日本発条グループは日本発条、子会社67社(うち海外39社)及び関連会社8社(うち海外6社)より構成されており、懸架ばね、シート及びシート部品、精密部品などの自動車関連部品の製造販売、並びに情報機器関連の製品・部品の製造販売、上記各事業に関連する物流及びその他のサービス事業活動を営んでおります。
日本発条グループの事業に係る位置づけ及びセグメントとの関連は次のとおりであります。なお、以下の事業区分はセグメントと同一の区分であります。
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事業区分 |
売上区分 |
地域 |
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主要会社名 |
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懸架ばね 事業 |
コイルばね、板ばね、スタビライザ、アキュムレータ、ベローズ、トーションバー、スタビライザリンク、スタビリンカーほか |
国内 |
製造販売 |
日本発条株式会社、ニッパツ機工株式会社、 株式会社スミハツ、株式会社ホリキリ、 東北日発株式会社、 ニッパツ九州株式会社 |
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海外 |
製造販売 ほか |
NHKスプリングタイランド社、 NHKインターナショナル社、 ニューメーサーメタルス社、 NHKオブアメリカサスペンションコンポーネンツ社、広州日正弾簧有限公司、 NHKスプリングインディア社、 NHKスプリングメキシコ社、 NHKスプリングハンガリー社、その他 |
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シート事業 |
自動車用シート、シート用機構部品、 内装品ほか |
国内 |
製造販売 |
日本発条株式会社、株式会社アイテス、 東北日発株式会社、 フォルシア・ニッパツ九州株式会社、 ニッパツ水島株式会社、その他 |
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海外 |
製造販売 |
NHKスプリングタイランド社、 NHKシーティングオブアメリカ社、 NHKスプリングインディア社、その他 |
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精密部品 事業 |
モーターコア、薄板ばね、線ばね、HDD用機構部品、ファスナー(ねじ)、精密加工品ほか |
国内 |
製造販売 |
日本発条株式会社、日発精密工業株式会社、 特殊発條興業株式会社、 ニッパツフレックス株式会社、 株式会社トープラ、その他 |
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海外 |
製造販売 |
NHKスプリングタイランド社、 NHKオブアメリカサスペンションコンポーネンツ社、NHKスプリングプレシジョンオブアメリカ社、トープラアメリカファスナー社、 NHKスプリングメキシコ社、 広州日弘機電有限公司、 NHKプレシジョンタイランド社、 NHKオートモーティブコンポーネンツインディア社、その他 |
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事業区分 |
売上区分 |
地域 |
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主要会社名 |
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DDS事業 |
HDD用サスペンション、半導体検査用プローブユニット |
国内 |
製造販売 |
日本発条株式会社 |
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海外 |
製造販売 |
NHKスプリングタイランド社、 日發科技有限公司、日發電子科技(東莞)有限公司 |
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産業機器 ほか事業 |
半導体プロセス部品、セラミック製品、ばね機構品、配管支持装置、金属基板、駐車装置、セキュリティ製品、船舶用電子リモコン、ゴルフシャフト、照明器具ほか |
国内 |
製造販売 |
日本発条株式会社、横浜機工株式会社、 日本シャフト株式会社、株式会社スミハツ、ニッパツ・メック株式会社、その他 |
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販売 |
日発販売株式会社、 株式会社ニッパツパーキングシステムズ、 株式会社ニッパツサービス、その他 |
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運送 |
日発運輸株式会社、その他 |
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海外 |
製造販売ほか |
NHKマニュファクチャリングマレーシア社、日発投資有限公司、その他 |
事業の系統図は次のとおりであります。
(注)
◎印は、連結子会社を示します。
※印は、持分法適用会社を示します。
矢印は製品の流れを表します。
日本発条グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において日本発条グループが判断したものであります。
(1)経営方針
日本発条グループは、下記の企業理念を経営の基本方針として、常にお客様に魅力ある商品・サービスを提供して持続的な成長を図るとともに、ステークホルダーの期待に応え、信頼される企業集団を目指しております。
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日本発条の企業理念 |
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グローバルな視野に立ち、常に新しい考え方と行動で企業の成長をめざすと共に、魅力ある企業集団の実現を通じて豊かな社会の発展に貢献する。 |
日本発条は自動車部品で培った「金属の熱処理・塑性加工技術」、「シミュレーション技術」、情報通信分野の部品における「精密・微細加工技術」、「金属接合技術」などのコア技術を駆使し、自動車及び情報通信分野へ多くのキーパーツを提供しております。
今後ますます進む自動車の電動化、情報通信の高度化等、激変する事業環境への対応を加速し、将来に向けた安定的な収益基盤を確立するとともに、カーボンニュートラルをはじめとする社会課題に積極的に取り組み、「持続可能な社会」への貢献を目指します。
(2)経営戦略等
当連結会計年度は、2021年度にスタートさせた中期経営計画「2023中計」の最終年度となりました。この「2023中計」においては、「CSR活動の更なる推進」、「激変する事業環境への対応加速」、「持続的な成長に向けての“もうけ”の確保」を基本方針とし、企業価値並びに収益力の向上を目指して取り組んでまいりました。
売上高は6,500億円の計画に対し1,169億円の増収となる7,669億円の実績、営業利益は400億円の計画に対し54億円の減益となる346億円の実績となりました。
2024年度は、2026年度を最終年度とする中期経営計画「2026中計」の初年度となります。この「2026中計」においては、「人を大切にし、社会へ貢献する」、「サステナビリティ活動の更なる推進」をスローガンに、「人を大切にする」、「社会へ貢献する」、「ちゃんと買って ちゃんと造って ちゃんと売る」を基本方針としております。新たな経営管理指標としてROICや自己資本比率等を設定し、収益性、効率性、健全性、成長性の多角的な観点から企業価値の向上を目指して取り組んでまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
日本発条グループは、「2026中計」における経営目標を次のとおり定めております。
自動車関連市場、情報通信関連市場とも増収を計画しており、自動化推進や生産性改善を進め利益率の向上を目指します。
2023年度目標経営指標と実績及び2026年度目標経営指標
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2023年度 目 標 |
2023年度 実 績 |
目標比 |
2026年度 目 標 |
2023年度 実績比 |
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売上高 |
(億円) |
6,500 |
7,669 |
1,169 |
8,500 |
830 |
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営業利益 |
(億円) |
400 |
346 |
△54 |
520 |
173 |
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経常利益 |
(億円) |
420 |
478 |
58 |
570 |
91 |
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親会社株主に帰属する当期純利益 |
(億円) |
250 |
391 |
141 |
430 |
38 |
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ROE |
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8.0% |
10.4% |
- |
10%以上 |
- |
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ROIC |
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- |
6.1% |
- |
7%以上 |
- |
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自己資本比率 |
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- |
58.7% |
- |
50%以上 |
- |
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配当性向 |
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30%程度 |
24.2% |
- |
30%以上 |
- |
(注)2026年度目標値の主な前提条件:全世界自動車生産台数98百万台、HDD生産台数118百万台、為替レート145円/米ドル
(4)経営環境
当連結会計年度における世界経済は、金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念などによる不透明さはあるものの、日本では緩やかな景気回復傾向にあり、米国では景気拡大傾向が続いています。
日本発条グループの主要な事業分野であります自動車関連市場においては、国内をはじめ、一部の国を除く海外におきましても、前期より自動車生産台数が増加しております。
当連結会計年度における自動車生産台数
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台 数 |
前期比 |
内日系 |
前期比 |
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全世界 |
93,486千台 |
7.6% |
26,779千台 |
5.8% |
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国別 |
国内 |
8,485千台 |
9.5% |
- |
- |
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北米(米国・カナダ) |
12,343千台 |
5.8% |
4,322千台 |
19.1% |
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メキシコ |
4,044千台 |
15.4% |
1,248千台 |
33.8% |
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タイ |
1,856千台 |
△0.5% |
1,579千台 |
△2.2% |
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中国 |
29,864千台 |
10.4% |
3,859千台 |
△10.8% |
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(注)上記台数は各拠点の決算期に応じて集計しております。
もう一方の主要な事業分野であります情報通信関連市場につきましては、HDDの世界生産台数が前期比で減少し、日本発条の主力製品でありますHDDサスペンションの総需要も減少しました。また、半導体プロセス部品に関しては、前期に需要が落ち込んでおり、回復には至りませんでした。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
<事業全般>
世界経済は、金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念などによる不透明さはあるものの、総じて持ち直しの動きが続くことが期待されます。自動車の電動化の動きに一部鈍化の兆しが見られる一方で、情報通信の高度化の進展により半導体市場については再加速も見込まれるところです。また、原材料価格や物流、エネルギーコストの高騰や、安定的な人材確保の難しさが高まるなど、日本発条グループを取り巻く事業環境は大きく変化しており、このような激変する事業環境への対応を加速しながら、持続的に成長していくことが日本発条グループの課題であります。
2024年度はグループ経営方針として、「人の価値:従業員、ステークホルダーを大切にする」「社会的価値:社会課題の解決に貢献する」「経済的価値:儲かる会社を目指す」「製品の価値:なくてはならないキーパーツを提供する」を掲げ、グループ一丸となってこの4つの価値の更なる進化に取り組んでまいります。
<懸架ばね事業>
懸架ばね事業では、価格競争の激化、鋼材をはじめとする諸資材の価格高騰、北米拠点での安定的な労働力確保の難しさといった課題を抱えております。これに対し、グローバル全拠点での安定生産、供給体制の確立を図るべく取り組んでまいります。北米拠点での売価改善、生産性改善、最適受注戦略の推進や、ばねの付加価値向上、モノづくり改革の促進等に取り組み、収益力の強化に努めてまいります。
自動車業界では、半導体供給不足による影響は概ね解消され、電動化並びに自動運転化が急速に進展しております。懸架ばねそのものの需要には大きな影響はないと考えられる一方、ますます強まる軽量化、高耐久化、省スペース化への要請に応えるべく、加工技術並びに新鋼種の開発等を加速させてまいります。
<シート事業>
シート事業は、原材料や物流、動力光熱費等の価格高騰の影響を受けたものの、半導体供給不足等による自動車メーカーの生産調整の影響は概ね解消されました。販売数量が回復したことに加え、円安による在外子会社の円貨換算額の増加等により大幅な増収増益となり、営業利益は過去最高益を更新しました。引続き、高品質、高機能の独立系サプライヤーとして、顧客志向の徹底と品質第一の2点を軸にグローバルに事業を展開してまいります。
日本発条シート事業の強みは、金属加工、ウレタン、縫製などシートに必要な各種工程を内製しており、車酔い低減シートなど、シートコンプリート品の総合的な設計開発力を保有していることであります。これらの強みを活かし、電動化並びに自動運転化で求められる軽量化や乗り心地向上に応えるシートの開発に取り組んでまいります。
<精密部品事業>
自動車関連事業につきましては、半導体供給不足等による影響は概ね解消されたものの、原材料や物流、動力光熱費等の価格高騰の影響を受けています。電動化の加速を見据え、キーパーツ部品の一つであるモーターコアについて、現在工法の見直しや新技術開発を進めており、2023年11月に竣工した厚木工場新建屋やNHKスプリングメキシコ社での工場棟建設準備等、グローバルでの生産体制拡充を進めています。さらに、内燃機関用製品の今後の需要動向を慎重に見極めながら、ますます進展する電動化関連製品の開発も進めてまいります。
情報通信関連事業のHDD用サスペンションにつきましては、HDDメーカーの生産調整により数量が一時的に減少しましたが、今後も高容量化は進み、サスペンションに要求される機能は高度化し、かつ需要も増加すると考えております。継続的に開発力・技術力・品質を向上させつつ、適切に生産能力を増強し収益確保に努めてまいります。また、さらなる競争力の向上を目指し、AIを活用したAOIの導入等の合理化施策を進めてまいります。
なお、2024年度より、資源配分に係る意思決定、業務管理区分及びマネジメントへの報告体制をより経営実態に適した形に見直すためにセグメント区分の変更を行っており、当事業よりDDS(ディスクドライブサスペンション)事業を分離しました。
<産業機器ほか事業>
半導体プロセス部品につきましては、今後の旺盛な需要に対応すべく、宮田工場のさらなる増強を進めております。本格的な需要回復は2025年度以降となる見込みですが、伊勢原工場、宮田工場の二工場体制で最適な生産配分を実施し、一層の収益力の向上に取り組んでまいります。また、金属基板につきましては、車載LED向けをはじめとした従来製品の拡販、パワーモジュール、AC-DC、DC-DCコンバーターといった自動車の電動化に対応した製品の開発及び拡販を進めるとともに、駒ヶ根工場とNHKマニュファクチャリングマレーシア社新工場の増強を行ってまいります。
その他事業につきましては、選択と集中を進めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項について、以下のとおり記載いたします。日本発条グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めてまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2024年6月26日)現在において日本発条グループが判断したものであります。
(1)世界経済の急激な変動
日本発条グループでは、主要な事業分野であります自動車関連及び情報通信関連の製品をグローバルに供給していることから、世界的な景気の変動に強く影響されます。日本、アジア、米国及び欧州など世界の主要市場での、予測を超える急激な景気後退と需要の縮小は、日本発条グループの経営成績及び財政状態に多大な影響を与える可能性があります。
特に、各種資材の価格高騰や為替変動による影響及び長引くロシアのウクライナ侵攻や各国間の不安定な政治情勢等により、世界経済は先行き不透明な状況が続いており、これらの影響の収束時期についての見通しを立てることは難しく、そのリスクを合理的に算定、想定することは困難であります。
(2)為替レートの変動
日本発条グループの事業には、海外における製品の生産と販売が含まれております。各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されており、換算時の為替レートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。
また、日本で生産し輸出する事業において、他の通貨に対する円高は、グローバル市場における日本発条グループ製品の相対的な価格競争力を低下させます。一方、海外からの原材料の調達において、他の通貨に対する円安は、原材料調達コストを高騰させます。したがって、予測を超えた為替変動が日本発条グループの業績及び財務状態に影響を与える可能性があります。
日本発条グループは、機動的な為替ヘッジ取引を行い、短期的な変動による悪影響を最小限に抑えるよう努めておりますが、リスクを完全に排除することは困難であり、日本発条グループの経営成績及び財政状態に少なからず影響を与える可能性があります。
(3)原材料・諸資材・エネルギーの価格変動並びに、原材料・部品の不足
日本発条グループは、鋼材などの主要原材料及び諸資材、電気・ガス等のエネルギーを外部より調達しております。これらの供給元とは、取引基本契約を締結し、安定的な取引を行っております。市況の変化による原材料・諸資材・エネルギー価格の大幅な変動については、販売価格への転嫁を前提としておりますが、価格転嫁の反映時期がずれることにより、業績に与える影響が会計期間を超える可能性があります。
また、供給元の不慮の事故や自然災害、輸出又は輸入規制の変更、ロシアのウクライナ侵攻をはじめとする各国間での政治情勢によるサプライチェーンへの影響や資源高などにより、原材料や部品の不足が生じないという保証はありません。その場合は、生産活動の低下を招くことで、日本発条グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(4)新製品開発力
近年、自動車産業では「CASE」といわれるコネクテッド・自動運転・シェアリング&サービス・電動化に代表される技術革新が進展しており、技術革新がもたらす開発ニーズに適切に対応していくことが日本発条グループの重要な課題の一つであります。
日本発条グループでは、日本発条研究開発本部が主体となって、新技術の基礎研究及び応用研究を積極的に行っており、継続して魅力ある新製品を開発できるものと考えておりますが、新製品の開発と市場への投入プロセスは複雑かつ不確実であり、以下をはじめとする、様々なリスクが含まれます。
・長期の開発期間を要する新製品開発について、必要となる資金と資源を継続的に充当できないリスク。
・大規模投資・資源投入により新製品を開発するも、回収不能となるリスク。
・競合他社との競争激化による販売価格の下落により、収益性が低下するリスク。
・競合他社による新技術の開発や市場ニーズの変化に伴う開発途中段階での技術の新規性の喪失により、コスト優位性が低下するリスク。
上記のリスクをはじめとする諸要因から、将来の成長と収益性を低下させ、日本発条グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(5)知的財産権の侵害
日本発条グループの製品は、広範囲にわたる技術を利用していることから、第三者による知的財産権不正利用の防止や知的財産権の侵害抑止への対策が完全とは言い切れません。また、日本発条グループが意図せず他社の知的財産権を侵害したとして製品の販売中止や賠償金の支払いを求められる可能性もあります。その場合、係争となることやライセンス費用又は和解費用を負担することで、日本発条グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(6)製品の品質不具合
日本発条グループは各生産拠点において、世界的に認められた品質管理基準に従って製品を製造しております。しかし、全ての製品において欠陥がなく、将来にわたってリコールが発生しないという保証はありません。また、製造物賠償責任については保険に加入していますが、最終的に負担すべき賠償額が、この保険によって十分にカバーされるという保証はありません。大規模なリコールや製造物賠償責任につながるような製品の欠陥は、多額のコストや日本発条グループの評価に重大な影響を与え、それにより売上が低下し、日本発条グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(7)法的規制等
日本発条グループは、事業展開する各国において、事業・投資の許可、国家安全保障又はその他の理由による輸出制限、関税をはじめとするその他の輸出入規制等、様々な政府規制の適用を受けております。また、通商、独占禁止、特許、消費者、租税、為替、雇用、環境・リサイクル関連等の法規制を受けております。
このような多岐にわたる法的規制等に対しては、継続的にコンプライアンスの実践に努めておりますが、万一、これらを順守できなかった場合、日本発条グループには、直接的な費用の増加や社会的制裁、風評被害等、有形無形の損害が発生する可能性があります。
(8)人権・労働環境等
日本発条グループは、国内外で事業を展開しており、原材料や資材を調達するサプライヤーも多くの国や地域に及びます。これらの国や地域においては、人権や労働安全衛生等に係る問題への企業の対応に関心が高まっており、法令及び規制も変化しています。
日本発条グループやサプライチェーンにおいて、児童労働、強制労働、外国人労働者への差別、ハラスメント等、種々の人権に係る問題や、労働災害などが発生し、これに適切に対応できなかった場合、生産や調達への影響に加え、日本発条グループの社会的な信用が低下し、日本発条グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(9)海外市場への事業展開
日本発条グループの事業展開においては、地域・国によっては、文化的な違い、法制度の違い、社会的・政治的不安定さ等から、社会的共通資本(インフラ)が未整備なことによる日本発条グループの事業活動の制限等、以下に掲げるような予期せぬ事態が発生するリスクが内在しており、これらが発生した場合には、現地での生産に支障が起きる可能性があります。
・予期しない法律又は規制の変更や、労働市場の変化などによる人材確保の難しさ、労働争議の発生及び人件費の急激な上昇
・過激なデモ、暴動、テロその他の要因による社会的混乱
また、これらの事態が長期化すれば、日本発条グループの経営成績及び財政状態に一層大きな影響を与えるおそれもあります。
(10)災害等による影響
地震、台風、水害等の自然災害や火災、停電等の事故、感染症が発生した場合、製造拠点の設備故障、損壊による追加費用発生や最適なサプライチェーンが維持できないことにより、日本発条グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
日本発条では、日本発条グループのリスク管理も対象範囲とするサステナビリティ推進委員会を設置し、対象となる事象の予見と未然防止、事象発生の報告、再発防止策の検討等を実施しております。平時においては企業活動にかかわるリスクについての洗い出し、BCP(事業継続計画)やリスク管理規程等を定めるとともに、教育・啓発活動の実施によりリスク発生の未然防止の推進を実施しております。リスクが顕在化した場合には、迅速に対策本部を設置し、その指揮のもとに所管部門及び関係部門が一体となって対応を行う体制となっております。しかし、各生産拠点で発生する大規模災害や、広範囲にわたる停電、感染症の発生、日本発条グループの保有する設備の損壊、製品の輸送手段や経路の断絶等、生産・納入活動の中断事象が発生した場合には、これらのリスク管理活動の実施にもかかわらず、日本発条グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(11)情報セキュリティに関するリスク
日本発条グループの事業活動における情報システムの重要性は非常に高まっており、ハード面・ソフト面を含めた適切なセキュリティ対策を講じております。しかしながら、これらの対策にもかかわらず、想定を超えるサイバー攻撃、不正アクセスなどにより、基幹情報システムの停止や企業情報・個人情報の流出等が発生した場合、日本発条グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
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