共英製鋼グループは、共英製鋼、連結子会社16社、持分法適用関連会社3社により構成されており、国内鉄鋼事業、海外鉄鋼事業、環境リサイクル事業を主たる事業としています。
共英製鋼グループの事業内容および共英製鋼と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりです。
なお、次の3事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一です。
(1)国内鉄鋼事業…………国内鉄鋼事業におきましては、電気炉を使用して鉄スクラップを溶融し、精錬・圧延成形を施して土木・建設用鋼材を中心とした鉄鋼製品を製造し、販売しています。主要な製品は異形棒鋼、構造用棒鋼、平鋼、山形鋼、I形鋼、ネジ節鉄筋(タフネジバー®)、ビレット(半製品)、鉄筋加工製品等です。また、鉄鋼製品の仕入販売および鉄鋼製品の運搬事業も行っています。
① 鉄鋼製品の製造販売事業…………… 枚方事業所および関東事業所にて異形棒鋼の製造販売、名古屋事業所にて異形棒鋼、ネジ節鉄筋(タフネジバー®)の製造販売、山口事業所にて異形棒鋼、構造用棒鋼、平鋼、山形鋼、I形鋼の製造販売、枚方事業所、山口事業所および名古屋事業所にてビレット(半製品)の製造販売を行っています。
② 鉄鋼製品の仕入・加工販売事業…… 連結子会社である共英産業株式会社および共英加工販売株式会社にて鉄鋼製品の仕入販売および鉄筋加工製品の製造販売を行っています。
③ 鉄鋼製品の運搬事業………………… 連結子会社である共英産業株式会社にて鉄鋼製品の運搬事業を行っています。
<主要な会社>
共英製鋼、共英産業株式会社、共英加工販売株式会社
(2)海外鉄鋼事業…………海外鉄鋼事業におきましては、自社電気炉にて鉄スクラップを溶融・精錬した半製品、または外部より購入した半製品に圧延成形を施して土木・建設・鉱石粉砕用鋼材を中心とした鉄鋼製品を製造し、販売しています。主要な製品は異形棒鋼、ネジ節鉄筋、線材、鉱石粉砕用丸鋼、鉱石粉砕鉄球用丸鋼、ビレット(半製品)です。
① 鉄鋼製品の製造販売事業…………… ビナ・キョウエイ・スチール社にて異形棒鋼、ネジ節鉄筋、線材の製造販売、キョウエイ・スチール・ベトナム社およびベトナム・イタリー・スチール社にて異形棒鋼、線材の製造販売、ビントン・スチール社にて異形棒鋼、鉱石粉砕鉄球用丸鋼の製造販売、アルタ・スチール社にて異形棒鋼、鉱石粉砕用丸鋼、鉱石粉砕鉄球用丸鋼の製造販売、ベトナム・イタリー・スチール社にてビレット(半製品)の製造販売を行っています。
<主要な会社>
ビナ・キョウエイ・スチール社、キョウエイ・スチール・ベトナム社、ビントン・スチール社
ビントン・メタル・プロセッシング社、米国共英製鋼会社、ベトナム・イタリー・スチール社
アルタ・スチール社、メイプル・リーフ・メタル社
(3)環境リサイクル事業…主な事業は医療廃棄物、産業廃棄物の中間および最終処理、再生砕石事業等です。
① 医療廃棄物の中間および最終処理事業… 山口事業所、連結子会社である株式会社共英メソナにて医療廃棄物の中間および最終処理事業を行っています。契約医療機関に専用容器を設置し、回収後電気炉にて無害化溶融処理を行う「メスキュードシステム」を確立しています。(メスキュード®)
② 産業廃棄物の中間および最終処理事業… 枚方事業所、山口事業所、名古屋事業所、関東事業所、連結子会社である株式会社共英メソナおよび共英リサイクル株式会社にて産業廃棄物の中間および最終処理事業を行っています。
共英リサイクル株式会社では、ガス化溶融炉を用いて産業廃棄物の中間処理を行うと同時に燃料ガスを製造しています。この燃料ガスは山口事業所の圧延工程にて利用しています。
③ 再生砕石事業…………………………… 連結子会社である共英産業株式会社にて再生砕石事業を行っています。
<主要な会社>
共英製鋼、共英産業株式会社、株式会社共英メソナ、共英リサイクル株式会社
(4)その他…………主な事業は港湾事業、鋳物事業および保険代理店業等です。
① 港湾事業……………………………… 連結子会社であるチー・バイ・インターナショナル・ポート社で港湾事業を行っています。
② 鋳物事業……………………………… 連結子会社である共英産業株式会社、株式会社吉年およびビナ・ジャパン・エンジニアリング社で鋳物事業を行っています。
③ 保険代理店業………………………… 連結子会社である共英産業株式会社で保険代理店業を行っています。
<主要な会社>
共英産業株式会社、チー・バイ・インターナショナル・ポート社、株式会社吉年、ビナ・ジャパン・エンジニアリング社
<事業系統図>
共英製鋼グループの経営方針、経営環境および対処すべき課題等は以下のとおりです。
なお、文中における将来の事項については、有価証券報告書提出日(2024年6月26日)現在において判断したものです。
共英製鋼グループは、鉄鋼事業を中核とした資源循環型事業を通じて社会と共生し、日本経済と地域社会の発展に貢献することを経営理念に定めています。この理念の実現を目指し、安全とコンプライアンスを徹底する経営風土を作り出すこと、進取と変革に挑戦する企業風土を醸成すること、メーカーの原点である現場重視の経営体制を構築することを行動指針とし、グループ一丸となって取り組んでいます。
中期経営計画「NeXuSⅡ 2026」について
共英製鋼グループは、2024年4月、2026年度を最終年度とする3か年の中期経営計画「NeXuSⅡ 2026」を策定・公表しました。
(1) 前中期経営計画の振り返り
共英製鋼グループは、2021年度より、2023年度を最終年度とする中期経営計画「NeXuS 2023」(以下、「前中期計画」といいます。)において、「資源循環型社会の実現に貢献するエッセンシャル・カンパニーになる」という長期シナリオを掲げ、「世界3極体制の確立」を目指し国内鉄鋼事業、海外鉄鋼事業、環境リサイクル事業等の強化に努めてきました。
定量面については、最終年度の製品出荷量400万トン、売上高2,900億円、経常利益180億円などを目標に成長戦略に取り組んできました。製品出荷量は未達となったものの、最終年度に売上高3,210億円、経常利益210億円を計上し目標を上回ることができました。これには国内鉄鋼事業の大幅な利益計上が寄与しました。またコロナ禍ではありましたが、重点施策については概ね進めることができたと考えています。一方で海外鉄鋼事業は、2022年後半以降、想定外のベトナム不動産不況の影響により同国事業の業績が大幅に悪化したことなどから、安定的な収益構造の確立に課題が残りました。また、国内外の工場で事故が発生したことから、安全・安定操業にも課題が残ったと総括しています。
定性面においては、「NeXuS:つなぐ」をキーワードに「3つのつなぐ力の強化」を掲げ、「グループ内をつなぐ力」、「外部とつなぐ力」、「次代につなぐ力」の強化を目指し取り組みを進めました。グループ間連携の強化、大学等との共同研究、人財開発室による新たな研修制度の構築などを推進し、一部では効果も見え始めていますが、これらは息の長い取り組みでもあり、未だ課題は残っていると認識しています。引き続き「NeXuS:つなぐ」の下、さらなる「グループ総合力の強化」「外部との連携強化」「無形資産など見えざる価値の向上」を推し進めます。
・「グループ内をつなぐ力」▶ グループ総合力の強化
・「外部とつなぐ力」 ▶ 外部との連携強化
・「次代につなぐ力」 ▶ 見えざる価値の向上
このように、前中期計画は、引き続き取り組むべき課題を残しましたが、全体としては相応の成果を上げることができたと総括しています。
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2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
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計画 |
実績 |
計画 |
実績 |
計画 |
実績 |
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売上高 |
2,600億円 |
2,927億円 |
3,800億円 |
3,557億円 |
2,900億円 |
3,210億円 |
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経常利益 |
100億円 |
105億円 |
110億円 |
147億円 |
180億円 |
210億円 |
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製品出荷量 |
360万トン |
332万トン |
365万トン |
328万トン |
400万トン |
307万トン |
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(国内) |
163万トン |
158万トン |
160万トン |
154万トン |
170万トン |
158万トン |
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(海外) |
198万トン |
174万トン |
205万トン |
174万トン |
230万トン |
149万トン |
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ROS |
3.8% |
3.6% |
2.9% |
4.1% |
6%以上 |
6.6% |
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ROE |
4.0% |
4.0% |
3.9% |
7.7% |
7%以上 |
7.4% |
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配当性向 |
29.0% |
27.5% |
30.1% |
26.5% |
30%程度 |
28.3% |
(2) 環境認識
新型コロナウイルスの世界的な蔓延が収束する中、ロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢など、世界的に地政学リスクやカントリーリスクが高まっており、また気候変動に対する企業の社会的責任としての取り組みにも人々の関心が集まっています。さらに、国内では高齢化社会から人口減少社会に突入し、労働力不足が想定されます。加えて、インフレ時代の到来により物価は当面の間は上昇傾向が継続すると考えられます。一方、IT 技術は進化が続き、生成AI などDX の取り組みが加速すると考えられます。
事業環境については、世界の鉄鋼需要は、アジア諸国をはじめとする新興国のインフラ投資による建設需要拡大などにより、中長期的には伸長すると予想されています。一方、わが国の建設用鋼材の需要については、企業向けの非住宅投資や公共土木投資は底堅いものの、人口減少による住宅投資などの減少によって、中長期的には縮小に向かうと予想されています。
(3) 基本的な考え方
共英製鋼は創業以来「鉄づくりを通じて社会に貢献する」ことを企業理念として、業容を拡大してきました。共英製鋼グループの中核である電炉事業は、鉄スクラップを再び製品として社会に送り出す資源循環型事業であり、持続可能な社会の実現に貢献しうる存在です。共英製鋼は「100年企業」に向け、創業の精神である“Spirit of Challenge”という経営理念の下、「世界のインフラづくりや地球の環境保全に貢献する企業」「すべてのステークホルダーに貢献する企業」「安全で働きやすい職場づくりを進める企業」「コンプライアンスや品質を重視する信頼性の高い企業」をありたい姿とし、社会の発展と地球環境との調和に貢献する「エッセンシャル・カンパニー」を目指します。
(4) 重点方針
前中期計画の振り返りおよび外部環境などを踏まえ、共英製鋼グループでは、2026 年度を最終年度とする新中期経営計画「NeXuSⅡ 2026」(以下、「本中期計画」といいます。)を策定しました。
本中期計画では、以下の6点を重点方針として取り組みます。
<事業の成長に向けた取り組み>
① 「海外鉄鋼事業」:北米事業の強化とベトナム事業の再構築
共英製鋼グループの成長戦略は、強みである国内鉄鋼事業におけるコスト競争力と営業力を武器に、成長するグローバル市場への横展開を図ることと考え、「グローカル・ニッチ戦略」のもと、「世界3極体制の確立」に向けて取り組みを進めています。しかしながら、足元の海外鉄鋼事業の業績は、特にベトナムの事業環境悪化に伴い赤字に陥っており、世界3極体制の再構築が最優先課題と認識しています。そこで海外鉄鋼事業については、すでに大型投資が一巡したベトナム事業から北米事業に投資戦略をウエイトシフトすることとします。ベトナム事業については、北部では、すでに建設中の新圧延ラインの稼働開始(製鋼・圧延生産一貫体制の完成)によってコスト競争力を強化、また南部では、生産量を抑えた低在庫操業で業績の変動リスクを軽減させることにより、質の強化と事業の再構築を図ります。一方、北米事業については、米国・カナダともに堅調な需要を捕捉し拡販するため、約600 億円の投資を行います。米国における設備老朽化への対応を主眼に、M&A も視野に、コスト競争力の強化と生産性向上、生産量・出荷量の増加により、収益の拡大を目指します。
② 「国内鉄鋼事業」:国内4事業所体制による連携強化と質的向上
2024 年3月に連結子会社の関東スチール株式会社を吸収合併、「共英製鋼株式会社関東事業所」としました。国内4事業所体制になったことで、さらなる連携強化による販売体制の効率化、製品の安定的な供給体制の構築を図るとともに、最大需要地である「関東圏」における共英製鋼の存在感を高めてまいります。さらに原材料である鉄スクラップ調達の多様化などの川上戦略や加工品など付加価値製品の強化を図る川下戦略、デリバリー機能の強化など質的向上に資する施策を講じ、安定した収益確保を図ります。
③ 環境リサイクル事業および鉄鋼周辺事業
環境リサイクル事業については、これまで35 年にわたり鉄づくりと廃棄物処理を一体として行ってきた共英製鋼の強みを改めて訴求し、アフターコロナの反動で落ち込んでいる廃棄物処理量の改善を図ります。特に電炉溶融処理の先駆者としての処理実績と保有する多くの許認可を背景に、アスベスト処理など社会課題となっている難処理廃棄物の取扱い強化に努めます。また資源循環型社会の実現に向けたサーキュラーエコノミーへの取り組みも強化します。
鉄鋼周辺事業については、国内とベトナムで展開する鋳物事業の安定した成長を図ります。
<成長を支える基盤強化>
④ 無形資産投資に向けた取り組み強化
財務資本や製造資本だけでなく「見えざる価値」である「人的資本」や「ブランド価値」など無形資産に対する投資を積極的に行い、企業価値の向上に努めます。人的資本投資については、「企業は人なり」の原点に立ち返り、従業員に対し「物質的メリット」「自己実現」「連帯感」「企業理念への共感」が感じられるような施策を実施し、エンゲージメントを高め「3つのつなぐ力」を強化します。具体的には、事務所・厚生棟の新設、省人化・安全対策投資の推進、多様な人材の確保、研修制度の充実、トレーニー制度の活性化、健康経営の促進などに取り組みます。ブランド価値については、「電炉を中核に鉄鋼事業と環境リサイクル事業を同時に行う資源循環型事業」である共英製鋼のビジネスモデルをブランディングし、幅広くステークホルダーの皆様への浸透を図り、企業価値向上につなげたいと考えます。
⑤ 「100年企業」を目指したESG 経営
「環境」に関する取り組みとして、「2050年のカーボンニュートラル」に向け、2030年度に国内生産拠点のCO₂排出量を2013年度対比50%削減します。具体的方策としては、引き続き、燃料転換や太陽光パネル設置、再エネ電力利用の検討など、CO₂削減への取り組みを推し進めます。また、鉄鋼副産物の資源循環に向けた取り組みも継続します。
「社会」に関する取り組みとして、「メスキュード医療安全基金」をはじめとする寄付活動や山口事業所近郊で行っているオリーブ植樹活動など地域社会に貢献する活動を推進し、それらの活動に対し連結当期純利益の0.5%程度を支出します。
「企業統治」に関する取り組みとしては、取締役会の多様性確保やリスクマネジメント委員会のさらなる充実によるリスク管理体制の強化、情報セキュリティ体制の強化などに取り組みます。
⑥ 経営基盤の強化
前中期計画中に発生した事故への対応として、安全・安定操業に向けた取り組みを強化します。具体的にはエンジニアリング部門を設置し、国内外の工場の定期診断によるトラブル防止や若手技術者への教育など技術伝承を進めます。
また、前中期計画では営業業務改革として、業務フローの標準化やシステム化など営業面の基盤強化を図ってきましたが、本中期計画では、生産拠点のスマートファクトリー化も進展させ、製造、営業、管理の全方位でデータやデジタル技術を活用した「ものづくり起点のDX」に取り組みます。
加えて、積極的な施策を実行するための投資計画を支えるため、資金調達の多様化を検討、財務規律を堅持し現状の格付水準を維持します。
(5) 本中期経営計画「NeXuSⅡ 2026」における定量目標
本中期経営計画の最終年度である2026年度の定量目標・KPI(重要業績評価指標)は次のとおりです。
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<財務KPI> |
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連結売上高 |
3,800億円 |
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連結経常利益 |
250億円 |
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出荷量 |
400万トン(国内160万トン・海外240万トン) |
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ROE |
8.0%以上 |
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自己資本比率 |
50%以上 |
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ネットDEレシオ |
0.5倍以下 |
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配当性向 |
30~35%(1株当たり下限配当額30円) |
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投資計画 |
1,100億円/3か年 |
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<非財務KPI> |
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CO₂排出量 |
50%削減 (2013年度対比2030年度目標:国内生産4拠点) |
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女性総合職比率 |
15%以上(単体) |
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女性管理職比率 |
3.0%以上(単体) |
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教育研修費/人 |
15万円(単体) ※2022 年度の1.5 倍 |
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社会貢献活動支出額 |
連結当期純利益の0.5%程度 |
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設備投資については、維持更新投資のほか、海外鉄鋼事業、特に北米事業の強化に向けての戦略投資、人的資本やブランド価値など無形資産への投資、CO₂削減に向けた環境投資などを中心に、前中期計画で実行が後ろ倒しとなった投資も含めて、3か年累計で約1,100億円を計画しています。
(6) 資本コストと株価を意識した経営の実現に向けた対応
共英製鋼の2024年3月期のROE(自己資本利益率)は、7.4%と前中期計画の目標である7.0%以上を達成し、また株主資本コスト(7%程度)も上回っています。しかしベトナムの事業環境悪化に伴う海外鉄鋼事業の業績悪化もあり、結果として、現状では市場からの評価は十分に得られておらず、PBR(株価純資産倍率)は1.0倍を下回る低水準で推移しています。
こうした状況に対し共英製鋼は、ベトナム事業を含む海外鉄鋼事業の再構築を最優先課題とし、上記重点方針にある「事業の成長に向けた取り組み」を一つひとつ実現することで、ROE8.0%以上を達成し、安定した収益基盤を確立します。併せて、株主還元を強化するため配当方針を見直し、配当性向を従来の「25~30%」から「30~35%」に引き上げます。また「成長を支える基盤強化」の取り組みである人的資本やブランディングなどの無形資産投資も積極的に行い、さらにIR 活動の強化を図ることなどを通じ、PBRの改善に取り組んでまいります。その結果が、「100 年企業」に向けた持続可能な経営、そして「資源循環型社会の実現に貢献するエッセンシャル・カンパニーになる」ことの実現につながると考えます。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項(事業等のリスク)には次のようなものがあります。これらのリスク発生の可能性を的確に認識し、リスクの軽減と発生の回避、リスクが顕在化した際の迅速な対応にグループの総力を挙げて取り組んでいきます(リスクマネジメント体制については、「第4、4、(1)、②、『3 リスク管理体制の整備状況』」のとおりです)。
なお、文中における将来の事項については、有価証券報告書提出日(2024年6月26日)現在において判断したものです。
(1) 日本製鉄株式会社との関係について
2024年3月末日現在、日本製鉄株式会社は共英製鋼発行済株式の28.1%(間接保有を含む)の議決権を保有する共英製鋼の筆頭株主であり、共英製鋼は同社の持分法適用関連会社です。しかしながら、共英製鋼は自ら経営責任を負い、独立した経営を行っており、今後もかかる経営を継続していく方針です。ただし、同社は共英製鋼に対して相応の株式を保有していることから、共英製鋼の筆頭株主として議決権行使等により共英製鋼の経営等に影響を及ぼし得る立場にあり、同社の利益は共英製鋼の他の株主の利益と一致しない可能性があります。
(2) 原材料・副資材およびエネルギーの価格上昇ならびに調達制約について
共英製鋼グループが使用する原材料(鉄スクラップ)、副資材(電極、合金鉄等)やエネルギー資源(石油、液化天然ガス等)は、グローバルな需給要因による価格変動リスクにさらされています。特に副資材やエネルギー資源は、原産地が世界的に遍在しており、各国ともに輸入に大きく依存している状況にあります。グリーンフレーションや地政学的要因等により、これらについて価格上昇や供給不足が生じた場合、製造工程におけるコストの他、輸送コストが増加し、共英製鋼グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
共英製鋼グループでは、世界3極(日本・ベトナム・北米)に事業展開する強みを活かし、世界各地の最新のマーケット情報を収集しながら、調達価格・時期等について的確な判断を行うとともに、安定的な原材料、副資材調達のため、サテライトヤードの設置や、信頼できる複数の調達先とのアライアンス強化等に取り組みます。また、電力原単位の低減や操業におけるAI等の技術活用を中心とした生産性の向上等、コスト削減の取り組みや、営業力強化、製品品質の向上および付加価値製品の開発等、競争力の向上のための具体的取り組みにより、コスト上昇の影響を吸収するよう努めるとともに、コスト上昇を製品価格に適切に転嫁できるよう、商慣習の見直しに向けて取り組んでいます。
(3) 国内市場における競争激化に伴う市況の悪化および需要の減少について
共英製鋼グループの中核事業である国内鉄鋼事業は、競合する電炉メーカーが多数存在し、構造的な供給能力過剰問題を抱えています。他方、人口減少が進む成熟した日本経済の下、長期的に見て、国内の公共事業、民間建設需要が大きく伸長することは考えにくく、共英製鋼グループの主力製品である異形棒鋼の需要もそれに伴い減少することが考えられます。そのため、競合メーカーとの競争に伴う販売価格の下落および出荷量の減少により、共英製鋼グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
共英製鋼グループでは、人口増加や経済発展により建設需要の見込まれる海外へ積極的に進出しています。現在、世界3極体制(日本・ベトナム・北米)を盤石とするため、グローカル・ニッチ戦略のもと、各エリアにおいて事業投資を進めるとともに、積極的な設備投資を行い、グループ全体で業績の最大化・安定化に取り組んでいます。また、国内外に多数の拠点を有する強みを活かし、国内外の最新のマーケット情報を収集しながら、国内市場における鉄鋼需要を的確に捕捉するとともに、海外視察の再開や全社横断的な営業社員育成などによる営業力の強化、新規事業推進室を中心とした新規顧客の開拓、開発室による付加価値製品の開発、ブランド戦略といった取り組みを通じ、競争力の向上を図っています。特に、最大需要地である関東圏においては、2024年3月の吸収合併により共英製鋼事業所となった関東事業所を中心に、グループ会社間の協業を一層強化して、同地域における共英製鋼グループのプレゼンス向上に注力します。
(4) 気候変動に係るリスクについて
気候変動リスクへの対応が世界的に進む中、温室効果ガス排出規制の強化、カーボンプライシングの導入、情報開示義務の拡大、脱炭素化に向けた技術開発や設備投資負担など、カーボンニュートラル社会へ移行する過程で生じる「移行リスク」や、地球温暖化などの気候変動に伴う台風、洪水、猛暑など異常気象の深刻化による共英製鋼グループの工場操業停止、また仕入れ先企業などの事業活動の停滞による原材料調達の困難化、加えて、従業員の安全・健康への悪影響などの「物理的リスク」により、共英製鋼グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
共英製鋼グループは、気候変動問題への対応を重要な経営課題の一つと位置付け、リスクマネジメント委員会傘下の気候変動部会において、定期的に気候変動リスクのアセスメントと評価について議論していく体制を整備しています。気候変動部会においては、気候変動が共英製鋼の事業活動に与える影響についてTCFDの枠組みに基づいてシナリオ分析し、課題を整理した上で、課題に対する対応として、様々な取り組みを進めています。具体的には、製造工程で排出するCO₂の排出量削減のため、エネルギー原単位の低減や燃料転換、太陽光パネルの設置による自家発電、緑化事業などに取り組んでいます。また、夏場の暑熱対策や省人化・自動化に向けた設備投資等により、気候変動に伴い過酷化する職場環境の整備を進めるとともに、事業継続計画(BCP)を策定して、有事の際に従業員の安全と製品の安定供給を確保するための手順等を定めています。これらのシナリオ分析に基づくリスクおよび収益機会に関する情報、課題への取り組みについては、有価証券報告書や統合報告書、ホームページなどにおいて継続的な開示を行っています(詳細については、「第2、2、(2)、『■美しい地球環境に向けて:気候変動問題への対応(TCFD提言に沿った取り組み)』」をご参照ください)。
(5) 人的資本への投資等(安全を含む)の取り組み不足に係るリスクについて
共英製鋼グループは、人的資本が企業価値創造の重要な源泉であると考えていますが、人的資本への投資等(安全を含む)の取り組みが不足した場合、中長期的に共英製鋼グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
共英製鋼グループは、人的資本に係る取り組みを重要な経営課題の一つと位置付け、ダイバーシティ&インクルージョン、人材育成、健康経営および安全を取り組みの4つの柱として、種々の施策を実施しています(詳細については、「第2、2、(2)、『■より安全で働きやすい職場に向けて:人的資本に係る取り組み』」をご参照ください)。
(6) 自然災害、感染症、戦争・テロ行為等の発生について
共英製鋼グループは日本、ベトナム、米国、カナダに製造、販売等の拠点を設け事業を展開しています。これらの国あるいは地域において、地震、火災、台風および洪水等の自然災害、新たな感染症、戦争・テロ行為やそれらによる軍事的緊張等が発生した場合、さらに共英製鋼グループの事業展開がない国あるいは地域でこのような事象が発生した場合、共英製鋼グループの事業活動そのものの停滞、または仕入れ先企業等の事業活動の停滞による原材料調達の困難化等により、共英製鋼グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
共英製鋼グループは、これらの事象等に係るリスクに備え、事業継続計画(BCP)の策定・訓練の実施、耐震対策、在庫の確保、世界3極(日本・ベトナム・北米)に事業展開する強みを活かした製品・半製品や設備予備品等の拠点間融通など、従業員の安全確保、製品の安定供給のための体制を整備するとともに、損害保険への加入等を通じてリスクの移転に努めています。
(7) 為替および金利の変動について
共英製鋼グループのカナダやベトナムの海外子会社は、主に米ドル建ての鉄鋼製品の輸出や原材料(鉄スクラップ)等の輸入取引を行っています。また、海外子会社の財政状態や経営成績は連結財務諸表上で日本円に換算されます。そのため、想定を超えた為替相場の変動が生じた場合、共英製鋼グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
共英製鋼グループでは、為替予約の締結や同一外貨建ての債権債務ポジションの保有により、一定の為替変動リスクの低減を図っています。
共英製鋼グループは、事業資金の一部を金融機関からの借入、社債の発行等により調達しています。金利が急激に上昇した場合、資金調達コストの増加により、共英製鋼グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
共英製鋼グループでは、固定金利借入による資金調達や金利スワップ導入による金利の固定化により、金利変動リスクの低減に努める他、棚卸資産の圧縮、売掛・買掛期間の適正化やグループ内資金の有効活用等により資金効率を高めることで、金利負担の削減にも取り組んでいます。
(8) 人権に関するリスクについて
共英製鋼グループにおいて、長時間労働やハラスメントその他の人権問題が生じた場合、従業員の心身両面における健康が毀損され、ひいては生産性や従業員エンゲージメントが低下することで、共英製鋼グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
共英製鋼グループは、事業拠点ごとに実施するアセスメント、従業員意識調査や相談窓口の運用等を通じて、上記諸問題の端緒を早期に把握することに努めるとともに、省人化・自動化に向けた設備投資や教育機会の充実等を通じて、職場環境の整備、適正な企業風土の醸成に取り組んでいます。
また、共英製鋼グループの事業活動にかかわるサプライチェーンにおいて生じ得る種々の人権問題に対して関心を払わず、あるいは放置した場合、レピュテーションの低下、訴訟対応等により、共英製鋼グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
共英製鋼グループでは、経営方針として人権尊重に取り組むことを人権ポリシーとして明文化して社内外に公表しています。当該方針に基づき、共英製鋼の事業活動における人権への影響評価と、影響評価を基礎とした適切な予防・是正措置の実施およびモニタリングを進めていきます。
(9) コンプライアンスに反する事象の発生について
共英製鋼グループが展開する事業に関しては、製品の品質・取引関係・環境・労務・安全衛生・会計基準・税務等の多岐にわたる法規制や、種々の社会的要請が存在することから、コンプライアンス関連のリスクを完全に回避することは困難です。そのため、法規制や社会的要請に反する事象が発生した場合、許認可その他の事業資格の喪失や、レピュテーションの低下、訴訟対応等により、共英製鋼グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
共英製鋼グループでは、行動指針に高い倫理観を持ち、公正・誠実を旨として行動すべきことを謳い、リスクマネジメント委員会およびリスク・コンプライアンス部会における議論や役員・従業員に対する啓蒙・教育の実施等を通じてコンプライアンス体制を構築するとともに、事業拠点毎にコンプライアンス推進計画を策定・実践するなど、自主的・自律的なコンプライアンス活動の推進に努めています。また、コンプライアンスに関する疑義が生じた場合に、共英製鋼グループの役員・従業員等が相談または内部通報できる「コンプライアンス相談窓口」を社内外に設置し、コンプライアンスに反する事象の発生を早期に把握し、自浄作用を発揮できる体制を整備しています。
(10) 情報セキュリティおよび情報システム障害リスクについて
共英製鋼グループでは、情報技術を広範囲に活用しており、サイバー攻撃等が発生した場合、業務や操業の停止等の可能性がある他、情報漏洩による機密情報の悪用、情報保有主体との間における紛争の発生およびレピュテーションの低下等により、共英製鋼グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
共英製鋼グループでは、ネットワーク境界線の防御、定期的なデータのバックアップ、機器の脆弱性検知や監視サービスの活用等、情報セキュリティインフラ基盤の整備を図るとともに、リスクマネジメント委員会および情報セキュリティ部会におけるリスクの特定や対応方法の検討等の情報セキュリティマネジメントの推進、社員へのセキュリティ教育の実施、セキュリティ専門会社との連携等、機器強化と運用強化の両面で情報セキュリティリスクの回避、低減に努めています。
また、情報システムやネットワークに障害が発生した場合、業務や操業の停止等により、共英製鋼グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
共英製鋼グループでは、システム稼働状況の監視、ネットワーク回線の冗長化、障害発生時の復旧手段の標準化、緊急時対応体制の整備等、障害発生の未然防止と速やかな復旧体制の確保に努めています。
(11) 海外事業固有のリスクについて
共英製鋼は、ベトナム、米国およびカナダに子会社を所有していますが、各国、特にベトナムでの予期し得ない政治または法令・規制・社会制度等の変化等により事業活動が停滞する等の事態に陥った場合、共英製鋼グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
共英製鋼グループでは、現地経営陣から定期的に現地の経済状況・鋼材市況や業績の報告を求めるとともに、進出先の国あるいは地域の法令・税制やその変更点等について、外部専門家を活用しながら能動的に情報収集を行っています。
当該子会社が外国資本との合弁会社である場合、意思決定や事業運営に一定の制約が生じます。この結果、共英製鋼グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
共英製鋼グループでは、子会社の合弁相手先との意思決定の方法や事業運営の役割分担について、共英製鋼グループに不利益のないよう合弁契約等において明確に定め運用するとともに、合弁相手先と定期的に子会社の経営に関する情報交換を行う等、連携強化を図り円滑な事業運営に努めています。
(12) 環境リサイクル事業固有のリスクについて
環境リサイクル事業においては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下、廃掃法)により定められた許可を要しますが、法規制に反する事象が発生した場合、許認可その他の事業資格の喪失等により事業が継続できないことで、共英製鋼グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
共英製鋼グループでは、廃掃法を遵守するよう役員・従業員に対する啓蒙・教育の場を設けるとともに、法令等に関する最新の情報を社内で共有するなど管理体制強化を図っており、廃棄物処理の実務における法令遵守状況の管理強化に努めています。
また、排出事業者の排出方法に起因して収集および仕分・処理中に事故が発生し、共英製鋼グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
共英製鋼グループでは、排出事業者に対し、適切な排出方法を遵守するよう適宜啓蒙・指導を行い、廃棄物処理の実務における安全環境の構築に努めています。
長期的には廃棄物の排出量の減少が予想される中、顧客である排出事業者からより高度なリサイクル方法への要求が高まっている一方、有力な競争事業者も増加してきている環境下、新しいリサイクル技術の開発や設備導入に係る費用の増加、また技術開発・設備導入遅延などに起因する顧客の減少により、共英製鋼グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
共英製鋼グループでは、①機密性の高い完全溶融処理、②4大都市圏に処理拠点を構えた全国的な展開、③全国にある代理店による小口回収という強みを活かした営業の推進、他社処理施設とのネットワーク構築によるワンストップ体制の強化、資源循環型社会の実現に向けたサーキュラーエコノミーへの取り組み強化等を通じて需要を補足するとともに、鉄づくりと医療廃棄物・産業廃棄物処理を一体として行ってきた共英製鋼グループの特異性や社会貢献性をブランド化、見える化して訴求力を高め、新たな需要を喚起していきます。
(13) 品質に関する問題の発生について
共英製鋼グループの製品に関する品質については、産業標準化法に基づくJISや建築基準法、評定等の公的規準ならびに取引先との品質保証に関する契約等によって規定されています。また、近年各業界において、品質違反、品質偽装等の問題が発生して社会的な耳目を集める状況下、共英製鋼グループの製品は、不特定多数の生命・財産に影響を及ぼす建設物や工作物に関連するものが多く、その品質には社会的にも強い関心が寄せられているものと認識しています。品質に関する問題が発生した場合、公的認証や取引の喪失、レピュテーションの低下等により、共英製鋼グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
共英製鋼グループでは、品質管理室においてグループ横断的な品質統括管理を行い、計画的に品質監査を実施するとともに、中央品質管理委員会において、品質監査で把握された品質管理に関する重要課題に改善指示を行ない、グループ全体の品質問題発生リスクを早期に検出できるようガバナンス強化に努めています。また、複数の生産拠点においてISO9001(品質マネジメントシステム)を取得し、品質管理のための体制整備を行っています。さらに製造工程においては、製品の微細な疵を検出する装置や本数を画像でカウントする機器等を、検査・試験工程においては、手介入によるデータ改竄・誤入力のリスクを低減する自動測定機器や自動伝送システムをそれぞれ導入するなど、ハード面においても品質管理上の問題発生を抑制するための対応を進めています。
(14) 環境に関する問題の発生について
共英製鋼グループが展開する鉄鋼事業および環境リサイクル事業(廃棄物処理業)は、操業に伴いばい煙やばい塵、残さが不可避的に発生するという性質上、各種環境法令の規制を受ける他、共英製鋼グループの実施する環境保全施策については、生産拠点の所在する近隣住民をはじめ、高い社会的関心が寄せられているものと認識しています。そのため、規制対応や環境保全施策の実施等が不十分であること等によって環境問題が発生した場合には、行政処分等に基づく事業停止やレピュテーションの低下等により、共英製鋼グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
共英製鋼グループでは、環境監査において法令に基づく環境データの測定や測定結果の照合を行うとともに、環境問題が発生するリスクが残存していないか確認しています。また、複数の拠点において環境マネジメントシステムISO14001 を取得し、環境保全のための体制整備を行っています。排ガス集塵機など環境設備の維持更新、排水量の総量削減のための工場で使用する冷却水のクローズドシステムの構築など、環境保全に資するハード面の整備にも取り組んでいます。さらに、鉄鋼生産および廃棄物処理時に発生する副産物を有効利用するために外部研究機関や技術保有企業と連携を行い、ゼロエミッションの実現に取り組んでいます。加えて、鉄鋼製品については「エコリーフ」環境ラベルを取得し、製品の環境負荷データを開示しています。
(15) 製造設備の故障や事故・災害等の発生について
共英製鋼グループが展開する鉄鋼事業は、様々な設備を使用しており、予期せぬ設備故障や事故等が発生した場合、には、設備の復旧に相当の期間を要して業績に大きな影響を与える可能性があり、重大災害につながる危険もあります。
そこで設備面においては、各種センサー等のIoT技術を用いた予兆保全に取り組むともに、日頃から設備の老朽化にも留意して綿密な設備管理を行い、製造設備の定期的な保全および計画的な更新に取り組んでいます。また、世界3極(日本・ベトナム・北米)に事業展開する強みを活かし、製品・半製品や設備予備品等を拠点間融通できる体制を構築しています。さらに、エンジニアリング部門を強化し、国内外の製造拠点の設備および操業をチェックし、製造・操業技術を伝承する仕組みや、電気炉炉床耐火物管理システムや取鍋耐火物計測システムの導入により、安全安定操業が実現可能となる仕組みの更なる強化に取り組んでいきます。
(16) 企業買収や資本提携等に係るリスクについて
共英製鋼グループは、今後の事業拡大に向けて企業買収や資本提携等が重要かつ有効であると認識していますが、買収後に偶発債務の発生等、未認識の債務が判明し損失が発生する可能性も否定できません。また、買収後の事業環境や競合状況の変化等により買収当初の事業計画遂行に支障が生じ、計画どおりに進まない場合は、のれん等の減損損失等の損失が発生する可能性があり、共英製鋼グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
共英製鋼グループでは、企業買収や資本提携等を検討する場合、対象会社の事業・財務内容や契約関係等について詳細なデューデリジェンスを行うとともに、コストアプローチ法、インカムアプローチ法などにより、買収対象たる企業や事業等の価値を多角的に検証・精査することで、極力リスクを回避するように努めています。なお、企業買収に係るのれんの当連結会計年度末の連結貸借対照表計上額は8億円です。
(17) 固定資産の減損リスクについて
共英製鋼グループは、国内鉄鋼事業、海外鉄鋼事業を中心に生産設備や土地等の固定資産を有していますが、設備投資による効果が得られないこと等により、保有資産から得られる将来キャッシュ・フロー見込額が減少した場合、「固定資産の減損に係る会計基準」の適用による減損損失が発生し、共英製鋼グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
共英製鋼グループでは、事業成長や老朽化に伴う維持更新を目的とした設備投資を行う中で、特に大規模な設備投資については投資効果・採算性の検証を綿密に行い、極力減損リスクを回避するように努めており、検証方法についても継続的な改善に努めています。また、設備の稼働後も、予実管理を継続的に実施しています。
(18) 中期経営計画の未達リスクについて
共英製鋼グループは、2024年4月に中期経営計画「NeXuSⅡ 2026」を公表し、当該計画に掲げた取り組みを実行していきます。当該計画は、策定当時において適切と考えられる情報や分析等に基づき策定していますが、こうした情報や分析等には不確定要素が含まれており、当該計画に掲げた取り組みが完了しても、目的の効果が得られない可能性があります。また、当該計画は、上記記載の(1)ないし(17)に記載した事項を含む様々なリスク要因の影響を受けるため、取り組みが思うように進捗せず、当初掲げた目標を計画した期間内に達成できない、または全く達成できない可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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