当企業集団は日本高周波鋼業、㈱神戸製鋼所(親会社)、子会社5社(2025年3月31日現在)で構成され、特殊鋼・鋳鉄製品の製造、販売を主な事業内容としております。各事業における日本高周波鋼業及び関係会社の位置付け等は次のとおりであります。
なお、セグメント情報と同一の区分であります。
〔特殊鋼〕
工具鋼、特殊合金及び軸受鋼製品(鋼線・線材・棒材、鍛鋼品・二次加工品等)の製造・販売
金型及び金型部品、各種切削工具等の製造・販売
[主な関係会社]
㈱カムス、エヌケイ精工㈱
〔鋳鉄〕
自動車部品や建設機械・産業機械部品等の特殊鋳物製品の製造・販売
[主な関係会社]
高周波鋳造㈱、㈱東北コアセンター
上記の企業集団等の状況についてセグメント別関係図を示すと次のとおりであります。
(1)経営方針
日本高周波鋼業グループは、工具鋼、特殊合金の非量産型高級特殊鋼製品及び鋳鉄製品の製造販売を通じ、幅広い産業分野(自動車、エレクトロニクス、産業機械、エネルギー、住宅他)へ優れた製品を提供して顧客及び社会の発展に貢献してまいります。
(2)経営環境及び対処すべき課題
日本高周波鋼業グループは、経営理念『魅力ある製品の提供を通じ、環境と人間が融和した社会づくりに貢献します』に基づき、持続的な事業継続を行うためのグループ中期経営計画(2024-2026年度)を策定致しました。
私たちを取り巻く事業環境は、少子高齢化、地政学リスクの高まりやインフレ、金融引き締めの影響による需要の減少が懸念され、今後も先行き不透明な状況が続くと想定しております。経営環境変化が激しい中でも、持続的成長を果たすための経営基盤の強化を図っていきます。
日本高周波鋼業は以下の3つを基本方針として、取り組んでいきます。
◆ポートフォリオ変革
特殊鋼部門では、私たちの特色である“小ロット・多品種対応”に経営資源を集中させて、今後成長が期待される「情報、医療、エネルギー」分野で使用される高機能材を拡販し、稼ぐ力を強化していきます。
鋳鉄部門では、私たちが培ってきた“技術力・提案力”を一層磨いてお客様の課題解決に貢献するとともに、高難度で付加価値の高い製品の受注拡大を目指します。
◆事業基盤強化
品質・コスト競争力強化のための特殊溶解の増強、製造設備の自動化、検査機器等の設備投資や操業実績のデジタル化を推進していきます。また、新商品開発や難加工材の製造技術開発によりポートフォリオ変革を加速させます。そして、納期管理を強化して、更なる短納期化にも挑戦していきます。
物流コスト等の変動に応じた販売価格へのタイムリーな転嫁も進めていきます。
◆SDGs経営推進
2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、省エネ活動と燃料転換に全力で取り組むとともに非化石電源の活用を検討していきます。
気候変動が社会に与える影響は大きく、日本高周波鋼業としても取り組むべき重要な社会問題と捉えています。気候変動がもたらす事業へのリスクと機会について、分析と対応を一層強化し、関連情報の開示を推進していくとともに、2050年の脱炭素社会実現に貢献する取り組みを進めてまいります。
具体的には、日本政府のカーボンニュートラル宣言を受け、日本高周波鋼業環境管理委員会でCO2排出削減レベルを考慮し、Scope1・2において「2030年度に46%削減(2013年度比)」「2050年にカーボンニュートラルを目指す」の目標を設定し、取締役会で審議・決定いたしました。
気候変動に関する重要事項は、環境管理委員会にて諸問題・課題の審議を行います。取締役会は環境管理委員会から定期的に報告を受け、重要事項の審議を行います。
また、KOBELCOグループ企業理念である「KOBELCOの3つの約束と6つの誓い」を念頭に置き、安全活動、環境保全、防災対策、リスクマネジメント体制の強化を進めます。更に、多様な人材がそれぞれの能力を発揮できる環境を整備し、デジタル化による業務効率、生産性向上も進めていきます。
日本高周波鋼業グループ(日本高周波鋼業及び連結子会社)の経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のある事項及び日本高周波鋼業グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項には以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において日本高周波鋼業グループが判断したものです。
(1)景気の動向等の影響
日本高周波鋼業グループでは、経済環境変化に対応しながら、事業体質の強化と収益力強化に取り組んでおりますが、国内外の経済動向の変化等により、自動車業界等日本高周波鋼業グループの主要な需要業界の生産が影響を受けた場合、日本高周波鋼業グループの生産及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)原材料価格の変動
日本高周波鋼業グループの製品製造に使用される鉄スクラップやニッケル等のレアメタルは市況商品であり、その価格変動によって日本高周波鋼業グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。一部の製品については、原材料価格の変動に製品価格を連動させる制度(サーチャージ制)を導入し、長期的には価格変動の影響を受けにくいシステムを確立しております。しかしながら、原材料価格の動きよりも製品価格の動きが後追いとなるため、短期的には価格上昇局面では、コストアップが製品値上げに先行し、下降局面では、コスト低減が製品値下げに先行することで、日本高周波鋼業グループの期間業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)エネルギー価格の変動
日本高周波鋼業グループは生産活動の過程において大量の電力やガス、重油等のエネルギーを消費いたします。従いまして、エネルギー価格の変動が日本高周波鋼業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)株式会社神戸製鋼所との関係について
日本高周波鋼業は親会社である株式会社神戸製鋼所より、同社が製造した軸受鋼の圧延材を購入し、鋼線等の二次加工業務を行い、同社に製品を販売しております。また、銑鉄等の原材料を同社から購入しております。同社との取引高は2024年3月期における日本高周波鋼業グループ売上高の20.7%、仕入高の13.8%を占めております。従って、同社からの受注の増減や原材料の購入の制約等により、日本高周波鋼業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、資金調達についても、同社グループが運営するキャッシュ・マネジメント・サービス等に依存しており、同社の資金政策に影響を受ける場合があります。
同社からの人材の受入については、日本高周波鋼業の役員10名(取締役7名、監査役3名)のうち、取締役1名は同社の職員が兼任しております。
(5)事故、災害等の影響
日本高周波鋼業グループには、鉄スクラップ等を溶解するための電炉、中間生産物を加工するための加熱炉、鍛造プレス機等の生産設備があります。また、高熱の生産物、化学薬品等を取扱っております。生産設備の故障や事故の防止対策には万全を期しておりますが、万一重大な労働災害、設備故障・事故等が発生した場合には、日本高周波鋼業グループの生産及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、台風、地震などの自然災害、感染症の流行等により、工場の操業に支障が生じる場合や需要の減少により、日本高周波鋼業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)環境規制等の影響
日本高周波鋼業グループの生産拠点においては、大気、水質、騒音、振動あるいは廃棄物の処理等について、法規制に則り、適切な環境マネジメントに努めておりますが、関連法規制の強化等によって、これに対応する費用が発生した場合、日本高周波鋼業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、近年では世界的に脱炭素化の流れが加速しております。継続的な省エネ、コスト削減などを通じて、CO2排出量削減に努めておりますが、国内外において、法規制の厳格化、炭素税や排出量取引制度が導入された場合、日本高周波鋼業グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(7)品質リスク
日本高周波鋼業グループでは、製品の品質には万全を期しておりますが、万一重大な瑕疵のある製品が市場に流出した場合、交換、回収、損害賠償、訴訟等日本高周波鋼業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)人材確保による影響
日本高周波鋼業グループは、事業の維持・成長に必要な人材確保・育成に努めておりますが、今後、少子化、人材の流動化の進展等により、人材確保・育成が想定どおり進まない場合、日本高周波鋼業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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