クニミネ工業グループは、クニミネ工業株式会社(クニミネ工業)および子会社6社により構成されており、事業はベントナイト原鉱石の採掘、ベントナイトの製造、販売、農薬加工および化成品の製造販売を行っているほか、粘土鉱物、調泥剤の仕入販売、サービス部門として運送取扱い業務や各種研究・分析業務を営んでおります。
クニミネ工業グループの事業内容およびクニミネ工業と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、クニミネ工業組織変更に伴い、報告セグメントを従来の「ベントナイト事業」、「クレイサイエンス事業」の2区分の内、「クレイサイエンス事業」の区分に属していたアグリビジネス分野を「アグリ事業」として独立したセグメントへ変更しております。
次の3部門は「第5 経理の状況1.(1) 連結財務諸表注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
ベントナイト事業は、素形材用、環境建設用、ペット用トイレ砂等の製造販売であり、他に調泥剤の仕入販売があります。クニマイン株式会社、川崎鉱業株式会社および関ベン鉱業株式会社は、ベントナイト原鉱石の採掘、販売をしております。クニミネ工業は、素形材用、環境建設用、ペット用トイレ砂等の製造販売の他、調泥剤の仕入販売および各種研究・分析を行っております。クニミネマーケティング株式会社は、主にペット用トイレ砂のベントナイトを仕入販売しております。KUNIMINE(THAILAND)CO.,LTD.は、主に素形材用のベントナイトを仕入販売しております。
TRANS WORLD PROSPECT CORPORATIONはベントナイト採掘会社に出資しているためベントナイト事業に含めております。
クレイサイエンス事業はクニミネ工業が精製ベントナイト、環境保全処理剤、環境改良剤、飼料添加物等を製造販売しております。
アグリ事業は、クニミネ工業が農薬加工、農薬基剤および農薬加工用原材料、農業資材等の製造、加工、販売および運送取扱いを行っております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてクニミネ工業グループが判断したものであります。
クニミネ工業グループは、創業以来一貫して、人類共通の財産である地下資源の有効活用に取り組んでまいりました。地下資源のもつ秘められた可能性にますます大きな期待がかけられている現在、クニミネ工業グループは、長年培ってまいりました「品質と技術」をさらに研鑽し、多様化するニーズにグループ各社が一丸となって、積極果敢に挑戦して、企業価値の一層の向上を図り、社会に貢献していくことを経営の基本としております。
クニミネ工業グループは2023年度を初年度とする3ヵ年中期経営計画を策定し、2025年度に連結売上高180億円、連結営業利益20億円、ROE6.4%以上を目指しております。株主資本コストを5~6%と想定して、株主資本コストを上回るROEを達成する為、ベントナイト本来の性能を最大限に活かした高付加価値製品の開発、生産販売の省人化、デジタル化を通じて、社会課題の解決、顧客の価値創造を実現し、高収益事業構造を構築してまいります。
具体的な戦略としては、次のとおりであります。
・地熱発電事業/放射性廃棄物処理事業への注力(環境建設分野)
・森林整備事業(アグリビジネス分野)
・インフラ整備事業(国土強靭化)の取込み推進(環境建設分野)
・種子コーティング事業(アグリビジネス分野)
・ガスバリア材料(ファインケミカル分野)
・素形材分野、ファインケミカル分野のアセアン市場展開推進
・高品質原鉱の安定調達に向けた海外鉱利用
・ESG経営及びDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進
・新鉱区開発、採鉱技術開発
世界経済は、ウクライナ、中東情勢を始めとする地政学リスクに加え、各国中央銀行による政策金利の高止まり等による景気減速のリスク、我が国経済においては、円安常態化、生産年齢人口の減少等、不確実性の高い状況が継続すると認識しております。このような見通しのもと、クニミネ工業グループは、より一層のコストダウンへの取組みを進めるとともに、高付加価値製品・サービスの提案、適切な価格改定などの販売活動を強化する事で、収益確保を図ってまいります。一方で成長戦略の実現のため、研究開発・人材教育に注力するとともに、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進に向けた体制の整備に努めてまいります。
各事業部門の経営環境及び事業上の課題については、下記の通りであります。
① ベントナイト事業 素形材分野
世界的な脱炭素化への潮流を受けた自動車の国内生産台数の減少、化石燃料車のEVシフトに伴う鋳造部品点数の減少により、国内鋳造向けベントナイト需要の低減が予想され、将来的な国内市場縮小への対応が課題となっております。対処といたしましては、海外事業会社のKUNIMINE (THAILAND) CO.,LTD.を通じてアセアンへ進出する日系企業との連携を強め、海外ユーザーへ対応していくとともに、国内においても高い販売占有率(シェア)を活かした関連商材の拡販、製品と技術サービスの充実を図ることにより、収益の拡大に努めてまいります。
② ベントナイト事業 環境建設分野
建設業界においては、外部環境の回復基調もあり、民間の設備投資は前年と比較して増加傾向にありますが、一部大型公共工事において、自治体の財源不足、地域との調和不足による工期遅延等が発生しております。大型工事の遅延や急な再開による出荷変動が発生した場合、出荷量が計画に対して大きく変動するため、業績予測が困難なことが課題となっております。当分野の安定した成長を図るため、国内インフラ整備事業、地熱発電事業の取り込み、放射性廃棄物処理事業に対して積極的な営業活動を行うとともに、止水材等の高付加価値品の販売を拡充してまいります。
③ ベントナイト事業 ペット分野
近年、ペット用トイレ砂では為替影響による輸入品の割高感から国内品への回帰が見られ、クニミネ工業鉱物猫砂製品の出荷量も増加傾向にあります。国内の猫飼育頭数も増加しており、需要の拡大は見込まれますが、インフレ進行により原料、包装資材、物流費の上昇が課題となっております。原料調達から生産販売までのバリューチェーンを国内で完結できる強みを活かして、コストダウンを進めるとともに、関連商品の拡充を図ることで収益の拡大に努めてまいります。
④ クレイサイエンス事業 ファインケミカル分野
当分野の製品は、一般工業用途として各種産業で広く利用されておりますが、環境規制強化にともなう市場ニーズの変化や、代替技術・素材の出現が、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当分野は、粘土本来の秘められた効能を最大限引き出す新規用途開発を進めておりますが、社会実装に時間を要することも課題となっております。今後も産学官連携を高めて、先端機能材料分野等での速やかな研究・製品開発を目指すとともに、国内外への市場拡大を図るべく市場ニーズを捉えた製品開発を進めてまいります。
⑤ クレイサイエンス事業 アグリビジネス分野
当分野は農薬等の受託生産が中心であるため、農薬市場の縮小等による委託元の販売不振や、委託方針の変化による受注減少等が懸念され、クニミネ工業側で生産量を主体的にコントロール出来ず販売量が減少することが課題となっております。当分野では、種子コーティング等の新規受託領域の拡大を進めるとともに、製剤技術力、特に造粒技術の高度化にさらに磨きをかけ、事業分野の成長を図ってまいります。
⑥ クレイサイエンス事業 ライフサイエンス分野
生命を事業領域として粘土の可能性を追求する当分野では、農林水産業向け製品から化粧品原料まで様々な領域での展開を進めているため、各領域に関する関連法規の改正により販売に影響を受ける場合があります。また、製品は効果検証のために複数年の実地試験が必要となり、上市までに時間を要することも課題となっているため、産学官の連携を高め、検証の効率化を進めてまいります。無機鉱物である粘土の特性を活かし、天然由来の化粧品原料のニーズに対応していくとともに、飼料添加物や赤潮対策、食品添加物などのサステナビリティに貢献する製品の販売を通じて、生命に関する社会課題の解決に貢献してまいります。
⑦ その他
生産関連につきましては、継続した省人・省力化投資を推し進めることによって生産体制を強化し、人手不足の問題解消や生産性向上を実現することで、事業機会を確実に捉えるよう努めてまいります。またベントナイト資源確保の観点から、鉱量の確保や新鉱区開発のための積極投資も行ってまいります。輸入原鉱の急激な為替変動によるリスクへの対策としては、為替予約、外貨預金等を活用する事でヘッジを行ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、本項における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、クニミネ工業グループが判断したものであります。
クニミネ工業グループの主要事業であるベントナイト事業、クレイサイエンス事業のファインケミカル分野およびアグリビジネス分野は、いずれも市場での厳しい競争にさらされております。そのため、新技術や新製品の開発、あるいは、競合他社との価格低減競争等により、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
クニミネ工業グループは、十分な与信管理を行っておりますが、取引先に予期せぬ貸倒れが発生した場合は、追加的な損失や引当金の計上が必要となり、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
クニミネ工業グループは、原料の一部を海外から輸入しております。そのため、為替相場の変動によるリスクをヘッジする目的で、為替予約等で対策を講じております。しかしながら、リスクヘッジにより為替相場変動の影響を緩和することは可能であっても、影響を完全に排除することは不可能であり、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
クニミネ工業グループには、鉱山会社が3社あり、原鉱採掘を行っております。毎年、探鉱ボーリングを実施して原鉱埋蔵量の確保は行っておりますが、災害や事故等の発生により、採掘が不可能になる危惧や、品質の低下および原鉱の枯渇等が発生する危惧があります。また、一部海外より原鉱を輸入しておりますが、原鉱の輸入につきましても、災害や事故等の発生や国際情勢の変化等により、輸入が困難となる危惧があります。こうした状況の発生が経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
クニミネ工業グループでは、主に製造工程において重油や電力等のエネルギーを使用しております。これらのエネルギー価格の変動により、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
クニミネ工業グループでは、原鉱の輸入の他様々な原材料を外部より購入しております。これらの原材料は、為替相場の変動や原油価格の変動、その他の要因等によって仕入価格が上昇するおそれがあり、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
クニミネ工業グループでは、徹底した品質管理のもとで製品を製造しておりますが、すべての製品が完全無欠という保証はありません。また、製造物賠償責任保険等に加入しておりますが、これらの保険が賠償額の全額を賄える保証もありません。そのため、製品の欠陥が、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
クニミネ工業グループは、鉱山および工場において安全対策等を十分に実施しておりますが、大規模な地震や近隣の火山の噴火、火災、事故等が発生した場合は、生産、出荷等が著しく低下するおそれがあり、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
新型コロナウィルス感染症は第5類への移行により、行動制限は行われなくなりましたが、今後、新たな大規模感染症がクニミネ工業グループの想定を超える規模で発生した場合、原材料の調達などのサプライチェーンの停止や各事業拠点における事業活動の停止等で事業が停止・停滞する可能性があり、クニミネ工業グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
クニミネ工業グループの行う事業に適用される主な法的規制として、鉱山でのベントナイト原鉱石採掘に関連する採石法、アグリ事業での製品製造に関連する農薬取締法等があります。これらの関係法令は社会情勢の変化等に応じて適宜、改正や解釈の変更等が行われる可能性があります。その場合には経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。主な法的規制に関する許認可の内容は以下のとおりです。
クニミネ工業グループは、採石法第32条に定める採石業者登録および採石法第33条で定める採取計画の許認可を以下のとおり受けております。なお、現状これら許認可等について、その継続に支障をきたす要因は発生しておりませんが、万一、採石法第32条の10および第33条の11、12の規定やその他の関連法令に抵触する等により、業務停止又は取消し等の処分を受けることとなった場合には、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 農薬取締法関連
クニミネ工業グループは、農薬取締法第2条に定める農薬登録につきまして、クニミネ工業小名浜工場、郡山工場および太田工場において、製造品目ごとに農薬登録票の許認可を受け、製造場の名称および所在地登録を行っております。なお、現状これら登録について、その継続に支障をきたす要因は発生しておりませんが、万一、農薬取締法第14条の規定やその他の関連法令に抵触する等により、業務停止又は取消し等の処分を受けることとなった場合には、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
クニミネ工業グループは、事業活動を通じてお客様や取引先の個人情報および機密情報を入手することがあり、また、営業・技術上の機密情報を保有しております。 クニミネ工業グループでは、これら情報に関する管理体制の強化と社員教育を展開し、適切なセキュリティ対策を講じています。しかしながら、予想を超えるサイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウィルス侵入等により、重要情報が流出した場合や、重要データの破壊、改ざん、システム停止等が生じた場合は、クニミネ工業グループの信用低下により、業績および財務状況に影響を及ぼす場合があります。
クニミネ工業グループは、事業活動による地球環境への影響を認識し、CO2排出量の削減や資源の有効活用に努め、環境負荷の低減を進めております。 しかしながら、CO2の排出に対する新たな規制等が導入された場合には、ベントナイト事業を中心にクニミネ工業グループの事業活動が制約を受けたり、事業活動に係る費用が増加する可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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