パウダーテック(5695)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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パウダーテック(5695)の株価チャート パウダーテック(5695)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

 パウダーテックの企業集団は、パウダーテック、子会社2社及びその他の関係会社2社で構成され、事務機器等の素材である粉体(フェライト粉)及び脱酸素剤他の製造販売を行っております。
 パウダーテックグループの事業における位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであります。なお、セグメント情報における報告セグメントは、下記の区分であります。

 

(機能性材料事業)

当部門においては、主に複合機・プリンター業界向けに電子写真用キャリアと、粉体技術を応用展開した新規用途向け各種機能性微粒子を生産・販売しております。主な関係会社は、パウダーテックインターナショナルコープであります。

(品質保持剤事業)

当部門においては、主に食品業界向けに品質保持用として脱酸素剤、酸素検知剤を生産・販売しております。主な関係会社は、(株)ワンダーキープ高萩であります。


 その他の関係会社の三井金属鉱業㈱、㈱南悠商社は、両社から原材料の仕入等を行っております。

 

事業の系統図は次のとおりであります。

 


 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

パウダーテックは、情報と市場を広く世界に求め、絶え間なく技術の前進を続ける企業であります。
パウダーテックの経営理念は、以下のとおりであります。
   1.技術を以て社会の繁栄に貢献する
   1.誠実を以て貫く
   1.チャレンジ精神、開拓精神に徹する
   1.社会のニーズに迅速に対応する

 

(2)目標とする経営指標

パウダーテックグループは経常利益、ROE、新規機能性材料売上高比率を経営指標として経営基盤の強化に取り組んでおります。なお、中期経営計画では最終事業年度である2024年度に経常利益13.4億円、ROE6.9%、新規機能性材料売上高比率7.8%を目標としております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

パウダーテックグループは、3ヵ年ごとに中期経営計画を策定し、各年度の課題に取り組むことにより事業展開を図っております。

 

■中期経営計画「22中計」の進捗状況

2022年4月からスタートした「22中計」においては、パウダーテックの経営理念をもとに「独自技術で社会課題を解決し、社会に必要とされる『エッセンシャル企業』を目指す」をありたい姿とし、「既存事業の収益性維持強化」「新規事業の利益貢献実現」「新規事業の継続的育成」「事業基盤を支える本社機能強化」の4つの基本方針のもと、目標達成に向けて取り組んでおります。

ただ、2023年度の経常利益は約4.8億円と、目標である11.3億円の半分以下にとどまるなど事業環境の変化は想定以上に厳しく、コロナ禍からの景気回復後も、パウダーテックの主力製品である電子写真用キャリアの需要がコロナ前ほどに回復するとは見込みにくい状況にあると考えております。

そこで、2024年度は事業環境の激しい変化に対応するため、冷静に市場動向を分析し、新たな成長機会の探索強化、強靭な事業構造の再構築、ESG経営の強化などに取り組む次期中計への助走期間と位置づけることといたしました。

その結果、2024年度は世界的なインフレの高止まりや地政学リスクの高まりといった懸念は残るものの、2023年度を底に販売が増加に転じることを前提に業績を予想いたしました。機能性材料事業においては、キャリア需要は2023年度からの回復を、新規機能性材料は当初計画から2年ほど遅れたものの、拡販は計画通りに進むと見込みました。品質保持剤事業(鉄粉事業から名称変更)においても、工場火災の影響は一部残るものの、脱酸素剤の需要は堅調に続くものと見込みました。以上から、経常利益は5.1億円と予想いたしました。

 

経営目標の進捗状況は以下のとおりであります。

 

 

22中計目標

進捗状況

 

2022年度

2023年度

2024年度

2022年度決算

2023年度決算

2024年度予想

経常利益

10.0億円

11.3億円

13.4億円

7.4億円

4.7億円

5.1億円

ROE

5.9%

6.2%

6.9%

4.4%

2.2%

2.9%

新規機能性材料売上高比率

3.2%

5.2%

7.8%

0.8%

1.8%

3.8%

 

 

2023年度までの進捗状況は上記のとおりですが、各事業の基本戦略とESG経営の推進に取り組み、企業価値の向上に努めてまいります。

 

(ご参考)中期経営計画「22中計」(2022年4月~2025年3月)の概要

 1. 経営理念

・技術を以て社会の繁栄に貢献する

・誠実を以て貫く

・チャレンジ精神、開拓精神に徹する

・社会のニーズに迅速に対応する

 

 2. ありたい姿

独自技術で社会課題を解決し、社会に必要とされる『エッセンシャル企業』を目指す

 

 3. マテリアリティ

・収益基盤事業の維持向上

・新規事業の継続的創出

・持続可能な環境整備

・本社機能の強化

 

 4. 中計基本方針

・既存事業の収益性維持強化

・新規事業の利益貢献実現

・新規事業の継続的育成

・事業基盤を支える本社機能強化(ESG経営推進)

 

 5. 財務KPI(経営目標)

 

 

2021年度実績

2022年度目標

2023年度目標

  2024年度目標

経常利益

11.4億円

10.0億円

11.3億円

13.4億円

ROE

6.8%

5.9%

6.2%

6.9%

新規機能性材料
売上高比率

1.3%

3.2%

5.2%

7.8%

 

 

 6. 非財務KPI

・ガバナンス強化

・働く環境 / 従業員満足度

・社会的評価 / IR活動・情報開示

・環境 / エネルギー原単位およびCO₂削減

 

 7.事業部門の基本戦略

(1)機能性材料事業

・徹底した改善と効率化によるコストダウンの実現

・キャリア商品開発において、お客様の新機種への搭載率を向上

・微粒フェライト粉の供給体制を確立

・新規市場のマーケティング強化と新製品の上市加速により計画プラスαの売上を目指す

(2)鉄粉事業(2023年4月1日から品質保持剤事業に名称変更)

 (脱酸素剤事業)

・営業の効率化(DXツール活用)と水分依存型一体化脱酸素剤を中心とした拡販

・労働生産性向上・省力化と歩留改善によるコストダウン強化

・環境配慮型脱酸素剤包材や酸素検知剤の強みを活かした新製品による新市場開拓の加速

 (鉄粉事業)

・鉄粉事業の事業構造改革推進

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてパウダーテックが判断したものであります。パウダーテックグループにかかる全てのリスクを網羅したものではありません。

 

分類

区分

リスクの内容・対応策等

顕在化した場合に緊急性の高いリスク

大規模自然災害

 地震や台風、集中豪雨等の大規模自然災害のリスクが増大しています。大規模自然災害のリスクが顕在化した場合、従業員、生産設備等の資産、サプライチェーンにおいて被害が発生しパウダーテックグループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。また、同様に感染症のパンデミック(世界的大流行)や自社内でのクラスターの発生によって、パウダーテックグループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。

 パウダーテックグループはこれらのリスクが顕在化した際には、人命の保護を最優先に、BCP等を実施し、資産を守り、サプライチェーンを維持し、操業の早期復旧と継続を図ります。パウダーテックグループでは、定期的にBCP等の対策の有効性を検討し、大規模自然災害に係るリスクの低減を図っております。また、感染症に対しては防止策を徹底し、感染症に係るリスクの低減を図っております。

情報セキュリティ

 サイバー攻撃や関係者の故意または過失等により、機密情報の漏洩、改ざん、消失が起きた場合、多額の損害賠償や訴訟の恐れがあります。その結果、パウダーテックグループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。

 パウダーテックグループでは、ICTを活用し機密情報を統一的に管理し、情報システム管理規則の遵守や提携先との秘密保持契約締結により、情報セキュリティに係るリスクの低減を図っております。

環境事故

 パウダーテックグループの設備の故障や老朽化、または操作ミス等により環境事故が発生した場合、損害賠償責任が生じる可能性があります。その結果、パウダーテックグループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。

 重要な設備につきましては、予防的な保全計画を立てて、故障する前に主要部品等の交換をしております。他の設備については定期的なメンテナンスを行うとともに、突発的な修理にも対応できるよう予備部品を確保しております。操作ミス等の防止については、品質ISO9001に基づいた担当者の教育を実施しております。毎年継続して発生源対策等の環境対策投資を行い、リスクの低減を図っております。

資金調達

 金融機関との間でコミットメントライン契約を締結しており、契約には一定の財務制限条項が付されております。パウダーテックグループがこれらに抵触した場合、パウダーテックグループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。

 パウダーテックグループの財政状態は 、財務制限条項に照らして問題のない水準にありますが、随時モニタリングを行い、資金調達リスクの低減を図っております。

全社横断リスク

製品の品質

 パウダーテックグループの製品は、グローバルで高いシェアを持つキャリアや、食品に関連する脱酸素剤等があり、品質問題が発生した場合、顧客、社会への影響が大きくレピュテーションの低下も含めパウダーテックグループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。

 パウダーテックグループは1995年に品質ISO9001を導入し、品質の管理と向上に努めております。品質問題が発生した場合は、ISOのルールに則り原因の追求と再発防止策を講じております。

原材料等の安定調達

 経済・国家間の情勢の著しい変化、大規模な自然災害により、原材料や副資材の安定調達が困難になった場合、パウダーテックグループの生産活動や経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。

 各地域の規制、制限、変化などの情報を収集することで、対応の迅速化を図っています。また、複数の原料ソースの確保、適正在庫の管理およびサプライヤーの監査等によりリスクをミニマイズしております。

労働力の確保

 日本国内における労働人口の減少に伴い、優秀な労働力の確保が難しくなる傾向にあります。優秀な労働力が不足した場合、製品開発力が低下し、また、交替勤務による安定生産ができなくなり、パウダーテックグループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。

 パウダーテックグループでは、優秀な人材を確保するために、多様な人材が働きやすい職場環境を整え、また、定年延長等により人材の確保に努めております。さらに、生産設備の自動化にも以前から注力しており、労働力不足に係るリスクの低減に努めております。

化学物質規制

 パウダーテックグループは多種多様な化学物質を扱っていますが、世界各国地域で規制が強化されており、使用が禁止または制限されることにより製品供給に支障が出る恐れがあります。その結果、パウダーテックグループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。

 国内外の化学物質の法規制の制定・改定は定期的に専門部門がチェックし、パウダーテックグループに関係する制定・改定が予定されている場合は、迅速に対処できる仕組みを作っております。

 

 

分類

区分

リスクの内容・対応策等

経営成績等に影響を与えうるESGリスク

環境

 ESG環境リスクとして、温室効果ガス排出、 エネルギー管理、 水の管理、廃棄物と有害物質の管理を特定しております。今後、法規制強化により温室効果ガス排出にコストが発生する可能性があります。また、有害物質が流出・漏洩して環境汚染を引き起こす可能性があります。さらに、生産拠点が位置する地域の生物多様性に事業活動が影響を与える可能性があります。これらのことから、環境リスクがパウダーテックグループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。

 生産設備のエネルギー効率の改善や省エネタイプの設備への転換、再生可能エネルギーの導入検討などを進めて、生産量あたりの二酸化炭素発生量の削減に努めております。排水に関しては、規制基準に基づいた適正な管理目標を設定し、自動モニタリングをしながら汚染を起こさないための対応を徹底しております。また、パウダーテックグループは、環境ISO14001のマネジメントシステムに基づき、環境関連法規の最新版の運用管理や、廃棄物の分別や量の管理、さらに PRTR法に基づく届出対象物質の排出量に関しても、環境リスクのマネジメントを展開し継続的に削減等の改善を行っております。

社会

 パウダーテックグループは、ESG項目のうち、社会リスクとして、「人権」、「安全衛生」を特定しております。

①人権

 サプライチェーン上での人権リスクの可能性があると認識しております。自らの事業またはサプライチェーンにおいて人権侵害が発覚した場合、調達や生産への影響だけでなくパウダーテックグループのレピュテーションリスクにもつながり、パウダーテックグループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。

 行動指針、CSR方針および就業規則に基づき、人権の保護に努めております。また、サプライヤーの潜在的リスクを洗い出し、抽出された課題についてはサプライヤーと共に改善し、人権リスクの低減を図っております。 

②安全衛生

 製造拠点において、従業員の安全や衛生に係る労働災害が発生するリスクがあります。災害による行政処分などのリスクが、パウダーテックグループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。

 労働安全衛生を徹底するために労働安全衛生IS045001を取得し、このマネジメントシステムに基づき継続的改善を図っております。また、従業員に対しては、安全衛生の関連法規やルールの遵守・危険感受性を高めるための訓練、非常時に備えた訓練、個別作業ごとの保護具の使用等についてトレーニングを実施し、安全衛生に係るリスクの低減を図っております。

企業統治

 将来、事業・外部環境の変化等により不測の事態が発生した場合、ガバナンスの実効性が低下し法令違反等のコンプライアンスのリスクにつながる恐れがあります。結果として、ガバナンスリスクがパウダーテックグループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。

 パウダーテックグループは、持続的に企業価値を高めるため、コーポレート・ガバナンスの仕組みや機能を規律づけ、ガバナンスの実効性が強化されるよう改善を図っております。ガバナンスの実効性を確保するため、コーポレートガバナンス・コードへの対応や、取締役会における議論の活性化等によりガバナンス機能の強化を図っております。

セグメントにおけるリスク

機能性材料事業
セグメント

 機能性材料事業につきましては、キャリアは、テレワークの普及やペーパーレス化により印刷機会が減少し、需要が徐々に減少する可能性があります。また、事務機器メーカーの業界再編の動きがあります。

 カラー化の進展、デジタル商業用印刷分野の拡大に向けて、次世代キャリアの開発を進めるとともに、生産においては、工程改善・省エネ活動・歩留改善活動等によるコストダウン施策を進めております。また、デジタルトランスフォーメーションが社会の潮流となる中、パウダーテックは新たな成長領域で積極的に新規事業の展開を図っております。

品質保持剤事業
セグメント

 脱酸素剤関連製品は、季節要因やインバウンド動向などの需要変動により、在庫の著しい増減が生じる恐れがあるため、タイムリーな需要動向の把握と最適な生産に努めております。

 

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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