鶴弥(5386)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】鶴弥の企業集団は、鶴弥1社で構成され、粘土瓦の製造・販売及び屋根工事の請負・施工・陶板壁材の製造・販売・建築資材の開発・販売並びにこれらに付帯関連する一切の事業を行っており、事業区分としては単一セグメントであります。 事業の系統図は、次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、鶴弥が判断したものです。 (1) 会社の経営の基本方針鶴弥は、「強く・美しく・取り扱いやすく・値打ちで、より安全な屋根材を提供する」という経営理念に基づき、天然資源の粘土を主原料とする高温焼成物の粘土瓦を含む屋根材を製造する企業として、社会的責任を果たすために、コーポレート・ガバナンスを経営の最重要課題とし、7項目の経営基本方針を定め、経営管理体制の確立を図ることを経営の基本としております。① 住文化に貢献し、社会に役立つために、公正かつ明瞭な自由競争を行うとともに、適正利潤を追求し、事業の持続的成長を追求する。② 高品質で安全な粘土瓦を開発・製造するための生産システム並びに品質保証体制を構築し、維持する。③ 省資源・省エネルギー化を推進し、環境にやさしい屋根材を製造するための環境管理システムを構築し、維持する。④ 個人情報管理体制を構築し、維持する。⑤ キャッシュ・フロー重視の経営を推進し、企業価値を高めるよう努める。⑥ 従業員の生活の安定・向上を、常に、念頭におき、株主とともに、業績に応じた適正で安定的な配当を維持する。⑦ 激動する時代に対応するために、利益は適正に内部留保する。 (2) 経営環境、中長期的な会社の経営戦略・優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①経営環境、対処すべき事業上及び財務上の課題住宅産業界の景況感は、景気動向の先行き不透明感に加え、インフレや人件費の高騰の影響により、持家着工戸数が依然として低水準で推移するなど、厳しい環境が続いております。一方で、円安や物価上昇の影響に加え、当事業年度末に発生した中東情勢の不安定化による資源価格の上昇も見込まれており、鶴弥にとって重要な経営課題となっております。また、鶴弥の株主資本コストは概ね5%台と推定されると認識しております。これに対し、ROE(自己資本利益率)は1~2%台(特別利益・特別損失を除く)にとどまり、PBR(株価純資産倍率)も0.20~0.30倍で推移しております。PBR=PER(株価収益率)×ROEの分解から、特にROE(利益率×資本効率×負債依存度)が低位であることが課題であると分析しております。 ②事業特性と基本方針、社会的責任鶴弥が製造する粘土瓦は、屋根材として高い耐久性(長寿命)を有することが差別化要因であり、住宅という長期資産の一部を構成するという特徴を有しております。それに加えて、「強く、美しく、取り扱いやすく、値打ちで、より安全な屋根材を提供する」という経営理念のもと、長期にわたり安定供給を継続することが、最大のステークホルダーである顧客、ひいては日本の住文化の維持につながるものと考えております。この安定的な事業の継続の実現のためには、主要な生産設備である焼成窯や出荷・在庫ヤード(土地)に対して多額の投資および維持管理が必要となります。その結果、総資本および自己資本が事業規模に対して比較的大きくなる構造となっており、安全性を重視した経営スタイルとなっております。鶴弥は、国内最大の生産能力を有する企業として、この資産基盤を「供給の安定性」という信頼に変えることで、粘土瓦の製造販売事業を永続的に継続し、日本の住文化の象徴ともいえる粘土瓦産業の維持・発展に貢献していくことが、鶴弥の社会的責任であると考えております。 ③中長期的な会社の経営戦略こうした課題・基本方針・事業特性のもと、鶴弥は、長期的かつ安定的な事業の継続を実現することを前提にしつつ、事業利益を中心としたROEの向上を目指すこと、事業利益に応じた適正な配当を継続することで、すべてのステークホルダーにとって中長期的な企業価値の向上を図ってまいる所存であります。この実現のため、鶴弥では新たに中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)を策定し、「挑戦 ~環境は変わる、だから考え挑み続ける~」をビジョンとして掲げ、次の行動指針を軸に具体的施策を推進しております。 中長期的な事業ポートフォリオの構築および経営資源配分の指針 ・粘土瓦事業の進化と深化粘土瓦製造販売事業を基盤事業とし、市場ニーズを捉えた新製品開発、国内シェアの確保および生産性向上を通じて収益性の安定化を図る。 ・陶板事業の拡大事業の安定的成長および採算性の向上を図る。 ・新領域への挑戦海外市場の開拓による基盤事業の強化を進めるとともに、上記以外の新分野への展開を図る。 ・経営基盤の強化資本の有効活用による基盤事業の強靭化を図るとともに、組織・人材の強化および挑戦意識の向上を推進する。 ④当事業年度の状況及び今後について当事業年度においては、特に粘土瓦事業において、海外向け販売の強化や新たな住宅会社からの採用を獲得する等の営業活動強化を推進しましたが、持家着工戸数の動向と物価高の影響が大きく、営業利益146百万円を計上いたしました(前事業年度営業利益185百万円)。今後につきましては、物価・エネルギーコスト上昇を踏まえた製品価格の改定と、引き続きコスト削減や資産の有効活用を推進し、利益体質の改善を図ってまいります。また、強固な経営基盤の維持・拡大を目標として、企業として高いモチベーションを持ち、事業活動のさらなる拡充に向けた施策を推進してまいります。 ⑤その他非財務情報及び活動鶴弥では前述の基本方針に基づき、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおり、サステナビリティ・ビジョンおよびその達成に向けた具体的施策を策定し、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた取り組みを継続・強化しております。当事業年度においては、愛知県の主催する「2026愛知環境賞」において、鶴弥及び創嘉瓦工業株式会社の「アップサイクル型粘土瓦スーパートライ110スマート『純いぶし』」に関する取り組みが評価され、優秀賞を受賞いたしました。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標につきましては、 4「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」 (3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 に記載のとおりであります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】鶴弥は社内規定である経営管理総則に、経営リスクの識別・分析・評価についての社内体制を定めております。通常予見されるビジネスリスクについては「管理を必要とするビジネスリスク」として同規定に具体的に明示するとともに、そのビジネスリスクの管理方法を定めております。これら管理を必要とするビジネスリスクについては、その管理を行うことを事前に定められた主要な委員会や会議体で管理を行い、重大なリスクは取締役会に報告することとしております。また一方で、通常予見されないビジネスリスクが発生した場合、もしくはその発生が予測される場合にはその程度に応じて経営危機管理委員会を招集し、対処することとしております。有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において鶴弥が判断したものであります。また、今般の中東情勢をはじめとした国際情勢の影響につきましては、③ 燃料価格の変動について に記載の通り、国際市況に連動する原油価格の変動により業績に影響を与える可能性があります。 ① 業績の変動について鶴弥は屋根材である粘土瓦の製造販売を主たる事業としており、全国各地の工事店・問屋・瓦メーカー・ハウスメーカー等に幅広く粘土瓦を供給しております。粘土瓦は、住宅新設時に多量に使用されるため、鶴弥の業績は持家着工戸数の増減に影響されます。また、持家着工戸数は、一般景気動向、金利動向、住宅地価動向、税制及び法的規則等様々な要因を受けており、鶴弥の業績もこれらの要因に左右される可能性があります。 ② 経営成績の季節的変動について鶴弥の売上高は、季節的に見て、冬場の1・2月は住宅着工の不需要時となりますので通常月に比べ低くなる傾向があります。 ③ 燃料価格の変動について鶴弥の主な事業である粘土瓦の製造に用いる主たる燃料はブタンガスでありますので、鶴弥の業績は国際市況に連動する原油価格の変動により影響を受ける可能性があります。 ④ 特定の取引先への依存度について鶴弥の主要原材料である粘土は、㈱丸長(以下、同社という。)からの仕入が100%であります。粘土瓦は、配合粘土を使用しており、その配合割合によって製品品質に影響が出るため、その仕入は限られた業者からの供給が、業界の通例となっているためであります。鶴弥は、同社の財政状態及び経営成績を常に把握し、品質・納期等について万全の管理体制をとっておりますが、万一同社の経営が行き詰った場合には、鶴弥は瓦製造に支障をきたし、業績面に影響を受ける可能性があります。 ⑤ 固定資産・製商品在庫について鶴弥は、固定資産の減損に係る会計基準を適用しています。また、製商品在庫の棚卸高は収益性の低下に基づく簿価切下げ後の金額を計上しております。今後、経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により、保有する固定資産の減損損失又は製商品在庫の評価損が発生し、鶴弥の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 ⑥ 繰延税金資産について鶴弥は、将来年度の課税所得の見積額に基づき回収可能性を判断したうえで繰延税金資産を計上しています。今後、経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により、将来の課税所得の見積額に変動が生じた場合、鶴弥の財政状態・経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑦ 退職給付債務について鶴弥の退職給付費用及び退職給付債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、鶴弥の財政状態・経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑧ 投資有価証券について鶴弥が保有している株式等の投資有価証券の価値が大幅に下落した場合は、評価損の発生により鶴弥の財政状態・経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑨ 債権回収について鶴弥は与信管理の徹底を図り万全を期しておりますが、今後の景気動向等によっては想定以上に販売先の信用状態の悪化等が生じる可能性があり、鶴弥の財政状態・経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑩ 東海地方を中心とした大規模災害について鶴弥は、原材料の調達の利便性から、本社及び主要な生産拠点をすべて愛知県内に設置しております。このため、東海地方に甚大な被害を与えることが予想される大規模災害の発生によって、鶴弥の財政状態・経営成績に影響を与える可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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