東京製綱(5981)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】東京製綱グループは、東京製綱、子会社21社及び関連会社5社で構成され、鋼索鋼線、スチールコード、開発製品、産業機械等の製造販売及びエネルギー不動産等を主な事業内容とし、さらに各事業に関連する物流、加工及びその他のサービス活動を展開しております。東京製綱グループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。鋼索鋼線関連 :東京製綱が製造販売するほか、子会社東京製綱繊維ロープ㈱、関連会社東洋製綱㈱ほかが製造販売し、一部は東京製綱で仕入れて販売しております。スチールコード関連 :子会社東綱スチールコード㈱が製造し、東京製綱が販売しております。開発製品関連 :安全施設、鋼構造物を東京製綱が製造販売するほか、子会社東京製綱インターナショナル㈱、東綱橋梁㈱、関連会社ベカルト東綱メタルファイバー㈱が製造販売しており、一部は東京製綱で仕入れて販売しております。炭素繊維複合材ケーブル(CFCC)等は子会社東京製綱インターナショナル㈱が製造販売しております。土木建築工事は子会社トーコーテクノ㈱ほかで行っております。産業機械関連 :産業機械は子会社長崎機器㈱が製造販売しております。粉末冶金製品は子会社日本特殊合金㈱が製造販売しております。エネルギー不動産関連:石油製品は子会社東綱商事㈱で販売しております。東京製綱にて店舗施設等の不動産賃貸のほか、太陽光発電による売電事業を行っております。 事業の系統図は次のとおりであります。 主要な連結子会社、非連結子会社、持分法適用関連会社及び関連会社は次のとおりであります。連結子会社1 東京製綱繊維ロープ㈱繊維索・網の製造販売2 東綱橋梁㈱橋梁の設計・施工3 日本特殊合金㈱粉末冶金製品の製造販売4 ㈱新洋鋼索・鋼線・フィルタの加工販売5 東綱商事㈱石油製品・高圧ガスの販売6 トーコーテクノ㈱土木建築工事7 九州トーコー㈱土木建築工事8 長崎機器㈱計量機・包装機の製造販売9 東綱スチールコード㈱スチールコード及び関連製品の製造10 日綱道路整備㈱塗装工事、舗装工事、防水・防蝕工事11 八弘綱油㈱綱油、防錆油の加工、石油製品の製造・販売12 Tokyo Rope Vietnam Co.,Ltd.エレベータロープの製造販売13 東京製綱インターナショナル㈱炭素繊維複合材の製造・販売14 Tokyo Rope USA, Inc.炭素繊維複合材ケーブルの製造・販売15 北海道トーコー㈱倉庫管理・運送、建設資材の販売、安全施設の施工 非連結子会社 1 東京製綱(上海)貿易有限公司鋼索・鋼線の販売持分法適用関連会社 1 江蘇東綱金属製品有限公司橋梁用ワイヤの製造販売2 江蘇法爾勝纜索有限公司橋梁用ケーブルの製造販売3 ベカルト東綱メタルファイバー㈱金属繊維の製造 関連会社 1 東洋製綱㈱鋼索の製造販売
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、東京製綱グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針東京製綱グループは、グローバル市場における競争力強化施策の実行と成長戦略の展開により、収益力と財務体質の強化を図り、お客様の視点に立った製品、サービスの提供等を通して、21世紀においても社会に一層貢献できる企業価値の高い会社を目指します。中長期的ビジョンとして、東京製綱グループでは≪「トータル・ケーブル・テクノロジー」の追求により、世界の安全・安心を支える≫を掲げております。東京製綱は、ワイヤ、ワイヤロープ及び繊維ロープとそれらの派生商品(エンジニアリング事業等)を広範に保持し、日本のあらゆる産業へ提供する中で、技術を蓄積してきました。これに加え診断技術等のソフト面やカーボンファイバー等異素材の技術開発にも取組んでおります。これを踏まえ、東京製綱は、ケーブルに関して様々な対応が可能な世界的にもユニークかつ競争力あるサプライヤーとして、新たな成長のステージに挑戦してまいります。(2) 中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標東京製綱は、2025年3月期から2027年3月期の事業運営の指針となる中期経営計画『TCTRX』を策定いたしました。TCTRXの最終年度を終えた直後の2027年4月に東京製綱は、創業140周年を迎えます。TCTRXの取組としては、「①重点育成事業への経営資源投入強化」、「②既存事業の競争力強化」、「③全ステークホルダーにとって魅力ある会社作り」を基本方針として定め、各種施策に取組み、前中計期間で回復した「事業基盤の維持と収益力の強化」を図ってまいります。また、東京製綱の企業理念である「共存共栄」と共通の精神を持つSDGsが目標とする2030年を達成の目途に、SDGsの理想を実現できる高収益力と強固な財務体質を確保し、トータル・ケーブル・テクノロジーを追求することで、世界の安全・安心を支える150年企業を目指してまいります。2027年3月期 TCTRX目標売上高680億円D/E レシオ0.5未満営業利益45億円EPS200円/株以上EBITDA65億円総還元性向40.0%以上ROE8.4%以上 (3) 経営環境及び対処すべき課題2027年3月期の世界経済は、米国の関税政策、中国経済の停滞、中東情勢をはじめとする地政学リスク等、不確実性が高まっている状況にあります。国内経済においても、賃金や物価の上昇傾向が継続する中で、中東情勢に起因する原燃料の調達リスクも高まり、不確実性が高い状況が続くと想定されます。このような環境の中、東京製綱グループにおいては、2025年3月期から中期3か年経営計画「TCTRX」に取り組んでおり、最終年度となる2027年3月期の連結業績は、売上高670億円、営業利益43億円、経常利益44億円、親会社株主に帰属する当期純利益30億円を見込んでおります。CFCC事業のプロジェクト案件が2026年3月期に集中し、想定より早く終了したこと、スチールコード事業の事業環境が悪化したことを背景に、「TCTRX」の当初の目標である売上高680億円、営業利益45億円には、現時点では未達となる見込みです。しかし、次期中期経営計画を見据え、最後まで諦めることなく、既存事業における収益力の維持・向上を図り、将来の事業の柱となりうる重点育成事業を推進し、更なる財務基盤強化と株主還元を両立させてまいります。なお、中東情勢は先行きが不透明であり予想が困難なため、2027年3月期の連結業績見通しの主な前提には、その影響を織り込んでおりません。主要な原燃料は現時点で確保できておりますが、今後、原燃料の調達やコスト上昇に対しては、業績への影響を最小化すべく努めてまいります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において東京製綱グループが判断したものであります。(1) 景気の動向世界並びに日本経済の動向により、東京製綱グループの主要需要業界であるタイヤ業界や建設業界などの活動水準が影響を受けた場合には、東京製綱グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。(2) 原材料などの供給リスク東京製綱グループは主材料である線材や亜鉛・心綱等を購入しておりますが、いずれの材料も数社の仕入先に依存し材料供給リスクに備えております。しかしながら、仕入先の業績不振、操業停止等に起因する原材料の供給停止や遅延、また世界的な需給逼迫による仕入量の制約、鉄鉱石や原料炭の価格高騰に起因する鋼材価格の上昇が東京製綱グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(3) 海外拠点におけるリスク東京製綱グループは、アメリカ、ベトナム等に海外事業拠点を有しておりますが、当該国における政治・経済的混乱、疫病・テロといった社会的混乱、法的規制などにより、東京製綱グループの事業活動が制約される可能性があります。これらの混乱や規制等に関する動向は、現地及び国内の情報網を利用し、早々に情報を入手し対応するよう努めております。(4) 株価の下落東京製綱グループは、取引先との中長期的な経営戦略を共有するために株式を保有しており、その時価が下落した場合、当該株式について、減損処理が必要となる可能性があります。また、従業員の退職給付に関して、株価の下落により年金資産が目減りし、退職給付費用が増加する可能性があります。(5) 固定資産の減損に関するリスク東京製綱グループは、多額の固定資産を所有しており、経営環境の変化などに伴う収益性の低下や不動産市況により不動産鑑定評価額が低下するなど、投資額の回収が見込めなくなった場合には、その回収可能性を反映させるように固定資産の帳簿価額を減額し損失を計上することになるため、東京製綱グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(6) 取引先の信用リスク東京製綱グループは、取引先に対して様々な形で信用供与を行っており、債権の回収が不可能になる等の信用リスクを負っております。これらのリスクを回避するため、東京製綱グループでは取引先の信用状態に応じて、信用限度額の設定や必要な担保・保証の取得等の対応策を講じております。しかし、取引先の信用状態の予期せぬ悪化や経営破綻等により債権が回収不能となった場合には、東京製綱グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(7) 競合のリスク東京製綱グループの国内・海外における生産・販売活動における競争環境は厳しさを増しております。東京製綱グループでは、継続的なコスト削減と同時に新製品の開発、新規事業の展開を推進しておりますが、市場価格の低下が東京製綱グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(8) 為替変動リスク東京製綱は、製品等の輸出入及び原材料の輸入において外貨建取引を行っていること並びに外貨建の資産を保有していることから、急激な為替変動に伴う為替リスクを有しており、そのヘッジのため適宜先物為替予約を行っております。しかしながら、為替予約でのリスクヘッジには限界があり、東京製綱の業績に影響を与える可能性があります。(9) 災害・事故・感染症等の発生東京製綱グループの生産拠点等において、地震・火災等の大規模な災害、設備事故や大規模な感染症等が発生した場合、生産活動に支障をきたすことになり、東京製綱グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(10) 環境、気候変動のリスク東京製綱グループは、事業活動により発生する廃棄物や有害物質等について、環境関連法令の適用を受けておりますが、製品の開発・設計・製造・販売・施工が地球環境に密接に関わり合っている事を認識し、自然環境との調和と地域社会との共生を目指し、また、事業活動を通じたSDGs達成への取組を全従業員で実践していくことを環境方針の基本理念としております。また、東京製綱グループはTCFD提言への賛同を表明しており、気候変動が当グループの事業活動に与える影響に関し、「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標及び目標」のカテゴリを踏まえ、機会とリスクの両面から対応、開示を進めております。当該取組状況、取組方針の概要は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組(2)気候変動」に記載のとおりです。(11) 知的財産権に関するリスク東京製綱グループは、新製品開発を通じて多くの新技術やノウハウを生み出しており、これらの知的財産を特許出願し、権利保護と経営資源としての活用を図っております。しかし、東京製綱グループの知的財産権への無効請求、第三者からの知的財産権侵害等が東京製綱グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(12) 法的規制などに関するリスク東京製綱グループは、国内外での事業において各国の法的規制を受けており、コンプライアンス、財務報告の適正性確保をはじめ、適切な内部統制システムを構築・運用しておりますが、将来法令違反等が発生する可能性は皆無ではなく、また法規制等の変更により、法令遵守のための費用が発生し、東京製綱グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(13) 訴訟などのリスク東京製綱グループでは、コンプライアンスの徹底に努めておりますが、法令違反等の有無に関わらず、万が一東京製綱グループに対する重要な訴訟等が提起された場合には、東京製綱グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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