IDホールディングスグループは、IDホールディングス、連結子会社9社および持分法適用会社2社により構成され、①システムマネジメント、②アプリケーション開発、③ITインフラ、④サイバーセキュリティ、⑤コンサルティング・教育、⑥その他の6つの事業を行っています。IDホールディングスグループの事業内容と各関係会社の当該事業にかかる位置付けは、次のとおりです。
|
区分 |
内容 |
会社名 |
|
システムマネジメント |
・ITシステムの運営・管理、オペレーション業務 |
株式会社インフォメーション・ディベロプメント 艾迪系統開発(武漢)有限公司 INFORMATION DEVELOPMENT SINGAPORE PTE. LTD. Information Development Europe B.V. |
|
アプリケーション開発 |
・システム化計画、設計開発、運用保守、プロジェクト管理支援業務 |
株式会社インフォメーション・ディベロプメント 艾迪系統開発(武漢)有限公司 Information Development Europe B.V. Innova Software Co., Ltd. ※ |
|
ITインフラ |
・ITプラットフォームの設計、構築、運用、保守業務 |
株式会社インフォメーション・ディベロプメント |
|
サイバーセキュリティ |
・セキュリティシステム構築・導入支援・運用、セキュリティ製品の販売 ・セキュリティ監査・コンサルティングサービス、脆弱性診断サービス、情報漏えいIT対策サービス |
株式会社インフォメーション・ディベロプメント INFORMATION DEVELOPMENT AMERICA INC. Information Development Europe B.V. 株式会社ブロードバンドセキュリティ※ |
|
コンサルティング・教育 |
・業務改革(BPR)、ITガバナンス、ITSMやプロジェクト管理に関するコンサルティングおよびトレーニング業務 |
株式会社インフォメーション・ディベロプメント 株式会社プライド |
|
その他 |
・ネットワークセキュリティ、コンサルティング以外の製品販売 ・事務代行、人材採用・トレーニング、現地市場調査、情報収集業務等 |
INFORMATION DEVELOPMENT AMERICA INC. Information Development Europe B.V. 艾迪系統開発(武漢)有限公司 |
無印 連結子会社
※ 持分法適用会社
なお、愛ファクトリー株式会社は特例子会社として、植物工場運営および栽培物販売等を、INFORMATION DEVELOPMENT AMERICA INC.の子会社であるI-Collab X Inc.は、「利尻らーめん味楽」の米国における出店、IT企画、経営全般を行っています。
各事業の系統図は次のとおりです。
(注)Innova Software Co., Ltd.は、2025年9月16日付の株式の一部取得により、IDホールディングスの持分法適用会社となりました。
また、IDホールディングスは、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
(1)会社の経営の基本方針
IDホールディングスグループは、経営理念IDentityのもと、お客さまのニーズにあった付加価値の高い情報サービスを提供し、情報化社会に貢献することを経営の基本方針としています。「私たちはWaku-Wakuする未来創りに参加します」というミッションの実現に向けて、努めていきます。
(2)中長期的な会社の経営戦略
<経営環境・経営戦略等>
情報サービス業界において、デジタルトランスフォーメーション(DX)に関連する顧客投資は引き続き拡大傾向にあります。とりわけ顧客企業の競争力強化に寄与するようなコンサルティングや、先端技術を活用した高度なサービスへの要求が高まり、経営環境が大きく変動しています。
IDホールディングスグループは、コンサルティングから、ソフトウェア開発、ITインフラ、システムマネジメント、サイバーセキュリティ、教育、ヘルプデスクまでワンストップで提供しています。とくにシステムマネジメント分野においては、他社にない大規模かつ高品質なサービスを実現し、高い顧客満足度を獲得してきました。また、金融、公共、製造業など、幅広い業種のミッションクリティカルな基幹系システムを長期にわたってサポートし、豊富な業務知識と経験を蓄えてきました。
IDホールディングスグループはこうした事業の強みを活用し、デジタル技術に精通した技術者育成と各サービス領域の高度化に取り組んでいきます。
<中期経営計画について>
IDホールディングスグループは、2023年3月期を初年度とする3か年の中期経営計画「Next 50 Episode Ⅱ 『Ride on Time』」のもと、IDホールディングスのDXポートフォリオに沿ったDXサービスの強化、大手ITベンダーとの協業によるサービスの高付加価値化、管理部門の高度化による販管費率の改善などに取り組みます。
中期経営計画の最終年度である2025年3月期は、売上高320億円、営業利益25.5億円を目標に掲げていましたが、2023年3月期の業績状況を踏まえ、2023年4月28日に売上高350億円、営業利益30.0億円に上方修正しました。
2025年3月期は、利益率の高い高度運用・ITインフラ領域に経営資源を集中し、収益力の強化を図るとともに、利益をステークホルダーに還元する成長サイクルの実現を目指します。
(中期経営計画の概要図)
具体的には、以下の4つの基本戦略を掲げ、各施策に取り組んでいきます。
① ITサービス戦略
既存ITサービスに先端技術を活用してDXサービスとしてUP-Gradeしていくことを目指します。
IDホールディングスはDXサービスを「DX推進支援」と「自社ソリューション」の2つに大きく分類しています。「DX推進支援」では、大手ITベンダーとの協業を強化し、クラウド型リモート運用サービス(Smart運用)や、ニーズの高い技術分野(AI、ローコード等)を活用した次世代開発サービス(DX開発)に取り組みます。また、「自社ソリューション」では、成長分野であるクラウドやサイバーセキュリティを対象とした独自のソリューション開発体制を充実させ、サブスクリプション型ビジネスの拡大を図ります。
② 人材戦略
変化が激しい情報サービス業界においては、迅速に適応できるIT技術者の確保が求められます。IDホールディングスは、デジタルテクノロジーに精通した技術者、およびデジタルソリューションを活用した企画提案型人材の採用と育成を強化します。
また、国籍、性別を問わず、さまざまな経験や価値観を持つ人材の採用を積極的に行い、多様性のある組織作りを推進します。
③ ニューノーマル戦略
社内基幹システムの刷新や、情報共有基盤の導入によるデータの集約化とその利活用の促進、および社内管理業務のスリム化や業務プロセスの見直し等により、業務の効率化・高度化に努めます。
また、山陰BPOセンターや海外拠点を活用した本社機能の分散化や、事業部門への人員の再配置などを進め、各拠点の強みを生かした効率的な役割分担を実現するスマートな管理部門を構築します。
④ SDGs戦略
「私たちはWaku-Wakuする未来創りに参加します」を経営ミッションとして、従業員を含めたステークホルダーの皆さまとともに、持続可能な社会の実現を目指します。とくに本業である情報サービスを通じ、社会インフラを守るべく、サイバーセキュリティ対策の提供や、デジタル技術を活用した地方創生など、サステナビリティに関する課題への取組みをよりいっそう加速します。
IDホールディングスグループは、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるあらゆるリスクを的確に把握し、経営への影響を低減していくために、取締役会の諮問機関としてグループリスク管理委員会を設置しています。想定される各リスクを3つの主要リスク(経営・財務リスク、人事・労務・社会全般リスク、事業部門リスク)に分類、小委員会を設置し、リスクの洗い出しと対策の立案を行ったうえで、グループリスク管理委員会がその内容について議論、検証を行っています。
とくにIDホールディングスグループの事業業績、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてIDホールディングスグループが判断したものです。
(重要なリスク)
① 市場環境の変化について
デジタル技術を活用した事業革新(デジタルトランスフォーメーション:DX)の需要は引き続き拡大傾向にありますが、先端技術を活用した高付加価値分野への対応の遅れによる受注機会の逸失や競合他社に対する競争力の低下、また社会や経済情勢の変動による顧客企業のIT投資意欲の減退により、IDホールディングスグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
IDホールディングスグループは、中期経営計画においてDXを成長戦略の柱と位置づけ、パートナー企業と連携して顧客企業のDXを支援するとともに、今後の成長分野であるクラウドやサイバーセキュリティの領域におけるIDホールディングス独自のソリューション開発に取り組みます。また、DX関連分野における高度技術者や企画提案型人材を育成し、顧客ニーズにあった付加価値の高いサービスの提供に努め、市場環境変化に対応しています。
② 企業買収について
IDホールディングスグループは、M&Aによる事業の拡大を経営戦略のひとつとしています。しかしながら、市場環境の変化や不測の事態により、事業が計画どおりに進まない場合や、当初予定していた効果を得ることができない場合に、のれんの減損処理や関係会社株式の評価損を行う必要が生じる等、IDホールディングスグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
IDホールディングスグループは、それらを実施する場合には、対象企業の財務や税務、法務等について会計士や弁護士等の専門家によるデューディリジェンスを行うことにより、事前にリスクを回避するように努めています。また、実施後は出資先の取締役会等への陪席、または決算資料等の精査により、経営状況を定期的にモニタリングし、IDホールディングスグループの経営成績および財政状態への影響の把握に努めています。
③ グローバル事業について
IDホールディングスグループは、事業戦略の一環として、中国、シンガポール、ミャンマー、米国、ヨーロッパを中心にグローバル事業を推進しています。しかしながら、グローバル経済や為替等の動向、取引をめぐる法規制、商習慣の違い、政治的・社会的変動等のさまざまな要因が、IDホールディングスグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
各海外拠点の経営状況や外部環境の変化等については、グローバル統括部が中心となって適宜把握するとともに、個別のリスク事象についてはグループリスク管理委員会において内容の把握や状況確認、対策の進捗確認や効果検証を行い、リスク低減に取り組みます。
なお、ミャンマーに関しては、不安定な政治情勢が長期化していることから、2023年3月31日をもって営業を終了いたしましたが、IDホールディングスグループの業績に与える影響は軽微です。
④ 人材確保について
最新技術への対応、顧客満足度の向上には、優秀な人材の確保と育成は重要な課題です。しかしながら、人材の確保・育成ができない場合、また、事業変革にともなうニーズにあった人材の補充ができない場合には、IDホールディングスグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
IDホールディングスグループは、国内・海外で新卒および中途採用により付加価値の高い人材確保に努めており、入社後から計画的ローテーションとトレーニングにより、高度技術者への育成・推進を図っています。また、顧客ニーズの変化へ対応するため、リスキルを進めるとともに、新規ビジネスを模索していきます。
⑤ 情報管理について
IDホールディングスグループは、常に情報セキュリティの維持・向上を図り、お客さまに満足いただけるサービスの提供に努力しますが、万が一、不正アクセスや重大なエラー等により、取引に関する情報の紛失、改ざん、漏えい等を発生させた場合には、IDホールディングスグループの信用は失墜し、経営成績および財政状態にも影響を及ぼす可能性があります。IDホールディングスグループでは、個人情報をはじめとする情報資産を適切に取り扱うため「情報管理基本方針」、「プライバシーポリシー」等各種規程を整備しており、2022年4月施行の改正個人情報保護法にも対応済です。
また、情報管理全般について組織横断的に協議を行う情報管理委員会を設置し、情報管理体制を強化するとともに、サイバーセキュリティにかかる専門チーム(CSIRT)が中心となり各種セキュリティ対策の強化とインシデント発生時の対策に取り組んでいます。
社員に対しては、定期的なサイバー攻撃対応演習の実施、法令に対応した規程改訂に関する教育を行い、コンプライアンス意識のさらなる向上に努めています。さらに、PマークおよびISO27002の認証を取得し、維持・継続しています。
⑥ サステナビリティについて
第2「事業の状況」2「サステナビリティに関する考え方及び取組」(1) ESG関連をご参照ください。
⑦ 気候変動への取組みについて
第2「事業の状況」2「サステナビリティに関する考え方及び取組」(2) 気候変動への取組についてをご参照ください。
⑧ 自然災害・紛争・テロ・パンデミックレベルの感染症等について
地震・台風・洪水といった大規模な自然災害に関連するリスクは年々高まる中、世界各地で発生する紛争・テロやパンデミックレベルでの感染症等による被害は完全に回避できるものではなく、想定規模を超える被害発生時には、IDホールディングスグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
IDホールディングスグループは、様々なイレギュラー事象が発生し、業務遂行が阻害されるような場合であっても、その影響を最小限に抑えるべく、危機管理マニュアルおよび業務継続計画(BCP)を制定しています。また、山陰BPOセンターに本社業務を一部移管しており、一極集中によるリスクの低減を図るとともに、テレワークをはじめとする働き方の多様化も引続き進めていきます。今後も食料・衛生用品の備蓄、各種マニュアルの見直しや安否確認システムを活用した定期的訓練の実施により、業務継続性確保に努めています。
⑨ ソフトウェア開発およびITインフラ業務遂行について
IDホールディングスグループにおけるソフトウェア開発およびITインフラ業務の売上比率は、当連結会計年度44.2%を占めています。高度化、複雑化、短納期化する当業務においては、開発途中での要件変更、品質の低下、納期遅延等の問題が発生した場合、プロジェクト完遂のための追加費用発生や損害賠償責任によって採算が悪化し、IDホールディングスグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
IDホールディングスグループでは、これらのリスクをヘッジするために、ISO9001に準拠した品質マネジメントシステムを導入しています。新規大型案件の引合いを受けた際には受注検討会を開催し、取引方針、採算性、要員体制、技術対応力、技術蓄積の可能性等について経営的判断に基づく検討を行います。また、品質管理部門が各プロジェクトの提案、見積段階から納品に至るまでのプロセスをとおしたリスク分析・管理を実施し、プロジェクト遂行中のQCD(品質、コスト、納期)状況を定期的にレビューすることで、早期の異常検知につなげ、不採算案件の発生防止に努めています。
また、プロジェクト管理強化の対策として、グローバル・イノベーションセンター(GIC)を設置し、プロジェクト型組織でのプロジェクト統括管理を行う体制を構築しています。この組織により、一括受託型プロジェクトの管理強化、ならびに柔軟かつ適正な人員配置を行っています。
⑩ システムマネジメント業務遂行について
IDホールディングスグループにおけるシステムマネジメントの売上比率は当連結会計年度44.7%を占めています。システムマネジメント業務において、誤操作等によるシステム障害や情報提供の遅延等を発生させる可能性は、皆無ではありません。大規模なシステム障害等を発生させた場合、損害賠償責任に発展することによって、IDホールディングスグループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
IDホールディングスグループでは、このような障害を未然に防止するため、「影響度の高い業務の再鑑体制徹底」、「ツールによる自動化推進」等を実施しています。また、品質管理部門を設け、「障害の未然防止研修」「障害要因分析・フィードバック」「現場立ち入り検査」等を企画実施しています。さらにISO9001認証を取得し、品質向上に向けた継続的改善を図っており、大規模なシステム障害は発生していません。
さらに、IDホールディングスグループのコアビジネスであるシステムマネジメント業務は、DXが推進され、既存システムに対する保守費の削減、自動化、パブリッククラウドの利用、主要顧客に次世代システムへの移行やセンター集約も進み、大きな転換期を迎えており、従来の単純なオペレーション業務に限れば、規模が縮小する可能性があります。
IDホールディングスグループは、システムマネジメント業務の将来性を鑑みた業務の付加価値を高めるオペレーションの自動化等のDX施策を推進するとともに、要員のスキルチェンジも進めています。
また、AIによる自動化や、遠地でのリモート運用支援による効率化、低コスト・高品質なSaaS型のシステム運用やメタバース上でつながるバーチャルなシステムオペレーションセンター(ID-VROP)の販売などの「Smart運用サービス」を推進しています。
⑪ パートナー会社からの要員調達について
IDホールディングスグループは、案件ニーズにマッチした人材の調達、および受注量増減に対して機動的に対応するため、パートナー会社からの要員調達についても積極的に進めています。しかしながら、市場の変化により計画を大きく超える受注量の増減が急激に起きた場合には要員調達の不調、または、要員リリースがタイムリーに行えないことによって、IDホールディングスグループの経営成績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
IDホールディングスグループは、パートナー会社に対し定期的にパートナー会や勉強会を実施することにより、事業方針や案件情報、トラブル事例共有等の情報交換を密にし、コアパートナー会社との協力関係をさらに深め、一括案件受注体力があり品質管理が期待できる協業体制を構築し、品質の向上と要員の調達力向上に努めています。
さらに、とくに需要が増加していくDX関連技術については、IDホールディングスグループの施策と人材育成方針等の情報を開示し、IDホールディングス社員の育成とあわせてパートナー会社の技術者育成を支援することによって、高度技術人材の確保に努めています。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー