高砂香料工業(4914)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


高砂香料工業(4914)の株価チャート 高砂香料工業(4914)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

高砂香料工業グループは、高砂香料工業、子会社39社及び関連会社1社で構成され、フレーバー、フレグランス、アロマイングリディエンツ、ファインケミカルの製造・販売を主な事業内容として、さらに各事業に関連する研究及び不動産賃貸、その他の活動を展開しております。各地域、各事業における高砂香料工業及び関係会社の位置付け等は次のとおりであります。

 

地域

事業

事業のセグメント(注)

主な会社

日本

香料事業

フレーバー

高砂香料工業、

株式会社高砂ケミカル、高砂スパイス株式会社、

高栄産業株式会社、高砂珈琲株式会社、

高砂フードプロダクツ株式会社、

株式会社高砂アロマス、

株式会社高砂インターナショナルコーポレーション、

南海果工株式会社、高砂香料西日本工場株式会社

フレグランス

アロマイングリディエンツ

ファインケミカル

その他の事業

不動産賃貸、他サービス業

高砂香料工業、他2社

米州

香料事業

フレーバー

Takasago International Corporation (U.S.A.)、

Takasago de Mexico S.A.de C.V.、

Takasago Fragrâncias E Aromas Ltda.、
他1社

フレグランス

アロマイングリディエンツ

ファインケミカル

欧州

香料事業

フレーバー

Takasago Europe Perfumery Laboratory S.A.R.L.、

Takasago Europe G.m.b.H.、

Takasago International Chemicals (Europe), S.A.、

他8社

フレグランス

アロマイングリディエンツ

アジア

香料事業

フレーバー

Takasago International (Singapore) Pte. Ltd.、

Takasago International(India)Pvt. Ltd.、

PT.Takasago International Indonesia、

上海高砂・鑑臣香料有限公司、

上海高砂香料有限公司、高砂香料(広州)有限公司、

他7社

フレグランス

アロマイングリディエンツ

 

(注)香料事業における事業内容及び品目は以下のとおりであります。

<フレーバー>

飲料、アイスクリーム等の冷菓、菓子(キャンディー、ガム、焼き菓子等)、調理加工食品(冷凍食品、スープ、調味料等)等に使用されるフレーバー、天然香料、その他加工用食品素材(コーヒーエキス、果汁等)、その他の食品添加物及びその関連商品

<フレグランス>

衣料用洗剤・柔軟剤、香粧品、芳香剤等に使用される香料及びその関連商品

<アロマイングリディエンツ>

メントール、ムスク等の香料素材

<ファインケミカル>

医薬品中間体、触媒と有機電子材料等の精密化学品

 

 

 

 事業系統図は、次のとおりであります。

 


(注)1.会社名は書面の都合上、略称にて記載しております。

Takasago International Corporation (U.S.A.)…………TIC(USA)

Takasago de Mexico S.A. de C.V.…………………………TDM

Takasago Fragrâncias E Aromas Ltda.……………………TBR

Takasago Europe Perfumery Laboratory S.A.R.L.………TEPL

Takasago Europe G.m.b.H. …………………………………TEG

Takasago International Chemicals (Europe), S.A.……TICSA

Takasago International (Singapore) Pte. Ltd. ………TIS

Takasago International(India)Pvt. Ltd. ……………TII

PT.Takasago International Indonesia……………………PTTID

上海高砂・鑑臣香料有限公司 ………………………………STU

上海高砂香料有限公司 ………………………………………STY

高砂香料(広州)有限公司 …………………………………TIG

2.持分法適用の非連結子会社のTakasago de Centroamerica S.A.は休眠会社であり、重要性が乏しいため
記載を省略しております。


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

高砂香料工業グループは、企業理念「香りを原点とする革新的な技術を通して、新しい価値を創造し続ける」を基に、全従業員が共感し目指すことのできる、2040年の高砂香料工業グループの「ありたい姿」として「Vision 2040」を定めております。「Vision 2040」は「人にやさしく、環境にやさしく」をスローガンとしており、企業としての姿勢、社員としての姿勢を示す4つの理想像を挙げております。

 

「Vision 2040」

人にやさしく、環境にやさしく

1. 多様な価値観を尊重する

2. 自然と共生し、人々の生活に彩りを与える

3. 夢と誇りを持って未知の世界へ挑戦する

4. 常に高い技術を追求する、かけがえのない会社

 

この「Vision 2040」の下、社会的価値と経済的価値を創出し続ける企業グループとなるため、2024年度より中期経営計画「New Global Plan-2(NGP-2)」において3つの基本方針を定め、それに沿った経営を推進してまいります。

 

中期経営計画における骨子は次のとおりであります。

 

NGP-2 3つの基本方針

・ 海外の成長

・ 国内の収益性改善

・ サステナブルな経営

 

海外での売上高は年々増加傾向にあり、利益面においてもグループ業績全体を支えております。世界の人口や年齢構成など人口動態の変化を鑑みると、先進国では健康・ウェルネス志向の高まりが期待され、発展途上国では引き続き安定的な伸長が見込まれております。事業軸による成長戦略や競争力のある技術を通じて新規顧客やビジネスの拡大へとつなげ、事業成長の基盤として引き続き海外の成長を目指してまいります。

 

日本国内の売上高は地域別で最も大きな割合を占めておりますが、フレーバー・フレグランス事業の収益性において苦戦が続いております。この問題に対応すべく、製品ポートフォリオの適正化による売上総利益の最適化、新領域の開拓、費用構造改革などを通じ、日本国内の収益性改善を図ります。

 

高砂香料工業グループの持続的な成長や中長期的な企業価値の向上を果たすためには、社会・環境への貢献とともに経営の持続性が重要であると考えております。前中期経営計画より推進しているSustainability2030の実行を通じて社会的課題の解決に貢献するとともに、Vision 2040 に沿った人的資本の価値最大化や業務遂行力の向上により経営基盤の更なる強化を図り、サステナブルな経営を推進してまいります。

 

 

NGP-2 3つの基本方針におけるKey Success Factors

 

各基本方針における重要成功要因として、Key Success Factorsを設定しています。基本方針のもとで、高砂香料工業が取り組んでいる課題や方向性をステークホルダーに示すとともに、業務との関係性を高砂香料工業グループの全社員で共有しております。各Key Success Factorsに関連する施策とKPIを設定し、進捗管理を着実に実施してまいります。

 

海外の成長

・ 事業軸の成長戦略

・ 新規顧客の開拓

・ 売上総利益の拡大

・ 海外サプライチェーンの最適化

・ 先端科学による競争力のある技術の創成

 

国内の収益性改善

・ 売上総利益の最適化

・ 費用の構造改革

・ 新領域の開拓

・ フレーバー・フレグランス製品生産効率性の追求

・ 合成事業生産体制の再構築

・ 国内サプライチェーンの最適化

・ 先端科学による競争力のある技術の創成

 

サステナブルな経営

・ Sustainability2030の実行

・ コーポレート基盤の強化

・ 人的資本の価値最大化

・ 業務遂行力の向上

・ SDGsへの貢献を意識した製品の開発

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

高砂香料工業グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、重要項目ごとに以下のようなものがあります。ただし、全てのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見できない又は重要と見なされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。高砂香料工業グループではこのような経営及び事業リスクを最小化するための様々な対応及び仕組み作りを行っております。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において高砂香料工業グループが判断したものであります。

リスク項目

関連するリスク

主要な取組み

気候変動に係るリスク

・高砂香料工業グループが事業展開する各国において、気候変動に起因する環境規制、新たな環境税等の賦課や、得意先からの環境に関する要求に対応できない場合、高砂香料工業グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性

・温室効果ガスによる地球温暖化が引き起こす気候の変動ないし極端現象、あるいは不規則周期に訪れる天候不順が高砂香料工業にとって重要な天然原料の供給に影響を及ぼし、原料価格の高騰を招く可能性

・高砂香料工業グループは、Vision 2040「人にやさしく、環境にやさしく」を掲げ、気候変動をサステナビリティ経営上の最重要課題の一つと認識。TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同を表明し、提言に沿った行動計画を策定し公表

・外部機関との連携、情報収集を推進。温室効果ガスに関しては、Science Based Targets initiative (SBTi)基準に則った目標を設定し、達成に向け排出量削減の取組みを推進

・再生可能原料を活用したグリーンケミストリーを中心に、環境に適応した生産プロセス及び製品の開発を推進

・各事業所において、省エネ活動や再生可能エネルギー導入等を推進

 

 

リスク項目

関連するリスク

主要な取組み

原料調達に係るリスク

・世界景気、需給バランス、異常気象、為替変動、インフレーション等の影響により、天然原料をはじめとする原料価格が高騰した場合、計画した利益を得られない可能性

・地政学的リスクや購入先の事故等によりサプライチェーンが分断され供給責任を果たせず経営成績に影響を及ぼす可能性

・サプライヤーのコンプライアンス違反等サプライヤーリスクが顕在化した場合、高砂香料工業グループの財務状況が悪影響を被る可能性

・グループ内のネットワークを活用し、原材料の互換性を高めると共に、複社購買等調達手段の多様化を推進

・サプライヤーとの契約内容の見直しや協働によるリスクの低減

・「高砂香料責任ある調達ポリシー」を制定し、ポリシーに基づいた調達活動を推進。さらに、持続可能で倫理的な調達を推進する外部イニシアチブに参加

・サプライチェーンにおける人権デューディリジェンスを実施し、人権、労働、環境、腐敗防止の分野における調達活動のリスクと潜在的な影響を調査。悪影響を及ぼす可能性が確認された場合は改善計画を立て、サプライヤー等のステークホルダーと連携することにより是正

グローバル事業展開に係るリスク

・高砂香料工業グループが事業展開する各国において、法律・規制・税制の大きな変化、テロ・戦争等の政治的・経済的混乱、感染症の蔓延等の社会的混乱などによる、現地の生産活動や販売活動へ影響を及ぼす可能性

・高砂香料工業グループの業務に関連する各国の政治・経済情勢や法規制の動向等に関する継続的な情報収集

経済情勢・為替レートの変動に係るリスク

・日本や海外の主要市場における景気の後退又は減速等の経済不振が高砂香料工業グループの製品に対する購買力や消費者需要に悪影響を及ぼす可能性

・経済状況が低迷する場合、消費者が嗜好品等の買い控えを行う可能性

・外貨建てで運営を行う海外連結子会社の比重が高くなることにより、為替レートの変動による円換算後の連結財務諸表が影響を受ける可能性

・国や地域、事業ポートフォリオの拡充によるリスク分散

・主要ビジネスの基盤を強化し、経済不振等に対する耐性を強化

・為替変動を織り込んだ収益計画

 

 

リスク項目

関連するリスク

主要な取組み

新製品の研究開発に係るリスク

・新製品の開発が著しく遅延、あるいは研究テーマが実用化されない場合、競争力が低下し、高砂香料工業グループの経営成績ならびに財政状態に悪影響を被る可能性

・技術及び知的財産の陳腐化に伴う競合他社の参入により、既存製品の市場におけるシェアが縮小するリスク

・外部研究機関、学術機関とのオープンイノベーション、AIの活用等を通じて多面的な研究開発を推進

・先端科学による競争力のある新たな技術の創成及び実用化

・海外研究開発拠点と国内の基礎研究部門の協働による効率的かつスピーディな研究開発の推進

・新規技術の特許対応など知的財産戦略の実行

・SDGsの課題解決に向け、グリーンケミストリーを念頭に置いた製品の開発、医薬品中間体の供給等持続可能な社会への貢献を通した企業価値の向上

販売に係るリスク

・競合他社の買収等による業界再編の影響により高砂香料工業の相対的な優位性が低下する可能性

・グローバル展開する得意先からのコアサプライヤー認定獲得競争により、業績に影響を及ぼす可能性

・競合他社の参入により既存製品の市場シェアが低下する可能性

・独自性を活かした製品開発による付加価値の提供及び競合他社比優位となるような商品・差別化されたサービスの提供

・高い技術力を生かしたスペシャリティの開発による競争優位性の維持

製品品質に係るリスク

・重大な品質クレームやトラブル、製品に対する安全性や環境問題への懸念が生じた場合、リコールによる金銭的損失の他、得意先等ステークホルダーからの信用低下につながる可能性

・高砂香料工業グループのビジネスへの信頼の原点となる品質管理に対しては、従業員への研修を継続、製造現場での作業ルールを徹底

・製品関連法規を遵守した製品設計及び製造

・悪意ある異物混入、物流上の破損、誤出荷、ヒューマンエラーによる工程内不適合など多様な事象を想定し対策を策定、管理体制強化に注力

災害・事故に係るリスク

・パンデミック、自然災害や火災・爆発等の災害・事故により事業活動に支障が生じる可能性

・高砂香料工業グループだけでなく、原料サプライヤーにて発生した事故等により生産が減少し、原料価格の高騰を招く可能性

・災害や事故等への従業員の意識を向上させ、災害予防のための施策を実施。感染症等予防の施策及びリスク分散の徹底

・危機管理体制の整備及び適切な運営により事業の継続や早期復旧のためのグループ全体としての取組みを推進

・原料調達における複社購買の推進や各種施策の実施によるリスクの軽減

 

 

リスク項目

関連するリスク

主要な取組み

情報セキュリティ等システム運営に係るリスク

・不正アクセスやコンピュータウイルスへの感染等によるデータ改ざん・消失、高度化するサイバー攻撃によりシステムの利用妨害や一時的障害が発生した場合、業務の停滞により業績及び財務状況に影響を与える可能性

・高砂香料工業グループの保有する企業情報及び個人情報の流出により問題が発生した場合は、社会的信頼の低下等により業績に影響を与える可能性

・新システム導入時にシステム上の特有の問題や習熟度不足により、生産・販売等に遅延が生じる可能性

・高砂香料工業グループの情報システムに対する外部からの侵入を検知するシステムの導入など最先端技術によるITセキュリティの強化

・標的型メールに対する訓練、定期的な情報セキュリティ研修の実施等継続的に社員教育を実施

・新システム導入に際するトレーニングや習熟等の事前準備

法令の遵守に係るリスク

・現行法令の変更や新たな法令などが追加された場合、事業活動に制限、対応のための投資など、業績に影響を及ぼす可能性

・将来的に製品の品質、労働安全、環境保全、化学物質等事業活動に係る法的規制が強化され、新たな対策コストが発生する可能性

・高砂香料工業グループが事業展開する各国において、環境、化学物質、会計基準や税法、労務、商取引など様々な関連法令に従った業務の実行

・国内外の法執行機関の運用状況に関する情報収集による法令遵守

・法令等の改編の分析を踏まえた機動的対応

・企業憲章及び行動規範の周知、及びコンプライアンスに関する定期的な社内研修の実施、各種ガイドライン・マニュアルの制定

人材に係るリスク

・グローバルに事業を展開する上で、様々な人種・国籍や文化を持つ従業員の多様性を尊重したダイバーシティ経営を行っているが、その人材の有機的な活用ができないリスク

・またそれぞれの地域の事業に必要な資質、能力をもった人材を確保できないリスク

・各国拠点間での人材の異動を積極的に推進することによるグローバル人材の育成

・グローバルレベルでの人事異動による適材適所の推進

・日本発、アジア発の唯一のグローバル香料会社という特徴を生かしたグローバル市場での人材確保

 

 

(ウクライナ及び中東情勢の影響)

ウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格の更なる上昇や中東情勢の影響による輸送コストの増加など各国経済への影響等が懸念されます。高砂香料工業グループは日常から調達先より情報収集に努め、原材料の安定確保やリスク回避に努めておりますが、サプライチェーンの分断等により高砂香料工業取引先の事業環境に変化があった場合には、高砂香料工業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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