エリッツホールディングス(5533)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 エリッツホールディングスグループは株式会社エリッツホールディングス及び連結子会社6社により構成されており、不動産仲介事業、不動産管理事業、居住者サポート事業を営んでおります。なお、当該3つの事業区分については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と整合しております。 エリッツホールディングスグループはグループ内に種々の業務を行う子会社を擁しており、相互の連携によりグループとしてシナジー効果が発揮されるよう努めております。 エリッツホールディングスグループの事業内容及びエリッツホールディングスと各子会社の位置付けは次のとおりであります。 (グループ統括) エリッツホールディングスが担当しております。具体的には以下の業務を行っております。<経営指導業務・事務受託業務> エリッツホールディングスが各子会社に対し経営計画、事業企画等の経営指導を行うと同時に、人事・経理・システム・総務等の事務管理業務を集中受託して事務の効率化を図っております。 また、グループで使用する事務機器や車両等をエリッツホールディングスが一括管理し各社にリースしております。 (不動産仲介事業)<不動産賃貸仲介事業> 株式会社エリッツが賃貸マンション・アパート等の賃貸仲介を担っております。京都・滋賀を中心に近畿圏で68店舗を展開し、単身、ファミリーを問わず広く社会人層を中心に、学生層にも間口を広げて、エリッツホールディングス保有の賃貸不動産、株式会社エリッツ建物管理がオーナーからお預かりしている管理物件といったエリッツホールディングスグループの管理物件のほか、他社管理物件やオーナーが自ら管理する物件などのエリッツホールディングスグループ管理物件以外の物件についても賃貸の仲介をしております。特にエリッツホールディングスグループ管理物件の仲介におきましては、グループとしてシナジー効果が発揮される事業であります。 <不動産仲介関連事業> 株式会社エリッツが、エリッツホールディングスへの火災保険取次紹介、株式会社VASTへのインターネット接続・新電力・ガス・NHK加入取次紹介、室内消毒・引越等の業務を行っております。 <不動産売買仲介事業> 株式会社エリッツ不動産販売が不動産売買仲介事業を担っております。一般住宅及び投資用マンションの情報収集をし、広告をして集客し、顧客に仲介をしております。 エリッツホールディングスグループ管理物件のオーナーが、所有物件を売却又は新規購入される際には株式会社エリッツ建物管理から紹介を受け、株式会社エリッツ不動産販売がその売買仲介を行うことによりグループとしてシナジー効果が発揮される事業であります。 <不動産賃貸事業> エリッツホールディングスは、京都市内に賃貸マンション7棟、商業ビル2棟を保有しており、自社使用のほか、255室の居室と11戸のテナントから家賃収入を得ております。競売情報やエリッツホールディングスが収集した投資用マンション情報をもとに、利回りやエリッツホールディングスグループの仲介力・管理能力とのシナジー等を考慮して物件を購入しております。購入した不動産については仲介事業から得た情報をもとに、顧客需要を満たすようにリノベーションを行い、入居率100%を目指しております。株式会社エリッツが賃貸仲介し、株式会社エリッツ建物管理が管理を行っておりますので、グループとしてシナジー効果が発揮される事業であります。 <不動産開発事業> 不動産開発事業においては、競売情報や株式会社エリッツ不動産販売が入手した情報をもとに再販可能性を慎重に検討し、物件を厳選して購入しております。購入後はエリッツホールディングスがエリッツホールディングスグループのノウハウを生かし、時代のニーズに沿った投資用マンション等を企画・計画し、改装や建設は専門業者を利用しますが、株式会社エリッツの仲介力を生かした満室引渡しや、株式会社エリッツ建物管理によるメンテナンスサービスの提供など、賃貸マンション経営に関するワンストップでのトータルサービスを提供することで、グループ全体のシナジー効果が発揮される事業であります。また、不動産特定共同事業もエリッツホールディングスが企画して、エリッツホールディングス、株式会社エリッツ、株式会社エリッツ建物管理及び株式会社エリッツ不動産販売が協働してワンストップで行っておりますので、グループとしてシナジー効果が発揮される事業であります。 <海外事業> ELITZ INTERNATIONAL MALAYSIA SDN.BHD.(以下、エリッツインターナショナルマレーシアという。)が、マレーシア・クアラルンプールで不動産賃貸、売買の紹介及びマンスリー・ウィークリーマンションの運営、管理を行っております。最近まではコロナ禍の影響もあり、一時的に事業が停滞しておりましたが、元来、日本人の旅行先、リタイア後の移住先として人気の地域であることから、引続き市況把握と事業基盤構築等を見据えた取組みを展開しております。本事業はエリッツホールディングスとエリッツインターナショナルマレーシアが協働して行っております。 (不動産管理事業)<賃貸マンション・アパート等の管理事業> 株式会社エリッツ建物管理は管理物件の保守管理や入居者管理を担っております。建物の保守管理では大型改装工事や日々の小規模修繕工事、エレベーター保守や日々の清掃などの維持管理を行っております。入居者管理では入居者からの問い合わせ対応や家賃等の収納・集計管理、契約更新手続きなどを行っております。また、入居者が退去される際の改装工事を元請けとして行っております。 <分譲マンション管理事業> 株式会社ARC建物管理は分譲マンションの保守管理や、マンション管理組合の運営サポートを行っております。建物の保守管理では大型改装工事や日々の小規模修繕工事、エレベーター保守や日々の清掃、ごみの収集、植栽などの維持管理を行っております。管理組合の運営サポートでは理事会の運営サポートや管理費の集金管理などを行っております。また、清掃事業も担っており、自社の管理物件のほか、株式会社エリッツ建物管理から業務委託を受け、同社管理物件の清掃業務を行っております。 (居住者サポート事業)<保険代理店事業> エリッツホールディングスグループ各社にて契約いただいたお客様(管理物件のオーナー、入居者、物件購入者)に対し、火災保険等の損害保険を中心に勧誘を行っております。エリッツホールディングスは提携保険会社に対する窓口としてグループ各社の勧誘・募集結果のとりまとめ、事故発生時の対応、事務処理を受託しております。グループ各社における保険契約の勧誘・募集が保険代理店収入となり、グループとしてシナジー効果が発揮される事業であります。 <滞納保証事業> エリッツホールディングスグループの管理物件入居者に係る家賃等の滞納保証を行う事業であり、顧客への勧誘は主に株式会社エリッツが、顧客の審査、家賃の収納やオーナーへの引渡しは株式会社エリッツ建物管理が行い、エリッツホールディングスは家賃保証会社との事務処理のほか、自社資金による滞納保証業務も行っており、グループとしてシナジー効果が発揮される事業であります。 <入居後サービス事業> 居住者に安心と利便性を提供するため、専門業者と提携し、REサポート(24時間、365日駆けつけサービス)等の入居後サービスを行っております。 <コールセンター事業> 株式会社VASTはコールセンター事業を担っており、株式会社エリッツから賃貸仲介で契約されたお客様の紹介を受け、インターネット契約、電気・ガス・NHK受信契約などの取次を行っております。 また、不動産業者向けの顧客管理システム「バストレージ」の開発及び販売、顧客管理システムと連動させることで顧客情報を確認しながら電話対応ができ、円滑なコミュニケーションを実現する「AI VASTシステム」のOEM販売を行っております。 <引越事業、古物・遺品整理事業、シェアサイクル事業> 株式会社エリッツは「弁慶ひっこしサービス」というブランド名で引越事業を行っております。主に株式会社エリッツの賃貸仲介でお部屋を契約されたお客様に引越、引越に伴う中古家電等の処分・売買、遺品整理などのサービスを提供しており、一般貨物自動車運送業、古物商の許可を取得して行っております。 また、環境にやさしく、京都ならではの観光客需要に応えられるだけでなく、賃貸マンション居住者の利便性が高まることでエリッツホールディングスグループ管理物件の魅力向上にもつながるため、賃貸仲介においてもシナジー効果が期待できるシェアサイクル事業を2022年9月期から行っております。 (エリッツホールディングスグループの事業の特徴)<不動産仲介事業> 不動産仲介事業においては現在、エリッツホールディングスグループの基幹システムとして賃貸仲介システム(バストレージ、不動産ポータルサイトとの自動連携、空室情報更新、契約管理、全店舗情報共有、顧客管理などを行う)を駆使することにより、賃貸仲介の業績を左右する反響数、反響来店率、応対決定や成約率の向上を図っております。 また、この基幹システムにより、未経験者が短期間で戦力化できており、新規店舗の出店に際しても基幹システムにネットワークを接続することで瞬時に情報が共有できるなど、速やかな店舗立上げが可能になっております。 エリッツホールディングスグループの基盤である京都・滋賀エリアの賃貸住宅需要については、学生数も多く、今後も底堅いニーズが期待できる状況であり、現在、エリッツホールディングスは京都・滋賀エリアにおいて47店舗を有しておりますが、さらなる成長を目指し、近隣他府県エリアへ店舗網の展開を進め、すでに大阪府・奈良県・兵庫県へ拡大中であります。テレビやSNS、インターネット広告の充実、社宅代行会社からの依頼拡大等も含め、新規エリア需要の獲得や京都・滋賀エリアにおけるさらなるシェア拡大に努めております。(単位:店舗、契約) 株式会社エリッツ2021年9月期2022年9月期2023年9月期2024年9月期2025年9月期営業店舗数5155576168契約数16,32717,10118,01419,20120,228 <不動産管理事業> 不動産管理事業においては現在、自社ビルを除き28,000戸以上の管理戸数を有しており、その入居率は直近2連結会計年度において95%以上の水準を維持しております。この入居率を維持できている理由は、株式会社エリッツの仲介力の強さにあります。自社管理物件の入居者のうち約9割が株式会社エリッツの仲介によるものであり、この仲介率がそのまま95%以上の入居率となって表れております。この水準の入居率を維持できる自社仲介力は管理契約獲得時において賃貸不動産オーナーの判断に大きな影響があります。また、エリッツホールディングスグループの最近の毎年の仲介件数における自社管理物件の割合は約20%に過ぎず、残りの約80%はオーナーが自ら管理する物件や他社管理物件を仲介しておりますので、エリッツホールディングスグループ管理物件が今後、相当数伸びたとしても現在の仲介力をもって入居率を維持することが可能であり、管理戸数拡大を継続できると考えております。(単位:戸、棟) 株式会社エリッツ建物管理2021年9月期2022年9月期2023年9月期2024年9月期2025年9月期管理戸数23,18124,45126,05627,33028,685管理棟数1,5041,6001,6751,7511,848 <居住者サポート事業> 居住者サポート事業は、保険会社や滞納保証会社、インターネットプロバイダー、新電力会社などのエリッツホールディングスグループ業務提携先が直接サービス提供主体となるため、小口多数の取引の集積でありながら、エリッツホールディングスグループにおいては低コストで運営でき収益性が高い事業であります。他方、本事業自体が独立して成立するというよりも、不動産仲介事業や不動産管理事業と相俟って多数の顧客情報や居住者ニーズを取込んで付加価値をつける事業であり、不動産仲介事業での仲介件数の伸びやエリッツホールディングスグループ管理物件戸数の伸びが事業成長の重要な要件となります。
有価証券報告書(2025年9月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。(1)経営方針 エリッツホールディングスグループは、『安心・安全・癒し・環境』をテーマに暮らしを提案し、質の高い情報とサービスにより、夢のある住空間とゆとりある生活の実現に貢献することを企業理念とし、100年以上続く企業を目指しております。 このため、お客様が孫やひ孫の代になっても、エリッツホールディングスグループとの出会いを喜んでいただけるような本物の商品やサービスを提供し続けられるよう、本物を目指し、人作りや商品作り、また仕組作りに励んでまいります。 これらを踏まえてエリッツホールディングスグループの経営方針を以下のとおり定めております。・仕事を通じて地域社会に貢献する・不動産業の地位向上に努める・永続的な挑戦経営と価値ある利潤の追求・働き甲斐があり自己成長のできる職場作り・全従業員の生活向上・勇気ある革新と決断 (2)経営環境 エリッツホールディングスグループの基幹事業である、不動産仲介事業、不動産管理事業及び居住者サポート事業における経営環境の認識は以下のとおりであります。① 不動産仲介事業 エリッツホールディングスグループにおける不動産仲介事業は、主に賃貸仲介事業と不動産売買仲介事業から構成されますが、不動産売買仲介事業が売上・利益に占めるウェイトは小さいため、ここでは主に賃貸仲介事業に関して記載いたします。 賃貸仲介事業は、2019年末に発生した新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、新規の学生の単身マンションや転勤等に伴う住み替え等の需要が減少しはじめ、2020年秋頃からその影響を大きく受けましたが、現在では回復しております。エリッツホールディングスグループは京都府近郊を主要な事業エリアとしておりますが、京都府の学生数については横ばいから漸増の推移となっており、今後も底堅いニーズが期待できると考えられます。 他方、京都府の人口は漸減傾向にあり、エリッツホールディングスグループの主要顧客である単身者、ファミリー層の需要が減少していくものと考えられます。このため、今後は京都・滋賀地区という既存事業エリア内でのシェアの拡大とともに大阪・奈良・兵庫地区を含めた近隣他府県への事業エリアの拡大に努めてまいります。そのため、店舗数の拡大、学生をターゲットとしたTV広告の充実、県外からの転居や同一地域内での転居、転勤に利用される社宅代行の利用等も含め、需要の獲得に努めてまいります。 なお、過去数年間におきましては、新型コロナウイルス感染症がエリッツホールディングスグループに与える影響に大きいものがありましたが、一過的な要因であったと考え、現時点におきましては基本的に経営方針・経営戦略等を見直す必要はないと判断しております。 京都府の学生数及び人口数 2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年2023年2024年2025年京都府学生数(人)162,975162,595162,532162,691162,601163,308166,137169,124170,488173,904(前期比増減率)(1.1)(△0.2)(0.0)(0.1)(△0.1)(0.4)(1.7)(1.8)(0.8)(2.0)京都府人口数(人)2,606,0202,599,7172,591,8982,582,9642,576,7912,558,7662,550,4042,535,5522,519,9542,502,852(前期比増減率)(△0.2)(△0.2)(△0.3)(△0.3)(△0.2)(△0.7)(△0.3)(△0.6)(△0.6)(△0.7)(出典:文部科学省『学校基本調査』5月1日現在、京都府『京都府推計人口』各12月1日(2025年は11月1日)現在) 京都市内・京都府内・他府県:転入数・転出数 2020年10月~2021年9月2021年10月~2022年9月2022年10月~2023年9月2023年10月~2024年9月2024年10月~2025年9月転入(人)京都市内50,19547,65950,99346,84647,237京都府内7,2486,5367,0196,6406,576他府県40,50147,98154,70352,72654,906計97,944102,176112,715106,212108,719転入世帯数73,06672,32878,21086,46085,055転出(人)京都市内50,18347,63550,97946,83847,235京都府内7,8098,1678,5287,4447,037他府県42,06842,67249,61747,16147,602計100,06098,474109,124101,443101,874転出世帯数70,28170,43781,07376,73478,188(出典:京都市統計ポータル)凡例 京都市内:京都市内での転入、転出京都府内:京都市を除く京都府内から京都市への転入、京都市から京都市を除く京都府内への転出他府県 :他府県から京都市への転入、京都市から他府県への転出 ② 不動産管理事業 エリッツホールディングスグループにおける不動産管理事業は、賃貸マンションの管理事業と分譲マンションの管理事業に分かれますが、分譲マンションの管理事業が売上・利益に占めるウェイトは小さいため、ここでは主に賃貸マンション管理事業に関して記載いたします。 エリッツホールディングスにおける賃貸マンション管理事業は、賃貸マンション経営をされているオーナー様からそのマンションの管理を受託し、共用部分の管理・清掃、家賃の収納代行、家賃保証、長期修繕計画の提案等を行っており、入居者の退去時には、改装・リフォーム等の工事を受託しております。 また、建物自体の築年数が経過することで、設備の老朽化や時代のニーズにそぐわなくなること等により賃借需要が減退していくことは避けられませんが、エリッツホールディングスグループの管理物件であるか否かを問わず、積極的に改装等の提案を行い、リノベーションサービスの拡大に努めております。 ③ 居住者サポート事業 居住者サポート事業は、不動産仲介事業や不動産管理事業と相俟って多数の顧客情報や居住者ニーズを取込んで付加価値をつけるのが当事業の本質であります。このため、不動産仲介事業での仲介件数の伸びやエリッツホールディングスグループ管理物件数の伸びが本事業成長の重要な要件となります。 また、引越事業、シェアサイクル事業、自社保証の家賃保証事業及びソフトウエア開発・販売事業以外は、エリッツホールディングスグループ自身が直接サービス提供主体となるのではなく、保険会社や滞納保証会社、インターネットプロバイダー、新電力運営会社ないしその代理店など、エリッツホールディングスグループの業務提携先が直接サービス提供主体となるため、小口多数の取引の集積でありながら、低コストで運営できる収益性の高い事業であります。 他方で、特に新電力関係に一時期見られたように、外部環境の変化により大きく影響される傾向がありますので、先ずは賃貸仲介件数と管理物件数の拡大を着実に進めることに努めるとともに、新しいサービスの取込みを進めてまいります。 (3)経営戦略及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 エリッツホールディングスグループの中期経営計画(2026年9月期~2028年9月期)における戦略テーマは、「管理拡大」、「仲介拡大」、「財務体質の強化」の3つであり、経営戦略及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、①管理物件数(戸数)、②仲介件数並びに③財務指標としての資産合計、自己資本比率及び総資本経常利益率を重視しております。 管理物件数(戸数)は不動産管理事業における事業計画の進捗度合の把握・分析のため、仲介件数は不動産仲介事業における事業計画の進捗度合の把握・分析のため、また、資産合計、自己資本比率及び総資本経常利益率はエリッツホールディングスグループが経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として活用しております。 (4)優先的に対処すべき事業上の課題 エリッツホールディングスグループは、今後の事業拡大及び継続的成長のために優先的に対処すべき事業上の課題を以下のとおり認識しております。① 他社との差別化を図る特色あるサービスの強化 京都市内は京都市景観条例により、一部地域で新たに建設する建物の高さ制限が設けられています。これによりマンション等の老朽化や設備の経年劣化により、建替えを希望しても利回りの問題でそれが叶わない事態が生じております。このような事態に対して、株式会社エリッツ建物管理では、きめ細やかな管理を実現するため、エリッツホールディングス独自の会員組織として「エリッツオーナーズクラブ」を1998年6月から開設し、総会(毎年10月)及び定例会(毎年7月)において、年間活動内容の報告やマンション経営のノウハウ・関連法令改正など近年変化する賃貸業界に関わる旬な情報をテーマにして専門家を招いた講演会やセミナー等を開催しております。また、地域毎にエリッツ建物管理スタッフとオーナー様による地域別研修会(毎年6月)を開催し、より具体的な情報交換などを行い、魅力ある商品作り、優良住宅の提供に対応しております。 ② 出店戦略について これまでは京都市内や滋賀県を中心にして店舗拡大を進めてまいりましたが、ほぼ全域を網羅したため、現在は京都府下や奈良県、大阪府、兵庫県など近隣他府県での出店を続けております。 京都市内を中心としたエリアでは、新型コロナウイルスの感染拡大やテレワークの普及により、密になりやすい都市部から郊外への移住を検討する人も増えており、高まる郊外の賃貸住宅需要を取り込み、事業領域を拡大していくために、京都府下エリアに出店して、既存店舗との情報交換を密にし、京都府内全域でのシェア向上を目指しております。 さらに、滋賀県エリアでは、JR沿線の駅前を中心に店舗展開しております。滋賀エリアは大阪・京都への通勤圏内であること、琵琶湖に隣接し居住環境に恵まれていることもあり、近年人口が増加傾向にあります。京都エリアでのエリッツホールディングスの知名度を生かし、滋賀県エリアでの需要を捉え、京都エリア店舗との連携を強化し、売上の向上を目指しております。 また、新たな市場の開拓を図るため、現在のエリアの延長線上にある奈良県や大阪府、兵庫県へも店舗展開を進めております。出店に際しては、候補地における競合店の出店状況、周辺地域の賃貸物件戸数、賃貸人口を考慮し、出店の是非を判断しております。 ③ 従業員の意欲、能力の向上 エリッツホールディングスグループは、従業員の目標設定、業績等の査定方法を明確化し、人事評価の適正化を図っております。また、急速なIT技術の進歩にあわせて、この変革のスピードに対応できるような人材を育成していく体制を整えることも急務であると考えております。今後はそれらを見据え、従業員一人一人の上昇志向と能力の向上を図っていく所存であります。 ④ 個人情報保護に関する取組み エリッツホールディングスグループは、2020年7月に「プライバシーマーク」を認証取得して以来、継続的に認証更新しながら「個人情報保護マネジメントシステム」の適切な運用を行い、お客様からお預かりする個人情報を大切に取扱い、漏洩等が起こらない体制構築に取組み、お客様からの信頼を得ることに注力しております。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者がエリッツホールディングスグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。(1)事業環境に関するリスク① 需要動向について発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 エリッツホールディングスグループの主たる事業は賃貸住宅の仲介事業であり、賃貸住宅市況の影響を直接的に受けております。従って、当該市況が低迷した場合、あるいはその低迷が長期化した場合には、エリッツホールディングスグループの業績に悪影響が出る可能性があります。少子高齢化はもとより、大学等のオンライン授業が定着化した場合、学生が単身にていわゆる下宿生活を行う必要性がなくなったり、また、企業においても、転勤による住まいの需要も滞り、地方移転を行う場合もあり、需要そのものが減少することが考えられます。このようなことが長期化すると、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ② 不動産市況動向について発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 賃貸住宅需要は景気の動向やそれに伴う雇用環境等に影響を受けやすく、景気の後退やマンションの供給過剰等により、不動産市況が停滞あるいは下落した場合、賃貸住宅用不動産の入居率又は賃料水準が低下することが考えられます。この場合、エリッツホールディングスグループの主たる事業である不動産管理事業において、管理物件に係る管理収入が減少します。また、不動産賃貸事業においては、地価動向等に伴い不動産価格が下落し、自社保有資産の価値が低下したり家賃収入が減少する等、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 競合について発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 不動産仲介事業においては、エリッツホールディングスグループの事業展開エリアにおいて大手の競合他社が数社あり、競争激化による影響を受けやすい構造になっております。エリッツホールディングスグループでは、他社に先駆けて導入した基幹システムやこれに付属する仲介関連システムを駆使することで、空室情報の自動更新なども可能になり、広告媒体へのより迅速な反映や顧客への迅速で正確な情報提供が行えるなどの優位性を有しておりますが、競合他社の動向によってはエリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 不動産管理事業においては、既存競合他社が多数存在し、競争激化による影響を受けやすい業界構造となっております。エリッツホールディングスグループは、不動産仲介事業による部屋付け力との相乗効果に加え、管理物件はもとより自社物件についても管理を行っているため、スケールメリットによる原価低減及びノウハウの蓄積等により不動産管理事業についても競争力を有しておりますが、競合他社の動向によってはエリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 自社保有不動産の賃貸事業においては、不動産賃貸仲介業務と不動産管理業務の両方を行っているという当グループの事業特性から最新の顧客ニーズのトレンドを把握できることと、スケールメリットを生かした原価の低減を図ることで、リフォームやリノベーションにより競争力のある物件の提供が比較的安価で実現できるなど、十分に競争力を有していると自負しておりますが、賃料相場の値下げなど競合する物件の動向によってはエリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 外国人留学生、訪日外国人観光客について発生可能性:大、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小 エリッツホールディングスグループの主要な事業である賃貸仲介事業の顧客の中で、外国人留学生、訪日外国人観光客などの外国人顧客が占める割合が1%程度あります。これらの外国人顧客は、日本の留学生受入政策、観光政策、経済状況、為替相場の状況、外交政策による対日感情、自然災害、事故、疫病等の影響を受ける可能性があり、これらの状況の変化により外国人顧客が減少した場合、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 少子高齢化リスクについて発生可能性:中、発生する可能性のある時期:長期的、影響度:小 日本国内においては、少子高齢化が進んでおり、今後18歳人口の減少に伴い、学生数も減少していきます。 しかしながらエリッツホールディングス顧客層のうち、学生の比率は2割程度で推移しており、また同時に未婚率の増加や単身世帯が増加傾向にあり、単身者向けの物件の利用者は若年層(34歳以下)から、中年層(35歳~64歳)、高齢層(65歳以上)へと拡がっていることから、少子高齢化による影響は軽微であると想定されます。 (2)事業内容に関するリスク① 法令・税制の改正が宅地建物取引業やその許認可に及ぼすリスクについて発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 エリッツホールディングスグループの主要事業である賃貸不動産仲介事業は、不動産・建築等に関連する各種の法令や条例による規制を受けております。これらの改正や関連する各種税制の改正により、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。エリッツホールディングスグループはコンプライアンス(法令遵守)に細心の注意を払って業務を行っておりますが、宅地建物取引業法及びガイドライン等に関し違反が行われた場合、行政処分等の制裁(たとえば営業活動の期限付き停止等の措置)により収益に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、現在は法令により貸主・借主双方よりの賃貸仲介手数料の合計額が上限として家賃の1か月分と規制されていますが、この上限が下方に改訂された場合、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に重大な影響を及ぼす可能性があります。 なお、本書提出日現在におけるエリッツホールディングスグループの事業に係る許認可取得状況は次のとおりです。 本書提出日までにこれらの許認可等の取消事由及び更新拒否事由は存在しておりませんが、今後何らかの理由により許認可等の取消等があった場合、エリッツホールディングスグループの事業活動に支障をきたすとともにエリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。免許・登録等の別会社名番号有効期間宅地建物取引業株式会社エリッツホールディングス京都府知事 免許(3)第13294号2023年3月20日から2028年3月19日まで 株式会社エリッツ国土交通大臣 免許(7)第5206号2022年4月19日から2027年4月18日まで 株式会社エリッツ不動産販売京都府知事 許可(3)第13237号2022年9月29日から2027年9月28日まで賃貸住宅管理業株式会社エリッツ建物管理国土交通大臣 登録(2)第1665号2021年10月6日から2026年10月5日まで一般建設業株式会社エリッツ建物管理京都府知事 許可(般-2)第42930号2021年1月12日から2026年1月11日までマンション管理業株式会社ARC建物管理国土交通大臣 登録(2)第64250号2021年10月26日から2026年10月25日まで不動産特定共同事業株式会社エリッツホールディングス京都府知事 許可第2号2021年3月8日取得有効期限なし有料職業紹介事業株式会社エリッツホールディングス厚生労働大臣 許可26-ユ-3004152025年10月1日から2030年9月30日まで労働者派遣事業株式会社エリッツホールディングス厚生労働大臣 許可派26-3005902021年11月1日から2026年10月30日まで一般貨物自動車運送事業株式会社エリッツ近畿運輸局 認可近運自貨第793号2023年2月3日取得有効期限なし古物商株式会社エリッツ京都府公安委員会許可第611242230064号2022年11月15日取得有効期限なし産業廃棄物収集・運搬業株式会社エリッツ建物管理京都府知事 許可第2600219970号2021年9月6日から2026年9月5日まで ② 広告宣伝について発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 エリッツホールディングスグループは、主に不動産ポータルサイトに仲介物件情報を掲載することにより集客を行っております。広告宣伝費の支出に関しては、広告効果を測定し、最適な広告宣伝を実施するよう努めておりますが、不動産ポータルサイト内での検索結果や効果的な広告宣伝で売上高が大きく変動する場合があります。エリッツホールディングスグループは、日常的に広告施策の効果を検証し、広告宣伝費の利用について適正に判断をしておりますが、エリッツホールディングスグループの想定どおりに集客効果を得られない場合等には、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 不動産の表示に関する公正競争規約について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 不動産業界では公正取引委員会の認定を受けて、昭和38年に「不動産の表示に関する公正競争規約」を、昭和58年に「不動産業界における景品類の提供の制限に関する公正競争規約」を設定しており、エリッツホールディングスグループはこれら規約を遵守しておりますが、万が一規約に違反する行為が行われた場合はエリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 不動産オーナーや入居者の個人情報保護に関するリスクについて発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 エリッツホールディングスグループは宅地建物取引業者として法令の定めに従い、取引情報に関し守秘義務があり、2020年7月に「プライバシーマーク」の認証取得を受け、個人情報の秘密保持に努めて参りましたが、個人情報保護法に従い、情報セキュリティのさらなる強化を行っております。しかしながら、万が一個人情報の漏洩が発生した場合には、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 保険代理店業について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 エリッツホールディングスの仲介関連業務である保険募集代理店業務の運営は、保険業法及び関連法令並びにそれに基づく関係当局の監督等による規制、元受保険会社の指導等を受けております。万が一保険業法及びその関連法令に抵触するような事態が発生した場合、代理店登録の取消しや、業務停止等の処分が行われ、それにより保険サービスが提供できなくなることで、エリッツホールディングスグループの業績が悪化あるいはその低迷が長期化した場合には、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ レピュテーションリスク発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 エリッツホールディングスグループは、法令遵守、サービスの品質・安全性の確保、知的財産権管理、個人情報管理等に努めております。しかしながら、エリッツホールディングスグループを取り巻く環境や競合他社及び競合他社を取り巻く環境において何らかの問題が発生した場合、取引先、顧客の評価に悪影響を与え、それによりエリッツホールディングスの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 不動産の欠陥・瑕疵について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 不動産賃貸事業において、エリッツホールディングスグループが不動産の取得を行うにあたっては不動産の権利、構造、環境等に関する欠陥や瑕疵等により予期せぬ損害を被る可能性がないよう、当該不動産の綿密な調査を行い、慎重な対応に注力しておりますが、取得した不動産に欠陥や瑕疵等があった場合には、瑕疵の修復などの追加費用等が生じる場合があります。 一方で、エリッツホールディングスグループの保有する不動産を売却する場合において、当該不動産の欠陥や瑕疵等についてエリッツホールディングスグループの責任が問われた場合には、買主より契約解除や損害賠償請求を受け、また、瑕疵の修復などの追加費用等が生じることによりエリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 地域偏在に係るリスクについて発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 エリッツホールディングスグループが保有・管理している不動産は、京都府、滋賀県、大阪府に所在しておりますが、その大多数が京都府にあります。このため、この地域の条例の規制(例えば京都市の景観条例による建築物、屋外広告物等の規制)がより厳しくなった場合、これらに対応するための費用が発生する可能性があり、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。このため、奈良県や兵庫県をはじめ営業地域の拡大を順次進めて、管理物件の分散により地域偏在に係るリスクの低減に努めております。 さらに、当該地域における地震その他の災害、地域経済の悪化等により、管理収入、家賃収入が減少する等、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 季節変動・業績偏重に関するリスクについて発生可能性:大、発生する可能性のある時期:1月~3月、影響度:小 エリッツホールディングスグループの主要事業である不動産仲介事業においては1月から3月にかけて新社会人や新大学生などが大量に移動する時期であり、これに企業の転勤需要なども重なって、第2四半期の顧客数は通常月の1.5倍~2倍程度に増加します。またもう一つの主要事業である不動産管理事業におきましても、不動産仲介事業と同様の理由により、移動が増えることで入退去に係る改装工事やこの時期に集中する更新事務等の業務が通常月に比べて25%程度増加します。この結果、第2四半期において年間の約3分の1の契約件数・金額が集中します。 以上のような理由から不動産仲介事業及び不動産管理事業において通常月の1.5倍以上の業務がこの時期に集中することになりますが、これは毎年の傾向でありエリッツホールディングスグループではこれに対応できる業務体制を構築しております。しかしながらエリッツホールディングスグループの想定を上回る顧客需要が発生し、業務対応が間に合わなくなった場合にはエリッツホールディングスグループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 引越事業について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小 引越事業はクレーム産業とも言われ、業務中における荷物の破損等に細心の注意を払い、適切な保険に加入するとともに、輸送中の交通事故も含め不慮の事故を想定しながら業務に努めなければなりません。エリッツホールディングスグループでは、安全を最優先に教育指導を行っておりますが、荷物の破損や交通事故等の業務事故が頻発すると、結果として企業イメージに悪影響を及ぼし、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 また、エリッツホールディングスグループにおける古物営業に関しましては、引越に伴う退去の際に退去者の家電等を引き取ることがほとんどであるため、盗品のリスクは非常に低いものとなっておりますが、万が一盗難品の買取りが発生した場合には、当該商品の仕入ロスやトラブル発生を原因としたエリッツホールディングスグループへの信頼低下により、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 不動産特定共同事業に関するリスクについて発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小 不動産特定共同事業に関するリスクとしては、法令違反等による事業の停止、運用状況の悪化や思うように出資者が集まらなかった場合の風評被害を受ける可能性がありますが、業績に及ぼす影響は軽微であると想定されます。 ⑫ 海外事業に関するリスクについて発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小 海外事業に関するリスクとしては、外資規制により不動産事業の展開が規制され、現地のエージェントを介さなければ仲介事業ができないため、現地パートナーや提携先とのトラブルや、商習慣や宗教に関するトラブル、法規制の変更や不透明な運用などがある場合にも事業運営に支障をきたす可能性がありますが、業績に及ぼす影響は軽微であると想定されます。 (3)経営及び組織体制に関するリスク① 業務運営に係るリスクについて発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 エリッツホールディングスグループの事業の事務処理は煩雑で件数も膨大であり、業務運営上の事務処理リスク、また管理業務上の事務リスクや不正リスクなどのオペレーショナルリスクが存在します。エリッツホールディングスグループでは、これらのリスクの軽減を図るため、システム管理等の業務基盤の整備を進めるとともに、業務管理体制の強化を図っておりますが、事務処理における事故・不正等が発生することにより、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ② 情報セキュリティリスクについて発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 エリッツホールディングスグループでは、賃貸仲介事業、賃貸管理事業等において多くのお客様の個人情報を取り扱っております。サイバー攻撃やエリッツホールディングスグループ役職員による情報漏洩が発生した場合やシステム障害により、グループのシステムが停止した場合には、エリッツホールディングスグループの社会的信用やブランドイメージの低下、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクについて、過去に事故の発生はありませんが、今後の想定される情報セキュリティリスクの対策については、エリッツホールディングスの内務部を主管部署とし、外部からの攻撃に対するセキュリティ対策等の強化や、クラウド型セキュリティソフトによる端末のアクセス管理等のエンドポイントセキュリティの導入など、第三者の専門機関の提言も取り入れて社内体制及び社内ネットワークシステムの整備を行っております。 ③ 自然災害等について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 気象変動による地球温暖化、集中豪雨、干ばつ、スーパー台風、黄砂、火山の爆発、地震、原発災害等日本国内のみならず、世界的な脅威が現れることを想定しながら業務に当たることが必要と思われます。特に、エリッツホールディングスグループの主要な営業地域である、京都・滋賀地域において自然災害が顕著な場合は、エリッツホールディングスグループの業務に影響がでる可能性があり、その場合、営業活動が滞り、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 人材の確保について発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 エリッツホールディングスグループの行っている事業は労働集約型産業であり、また一般的に転職率の高い業種でもあり、昨今の労働者の「売手市場」では、人材の確保に苦慮する場面が続いており、今後もこの傾向に変動はないように思われます。エリッツホールディングスグループの業績の向上のみならず、労働条件・福利厚生制度等を充実させ魅力ある企業としなければ優秀な人材の確保に支障を来たし、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 減損会計の適用について発生可能性:中、発生する可能性のある時期:1年以内、影響度:中 エリッツホールディングスグループが所有する固定資産において、不動産市況の悪化による賃料水準の低下、空室率の上昇、金融情勢の悪化等により事業の恒常的なキャッシュ・フローの将来にわたる収益性の著しい低下や保有資産の時価の著しい下落が認識された場合、減損会計を適用することとなり、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 感染症について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:1年以内、影響度:中 2019年末に発生した「COVID-19」いわゆる新型コロナウイルス感染症に関しましては、エリッツホールディングスグループでは店舗・営業所・事務所において感染対策を実施し、エリッツホールディングスグループにおいて陽性者を出さないこと、クラスターを発生させないことを主眼に、社員一人一人が自覚を持った行動を取り、決してエリッツホールディングスグループから感染を広げないことを社会的使命と考えて行動してまいりました結果、エリッツホールディングスグループの業務遂行には大きな影響はありませんでしたが、社会全般において感染拡大が生じた結果、仲介需要の減少として影響が及ぶこととなりました。今後も、同様に感染症が蔓延した場合には、需要動向に影響が生じ、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 公益通報者保護法について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 エリッツホールディングスグループは直営店舗を多数展開していることから、企業不祥事の未然防止の一助とするため公益通報者保護に重点を置き、企業不祥事の未然防止に注力しておりますが、通報内容の看過や遺漏、また公益通報者保護に手違いが生じたような場合に、結果として企業イメージに悪影響を及ぼし、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 代表取締役への依存について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 エリッツホールディングスの代表取締役である槙野常美は、エリッツホールディングスの創業者であり、創業以来、経営者としてエリッツホールディングスグループの経営方針や経営戦略を決定するとともに、新規事業の事業化に至るまでの重要な役割を担っております。エリッツホールディングスでは、役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、槙野常美に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により槙野常美の業務執行が困難になった場合には、エリッツホールディングスの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 外注業務について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 エリッツホールディングスグループは管理物件、自社物件の大規模修繕工事、原状回復工事等については、ほぼすべてを外注しているため、エリッツホールディングスグループの選定基準に合致する外注先を十分に確保できない場合、外注先の経営不振や繁忙期等により工期が遅延する場合、あるいは、労働者の不足に伴い外注価格が上昇する場合等にはエリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 訴訟の可能性について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 本書提出日現在において、エリッツホールディングスグループには重大な訴訟を提起されている事実はありませんが、事業活動の遂行過程において、取引先及び従業員等により提起される訴訟その他の法的手続の当事者となるリスクを有しております。 これらの法的手続は、結果の予測に困難が伴い、多額の費用が必要となる場合もあり、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。さらに、これらの法的手続においてエリッツホールディングスグループの責任を問うような判断がなされた場合には、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 労務管理について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 エリッツホールディングスグループは、法令に基づく適正な労務管理などにより、労務関連リスクの低減に取組んでおりますが、労務関連のコンプライアンス違反(雇用問題、ハラスメント、人権侵害等)が発生した場合、訴訟の発生、会社イメージの低下等により、エリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ ストック・オプションと株式の希薄化に関するリスクについて発生可能性:中、発生する可能性のある時期:長期的、影響度:小 エリッツホールディングスグループでは、エリッツホールディングスグループの業績向上に対する貢献意欲や士気を一層高めるとともに、株主との価値共有を推進することにより企業価値向上に資することを目的としてストック・オプション制度を設け、エリッツホールディングス及び子会社の取締役及び従業員に対し、新株予約権を付与しております。当連結会計年度末現在、新株予約権による潜在株式数は、97,000株であり、発行済株式総数に対する潜在株式数の割合は2.8%となっております。今後、これらの新株予約権が行使された場合は、エリッツホールディングスの1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 ⑬ 有利子負債への依存について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小 エリッツホールディングスグループは、販売用不動産及び賃貸用不動産等の取得資金等の設備資金を主として金融機関からの借入金によって調達しております。エリッツホールディングスグループの連結有利子負債残高は当連結会計年度末現在で1,789百万円であり、総資産に占める割合は18.7%となっております。従って、現在の金利水準が変動した場合にはエリッツホールディングスグループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性がありますが、当連結会計年度におけるインタレスト・カバレッジ・レシオは52.6倍であり、その影響は限定的であると考えております。 ⑭ エリッツホールディングス株式の流動性について発生可能性:小、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小 エリッツホールディングス株式は東京証券取引所スタンダード市場に上場されておりますが、2024年9月30日現在の流通株式比率は29.9%、2025年9月30日現在の流通株式比率は30.0%となっております。今後は、エリッツホールディングスの事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達、ストック・オプションの行使による流通株式数の増加分を勘案し、流動性の向上を図っていく方針ではありますが、何らかの事情により流動性が低下する場合には、エリッツホールディングス株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それによりエリッツホールディングス株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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