太平洋セメント(5233)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】太平洋セメントグループ(太平洋セメント及び太平洋セメントの関係会社)は、太平洋セメント(太平洋セメント株式会社)、子会社197社及び関連会社103社で構成され、セメント事業、資源事業、環境事業、建材・建築土木事業、その他に不動産、エンジニアリング、情報処理、金融、運輸・倉庫、化学製品、スポーツ、電力供給等の事業を営み、また、新規事業も積極的に展開しております。太平洋セメントグループの事業に係る位置づけ並びにセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。 事業区分製品等の区分主要な会社セメントセメント太平洋セメント、㈱デイ・シイ、明星セメント㈱、敦賀セメント㈱等(米国)カルポルトランド㈱(ベトナム)ギソンセメントコーポレーション(フィリピン)タイヘイヨウセメントフィリピンズ㈱(インドネシア)ソルシバングンインドネシア㈱生コンクリート埼玉太平洋生コン㈱、アサノコンクリート㈱、大阪アサノコンクリート㈱、北海道太平洋生コン㈱、広島太平洋生コン㈱、東北太平洋生コン㈱、中部太平洋生コン㈱、上陽レミコン㈱、晴海小野田レミコン㈱等関連製品国際企業㈱、太平洋プレコン工業㈱、小野田ケミコ㈱等資源骨材、石灰石製品太平洋セメント、有恒鉱業㈱、安倍川開発㈱、関西太平洋鉱産㈱、武甲鉱業㈱、大分太平洋鉱業㈱、秩父鉱業㈱、三重太平洋鉱業㈱、甲州砕石㈱、関西マテック㈱、北海道太平洋鉱業㈱、龍振鉱業㈱、秩父太平洋セメント㈱、奥多摩工業㈱等環境事業 太平洋セメント、東京たまエコセメント㈱、㈱ナコード、三井埠頭㈱等建材・建築土木コンクリート二次製品・建材クリオン㈱、太平洋マテリアル㈱、秩父コンクリート工業㈱、㈱エーアンドエーマテリアル等土木・建築太平洋テクノ㈱等その他不動産太平洋セメント、太平洋不動産㈱等エンジニアリング太平洋エンジニアリング㈱等情報処理パシフィックシステム㈱等金融太平洋フィナンシャル・アンド・アカウンティング㈱運輸・倉庫三岐通運㈱、東 海運㈱、秩父鉄道㈱等化学製品小野田化学工業㈱等スポーツ㈱セサミ、㈱清澄ゴルフ倶楽部電力供給その他大船渡発電㈱等 事業の系統図は次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において太平洋セメントグループが判断したものであります。 今後のわが国経済は、個人消費や設備投資に支えられ、緩やかな回復が続くことが期待されます。一方で、依然として先の見えない物価上昇に加え、中東情勢の緊迫化に代表される地政学的リスクの高まりは、エネルギー価格や海上輸送コストのさらなる上昇を招く懸念があり、景気の先行きは予断を許さない状況が続く見通しです。このような状況下、太平洋セメントグループの事業環境は、国土強靭化や防災・減災対策、首都圏の再開発、サプライチェーンの国内回帰に伴う工場建設やリニア中央新幹線関連工事などがセメント需要を下支えする一方で、建設業界が抱える人手不足といった構造的な課題に起因する工事の遅延が需要の足かせとなっており、強含みの材料と弱含みの材料が混在する状況が想定されます。こうした中、2025年4月から実施しているセメントの販売価格改定の効果を着実に収益改善に繋げてまいります。米国経済については、インフラ投資やロサンゼルスオリンピック・パラリンピック関連投資が本格化し、景気を押し上げることが期待されますが、個人消費の伸びの鈍化など成長ペースには陰りも見られ、金融市場の動向と合わせて、その影響を慎重に見極める必要があります。このような情勢の中で、太平洋セメントグループが成長の歩みを止めない企業グループになるとともに今後も持続可能な社会の構築に貢献していくための方向性を明確にするため、2050年をイメージした「2050年のありたい姿」及び2030年をイメージした「太平洋ビジョン2030」を設定しております。さらに、それらを実現していくための中期計画として2024年度から2026年度を対象期間とする「26中期経営計画」を策定しており、本中期経営計画の最終年度となる 2026 年度は、以下の経営課題に対し精力的に取り組んでまいります。 (1)2050年のありたい姿 ①グループの総合力とカーボンニュートラルをはじめとする革新的技術を全世界に展開する。 ②世界のセメント産業のリーダーとなる。 ③人々の安全・安心な脱炭素・循環型社会を支える企業グループになる。 (2)太平洋ビジョン2030 ①環太平洋においてグループの総合力を活かしプレゼンスを拡大する。 ②カーボンニュートラル実現とサーキュラーエコノミー実現に貢献する。 ③持続的に成長する強靭な企業グループとなる。 (3)26中期経営計画を通じて目指す姿 「3D Approach for Sustainable Future~持続可能な社会の実現に向けた3次元の挑戦~」太平洋セメントグループは、持続可能な社会の実現に向けて3つの取組みを複合的に推進し、その取組みを通じて得た恩恵を広くステークホルダーと共有します。 ①国内事業の再生 ②グローバル戦略の更なる推進 ③サステナビリティ経営推進とカーボンニュートラルへの貢献 (4) 国内事業の再生国内セメント需要の減少が続く市場環境において、収益重視へ向けた価格政策の抜本的見直し、営業体制の効率化などによるトータルソリューションの提供及び混合セメントの輸出拡大と国内向け安定供給を前提とした生産体制の最適化を進め、国内事業の再生を図ります。 (5)グローバル戦略の更なる推進米国やフィリピンにおける既存事業の収益基盤強化、未進出エリア・未開拓事業への進出による事業領域の拡大及び混合セメントの展開や物流ネットワークの強化によるトレーディング事業の拡大によって、グローバル戦略を推進していきます。 (6)サステナビリティ経営の推進とカーボンニュートラルへの貢献2050年サプライチェーン全体でのカーボンニュートラル実現を目指し、革新的セメント製造技術確立に向けたカーボンニュートラルモデル工場構想や既存技術を活用した混合セメント化の推進など、カーボンニュートラル戦略に取り組んでいきます。また、DX戦略、人的資本戦略及びIR戦略にも着実に取り組むことでサステナビリティ経営を推進していきます。 (7) 事業戦略①セメント(国内)セメント価格の適正化による国内セメント事業の再生を図ります。また、工場設備強靭化による安定生産や運転者の労働時間規制等に対応するための輸送体制最適化による安定供給、及び低炭素型混合セメントの製品化検討などのカーボンニュートラルに向けた取組みを進めていきます。 ②セメント(海外)安定と成長が両立する米国市場における事業の深化及びリニューアルプロジェクトが完成したフィリピンでの収益改善を図ります。また、混合セメントやスラグ、フライアッシュ等のセメンティシャスマテリアルを活用した事業戦略を進出各国で展開していきます。 ③資源既存コア事業の強靭化や資源の長期安定供給体制の構築など、中長期を見据えた資源政策に鋭意取り組み、セメント需要変動に影響を受けない収益構造を確立します。 ④環境事業既存事業の競争優位性拡大に加え、カーボンニュートラルとサーキュラーエコノミーを同時に進捗させ、新たな付加価値を創造しつつ成長を持続していきます。 ⑤建材・建築土木販売価格適正化やDX投資等による既存事業の収益力強化を推進します。また、新規商材の市場投入及び海外を含む新規事業領域への進出を図ります。 (8) 研究開発戦略カーボンニュートラル実現を目指した技術開発、事業拡大・収益改善への貢献、持続的成長のための研究開発及びグループ総合研究所への進化を柱として、世界最高水準の研究開発力への深化と経営への貢献を目指します。 (9) 知的財産戦略カーボンニュートラル推進を支える特許網の構築及び各事業を支える知的資本の拡充に取り組んでいきます。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。リスク管理体制の整備の状況については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において太平洋セメントグループが判断したものであります。また、下記事項は、投資家の判断に重要な影響があると考えられるものであり、太平洋セメントグループにおけるリスクのすべてを網羅したものではありません。 (1) 国内需要の減少建設投資が減少し、セメント、生コンクリート、建築土木等の事業で需要が大幅に減少した場合、影響を受ける可能性があります。 (2) 原燃料品代、船運賃等の国際価格の動向石油・石炭等の輸入原燃料品代及び船運賃等の国際価格が上昇した場合、上昇分の製品価格への転嫁の状況によって影響を受ける可能性がありますが、必要に応じて一部の取引にデリバティブ取引を利用する等によりリスクを抑制しております。 (3) 為替の変動原燃料品の輸入やセメント等の輸出、在外子会社等からの配当金をはじめとする外貨建て取引において、大幅に為替が変動した場合、影響を受ける可能性がありますが、必要に応じて一部の取引にデリバティブ取引を利用する等によりリスクを抑制しております。また、在外子会社の財務諸表の為替換算においても、邦貨ベースで影響を受ける可能性があります。 (4) 金利水準の変動市場金利が大幅に上昇した場合、支払利息が増加する等の影響を受ける可能性がありますが、太平洋セメントグループは有利子負債削減等の取組みを通じて財務体質の強化を図っているほか、必要に応じて一部の取引にデリバティブ取引を利用する等によりリスクを抑制しております。 (5) 株式市況の下落株式市況が大幅に下落した場合、保有株式の評価及び退職給付信託資産等の評価に伴う退職給付数理計算上の差異の発生等により、影響を受ける可能性があります。 (6) 米国、アジア諸国等の情勢の変化太平洋セメントグループは、米国、アジア諸国等の世界各地で事業展開しており、それぞれの地域における政治・経済情勢の変化により影響を受ける可能性があります。 (7) 事業再編太平洋セメントグループは、事業の選択と集中を推進することとしており、重点分野に経営資源を集中するとともに、他社との連携も視野に入れた、事業の見直し、再編、整理に積極的に取り組んでおります。この過程において業績及び財政状態に影響を受ける可能性がありますが、高度な専門性などが要求される場合には、顧問法律事務所、経営コンサルタント等、専門家のアドバイスを受けております。 (8) 公的規制、気候変動抑止を中心とした環境規制強化・社会変化太平洋セメントグループは、事業展開する各国、地域の法令・規則等の各種規制に従って事業を行っておりますが、予期しない変更や新たな適用により、影響を受ける可能性があります。環境規制に関しては、セメントの製造過程では相当量のCO2が発生しますが、温室効果ガス排出抑制に向けて各種公的規制が強化された場合や社会変化により、影響を受ける可能性があります。また、セメントの原料・燃料代替として廃棄物を利用しておりますが、廃棄物処理にかかる規制等が強化された場合にも、影響を受ける可能性があります。なお、太平洋セメントは2019年6月に「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に賛同しており、TCFDの提言に基づき、気候変動が太平洋セメントグループに与える事業リスクと事業機会について評価、分析を行い、その結果を開示しております。気候関連シナリオの更新とともに評価、分析の見直しを進め、事業戦略への反映と情報開示を進めていきます。 (9) 極端な気象現象の頻発温室効果ガスの大気への蓄積・地球温暖化により、豪雨による浸水・土砂崩れの頻発や、台風の強力化による被害が発生する可能性があります。この場合、生産設備等が被災し輸送機関の混乱が長期化する等、影響を受ける可能性があります。災害等の緊急事態が発生した場合、「リスク管理基本方針」及び「リスク管理規程」に則して適切に対応します。 (10) 大震災・感染症・事故等の発生大震災や新型ウイルス等感染症の急速な流行が発生した場合のほか、生産設備等の重大事故や重大な労働災害が発生した場合にも影響を受ける可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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