日本ビジネスシステムズ(5036)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】日本ビジネスシステムズグループは、「優れたテクノロジーを、親しみやすく」を企業理念のもと、顧客にとって必要な技術を最適な形で届けることで、企業や社会の持続的成長に貢献しております。また、独立系クラウドインテグレーターとして、マイクロソフト社をはじめとしたクラウド企業や各種ハードウエアメーカー・ソフトウエアメーカーや各種研究機関・大学等と連携し、最新の技術と方法論を取り込みながら、顧客のIT課題およびビジネス課題の解決に取り組んでおります。 日本ビジネスシステムズグループの事業は、IT領域において、DX*1(デジタルトランスフォーメーション)計画策定からクラウドによる効果の創出までを一貫して提供するモデルとなっております。具体的には、計画策定からクラウド基盤設計・構築を行う「クラウドインテグレーション事業(CI)」、クラウド利活用のための運用支援を行う「クラウドサービス事業(CS)」、クラウドの運用及び利活用に必要なライセンスや関連製品を取り扱う「ライセンス&プロダクツ事業(L&P)」の3事業で構成されております。クラウドサービス事業(CS)の継続契約型の保守運用売上と、ライセンス&プロダクツ事業(L&P)のクラウドライセンス売上は、定期的な契約更新により安定的な売上が見込めるストック収益型のビジネスモデルとなっております。 国内IT市場においては、各企業のDXに対する投資意欲が依然として高く、生産性向上・競争力強化・コスト削減を目的としたIT投資需要が活況を呈しています。さらに生成AI等を活用したAX*2の取り組みも加速していることから、今後さまざまな分野でクラウド技術の活用が期待されています。 日本ビジネスシステムズグループは、国内外のクラウド製品に精通し、コンサルティングから導入、保守運用、利活用まで包括したソリューションの提供とマネージドサービスにおいて豊富な導入・運用実績を保有しており、スピーディかつ最新のクラウド利活用をご提供できる体制を整えております。 また、企業の多くは依然としてオンプレミス*3のIT環境を有しており、クラウド導入によるDX効果を創出するためには、オンプレミスとクラウドを組み合わせて活用するハイブリッドクラウド*4の設計から導入、利活用が必要不可欠となります。日本ビジネスシステムズグループは創業以来、オンプレミスのIT構築・運用支援も行ってきており、クラウド中心の事業展開をしながらも同ハイブリッドクラウドの支援を通じて、顧客の状況に合わせたクラウド活用を提案し、サービスを提供することも可能です。 加えて、企業のDX化においては、クラウド技術を見極め有効活用するための計画策定から運用まで自社で遂行できる体制強化を進めていくことが重要です。このような内製化の取組みにおいて、日本テレビ放送網㈱のIT戦略子会社であり、日本ビジネスシステムズが20.2%出資している㈱日テレWandsでのIT内製化支援をはじめ、人材トレーニングの提供に留まらず組織設計から運用まで踏み込んだ支援実績を多く有しております。 これらの事業を支える人材については、安定した採用力と整備された人材育成プログラムにより、国内有数のマイクロソフトクラウド関連資格取得者をはじめとしたさまざまなクラウド技術の資格保有者(2025年9月末時点の延べ人数で4,813人)が在籍しており、最新のクラウド技術の習得に努めております。 各セグメントの詳細は次のとおりです。また、主要な関係会社については、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」をご参照ください。① クラウドインテグレーション事業(CI)コミュニケーションインフラ領域におけるグランドデザインから導入、ビジネスIT領域における事業デザイン/業務設計から導入・開発までを支援しております。具体的には、顧客のクラウドDX計画策定から、モダンワークプレイスソリューションの提供(M365*5/GWP*6)、クラウド基盤及びセキュリティ環境の導入・保守運用(Azure*7/AWS*8/GCP*9)、アプリケーション開発・導入(CRM*10/ERP*11、他スクラッチ開発)を支援しております。特にマイクロソフト社のクラウド製品であるAzure/M365/D365*12及び周辺クラウドサービスの導入・運用には豊富な実績を有しております。② クラウドサービス事業(CS)クラウド利活用やオンプレミスを含むIT環境における保守・運用・改善を請け負い、一貫したサポートをエンジニアリングサービスまたはマネージドサービスとして提供しております。③ ライセンス&プロダクツ事業(L&P)Azure/M365/D365のクラウド製品のライセンスやIT関連機器をメーカー各社より仕入れ提供しております。 [事業系統図] 日本ビジネスシステムズグループの事業系統図は以下のとおりであります。 [用語解説]*1 DXとは、Digital Transformationの略称であり、デジタル技術を浸透させることで人々の生活をより良いものへと変革し、既存の価値観や枠組みを根底から覆すようなイノベーションをもたらすものです。*2 AXとは、AI Transformationの略称であり、生成AIやエージェントAIなどの先進的なAI技術を活用し、業務プロセスやビジネスモデルを抜本的に変革する取り組みを指します。*3 オンプレミスとは、サーバーやネットワーク機器、あるいはソフトウエアなどを使用者が管理する設備内に設置し、運用するシステムの利用形態です。*4 ハイブリッドクラウドとは、オンプレミスとクラウドを組み合わせた運用スタイルを指します。例えば、機密性の高い顧客情報、機密文書などはオンプレミス環境だけで取り扱い、クラウド環境では機密性の低いデータのみを取り扱うことで、繁閑の差が大きく処理量が時期によって大きく変動するシステムや一時的に必要となるシステムをクラウドで運用し、一定のセキュリティレベルを確保しながら固定費を削減することを可能にしております。*5 M365とは、Microsoft365の略称であり、マイクロソフト社が提供する「Office 365」を含むサブスクリプション型のサービスです。*6 GWPとは、Google Workspaceの略称であり、グーグル社が提供する「Gmail」や「Google Meet」等を含むサブスクリプション型のサービスです。*7 Azureとは、Microsoft Azureの略称であり、マイクロソフト社が提供するクラウドサービスです。*8 AWSとは、Amazon Web Servicesの略称であり、アマゾン社が提供するクラウドサービスです。*9 GCPとは、Google Cloud Platformの略称であり、グーグル社が提供するクラウドサービスです。*10 CRMとは、Customer Relationship Managementの略称であり、顧客の情報を収集・分析して、最適で効率的なアプローチを行い、自社の商品やサービスの競争力を高める経営手法、及びそれを実現するためのツールを指します。*11 ERPとは、Enterprise Resource Planningの略称であり、総務、会計、人事、生産、在庫、購買、物流、販売などの基幹情報や経営資源を、統合的かつリアルタイムに処理する基幹業務システムを構築し、効率的な経営を図る経営手法、及びそれを実現するためのツールを指します。*12 D365とは、Dynamics365の略称であり、マイクロソフト社が提供するSaaS型のCRM・ERPパッケージです。
有価証券報告書(2025年9月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】日本ビジネスシステムズグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において日本ビジネスシステムズグループが判断したものであります。 (1)経営方針日本ビジネスシステムズは、「優れたテクノロジーを、親しみやすく」をMission(企業理念)とし、またVision(目指す姿)として「社会のデジタル変革をリードするNo.1クラウドインテグレーター」を掲げているほか、5つのValue(行動指針)を定めております。Mission(企業理念)「優れたテクノロジーを、親しみやすく」世の中は技術革新によって目まぐるしい進歩を続けます。企業・社会が持続的な成長を為すには、先進技術をいち早く取り入れる必要がある一方、正しい使い方を見極めて徹底活用しなければ望んだ成果は得られません。 私たちJBS(日本ビジネスシステムズ、「日本ビジネスシステムズ㈱」を指します)は、お客さまに寄り添い、お客さまにとって必要な技術を最適な形で届け続けることで、技術革新がもたらす企業・社会の持続的成長に貢献してまいります。 Vision(目指す姿)「社会のデジタル変革をリードするNo.1クラウドインテグレーター」働き方の変化やダイバーシティ等の加速により、世界中の社会・経済の在り方が大きく変わろうとしています。すべてのプレイヤーが社会課題の解決に必要なビジネスモデルの確立や構造改革に取り組むべき時代です。このチャレンジをスピーディに遂行するためには、お客さま自身がテクノロジーを理解し、自らデジタル変革を起こしていく必要があります。 私たちJBSはクラウド活用のプロフェッショナル集団です。お客さま自身のクラウド活用力を高めデジタル変革を起こす体制・仕組み作りに貢献できる存在として、一番にお声がけいただけるパートナーを目指してまいります。 Value(行動指針)Customer First「お客さまの期待を超える」お客さまの視点に立ち、主体性を持ってスピーディに行動することで、お客さまの成功につながる最良の解決策を提供します。Diversity & Inclusion「一人ひとりの個性を大切に」お客さま、ビジネスパートナー、社員・家族など、関わるすべての人々の個性を尊重します。Integrity「誠実かつ、ひたむきに」信頼関係を築くことを大切にし、あらゆる活動に真摯に向き合います。Passion for Technology「情熱を持ってテクノロジーを追求」テクノロジーに触れたときの感動を忘れずに、 無限の可能性を追い続けます。Commitment to Growth「挑戦と成長」常に挑戦し、学び、成長し続けます。 (2)経営戦略 企業のDX投資加速を背景に、クラウドや生成AIへの投資も拡大しています。国内IT市場においても足元の基幹系システムの刷新のみならず、企業内でサイロ化したITインフラや生成AI活用のためのデータ活用、ビジネス部門での事業開発における内製化需要など、引き続き需要が拡大しています。日本ビジネスシステムズグループは、クラウドを中心としたお客様のDX加速に貢献すべく、マイクロソフトクラウドに強みを持つコミュニケーションインフラベンダーから、お客様の事業成長のための内製化をワンストップでご支援するビジネスITパートナーへと進化してまいります。 ① 事業ポートフォリオの変革 日本ビジネスシステムズグループは、M365ライセンスの提供をきっかけにエンタープライズ企業との取引を拡大してまいりました。マイクロソフトクラウドやPC等のリセール事業(ライセンス&プロダクツ事業)は、売上増に大きく貢献しており、日本ビジネスシステムズの事業基盤を支える重要な役割を果たしています。一方で、利益率の向上に対する影響は限定的であるため、今後は開拓したエンタープライズ企業との取引拡充に向け、エンジニアリングサービス(クラウドインテグレーション事業・クラウドサービス事業)の売上構成比を高め、全社的な利益率の向上に取り組んでまいります。 ② ライセンス&プロダクツ(L&P事業):リカーリングビジネスへの進化 売上の大半を占めるマイクロソフトクラウドライセンスの提供とお客様における同製品の利活用にあたっては、日本ビジネスシステムズの知見は大きな強みとなっております。今後はライセンスの提供に留まらず、ライセンス購入後の効果最大化に向けたサポートをサービスとして開発・提供することで、クラウド関連のリカーリングビジネスとして展開を図ってまいります。 また、直近数年で取引が多かったWindows10サポート終了に伴うPC入替需要など、ハードウエア製品の取り扱いにおいても、付随するサービスの開発を行いながらリカーリングビジネスへの転換を図ってまいります。 ③ エンジニアリングサービス(CI事業/CS事業):クラウド時代の全社ITインフラ最適化 直近数年でお客様のクラウドシフトは進んでおり、お客様のIT環境下においてはサイロ化したクラウドが多数存在している状況です。またサイバーセキュリティ対策への関心・需要も高まっております。これらの複雑化したITインフラ環境の最適化に向けて、より全社的なITインフラのグランドデザインやコスト効率化が求められています。日本ビジネスシステムズグループは、マイクロソフトクラウド製品における全般的なノウハウ・ナレッジを強みとしながらもマルチクラウド・セキュリティ・マネージドをフォーカステーマとして掲げ、より広範囲のIT課題解決を担うパートナーとして事業領域を拡大してまいります。また、生成AI活用に必要なデータ整備(Data&AI)にも取り組んでまいります。 ④ エンジニアリングサービス(CI事業/CS事業):中長期の事業成長を見据えた3つの戦略領域の推進 お客様のDX推進にあたってはIT部門のみならず事業部門主体でのIT活用が必要とされています。日本ビジネスシステムズグループとしては、強みであるITインフラ領域の拡張だけでなく、お客様の事業成長に貢献する3つの戦略領域を強化してまいります。(ⅰ)クラウドビジネスサービス 日本ビジネスシステムズはこれまでもWebサービスやモバイルアプリの開発、基幹系システムやCRMシステムの導入、Power Platform等を用いたローコード/ノーコード開発でお客様の事業推進を支援してまいりました。また、日本テレビ放送網様とのジョイントベンチャーを通じたIT内製化の支援も行っております。近年、お客様の内製化需要の高まりから、これらの開発領域のスキル育成や組織開発への取り組みも増えております。 今後は、開発や保守だけに留まらず、お客様のビジネスデザインからIT全体設計、アプリケーション開発・保守運用までをワンストップで支援する体制を強化し、お客様のグループ再編や新規事業立ち上げ、内製化支援を拡大してまいります。(ⅱ)AIサービス 日本ビジネスシステムズは、国内でもいち早くCopilot(マイクロソフト社の生成AIサービス)を全社導入し、生成AIの利活用に取り組んでまいりました。Copilotの導入から利活用までをご支援する独自サービスである利活用支援サービス「Copilot NAVI」やe-learningサービス「Copilot Learning」は多くのお客様にご利用いただいています。 今後は社内のAXを加速し、同ノウハウをもとにエージェントAIの活用やAIガバナンスのご支援を含め、生成AI活用における目利きから導入・効果創出までをワンストップで支援してまいります。また、自社サービスの開発にも取り組んでまいります。(ⅲ)クラウドグローバルサービス 製造業のお客様を中心に、国内と同じサービス品質で海外拠点でのクラウド活用支援が求められています。日本ビジネスシステムズは海外拠点のITアセスメントからライセンス等の集中購買、24/365ヘルプデスクの提供など、お客様のクラウド活用を国内同様のサービスレベルでご支援しております。近年では、海外拠点を含めたグループ再編に伴うITインフラの統合やITガバナンスの適用といった支援も増えております。2025年5月にタイ駐在員事務所を開設しました。 今後も北米・アジアを中心にグローバル事業展開を加速するお客様のクラウド活用をご支援してまいります。 ⑤ 人的資本経営に基づく、環境・人材投資 日本ビジネスシステムズグループの事業成長にあたり、最先端のIT環境を活用できるオフィス、お客様やパートナー企業も含めたコラボレーションのための社食、安心・安心の生活を支援する社宅といったハード面の充実だけでなく、日本ビジネスシステムズの事業領域拡大に向けた人材獲得・育成(ソフト面)に注力してまいります。特にエンジニアリングサービスにおいて上述したテーマにおけるエンジニアのスキル拡張、全社AI人材化のためのIT投資を強化してまいります。 合わせて、DE&I「Diversity(ダイバーシティ、多様性)」「Equity(エクイティ、公平性)」「Inclusion(インクルージョン、包括性)」においては、社員が互いの価値観を尊重し合う職場環境や、多様な人材が公平に活躍でき、最大限にパフォーマンスを発揮できる制度を構築することで、組織と人材の力を最大限に生かす企業風土を醸成し、価値創出につなげてまいります。 ⑥ 全社AXへの取組み 生成AIがもたらした働き方革新の可能性を追求し、全社AI人材化や間接業務の効率化を図ってまいります。既に全社導入済のCopilotの徹底活用だけでなく、全社員を対象としたAIスキルレベルプログラムの運用やアンバサダー制度の導入を行い、実効性の高いAXの手法を追求してまいります。これらのノウハウ・ナレッジをサービスとしてお客様にも展開してまいります。 ⑦ ビジネスアライアンスの拡充・強化 日本ビジネスシステムズの扱うクラウド製品メーカーとの包括的なリレーションシップの強化に加え、上述の事業強化テーマに沿った協業パートナーの拡充に取り組んでまいります。特に上流のIT設計やサービス開発、AI・セキュリティといった高度な技術領域においては積極的にパートナーの開拓を図ります。 また、資本提携先とは引き続き各領域での事業共創に取り組んでまいります。 ㈱三菱総合研究所及びその子会社である三菱総研DCS㈱から15.2%の出資を受けております。三菱総研グループ(㈱三菱総合研究所、その子会社及び関連会社を指します)内においてはマイクロソフト社のクラウド製品の実装に関わる案件での協業強化を模索しており、特に公共分野でのAzure採択の可能性において、同社グループと共同での顧客開拓を図っていきます。また、同グループが金融機関等との取引で培ったData&AIの知見などを生かした共同提案の強化を図っていきます。 日本テレビ放送網㈱のIT戦略子会社であり、日本ビジネスシステムズが20.2%出資している㈱日テレWandsに関しても戦略的提携を深めていきます。同社を通じて、インフラ領域でのクラウド内製化支援に加え、アプリケーション領域での新たなクラウドアプリケーション及びプラットフォーム事業の開発支援を行っていきます。本協業を強化していくとともに、メディア業界へのさらなる事業拡大を目指していきます。 グローバル有数のクラウドマネージドサービスプロバイダーであるCrayon Group Holding ASAと戦略的業務提携契約を締結し、主に日系企業を対象としたグローバルでの包括的なクラウド活用支援・サービスを強化してまいります。なお、日本ビジネスシステムズが20.0%出資しているCrayon Japan㈱は同Crayon Group ASA傘下の日本法人です。 日本ビジネスシステムズの連結子会社である㈱ネクストスケープは、アイテック阪急阪神㈱から20.0%の出資を受けております。アイテック阪急阪神㈱は、阪急阪神東宝グループに属するシステムインテグレータ(SIer)として、交通、不動産、流通、医療、スポーツ&エンタテインメントなど、幅広い業界において、システムの設計・管理やITインフラ構築に取り組み、グループ内外のDX推進に貢献しています。今後、㈱ネクストスケープ及びアイテック阪急阪神㈱の両社の技術力を相互に活用することで、より一層、幅広い分野に貢献する新たなソリューションの開発に取り組み、事業拡大を目指します。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 日本ビジネスシステムズグループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、以下のとおりであります。 2025年9月期実績2026年9月期見込2028年9月期目標売上高1,725億円1,765億円1,900億円営業利益75.9億円84.0億円120.0億円営業利益率(%)4.4%4.8%6.3%ROE(%)22.6%19.1%20.0% (4)経営環境AzureやAWSといったクラウド製品を提供するハイパースケーラー企業の世界的な事業展開、生成AIの登場により、IT市場はオンプレミス等のトラディショナルサービスから、デジタルテクノロジーサービス・ビジネスサービスへと大幅にシフトしています。国内IT市場においてもクラウド市場の成長率は全体の成長率を大きく上回り成長を持続しています。日本ビジネスシステムズグループが中核としていたマイクロソフトクラウド製品も、アプリケーション分野/インフラ分野においてマーケットシェアの高い製品群を有しており、IaaS市場ではAWSと並ぶトップシェアとなっています。また、お客様においては、Covid-19後のリモートワーク対応に端を発し、インフラを中心としたクラウドシフトが進んでまいりました。生成AI登場後は、本格的なDX需要として情報システム領域だけでなく顧客特有のビジネスIT領域におけるクラウド活用・AI活用ニーズが増加しています。また、情報システム領域においても、サイロ化したクラウド環境の全体最適化やサイバーセキュリティ対応が求められています。 これらの需要に対し、日本ビジネスシステムズグループはマイクロソフトクラウドを中核にコミュニケーションインフラ領域に強みを持つクラウドインテグレーターとして成長してまいりました。今後は、マルチクラウド・セキュリティ対応をはじめとしたインフラ領域におけるモダナイゼーションに加え、お客様の中期的な経営課題に資するビジネスIT領域・AI領域・グローバル領域における事業拡大を図ってまいります。また、今後の事業拡大に向け、2022年12月にAzure・MR デバイス・動画配信及びアプリ開発などに強みを持つ㈱ネクストスケープの子会社化、2025年5月にAIを用いたサービス開発に強みを持つジャパン・カレント㈱(現AIexe㈱)の子会社化、2025年8月にクラウドERP・CRMの専門チームとなるSureBizCloud㈱を設立し、さらなる体制強化を実施しました。さらに、2025年10月に上述の事業戦略に基づく組織再編を行い、従来事業であるインフラコミュニケーション領域と、中長期成長のための戦略事業であるビジネス・AI・グローバル領域を担う事業部門体制を取っております。このような体制下で、クラウド時代におけるお客様のIT課題をワンストップで解決するクラウドインテグレーターとしてさらなる成長を目指してまいります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題日本ビジネスシステムズグループは、増加するお客様のDX需要や変化の激しいクラウド市場への迅速かつ柔軟な対応を実現すべく、下記の事業上及び財務上の課題に対処してまいります。 ① 人材戦略・施策の強化 日本ビジネスシステムズは、「徹底的に、社員ファースト」を人材戦略の礎に置き、社員の幸せや成長につながる人事制度、人材育成など、採用から一貫した人事バリューチェーンを構築、実行しております。 人材採用においては、エンジニア不足が加速している環境下において、顧客ニーズの高い領域で活躍できる専門性の高い人材の採用・育成・定着に努めております。人材育成においては、豊富なプロジェクトによる業務経験を通じたOJT(On the Job Training)を中心に、日本ビジネスシステムズ独自の研修プログラムやEラーニング等に加え、マイクロソフト社をはじめとした各社のトレーニングプログラム等も有効活用しながら継続的な育成支援を図っております。これらの採用・育成においては、事業部門が主体的に企画・推進に関わることが重要であるため、HRBP*機能の強化に向けて部門横断の取組みを強化してまいります。エンゲージメントにおいては、定期的に実施しているエンゲージメント調査の結果を生かした組織作りを実施しております。これまでも注力してきた育成プログラムの充実、多様な労働環境の提供のほか、オンボーディング施策の拡充、及びキャリアカウンセリングルームの設置など、さまざまな施策を実行しております。DE&I推進においては、仕事と家庭の両立を支援する取り組みの成果として次世代育成支援対策推進法に基づく「くるみん」認定を取得しております。さらに、障がい者雇用の拡充や、仕事と介護を両立できる職場環境の整備促進に取り組み「トモニン」マークの活用を通じて、誰もが活躍できる職場環境づくりを進めております。加えて、2025年度からは「健康経営」を人材戦略の重要課題の一つとして位置づけ、従業員の健康を経営的視点で捉えた施策を強化しております。具体的には、健康経営優良法人認定の取得を目指し、産業医や保健スタッフとの連携による健康支援体制の整備、健康リテラシー向上のための教育施策、メンタルヘルス対策の強化などを通じて、社員一人ひとりがいきいきと働ける環境づくりを構築しています。これらの取り組みを通じて、社員のエンゲージメント向上と企業価値の最大化を図り、社員が最大限に力を発揮できる、「働きがいのある企業」として、持続的な成長を目指してまいります。 *HRBPとは、事業戦略と人事戦略を結び付け、策定・実行を担う人事の役割・機能を指しています。 ② グループ各社のガバナンス強化と一体運営の加速 上述の通り、日本ビジネスシステムズグループでは事業拡大に伴い、国内子会社・関連会社、海外子会社・事務所が増加傾向にあります。上場企業としてのコンプライアンス遵守もさることながら、国内外に事業を展開するお客様への更なる支援拡充に向けて、体制強化を図ってまいります。 ③ 事業成長における主要指標のPDCA運営 変化の速いIT業界において継続的に事業拡大を図っていくためには、市場変化に応じた柔軟な戦略の見直しを行うと共に、事業成長における進捗を投資家の皆様にお示しすることも重要と考えております。上場会社としての説明責任を果たしつつ更なる成長へのご支援を賜るべく、社内外での事業成長指標とPDCAの仕組み強化に引き続き取り組んでまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。日本ビジネスシステムズグループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、日本ビジネスシステムズ株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において日本ビジネスシステムズグループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。 発生可能性発生時期影響度(1)事業環境に関するリスク ① 景気変動及び業界動向の変化によるリスク小不特定中② 競合企業によるリスク小不特定小③ 技術革新によるリスク小不特定中(2)日本ビジネスシステムズグループの事業に関するリスク ① 日本マイクロソフト㈱との関係に関するリスク小不特定大② 特定の製品・サービス等の関係に関するリスク小不特定中③ 顧客との関係継続に関するリスク小不特定小④ プロジェクトの採算管理に関するリスク中不特定中⑤ 労務管理に関するリスク小不特定小⑥ 外注人材の確保に関するリスク小不特定小⑦ 情報システムに関するリスク小不特定中⑧ 法的規制について小不特定小⑨ プロジェクトに関する係争リスクについて中不特定中⑩ 海外展開について小不特定小(3)経営管理体制に関するリスク ① 代表者への依存について小不特定中② 人材の確保及び育成に関するリスク中不特定中③ 顧客情報等漏洩のリスク小不特定中④ 知的財産権のリスク小不特定小⑤ コンプライアンスに関するリスク小不特定小(4)その他のリスク ① 自然災害等によるリスク小不特定中② 大株主について小不特定小③ ㈱三菱総合研究所及び三菱総研DCS㈱との関係に ついて小不特定小④ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について小不特定小 (1)事業環境に関するリスク① 景気変動及び業界動向の変化によるリスク日本ビジネスシステムズグループが提供するクラウドインテグレーション事業・クラウドサービス事業・ライセンス&プロダクツ事業は、顧客のクラウド化が進む中で市場は成長しており、この傾向は継続すると想定しております。同市場の中で競争力維持のため、マイクロソフト社をはじめとした各メーカーの各種資格の継続保持のための人材及びプロセス開発を進めていますが、国内外の経済情勢や景気動向等の理由による、顧客企業におけるシステム投資の縮小や製品開発の遅れ、事業縮小、システム開発の内製化等により、日本ビジネスシステムズグループが提供するサービスに係る市場規模が縮小される可能性があります。従って、国内システム投資動向が悪化した場合及び顧客が属する事業分野の市況が悪化した場合には、既存顧客からの受注の減少や新規顧客開拓の低迷により、日本ビジネスシステムズグループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 競合企業によるリスク日本ビジネスシステムズグループは、情報サービス業界に属しており、多数の競合企業が存在しておりますが、今後はシステム開発のグローバル化により国内競合企業に限らず、海外企業も含めた人材獲得競争・価格競争が激化することが予想されます。人材獲得競争に対しては人材確保に向けた各種施策に取り組んでおります。新卒採用においては、首都圏だけではなく、地方からも優秀な人材を確保するため、都内好立地での社宅の提供や社内コミュニケーション活性化のための社員食堂の完備など、社員の福利厚生を充実させることで採用競争力を高めております。また各メーカーと連携した資格取得制度やオンラインで学習を進めることができるEラーニングの充実、オンサイトにて学びを深めるためのJBSトレーニングセンターの設置など社員を育成する仕組みも充実させております。中途社員に対しても、従業員紹介制度の導入など、優秀な人材の採用に向けた選択肢を充実させております。また、価格競争に対してはプロジェクト管理や品質管理の強化を通じて開発コストの低減及び収益性の向上に努めております。しかしながら、競合企業増加に伴い人材獲得競争・価格競争等がさらに激化した場合には、受注量の減少、営業案件の失注や収益性の低下等により日本ビジネスシステムズグループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 技術革新によるリスク日本ビジネスシステムズグループが属する情報サービス業界の著しい技術革新に対応するため、採用、教育研修、開発環境整備等によって対応していく方針でありますが、急激な技術革新等の方向性を予測、認識できない場合や、適時適切に対応できない場合、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)日本ビジネスシステムズグループの事業に関するリスク① 日本マイクロソフト㈱との関係に関するリスク日本ビジネスシステムズグループは、日本マイクロソフト㈱との長年にわたる取引・協業によって、事業を拡大させており、今後の持続的な成長においても、同社との関係の維持・強化が重要であると考えております。現在、日本ビジネスシステムズグループは同社と安定した取引関係を継続しており、日本ビジネスシステムズが提供するサービスには同社製品・ソリューションを活用したものが大きな割合を占めています。また、同社の紹介による新規案件の獲得や、同社技術を用いた新規事業の開発も進めています。同社との契約内容・取引条件に大きな変動が生じるなどの何らかの事情により、同社との関係に大きな変化が生じた場合には、日本ビジネスシステムズグループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定の製品・サービス等の関係に関するリスク日本ビジネスシステムズグループは、日本マイクロソフト㈱を含む各サービスプロバイダーが提供する製品・サービス等に係る契約を締結し、顧客に対して当該製品・サービスの提供を行っております。日本ビジネスシステムズグループは、こうした特定の取引先と安定した取引関係を継続しておりますが、何らかの事情により、特定の製品・サービス等の市場訴求力に大きな変動が生じた場合や日本ビジネスシステムズグループからの特定の製品・サービスの提供に支障が生じた場合には、日本ビジネスシステムズグループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 顧客との関係継続に関するリスク日本ビジネスシステムズグループは、顧客との関係を強化し、日本ビジネスシステムズグループの提供するサービスを活用していただける事業パートナーであり続けることを目指しております。しかしながら、クラウドでのシステム構築やシステム導入後の保守管理サービスのサービスレベルが顧客ニーズや期待の変化に対応しきれず、これらの顧客が日本ビジネスシステムズグループとの取引又は契約関係を継続しない場合には、日本ビジネスシステムズグループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ プロジェクトの採算管理に関するリスク日本ビジネスシステムズグループでは、作業工程等に基づき発生コストを予測し、適正な利益を加味した見積り金額を算出し、プロジェクトの採算管理をしておりますが、当初想定できなかった事象等の発生による追加コストの発生、日本ビジネスシステムズグループの過失による納期遅延が発生した場合には、当初見込みからプロジェクトの採算が悪化するほか、日本ビジネスシステムズグループの評価の低下等により、日本ビジネスシステムズグループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 労務管理に関するリスク一括請負契約のシステム開発のプロジェクトにおいては、納期厳守と高い品質の確保が要求され、予想外のトラブルや開発環境等の変化が生じた場合、品質や納期を遵守するため一時的に長時間労働が発生することがあります。日本ビジネスシステムズグループでは、長時間労働の発生を未然に防ぎ、従業員の健康を損なうことがないよう、労務管理体制を整備しておりますが、やむを得ない事情により長時間労働が発生した場合には、システム開発の生産性の低下や従業員の士気の低下等により、社会的・法的な労務問題につながり、日本ビジネスシステムズグループの経営成績や財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 外注人材の確保に関するリスク日本ビジネスシステムズグループにおけるシステム構築、開発業務等については、人材の確保、開発業務の効率化、顧客要請への迅速な対応等を目的として、業務の一部について協力会社への外部委託を活用しております。当連結会計年度末現在では信頼できる協力会社との良好な連携を維持しており、今後も協力会社の確保、及びその連携体制の強化を積極的に推進していく方針ではありますが、協力会社から十分な人材を確保できない場合には、日本ビジネスシステムズグループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 情報システムに関するリスク日本ビジネスシステムズグループは、業務効率化や情報共有のため、社内情報システムをクラウド環境・オンプレミス環境それぞれに構築・運用しております。重要システムにおけるバックアップ取得や冗長化、ペネトレーションテストやセキュリティアセスメントの実施及び対策を進めるとともに、リアルタイムの脅威監視とログ分析を行うSOC(Security Operation Center)と連携して、情報セキュリティインシデントが発生した場合にも適切な対応を実施できるよう備えておりますが、社内情報システムの不具合、外部からの予期せぬ不正アクセスやマルウエア感染などのセキュリティインシデントによる情報システムの深刻な障害が発生した場合には、業務効率性の低下を招くだけでなく、日本ビジネスシステムズグループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 法的規制について日本ビジネスシステムズグループは、日本ビジネスシステムズグループ事業の遂行にあたり、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(労働者派遣法)、下請代金支払遅延等防止法(下請法)、電気通信事業法、その他法令(プライバシー・個人情報保護関連法、反社会的勢力排除・贈収賄禁止等腐敗防止法を含みますがこれに限りません。)の規制を受けております。日本ビジネスシステムズグループは、労働者派遣法については人事部、電気通信事業法についてはガバナンス室をそれぞれ管理部署として定め、法令に従い許認可の取得を行う等、法令を遵守しております。しかしながら、法改正への対応を怠るなど、法令違反が生じた場合は、日本ビジネスシステムズグループ事業の遂行が制限される可能性があるほか、顧客からの損害賠償請求のおそれがあり、また社会的信用の失墜の可能性があります。このような事態となった場合には、日本ビジネスシステムズグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑨ プロジェクトに関する係争リスクについて日本ビジネスシステムズグループは、事業の遂行にあたり、システムインテグレーション、クラウドインテグレーション等の開発プロジェクトを受託します。日本ビジネスシステムズグループは、適用される法令等規制や契約条件を遵守しプロジェクトを遂行できるよう、開発プロジェクト提案・受注・遂行・完了それぞれのタイミングでプロジェクト管理体制を整備しておりますが、予期できないシステムの不具合や納期の遅延等により損害賠償請求を受けることで日本ビジネスシステムズグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑩ 海外展開について日本ビジネスシステムズグループは、これまでに米国、中国、シンガポール、メキシコ、香港に子会社を設立し、さらにタイに駐在員事務所を開設するなど、海外展開を進めております。今後も海外事業の拡大を目指しますが、現地の法令・規制の変更、社会情勢、為替相場の変動、サービスが市場に受け入れられない可能性等のさまざまな潜在的リスクが存在しております。それらのリスクに対処できなかった場合には、日本ビジネスシステムズグループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)経営管理体制に関するリスク① 代表者への依存について日本ビジネスシステムズの代表取締役社長牧田幸弘は、日本ビジネスシステムズグループ設立の中心人物であり、事業活動全般において重要な役割を果たしており、代表者に依存する部分が相当程度存在しております。日本ビジネスシステムズグループは、代表者への過度な依存を回避すべく、経営管理体制の強化及び人材の育成を進めておりますが、何らかの理由により代表者が日本ビジネスシステムズグループの業務を継続することが困難となった場合、日本ビジネスシステムズグループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材の確保及び育成に関するリスク日本ビジネスシステムズグループの成長と利益は、人材に大きく依存します。従って、優秀な技術者やシステムエンジニア、管理者等、必要とする人材を採用、育成することは日本ビジネスシステムズグループにとって重要であり、これに対して新卒採用や中途採用の促進及び研修制度の各施策を実施しておりますが、このような人材を採用又は育成することができない場合や人材流出が想定以上に進んだ場合には、日本ビジネスシステムズグループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 顧客情報等漏洩のリスク日本ビジネスシステムズでは、業務に関連して顧客や取引先等の個人情報及び機密情報を取り扱う場合があります。日本ビジネスシステムズにおいては、ISO27001(ISMS)やJIS Q 15001(プライバシーマーク)の認証取得を行い、CISO(Chief Information Security Officer)を責任者とする、各部門担当者と管理者で構成される情報セキュリティ体制を構築するとともに、情報セキュリティ委員会を設置し、従業員教育、各種ソフトウエアの監視、情報資産へのアクセス証跡の記録等各種の情報セキュリティ対策を講じ、個人情報を含む重要な情報資産の管理を実施することで、情報漏洩のリスクの回避を図っております。しかしながら、日本ビジネスシステムズ又は協力会社より情報の漏洩が発生した場合には、顧客からの損害賠償請求や日本ビジネスシステムズの信用失墜等により、日本ビジネスシステムズグループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 知的財産権のリスク日本ビジネスシステムズグループが行うシステム開発等の事業活動において、他社が権利者となる商標権、特許権及び著作権その他の知的財産権を侵害しないように十分に啓発活動を行い、常に注意を払って事業展開をしており、当連結会計年度末現在において、知的財産権を侵害した事実はありませんが、日本ビジネスシステムズグループの認識の範囲外で他社が権利者となる知的財産権を侵害する可能性があります。このように、第三者の知的財産権を侵害してしまった場合、多額の費用負担や損害賠償請求を受けるなど、日本ビジネスシステムズグループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、日本ビジネスシステムズグループは、自社の事業を展開するうえで必要となる知的財産権の取得及び自社で創造した知的財産の権利化を積極的に行っておりますが、取得及び権利化に支障が生じた場合には、自社事業展開に問題が生じ、日本ビジネスシステムズグループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ コンプライアンスに関するリスク日本ビジネスシステムズグループは、社会規範の変化によりコンプライアンスに関するリスクが今後も増大していくと認識しております。これに対し、日本ビジネスシステムズグループは、全役職員が遵守すべき行動規範として「コンプライアンス行動指針」を制定し、コンプライアンス推進体制を構築することで、全役職員の法令、社会規範及び社内規則類の遵守並びに企業人としての倫理的な活動の確保に努めております。しかしながら、重大なコンプライアンス違反の発生により、損害賠償請求を受ける可能性や重要パートナー含む取引先から取引見直しを受ける可能性があるほか日本ビジネスシステムズグループの社会的信用の失墜等によって日本ビジネスシステムズグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (4)その他のリスク① 自然災害等によるリスク日本ビジネスシステムズグループは、地震、火災等の自然災害の発生等を想定したリスク管理体制の整備を実施しております。しかしながら、日本ビジネスシステムズグループにおいて、直接的な被害の発生や電力供給の停止または通信障害等により、日本ビジネスシステムズグループの業務の遂行に支障が生じた場合には、日本ビジネスシステムズグループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 大株主について日本ビジネスシステムズの代表取締役社長である牧田幸弘及び牧田幸弘の親族並びに同人の資産管理会社である㈱ロマネの所有株式は、当連結会計年度末現在で議決権数の45.1%となっており、引き続き大株主となる見込みです。牧田幸弘及び同人の資産管理会社は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。牧田幸弘は、日本ビジネスシステムズの創業者であるとともに代表取締役であるため、安定株主であると認識しておりますが、将来的に何らかの事情により日本ビジネスシステムズ株式が売却された場合には、日本ビジネスシステムズ株式の市場価格及び流通状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③ ㈱三菱総合研究所及び三菱総研DCS㈱との関係について日本ビジネスシステムズは、㈱三菱総合研究所及び三菱総研DCS㈱と包括協業契約を締結しており、当連結会計年度末現在、㈱三菱総合研究所は議決権数の14.7%、及びその子会社である三菱総研DCS㈱は議決権数の0.6%を保有しており、㈱三菱総合研究所は日本ビジネスシステムズのその他の関係会社に該当します。人的関係については、日本ビジネスシステムズの取締役である森崎孝は㈱三菱総合研究所から招聘しております。また、日本ビジネスシステムズの取締役の兒玉眞二は三菱総研DCS㈱出身でありますが、監査役就任にあたり日本ビジネスシステムズへ転籍しており、当連結会計年度末現在、同氏は同社の業務執行を行っておらず、一般株主と利益相反が生じるおそれはないものと判断しております。日本ビジネスシステムズグループは㈱三菱総合研究所及びその子会社との間でIT関連商品販売やSE・ITの業務提供等の取引を行っておりますが、他の企業の取引条件との比較等により取引条件の適正性等は確保しているほか、関連当事者取引として取締役会での取引の事前承認及び取引結果の報告を行っております。事業領域においては、三菱総研グループ各社の強みを活かせる分野や顧客に応じた協業体制(日本ビジネスシステムズグループでいえば、マイクロソフト社のクラウドサービスの案件での協業等)となっており、事業の棲み分けはなされていると考えております。なお、日本ビジネスシステムズの意思決定において両社による事前協議・事前承認を必要とする事項等もないことから、日本ビジネスシステムズの経営方針及び事業活動等は日本ビジネスシステムズ独自の基準及び判断に基づいて行われており、上場会社として日本ビジネスシステムズの独立性及び自律性は保たれていると認識しております。また、三菱総研グループは、日本ビジネスシステムズの上場後も日本ビジネスシステムズの中長期的な安定株主であると認識しております。しかしながら、将来において、何らかの要因により両社が経営方針や事業戦略(日本ビジネスシステムズ株式の保有方針を含む。)を変更した場合には、日本ビジネスシステムズ株式の流動性及び株価形成等に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について日本ビジネスシステムズは、新株予約権方式によるストック・オプション制度を採用しております。日本ビジネスシステムズでは、会社法第236条、第238条及び第239条の規定に従って、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が行使された場合は、日本ビジネスシステムズの1株当たりの株式価値は希薄化し、株価形成に影響を与える可能性があります。当連結会計年度末現在の新株予約権に関する潜在株式の累計は、2,721,080株(提出日の前月末現在)であり、これは発行済株式総数48,366,400株の5.6%に相当します。なお、新株予約権の内容は、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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