トーセ(4728)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】トーセグループは、トーセ及び連結子会社3社並びに関連会社1社により構成されております。主にゲームソフトやモバイルコンテンツに関する企画・開発・運営などの受託を行っております。トーセグループにおける各報告セグメントの主要な事業の内容等は、以下のとおりです。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。セグメント国名会社名主要な事業内容ゲーム事業日本株式会社トーセ家庭用ゲーム機、スマートフォン、アーケード向けのゲームソフトの企画・開発・運営などの受託中国東星軟件(杭州)有限公司ゲーム、モバイルコンテンツの開発フィリピンTOSE PHILIPPINES, INC.ゲーム、モバイルコンテンツの開発その他事業日本株式会社トーセ非ゲーム領域におけるデジタルコンテンツの企画・開発などやソリューションサービスの提供などを中心とした新しいビジネスの創出株式会社フォネックス・コミュニケーションズゲームソフト以外のコンテンツ事業、新規事業の創出 (注) TOSE PHILIPPINES, INC.は、2024年8月に解散を決定し、清算手続き中です。 以上の企業集団等について事業系統図は以下のとおりです。
有価証券報告書(2025年8月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、トーセグループが判断したものです。 (1) 会社の経営の基本方針トーセの経営方針経営理念 :永遠に続く会社づくり使命 :より良い製品とサービスを社会に提供し、健全で豊かな社会の実現に寄与するスローガン:地球のココロおどらせよう。 トーセグループは、「永遠に続く会社づくり」を経営理念に、従業員や顧客、地域社会などのすべてのステークホルダーとともに、継続的に成長していくという考え方を根底として、事業活動を推進しております。トーセグループは設立以来、特定の資本系列下ではない独立系のデジタルコンテンツ開発会社として、ゲームソフトメーカーやコンテンツプロバイダをはじめとする幅広い業種の顧客に対し、ゲームソフトやモバイルコンテンツなどの企画提案から開発、運営に至る幅広いサービスを提供してまいりました。そのなかで、ディベロッパー専業としては質・量ともにトップクラスの人的基盤を構築しております。その開発人財が、変化の激しい業界の中で常にアップデートしてきた開発技術と知見に裏打ちされた、高い開発品質を軸として、人々のQOL向上に貢献し、社会の幸福度増加に寄与し続けることを、トーセグループの使命としております。この使命をさらに発展させていくため、トーセグループが主にデジタルエンタテインメントのフィールドで蓄積してきた開発技術力を応用し、他のフィールドでも発揮していきたいと考えております。 (2) 目標とする経営指標トーセグループは、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益及びROE(自己資本利益率)を重要な経営指標と位置づけ、収益性と資本効率の向上に取り組んでおります。 (3) 経営環境及び対処すべき課題2026年8月期のゲーム事業につきましては、国内のスマートフォンゲーム市場は競争の激しい状況が継続しており、新規コンテンツの投入は慎重に検討される傾向が続くと考えられることから、トーセは引き続き、スマートフォンゲームよりも家庭用ゲーム機向けの開発依頼を優先し、開発技術の向上や知見の蓄積に取り組む方針です。したがって、スマートフォンゲームの新規開発は期初時点では計画しておりません。一方で、家庭用ゲーム機関連ではNintendo Switch 2の普及が進むことが見込まれ、対応ソフトの開発も活発化してくることが予想されます。グローバルの市場規模は高い水準を維持しており、需要を取り込める余地は多くあります。トーセにおいては、マルチプラットフォームで展開する新規タイトルの開発や、既存タイトルのNintendo Switch 2向けへの適応などに取り組んでまいります。2026年8月期には、これまでに進めてきた複数の主要な開発プロジェクトのうちいくつかが終盤を迎える予定であり、入れ替わりに新しい開発プロジェクトの立ち上げが重なる見通しです。以上のことから、スタッフをスムーズに新しいプロジェクトへシフトさせながら、2025年8月期末にまだ見られた開発人財における稼働状況の空きを適正水準まで解消していくことが肝要となります。また2025年8月期はレベニューシェア(開発したタイトルの販売に応じて分配される成功報酬であり、原価を伴わない収益)が想定を超えて発生しましたが、2026年8月期はクライアントによるソフトの販売時期等から貢献するタイトルが限られる見込みであることや、現在携わっているスマートフォンゲームの運営は縮小傾向にあることから、レベニューシェアは減少する見通しであり、そのためゲーム事業では営業減益となる予想です。非ゲーム領域におけるトーセを取り巻く環境といたしましては、エンタテインメント性を持つ多様なコンテンツサービスがグローバルで拡大しており、ビジネス機会の幅も広がっています。これをとらえ、トーセのその他事業では、新たな領域に向けたコンテンツやIP関連サービス等の提供や、従前より技術やノウハウを蓄積してきた教育関連分野、また教育と親和性の高いメンタル・ウェルビーイング分野を中心に、多様な業種に対して働きかけ、新しいビジネスの創出を進めてまいります。そのことから、2026年8月期は市場調査や研究開発等に一層注力する投資フェーズとなり、加えて2025年8月期に寄与した教育関連のコンテンツ開発の剥落もあることから、その他事業では減収減益を予想しております。 中期的に取り組むべき課題としては、以下図のとおり、ビジネス面での2点、リソース面での2点を相互に作用させて、優先的に対処しております。 ゲーム領域では、高性能プラットフォーム向けゲームやリメイクタイトルなどの開発を主軸に、優れた企画提案と堅実なコンテンツ開発力を強みとして、既存・新規、国内・海外問わず、より多くのクライアントから選ばれるパートナーを目指し、事業成長と収益性向上を図ってまいります。 一方、非ゲーム領域では、既に実績のある教育関連分野や、その知見を応用できるメンタル・ウェルビーイング領域、またIP活用を含む幅広いエンタテインメント領域などにおいて、社会の課題やニーズを捉え、トーセの開発技術やノウハウの応用力、コラボレーションの企画力を活かして製品・サービスを開発・展開するマーケット・インのアプローチで、新しいビジネスの創出に取り組んでまいります。それらの事業拡大を支える基盤強化のために、開発技術の継続的な高度化、生産性の最大化に取り組んでおります。開発スタッフによる研究機会の拡充と社内展開の強化により、AIを含む先端技術やハイエンド開発の知見等を継続的に取り込みます。また、すべての部門でAI活用やDX推進によって業務を効率化し、クリエイティブ業務や、成長施策に投下する時間を拡大してまいります。そして、各職種、各スタッフの専門性や開発キャパシティを引き上げ、大規模で難度の高い開発に挑戦できる人財やチームの育成に努めます。 また、人的資本の拡充、組織の最適化を進めてまいります。社内教育の充実とキャリア採用の強化によって、開発人財の質を一段と高めます。そして引き続き、職場環境の改善、キャリア形成への支援、報酬・評価制度のアップデートなど、多面的な施策を推進し、従業員エンゲージメントの向上を図ります。さらに建替えを進めている長岡京新オフィスビルを活用して、クリエイティブな開発を促進する職場環境を構築し、柔軟で活力ある組織体制へ転換してまいります。以上のような中期的な取り組みで、さらなる付加価値の向上に努めてまいります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合にトーセグループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。トーセグループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、トーセ株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてトーセグループが判断したものです。 (1) 事業環境に関するリスク① 市場動向についてトーセグループが事業を展開しているデジタルコンテンツ市場においては、技術の進化やユーザーの嗜好の変化が加速しているなど、市場環境が変化する速度が上がっております。トーセグループは、そのような事業環境の変化に適宜対応できるよう、技術の研鑽とトレンドの分析を継続的に行う体制を確立し、事業の強化を図っております。しかしながら、予期せぬ要因により市場の発展が阻害される場合には、トーセグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。 ② 技術革新についてトーセグループが取り組む事業分野においては、コンテンツを供給するプラットフォームの変遷や多様化が進むとともに、ARやVRなどのクロスリアリティ技術や、AI等を活用したコンテンツの台頭など、今後もさらなる技術の進化が見込まれ、技術環境が著しく変化しております。トーセグループは、これらの変化に柔軟に対応するために、先進的で高度な技術やノウハウの蓄積に取り組んでおります。しかしながら、そうした急速な技術革新への対応に時間がかかる場合は、トーセグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。 ③ 他社との競合についてトーセグループが取り組む事業分野においては、数多くの競合他社が存在しております。トーセグループは、企画から開発・運営までワンストップでサービスを提供できる国内最大級の開発体制を擁していることに加え、日々向上を続けている開発技術力や、長年にわたり培ってきたノウハウや企画力によって質の高い魅力的なコンテンツを供給し続けることで、他社との差別化を図っております。しかしながら、トーセグループの優位性を上回るような競合他社が出現した場合には、次第に顧客からの依頼は減少し、トーセグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。 (2) 受託開発に関するリスク① 収益認識についてトーセグループでは、ゲームを中心とするデジタルコンテンツの企画・開発・運営などが主な事業であり、主に受託契約を締結しております。当該契約については、一定の期間にわたり履行義務が充足されると判断し、履行義務の充足に係る進捗度に基づき収益を認識する方法を採用しております。履行義務の充足にかかる進捗度の測定は、各報告期間の期末日までに発生した開発原価が、予想される開発原価の合計に占める割合に基づいて行っております。また、契約の初期段階において、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができないが、発生する費用を回収することが見込まれる場合は、原価回収基準にて収益を認識しております。原価の予想精度を高めるよう取り組み、また、プロジェクトの進行に伴う予想原価の変動も含めて異常値の有無を確認するなどの適切な体制を構築し運用しておりますが、開発途中において顧客側の事情等により、当初定めた仕様や工期の変更に伴う作業工数の増加が生じ、予想される原価が増加する可能性があります。その場合には、進捗度に変動が生じ、トーセグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。 ② 開発期間の長期化についてトーセが主力としているゲームコンテンツの開発期間は、長いもので3年を超えるものも増えております。開発が長期間にわたるため、計画段階において予測した開発期間と実際の開発期間に差異が生じる可能性があります。トーセグループは、受託契約の締結に際し、長期間にわたる大型かつ包括的な契約を避け、複数の個別契約に分割して影響を最小限にするなど対応をしておりますが、仕様追加や納期変更など計画段階では想定できなかった事態が生じた場合、その結果によっては、トーセグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。 ③ コンテンツの瑕疵についてトーセグループは、顧客に納入するコンテンツを高い品質に保つため、開発スタッフ以外にも数多くの検査専門スタッフを活用して、コンテンツの厳しい社内検査を行っております。しかしながら、トーセグループが顧客に納入したコンテンツに瑕疵が発生しないという保証はなく、大規模な改修の費用や、改修でサービス中断を余儀なくされた場合に逸失した収益などの、損害賠償請求を受けることも考えられます。その結果によっては、トーセグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。 (3) 新規事業に関するリスクトーセグループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を進めるため、積極的にビジネス領域の拡大に取り組んでおります。これにより、費用が先行し、利益率が低下する可能性があります。また、見通しとは異なる状況が発生することなどにより新サービスや新規事業の展開が計画どおりに進まない場合、トーセグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。 (4) 組織体制に関するリスク① 人財の確保についてトーセグループは、コンテンツの企画・開発・運営に関する事業においてアーティストやプログラマー、音楽や効果音に取り組むサウンドクリエーターなど特殊技術を持つ数多くの人財を活用しております。質の高いサービスを安定的に供給するためには、事業部門を中心に極めて高度な技術力・企画力を有する人財が要求されていることから、当該人財の採用及び既存の人財のさらなる育成・維持に積極的に努めております。しかしながら、人財の獲得競争は激しさを増す一方であるなか、これらの人財がトーセグループより流出した場合や、トーセグループの採用基準を満たす優秀な人財の確保や人財育成が計画どおりに進まなかった場合には、トーセグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。 ② 内部管理体制についてトーセグループは、企業価値の持続的な向上を図るために、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると認識しております。業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらには健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要と認識しており、内部管理体制の充実に努めております。しかしながら、事業の急速な拡大により、内部管理体制の構築が追いつかないという事態が生じる場合には、適切な事業運営が困難となり、トーセグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。 (5) 法的規制・訴訟に関するリスク① 法的規制についてトーセグループが取り組む事業分野においては、「著作権法」、「特許法」、「商標法」、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(アミューズメントマシンに関する規制)」、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」、「下請代金支払遅延等防止法」及びその他関連法令の規制を受けております。また、主に人財を活用する事業であることから、「労働基準法」及び関連法令の遵守にも特に留意する必要があります。これらの法的規制は、社会状況の変化に応じて、今後も適宜改正ないし解釈の変更などがなされる可能性があり、これらに的確に対応できなかった場合には、トーセグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。 ② 情報管理についてトーセグループは、個人情報や開発・営業に係る機密情報を保有しております。こうした重要な情報資産を安全に保護し、適正に管理・運用するため、個人情報保護法等の関連法規の遵守や機密保持を含めた契約の締結などの徹底に加え、社内教育や自己研鑽によって従業員の情報リテラシーを高めることに努めております。しかしながら、不正アクセスやサイバー攻撃、自然災害などの外部からの脅威、また、誤操作等のヒューマンエラーや意図的な不正などの内部からの脅威などにより、これらの機密情報が漏洩した場合、トーセグループの信用失墜や損害賠償請求により、トーセグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。 ③ 知的財産権の侵害についてトーセグループが取り組む事業分野においては、「著作権」、「特許権」、「商標権」、「実用新案権」、「意匠権」などの知的財産権が関係しております。そのため、知的財産権に関する十分な調査を行っておりますが、第三者の知的財産を侵害しているかどうかをすべて調査、把握することは事実上困難です。トーセグループのコンテンツ、技術、商標などが第三者の知的財産を侵害し、ロイヤリティの支払や使用差止、損害賠償を請求された場合、トーセグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。 ④ 第三者との紛争についてトーセグループは、役員、従業員の法令違反などの有無に関わらず、顧客、株主、従業員を含む第三者との予期せぬトラブル、訴訟などが発生する可能性があります。その結果によっては、企業イメージが低下する可能性があるほか、多大な訴訟対応費用などが発生し、トーセグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。 (6) 有価証券の保有に関するリスクトーセグループは、余剰資金の有効活用のため、現預金や換金性の高い有価証券を保有しております。これらの資産は国内外の株式や債券などに投資し、安全かつ効率的な資産運用を行っておりますが、株式及び債券市場、為替相場、経済情勢などが急激に変動した場合には、保有する有価証券の減損や評価損が発生し、トーセグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。 (7) 情報セキュリティに関するリスクトーセグループは、事業部門・コーポレート部門両方の業務において様々な情報システムを活用しており、これらのシステムが複雑に連携するなかで、膨大かつ機密性の高いデータを取り扱っております。こうした情報システムに対しては、コンピュータウイルスやランサムウエアなどによるマルウエア感染、不正アクセスや故意・過失による情報漏洩、自然災害、システム故障などの「脅威」が高まっており、その被害も甚大になる傾向にあります。トーセグループでは、アンチウイルスソフトウエアの導入や、クラウドの利用、従業員に対するセキュリティ教育などで対策しておりますが、それら対策の不足や、ミス・不備などの「脆弱性」を突かれることによって障害が発生した場合、業務が停止したりトーセの情報資産の価値が損なわれたりすることによって、トーセグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。 (8) 地政学に関するリスクトーセグループは、フィリピンと中華人民共和国に子会社を有しております(なお、フィリピンの子会社については現在清算手続き中です)。日常的に現地の情勢を把握し、突然の機能不全等重大な事態は避けるよう、情勢に応じた対策を前広に講じるよう努めておりますが、所在国・周辺国の政策や情勢次第で、子会社の事業活動に影響が及ぶ可能性があります。また、トーセグループは海外の顧客との取り引きも今後拡大していきたいと考えております。取り引きの際には、関連地域の情報収集を徹底し、事前にリスクと対策をよく検討し、常に適切な対応が素早くとれる体制で臨んでおります。しかしながら、顧客の国の情勢や政策等がトーセとの取り引きに影響し、それがトーセグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。トーセグループは顧客とのコミュニケーションを非常に重視しており、密に行っておりますので、そのような点からも、早い段階でリスクをキャッチし、対策を講じることに努めてまいります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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