アーレスティ(5852)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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アーレスティ(5852)の株価チャート アーレスティ(5852)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

アーレスティグループ(アーレスティ及びアーレスティの関係会社)は、アーレスティ及び子会社14社により構成されており、ダイカスト事業、アルミニウム事業、完成品事業を営んでおります。

アーレスティグループの事業内容及び各事業におけるアーレスティと関係会社の位置付け等は次のとおりであります。

なお、次の3事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。

(1) ダイカスト事業

主要な製品は、自動車向けを主とするダイカスト製品、金型鋳物製品、ダイカスト用金型等であります。

ダイカストは、製品をお客様に提供するまで、製品設計(湯流れ、強度等の解析含む)、金型製作、試作、量産(ダイカスト鋳造、機械加工等)という流れとなります。アーレスティグループ会社のほとんどがダイカスト事業に関連しており、一連のダイカスト製品の量産に至る過程、量産工程の一部を担うか、又は、その過程において使用する設備装置の提供等を行っております。

① ダイカスト製品

日本ではアーレスティがダイカスト製品を製造・販売するほか、子会社の㈱アーレスティ栃木、㈱アーレスティ熊本、㈱アーレスティ山形が製造しており、北米では、米国子会社のアーレスティウイルミントンCORP.及びメキシコ子会社のアーレスティメヒカーナS.A. de C.V.が、アジアでは、中国子会社の広州阿雷斯提汽車配件有限公司、合肥阿雷斯提汽車配件有限公司及びインド子会社のアーレスティインディアプライベートリミテッドが製造・販売しております。

② 金型鋳物製品

アーレスティの東海工場が金型鋳物製品を製造し、販売をしております。

③ ダイカスト用金型

アーレスティが金型設計、販売を行うほか、日本では子会社の㈱アーレスティダイモールド浜松が製造しております。北米では、メキシコ子会社のアーレスティメヒカーナS.A. de C.V.が金型を製造しており、アジアでは、タイアーレスティエンジニアリングCO., LTD.がアーレスティの金型設計の一部を行い、タイアーレスティダイCO., LTD.、阿雷斯提精密模具(広州)有限公司が金型を製造・販売しております。なお、阿雷斯提精密模具(広州)有限公司につきましては、2025年4月18日付で当該子会社の出資持分の全部を譲渡することを決議したため、2026年3月期より連結対象から除外されます。内容の詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 (重要な後発事象)」をご参照ください。

④ ダイカスト周辺機器

㈱アーレスティテクノサービスが金型冷却部品等を製造し、販売しております。

(2) アルミニウム事業

主要な製品は、ダイカスト用二次合金地金、鋳物用二次合金地金等であります。

アーレスティが製造・販売しております。

(3) 完成品事業

主要な製品は、フリーアクセスフロア(建築用二重床)等であります。

㈱アーレスティ栃木、合肥阿雷斯提汽車配件有限公司がフロアパネル等を製造し、アーレスティが施工・販売しております。

事業の系統図は次のとおりであります。

(注)1.< >書きのない会社は連結子会社、< >書きの会社は持分法非適用非連結子会社であります。

2.( )書きのない会社は国内会社であります。

3.図中の → は主要な製品、役務の流れを示しております。


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてアーレスティグループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

アーレスティの社名「アーレスティ」は、R・S・T<Research><Service><Technology>の三つの言葉の統合です。この社名には、より品質の高いResearch、Service、Technologyを追求し、さまざまな製品を通して、広く社会のお役にたちたいという想いが込められています。こうしたアーレスティの想いを実現するため、アーレスティは経営基本方針を定め、グループ全体に考え方が浸透し行動に結びつくよう活動を行っています。

 

(経営基本方針)

常に生きいきと活動し

理論と実験と

創意と工夫を尊重して

品質のすぐれた製品と

行き届いたサービスを提供しよう

 

(2)目標とする経営指標

アーレスティは、2040年に向けて進むべき方向として「2040年ビジョン」を定め、これに基づく長期経営計画である「10年ビジネスプラン」、及び3カ年中期経営計画の中で具体的な経営指標の目標値を設定しております。投資価値のある企業を目指して、売上高、売上高営業利益率、電動車搭載部品売上比率等を指標としております。

 

(3)中長期的経営戦略、経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

アーレスティグループの主力事業であるダイカスト事業は、営業収入の9割以上を自動車関連が占めていることから、業績は国内外における自動車生産台数により大きく影響される状況にあります。また、自動車産業は、100年に一度の大変革期とも言われており、各国の産業政策や燃費規制、モビリティとしての自動車の役割の変化等により今後CASE(Connected(コネクティッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化))などが進み、アーレスティが現在主力としている製品群が将来的には変化していくことが予想されております。

このような経営環境の変化に対処すべく、短期的には自動車メーカーの内製部品のアウトソーシングが進むことを想定し、その受注増加の機会をしっかり捕捉していきます。中長期的には電動化に伴う車体軽量化ニーズへの対応の中で、電動車搭載部品の更なる受注拡大、足回り部品やボディ・シャーシ等の車体系部品分野への進出を強化する所存です。

当連結会計年度においては、自動車生産における半導体不足の緩和が世界的に進み、受注量が回復したことで、アーレスティグループの業績も回復基調が続きました。また受注量が回復する中においても省人化投資の推進、遊休設備活用による設備投資抑制等の生産体制効率化、エネルギー価格や労務費等の高騰影響の価格是正、電動車部品に強い顧客との新規取引や取引拡大等を進めてきました結果、営業損益、経常損益とも前年度比増益となりました。一方で当期損益については、日系自動車メーカーの販売不振による減産影響を受けた中国拠点を中心に保有する事業用資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額したことによる減損損失の計上が主因で純損失計上を余儀なくされました。基礎的収益力の回復基調は続いており、来年度の全利益段階での黒字化達成に向けては従前からの生産性向上と原価低減の取り組みに加え、グローバル拠点間の生産補完開始によるグローバルベースでの生産設備の最適な有効活用、適正価格による受注活動の徹底、地域毎の受注環境に応じた生産設備や人員体制の最適化、地域毎の成長性等に応じた設備投資アロケーションの最適化に取り組み、事業構造の改革を深掘して参ります。

アーレスティグループを取り巻く経営環境は、自動車の電動化スピードで大きく影響を受ける状況にあり、今後の動向を引き続き注視していく必要があります。しかし、こうした変化の激しい経営環境であればこそ変革のチャンスと捉え、ものづくりの基本を究めると同時に体質の強化に努めることにより、今後も前進してまいります。

 

(10年ビジネスプラン)

アーレスティは2038年に創業100周年を迎えます。100年を超え、更なる発展・成長する企業となるために、2040年に向けたアーレスティグループの進むべき方向として「2040年ビジョン」を定め、これに基づく長期経営計画として「10年ビジネスプラン」を策定しました。

 

1.電動車向け部品・車体系部品群中心へ事業ポートフォリオをシフト

リサイクル性・省エネルギーに優れたアルミニウム二次合金を主原料とするアルミニウムダイカストは、従来のパワートレイン系部品だけでなく、電動系部品、車体系部品群への採用拡大により、燃費・電費向上を目的とした車体軽量化ニーズ、CO2排出量削減、環境保全や循環型社会の形成など地球環境の未来に貢献できます。将来にわたり自動車メーカー各社のモビリティ事業に貢献していくために、急速に進む電動化を捉え、製品ポートフォリオを電動車向け部品・車体系部品群中心にシフトしてまいります。

 

2.技術探求を続け、唯一を生み出す

製品ポートフォリオシフトを実現するために、製品開発のデジタルトランスフォーメーションによって開発リードタイムを短縮するなど技術開発力を強化し、市場の変化やお客様のニーズにいち早く応えていきます。工法・技術・素材の各分野で将来の事業に貢献する先駆的な技術探求を続け、新規需要の創出を図ります。また、製品製造の際のCO2排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルダイカストの開発に挑戦していくことで地球環境に貢献するとともに、アーレスティの競争力向上を目指します。

 

3.Ahrestyで良かった!の実現

お客様からの最上位評価獲得、従業員エンゲージメントの向上、ダイバーシティの実現を目指します。経営幹部の多様化、従業員及び管理職の女性比率向上においては、ダイバーシティ&インクルージョンに対する理解を深める意識改革、多様な人材が活躍できる職場の拡大、人事戦略・運営とキャリア支援を実施します。

 

4.信頼の獲得と事業を通じた社会課題の解決による持続的成長

ステークホルダーの皆様からの更なる信頼の獲得と事業を通じた社会課題の解決による持続的成長実現のために、「アルミダイカスト製品供給によるクルマのエネルギー消費効率向上」と「エネルギー効率の改善等による使用化石燃料資源の低減」を重要課題として取り組みます。カーボンニュートラル項目において2030年度CO2排出量原単位50%削減(2013年度比)を目指し、CO2排出量削減活動に取り組みます。

 

5.財務体質と経営基盤の強化

アーレスティは取締役会での議論を経て、10年ビジネスプランにおける財務戦略を策定しました。アーレスティグループの置かれた事業環境やアーレスティグループ事業の特性を踏まえ、株価純資産倍率1倍の達成を目指して、①資本コストを上回る自己資本利益率(以下「ROE」)の達成による中長期的資本効率の向上、②機動的な受注と成長投資を継続するための健全な財務体質の堅持、③軽量化・電動化需要の捕捉、電動化部品の新規顧客開拓、省人化・省力化を推進するための成長投資の継続、④連結業績に基づいた継続的株主還元の実施、を財務戦略の4本柱に据えました。具体的には自己資本利益率9%の達成、健全性の目安として自己資本比率40%以上の堅持、2030年までの成長投資1,400億円実施を可能にする営業キャッシュ・フローの創出、株主還元目標として利益回復による配当性向35%以上の実施を目指してまいります。そしてこの財務戦略を実現していくためには、電動化シフトする市場でのプレゼンスを確保するための攻めの受注戦略と設備投資効率の最大化を両立していく必要性があり、設備投資規律を強化しつつ、地域戦略や電動化の進捗状況、新規受注見込みを総合的に分析しながら創出したキャッシュの最適なアロケーションを目指していく所存です。アーレスティとしましては、10年ビジネスプラン、22-24中期経営計画及び今回策定した財務戦略を推進していくことで、売上高と収益力を一層高めてまいります。


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてアーレスティグループが判断したものであります。

(1)景気動向による需要変動及びサプライチェーンの部品供給支障による自動車OEMの生産変動に関わるリスク

アーレスティグループの営業収入はダイカスト事業の依存度が高く、ダイカスト事業の営業収入の9割以上を自動車関連で占めております。自動車の生産台数及び販売台数は、国内外の景気動向の影響を受けることが予想されるほか、自動車部品供給サプライチェーンの部品供給支障による自動車OEMの操業停止や減産の影響を受ける可能性があります。

アーレスティとしましては、これらの需要変動及び生産変動に関わるリスクを最小限にとどめるべく、日本、北米、アジアを含むアーレスティグループの主要市場の情報収集を行い、変動に応じた生産体制となるよう努めておりますが、想定を超える景気後退及びそれに伴う需要の縮小あるいはサプライチェーンの混乱による自動車OEM生産の減少が生じた場合、アーレスティグループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

(2)自動車市場の構造変化に関わるリスク

各国の産業政策や燃費規制、モビリティとしての自動車の役割の変化等によりCASE(Connected(コネクティッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化))などが進み、アーレスティが現在主力としている製品群が将来的には変化していくことが予想され、事業構造に影響を及ぼす可能性があります。

アーレスティとしましては、短期的には自動車OEMの構造変化によるダイカスト関連投資の抑制からダイカストのアウトソーシングが進むことも想定し、その受注増加の機会もしっかり捕捉していく考えですが、中長期的には電動化に伴う車体軽量化ニーズへの対応の中で、従来のパワートレイン系部品だけでなく、電動車搭載部品の受注拡大、足回り部品等の構造部品分野への進出を強化する所存です。

(3)為替レート及び金利変動に関わるリスク

アーレスティグループの事業には、北米、アジアの生産と販売が含まれており、生産を行う地域の通貨価値上昇はそれらの地域の製造と調達コストを上昇させる可能性があります。また連結財務諸表において、現地通貨における価値が不変でも、為替レートにより円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。更に、各種設備投資や事業継続のために金融機関からの資金調達を行っており、金利上昇により金融コストを上昇させる可能性があります。

アーレスティグループでは、ヘッジ契約を用いてそれらのリスクの影響を軽減することとしております。ヘッジ契約の利用は、為替及び金利の変動リスクをある程度軽減する効果がある一方、ヘッジコストを支払うことになるほか、相場が想定とは逆サイドに変動した場合、得べかりし利益を逸失する可能性があります。また、ヘッジ契約の相手方の信用リスクにさらされるリスクもあり、取引相手の債務不履行があれば、アーレスティグループに悪影響を及ぼす可能性があります。

(4)原材料市況変動に関わるリスク

アーレスティグループのダイカスト事業における原材料(アルミニウム二次合金地金)及びアルミニウム事業における原料(アルミニウム合金屑等)の価格は、他の非鉄金属価格の動向、アルミニウム一次地金価格の動向、特にLME(ロンドン金属取引所)等の海外市況の動向の影響を受けます。

ダイカスト事業では顧客との間で製品価格に転嫁できる契約形態(顧客によって契約内容は異なるものの一般的には3ヶ月ごとに市況の変動に合わせて原材料の契約価格を改定しております)となっており、売上高は原材料市況の影響を受けますが、長期的には利益への影響はほとんどありません。しかしながら、短期的には原材料価格の変動が収益に影響を及ぼす可能性があります。

アルミニウム事業では、市況により販売価格及び原料価格が変動しますが、一般的には販売価格と原料価格は連動しており、売上高への影響はあるものの利益への影響は基本的に限定的です。しかしながら、原料価格が急上昇すると販売価格との乖離が一時的に広がり利益にも影響を及ぼす可能性があります。

(5)製品の品質に関わるリスク

ダイカスト製品については、グローバル展開によりアーレスティグループの製品が世界各国で使用されております。そのため、アーレスティグループはISO9001/IATF16949を取得し、厳密な品質管理のもと、個々の取引先の製品規格に従い検査を行った上で、納品しております。万一賠償問題につながるクレーム及びリコールが発生した場合には、その問題が世界に波及するリスクが生じます。製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険が最終的な賠償額をカバーできる保証はありません。また、検査においてデータ書き換えやねつ造が行われた場合も同様です。その結果、損害賠償等の経済的負担及び信用失墜により、アーレスティグループの業績及び財務状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)知的財産権に関わるリスク

アーレスティグループは、長年にわたり、自社が製造する製品に関連する多数の特許及び商標を保有し、もしくはその権利を取得しています。これらの特許及び商標は、アーレスティグループのこれまでの事業の成長にとって重要であり、その重要性は今後も変わりません。アーレスティグループは、いずれの事業も単一の特許又は関連する複数の特許に依存しているとは考えておりませんが、このような知的財産が広範囲にわたって保護できないこと、あるいは広範囲にわたりアーレスティグループの知的財産権が違法に侵害されることによって、アーレスティグループの事業活動に悪影響を及ぼす可能性があります。一方で、アーレスティグループが認識の範囲外で第三者の知的財産権を侵害した場合、多額の損害賠償責任を負う可能性やアーレスティグループの事業活動が制限される可能性があります。

(7)海外進出に潜在するリスク

アーレスティグループの生産及び販売については、北米、アジア等、日本国外に占める割合が年々高まる傾向にあります。そのため、アーレスティグループが進出している国や地域において、戦争、テロ等の予期せぬ事象の発生やストライキ等労務問題の発生によって、原材料や部品の購入、生産、製品の販売及び物流やサービスの提供などに遅延や停止が生じる可能性があります。これらの遅延や停止が起こり、それが長引くようであれば、アーレスティグループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。

(8)災害や事故、パンデミックに関するリスク

大規模な地震や大型の台風等の自然災害、火災、事故、パンデミック等が発生した場合には、アーレスティグループ従業員の被災、感染拡大、生産施設等の機能麻痺、取引先の被災、公共インフラの復旧遅れ、あるいは公的規制により、生産・納入・サービス活動が遅延、停止する可能性があります。

(9)情報セキュリティ(重要情報・顧客情報・個人情報・知的財産)に関わるリスク

アーレスティグループは自己のものに限らず顧客からの重要情報等を取り扱うことがあることから、これらの情報については、社内規程を整備し情報へのアクセス制限を設ける等の対応をとっています。しかしながら、社内あるいは取引先における内部不正、もしくは社外からのサイバー攻撃による情報漏洩・破壊・改ざん等の情報セキュリティ事故が発生した場合、アーレスティグループの社会的信頼の低下に伴う新規受注停止や取引停止、顧客からの損害賠償請求、それらの影響による株価の低下から、アーレスティグループの事業運営、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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