ZETAグループは、ZETA及び連結子会社3社で構成され、ECサイトの商品検索を中核とするCXソリューションを提供しております。検索・クチコミ・レコメンドを経由した購買行動によって蓄積される大量の1st Party Dataを活用し、EC事業者の顧客体験の向上を支援しております。これらのデータ資産と検索技術を活かし、リテールメディア広告、AI検索(エージェンティックサーチ)、コマースメディアといったコマースデータを活用した新しい収益機会を創出し、検索を起点とする、国内最大級のコマースCXプラットフォームを目指しております。
ZETAグループの事業は、「デジタルマーケティングソリューション事業」であり、単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
■CX改善サービス
「CX改善サービス」は、主に「ZETA CXシリーズ」各種ソリューション及び「デクワス・マイビジネス」のサービスから構成されます。
1.「ZETA CXシリーズ」
「ZETA CXシリーズ」は、ECサイト及びリアル店舗における購買体験の向上を支援し、企業のマーケティング高度化を実現するソリューション群であります。主な顧客はアパレル業・小売業を中心としたEC事業者であり、近年は業界の枠を超えて顧客領域を拡大しております。
本シリーズは、ECにおける顧客体験(CX)の向上、マネタイズの強化、顧客エンゲージメントの向上等を目的とした複数のプロダクトで構成されております。
具体的には、高速かつ高精度な商品検索を実現するサイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」、商品情報や口コミからキーワードを抽出しハッシュタグを自動生成する「ZETA HASHTAG」、検索データを活用したリテールメディア広告を提供する「ZETA AD」、レビュー・Q&A機能を通じてUGCを創出する「ZETA VOICE」、機械学習によりパーソナライズされた商品提案を行う「ZETA RECOMMEND」など、CX向上に資するソリューションを提供しております(※デクワス.RECOはZETA RECOMMENDとサービス統合を進行しております)。
また、ECと店舗を連携させるOMO・DXエンジン「ZETA CLICK」、キュレーションコンテンツを生成する「ZETA BASKET」、ロイヤルティ施策を支援する「ZETA ENGAGEMENT」などにより、顧客接点の拡張及びエンゲージメントの強化を図っております。
さらに、検索と会話を融合したAIチャットエンジン「ZETA TALK」、各種AI機能を接続するAI連携基盤「ZETA LINK」、生成AIに最適化されたLPを自動生成する「ZETA GEO」など、生成AIを活用した新たなソリューションを拡充しております。
基本的な課金体系としては、ライセンス提供及び保守・ホスティングサービスに基づく固定型課金に加え、利用実績等に応じた成果報酬型課金があります。
以上に述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。
2.「デクワス・マイビジネス」
「デクワス・マイビジネス」は、企業が第三者の情報プラットフォームに対して、自社の企業情報を正確に管理、最適化してパブリッシャーへ発信することを可能にするサービスです。さらに、「システム・インテグレーション」によるマネジメントソリューションを組み合わせることにより、独自の機能を追加することも可能です。
顧客は、多数の店舗を展開している大企業から、個人経営の飲食店などを含むSMB(中小規模ビジネス事業者)を対象にしています。
基本的な課金体系としては、固定課金方式です。
以上に述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日時点において判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
ZETAグループは、国内のデジタルマーケティングソリューション領域で No.1 を目指し、企業と消費者のエンゲージメントを高めて幸福な購買体験を実現するための取り組みを進めております。
この方針のもと、「株主」「顧客」「社員」等全てのステークホルダーの視点に立った経営を行い、ZETAグループの企業価値の最大化を目指しております。
(2) 目標とする経営指標
ZETAグループは、適時・適確な判断による事業展開を可能にするため、目標とする経営指標は特に設けておりません。しかしながら、ZETAグループは、業容を拡大し、経営基盤を安定化させるため、収益率の向上を経営課題と認識しております。
(3) 経営環境
デジタルマーケティング市場で国内№1を目指すZETAグループは、2023年7月1日付けで、連結子会社であるデクワス株式会社が手がけるリターゲティング広告事業を売却し、同じく連結子会社であるZETA株式会社が手がけるCX改善サービス「ZETA CXシリーズ」の開発・販売に注力してきました。
主にハイエンドのEC事業者に向けて、新規クライアントの開拓、及び既存クライアントへのクロスセル・アップセルが順調に推移し、またZETA CXシリーズの製品間のシナジー効果の上昇などもあり、ZETA CXシリーズの収益が引き続き向上しています。
国内のEC市場は引き続き二桁成長を続けていることもあり、そうした対象マーケットの成長も追い風となり、当連結会計年度における売上高は1,417,349千円(対前年比36.7%減)、営業利益176,184千円(対前年比3.4%減)、経常利益162,525千円(対前年比8.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益84,714千円(対前年比22.2%減)となりました。
売上の減少については、前述いたしましたリターゲティング広告事業の売却の影響によるものです。
なお、ZETAグループは単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
(4) 中長期的な会社の経営戦略
ZETAグループは、引き続き高い成長率を維持するため、構造改革を進めています。
具体的には、ZETA、デクワス株式会社、ZETA株式会社の合併、また合併後の商号をZETA株式会社へと変更、そして決算期を12月に変更する予定です。
このため、第20期は2024年7月1日から2024年12月31日までの短縮決算となります。ここには、2024年10月1日に合併する予定のZETA株式会社の決算が7ヶ月間連結されています。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
ZETAグループが、今後も持続的に成長して企業価値を高めるために対処すべき課題として認識している事項は、以下の通りであります。
① サービスに関する課題
a. 適切な事業領域の選択
ZETAグループが、今後も持続的に成長して企業価値を高めるために対処すべき課題として認識している事項は、以下のとおりであります。
b. データの管理と活用
ZETAグループは、膨大な行動履歴を集め、それを集合知やUGCとして活用をしております。ZETAの検索、クチコミ、ハッシュタグ、リテールメディア広告などはそうした膨大な行動履歴を活かすことで事業成長へとつなげております。今後より一層の需要が見込まれるこれらの有用なデータをどう管理し、またどのようなテクノロジーを活用して有用な推論を行い、企業のサービスの向上に貢献できるかが重要となってくると考えております。
c. 検索履歴やレビューデータの活用に関する投資
ECサイト等ではユーザーによるクチコミやスタッフの投稿などのUGCの活用が加速するとともに、単なる購買の場だけでなくメディアとしての役割が高まりつつあり、こうしたUGCデータを集合知として活用していくことは、今後のECサイト等におけるCX向上にとっては必須と考えられております。
② 組織能力等に関する課題
a. マーケティング
デジタルマーケティングソリューションを提供していく上で、重要となるのがZETAグループ自体のマーケティングです。ZETAグループ自体のマーケティングを積極的に行うことで収益力を向上させ、それによって得られた超過収益をさらに投資していくことで、正の事業成長のスパイラルを獲得することが、より良いサービス・ソリューションの提供を行う上でも必要不可欠です。
b. 優秀な人材の確保
適切な事業領域の選択、競争力の高い製品・サービスの開発・提供、効率の良いマーケティングの実践等を行う上では、優秀な人材を確保し続けることは最重要な経営課題の一つです。
ZETAの企業風土を固定せず、ZETAグループにおける社員全員の価値を最大化できるような企業へと、経営陣も含めた企業文化の最適化を追求しつづけ、常により良い組織へと変貌をし続けることが、変化の激しいデジタルマーケティング事業領域においては重要であると考えます。
人材採用においては、採用時点のスキルだけではなく将来獲得すると思われるスキルを重視し、ZETAグループ全体における教育・育成の質を向上していく予定です。
c. 経営管理体制の構築
ZETAグループが継続的に成長をコントロールし、クライアントに対して安定してサービスを提供し続けていくために、構造改革を進めています。具体的には、ZETA、デクワス、ZETAの合併、また合併後の商号をZETA株式会社へと変更、そして決算期を12月に変更する予定です。
ZETAグループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を与える可能性のあるリスク要因には、以下のようなものがあります。
ZETAグループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は本項及び本項以外の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えられます。
なお、文中の将来に関する事項は、別段の表示がない限り、本書提出日時点において、ZETAグループが判断したものであります。
(1) 事業環境に係るリスクについて
① EC市場について
近年、非接触型ソリューション需要の高まりによりZETAが関連する国内BtoCのEC市場は拡大傾向にあり、「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によりますと、令和5年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は24.8兆円(前年22.7兆円、前々年20.7兆円、前年比9.23%増)に拡大、令和5年の日本国内のBtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は465.2兆円(前年420.2兆円、前々年372.7兆円、前年比10.7%増)に増加しております。
しかしながら、インターネットの普及に伴う環境整備やその利用に関する新たな規制の導入、技術革新、その他予期せぬ要因等により、EC市場における業界環境が変化した場合、ZETAグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② アドテクノロジー業界について
インターネット広告市場では、広告の表示方法や販売手法など広告の効果を向上させるための様々な取組みや技術の導入が行われております。ZETAグループでは今後成長が期待できるリテールメディアにおけるリスティング広告に取り組みを始めております。インターネット広告は変化のスピードが早いため、今後新たに有望な広告の市場及びテクノロジーが登場した場合には、そうした変化に対応が必要となる可能性があります。
③ 業界における技術革新について
インターネット関連分野における技術革新は著しく進展しております。インターネットを利用して事業を運営している会社は、常に業界動向、技術革新、顧客ニーズの変化等に即座に対応する必要があります。技術革新によるスマートフォンやタブレットの急速な普及のようにユーザーの利用環境が変化することも予想され、ZETAグループがこのような環境変化への対応に時間を要した場合には、競争力の低下を招き、ZETAグループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
④ 法的規制について
現時点において、ZETAグループの提供するサービスに関連して、事業継続に重要な影響を及ぼす法的規制はないものと認識しております。しかし、インターネットの利用者及び事業者を規制対象とする法令、行政指導、その他の規制等が制定された場合、ZETAグループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 競合サービスについて
ZETAグループは、国内BtoCのEC市場を主たる事業領域としておりますが、当該分野においては、多くの企業が事業展開していることもあり、競合サービスが増加する可能性があります。今後、十分な差別化や機能向上等が行えなかった場合や、新規参入等により競争が激化した場合には、ZETAグループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 事業運営体制に係るリスクについて
① 特定人物への依存及び人材確保に係るリスクについて
ZETAグループでは、事業拡大に伴って優秀な人材の確保とその育成が重要な課題となっており、人材採用と人材育成に関する各種施策を継続的に講じております。しかしながら、十分な人材確保が困難になった場合や、人材が外部に流出した場合には、ZETAグループの業務に支障をきたすおそれがあります。またZETAグループでは、代表取締役を含む役員、幹部社員等の専門的な知識、技術、経験を有している従業員が、各部門の経営、業務執行について重要な役割を果たしており、特定の分野についてはこれらの人物のノウハウに依存している面があります。このためZETAグループでは、特定の人物に過度に依存しない体制を構築すべく経営組織及び技術スタッフの強化を図っておりますが、これらの役職員が何らかの理由で退任、退職し、後任者の採用が困難になった場合には、ZETAグループの事業戦略や業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 内部管理体制について
ZETAグループは、今後の事業展開や成長を支えるためにも内部管理体制のより一層の充実を図っていく予定であります。
今後、事業規模の拡大に合わせ、内部管理体制も充実・強化させていく方針ではありますが、事業の拡大及び人員の増加に適時適切に組織的な対応ができなかった場合、ZETAグループの事業展開や業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ オペレーションリスクについて
ZETAグループの各サービスでは、顧客企業の商品マスタや物件情報等を日々取り扱っており、煩雑で件数も膨大になります。それに付随する、オペレーション上のミスが発生する可能性があります。ZETAグループでは、ミスの軽減を図るため、システムでの管理により、業務基盤の整備を進めておりますが、事務処理における事故・不正等が起きた場合には、ZETAグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 情報セキュリティー管理について
ZETAグループは、ZETAグループサービスの提供にあたり会員情報や銀行口座の情報等の個人情報を取得及び利用しておりません。しかしながら、取引データの管理や、グループ内における顧客企業等の情報及び個人情報についてもその取扱いには細心の注意を払い、法令を遵守するほか入退室管理、ハードウェアやネットワーク管理について最大限の取組みを行っております。しかしながら、以上のようなZETAグループの努力にもかかわらず、万一、外部からの不正アクセスなどにより情報の外部流出等が発生した場合には、ZETAグループへの損害賠償の請求やZETAグループの社会的信用の失墜等によって、ZETAグループの事業や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 知的財産権について
ZETAグループは、ZETAグループの提供するサービスの基礎をなす技術やビジネスモデルについて、特許権を出願し取得するとともに、各種の商標を登録しております。しかし、現時点で権利取得に至っていない権利について、今後これらの権利を取得できるという確実性はありません。一方で、ZETAグループの事業分野において、国内外の各種事業者等が特許その他の知的財産権を取得した場合、その内容次第では、ZETAグループに対する訴訟やクレーム等が発生し、ZETAグループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、ZETAグループでは、第三者に対する知的財産権を侵害することがないように常に注意を払い事業活動を行っておりますが、ZETAグループの事業分野における知的財産権の現状を完全に把握することは困難であり、万一、ZETAグループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、損害賠償又は使用差止めなどの請求を受ける可能性があります。これらの事態が発生した場合、ZETAグループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 設備及びネットワークの安定性について
インターネットは重要な社会基盤として社会全般に浸透してきており、そのネットワークは継続的に拡大を続けております。そのため、ZETAグループの設備及びネットワークは24時間稼動、年中無休での運用が求められております。ZETAグループは、「ZETA CX」ソリューションサービスを提供し、また成果の集計管理をシステムを通じて提供しております。システムに支障が生じることは、サービス全般の停止を意味するため、設備及びネットワークの監視や冗長化、定期的なデータのバックアップなど、障害の発生防止に努めております。
しかしながら、地震、火事などの災害のほか、コンピュータウイルスやハッカーなどの行為、ハードウェア・ソフトウェアの不具合、人為的ミスによるもの、その他予期せぬ重大な事象の発生により、万一、ZETAグループの設備又はネットワークが利用できなくなった場合には、サービス停止に伴う信用の低下を引き起こし、顧客の解約はもちろん今後の新規顧客の獲得に影響が生じることが考えられ、ZETAグループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3) その他
① ストック・オプションによる株式価値の希薄化について
ZETAは、役職員の業績向上に対する意欲や士気を高めるため、ストック・オプション制度を採用しております。本書提出日現在、ストック・オプションによる潜在株式総数は23,560株であり、発行済株式総数の0.1%に相当しております。これらのストック・オプションが行使された場合、新株式が発行され、株式価値が希薄化する可能性があります。
② 税務上の繰越欠損金について
ZETAグループには、本書提出日現在において多額の税務上の繰越欠損金が存在しております。そのため繰越欠損金の期限が切れた場合には、課税所得の控除が受けられなくなります。
そうした場合、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、当期純利益及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
③ M&Aによる減損損失の計上について
ZETAグループは、自社で行う新規事業の開発に加えて、M&A及び他社との業務提携を通じて、新規事業の開発・育成及び既存事業の拡大を推進しております。新規事業を開始するにあたっては、相応の先行投資を必要としたり、当該事業に固有のリスク要因が発生する場合があります。また、M&A及び他社との業務提携にあたっては、期待通りの効果を生まず戦略目的を達成できない場合や、実行後に未認識の債務やレピュテーションリスクが顕在化する場合があります。さらに、景気の後退や為替の著しい変動、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等によりM&Aで取得した企業の収益性が当初計画より著しく低下した場合には、減損損失の計上が必要となる場合があります。
これらの場合には、ZETAグループが戦略上意図した新規事業の開発・育成及び既存事業の拡大を実現することができず、ZETAグループの事業活動及び業績に悪影響を与える可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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