NCD(4783)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】NCDグループは、NCD及び子会社6社で構成されており、システム開発事業、サポート&サービス事業及びパーキングシステム事業を主として行っております。 NCDグループ企業とセグメントとの関連は、次のとおりであります。 セグメント 事業内容システム開発事業 NCD NCDソリューションズ㈱ NCDテクノロジー㈱ ㈱ジャパンコンピューターサービス 天津恩馳徳信息系統開発有限公司システム構築ソリューションパッケージソリューションアプリケーション保守・運用ソリューション サポート&サービス事業 NCD NCDソリューションズ㈱ NCDテクノロジー㈱ ㈱ジャパンコンピューターサービスインフラ構築ソリューションインフラ保守・運用ソリューション業務サポートソリューションパーキングシステム事業 NCD NCDプロス㈱ NCDエスト㈱駐輪場の設営・運営・管理受託駐輪場管理システムの販売及び運営自転車関連の総合コンサルティングその他 NCD NCDソリューションズ㈱ NCDプロス㈱その他のサービス 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中には、様々な業績予想及び目標数値、並びにその他の将来に関する情報が開示されております。これらの業績予想及び目標数値、並びにその他の将来に関する情報は、将来の事象についての当連結会計年度末現在における仮定及び予想、並びにNCDグループが現在入手可能な情報や一定の前提に基づいているため、今後、様々な要因により変化する可能性があり、これらの予想や目標の達成及び将来の業績を保証するものではありません。 (1)経営方針社会環境が大きく変化するなかで、NCDグループは、事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献するとともに、企業価値を向上させ持続的に成長していくため、最上位概念として社会における存在意義を示すパーパスを制定しております。 <パーパス>社員、お客様や社会のすべての人に寄り添い、多様性を尊重するという創業以来の企業文化を大切に、ユニークな技術とサービス、ダイナミックな発想により、社会課題を解決していくことで、誰もが活き活きとわくわく胸躍るような明るい社会を実現させることが、NCDグループの存在意義であるとの認識のもと、以下のとおり「人の鼓動、もっと社会へ。」をパーパスとして制定しております。 <経営理念>ユニークな技術とサービスにより、明るい未来に貢献する。 <ビジョン>ワクワク・イキイキと働く環境を通して、お客様や社会と共に、より多くの価値を創造する企業へ NCDグループは、パーパスの実現に向け、サステナビリティ推進を重要な経営戦略と位置づけ、DX推進や人的資本経営への取り組みなどを積極的に行い、持続的成長と企業価値向上に努めております。 (2)経営戦略、目標とする経営指標<経営環境>NCDグループを取り巻く環境は、人口減少・高齢化の進行、DXの進展、クラウドやAIなどの先端IT需要の増加、サステナビリティへの意識の高まりなど、刻一刻と変化を続けています。2027年3月期におけるわが国経済は、雇用や所得環境が改善するなか、景気は緩やかな回復基調で推移する一方で、物価の上昇や為替の変動、米国の通商政策、中東情勢等の影響により、先行き不透明な状況が続いております。このような状況下、NCDグループの属する情報サービス業界におきましては、生成AIの更なる活用推進に加え、レガシーシステムのクラウド移行やオープン化の動きも見られるなど、IT投資は堅調に推移しています。一方で、外部要員費の上昇や、人材確保のための賃上げ等により人件費が増加傾向にあり、中途採用市場での競争も厳しさを増しています。 駐輪場業界におきましては、人手不足に伴う駐輪場の無人化需要や、都市再開発に伴う新規開設及び駐輪場老朽化に伴う機器入替の需要が底堅く推移しています。 <中期経営計画>NCDグループは、2027年3月期から2029年3月期までの3年間を対象とした中期経営計画「Vision2029」(以下、「本中計」という)を策定いたしました。 グループビジョン実現に向けたファーストステップである 2024年3月期~2026年3月期を対象とした前中期経営計画「Vision2026」においては、基本方針『既存ビジネスの付加価値向上と新しいビジネスの創出による更なるNCDバリューの追求』『企業価値向上に向けた経営基盤の強化』『最適なグループ事業体制の再構築』のための様々な施策に取り組んだ結果、一定程度の進展がありましたが、収益性の改善や事業の高付加価値化等、残された課題もあります。 〔前中期経営計画「Vision2026」基本方針の振り返り〕 〔前中期経営計画「Vision2026」主要セグメント別業績の推移〕 残された課題と、外部環境の変化を踏まえつつ、NCDグループが、競争優位性を高め本質的な顧客課題の解決に貢献していくためには、高い専門性と提案力を備えた、より高付加価値なビジネスモデルへの転換を早期に実現すると共に、中長期目線での成長領域の育成により一層注力していく必要があると認識し、『より明確な「強み」の構築による高付加価値ビジネスへの転換と、新たな成長領域の創出』を基本方針とした新中期経営計画「Vision2029」を策定いたしました。 〔本中計の位置付け〕 〔本中計の基本方針〕 <経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標>NCDグループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、本中計の最終事業年度である2029年3月期の連結売上高、連結営業利益、売上高営業利益率、ROE、ROICであります。当該指標を採用した理由は、投資家がNCDグループの経営方針・経営戦略等を理解するうえで重要な指標であり、経営方針・経営戦略等の進捗状況や企業価値の的確な把握が可能であると判断するためであります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題IT関連事業におきましては、業務効率化や競争力強化を目的としたDX投資が継続する中、AI活用に向けた取り組みやデータ基盤整備への需要が拡大しているほか、クラウドシフトやマイグレーションを含む既存システムの刷新需要も高水準で推移しており、IT投資は引き続き堅調な状況が続いています。一方で、外部要員費の上昇や、人材確保のための賃上げ等により人件費が増加傾向にあり、中途採用市場での競争も厳しさを増しています。このような中、NCDグループでは高度IT人材の育成や、即戦力となる中途採用者の確保に注力しております。また、AIをはじめとする先端ITの積極的な活用を通じて、顧客企業の生産性向上や競争力強化に貢献するなど、コンサルティング機能の拡充により、上流工程案件の受注拡大を図ってまいります。加えて、営業体制の強化やグループ間のシナジー効果をより発現させることにより、新規顧客の獲得及び既存顧客の領域拡大に取り組んでまいります。パーキングシステム事業におきましては、人手不足に伴う駐輪場の無人化や、駐輪機器の老朽化に伴う機器の入替等の需要により底堅く推移しています。一方で、建築資材高騰等による、都市再開発計画の延期や中止のリスクについては注視が必要です。駐輪場利用者数も安定して推移していますが、電動キックボードをはじめとした多様なモビリティの出現や、2026年4月から道路交通法が改正されたことにより、自転車の通行空間が注目されるなど、自転車利用環境に大きな変化が生じています。このような中、NCDグループでは、人手不足を補う月極駐輪場管理システム「ECOPOOL」の拡販や駐輪場の料金改定、IT活用による管理運営の最適化に引き続き取り組みます。また、次世代駐輪システムの開発を進め、多様化するモビリティへの対応や、更なる利便性の向上に努め、誰もが安心して移動できる社会の実現を目指します。なお、2027年3月期通期連結業績につきましては、「Vision2029」の推進に伴い戦略投資として、人的資本や次世代駐輪場開発、DX推進、新規事業等への投資を計画しております。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】NCDは、代表取締役社長を委員長とする「リスク管理委員会」を設置し、リスク管理に関する重要方針の決定やリスク管理体制の整備等のほか、NCDグループの事業に影響を及ぼす可能性のあるリスクの特定、評価、対策等について審議を行い、取締役会に報告しております。有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、別段の記載のない限り当連結会計年度末現在においてNCDグループが判断したものであります。 (特に重要なリスク)(1) 経済状況国内外の経済が停滞した場合、企業のIT投資抑制も想定されることから、NCDグループのIT関連事業の業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、首都圏を中心とした再開発プロジェクトや商業施設リニューアル等が抑制された場合、新たな感染症の出現などにより各種行動制限が課された場合などにおいて、NCDグループのパーキングシステム事業の業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、世界情勢不安や為替変動の影響による原材料の価格高騰や供給面での制約なども、パーキングシステム事業に悪影響を及ぼし、NCDグループの経営成績及び財政状態を悪化させる可能性があります。NCDグループでは、IT関連事業において、労働集約型から高付加価値なサービス提供型へのビジネスモデルの転換による高収益化を目指すとともに、パーキングシステム事業の構造改革によって改善された収益基盤を維持、強化し、影響を最小限に抑えるよう努めています。 (2) 人材の確保・育成NCDグループの事業は人材に大きく依存しており、専門性及び付加価値の高い優秀な人材の確保や育成が極めて重要な課題となっております。しかしながら、人材の確保・育成が想定通りに進まない場合や、人材の流出が抑制できない場合などにおいて、NCDグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。NCDグループでは、人材の価値を最大限に引き出す人的資本経営への取組みをさらに強化しています。具体的には、「自律的なキャリア形成と対話を通じた組織風土の改革」を基本コンセプトとした人材戦略を策定し、人財開発と組織開発を両輪とした人材マネジメントの変革を図っています。また、優秀な人材の確保につきましては、採用広報の強化に取組んでいるほか、地方拠点(九州地区)、海外(韓国)での採用にも注力しております。さらにNCDグループのパーキングシステム事業の駐輪場管理業務においては、多くのシルバー人材を雇用しており、高齢化社会への対応も進めております。 (3) 情報セキュリティNCDグループは、お客様の個人情報を取り扱っており、また他企業の機密情報を受け取ることもありますが、これらの情報がサイバー攻撃などの違法行為、不正または過失、システム障害等により外部に流出する可能性があります。また、NCDグループの営業機密が不正または過失により流出する危険があります。さらに、NCDグループ又は顧客に関する情報を取り扱う外注先において情報セキュリティ事故が発生した場合にも、NCDグループの信用低下等を通じて、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。NCDグループでは、定期的に脆弱性診断を行い、サイバーセキュリティ対策の強化を進めております。また、ISO/IEC27001(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証やプライバシーマークの取得を通じ、生成AIを含む新たな技術の利用に伴うリスクにも留意し、IT環境の変化に即した体制整備及び各種セキュリティ対策を講じております。加えて、外注先に対する情報管理体制の確認等を実施することにより、内部不正に対する抑止力の強化及び情報漏洩リスク等の回避を図っております。 (4) 新技術への対応NCDグループが属する情報サービス業界においては、技術革新のスピードが速く、これらに適切に対応できない場合、競合他社との競争力が低下し、顧客のニーズに応えることができず、市場シェアの低下や顧客離れを起こし、IT関連事業の業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、システムの品質低下やセキュリティの脆弱性が生じることで、NCDグループに対する評価・信用が低下する可能性があります。NCDにおきましては、研究開発や人的資本に計画的に投資を行っていくことで、DX関連や生成AI等の先端IT技術面の強化、先端IT技術・高度マネジメント人材を中心とした人材の獲得と育成を図り、新技術への対応を適切に行ってまいります。一方で、これらの技術の活用に伴う情報管理や品質確保に関するリスクにも適切に対応してまいります。 (5) 特定取引先への依存メットライフ生命保険株式会社は、NCD連結売上高の10%以上を占めるIT関連事業における主要な顧客でありますが、仮に、取引規模が急激に縮小するような場合や取引が停止になる場合、NCDグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。その対策として、同社のニーズに的確に応えるべく高品質のサービス提供を継続していくとともに、IT関連事業においてNCDのサービスモデルの確立・進化等により新たな価値提案活動を展開し、顧客基盤の拡大を図っております。 (重要なリスク)(1) 外注先IT関連事業では、NCDグループにおいてリソースが不足している業務に関し、その都度、既存ベンダーを中心に外注を行っております。また、パーキングシステム事業におきましても、駐輪機器に関しNCDの技術要求に応えられる企業等に一部外注を行っております。外注先の選定については慎重を期しておりますが、同業他社との競合などにより優良な外注先を確保できない状況等が発生した場合には、NCDグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。NCDグループでは、経常的なコンタクトによる外注先動向等のフォローを行うと同時に、新たな外注候補先の発掘に努めてまいります。また、パーキングシステム事業における周辺業務については、可能な限りの内製化を進めております。 (2) コンプライアンスNCDグループでは、コンプライアンスの徹底を経営の基本原則として位置づけ、法令はもとより、社内規程、企業倫理、社会規範等の遵守を含む高いレベルの企業倫理の実践に努めております。しかしながら、内部統制の不備や監視体制の瑕疵等により、役職員による着服、横領などの不正行為が発生する可能性があります。これにより、NCDのレピュテーションや信頼性に悪影響を及ぼした場合、NCDグループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。NCDグループでは、コンプライアンス委員会が主体となり、役職員のコンプライアンス意識の醸成や定期的なコンプライアンス教育を行うとともに、内部通報制度を整備し、不正行為の発生防止、早期発見、早期対応に努めております。 (3) システム納入後の瑕疵システムの納入は、十分な顧客検証を経て検収に至りますが、実稼働段階において想定し得ない不具合が発生する場合があります。当不具合が、NCDグループの責めに帰すべき事由に起因するものであれば、NCDグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。それらの発生を未然に防ぐため、NCDグループでは、常に品質の向上に努めております。さらにシステムの不具合や欠陥を人的に検知できない事態を想定し、第三者検証ツールの導入も進めております。 (4) 自然災害等地震、津波、台風、洪水等の大規模な自然災害の発生や、テロや感染症等に見舞われ、NCDグループの従業員、事務所、駐輪場設備、システム・インフラ等に甚大な被害が生じた場合、NCDグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。NCDグループでは、大規模災害等が発生した際、人命第一とし、従業員及びその家族の安否確認、安全確保を最優先とすることを基本方針としており、安否確認システムを導入しております。重大な感染症の発生がみられた際は、その防止及び従業員とその家族の健康、安全を確保するため、感染状況等に応じ国内外出張や会議等の制限、従業員の体調管理・確認の一層の徹底ほか、テレワークや時差出勤の積極推進などの様々な対応を実施します。こうした不測の事態発生に備え、BCM(事業継続マネジメント)の推進に取り組み、BCP(事業継続計画)策定等による体制強化及び定期的な訓練に努めております。また、IT関連事業のマネージドサービス業務(24時間365日対応の障害監視・復旧、アプリケーションの維持・メンテナンス業務等)や、パーキングシステム事業のサポートセンター業務を、BCP拠点である長崎オフィスに分散し、事業継続性の向上に努めております。 (5) 法規制及び法改正NCDグループでは、顧客に社員を派遣してシステム開発等を行う場合があるため、労働者派遣法を遵守し、労働者派遣事業者として監督官庁への必要な届け出を行っております。また、業務委託先や外注先に対しては、取適法の適用を受けます。NCDグループの事業遂行に関連する法規制の遵守体制は整備しておりますが、今後、何らかの理由によりこれら及びこれら以外の関連法規制が変更される、または予期せぬ新たな法規制等が導入されることによる法令違反等により、社会的な信用失墜のみならず、発生した損害に対する賠償金の支払い、法令遵守対応のためのコスト増加等により、NCDグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。NCDグループでは、関連法規制等に関し、NCDグループの役職員に対する定期的な教育活動を継続しつつ、NCDの顧問弁護士や法務関係等の各種団体・会合などを通じ、タイムリーな法改正情報等の入手とNCDグループ内への情報展開に努めております。 (6) 不採算プロジェクトの発生NCDグループのシステム開発事業等においては、プロジェクトの各フェーズ単位での見積精度の向上やプロジェクトマネジメントの強化等により、不採算プロジェクトの発生防止に努めております。しかしながら、NCDグループの責任による納期遅延などが発生した場合などにおいて、NCDグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。NCDグループでは、各事業部によるプロジェクトマネジメントの強化等に加え、一定額以上のプロジェクトについては、NCD常勤役員を委員とする受注委員会を開催し、顧客に対する提案前の審議及び受注後の状況フォローを行うことで、適切なプロジェクト受注活動及び監視体制を整備しております。 (7) 減損NCDグループは、設備等の有形固定資産及びソフトウエア等の無形固定資産を有しております。当該資産のうち、市場価格の低下や稼働の低下が認められる場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損処理することとなります。このため、当該資産の価格相場の下落や事業収支の悪化により、NCDグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。NCDグループにおいて当該資産は、新規事業や既存事業拡大に伴う投資が多くを占めており、投資に際しては対象事業についての多角的な情報収集や適切な審査により機関決定を行っておりますが、想定以上に収益計画を下回る場合の対策についても、都度、迅速に講じるよう努めております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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