黒崎播磨グループ(黒崎播磨、連結子会社11社、持分法適用会社2社)が営んでいる主な事業内容と、黒崎播磨及び黒崎播磨の関係会社の当該事業における位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりです。
[耐火物事業](各種工業窯炉に使用する耐火物全般の製造販売)
黒崎播磨は、耐火物を製造販売しています。
㈱SNリフラテクチュア東海(連結子会社)は、耐火物を製造しており、黒崎播磨がこれを買い上げ販売しています。
無錫黒崎蘇嘉耐火材料有限公司(連結子会社)、TRL KROSAKI CHINA LIMITED(連結子会社)及び営口黒崎播磨耐火材料有限公司(持分法適用関連会社) は、中国で耐火物を製造するとともに、中国内外の市場で販売しています。
黒崎播磨(上海)企業管理有限公司(連結子会社)は、中国投資会社の管理を行うとともに、中国内外の市場で耐火物を販売しています。
KROSAKI AMR REFRACTARIOS, S.A.U.(連結子会社)及びREFRACTARIA, S.A.U.(連結子会社)は、スペインで耐火物を製造するとともに、欧州内外の市場で販売しています。
TRL KROSAKI REFRACTORIES LIMITED(連結子会社)は、インドで耐火物を製造するとともに、インド内外の市場で販売しています。
Krosakiharima Europe B.V.(連結子会社)は、オランダで同社が投資する会社に関わる事業戦略管理を行うとともに、欧州市場で耐火物を販売しています。
Krosaki USA Inc.(連結子会社)は、北米市場で耐火物を販売しています。
TRL KROSAKI ASIA PRIVATE LIMITED(連結子会社)は、シンガポールで同社が投資する会社に関わる事業戦略管理を行っています。
[ファーネス事業](各種窯炉の設計施工及び築造修理)
黒崎播磨は、各種窯炉の設計施工及び築造修理をしています。
黒播築炉㈱(連結子会社)は、築炉工事及び耐火物加工の請負をしています。
[セラミックス事業](各種産業用セラミックスの製造販売及び景観材の販売)
黒崎播磨は、セラミックスを製造販売するとともに、景観材を販売しています。
新日本サーマルセラミックス㈱(持分法適用関連会社)は、セラミックファイバーを製造販売しています。
[不動産事業](店舗・倉庫等の賃貸)
黒崎播磨は、店舗・倉庫等を賃貸しています。
[その他](製鉄所向け石灰の製造販売)
黒崎播磨は、製鉄所向け石灰を製造販売しています。
なお、石灰事業については、2025年3月31日をもって事業撤退いたしました。
以上の事項を事業系統図によって示すと次のとおりです。
(注) 上記「事業の内容」においては、黒崎播磨の連結子会社・持分法適用関連会社各社間の製品の流れ(販売)は、黒崎播磨への製品の流れ(販売)に含めて表示しています。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、黒崎播磨グループが判断したものです。
黒崎播磨グループは、たゆまぬ革新を通じ、セラミックス分野の価値ある商品、技術を世界に提供し、産業の発展を支え、社会の繁栄に貢献することを使命とし、「世界一の顧客価値の実現」を事業目標に掲げ、お客様に最高の品質と安心をお届けし、信頼される企業集団を目指します。
また、あらゆる活動を通じ事業価値向上につとめ、株主の利益に貢献したいと考えています。
黒崎播磨グループは、「鉄と産業を支える世界第一級の総合セラミックス企業」を目指し、中長期的な経済社会情勢も見据え、2025年度までを実行期間とする5か年の経営計画を策定し実行しています。
黒崎播磨は、「鉄と産業を支える世界第一級の総合セラミックス企業」を目指し、2021年に「2025経営計画」(以下、当初計画)を策定し、実行してまいりました。その結果、実行2年目にあたる2022年度の経営成績において、当初計画の財務目標を概ね前倒しで達成するに至りました。(売上高・経常利益で超過達成)
当初計画の前倒し達成に加え、世界的な原材料価格の高騰や国内外主要顧客での粗鋼生産量の減少等、黒崎播磨グループを取り巻く経済社会情勢の変化を踏まえ、今後の市場環境を見据えて更なる成長を目指すべく 2025年度までの実行期間を維持しつつ経営計画の見直しを行いました。(2023年7月28日公表)
● 2026年3月期目標 連結売上高:1,800億円、連結経常利益:150億円、ROS:8.3%以上、ROIC:9.0%以上。
● 海外事業・セラミックス事業を中心とした成長に向けて5年間の設備投資金額を350億円規模(5年間)へ 150億円増額。
グループの強みを活かしたグローバル戦略の推進、成長分野への積極的な投資の実施等、利益成長に向けた取り組みを加速します。
加えて、SDGsの取り組み深化、カーボンニュートラルへの弛まぬ歩みを通じて更なる企業成長を目指します。新たな財務目標の達成とサステナブルな社会づくりに引き続き貢献してまいります。
2023年度の国内粗鋼生産量は、半導体不足の緩和により自動車生産向け鋼材需要は回復基調にあるものの、人手不足による建設向け鋼材需要の減少や中国不動産不況の影響等により輸出が弱含んでいることから回復が遅れております。世界全体では、インド等で堅調に粗鋼量増となった一方、中国経済の低迷や欧米の景気減速等により全体では横ばいとなりました。黒崎播磨を取り巻く経営環境は、粗鋼生産量の動向に加え、急激な円安による原材料・エネルギー価格の高騰、更には足元の物流費の上昇等、コスト増傾向が続いております。
こうした状況下、実行3ヵ年目の当連結会計年度においては、生産性向上や歩留まり改善等コスト削減の自助努力に加え、耐火物事業を中心に原料等サプライチェーンコスト上昇分の販売価格への着実な転嫁、及びインド鉄鋼市場での事業拡大や欧州等での非鉄分野向け拡販など収益基盤強化を推進いたしました。
とりわけ、黒崎播磨の成長戦略上の最重要課題のひとつである海外事業拡大について、成長するインド市場において子会社のTRL KROSAKI REFRACTORIES Ltd.が確立したフルメニュー生産・販売体制の最大活用による更なる競争力向上と積極的な設備投資の実行、欧州市場での着実な需要捕捉に向けたArcelorMittal Refractories社との協業、ブラジル耐火物メーカーIBAR社との技術供与・販売提携の活用推進など、グループ及びパートナー会社との更なる連携深化に努めて参りました。これら諸施策の成果として、2023年度の海外売上高比率が過去最高の45.6%となる等、売上・利益ともに海外事業が大きく貢献しております。
上記取り組みの結果、当連結会計年度における実績は、売上高1,770.2億円、経常利益163.8億円、ROS9.3%、 ROIC9.7%となり、売上・利益ともに、2022年度に記録した過去最高値を上回る結果となりました。2025見直し経営計画に対しても、急激な円安進行に伴う営業外為替差益の影響もあり、売上高以外の3指標で上回りました。
また、カーボンニュートラルを含むサステナブルな社会実現に向けても、諸施策を着実に推進し実績を上げるとともに、今後の更なる活動推進に向けた機能強化を図るため、本年4月より専任組織としてサステナビリティ推進部を新設いたしました。
今後とも、売上高を含む全ての財務目標の達成と持続可能な社会への貢献に向けて、黒崎播磨の強みを活かしたグローバル戦略の推進、成長分野への積極的な投資の実行等の取り組みを加速するとともに、2025見直し経営計画で掲げた諸施策の着実な実行に鋭意取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日(2024年6月26日)現在において、黒崎播磨グループが判断したものです。
≪経営環境に関するリスク≫
耐火物事業及びファーネス事業は、鉄鋼業界の粗鋼生産量に大きく影響を受け、世界の政治経済動向が不透明である事に伴う国内外での粗鋼減産は、黒崎播磨グループの経営成績等の状況に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
また、セラミックス事業は、主に半導体製造装置業界及び電子部品業界向けの製品を製造しており、各業界の設備投資の状況や市場の動向が黒崎播磨グループの経営成績等の状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクを踏まえ、生産体制、整備・施工体制の最適化(弾力的な生産体制、整備・施工体制の確立等)を図ることにより収益力を強化します。
黒崎播磨グループは、グローバルに事業を展開しています。その中でも、中国は、耐火物原料・調達品等の購入において、重要な調達拠点です。中国における各種規制、政策転換、混乱等が黒崎播磨グループの経営成績等の状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、黒崎播磨は、インドのTRL KROSAKI REFRACTORIES LIMITEDを連結子会社としており、同社の売上高は436億円(2024年3月期)となっています。
インドにおける各種規制、政策転換、混乱等により、同社の事業活動に支障が生じた場合には、黒崎播磨グループの経営成績等の状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
黒崎播磨グループは、グローバルに事業を展開しています。各国・地域における売上、費用及び資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために日本円に換算されています。これらの項目は、換算時の為替レートにより、円換算後の価値が変動する可能性があります。
黒崎播磨グループでは、現状、輸出額よりも輸入額の方が大きいため、円高は黒崎播磨グループの経営成績等の状況に好影響を及ぼし、円安は悪影響を及ぼすこととなります。
当該リスクを踏まえ、一部の外貨建ての営業債権債務について、一定のルールに基づき先物為替予約を利用することにより、為替変動リスクをヘッジしています。また、ヘッジできなかった為替変動リスクについては、販売価格への転嫁を顧客との間で粘り強く交渉しています。
≪事業活動に付随するリスク≫
④ 特定の取引先との関係
日本製鉄㈱は、黒崎播磨グループの継続的な主要取引先であり、また、黒崎播磨グループは同社のグループ会社とも取引を有しています。黒崎播磨グループの日本製鉄㈱の企業グループに対する売上比率は、約42.4%(連結、2024年3月期)となっています。
このため、同社グループの製鉄事業の動向や同社及び同社のグループ会社との取引の状況が黒崎播磨グループの経営成績等の状況に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクを踏まえ、特定の取引先に加え、インド等の成長市場での拡販、欧米の成熟市場におけるターゲット顧客のシェア拡大等、グローバル展開をより積極的に推進します。また、耐火物事業、ファーネス事業に加え、事業分野として今後の成長が見込まれるセラミックス事業に注力します。
⑤ サステナビリティ課題
近年、国内外で様々な気象災害が発生しており、気候変動への取り組みは世界的な社会課題となっています。また、資源枯渇や人権侵害といった問題も顕在化し、サステナビリティに関する課題は拡大傾向にあります。こうしたサステナビリティ課題に対して適切な対応が取られていない場合、顧客との取引の停止や行政罰、企業の信用やブランド価値の低下に繋がる可能性があります。
当該リスクを踏まえ、2021年12月、黒崎播磨グループの事業活動を行う上で重要となる14個のマテリアリティ(重要課題)を設定しサステナビリティ基本方針として宣言致しました。また、サステナビリティ基本方針の審議と着実な推進を行うことを目的に、取締役会の諮問機関としてサステナビリティ推進委員会を設置致しました。今後もサステナビリティ課題について適切に管理するとともに14個のマテリアリティに対しての取り組みを進め、サステナビリティ経営を更に深化させてまいります。
⑥ 情報セキュリティ事故の発生
黒崎播磨グループは、様々な場面でコンピューターシステム及びコンピューターシステムを結ぶ通信ネットワークを利用し事業活動を行っています。また、働き方の多様化によりリモートワークが定着しています。そうした状況下で、サイバー攻撃等に伴う黒崎播磨ネットワークへの不正アクセスやデータの破壊・改ざん、黒崎播磨、取引先の機密情報の漏洩等により、黒崎播磨グループの社会的信頼の失墜を招くとともに、経営成績等の状況に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクを踏まえ、NSG-CSIRT(日本製鉄グループのComputer Security Incident Response Team)への加入により、外部からの不正アクセスの監視を強化継続しています。また、グループ内で情報セキュリティに関するEラーニング、標的型メールへの対処の抜き打ち訓練の実施等を通し、情報管理意識の向上を図っています。こうした対策を通して、セキュリティの強化に努めます。
⑦ 原料価格等の変動
耐火物原料や耐火物調達品を海外から相当量輸入しています。加えて、耐火物の製造工程の一部で、焼成用燃料として液化天然ガス(LNG)、重油を使用しており、LNG価格や原油価格の高騰は、製造・輸送コストの上昇や購入品の価格上昇に繋がります。
原料価格、調達価格、LNG価格、原油価格の高騰が長期化した場合、黒崎播磨グループの経営成績等の状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクを踏まえ、販売価格への転嫁を顧客との間で粘り強く交渉するとともに、調達ソース多様化を進めています。
⑧ アライアンス先との関係
黒崎播磨グループは、世界の主要な鉄鋼市場に製品、技術を提供するという戦略のもとに、技術提携、資本提携等の方法で、各国大手耐火物メーカーとの相互連携を展開、強化することによって、グローバル展開を推進しています。
しかし、当初期待されたアライアンスの成果を挙げられない場合や、アライアンスの関係が解消された場合には、戦略の見直しを迫られ、黒崎播磨グループの事業展開に支障が出る可能性があります。
⑨ 人材確保・育成
国内での少子高齢化が加速する中、事業の根幹である人材を確保・育成し、一人ひとりが活力をもってその能力を最大限発揮する人的資本経営を強化していくことは、今後の事業発展に極めて重要な課題です。しかし、優秀な人材を継続的に採用し定着を図ることができなかった場合、黒崎播磨グループの経営成績等の状況に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクを踏まえ、黒崎播磨グループでは、優秀な人材獲得に向け福利厚生含めた処遇改善、労働環境改善、従業員の健康増進、女性活躍推進、採用活動強化に取り組むとともに、グローバル事業拡大を踏まえた語学教育の促進・ITリテラシー教育・資格取得の推進などの取り組みをおこなっています。
⑩ パンデミックの発生
黒崎播磨グループが事業活動を展開する国や地域において、新たな感染症が発生し、業務の停止やサプライチェーンの混乱が生じた場合、黒崎播磨の事業活動に影響を与えるリスクがあります。
当該リスクを踏まえ感染症対応マニュアルや事業継続計画の策定等を進めています。また、グローバルネットワークを活用した代替生産体制の整備を進めています。
黒崎播磨グループは国内外に製造拠点を有しており、大規模災害により、各拠点の従業員や建屋、設備等に甚大な被害が発生し、操業を停止せざるを得ない場合には、黒崎播磨グループの生産能力が低下し、黒崎播磨グループの経営成績等の状況に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクを踏まえ、災害対応マニュアルや事業継続計画の策定、社員安否確認システムの構築、建屋の耐震補強、防災訓練等を進めています。また、グローバルネットワークを活用した代替生産体制の整備を進めています。
⑫ 事業活動に係る法的規制
黒崎播磨グループは、その事業活動において、商取引法、独占禁止法、労働法、知的財産法、環境法、建築基準法、建設業法等の各種法的規制を受けています。
これらの法的規制により損害賠償責任が生じる場合や、これらの法的規制の改廃や新たな法的規制への対応が求められる場合には、費用負担等が生じ、黒崎播磨グループの経営成績等の状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑬ 保有投資有価証券の価値変動
黒崎播磨グループは約68億円の投資有価証券を保有しており(連結、2024年3月末時点)、投資先企業の経営成績不振、証券市場における市況の悪化等でその価値が下落した場合は、黒崎播磨グループの経営成績等の状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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