マンダム(4917)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


マンダム(4917)の株価チャート マンダム(4917)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

 マンダムグループ(マンダムおよびマンダムの関係会社)は、マンダム、子会社18社および関連会社1社により構成されており、化粧品の製造販売を主たる業務としております。

 マンダムグループの事業内容および事業に係る位置付けは次のとおりであります。

 なお、次の3区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 

日本

化粧品事業

製造・販売

マンダム1社

 

 

 

マンダムが自社取扱化粧品および連結子会社向けの化粧品を製造し、販売しております。

 

販売

連結子会社1社

 

 

 

㈱ピアセラボが主にマンダムから仕入れ、販売しております。

その他事業

 

 

非連結子会社2社

 

 

 

㈱エムビーエスが保険代理業およびマンダムの本社ビル管理業務等を、㈱マンダムウィルがマンダム国内グループ内業務を行っております。

 

インドネシア

 

 

化粧品事業

製造・販売

連結子会社1社

 

 

 

PT MANDOM INDONESIA Tbkが自社取扱化粧品を製造し、販売しております。

また、マンダムおよび海外連結子会社向けの化粧品を製造し、販売しております。

 

販売

連結子会社1社

 

 

 

PT ALLIANCE COSMETICSが主にALLIANCE COSMETICS SDN. BHD. から仕入れ、販売しております。

 

海外その他

 

 

化粧品事業

製造・販売

連結子会社1社

 

 

 

ZHONGSHAN CITY RIDA COSMETICS CO., LTD. がマンダムおよび海外連結子会社向けの化粧品を製造し、販売しております。

 

販売

連結子会社11社、持分法適用関連会社1社

 

 

 

うち連結子会社9社および持分法適用関連会社1社は主にマンダムおよび海外製造子会社2社から仕入れ、販売しております。

連結子会社:MANDOM PHILIPPINES CORPORATION、

MANDOM CORPORATION (SINGAPORE) PTE. LTD. 、
MANDOM TAIWAN CORPORATION、MANDOM KOREA CORPORATION、

MANDOM (MALAYSIA) SDN. BHD. 、MANDOM CORPORATION (THAILAND) LTD. 、

MANDOM CHINA CORPORATION、MANDOM CORPORATION (INDIA) PRIVATE LTD. 、

MANDOM VIETNAM CO., LTD.

持分法適用関連会社:SUNWA MARKETING CO., LTD.

ほか連結子会社2社は自社ブランドを保有し、主に海外製造会社より仕入れ、販売しております。

ALLIANCE COSMETICS SDN. BHD. 、ALLIANCE COSMETICS PTE. LTD.

その他事業

 

 

連結子会社1社

 

 

 

ACG INTERNATIONAL SDN. BHD. は、ALLIANCE COSMETICS SDN. BHD. およびALLIANCE COSMETICS PTE. LTD. の持株会社であります。

(注)MANDOM CORPORATION (INDIA) PRIVATE LTD. は現在、事業を休止しております。

 

 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

 

 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

マンダムグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてマンダムグループが判断したものであります。

 

(1) 基本方針

企業理念

マンダムグループは2017年、創業90周年を機に、企業活動の原点に立ち返り、先人たちが創り上げてきたマンダムの存在意義をさらに突き詰め、そして進化させ、新たに「人間系」という考え方を根幹に据えて、理念体系を生まれ変わらせました。理念体系は、私たちマンダムの存在意義であり、社会において果たすべき使命である「MISSION」、マンダム社員が常に遵守すべき考働原則である「PRINCIPLES」、マンダム社員が創業時から引き継いできた、そしてこれからも引き継がれていく大切な礎である「SPIRIT」から構成されています。押し寄せるデジタル化の波や発達し続けるAIなどが当たり前の時代だからこそ、人にしか成しえない価値、すなわち人の気持ちを思いやる心を持ち、人が喜ぶ姿を想像し、人に役立つ価値を創造していくことを「人間系」という言葉で表現し、これを尊重する企業でありたいと考えています。

 

 

 

VISION2027

マンダムグループは不確実性の高い、予測困難な経営環境を踏まえて、100周年を迎える2027年における「ありたい姿」として、VISION2027を策定しております。VISION2027においては、過去からの積み上げに捉われない、未来志向の視点に立ったバックキャスト型で、「総合化粧品ではなく唯一無二の強みを持った化粧品会社」を目指してまいります。

 

 

VISION2027は、2017年から2027年の11年間を3つの中期経営計画(MP)のフェーズに分け、MP-12(2017年4月~2020年3月)を「基盤整備期」、プレMP-13(2020年4月~2021年3月)を挟んでMP-13(2021年4月~2024年3月)を「変革・挑戦期」、MP-14(2024年4月~2028年3月)を「成長加速期」と位置付けておりました。

MP-13では新型コロナウイルスの世界的な蔓延に伴い、事業環境は大幅に変化し、マンダムグループの業績にも多大な影響がありました。VISION2027策定時には想定外だった外部環境の変化に適応するため、MP-14の取り組みを「成長基盤構築」という新たな方向性に再定義します。これには、以前からの事業課題及び経営課題に迅速に対応し、解決することが含まれます。VISION2027の最終年度となる2027年、そして2027年以降の更なる成長を目指し、成長基盤を固める期間と位置づけます。

 

 

マトリックス経営体制

マンダムグループではMP-12開始時より、グループシナジーの最大化を目的にマトリックス体制による経営体制を採用しております。事業(縦軸)と機能(横軸)とが連携を高め、同時にグループ経営基盤を整備することで成果の最大化とガバナンス強化を図ってまいります。また、2024年度よりこのマトリックス体制の更なる強化を目的として、新たにCxO体制を導入しています。このCxO体制のもと、特に機能軸の観点から各事業(日本事業・インドネシア事業・海外事業)を横断した業務執行を通じて、グループ経営執行体制を強化し、経営資源の配分の最適化と意思決定の迅速化を図り、イノベーションの加速と成長性の向上を目指してまいります。

 

 

(2) 中期経営計画

マンダムグループの事業活動は、企業理念に掲げる「社会との共存・共生・共創」=マンダムグループのサステナビリティそのものと捉え、社会環境課題の解決に向けてサステナブル経営(ESG経営+SDGs経営)を根幹に据えた取り組みによるお役立ちの進化と企業価値の創造を目指しております。すなわち、マンダムグループは事業活動における企業価値は経済的価値と社会的価値の総和として理解しております。MP-14中期経営基本方針の策定にあたっては、経済的価値の最大化に向けた重要課題と社会的価値の最大化に向けてマテリアリティを解決することを目的としております。

 

 

<MP-14中期経営基本方針>

マンダムグループは、「事業」「機能」「経営基盤(グループ経営)」の3つの軸からMP-14中期経営基本方針を策定しています。

 

基本方針1.各事業の成長ステージに応じた構造変革

 

・日本事業およびインドネシア事業における収益性改善と新たな成長エンジン獲得に向けたチャレンジ

・海外事業のASEANエリアを中心とした量的成長の実現

・グループにおけるEC体制の確立による顧客接点の拡大・深耕

・社会課題・環境課題への対応を考慮した事業活動の推進

 

マンダムグループでは、3つのセグメント区分でアジアを中心にグローバルに事業を展開しております。MP-14では各エリアにおける的確な事業課題を設定したうえで、事業推進を図ってまいります。MP-13からEC体制の構築を開始しておりましたが、MP-14ではグループシナジーを創出するべくEC体制の確立を目指します。また、サステナブル経営を根幹に据えた社会課題・環境課題への対応も併せて推進してまいります。なお、サステナビリティに関する具体的な取り組みにつきましては、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照下さい。

 

(優先的に対処すべき課題)

・日本事業の収益性改善

社会活動・経済活動や人々の生活様式の急速な変化が著しく、将来の人口減少もあり、安定的な成長を見込むことが難しい時代となっております。また、MP-13では市場競争の激化や原価の高騰などに加えてコロナ禍の影響により収益性が棄損し、営業損失に陥るなど苦しい経営状況となる時期も経験しました。マンダムグループでは、連結業績の中核である日本事業の業績回復が優先的に対処すべき事業上の課題だと考えております。筋肉質な収益構造への転換による利益創出に向けてバリューチェーンの各要素の見直し(開発・生産・営業・マーケティング等)をスピーディーに進めてまいります。MP-14でも継続して全社を挙げて質的成長を果たすべく、製品を通じた生活者へのお役立ちを第一にした事業推進に取り組んでまいります。

 

・インドネシア事業の収益性改善

MP-13ではコロナ禍の影響により売上高が減少したことに加え、減価償却費負担の増加や人件費上昇により、原価率が上昇しております。また、マーケティング投資を控えた結果、市場での製品競争力の低下を招きました。この問題解決のために、MP-14では経営体制を一新し、構造改革を実施いたします。先ず、製品の品質を維持しつつ、原材料のコストダウンや包材開発の抜本的見直し等、日本事業と連動する形で調達と生産体制の改革を進め、原価率の低減を図ります。さらに、ブランドの価値を高め、市場競争力回復を目的に、積極的なマーケティング投資を行います。特に、ブランドマーケティング活動や流通に関する施策の強化を通じて市場での競争力を向上させます。MP-14の1年目、2年目ではマーケティング投資強化のため原価率低減効果よりも費用増加が大きく利益を圧迫しますが、MP-14最終年度には適正な利益を持続的に創出することが可能な体制に再生すべく、改革を進めてまいります。

 

・海外事業のASEANエリアにおける事業推進

ASEANエリアの人口は継続的に増加しており、経済成長率も日本よりも高い伸長率となっております。このような外部環境なども考慮し、今後ASEANエリア(インドネシアは除く)の事業はマンダムグループの中で成長ドライバーの位置づけとして量的成長に向けて取り組みを進めてまいります。更なる事業推進を目指し、現地の生活者に根差した価値提案および新カテゴリーへの参入を進めてまいります。

 

 

 

基本方針2.「生活者発・生活者着」を基本とした価値共創による新たなお役立ちの実践

 

・生活者から共感が得られる商品・サービス提供による市場創造と拡大

・生活者のウェルビーイング実現につながる新規事業の探索

・デジタルを活用した新価値創造(DX)のための顧客データ活用の仕組み構築

 

マンダムグループを取り巻く事業環境は、生活者のニーズ・ウォンツや価値観の多様性が進み、様々なスモールマスが数多く生まれております。MP-13ではそのようなスモールマス時代に対応したお役立ちを行うべく、新たな手法を取り入れ、あらためて生活者に寄り添い、多様化する価値観やライフスタイルを見つめ直し、真の課題を発見し、生活者の共感が得られる製品づくりとSNSを中心としたコミュニケーションの強化を図ってまいりました。生活者から選ばれ続ける企業となるべく、MP-14でも継続して生活者から共感が得られるお役立ちを強化してまいります。また、生活者のウェルビーイングの実現に向けて新規事業の探索も併せて進めてまいります。MP-13より進めているDXにおいても業務効率化の観点から新価値創造への観点へとシフトしていく段階と位置付け、取り組みを進めていく方針としております。

 

(優先的に対処すべき課題)

・マーケティング革新

MP-13よりスモールマス時代に対応するマーケティング革新を進めており、「gatsby THE DESIGNER」や「CYQ(シーワイキュー)」など新ブランドの上市も実施しました。世の中の常識や他人の目、自分の中にある固定観念に捉われることなく、理想のなりたい自分を追求するというコーポレートスローガン「BE ANYTHING, BE EVERYTHING.」の実現に向けた価値の創造・提供をMP-14も継続して取り組んでまいります。また、MP-14では、EC流通におけるトレンドカテゴリーへのタイムリーな対応やD2Cコミュニケーションのノウハウの蓄積が重要であると考えており、現状では未構築となっているグループシナジー最大化への取り組みを強化してまいります。

 

・DX推進

グローバル規模でデジタル技術を活用した事業構造の変革が進む中、マンダムグループにおいても新価値創造企業への展開に向けて、DXの推進を通じた変革をMP-13では進めてまいりました。DX推進委員会を中心とした現場主導による変革を推進し、業務効率化の観点からデジタルを活用する機会が増加いたしました。

MP-14からはDXの目的である競争優位性の獲得・確立に向けて顧客データ活用の仕組みを構築してまいります。

 

基本方針3.グループ経営実践に向けた経営基盤の継続強化

 

・人的資本の最大化による組織能力の向上

・グループ経営体制の整備による経営効率の最大化と更なるガバナンス強化

・グローバルでの企業ブランドのイメージ確立を目指したコーポレートブランディングの実践

 

マンダムグループでは、MP-14においてもグループ経営基盤の継続強化を図ってまいります。MP-13では、各テーマにおいて日本事業を中心に取り組みを進めてまいりましたが、MP-14からは取り組みの範囲をグループ全体に広げてまいります。各国のビジネス環境に対応し適切なサポートを提供するために、日本にヘッドクオーター機能を配置し、グループ全体の成長と持続可能な発展を目指してまいります。

 

(優先的に対処すべき課題)

・グループ視点での人的資本経営の推進

マンダムではMP-14よりCxO体制を導入し、機能軸の観点における各事業を横断した経営執行を通じて、グループ経営執行体制を強化してまいります。これに伴い人事機能に関しても、従来のような日本事業を主軸とした取組推進から視点を変え、マンダムグループを束ねるヘッドクオーターを設け、グループ全体視点での人的資本に対する取組みを通じて、マンダムグループ全体での人的資本の最大化による組織能力の向上を目指してまいります。これら取り組みの詳細に関しては、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (5)重要なサステナビリティの項目」をご参照ください。

 

 

<MP-14財務戦略>

マンダムグループは、持続的な経済的価値と社会的価値を提供するとともに、企業価値の最大化に向けてPBRの改善に取り組んでまいります。

現在のPBR低迷は収益性の低迷の結果であり、その要因は次の2点と考えております。

・工場増強投資に、コロナ禍、原材料高が重なり原価率をはじめとしたコスト率が上昇

・キャッシュの効率的活用による新規事業を含めた成長投資不足とそれに伴うステークホルダーの期待未充足

この2点を転換すべく、以下の対応策を実行してまいります。

1. MP-14の前半2年でバリューチェーンを抜本的に見直し、収益性の劇的な改善を実現します。

2. 有利子負債活用を含めたキャピタルアロケーションを策定し、新規事業やM&Aなども含めた戦略投資を実行します。

以上の対応策実行により、MP-14最終年度にはROIC8.0%以上を実現し、PBRの大きな改善につなげてまいります。

 

(キャピタルアロケーションの考え方)

財務の安定性を維持したうえで、キャッシュを成長投資として「新規領域投資」に振り向けるとともに、「株主還元」「IT投資を含む設備投資」に適切に配分して実行してまいります。

新規事業につきましては、新ブランド、新規事業、新エリアへの進出等以外に、M&Aも積極的に検討してまいります。株主還元につきましては、安定的かつ継続的な利益還元を実施することを基本方針とし、連結配当性向40%以上を数値目標としております。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

MP-14中期経営基本目標

MP-14でも収益性目標として資本効率の観点からROICを採用し、"稼ぐ力"を重視した経営に取り組んでまいります。

・連結売上高     1,000億円

・連結営業利益率   9.0%以上

・ROIC        8.0%以上

 

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてマンダムグループが判断したものでありますが、ここに掲げられている項目に限定されるものではありません。

 

マンダムグループでは、社会環境課題の解決に向けてサステナブル経営を根幹に据え、中長期的に解決すべきリスク・機会としてサステナビリティ上の重要課題(マテリアリティ)を特定し、中期経営計画に反映させて取り組んでおります。

また、事業継続に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクにつきましては、「トータルリスクマネジメント推進規程」を制定した上で、トータルリスクマネジメント委員会を推進母体として、リスク管理体制の統括管理を行っております。同委員会は、事業継続に重大な影響を及ぼす可能性があるリスクの顕在化の兆候の把握・分析・評価を行い、早期発見・未然防止に注力しております。

 

(1) 生活者のニーズ・ウォンツの多様化への対応について

日本を含めたアジアの化粧品市場では、市場がボーダーレス化し、同業他社に加えグローバル企業・異業種企業の参入により競争が激化しております。さらに、人口動態の変化、生活者のニーズ・ウォンツの多様化、生活者の購買スタイルの急激な変化(ECの台頭)等により、経営環境はますます予測困難となっており、市場環境等への対応の遅れがマンダムグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

マンダムグループでは、これから実現していきたい「お役立ち」をコーポレートスローガンとして表現しており、「自分らしく生きること」や「ありたい自分」を実現することをサポートする価値創造を推進してまいります。またこのスローガンに基づいた商品提案を通じて、LGBTQを含む多様性を尊重する社会的要請に応え、性別、年齢、障害の有無等に起因する各生活者の課題に対処するとともに、全ての生活者が自己実現できる環境を提供することを目指してまいります。

 

(2) 事業投資について

マンダムグループは、VISION2027ありたい姿の実現および持続的成長に向けて、製品の競争力維持のための設備投資は投資効率等を勘案して実施するとともに、M&Aや戦略的提携も有効な手段として検討を進めております。

2019年にはアジア地域での事業の拡大の一つとしてACG INTERNATIONAL SDN. BHD.の株式を100%取得いたしました。このような事業投資は、当初の想定を超える経営環境の悪化等により、想定していたキャッシュ・フローを生み出せない場合には設備投資により計上した固定資産や、ACG INTERNATIONAL SDN. BHD.の株式取得により計上したのれん等に係る減損処理等を行う必要が生じ、マンダムグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このため、マンダムグループは事業投資の結果が投資判断時から乖離していないかを継続的に確認しております。また、新規事業領域・新規市場へ参入する場合には、その事業固有のリスクが新たに加わる可能性があります。マンダムでは投資管理規程を制定し、投資の承認までの事前評価プロセスおよび、投資実行後の事後評価のプロセスもルール化を図っております。

 

(3) 環境問題への対応について

気候変動や海洋プラスチック問題に代表される環境問題は、その深刻度が年々増しており、将来のマンダムグループの事業活動の継続性にも影響を与えるものと認識しております。このため、マンダムグループは、環境リスクの低減および環境への貢献と経営の両立を目指す環境マネジメントシステムである国際規格「ISO14001」を認証取得しております。また、環境配慮を製品価値の一つと位置付け、「マンダムグループ環境配慮製品基準」を設定し、社会から共感の得られる価値づくりへの取り組みを推進しております。具体的には、洗顔等で使用していたマイクロプラスチックビーズを2019年末にすべて代替品に変更しているほか、従来の石油を原料とするプラスチックに代わる材料として、持続可能な植物原料を使用したバイオマスプラスチックへの切り替えを段階的に進めております。さらにマンダムグループでは調達方針を策定し、わたしたちを取り巻く社会そして地球の持続可能な発展への貢献を目指し、取組先様との協働により設計・生産・物流にかかる全ての活動において環境への負荷低減を進めております。

 

(4) 新規人財獲得の競争激化や優秀な人財の流出について

マンダムグループ各国においては、労働市場における人財流動性の高まり等に伴い、優秀人財の獲得競争の激化や、マンダムグループに所属する優秀人財の社外への流出リスクも高まってきていると考えております。そのためマンダムグループでは、ジョブの内容に基づいた市場競争力のある報酬体系やグループ社員一人ひとりがやりがいを持ってイキイキと働くことができる労働環境の整備等を通じて、優秀人財の新規獲得やリテンションに取り組んでまいります。これら取組みの詳細に関しては、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (5)重要なサステナビリティの項目」をご参照ください。

 

(5) 機密情報漏洩について

マンダムグループは、事業を展開する上で、マンダムグループおよび取引先の機密情報を保持しております。近年のイン ターネット環境をはじめとするネットワーク環境は、コンピュータウイルスやセキュリティ侵害による情報漏洩、 滅失または毀損のリスクが増大する傾向にあります。万一不測の事態により情報漏洩、滅失または毀損が発生した 場合は、社会的信頼の失墜、機密保持契約違反による損害賠償責任等の発生、マンダムグループのノウハウの流出また は逸失による競争力の低下等により、マンダムグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このため、マンダムグループとしては、情報管理対策をシステムのハード面とソフト面の両面で進めております。

 

(6) 原材料調達について

マンダムグループは、国内だけでなく複数の国から原材料を調達しており、世界景気や地政学的リスク、需給バランス、異常気象、為替・市場価格の変動がマンダムグループの経営成績等に影響を与える可能性があります。また、原材料の中には調達上希少なものも一部含まれており、安定調達に関わるリスクがあるほか、自然災害等のトラブル発生によりサプライチェーンが寸断され、製品供給責任を果たせなくなる可能性があります。

このため、マンダムグループでは、災害等が発生した際に、製品ごとの原材料供給影響の早期抽出を可能とする原材料BCPデータの整備、有事に備えた代替原料の準備、リスク分散のための複数社購買・グローバル調達の検討等を実施しております。また、サプライチェーン全体で持続可能な調達に取り組むため、「調達先CSRガイドライン」を策定し、社会・環境に与える影響への配慮やリスクの軽減につながるサプライチェーンの透明化にむけて、段階的に取り組んでおります。

 

(7) 為替変動について

マンダムグループは、市場として今後も成長が見込まれるアジア地域での事業に注力しており、2024年3月期における連結売上高の海外売上高比率は、49.6%となっております。今後、海外売上高比率は更に高くなると想定しており、為替相場の大幅な変動がマンダムグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性もより高まっております。

このため、マンダムグループでは、月別通貨別に為替相場の変動状況を定期的に把握した上で、事業への影響を軽減する対策を検討しております。

 

(8) 海外での事業展開について

マンダムグループは、経営戦略の成長エンジンとして位置付けているアジア地域での事業の拡大に注力しておりますが、展開する各国において、法律・規制の予期せぬ変更、政治・経済の急激な変化、テロ・戦争等の社会的混乱が発生した場合には、当該エリアの生活者の購買意欲の低下や事業活動に制限が生じ、マンダムグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

このため、マンダムグループでは、展開先各国の政治・経済・社会的状況や、各国における事業に関連する法規制等の情報を日々収集した上で、必要な対応を行っております。

 

(9) 事故・災害・感染症について

不測の事故・自然災害・感染症等による被害は完全に排除できるものではなく、マンダムグループの経営成績等に悪影響をおよぼす可能性があります。このため、マンダムでは、労働安全衛生マネジメントシステムに関する国際規格である「ISO45001」を認証取得し、安全で衛生的な職場環境づくりに努めております。大規模な災害(地震、水害等)が発生した場合に、重要な事業の継続あるいは早期復旧を可能とするための対応強化を進めております。また、感染症が発生した場合は、速やかに対策本部を設置し、危機管理マニュアルに則り対応しております。

 

(10) 訴訟について

当連結会計年度において、マンダムグループに重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりませんが、訴訟等が提起された場合、事業活動における制限や、業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。これらに対応するため、製品や事業に関わる各種法令を遵守するとともに、重要法令に関する社内での研修、取引条件を明確化したうえでの契約の締結、調査や侵害対応を含めた知的財産権のマンダムグループ内での一元管理を実施し、訴訟等の発生を未然に防ぐよう取組んでおります。訴訟等の事案が発生した場合に適切に対応できるようにするために、マンダムグループ内で情報が迅速に共有される体制を整えるとともに、いずれの展開国で発生しても対応できるよう、各展開国における法律事務所とのネットワークを確立して相談できる体制を整備しております。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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