MORESCO(5018)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


MORESCO(5018)の株価チャート MORESCO(5018)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3 【事業の内容】

MORESCOグループは、MORESCO(株式会社MORESCO)、連結子会社15社および、持分法適用関連会社1社により構成されており、化学品(特殊潤滑油、合成潤滑油、素材、ホットメルト接着剤、エネルギーデバイス材料)の製造・販売を主な事業としており、主要製品は以下のとおりであります。

[特殊潤滑油]

高真空ポンプ油、難燃性作動液、ダイカスト用油剤、熱間鍛造潤滑剤、切削油剤、自動車用ブレーキ液・不凍液、冷熱媒体、ポリウレタンおよび複合材産業向け潤滑油

[合成潤滑油]

高温用潤滑油、ハードディスク表面潤滑剤、耐放射線性潤滑剤

[素材]

流動パラフィン、スルホネート

[ホットメルト接着剤]

ホットメルト接着剤

[エネルギーデバイス材料]

有機EL用封止材、ガス・水蒸気透過度測定装置

 

 

MORESCOグループのセグメントは、製造・販売体制を基礎とした地域別のセグメントから構成されており、「日本」、「中国」、「東南/南アジア」および「北米」の4つを報告セグメントとしております。

日本国内ではMORESCOが主要製品の製造・販売を行っております。なお、自動車用ブレーキ液・不凍液はエチレンケミカル株式会社が製造・販売を行っております。

中国では莫莱斯柯花野圧鋳塗料(上海)有限公司および莫莱斯柯(浙江)功能材料有限公司が特殊潤滑油を製造しており、莫莱斯柯貿易(浙江)有限公司および莫莱斯柯(浙江)功能材料有限公司が販売しております。また、天津莫莱斯柯科技有限公司がホットメルト接着剤を製造・販売しております。

東南/南アジアではタイにおいて、MORESCO(THAILAND)CO.,LTD.が特殊潤滑油を製造・販売しており、ホットメルト接着剤を輸入販売しております。インドネシアにおいて、PT.MORESCO INDONESIAが特殊潤滑油を製造・販売しており、PT.MORESCO MACRO ADHESIVEがホットメルト接着剤を製造・販売しております。また、インドにおいて、MORESCO HM&LUB INDIA PRIVATE LIMITEDが、特殊潤滑油およびホットメルト接着剤を製造・販売しております。

北米では米国において、MORESCO USA Inc.およびCROSS TECHNOLOGIES N.A. INC.が特殊潤滑油を製造・販売しております。

 

[事業系統図]

以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

 


 


有価証券報告書(2024年2月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、MORESCOグループが判断したものであります。

(1) 経営方針

MORESCOグループは、経営理念である「ユーザーのための研究開発」をモットーに、境界領域(モノとモノとの接点における摩擦や磨耗など)におけるニーズに応えることによって、社会に貢献できる企業を目指してまいりました。現中期経営計画(2024~2026年度)においては、次の5項目を中期経営方針に掲げております。

① サステナビリティ経営の推進

② 製品ポートフォリオの高度化

③ 次世代事業の創出

④ 業務プロセスの革新

⑤ 資本収益性の向上

 

(2) 経営環境、経営戦略および優先的に対処すべき事業上および財務上の課題

MORESCOグループを取り巻く環境は、国内では長年続いたデフレ経済が解消されつつあり、景気の緩やかな回復が期待できるものの、人件費や物流コスト増加等の影響が懸念されます。海外においては、中国景気の減速、各国の金融引き締め継続による景気の下振れリスク、長期化するウクライナ戦争や中東情勢のさらなる緊迫化による資源価格の上昇懸念等があり、先行き不透明な状況が続くことが想定されます。

また、持続的成長のためには環境問題に対する意識の高まりや少子高齢化に伴う労働力不足等の社会課題に対応した経営戦略の遂行が求められます。

このような経営環境のもと、MORESCOは「持続可能な社会の実現」と「事業の付加価値の向上」の両立をテーマとし、2024年度から2026年度までの3年間を対象とする第10次中期経営計画を開始しました。

①サステナビリティ経営の推進、②製品ポートフォリオの高度化、③次世代事業の創出、④業務プロセスの革新、⑤資本収益性の向上の5つの基本方針のもと、以下の具体的な取り組みを通じて企業価値の向上に努めてまいります。

 

■ 第10次中期経営計画の基本方針と主要な取り組み

① サステナビリティ経営の推進

カーボンニュートラルに向けた取り組みの推進、MORESCO Green SX製品※の売上比率の引き上げ、CO2や廃棄物削減等の環境負荷低減への取り組み加速

※ MORESCOは、製品の原料調達から廃棄までのライフサイクル全体を評価し、MORESCOの7つのマテリアリティへの貢献要素が特に大きい製品を「MORESCO Green SX」として認定しています。

② 製品ポートフォリオの高度化

特殊潤滑油およびホットメルト接着剤を中心とした高付加価値製品の拡販、ダイカスト油剤分野で成長が期待される新エネルギー車市場の需要取り込み、半導体製造(前工程)および検査装置等へのフッ素代替潤滑油の開発と販売、使用済み製品を回収・再資源化するリサイクルシステムの対象製品の提供等によるサーキュラーエコノミー(循環型経済)への対応

③ 次世代事業の創出

産官学と連携する全社横断的な研究開発体制「プロジェクトMOLGADC」の推進、機能成分の吸収効率を高めるナノエマルジョン技術の大手化粧品会社等での採用拡大および自社化粧品の開発、非石化材料の創出技術の開発(ポリマー原料となるバイオギ酸の生産)、ペロブスカイト太陽電池および電子ペーパー向け封止材の開発

④ 業務プロセスの革新

新たな化学処理法の導入によるスルホネートの生産効率改善、データ駆動型のアプローチによる製品開発・改良の迅速化・効率化

⑤ 資本収益性の向上

販売価格の是正推進および製品統廃合による生産効率の最適化、株主還元を経営上の重要な課題と位置づけ連結配当性向30%以上を目指す配当政策の実施、経営戦略に連動した人的資本経営の推進、IR活動の強化

 

■ 第10次中期経営計画の海外戦略

・ 中国では新工場の操業早期安定化および現地顧客ニーズへの迅速な対応による収益性の向上

・ 東南/南アジアではR&D機能を強化し、現地ニーズに合った新商品の上市の加速

・ 北米では事業譲受を通じた生産拠点確保による製品安定供給体制の構築、主要材料(シリコーン)の自社調達によるコスト削減、米国部品メーカーの販路拡大

 

■ 第10次中期経営計画の2026年度経営目標数値

・ 売上高:380億円、営業利益:27億円、経常利益:30億円

・ ROE:8%水準、連結配当性向:30%以上、MGS製品の売上比率:40%

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

第10次中期経営計画(2024年度~2026年度)においては、上記の経営方針および経営戦略等のもと、目標を下記のとおり定めております。

 

2023年度(実績)

2024年度(計画)

 2026年度(計画)

売上高(百万円)

31,886

34,000

38,000

営業利益(百万円)

1,225

1,500

2,700

経常利益(百万円)

1,826

1,850

3,000

親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)

1,283

1,050

経常利益率(%)

5.7%

5.4%

7.9%

 

 

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてMORESCOグループが判断したものであります。

 

(1) 海外市場での展開について

MORESCOグループは、中国、タイ、インドネシア、米国およびインドで現地法人設立による生産販売拠点を設置し海外事業を推進しております。MORESCOグループの海外売上高は、中国、東南アジアをはじめとするアジア地域を中心に、2023年2月期11,492百万円、2024年2月期12,947百万円であり、売上高に対する比率はそれぞれ、37.9%、40.6%であります。これらの海外市場における景気変動、通貨価値の変動、政治情勢の変化、災害・疫病の発生および法規制の変化等が、MORESCOグループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。

 

(2) 気候変動について

MORESCOグループでは、気候変動を経営上の重要課題であると捉え、気候変動に伴うリスクや機会は、事業戦略に大きな影響を及ぼすものと認識しております。

気候変動リスクとしては、移行リスクとしてコストの上昇や市場の変化、物理的リスクとしてサプライチェーンリスク等が重要度と発生確率が高いものと認識しております。

また、MORESCOグループは、気候変動をリスクだけでなく機会と捉え、「持続可能社会の実現」と「中長期的な企業価値の向上」を両立させつつ事業を運営し、社会課題や環境課題の解決により一層貢献するべく、サステナビリティ課題に対して積極的に対応していきます。

 

(3) 製品の製造に関するリスクについて

① 自然災害およびパンデミックまたは事故等に伴うリスク

MORESCOグループは、国内外に生産拠点を有しており、安定供給への重大な責任を有しております。これら拠点が大規模な自然災害やパンデミックの発生または事故等により、製品の供給が困難な事態に至った場合には、MORESCOグループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。

② 特定の生産拠点への集中

(合成潤滑油部門)

MORESCOでは、高温用潤滑油製造のための合成設備を赤穂工場で、またハードディスク表面潤滑剤製造設備は本社・研究センター内でそれぞれ保有しており、万一、工場、本社において重大なトラブルが発生し、設備の稼働が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。在庫量につきましては約1.0ヵ月であります。

(素材部門)

MORESCOでは、流動パラフィンならびにその連産品であるスルホネートを硫酸精製法により生産しております。硫酸精製法のメリットは、連産品としてスルホネートを生産できることですが、デメリットとしては製造過程において廃棄物として廃硫酸が発生することがあげられます。MORESCOにおいては、隣接する廃硫酸リサイクル企業との間をパイプラインで直結し、廃硫酸処理を含めた一貫生産ライン(クローズドシステム)を構築しておりますが、廃硫酸処理を他社の設備で行っているため、当該他社工場の移転、縮小等、設備に変更が生じた場合、素材部門の生産能力に影響をおよぼす可能性があります。

また、MORESCOでは流動パラフィンならびにスルホネートを千葉工場のみで生産しており、万一工場において重大なトラブルが発生し、工場の稼働が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。工場の在庫量は約1.0ヵ月であります。

以上のような製品の製造に係るリスクに対してMORESCOグループでは、拠点ごとでの事業継続計画(BCP)の策定、定期的な設備の保守点検および防災訓練の実施等、リスク発生の回避と発生時の被害最小化を図る取り組みを行っております。

 

(4) 製品の品質について

MORESCOグループは、ISO9001の認証取得を含む厳しい社内品質保証体制に基づき製品の品質と信頼性の維持向上に努めておりますが、製品の品質不良に伴うリスクを完全に排除することは不可能であり、予期せぬ不良等が発生した場合、訴訟等のリスクがあります。MORESCOグループの製品に品質保証問題が生じた場合には、補償費用が発生し、また、製品の信頼を損なって顧客の喪失等に結びつき、MORESCOグループの業績に影響をおよぼす可能性があります。MORESCOグループは、製造物賠償責任請求に対しては保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額をすべてまかなえるという保証は無く、製品の欠陥がMORESCOグループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。

 

(5) 原料購入に伴うリスクについて

MORESCOグループの製品は、潤滑油、石油化学製品、化成品等を主な原料としており、これらの原料は、原油価格・ナフサ価格の変動の影響を受けます。原油価格・ナフサ価格は、今後とも国内外の需給動向等により大きく変動することがあります。また東日本大震災では原料製造工場の被災による影響を受けましたが、今後とも災害・事故等による供給停止や、供給者側の事業・製品の統廃合等にともない原料の入手に支障をきたす可能性もあります。

MORESCOグループとしては、原料価格の変動による影響に対しては特殊潤滑油の主たる販売先との間で原油・ナフサ価格に連動した製品価格の改定を行っているなど、製品価格への転嫁を進めるとともに、コスト削減および高付加価値製品への転換を図ってまいります。所要原料の確保については、グローバルレベルでの原料調達先の確保・使用原料の多様化により対処してまいりますが、これらの対処が十分にできなかった場合には、MORESCOグループの業績に影響をおよぼす可能性があります。

 

(6) 研究開発に関するリスク

MORESCOグループでは、新製品開発が収益性の向上や将来の成長に寄与するものとの認識のもと、新製品の開発に多くの経営資源を投入しております。

2024年度より開始している第10次中期経営計画では、事業部を横断し、社内および産官学と連携した開発体制「プロジェクトMOLGADC」を推進し、研究開発に取り組んでおります。

研究開発部門と営業部門が密接に連携を取りながら、社内外のネットワーク(人脈、技術等)を活用し、市場ニーズの的確な把握と研究成果の早期結実に努めておりますが、投資に見合った収益が得られなかった場合にはMORESCOグループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。

 

(7) 特許の出願方針について

MORESCOグループが開発した新技術に関して、基本的には特許を出願する方針でありますが、製造方法に関する特許等で侵害発見が容易でないものおよび特殊潤滑油に関する特許等で組成を開示することにより配合ノウハウが他社に漏洩する可能性があるものについては、秘密保持のため、出願を控える場合があります。このため他社が、当該事項に関する特許を出願した場合には、特許が成立する可能性があります。MORESCOとしてはこうした事態に備え、社内での当該事項の実施記録を残すことにしており、「先使用権による通常実施権」を主張することができるよう対処しております。

 

(8) 環境規制について

MORESCOは環境関連法規の遵守に努めておりますが、環境保全に対する社会的要請を受けて、環境法規制の制定改正が進み、法令遵守のための設備投資や関連する事業の再編成などが必要となった場合には、MORESCOグループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。

 

(9) コンプライアンスに関わるリスク

MORESCOグループでは、全ての役職員が「経営理念」「MORESCO行動憲章」および「内部統制システムの整備に関する基本方針」に沿って企業活動に従事し、ステークホルダーから支持される企業となるため、「コンプライアンス方針」を制定し、これに基づきコンプライアンス遵守体制の整備と推進を実行しております。またグループ各社を対象とした内部監査の実施により、コンプライアンス遵守体制の維持、改善に努めております。

こうした取り組みにも関わらず、重大な法令違反を起こした場合、社会的信用の低下等により、MORESCOグループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。

 

(10) 情報セキュリティについて

近年、外部からのサイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウイルス感染等により、企業が保有する情報が流出する事件が多発しています。MORESCOとしましては、「情報セキュリティポリシー」およびこれに関連する規程の整備および運用、情報セキュリティ対策製品の導入、並びに役員、従業員を対象とした情報セキュリティ教育の実施等により、その防止に努めております。

しかしながら、不測の事態により情報の流出等が発生した場合には、社会的信用の低下等により、MORESCOグループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。

 

(11) 棚卸資産の評価に関わるリスク

MORESCOグループは、「棚卸資産の評価に関する会計基準」を適用しております。市場環境の急激な変化等により収益性が低下していると判断し、保有する棚卸資産に対して評価損を計上する場合に、MORESCOグループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。

 

(12) 固定資産の減損に関わるリスク

MORESCOグループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により、保有する固定資産について減損損失を計上する場合に、MORESCOグループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー