富士石油(5017)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


富士石油(5017)の株価チャート 富士石油(5017)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3 【事業の内容】 富士石油グループは、富士石油、連結子会社6社及び持分法適用会社2社で構成され、石油の精製、貯蔵、調達、売買及び原油・石油製品等の輸送・入出荷を主な事業内容としています。 富士石油グループの事業に係る位置付けは次のとおりです。 富士石油グループは、石油精製/販売事業のみの単一セグメント・単一事業部門であるため、セグメント別の記載はしていません。 (2025年3月31日現在)会社名業務の内容富士石油石油の精製、貯蔵、調達、販売等 ㈱ペトロプログレス原油・石油製品の調達、販売等PETRO PROGRESS PTE LTD ARAMO SHIPPING (SINGAPORE) PTE LTD原油タンカー・LPGタンカーの保有、運航 富士石油販売㈱石油製品の販売・納入代行、保険代理店業務富士臨海㈱海上防災、原油・石油製品の入出荷、産業廃棄物の収集運搬、 太陽光発電東海工機㈱各種プラントの建設・保全等 アラビア石油㈱石油開発プロジェクト関連の資産管理等日本オイルエンジニアリング㈱石油・ガス・その他エネルギーの開発・生産・環境対応に関するエンジニアリング、コンサルティング (注) 1 アラビア石油㈱は2025年4月1日付で富士石油を存続会社とする吸収合併により解散(消滅)しました。2 前連結会計年度末において連結子会社であった東京石油興業㈱は、2024年7月1日付で富士石油の連結子会社である富士石油販売㈱及びアラビア石油㈱が全保有株式を譲渡したことにより、連結子会社から除外しています。 富士石油グループ会社と関連当事者の関係を系統図で示すと次のとおりです。

有価証券報告書(2025年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、富士石油グループが判断したものです。 (1) 経営方針富士石油グループとして、以下の企業理念及びグループ経営方針を定めています。① 企業理念● エネルギーの安定供給● 安全の確保と地球環境の保全● ステークホルダーとの共存共栄● 活力に満ちた働きがいのある職場 ② グループ経営方針● ステークホルダー価値の最大化グループ企業が一体となって、ステークホルダーにとっての企業価値最大化を図る● 経営の透明性の向上コーポレート・ガバナンスを強化するとともに、リスクマネジメント及びコンプライアンスの徹底、正確かつ適切な情報開示に努める ● 安定的な経営・収益基盤の維持袖ケ浦製油所の持つ立地優位性・高度な設備能力と、強固な顧客基盤を背景とする安定的な収益構造を盤石なものとし維持する● 株主への利益還元中・長期的な事業発展のための内部留保の充実に留意しつつ、業績及び資金バランス等を勘案の上、安定的な配当の維持に努める● 持続的な成長への挑戦事業環境の変化を先取りした中期的経営戦略を立案し、これを着実に遂行することで、グループの持続可能な成長を実現する (2) 経営戦略及び対処すべき課題富士石油は2021年5月に、「世界の石油需要については、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済危機からの力強いリバウンドが予想される一方、中国、インド、中東を中心に、今後数年間の石油需要の増加量を上回る規模で最新鋭の大型製油所の新増設が同時期に計画されていることから、その進捗次第では一段と厳しい競争環境が想定される。また、2050年カーボンニュートラルに向けた動きの中で、電気自動車(EV)の普及やバイオ燃料、合成燃料、水素等への燃料転換が進むことで、中長期的には石油需要の一定程度の喪失が予想される。」との事業環境認識のもと、2021~2024年度の4年間を対象とする第三次中期事業計画を策定しました。その後、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた社会的要請が更なる高まりを見せている中で、ロシアのウクライナ侵攻、中東情勢の緊迫化等を背景とした地政学的リスクの高まりや資源価格・為替相場の大きな変動等、富士石油を取り巻く事業環境が大きく変化する中においても、エネルギーの安定供給の使命を果たすため、収益の安定的拡大と環境負荷低減の両立に向けて、①石油精製事業の更なる基盤強化、②脱炭素社会に向けた取組み強化を基本方針とし、次の課題に注力してきました。(取り組むべき課題)①石油精製事業の更なる基盤強化a.稼働信頼性の維持・強化設備の高経年化に対し、集中的な外面腐食検査を継続して行いました。また、全社的にデジタル化を推進し、製油所内の一部エリアにおけるドローン点検の運用開始や、技術文書のデジタル化及びデジタルツイン技術の活用のためのシステムの導入、AIによる異常予兆検知システムの導入など、デジタル技術の最大限の活用により、装置に係る運転管理・保全の一層の高度化を推進しました。 b.コスト競争力の強化、競争優位の確立組織横断的なタスクフォースを組成し、全社的にコスト削減活動を推し進めました。具体的には、原料調達の最適化による物流コスト削減や、装置の安定稼働を前提として、外部コンサルタントを起用した修繕工事の絞り込みなど、幅広く取組みを行いました。また、当期に本社移転及び組織改編を行い、管理部門の統合や一部業務の移管等による組織・業務のスリム化や物流管理機能の強化、本社組織・製油所組織の人的交流の促進など、人財・組織面での取組みも進めました。なお、高付加価値製品の増産に向けて、2025年度の大規模定期修理時に高オクタン価ガソリン基材を製造するアルキレーション装置の能力増強や、軽油の増産を目的とする軽油水素化脱硫装置の能力増強工事等を行う予定です。②脱炭素社会に向けた取組み強化a.製油所の徹底した環境負荷低減省エネルギーは収益性の改善と同時に製油所のCO2排出量の低減に最も確実に寄与することから、従来の取組みを一層深化・加速させ、製油所の低炭素化を推進しています。また、当期はバイオETBEを配合したガソリンの供給といった従来の取組みに加え、環境負荷に配慮した製品の供給、燃料の使用に取り組みました。特に、製油所内での燃料転換の実現に向けて、メインボイラー(ASP-BTG)でのアンモニアの燃料使用を行うため、石油精製の過程で副生されるアンモニアとアスファルトピッチの混焼を安定的に実施し、将来的な混焼率の引き上げを見据えた各種データの収集を行ったほか、大容量での使用に必要となる設備対応の検討を行いました。なお、2025年度の大規模定期修理時においては、No.1 FCC(流動接触分解装置)の省エネルギー改造工事を行う予定です。b.脱炭素ビジネスの追求我が国政府の目標である2050年カーボンニュートラルを踏まえ、次世代バイオ燃料、CO2フリー水素、合成燃料など富士石油の既存インフラ・知見が活用できる脱炭素技術については、ステークホルダーとの連携を通じて積極的に追求していくことで脱炭素社会への貢献を果たしていきます。第三次中期事業計画期間においては、SAF(※1)の供給に係る検討に取り組み、国土交通省が実施した『輸入ニートSAFモデル実証事業』に参画し日本国内で初めて輸入ニートSAFとジェット燃料の混合を行ったほか、SAFを目的生産物とするバイオ燃料製造事業の検討を進め、製造プラントの基本設計を完了しました。本基本設計に基づく製造プラントの建設についての検討は、製造プラントの建設費が想定を遥かに超える金額となったことなどを踏まえた事業性の観点から、中止するとの判断となりましたが、引き続き、SAFの供給に向けて検討を続けていきます。※1 Sustainable Aviation Fuel(=持続可能な航空燃料):バイオマス原料等を基に製造された合成ジェット燃料(=ニートSAF)と化石由来のジェット燃料を混合して製造され、国際規格であるASTM D7566 Table1及びASTM D1655に適合するジェット燃料油を指す。なお、第三次中期事業計画において、富士石油は2050年カーボンニュートラルの実現に貢献すべく、達成すべき目標として以下の環境目標を定めました。●製油所における省エネルギー量15,000kL-coe(※)/年(目標年度:2025年度)の達成                       ※Crude Oil Equivalent(原油換算) ●中期においては、2030年度に富士石油事業で発生する年間CO2排出量を2014年度と比較して20%以上削減することを目指します。●長期においては、各要素技術のイノベーションの進展による技術確立と経済性の両立を前提としたうえで、2050年度には富士石油事業で排出するCO2をネットゼロとすることを目指すとともに、供給するエネルギーの低炭素化等を図ることにより、社会全体のカーボンニュートラル実現に貢献していきます。上記のうち、省エネルギー量に関する目標については、2021年度から2025年度までの省エネルギー量の累計値(2025年度は見込み)は20,692kL-coeとなり、目標を上回る見込みです。また、中長期的なカーボンニュートラルの実現に向けては、2023年度に新設したカーボンニュートラル推進委員会のもと、全社横断的に取組みを推進していきます。こうした第三次中期事業計画で設定した戦略的課題については、その期間終了後においても引き続き課題であると認識しており、取組みを深化させていきます。なお、次期の中期事業計画につきましては、原油価格・為替相場の先行き、諸物価の上昇などの外部環境の変化や、これに伴う定期修理費用を始めとする固定費・変動費の増加、定期修理期間の長期化、増加コストの価格転嫁、さらに出光興産㈱との資本業務提携による協業深化など、富士石油の収益性や今後の戦略に大きく関わる要素について、その影響・進展等を見極めつつ、できるだけ早期に公表できるよう策定を進めます。 (3) 目標とする経営指標等 第三次中期事業計画(2021年5月策定)において目標として掲げた経営指標は以下のとおりです。①利益計画(連結:2024年度)営業利益(除在庫影響)100億円(100億円)経常利益(除在庫影響)85億円(85億円)当期純利益75億円 ②財務目標(連結:2024年度)ROE:10%以上ネットD/Eレシオ:1.5倍以下(※原油価格の変動に伴う短期運転資金の増減影響修正後)③資金計画(連結:2021年度から2024年度累計)項    目2021~2024年度累計キャッシュ・イン480億円  税引後純利益172億円  減価償却費308億円キャッシュ・アウト(設備投資)230億円フリー・キャッシュ・フロー250億円

事業等のリスク

3 【事業等のリスク】富士石油グループの事業において、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項は、以下のとおりです。なお、以下の事項には将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであり、また、事業等のリスクはこれらの事項に限られるものではありません。 ①法的規制等の変更リスク 富士石油グループの事業は、国内外の法律や諸規則、環境規制等に従って進められており、将来においてこれらの変更が富士石油グループの事業や業績に影響を与える可能性があります。 ②為替レートの変動リスク 富士石油グループは、資産・負債の一部を米国ドル建てで保有しています。また、富士石油グループは、原材料の多くを米国ドル建てで購入しており、為替ヘッジ取引により為替レートの変動による影響の緩和に努めていますが、為替変動リスクを完全に排除することは難しく、富士石油グループの業績に影響が生じる可能性があります。 ③市況変動リスク 原油をはじめとする原材料価格が下落した場合、在庫影響(総平均法及び簿価切下げによる棚卸資産の評価が売上原価に与える影響)による棚卸資産評価損が発生し売上原価を押し上げることになります。また、石油製品市況は需給や原油価格の動向といった外部要因によって大きく変動します。かかる市況変動リスクに対しては、原材料並びに生産製品の在庫管理を徹底するとともに、主に海外市況に左右され市場リスクに曝される取引においてヘッジ対応を適切に行い、その抑制に努めていますが、市況変動リスクを完全に排除することは難しく、富士石油グループの業績に影響が生じます。また、タンカー市況が変動した場合にも、富士石油グループの業績に影響が生じる可能性があります。 ④金利変動リスク 富士石油グループでは、長期・短期の有利子負債を有しており、金利が上昇した場合は営業外費用の増加要因となります。長期の有利子負債については金利の変動による影響を緩和すべく、金利スワップ取引等により金利の固定化を図っていますが、金利が変動した場合には、富士石油グループの金融収支に影響が生じる可能性があります。 ⑤災害、事故等による操業リスク 富士石油グループは、国内において生産設備、事務所を、また、海外において事務所を有していますが、自然災害や事故等により生産設備、情報システム等に障害が発生した場合には、生産活動の抑制又は停止をせざるを得なくなる可能性があります。かかる状況に対処すべく、富士石油は事業継続計画(BCP)を策定しており、事業の継続・早期復旧を図るための体制を整備していますが、事業活動の抑制・停止が長期化した場合には富士石油グループの業績に影響が生じる可能性があります。 ⑥感染症によるリスク 新型コロナウイルス感染症をはじめとする感染症の流行が発生した場合においても、富士石油は国民生活・国民経済の安定確保に不可欠な重要インフラ事業者として、石油製品の供給継続に努めることを基本方針としていますが、富士石油役職員に感染が確認された場合などにおいては、感染の拡大防止を図るべく出社人員の抑制等の措置をとる必要があることから事業規模の縮小を迫られる可能性があります。 また、感染症の流行により経済活動の停滞が長期化し石油需要へ大きな影響を及ぼす場合、富士石油グループの業績に深刻な影響が生じる可能性があります。 ⑦原材料の調達リスク 富士石油グループは、原油の多くを中東地域から調達している一方で、中東以外の地域からの原油調達も行っており、リスクの分散に努めていますが、国際的な政治情勢の変動等により、原油調達に支障が生じた場合には、富士石油グループの事業や業績に影響が生じる可能性があります。 ⑧競争環境に関するリスク国内の石油製品需要は少子高齢化の進行や低燃費車の普及等によって構造的な内需減少傾向が続いており、国内の石油需要に対し精製設備能力が過剰となることで、国内需要を巡り激しい競争環境に曝される可能性があります。世界においても、貿易摩擦の激化に伴う経済成長鈍化への懸念など石油製品需要に対する不確実性が高まっており、需要に対して供給能力が上回るような状況においては、競争環境が一段と厳しいものになる可能性があります。富士石油グループは中長期的な経営戦略として、稼働信頼性の維持・強化やコスト競争力の強化、競争優位の確立のための石油精製業の更なる基盤強化に努めていきますが、これらの石油需要を巡る競争の激化により、富士石油グループの事業及び業績に影響が生じる可能性があります。 ⑨気候変動に関するリスク 先進国を中心に地球温暖化ガスの削減、省エネルギー等地球環境に配慮した低炭素化・脱炭素化の動きが進展しています。富士石油グループは、低炭素・循環型社会への貢献が、企業としての社会的責務かつ、富士石油グループの未来のための最重要経営課題であると捉え、中長期的な経営戦略として脱炭素社会に向けた取組み強化を進めていきますが、今後低炭素化・脱炭素化の動きの急激な進展により、想定を上回る速さで石油製品需要が減少した場合、富士石油グループの事業及び業績に影響が生じる可能性があります。 富士石油グループでは、重大な影響を及ぼすリスクの顕在化を未然に防止するとともに、経営危機に適切に対応し、経営危機発生に伴うグループの損失を最小化するために、平常時のリスク管理及び経営危機発生時の対応について体制並びに行動要領を定めた「リスク管理規程」を整備しています。具体的には、取締役会で定めたリスク管理の基本方針に従い、平常時におけるグループのリスク管理全般を行うとともに、経営危機発生時においては社長の指揮のもと事案の処理に当たることとしています。



※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー