は2024年5月2日にLINEヤフーの持分法適用関連会社へ移行したことから、以降、バリューコマース(株)のサービスを含みません。
(※7) 2025年4月1日付でクレジットエンジン(株)に社名変更しました。
(※8) 「PayPayアセットマネジメント」は2025年9月末を目途に終了予定です。
(※9) 日本における「LINE Pay」は2025年4月30日にサービスを終了しました。
上記の区分はセグメント情報の区分と同一です。
なお、2025年3月期第3四半期より、一部のサービスをセグメント間で移管しています。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 6. セグメント情報」をご参照ください。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、LINEヤフーグループが判断したものです。
1. 経営の基本方針
LINEヤフーグループの中核企業であるLINEヤフー(株)は、LINE(株)およびヤフー(株)を中心とした組織再編を経て、2023年10月に新会社として新たなスタートを切りました。
あわせてLINEヤフーグループが追求するミッションも刷新し、新たに"「WOW」なライフプラットフォームを創り、日常に「!」を届ける。"をミッションに掲げ、その実現を目指しています。
情報技術の発展により、人々はインターネットを介してあらゆる知識・情報の取得と、世界中に向けた情報発信が可能になりました。今後も人々は情報技術の活用によって様々な制約から解放されるとともに、新たな未来を創っていくとLINEヤフーグループは考えます。常にユーザーファーストの視点を貫き持続的成長に向けたサービスの向上に努め、人々や社会の課題を解決することに貢献し、LINEヤフーグループの企業価値向上を目指します。
2. 目標とする経営指標
LINEヤフーグループは主要財務指標として、全社の売上収益および調整後EBITDA(注)を重視しています。これらの指標を設定した理由は以下のとおりです。
売上収益:全ての収益の源泉となるものであり、成長性および収益性、事業規模を表す指標として採用しました。
調整後EBITDA:減価償却費及び償却費に加え、減損損失や企業結合に伴う再測定損益等の非経常かつ非現金の取引損益を除外することにより、経常的な収益性を把握できる指標として採用しました。
財務以外の主要指標として、ポータルサイトのYahoo! JAPANは月間ログインユーザーID数やログインユーザー利用時間等、コミュニケーションアプリのLINEは月間アクティブユーザー数(MAU)、DAU/MAU比率(MAUに占める日次アクティブユーザー数(DAU)の比率。アクティブ率)等をそれぞれ重視しています。そのほか、事業別の主要指標は以下のとおりです。
メディア事業:広告関連売上収益、「LINE公式アカウント」アカウント数等
コマース事業:eコマース取扱高等
戦略事業:PayPay(株)の「PayPay」取扱高、「PayPay」決済回数、PayPayカード(株)の「PayPayカード」クレジットカード取扱高、PayPay銀行(株)の銀行口座数等
(注)調整後EBITDAは、IFRSにおいて定義された財務指標ではありませんが、LINEヤフーグループの業績に対する理解を高め、現在の業績を評価する上での重要な指標として用いることを目的として当該指標を採用しています。そのため、他社においてLINEヤフーグループとは異なる計算方法または異なる目的で用いられる可能性があります。
3. 中長期的な会社の経営戦略
(1)経営環境
近年、情報技術が発達し、社会のあらゆる領域でオンラインとオフラインの境目は急速に失われつつあり、インターネットの可能性が飛躍的に広がる中で、ビッグデータの価値が加速度的に高まっています。 日本政府が提唱する「Society5.0」にあるとおり、データを用いて経済発展と社会課題の解決を両立するサービスや事業を創り出す企業が求められています。
さらに世界中でキャッシュレスやIoT、ビッグデータ等、インターネットを介し、革新的で高い利便性を持つサービスが次々と生み出され、生活の新しいスタンダードになりつつあります。加えて、生成AI(人工知能)の進化と普及により、世界中で開発競争が激化し、今後もデジタル・トランスフォーメーション(DX)が一層加速していくことが予想されます。
LINEヤフーグループの展開する事業はメディア事業、コマース事業、並びに戦略事業に大別されます。
メディア事業では、多様なメディアサービスを提供し、企業等の広告を掲載することで収益を上げています。(株)電通の発表によると、2023年の日本の総広告費は通年で前年比3.0%増の7兆3,167億円で、1947年に同社が推定を開始して以降、過去最高となりました。中でもインターネット広告費は前年比7.8%増の3兆3,330億円と、社会のデジタル化を背景に継続して高い増加率を保っており、日本の総広告費全体の成長をけん引しています。また、インターネット広告費の約8割を占めるインターネット広告媒体費は、検索連動型広告やビデオ(動画)広告の成長により、前年比8.3%増の2兆6,870億円となりました。インターネット広告媒体費は、検索連動型広告とディスプレイ広告の2種が全体の約7割を占め、ビデオ(動画)広告は前年比15.9%増で全体の2割強を占めています。
コマース事業では、eコマースを中心とした多様なサービスを展開しています。経済産業省の調査によると、2022年のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は前年比9.9%増の約22.7兆円、物販系分野におけるEC化率は9.13%となりました。2020年に始まった新型コロナウイルス感染症の拡大による社会的影響が落ち着きを見せ、2022年は買い物の実店舗回帰の動きも見られましたが、物販系ECの市場規模は2023年も引き続き拡大しています。一方で、耐久消費財を中心とした販売価格上昇による需要減退等も伸び率の鈍化に影響し、物販ECの市場成長率は、比較可能な2014年以降でもっとも低くなりました。
戦略事業では、Fintechを中心とした多様なサービスを展開しています。経済産業省の調査によると、2023年の日本のキャッシュレス決済比率は前年比3.3ポイント増の39.3%と着実に上昇している一方で、諸外国との比較では依然として低水準にとどまっています。経済産業省はキャッシュレス決済比率を2025年までに4割程度、将来的には世界最高水準の80%まで上昇させることを目標としているため、日本のキャッシュレス決済市場は今後も拡大が予想されます。
(2)経営戦略
LINEヤフーグループは、オンラインからオフラインまで一気通貫でサービスを提供する、世界的にもユニークな企業グループです。LINEヤフーグループの提供する多様なサービスから得られる豊富なデータは、LINEヤフーグループならではのサービスを創り出すための重要な競争優位性となります。各サービスから得られるデータを横断的に活用することで、利用者一人ひとりに最適化されたサービスを提供し、さらに質の高い利用者体験の提供を目指します。また、豊富なデータ量と多様性あふれるデータ資産を持ち合わせた国内最大級のデータ所有者として、その能力を最大限に引き出し、社会全体の価値を向上させる企業を目指します。
(3)主要セグメントの基本方針
メディア事業
メディア事業では、日常に欠かせない多様なメディアサービスを提供することで多くの利用者を集め、広告により収益を上げています。ユーザーファーストの理念に基づき、必要とされるサービスを適切なタイミングで提供することに日々努めています。メディアとしての信頼性を高めることが、結果として中長期的なユーザー数の拡大、広告売上収益の増加につながると考えています。
またLINEヤフーは、グループの技術やアセットを活用しながら、認知から興味・関心といった「新規顧客獲得のためのファネル」に加えて、購入からCRMの「優良顧客化のためのファネル」まで一気通貫で支援する、新たなマーケティングソリューションを実現していきます。
2023年11月からクロスユース施策としてLINE・ヤフーの新たな会員サービス「LYPプレミアム」の提供を開始しました。旧Yahoo!プレミアムで提供していた特典に加えて、「LINE」アプリがもっと楽しく便利になる特典を利用できるサービスを通して新規会員を獲得し、LINEヤフーグループのサービス利用の拡大を目指します。
コマース事業
コマース事業では、eコマース関連サービスを提供しています。国内最大級のユーザー基盤を持つ「LINE」、「ヤフー」、「PayPay」の3つの起点をつなげ、グループサービス間のクロスユースを促進し、グループ経済圏を拡大することで、収益の持続的な成長を目指します。グループサービスの特典を組み合わせた「LYPプレミアム」により、eコマース取扱高の増加を図るとともに、「PayPay」や「PayPayカード」等の会員数および取扱高増加にもつなげています。
また、今後の取り組みとして、LINEアプリのリニューアルを予定しています。新たに「ショッピング」タブを追加することで、メッセンジャーアプリを起点とした購入体験を提供します。LINEアプリのリニューアルを通じて、LINEの利便性向上と、さらなるクロスユースの促進強化に取り組みます。
戦略事業
戦略事業では、Fintechを中心とした多様なサービスを展開しています。国内のQRコード決済市場において6割以上のシェアを占める キャッシュレス決済サービス「PayPay」を起点に、クレジットカード、銀行、証券、保険等の様々な金融サービスの拡大を図ります。
4. 優先的に対処すべき課題
LINEヤフーグループは、3.(2)の経営戦略を実行するにあたり、最優先課題として個人に関する情報(以下、パーソナルデータ)の保護をはじめとするセキュリティの強化に取り組んでいます。横断的なマルチビッグデータの利活用を進める上で、最も大切な基本姿勢は利用者の方のパーソナルデータを尊重することです。LINEヤフーグループは、プライバシーポリシーを策定し、同ポリシーに基づいて適切にパーソナルデータを保護していくことに努めてまいります。
なお、LINEヤフーは2023年度において、①2023年11月に公表しました不正アクセスによる情報漏洩等に関して総務省から指導および個人情報保護委員会から勧告等を受け、また②2023年8月に公表したインターネットオークションサービスの不具合に関して個人情報保護委員会から指導を受けました。多数のユーザーを抱えるプラットフォーム事業者としての信頼を損なう重大な事態であると重く受け止め、再発防止を推進してまいります。具体的な再発防止策およびその進捗状況については、総務省および個人情報保護委員会に報告するとともに、LINEヤフーのコーポレートサイト上の特設ページ(※)にて適時適切に公開してまいります。
※特設ページ:
■URL:https://www.lycorp.co.jp/ja/privacy-security/recurrence-prevention/
■掲載内容:指導・勧告等の内容、再発防止策・その進捗状況等に関する最新の状況(随時更新)
LINEヤフーグループは突発的な事故や自然災害等に対する施設面・業務面でのリスクマネジメントの徹底にも努めています。現代社会において、インターネットは生活やビジネスに欠かせないインフラであり、その中でLINEヤフーグループの担う公共的な責任も年々増していると考えるためです。またLINEヤフーグループは、コーポレートガバナンスを中長期的な企業価値の拡大に必要不可欠な機能と位置付けています。少数株主を含む全株主の利益に適う経営が実現できるよう、ガバナンス体制の強化に努めています。加えて、企業の社会的責任を果たすための取り組みや、企業経営のリスクに対応するための内部統制システムの構築および運用についても、一層の強化を図ります。
あわせて、企業の価値創造の源泉である人材のパフォーマンス最大化も、重要な課題のひとつです。そのためLINEヤフーグループは、仕事に対する社員の意識や仕事の質のスダンタードを向上させる仕組み・制度の整備を進めています。LINEヤフーグループでは、働く人の心身のコンディションを最高の状態にすることが最大のパフォーマンスにつながり、働く人自身とその家族の幸せにつながると考えており、代表取締役社長による「健康宣言」を行なっています。これらの取り組みの結果、経済産業省および日本健康会議による「健康経営優良法人2024 (大規模法人部門)」通称「ホワイト500」に選定されました。今後も全ての社員が心身ともに最高の状態で仕事に向き合えるような環境整備に、継続して取り組んでまいります。
※「健康経営」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。
LINEヤフーは、子会社・関連会社(以下、グループ会社という。また、LINEヤフーと併せて、LINEヤフーグループという。)を統括して管理する一方で、LINEヤフーグループが、国内外において多岐に渡る事業を展開しています。これらの企業活動の遂行には様々なリスクを伴います。2024年3月31日現在において、投資家の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性がある主なリスクは以下のとおりです。
なお、これらはLINEヤフーグループで発生し得る全てのリスクを網羅しているものではありません。また、将来に関する事項については別段の記載のない限り、2024年3月31日現在において判断したものです。
LINEヤフーでは、ERM(Enterprise Risk Management:全社的リスクマネジメント)に関する規程に基づき、包括的にLINEヤフーグループにおける経営および事業に関わるリスク把握・評価を行い、企業価値の創出に繋げるERM活動を推進するとともに、リスクマネジメント委員会を開催し、リスクに係る意思決定を行います。
(1)リスクマネジメント:LINEヤフーグループ全体にリスクマネジメントを運用することで、事業活動に関わる広域なリスクの分析を通じて的確に特定し、評価、対応を行っています。
(2)クライシスマネジメント:インシデントが発生した際、迅速かつ適切な初期対応を行い、事態の拡大防止と早期収束、再発防止策等の検討を行っています。
(3)基本ルール、計画、体制の整備:ERMプロセスの運用を支えるための方針、規程、規則等を作成しています。
(4)リスクインテリジェンス活動:事業環境および社会情勢変化等の外部情報を収集分析し、LINEヤフーグループのリスクマネジメント関係者へ連携しています。
(5)リスクカルチャーの醸成、教育:リスクマネジメントの重要性をトップメッセージとして全従業員に向けて発信している他、グループ内の全ての関係者がリスクマネジメントの意識を持って日々の活動に取り組むことができるよう、あらゆるチャネルを使い、その意識の向上に努めています。
(6)外部公表情報対応:LINEヤフーグループにおける重要なリスクおよびその取組状況を、各チャネルを通じて適時適切に公表しています。
・ERM体制
LINEヤフーグループは、リスクマネジメント最高責任者を代表取締役社長としたERM体制を構築し、ERMプロセスを円滑に実施することにより、リスクの低減、未然防止等を図っています。なお、外部基準としてISO31000のフレームワークを参照しています。
※リスクマネジメント委員会は、代表取締役社長が委員長を務め、取締役(社外取締役を除く)およびCFO、CTO等リスクマネジメント最高責任者が指名するものを含めた人員とリスクマネジメント統括組織を所管する執行役員で構成され、グループ全体のリスクマネジメントを統括しています。
・リスクカテゴリー
LINEヤフーグループにおけるリスクを網羅的に捉えるべく、リスクカテゴリーを設定しています。
「戦略系リスク」
「非戦略系リスク」
・グループトップリスク
内部環境や外部環境の分析、経営層や実務責任者による認識を踏まえ、特に重要度が高いリスクを「グループトップリスク」と位置づけています。「グループトップリスク」は、環境変化等による影響を考慮しながら適宜見直し、優先度をつけて対応策を実行し、進捗のモニタリングを行います。
前事業年度の有価証券報告書における「事業等のリスク」の「グループトップリスク」を以下のとおり変更しました。これらのリスクについては、2024年度のグループトップリスクとして、2023年11月のリスクマネジメント委員会にて新たに決定し、現時点での状況を踏まえ判断したものです。
法令規制対応 / 地政学リスク
1 規制や制度変更により事業展開スピードへ影響するリスク
LINEヤフーは、LINEヤフーが提供するサービスである「Yahoo!ショッピング」および「Yahoo!広告」について、特定デジタルプラットフォームの透明性および公正性の向上に関する法律に基づき特定デジタルプラットフォーム提供者としての指定を受けています。同法により義務付けられる情報開示や自主的体制の整備に関しては、外部有識者の意見も聴取し、一部は法施行に先行する形で積極的に対応しています。また、各種LINEサービスも含めて、高い透明性や公正性を意識し、継続的な改善を行っていきます。しかしながら、取組が不十分であると政府から認定され同法に基づく行政措置の対象となった場合や、同法に基づき政府に提出する報告書が低い評価を受け、その評価結果が公表された場合、LINEヤフーに対する取引先および一般ユーザーからの評価や社会的評価が低下する可能性もあります。さらに、デジタルプラットフォームを提供する企業に対して、より一層厳しい規制の対象としていくという諸外国の動向に鑑み、仮に日本国内でも規制が強化され、LINEヤフーのサービスがその対象となった場合、円滑な事業遂行が困難となる可能性があります。
2 経済安全保障に関わるリスク
LINEヤフーは、経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律(以下、経済安全保障推進法)に基づき、2023年11月16日に特定社会基盤事業者(基幹インフラ事業者)に指定されました。この制度においては、2024年5月17日から規律が適用されました。経済安全保障推進法が定める国による審査に適切な対応ができなかった場合、当局からのLINEヤフーに対する是正や中止の勧告、命令等の行政措置、それに伴う事業の一時停止、遅延、追加の設備投資並びに追加の対策やコスト、LINEヤフーの信用毀損が生じる可能性があります。その場合、LINEヤフーの事業、業績、社会的信用に影響を与える可能性があります。なお、経済安全保障室にて国内外の社会情勢に関するモニタリングや情報収集、必要に応じた外部の専門家からの助言等を通じ継続して、経済安全保障リスクの抽出・特定・対応を行っています。
情報セキュリティ
1 サイバーセキュリティに関わるリスク
LINEヤフーおよびLINEヤフーグループは、安心して利用できる安全なサービスをユーザーに提供するため、中長期的な視点で全社を挙げて情報セキュリティの向上に取り組んでいます。しかしながら、これらの取り組みが及ばず、業務上の人為的ミスや故意による不法行為、災害等によるシステム障害、マルウェア感染や標的型攻撃等のサイバー攻撃、システムや製品等の脆弱性等により、情報漏洩、データの破壊や改ざん、サービスの停止等の被害等が発生した場合、LINEヤフーグループの業績に影響を与えるだけでなく、LINEヤフーグループの信用失墜につながる可能性があります。なお、LINEヤフーはグループ会社の情報セキュリティを支援しています。具体的には、情報セキュリティ対策の仕組みの共有や導入支援、脆弱性情報等情報セキュリティに関する情報の共有、各社の求めに応じて情報セキュリティ対策の相談対応等を行っています。また、グループ会社に対してはLINEヤフーと同等の情報セキュリティ対策を行うための規程の提供や第三者認証取得支援等の支援を行っています。さらに、LINEヤフーグループでは、日々高度化するサイバー攻撃等の脅威に備え、必要かつ前衛的な対策を取るべく必要十分な費用の確保に努めています。しかしながら、想定以上のサイバー攻撃等の脅威が発生した場合には追加費用が発生し、LINEヤフーグループの業績に影響を与える可能性があります。
サイバーセキュリティに関わるリスクに関連して、LINEヤフーは2023年11月27日に公表した不正アクセスの事案を受け、総務省および個人情報保護委員会への報告を行ったほか、行政指導および勧告を踏まえた対応等を推進していますが、取り組みが不十分と判断された場合、LINEヤフーグループへの信用毀損や業績等へ影響を及ぼす可能性があります。
2 通信の秘密に関わるリスク
LINEヤフーは、「LINE」「Yahoo!メール」等のサービスにおいて、通信内容等の通信の秘密に該当する情報を取り扱っています。これらの取扱いの際は電気通信事業法に則り、情報セキュリティに対する取り組みのもと、適切な取扱いを行っています。しかしながら、これらの情報が「LINE」「Yahoo!メール」等のサービスを提供するシステムの不具合や、マルウェア等の影響、通信設備等への物理的な侵入、LINEヤフーの関係者や業務提携・委託先等の故意または過失等によって侵害された場合、LINEヤフーのブランドイメージの低下や法的紛争に発展し、ユーザーの減少やサービスの停止や縮退に伴う損害賠償や売上収益減少等による業績に影響を及ぼす可能性があります。
データガバナンスリスク
データガバナンスに関わるリスク
多様かつ多軸なLINEヤフーグループにおいて、各社へのガバナンスの実効性が及ばず事故や問題が生じる、体制の不備により問題や事故が生じる一方で、ボトルネックが生じサービスのリリースの遅れ等につながる等のリスクが生じる可能性があります。個別には以下のような例があります。LINEおよびYahoo! JAPANをはじめとする多岐にわたる事業の展開に伴い、LINEヤフーグループが個人情報をはじめとするデータを取り扱う量も飛躍的に増大しています。 データの取り扱いに際してLINEヤフーは「分かりやすい説明」「国内法に基づく運用」「有識者による助言・評価」「プライバシー&セキュリティファースト」の4点を重視しつつ、その利活用を合理的・効率的にするためにデータガバナンス(データ資産管理の統制)の確立を図っています。LINEヤフーグループは、データプロテクション基本方針を定め、これにかかる取り組みをLINEヤフーおよびグループ会社に対しても継続的に進めています。また、2023年10月1日に、LINEヤフーはLINEヤフーならびにLINEヤフーの完全子会社であるLINE(株)およびヤフー(株) を中心としたグループ内再編を行い、新会社としてLINEヤフー株式会社が誕生しました。グループ内再編後の新会社において、事業会社たる当該新会社のデータガバナンスおよび当該新会社のグループ会社全体のデータガバナンスが円滑かつ適切に機能するよう体制を整え、その強化に取り組んでいます。今後も個人情報の適切な取り扱いに関してLINEヤフーグループ全体のガバナンスの強化に取り組んでいきますが、かかる対策やガバナンス強化の施策が有効に機能しないことによる当局からLINEヤフーグループへの行政処分、LINEヤフーグループの信用毀損、LINEヤフーグループのサービスへの需要の減少、追加の対策の策定・実施、また、データの漏洩やそのおそれとなる事象の発生等により、LINEヤフーグループの社会的信用や業績等に影響を与える可能性があります。
データガバナンスに関わるリスクに関連して、LINEヤフーは2023年11月27日に公表した不正アクセスの事案を受け、総務省および個人情報保護委員会への報告を行ったほか、行政指導および勧告を踏まえた対応等を推進していますが、取り組みが不十分と判断された場合、LINEヤフーグループへの信用毀損や業績等へ影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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