ユシロ(5013)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】ユシログループは、主に金属加工油剤を生産・販売しており、国内においてはユシロが、海外においては各地域をそれぞれ独立した現地法人が担当しており、取扱う製品について各地域の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。 したがって、ユシログループは、生産・販売体制を基礎とした地域別のセグメントから構成されており、「日本」、「南北アメリカ」、「中国」及び「東南アジア/インド」の4地域を報告セグメントとしております。また、「日本」セグメントでのみ、金属加工油剤のほか、ビルメンテナンス製品を生産・販売しております。 なお、上記の4地域は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 事業の系統図は次のとおりであります。 (注)上海尤希路化学工業有限公司は、2025年9月29日付で連結の範囲から除外し、持分法の範囲に含めております。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、ユシログループが判断したものであります。 (1) 経営方針 ユシロは創業以来、「共々の道」という理念を掲げ、事業に取り組んでおります。これは、企業は社会と共に、お客様と共に、さらには社員と共に歩んでこそ株主に繋がる皆様のためになり、企業価値向上に繋がるという考えであります。 この不易の理念を踏まえ、ユシロは次の三つの経営理念を定めております。①お客様に最良の商品とサービスを提供する。②事業の発展を通じ、企業価値の永続的な向上を図る。③社員が思う存分にその能力を発揮できる活力ある職場を作る。 (2) 経営環境と対処すべき課題 ユシロを取り巻く環境において、中東を始めとする地政学リスクの高まりによる景気後退懸念、原材料・エネルギー価格の高騰に起因する製造コスト、物流費、人件費などの上昇、欧米の金融政策動向や急激な為替レート変動などから世界の経済状況は大きな変化が予想されます。それに伴い、主要顧客の自動車メーカー及び部品メーカーにおける生産拠点の移転・集約などといった動きが想定されます。 このような状況下、一昨年度より進行中の第20次中期経営計画『EXPLORER PLUS』の最終年度として、一層の製造原価低減や業務効率化を進め、持続的な成長のための価格適正化を図り、また着実に実績化を進めているビタミンB2光触媒(ヒカリアクション)技術を活用したソリューション製品や、自己修復性素材・添加剤を活用した各種製品の事業化、そして顧客のEV製品シフト・ESG志向を踏まえた製品の拡販・投入を強力に進め、内部体制についてもサステナビリティ施策の推進などを着実に進め、以下の課題に取り組むことで目標の達成に尽力してまいります。① 原材料価格変動に対する対応- コスト上昇への対処及び持続的成長のための価格適正化- サステナブルな原材料調達(海外拠点を含めた原材料調達の効率化、内製化)② 金属加工油剤等の販売拡大- 自動車業界隣接分野(EV含む)及び他市場への参入・販売拡大- 航空機、医療、半導体などの非自動車分野に向けた高付加価値製品の販売拡大③ 新たな市場開拓- ビタミンB2光触媒(ヒカリアクション)技術を活用した防カビ・冷却水添加剤によるソリューション製品- 自己修復性素材及び機能性添加剤を活用した各種製品販売の拡大と量産体制確立- 鉄道車両洗浄剤及び床用ガラスコーティング剤の販売拡大④ ESG戦略の推進- サステナビリティ推進委員会の取り組みによる全社サステナビリティ活動の推進- ESG推進項目のKPI化と目標設定 金属加工油剤の国内トップシェア企業として積み重ねてきた技術力・顧客へのソリューション提供力、そして永く構築してきたグローバルネットワーク体制を活かし、国内外グループ一丸となって上記課題に取り組み、企業価値最大化を強力に進めてまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等ユシログループは、経営指標として、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益、ROEを重視しており、今期の予想は下記のとおり定めております。指標2026年3月期実績2027年3月期予想売上高511億円522億円営業利益44億円40億円経常利益56億円51億円親会社株主に帰属する当期純利益47億円39億円ROE10.5%8.0~10.0% (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題ユシログループが利益ある持続的な成長を実現するためには、南北アメリカ、中国、東南アジア/インドの成長地域での業績拡大及び国内事業の収益性の向上、さらに事業領域の拡大が必要と考えており、対処すべき課題に掲げた課題に取り組んでまいります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。これらのリスクを認識したうえで、前述の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載する方法などにより、リスクの最小化と対処に努める所存であります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 市場及び事業に関するリスク①景気動向について ユシログループは国内外にて事業展開を行っておりますが、主要顧客である自動車関連業界は、それぞれの国または地域の経済状況の影響を受けます。従って、日本、北米、南米、中国及び東南アジア・インドを含む主要市場における景気後退や需要減少により、ユシログループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ②特定の業界への販売依存について ユシログループは、日本、北米、南米、中国及び東南アジア・インド地域における日系自動車メーカー、自動車部品メーカー等の自動車関連業界への販売依存度が高く、自動車関連業界への売上がユシログループ売上高全体の半数以上を占めております。従って、これら地域の自動車関連業界の動向により、ユシログループの売上高をはじめとした経営成績が影響を受ける可能性があります。また、ユシロの主力製品である金属加工油剤は、主に自動車エンジン・トランスミッション・足回り部品の製造過程において使用されます。一方、近年注目されているEV(電気自動車)等の次世代自動車はエンジンを搭載しておらず、自動車1台当たりに使用される金属加工油剤の使用量はエンジン搭載車と比較すると少量となります。将来的には、世界の自動車生産台数に占めるEV等の割合は増加すると予測されており、これがユシログループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性はあります。もっとも、ユシロとしては将来訪れるであろうEV等の普及に備えるため、自動車関連業界への販売依存率を下げる方針であり、2018年に買収した米国クオリケムInc.が強みを持つ航空機・医療機器分野への販売拡大に努め、またビタミンB2光触媒(ヒカリアクション)、自己修復性素材・添加剤の新規事業、EV製品シフト・ESG志向を踏まえた製品、B to B to C市場への参入の更なる推進に努める方針であります。 ③競合メーカーについて ユシログループの主力製品である金属加工油剤の分野には、グローバルに事業展開を行う海外メーカーや国際石油資本を親会社に持つメーカー、さらには多数の国内競合メーカーが存在しております。従って、これら競合メーカーによる新製品の開発、販売促進活動、価格施策等によって、ユシログループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④原料の調達と確保について ユシロ製品の製造原料の大半は、石油化学品及び天然油脂化学品であります。主要な石油化学品である原油やナフサの価格は今後とも国内外の需要動向等により大きく変動する可能性があり、また、天然油脂化学品の原料である動植物油脂の大半は国外からの輸入に依存していることから地政学的リスクや為替変動リスクを抱えており、これら原料価格の変動がユシロの製品原価に影響を及ぼす可能性があります。特に、ロシアによるウクライナ進行や中東における国際紛争の長期化、中国等新興国の需要増加による世界的な化学品の供給不安の影響、自然災害や事故等による供給停止、供給者側の事業・製品の統廃合または法令の改正等による特定の原料の使用制限等により、ユシロの原料調達が不安定になる可能性があります。 ユシロは、原料の価格変動の影響については製品販売価格への転嫁を進めるとともに、原料調達方法等の見直しによりコスト削減に努めております。また、グローバルをベースとした所要原料の調達先の確保に努め、リスクの低減を図ってまいりますが、やむを得ず原料の調達に何らかの支障が生じた場合には、ユシログループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 海外展開に関するリスク①海外展開による影響について ユシログループは、北米、南米、中国及び東南アジア・インド地域を含めグローバルな事業展開を行っており、連結売上高に占める海外売上高比率は2025年3月期65.0%、2026年3月期61.6%となっております。海外関係会社においては、対象国それぞれに政治・経済・法律等のカントリーリスクまたは予期せぬ訴訟が発生するリスクがあり、ユシロはユシログループ全体のリスク管理体制やコンプライアンス体制の維持強化に努めております。しかしながら、これらの管理体制が十分に機能しなくなった場合には、ユシログループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、ユシロと海外関係会社間において発生するロイヤリティの支払い及び製品等の輸出入取引においては独立した第三者との間で通常行われる取引の価格等に準じてユシロと海外関係会社間の取引価格等を決定しておりますが、対象国の税務当局と移転価格等の見解に相違が生じた場合、ユシログループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ②為替相場の変動による影響について 為替相場の変動は、連結決算における海外子会社の損益の円換算額に影響を与えるため、ユシログループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 資産の減損・評価損に関するリスク①企業買収等について ユシロが事業拡大のために実施した企業買収等の対象会社の営業活動による業績が買収等実施時の想定を下回った場合や買収等後に効率的に対象会社の経営資源の活用を行うことができなかった場合、のれんの減損等が発生し、ユシログループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ②保有資産価値の下落について ユシロは金属加工油剤の製造及び販売等を行うために、生産設備の固定資産を保有しております。従って、生産設備の収益性の低下等が生じた場合には、多額の減損損失を計上する可能性があります。また、ユシロは、取引先との取引関係強化等のために投資有価証券を保有しておりますが、株式市場の動向により評価損が生じ、ユシログループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 自然災害・事故・法規制・法的手続等に関するリスク①製品品質について ユシロは「ISO 9001」の認証に基づく品質マネジメントシステムはもとより、安全性確保や環境負荷軽減に向けた取り組みを徹底しております。しかしながら、予期せぬ製品の品質不良等が生じた場合、損害賠償の発生や社会的評価の毀損等により、ユシログループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ②自然災害、事故等について ユシロは「事業継続計画(BCP)」に基づき、災害・事故に備え対策を実施しております。しかしながら、突発的かつ大規模な地震、台風等の自然災害や火災、重大な事故によりユシログループの生産設備が被害を受けた場合や電力、燃料、水の供給に問題が発生した場合、事業活動の制約または停止が生じ、ユシログループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③環境規制について ユシロは環境関連法規の遵守に努めておりますが、水質汚濁防止法や廃棄物の処理及び清掃に関する法律の改正等によりユシロ工場からの廃棄物等の処理に関する規制が強化されかつ廃棄物処理に関し追加の設備投資が必要となった場合、ユシログループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④知的財産権について ユシロは将来の事業展開に有益である特許権・商標権等の知的財産権の取得に努めており、また、第三者の知的財産権を侵害することを予防するため、または第三者による侵害からユシロの知的財産権を保護するための防衛等の措置を実施しております。しかしながら、ユシログループにおいて第三者の知的財産権に関わる予期せぬ訴訟等が発生した場合、ユシログループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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