フジミインコーポレーテッド(5384)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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フジミインコーポレーテッド(5384)の株価チャート フジミインコーポレーテッド(5384)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

  フジミインコーポレーテッドグループは、フジミインコーポレーテッド及び子会社7社(2025年3月31日現在)により構成されており、事業は「研磨材等製造販売業」を営んでおります。事業内容とフジミインコーポレーテッド及び子会社の当該事業にかかる位置づけは、次のとおりであります。

セグメント区分

構成会社

日本

フジミインコーポレーテッド

南興セラミックス株式会社(子会社)

北米

FUJIMI CORPORATION(子会社)

アジア

FUJIMI-MICRO TECHNOLOGY SDN. BHD.(子会社)

臺灣福吉米股份有限公司(FUJIMI TAIWAN LIMITED)(子会社)

深圳福吉米科技有限公司(FUJIMI SHENZHEN TECHNOLOGY CO., LTD.)

(子会社)※

欧州

FUJIMI EUROPE GmbH(子会社)

 ※ FUJIMI SHENZHEN TECHNOLOGY CO., LTD.は、事業活動が販売支援であるため、またフェニックス投資事業有限責任組合は、ベンチャーキャピタルであるため、事業系統図には記載しておりません。

  以上のフジミインコーポレーテッドグループについて図示すると、次のとおりとなります。

 ※フジミインコーポレーテッドの事業は、研磨材等製造、販売及びFUJIMI CORPORATION及びFUJIMI-MICRO TECHNOLOGY SDN. BHD.の製品の販売であります。


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

フジミインコーポレーテッドグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2024年3月31日)現在においてフジミインコーポレーテッドグループが判断したものであります。

フジミインコーポレーテッドは、以下の企業理念、企業ビジョンを掲げ、創業以来一貫して製品の高品質化と安定供給に努めております。また、経営環境も踏まえ中長期経営計画を策定し、年度経営方針を定めております。

(1) 企業理念

1.企業使命

・高度産業社会の期待に新技術で応え、地球に優しく、人々が快適に暮らせる未来の創造に貢献します。

2.経営姿勢

・お客様の視点に立って独自のソリューションを提案します。

・一人ひとりが「働きがい」と「働きやすさ」を実感できる会社を目指します。

・経営環境の変化に対応するため、何事にも積極果敢にチャレンジし、変革し続けます。

・技術と経営の質を高め、法令を遵守し、ステークホルダーの信頼に応えます。

3.行動規範

・お客様の満足を常に考え行動します。

・問題の本質を追求し、迅速かつ確実に解決します。

・夢の実現に向け、熱意・誠意・創意を持ってチャレンジします。

・一人ひとりのアイデアを尊重し、それをカタチにします。

・良き市民・良き国際人として高い倫理観をもって行動します。

 

(2) 企業ビジョン

1.事業アイデンティティ

パウダー&サーフェス分野で世界最高技術を提供し、私たちが理想とする「エクセレントカンパニー」を目指します。

私たちが理想とする「エクセレントカンパニー」とは、業績が優れているだけでなく以下の3つを実現する会社です。

・変化に的確に対応し、未来に向けて持続的に成長する。

・企業理念・ビジョンの実現に向け、一人ひとりが熱意と誠実さをもって、活き活きと仕事に取り組む。

・環境負荷低減とともに持続可能な社会の実現に貢献する。

2.企業文化ビジョン

強く、やさしく、面白い会社を目指します。

・自由闊達で切磋琢磨する風土をつくります。(強く)

・仲間を大切にし、助け合い、感謝します。(やさしく)

・夢をいだき、夢がかなう職場をつくります。(面白い)

3.事業構造ビジョン

既存事業の強化を図りつつ新規分野に積極果敢にチャレンジし、半導体関連分野(シリコン・CMP)と非半導体関連分野の安定した事業バランスの構築を目指します。

 

(3) 全社基本戦略

 フジミインコーポレーテッドは、パウダー&サーフェス分野で、お客様のニーズにより早くより正しく対応するために、周辺技術を取り込んだ先進技術と最高の品質を継続的に提供し、お客様から真っ先に依頼がくる信頼関係をつくり上げ、ニッチ市場におけるトップシェアを獲得します。

 

(4) 経営環境

 フジミインコーポレーテッドが主たる事業領域としている半導体市場は、コロナ禍を契機に様々な場面で急速にデジタル化が進展し、旺盛な半導体需要が継続しておりましたが、2022年秋以降、PC、スマートフォン及びサーバー市場の低迷に伴い生産及び在庫の調整が見られ、2023年の半導体市場はマイナス成長となりました。しかしながら、生成AI市場への期待が高まり、また、世界各国が半導体を戦略物資と位置づける中、半導体の重要性は益々高まっており、中長期的には更なる拡大が見込まれています。フジミインコーポレーテッドのお客様であるシリコンウェハーメーカー及び半導体デバイスメーカーの多くは、将来予想される旺盛な半導体需要に応えるべく積極的に大規模な設備投資計画を公表・実施しております。また、半導体の技術革新の進展に伴い、新製品開発や品質保証に関するお客様からの要求水準も高まっております。

 

 一方で、自然災害は年々激甚化の傾向にあり、物流網に与える影響も深刻化しております。また情報セキュリティインシデント(サイバー攻撃等を含む情報セキュリティにおける事件や事故)については、フジミインコーポレーテッドにおいても2022年2月に発生したシステム障害に対し再発防止に向け必要な対策を講じてまいりましたが、インシデントがますます複雑化していることから、引き続き対応を強化すべき重要な課題であると認識しております。

 

(5) 企業価値向上について

① フジミインコーポレーテッドの企業価値の源泉について

フジミインコーポレーテッドの創業以来蓄積されたノウハウと研究開発力から生まれた製品の数々は、シリコンウェハーに代表される半導体基板の鏡面研磨、半導体デバイスの多層配線に必要なCMP(化学的機械的平坦化)、ハードディスクの研磨等、高精度な表面加工が求められる先端産業に欠かせぬものとなっております。なかでも、主力事業分野である半導体基板向け超精密研磨材では世界ナンバーワンのマーケットシェアを維持しており、超精密研磨のリーディングカンパニーとして、市場優位性を維持しております。

フジミインコーポレーテッドは、超精密研磨分野において長年にわたってお客様の要求に応え続けるとともに、開発・製造技術の向上・蓄積に努めてまいりました。その過程において、お客様との信頼関係を築き上げ、柱となる3つのコア技術「ろ過・分級・精製技術」「パウダー技術」「ケミカル技術」を確立しました。「ろ過・分級・精製技術」は、砥粒の粒度分布を制御し、研磨対象物の品質に悪影響を及ぼす粗大粒子や不純物を除去する技術、「パウダー技術」は、粒子の形状を制御し、異なる粒子を均一に混ぜ合わせ造粒する技術、「ケミカル技術」は、研磨材の性能向上に寄与する分散・溶解・表面保護作用を発現させる添加剤を適切に設計、配合、調合精製する技術です。

フジミインコーポレーテッドのコーポレートスローガン「技術を磨き、心をつなぐ」には、先端技術を通してより良い製品づくりに貢献し、人々の心をつなぎ、生活を豊かにするという意味が込められており、人を尊重し地球環境に配慮した製品づくりがフジミインコーポレーテッドの「ものづくり」の根底に流れております。フジミインコーポレーテッドはこうした「ものづくりの精神」と従業員一人ひとりが変化に果敢に挑戦するという企業風土により、企業競争力を高めてまいりました。

フジミインコーポレーテッドの企業価値の源泉は、こうした製造現場と一体となった高い技術力・開発力、長い歴史のなかで培われたお客様との信頼関係、労使間の健全かつ一体感のある企業風土にあると考えております。今後の技術革新をリードし業績の拡大を目指していくためにも、お客様の信頼度の更なる向上が重要であると考えております。また、従業員のモチベーションやエンゲージメントの向上、インテグリティマインドの強化を図っていくことが、困難な状態にも挫けることなく、自ら目標に向かって最後までやり抜く主体的・積極的な行動に繋がり、お客様のご満足と従業員のウェルビーイングが共に実現できると考えており、フジミインコーポレーテッドはこうした方針のもと、引き続き企業価値の向上にグループを挙げ取組んでまいります。

 

② 企業価値向上のための課題

半導体市場において将来的に更なる需要増加が見込まれることを鑑み、フジミインコーポレーテッドは供給責任を果たすべく、国内外で段階的に設備投資を進めるべく体制を整備していくこと、新製品開発や品質保証に関するお客様の高まる要求水準を満たすべく研究開発や品質保証のレベルアップを図ること、また、緊急事態に備える事業継続力を強化することが、フジミインコーポレーテッドの企業価値向上のための課題であると認識しております。特に、品質保証については、フジミインコーポレーテッドが過去から大切にしている「ものづくりへの誇り」のベースとなるインテグリティ(誠実、真摯であること)を強く意識し、社会的規範や倫理を基に自ら考え、直面する課題や問題のみならず、日常の業務プロセスを見つめ直し、「ものづくりへの誇り」を確固たるものにすべく、インテグリティマインドの強化を継続してまいります。

昨今の地政学的な不透明さや新感染症拡大等による、原材料の調達難及び価格高騰、物流の混乱等により、サプライチェーンマネジメントの重要性は増しております。フジミインコーポレーテッドとしてもより強靭な供給体制を整えるべく、有事においても対応可能なサプライチェーンマネジメントの強化に全社一丸となって引き続き取組んでまいります。

一方で、中長期的な企業価値向上の観点からは、半導体市場に過度に依存しない売上の安定化と更なる拡大を目指し、事業領域を拡大する必要があると認識しております。このため、中長期視点での研究開発と新規事業の探索・育成による事業領域の拡大に努めるとともに、非半導体領域及び非研磨分野での用途拡大を進めていくこともフジミインコーポレーテッドの企業価値向上のための課題であると認識しております。

 

③ 企業価値向上のための取組み(中長期経営計画)

フジミインコーポレーテッドは、2023年5月10日に中長期経営計画(2024年3月期~2029年3月期。以下「本計画」といいます。)を公表しました。その概略は以下のとおりです。

 

[基本方針]

フジミインコーポレーテッドは、企業使命である「高度産業社会の期待に新技術で応え、地球に優しく、人々が快適に暮らせる未来の創造に貢献します」に基づき、既存事業(半導体関連事業等)の更なる拡大と新たな柱となる新規事業の創出を通じて、研磨材メーカーからパウダー&サーフェスカンパニーへの進化を遂げ、持続可能な社会の実現への貢献を目指すことを本計画の基本方針としております。

 

2024年3月期から2029年3月期の6年間を対象とする本計画では、研究開発とグローバルな製品供給体制の拡充に一層の経営資源を投入するとともに、サステナブルな経営の根幹を成す人材投資やESGに係る取組みを積極的に推し進め、前中長期経営計画で定めた中長期企業ビジョン「私たちは一人ひとりの前向きなアイデアとチャレンジを応援します」を継続し、引き続きその実現に向け、各種施策等を策定いたしました。

 

[重要施策]

本計画の基本方針に基づく取組みは以下のとおりです。

(1) 研磨材メーカーからパウダー&サーフェスカンパニーへの進化を実現する新規事業の創出

(2) 半導体関連事業の強靭な基盤構築と次世代半導体向け材料分野での圧倒的な地位確立

(3) コア技術の発展と新技術の開発

(4) 100年企業を実現するGRIT(※)な組織と人づくりへの挑戦

(5) サステナビリティ経営の実践

 ※GRIT:困難な状態にも挫けることなく、目標に向かって最後までやり抜くこと

 

[株主還元]

配当につきましては、連結配当性向を55%以上とすることを目標として、業績に応じた積極的な株主還元を実施するとともに、安定配当の継続にも留意することを基本方針としております。なお、DOE(連結純資産配当率)を配当指標に加えることについても検討してまいりましたが、半導体市況等の事業環境を踏まえて引き続きの検討課題としてまいります。

また、内部留保につきましては、今後予想される経営環境の変化に対応すべく、お客様のニーズに応える開発・生産体制の強化、グローバルな事業戦略の遂行及び事業領域の拡大に役立てる所存であります。

 

[マテリアリティの特定(持続可能な社会の実現にむけて)]

フジミインコーポレーテッドは本計画策定に際し、持続可能な社会の実現に向けて、フジミインコーポレーテッドが優先して取組む重要課題として18のマテリアリティを特定しました。

 

フジミインコーポレーテッドが特定した18のマテリアリティ

分類

マテリアリティ

環境(E)

・気候変動対応

・水資源保全

・循環型社会への貢献

・化学物質管理

社会(S)

・労働安全衛生の確保

・ウェルビーイング実現

・ダイバーシティ推進と人材育成

・地域社会貢献

ガバナンス(G)

・インテグリティ

・コーポレートガバナンス・コンプライアンス

・知的財産保護

・情報セキュリティマネジメント

・リスクマネジメント

価値創造(Ⅴ)

・サプライチェーンマネジメント

・品質管理

・研究開発

・DX推進

・生産性向上

 

 

 具体的な各事業等の施策は以下のとおりであります。

 

[シリコン事業]

半導体基板となるシリコンウェハーを高精度に平坦・鏡面化する研磨工程で用いられる研磨材を研究開発し製造販売する事業です。切断から仕上げ研磨までトータルソリューションを可能とする高品質な製品・サービスを揃えております。益々高度化するお客様の要求に応えるべく、引き続き新技術に支えられた独自性の高い新製品を提供し、「最も信頼されるパートナー」を目指してまいります。

また、電気自動車、ハイブリッド自動車の普及により需要が高まっているSiC基板向け製品の開発を進め、世界各地のお客様へ製品を供給するため、米国及びマレーシア拠点での生産を進めております。

 

[CMP事業]

半導体デバイスの製造工程で用いられる研磨材を研究開発し製造販売する事業です。半導体デバイスの高性能化、高密度化、高集積化に伴い、研磨対象となる膜種とCMPが適用される工程は増加傾向にあります。加えて、近年はシステムとしての性能向上のために、半導体デバイスを3次元に実装する技術が開発されており、その分野でもCMPが検討されつつあります。お客様の製造・開発拠点に近い、日本、米国、台湾に製造・開発拠点を設け、お客様とより密接な関係を構築し、お客様のロードマップに沿った新製品を開発しております。

 

[ディスク事業]

デジタルデータの記録媒体であるハードディスクドライブ用ディスク基板の製造工程に用いられる研磨材を研究開発し製造販売する事業です。お客様の生産拠点が集中するマレーシアに製造拠点を置くとともに技術スタッフを配置し、技術サポートを実施することでお客様との信頼関係を構築しております。近年、ハードディスクドライブはSSD(ソリッドステートドライブ)への置き換えが進んでおりますが、クラウドサービスや5Gにより送受信されるデータ容量の増加が見込まれており、データセンター向けのハードディスク需要も引き続き高まっていくものと思われます。次世代ディスク基板への要求を早期に入手し具現化するため基礎開発の拡充も図り、お客様の要求に合った新製品をタイムリーに提供してまいります。

 

[溶射材事業]

半導体装置、航空機及び鉄鋼等様々な業界の機械部材の長寿命化、高機能化を実現するために、環境に優しい表面処理として使用される溶射用途向けに、主にサーメット、セラミックス等の溶射材を研究開発し製造販売する事業です。独自の粉末造粒技術を一層強化し、タイムリーなソリューション提案を行い、売上拡大を目指してまいります。

 

[研磨ソリューション事業]

様々な用途で用いられる、多種多様な材料(金属、樹脂、セラミック、複合材料等)や形状(2次元、3次元形状)に対応した研磨材等の研究開発および製造販売を行う事業です。

世界の様々な業界のお客様から寄せられる、新たな表面創成のご要望に、研磨材の供給のみに留まらず、用途に応じた様々な研磨方法を提案し、周辺消耗材や装置、加工プロセスまでを含めたトータルソリューションでお応えしてまいります。

具体的な取組みの一例として、自動車外装用研磨コンパウンドを新たに開発し、採用が始まっております。

 

[先端技術・機能材料]

パウダー領域・非研磨事業の拡充を更に推進することを目的として発足した「先端技術・機能材料本部」傘下において、パウダー分野におけるフジミ基幹技術の研究開発を進めると同時に、非研磨分野における新規事業の「創出」と「事業化」を強力に推進してまいります。また、これまで機能材事業や先端技術研究所で養ってきた粒子形状・粒度分布制御及び造粒技術を始めとするフジミインコーポレーテッド基幹技術を一体化させ、さらにマーケティング力を強化し、新規用途・お客様層の拡大に一層注力してまいります。

具体的な取組みの一例として、高い放熱性と流動性を備えたセラミックスパウダー、軽量かつ高い耐熱性を備えたセラミックス複合材料、球状・板状・棒状など形状制御技術を活用した新規セラミックスパウダーや3Dプリンター用超硬材料等の開発を進めております。

 

 

④ 年度経営方針

上記の経営環境と企業価値向上のための課題と取組み(中長期経営計画)を踏まえ、2025年3月期(第73期)の年度経営方針及び年度重点課題を以下の通り定めております。

 

[第73期年度経営方針]

・お客様目線の実践

・パウダー&サーフェスカンパニーへの進化

・「働きがい」と「働きやすさ」の醸成

・当事者意識とやり抜く力の確立

・革新への挑戦

 

[第73期年度重点課題]

・インテグリティマインドの強化

・有事に対応可能なサプライチェーンマネジメントの強化

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2024年3月31日)現在においてフジミインコーポレーテッドグループが判断したものであります。

 

(1)原材料の調達について

フジミインコーポレーテッドグループは、原材料、副資材、消耗品、設備、設備部品等を購入しております。購入先の選定にあたっては、生産能力、納期、品質管理能力、コスト、技術開発力、お客様サービス等を総合的に評価し、複数の購入先を確保することを基本としておりますが、一部の品目においては一社購買になっております。そのため、購入先の品質異常、需要の急増等により十分な供給を受けられない可能性があります。

一方、複数の購入先から購入しているものにおいても、購入先が一国に集中している原材料や消耗品があり、資源保有国が自国内への供給を優先させる政策等により、フジミインコーポレーテッドグループが十分な供給を受けられない可能性があります。

これらについて長期間供給を受けられない場合、フジミインコーポレーテッドグループの生産活動が遅滞し、業績に影響を与える可能性があるため、販売先に対し代替原料の認定を推進する等の対策を講じてまいります。

 

(2)研究開発について

フジミインコーポレーテッドグループは超精密研磨材分野においてこれまで高いシェアと利益率を維持してまいりました。しかしながら、予想を超えた技術・市場の変化により、お客様の技術的なニーズを満たす製品を速やかに提供できない場合は、将来の成長と収益性を低下させ、フジミインコーポレーテッドグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

このようなリスクに対応するため、フジミインコーポレーテッドグループでは、日本のほか、米国、台湾に研究拠点を設け、お客様のすぐ近くで、お客様の求める製品をタイムリーに提供できるよう、お客様と一体となって新製品の開発を推進しております。また、変化の激しい市場環境に対応するために、自社内での研究開発にとどまらず様々な分野で大学・研究機関・企業とも積極的に連携を進めております。

 

(3)企業買収について

フジミインコーポレーテッドグループは、事業の成長を加速させる上で必要な技術の獲得や市場における優位性の確立に資するM&Aは有効な手段と考えておりますが、買収後の市場環境や競争環境の著しい変化があった場合には投下資本の回収が困難となり、ひいてはフジミインコーポレーテッドグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

M&Aの検討にあたっては、対象となる市場の動向や顧客ニーズ、被買収企業の業績、財務状況、技術優位性や市場競争力、将来事業計画及びシナジー効果に加え、M&Aに伴うリスク分析結果等を考慮しております。また、買収前には専門家を活用したデューデリジェンスにより被買収企業の実態及び問題点の有無を調査し、買収後は企業価値の向上と長期的成長を支える新たなマネジメント並びにガバナンス体制を構築、推進いたします。

 

(4)製品保証について

フジミインコーポレーテッドグループでは製品の品質保証体制を確立し、製造物責任保険も付保しております。しかし、フジミインコーポレーテッド製品に起因する損害が発生した場合、フジミインコーポレーテッドグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

このようなリスクに対応するため、フジミインコーポレーテッドグループでは品質保証体制を継続的に改善し、お客様からの新たな要求に対する品質改善に努めるだけでなく、品質に関わるクレームを受けた際には原因の根本対策による再発防止を徹底する等、高度化するお客様からの品質要求に応えるための体制を整備しております。

 

(5)競争の激化について

フジミインコーポレーテッドグループの主力事業分野である半導体基板向け超精密研磨材では世界ナンバーワンのマーケットシェアを維持しており、超精密研磨のリーディングカンパニーとして、市場優位性を維持しております。しかしながら、国内外に多様な競合企業が存在するため、フジミインコーポレーテッドグループの競争優位が脅かされたり、フジミインコーポレーテッド製品を上回る性能の新製品が競合企業により開発・上市されるリスクがあります。

このようなリスクに対応するため、研磨機構の科学的解明に基づき、研磨材の重要構成成分である薬液を独自設計することで、研磨性能の向上を図っております。また、半導体基板の研磨工程には、粗研磨から最終研磨まで複数の研磨工程があり、フジミインコーポレーテッドグループはその全ての工程の研磨材を手掛け、最終仕上げ面をお客様の求めに応じ高品位かつ効率的に発現させうる、各工程における最適な研磨材とプロセスを提供しております。

 

 

(6)原材料の価格について

フジミインコーポレーテッドグループで製造している研磨材には、海外から輸入される天然資源を原材料とするものがあります。近年当該原材料価格が高騰しており、更なる原材料価格の高騰は利益の一層の減少や、ひいては固定資産の減損に繋がり、フジミインコーポレーテッドグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

このようなリスクに対応するため、複数購買の推進等、影響を低減する施策に取組んでおります。

 

(7)市場環境の変動について

フジミインコーポレーテッドグループが事業活動を行っている日本、北米、アジア及び欧州等の市場において、景気後退により個人消費や民間設備投資が減少した場合、フジミインコーポレーテッドグループが提供する製品の需要減少や価格競争の激化が進展し、フジミインコーポレーテッドグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

このようなリスクに対応するため、お客様から最新情報を入手し、アナリストや投資家とのコミュニケーションを通じて市場動向の把握、分析及び事業戦略を立案する等、適宜対策を講じております。

 

(8)海外での事業展開について

フジミインコーポレーテッドグループでは、日本、北米、アジア及び欧州等において幅広く海外活動を展開しています。そのため、海外における政治経済情勢の悪化、予期しない法律や規制の変更、治安の悪化等のリスクが内在しており、フジミインコーポレーテッドグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

このようなリスクに対応するために、有事の際の連絡系統を確立し、グローバルで速やかに情報共有できる体制を取っております。また、年2回グローバルリスク委員会を開催し現地リスクの特定、対策を講じております。

 

(9)情報セキュリティについて

フジミインコーポレーテッドグループは技術、営業、その他事業に係る機密情報並びに多数の企業及び個人の情報を保有しております。それらについては、万全の情報管理体制を構築しておりますが、コンピューターウイルス、その他の要因により情報漏洩やそれら情報を使用できない状況等が発生した場合、フジミインコーポレーテッドグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

このようなリスクに対応するために、フジミインコーポレーテッドグループでは、情報セキュリティに関する各種規程類を整備・運用し、役員従業員への教育研修等を通じて、情報及び情報機器の適正な取扱いを浸透させております。

 

(10)災害等について

地震や台風等大規模な自然災害その他の事象により大きな被害を受けた場合、正常な生産活動や研究開発活動が妨げられ、フジミインコーポレーテッドグループの事業活動、業績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。
 加えて、新規の感染症等の拡大により、供給元、納入先、フジミインコーポレーテッドグループの工場等のサプライチェーンに影響が生じた場合や、従業員の感染による操業停止等により、同様の影響を及ぼす可能性があります。

フジミインコーポレーテッドグループでは、このようなリスクに対応するべく、事業継続計画(BCP)や災害対策マニュアルの策定、及びその実効性を高めるための定期的な訓練を実施し、災害発生時においても重要な事業の継続、早急な事業復旧が可能な体制の整備を行っております。

 

(11)為替変動について

フジミインコーポレーテッドグループは積極的に海外との取引を展開しており、海外連結子会社5社を有しております。2023年3月期及び2024年3月期における連結売上高の海外売上構成比は、ともに77.5%となっており、今後も高い比率で推移するものと想定いたします。外貨建ての取引は必要に応じて先物為替予約によりヘッジを行っておりますが、為替変動がフジミインコーポレーテッドグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

(12)知的財産権について

フジミインコーポレーテッドは技術主導型の企業であり、知的財産を優れた製品の競争力確保のための重要な源泉であると位置付け、その強化に継続的に取組んでおります。しかしながら、フジミインコーポレーテッドグループの知的財産権が侵害される可能性や第三者が保有する知的財産権を侵害する可能性があり、フジミインコーポレーテッドグループの事業遂行や競争力に影響を与える可能性があります。

更なる技術の差別化を目的とした独自技術の確保に努めるとともに、より強固な知的財産ポートフォリオを確立し、第三者の知的財産権に関する調査・侵害予防活動を遂行するため、海外子会社を含むグループ全体での知的財産の管理・運営体制の整備を進めております。また、訴訟等の発生にもタイムリーかつ効果的に対応できるよう国内及び主要マーケット各国の知財・法務の専門家との連携ネットワークを確立し、その維持強化を図っております。

 

(13)人材について

フジミインコーポレーテッドグループが競争力を維持するためには、今後の事業展開に必要な優秀な人材の確保・育成が重要であると認識し必要な施策を実施しております。こうした優秀な人材が確保・育成できなかった場合、フジミインコーポレーテッドグループの事業遂行に制約を受け、フジミインコーポレーテッドグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

このようなリスクに対応するべく、事業運営に必要なビジネススキルを可視化し、高い専門性や豊富な経験を有する人材の採用を進めているほか、長期的な人材確保の観点から若手人材を継続的に採用し、必要なビジネススキルの習得に資するトレーニング機会の充実を図っております。加えて女性活躍推進や仕事と家庭の両立支援といったダイバーシティ施策を推進し、個々の就業ニーズに対応できる仕組みを強化しております。

 

(14)固定資産の減損について

フジミインコーポレーテッドグループでは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。今後、事業環境の大幅な悪化や原材料価格の高騰及び競争の激化等があった場合には、減損損失が発生し、フジミインコーポレーテッドグループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

このようなリスクに対して、(2)研究開発について、(5)競争の激化について及び(6)原材料の価格について等に記載しているとおり適宜対策を講じておりますが、当連結会計年度には収益性の悪化により、減損損失を計上しております。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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