東京製鐵グループが営んでいる主な事業内容、各関係会社等の当該事業における位置付け及び事業部門等との関連は、次のとおりである。
東京製鐵グループは、東京製鐵(鉄鋼製品の製造及び販売業)1社で構成されている。また、東京製鐵は鉄鋼事業の単一セグメントである。
事業の系統図は次のとおりである。
経営の基本方針としては、東京製鐵は、鉄鋼資源のリサイクルを通じ、省エネルギーと省資源に努め、環境の保全に貢献していく。
中期的な会社の経営戦略としては、東京製鐵は、鉄スクラップの高度利用を推進するとともに、需要家のニーズに応えるべく、製品の多様化と生産性・品質の向上を進めてきた。引き続き、鉄鋼資源のリサイクルが重要使命の一つであるとの認識に立ち、生産面においては、生産性と品質の向上をさらに進めるとともに一層のコストダウンをはかり、営業面では、機動的な販売・物流体制をとることで顧客満足度のさらなる向上に努めていく。また、将来に向けての経営基盤の一層の安定をはかるため、キャッシュ・フローを重視した経営を推進するなかで、不要資産の整理を徹底的に進めるなど、財務内容をより強固なものとするよう取り組んでいる。
目標とする経営指標としては、経済のグローバル化が進み、さらに競争の激しい時代を迎えて、投資を的確かつ機動的に行っていくことがますます重要となっている状況のなかで、東京製鐵は、キャッシュ・フローへの貢献度を個々の事業推進のための経営判断の指標と捉えることで、内部留保の一層の充実をはかり、将来の必要な投資を的確に実行できる、より強固な経営基盤の構築に努めていく。
今後の見通しについては、国内鋼材市場は民間設備投資等による鋼材需要が引き続き堅調に推移することが期待される。このような状況のもと、東京製鐵しては、資源循環と脱炭素の観点から、東京製鐵製品に対して高まる需要を取り込みながら、社内各部門の連携を一段と強化して、国内外の製品・原料事情の変化に、より迅速・柔軟に対応できる体制の構築に取り組んでいく。
一方で主原料・諸資材価格の高止まりが懸念されるが、全社一丸となって、歩留まりの向上や使用原単位の低減を一段と進めるなど、徹底したコストダウンをはかることで、競争力の一層の強化に努めていく。
営業面では、引き続き国内外で新規需要先の開拓に努め、脱炭素による環境面での優位性をはじめとした、東京製鐵電炉鋼材の特性を活かした製品を供給していく。生産面では、全ての工場で、安全管理体制をさらに強化し、法令遵守を徹底するとともに、品質面では、技術部が社内各部門と密接な連携を取りつつ、高品質の維持・向上に努めていく。
今般、社会全体での脱炭素シフトが不可逆なものであり、鉄鋼業においては電炉の存在が不可欠であるという認識が共有されつつある。こうした動きを受けて、東京製鐵においては田原工場における酸洗工場の再稼働など、電炉鋼板の本格的な拡大への準備を整えつつある。今後も、わが国の貴重な資源である鉄スクラップを、より付加価値の高い鉄鋼製品へと「アップサイクル」させるチャレンジを進めるとともに、環境に優しい電炉鋼材の普及拡大による「カーボンマイナス」とあわせ、「循環型社会」「脱炭素社会」の実現に貢献していく。
東京製鐵は日々、弛まぬコストダウンと品質向上への取り組みを強力に推進し、条鋼類・鋼板類ともに、多様化する需要家のニーズにお応えしながら、貴重な国内資源である鉄スクラップの高度利用を一段と加速することで、さらなる業績の向上を実現するため、全社一丸となって、ますます尽力する所存である。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがある。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末(2024年3月31日現在)において東京製鐵が判断したものである。
東京製鐵の属する普通鋼電炉業界の特色は市況産業であることである。したがって、製品の販売価格及び主原料である鉄スクラップ価格については、国内外の経済情勢、市場動向の変化等、東京製鐵を取り巻く外部環境の変化に大きく影響を受ける可能性がある。
東京製鐵としては、営業部門と生産部門の連携を一層強化して、このような市況変動に迅速かつ柔軟に対応できる体制の構築に努めるとともに、需要に見合った生産を徹底し、収益の維持・向上を達成することで対処していく。
東京製鐵の当事業年度における輸出は主としてアジア向けであり、今後の同地域の経済情勢又は保護主義的な政策等により、受注環境が変化する可能性がある。
また、主原料である鉄スクラップについても、アジア地域の鉄鋼需要の拡大により、日本からの輸出が増加することにより、東京製鐵の調達価格並びに入荷量に影響を及ぼす可能性がある。
加えて、アジア域内の生産設備の拡張による供給余力が、日本への製品輸出の増加を伴い、日本国内の競争の激化を招く可能性がある。
東京製鐵としては、電炉鋼材の特性を活かした製品の開発や、顧客ニーズに応える製品品質の実現により差別化をはかるとともに、主原料として国内の鉄スクラップを使用する利点を生かしつつ、徹底したコストダウンを推し進めることで、競争力の維持・向上に努めていく。
東京製鐵は、輸出取引に伴う外貨建取引の為替変動によるリスクを回避する目的で、先物為替予約を利用することがある。しかし、間接的な影響を含め、為替変動による影響をすべて排除することは困難であり、東京製鐵の業績に影響を及ぼす可能性がある。
東京製鐵は、現時点の規制に従って業務を遂行している。将来における法律、規則、政策等の変更並びにそれらによって発生する事態が、東京製鐵の業務遂行や業績等に影響を及ぼす可能性がある。
東京製鐵は、災害等が発生した場合に製造ラインの中断による影響を最小にするため、全工場において定期的な災害防止検査と設備点検を行っている。しかしながら、生産施設で発生する災害、停電その他の中断事象による損害を完全に防止または軽減できる保証はない。
東京製鐵は、同一製品を複数の拠点で生産すること等により、災害等による生産中断を極力回避できるよう努めている。
(6) 気候変動の及ぼす影響
気候変動に起因する自然災害が深刻化した場合、洪水・高潮等による生産設備の故障や、サプライチェーンの寸断による操業停止等の損失が発生する可能性がある。また、炭素税や排出権取引制度といった温室効果ガスの排出規制が導入された場合、原材料価格や電力料金等の操業コストが高騰し、収益性が低下する可能性がある。
東京製鐵は気候変動問題を経営上の重要な課題として捉えており、2021年6月に改定した長期環境ビジョン「Tokyo Steel EcoVision 2050」の中で、CO2排出原単位を、2030年時点で2013年比の60%を削減し、2050年では実質ゼロとする目標を掲げている。また、2019年5月には「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」の提言に賛同を表明している。今後も気候変動が及ぼすリスクおよび機会の分析と対応を行い、有価証券報告書や統合報告書、ホームページなどにおいて継続的な情報開示を行っていく。
(7) 繰延税金資産に関するリスク
東京製鐵は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上している。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性がある。
(8) 固定資産の減損処理に関するリスク
東京製鐵は、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上している。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性がある。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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