カナレ電気グループは放送・通信用ケーブル・ハーネス・コネクタ・機器(パッシブ・電子)及びその付帯器具を製造、販売しております。製造についてはカナレハーネス株式会社(日本)、カナレコネクティッドプロダクツ株式会社(日本)、カナレシステムワークス株式会社(日本)、Canare Electric(Shanghai)Co.,Ltd.(中国)がその役割を担っております。一方、販売についてはカナレ電気が国内及びその他の地域を、Canare Corporation of America(米国)が米国、カナダ及び中南米諸国への販売を、Canare Corporation of Korea(韓国)が韓国への販売を、Canare Electric Corporation of Tianjin(中国)が中国及び香港への販売を、Canare Corporation of Taiwan(台湾)が台湾への販売を、Canare Singapore Private Ltd.(シンガポール)がアジア地域(除く、中国・韓国・台湾)への販売を、Canare Electric India Private Ltd.(インド)がインドへの販売を、Canare Europe GmbH(欧州)が欧州への販売を、Canare Middle East FZCOが中東地域への販売を担当しております。
なお、「日本」「米国」「韓国」「中国」「台湾」「シンガポール」の区分は、セグメントの区分と同一であります。
[事業系統図]
カナレ電気を取り巻く経営環境は、経済のグローバル化による競争の激化、新興国の台頭、為替相場の変動等大きく変化しており、特に、下記の課題についての対処が不可欠となります。
(1)成長事業への取り組み
カナレ電気はデジタルトランスフォーメーション(DX)を成長領域と位置付け、新たな事業ポートフォリオの再定義による製品開発強化と新規事業への取り組みを進めてまいります。ICTを中心としたDX分野でカナレ電気の強みを生かせる放送局やAV市場のお客様に向け、リソースを重点的に投入してまいります。
(2)グローバルな生産・物流体制の改善
カナレ電気は国内における物流2024年問題、海外の地政学的リスク等に伴うリードタイムの長さや輸送中のアクシデントの可能性等への適切な対応によりグローバルでの需要変動に柔軟に対応できるよう、販売、物流、生産・調達などの各機能を密接に連携させ、製品ごとに最適な生産地で生産して効率的かつ機動的な物流・在庫マネジメントを実現するサプライチェーンの再構築をプロジェクト体制で進め、コスト競争力の確保及び適正在庫の実現に取り組んでまいります。
(3)品質の向上
カナレ電気は生産拠点の効率性を追求し、製品品質の向上とリードタイムの短縮、コスト削減を目指します。更に改善活動を強化し、生産技術の向上に努めてまいります。
(4)環境への対応
カナレ電気はSDGsを意識し、地球環境に配慮した生産活動、グリーン調達、RoHS指令、REACH規制等による環境管理物質対策、省資源・省エネ活動、廃棄物の削減、リサイクル等の環境負荷の低減に向けた取り組みを推進し、環境マネジメントシステムの継続的改善に今後も積極的に取り組んでまいります。
(5)社会的責任とコンプライアンス意識の向上
カナレ電気は永年培ってきた「CANARE」ブランドに責任と誇りを持ち、法令・社会倫理を遵守していく企業としての社会的責任を負っていると考えております。そのためにコンプライアンス意識を高め健全な企業活動を継続させてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する記載は、有価証券報告書提出日(2024年3月25日)現在において判断したものであります。
(1)需要動向に関するリスク
カナレ電気グループの製品は、ケーブル、ハーネス、コネクタ、機器(パッシブ・電子)からなり、主に電設業界、放送機器業界向けに販売されており、これらの業界向け製品は、2023年12月期ではカナレ電気国内売上において72%を占めております。したがって、これらの業界の設備投資動向によっては、カナレ電気グループの業績が影響を受ける可能性があります。
(2)海外事業リスク
カナレ電気グループは生産拠点を中国、販売拠点を米国、韓国、中国、台湾、ドイツ、シンガポール、インド、中東に置き、その他地域はカナレ電気から直接輸出する形で海外事業を営み、その海外売上比率は53%となっておりますが、事業活動を行うにはそれらの国における認可、税制、金融、輸出入等に関する各種法的規制や経済政策等の影響を受けます。将来において、これらの規制や政策等の変更が行われ、これらを遵守することが困難になったり、遵守するためのコスト負担の増加等の理由により、カナレ電気グループの業績が影響を受ける可能性があります。
特に中国は、カナレ電気グループ製品の販売に加え生産拠点(2023年12月期カナレ電気仕入実績の9%)となっていることもあり、為替変動、税制、法的規制等の変更はカナレ電気グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(3)銅、黄銅等の原材料価格上昇が業績に悪影響を及ぼすリスク
カナレ電気グループ製品の主要材料である銅、黄銅等の価格上昇は、ケーブル製品(2023年12月期連結売上比率34%)、コネクタ製品(2023年12月期連結売上比率13%)の仕入価格の上昇をもたらします。カナレ電気グループは可能な限り、価格転嫁を避けるべくコスト削減等の最大限の努力をいたしますが、それでも銅、黄銅等の価格上昇を吸収しきれない場合は、製品価格への転嫁による対応をはかります。しかしながら、製品価格への転嫁が遅れる場合又はカナレ電気の思惑どおりに価格転嫁が進まない場合には、カナレ電気グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)為替レート変動リスク
カナレ電気グループの海外売上高比率は2023年12月期において53%となっております。外貨建債権債務の残高調整や為替予約の適宜活用によるリスクヘッジを行うことで、為替変動による影響を最小限に抑えるよう努力しておりますが、必ずしも為替リスクを完全に回避できるものではありません。そのため、為替レート変動により、カナレ電気グループの業績が影響を受ける可能性があります。
(5)外注委託リスク
カナレ電気グループは、生産の多くを外注先に委託(2023年12月期外注比率63%)しております。外注先において生産に支障が生じた場合に、外注先からの供給に一時的な支障が生じる可能性があり、結果としてカナレ電気グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)品質に関するリスク
カナレ電気グループは、品質に関して、管理体制を徹底しておりますが、予期しない品質トラブルにより多額の回収費用及び補償費用が発生する可能性があります。製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険で最終的に負担する賠償額すべてをカバーできる保証はありません。多額の回収費用又は補償費用を要する品質トラブルや製造物責任賠償の対象となる事故が起きた場合等において、カナレ電気グループの業績が影響を受ける可能性があります。
(7)研究開発リスク
カナレ電気グループは、将来の競争力を決めるであろう研究開発のテーマを慎重に選択し、充分な経営資源(2023年12月期対連結売上高比4.7%)を配分し研究開発活動を推進しております。しかしながら、研究開発内容が高度化すればするほど、市場のニーズに合致した製品をタイムリーかつ継続的に製品化できるとは限りません。結果としまして、製品化の遅れ等がカナレ電気グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)知的所有権
カナレ電気グループの製品開発、販売におきましては、特許権、商標権、実用新案権、意匠権等の知的所有権が関係している場合があり、第三者の所有する知的所有権を侵害するリスクを必ずしも否定できません。その場合、訴訟をおこされる可能性があり、カナレ電気グループ製品の生産、販売に制限を受けたり、損害賠償金等の支払いが発生する可能性があり、カナレ電気グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)コンピュータシステムトラブル
カナレ電気グループの各業務は、コンピュータシステムと通信ネットワークに依存しており、これらが災害等で稼働不能となった場合、事業遂行に影響を及ぼす可能性があります。取引データについては、バックアップを行うことにより、稼働再開の短縮化をはかっております。
(10)感染症に関するリスク
新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や終息時期等については様々な情報があり、同感染症の急激な感染拡大などにより、将来において損失が発生する可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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