エンシュウ(6218)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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エンシュウ(6218)の株価チャート エンシュウ(6218)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

エンシュウグループは、エンシュウ、子会社10社で構成され、工作機械の製造販売並びに輸送機器部品の受託加工を主な事業内容とし、更に各事業に関連するその他のサービス等の事業活動を展開しております。

エンシュウグループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、セグメント情報等の報告セグメントと同一の区分であります。

 

工作機械関連事業

エンシュウにて製造販売するほか、連結子会社ENSHU(USA)CORPORATION、ENSHU(Thailand)Limited、PT.ENSHU INDONESIA、遠州(青島)機床商貿有限公司、ENSHU INDIA PRIVATE LIMITEDにて販売を行い、エンシュウコネクティッド株式会社にてシステムインテグレーションサービスを展開しております。また連結子会社BANGKOK ENSHU MACHINERY Co.,Ltd.、遠州(青島)機床製造有限公司にて製造、販売サポート業務を行っております。なお、ENSHU GmbHは現在清算手続き中であります。

 

部品加工関連事業

エンシュウにて二輪車・四輪車等のエンジン・駆動部品等の受託加工を主に行っております。なお、受託加工の主な取引先は関連当事者であるヤマハ発動機株式会社であります。また、連結子会社ENSHU VIETNAM Co.,Ltd.にて二輪車のエンジン部品の受託加工を行っております。

 

その他

不動産賃貸事業であります。

 

事業の系統図は次のとおりであります。

 



有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてエンシュウグループが判断したものであります。

 

(1) 経営の基本方針

エンシュウは、経営の基本方針として2024年5月30日に新たな長期ビジョンおよび新たな中期経営計画「Make a New Enshu」を策定し、開示しました。

 

◆新長期ビジョン

Make a New Enshu for the World's manufacturing

私たちは3つの挑戦により、世界のモノづくりに貢献します

1. 社員一人一人が新しいモノづくりに挑戦します

2. 常により高いレベルの品質とコストに挑戦します

3. 3事業のシナジー発揮に挑戦します

(部品加工事業、工作機械事業、システムインテグレーター事業)

 

◆新中期経営計画 経営方針

Make a New Enshu:新しいエンシュウを作り上げていく

・売上高重視から利益額重視へ(2年間で盤石な利益体質へ)

※両部門(工作機械部門/部品加工部門)の売上高に合わせ、人的資源を機動的に配分

・部品加工事業の拡大強化

※経営資源(人、モノ)を投入、工作機械のノウハウを活かし、最新の部品加工ラインを構築

・工作機械事業はEVおよび自動車以外の新市場へ拡販

※部品加工で培った最先端の加工ノウハウも販売

 

(2) 新中期経営計画について

◆策定の背景(経営環境)

エンシュウは、以下の理由により、この度新中期経営計画を策定することといたしました。

1.外部環境変化

・社会課題:労働力不足の加速、気候変動への対応(カーボンニュートラル)、

AIの出現を含めたITテクノロジーの進化

・工作機械事業:国内EV化投資本格化の遅れ、エンジン投資停滞

・部品加工事業:四輪・二輪業界の部品加工外転化

2.市場再選択

・2023年10月に東証プライム市場からスタンダード市場移行

・売上高重視から利益額重視へ

 

◆新中期経営計画 財務目標

指標

2024年3月期

(実績)

2027年3月期

(中期経営計画)

2029年3月期

(中期経営計画)

全社売上高(億円)

241

330

380

営業利益(億円)

5.4

20

29

営業利益率(%)

2.2

6.1

7.5

ROE(%)

1.9

9

12

PBR(倍)

0.37

1.0

1.3

 

 

 

◆新中期経営計画 戦略概要

1.シナジー戦略

・部品加工関連事業:工作機械のノウハウを活かし、最新の部品加工ラインを構築

・工作機械関連事業:部品加工事業で培った最先端の加工ノウハウの提案、

客先ニーズに合った自動化・省人化のモノづくりを提案

・Sier事業:市場ニーズに合わせた自動化、省人化技術を自社部品加工事業へ展開、および客先へ販売

2.自動化・省人化戦略(Sier戦略)

・自社工場の自動化・省力化→工場のショールーム化

・自社工場での実績を経た最適生産ラインの外販

3.部品加工戦略

・EV部品、内燃機関部品、新領域の3本柱での売上拡大

・生産対応能力、品質、コストの技術力向上

4.工作機械戦略

・ターゲットユーザー毎の部門編成として、ユーザーに合った自動化システムを提案・販売

・成長市場への積極投資

・テクニカルセンターを活用した新工法開発と新市場に向けた機械開発

5.カーボンニュートラル

・自社工場、自社製品において実践し社会貢献

6.人的資本投資

・管理職強化、教育改革、従業員エンゲージメント向上

7.デジタルトランスフォーメーション

・新ERPシステム導入と掛け合わせ、業務変革を推進

・営業分野での受注拡大、製造分野での競争力向上を実現

 

(3) 会社の対処すべき課題

工作機械関連事業部門におきましては、自動車業界のEV化などの外部環境変化に対応し、受注拡大をしていくことが課題と捉えております。対応として、新市場拡大に向け、今後需要が見込まれる国内外地域への営業体制拡充、EV量産化時代に向けた情報収集や施策実行、エンジン市場においては既存設備の保守事業拡大や改造需要の取り込みに向けた営業活動を行っております。また、EV量産化に伴う新しいモノ作りへの対応として、昨年10月にドイツの工作機械メーカーSW社との協業を開始し、今年4月にはアメリカ溶接業界の最大手であるリンカーン・エレクトリック社との協業を決定し、国内EV部品加工用設備のシェア拡大を進めてまいります。また、社会課題である労働力人口減少への対応として、自動化、省人化の提案にも注力してまいります。

部品加工関連事業部門におきましては、長期的には既存主力製品である大型二輪車用部品及び自動車関連部品の仕事量が不透明な中、工作機械事業のノウハウを活かした新たなモノづくりの提案による受注の拡大と製造や技術部門を主体としたロス改善による原価低減、原価高騰に対する価格転嫁も進め、利益率改善に繋げてまいります。また、自社工場での積極的な自動化、省人化を進めることで労働力人口の減少という社会課題の解決に繋がる施策を実践し、工作機械部門でのモノ作りの提案にもつなげてまいります。

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてエンシュウグループが判断したものであります。

 

(1) 市場動向によるリスク

エンシュウグループの工作機械関連事業の受注は顧客の設備投資活動に直接結びついているため、市場の景気動向に対して極めて敏感であり、民間設備投資、特に主要顧客である自動車業界の設備投資の増減の影響を大きく受けます。その上、好況時と不況時の変動も大きく、不況時は需給関係により販売価格が低下する傾向にあります。

また、エンシュウグループの主要顧客である自動車業界は、電動化による内燃機関の減少、CASE(Connected、Autonomous、Shared & Services、Electric)やMaas(Mobility as a Service)による構造変化が想定され、顧客・社会のニーズは大きく変化しています。エンシュウは非内燃機関向け、商社販売の拡大に注力しておりますが、引続き自動車業界の市場動向はエンシュウグループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(2) 特定取引先への依存のリスク

エンシュウグループの部品加工関連事業においては、ヤマハ発動機株式会社への売上(受託加工)依存度が高い割合となっていますので、同社の事業方針はエンシュウグループの業績に強い影響を与える可能性があります。

最近の同社向販売実績及び売上高全体に占める割合は、次のとおりであります。

相手先

2022年3月

2023年3月

2024年3月

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

ヤマハ発動機㈱

7,962

33.3

8,856

35.7

9,517

39.5

 

 

(3) 為替レートの変動によるリスク

エンシュウグループの全社の海外売上高比率は2024年3月期で31.8%となっております。決済は主に円建でありますが、USD建及びEUR建等の取引もあり為替レートの変動によるリスクを有しております。円建取引の増加や為替予約により影響を少なくするよう努力しておりますが、大幅な為替レートの変動はエンシュウグループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(4) 金利変動によるリスク

エンシュウグループの借入金依存度(借入金の総資産に対する割合)は、2024年3月期で34.4%となっております。エンシュウグループでは将来の金利変動によるリスク回避を目的として、借入金の一部を金利スワップにより固定金利としておりますが、金利変動の影響を受ける可能性があります。

 

(5) 資金調達に係るリスク

エンシュウグループは、借入金依存度が相応に高いことから、金融機関の融資姿勢の変化等によって資金調達が困難になるリスクがございます。また、シンジケートローンにつきましては、契約内容に一定の財務制限条項等が付されている場合があり、当該事由に抵触した場合にはエンシュウグループの資金繰りに影響を与える可能性があります。

 

(6) 競合によるリスク

エンシュウグループの工作機械関連事業は競合するメーカーが多く、価格競争により販売価格が低下する傾向にあります。特に汎用工作機械分野では競合メーカー製品との競合等により、エンシュウグループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

 

(7) 特定の原材料及び部品の供給業者への依存

エンシュウグループの工作機械関連事業は製品の製造に使用する原材料及び部品等について、エンシュウグループ外の多数の供給業者から調達しています。一部については特定の供給業者に依存しており、需給状況、災害等の要因によっては納期遅延、コストアップ等の影響が生じることがあります。原材料価格の高騰等はエンシュウグループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(8) 棚卸資産の評価損に関するリスク

エンシュウグループでは、「棚卸資産の評価に関する会計基準」を適用しており、販売目的の棚卸資産の収益性を期末において評価し、収益性が低下していると判断される場合には評価損を計上することになります。このため、エンシュウグループの棚卸資産について、需給関係による販売価格の低下やシステム工作機械における追加費用の発生により収益性が低下していると判断し評価損を計上する場合には、エンシュウグループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

(9) 品質に関するリスク

エンシュウグループは、製品の品質には万全を期しておりますが、工作機械関連事業のシステム工作機械においてはオーダーメイド方式のため、より高度な品質管理が求められており、追加費用が発生する可能性があります。また、部品加工関連事業においても、予期しない品質トラブルにより多額の改修費用及び補償費用が発生する可能性があります。このような場合には、エンシュウグループの業績に影響を与える可能性があります。エンシュウグループといたしましては、海外拠点を含めて、品質の維持・向上を最優先課題として取り組んでおります。

 

(10) 自然災害等のリスク

エンシュウグループは地震等の自然災害の発生により生産拠点が損害を受ける可能性があります。被害の影響を最小限に抑えるため、建物・設備などの耐震対策、防火対策等の予防策を順次進めていますが、万一、予想される南海トラフ巨大地震が発生した場合、エンシュウグループの生産拠点が静岡県内に集中していることもあり、操業の中断、多額の復旧費用等、エンシュウグループの業績が大きな影響を受ける可能性があります。

 

(11) 情報セキュリティに関するリスク

顧客情報や機密情報の漏洩等の防止は、会社の信用維持、円滑な事業運営にとって、必要不可欠の事項といえます。エンシュウグループにおいては、社内規程の制定、社内教育、情報セキュリティシステムの構築等の措置を講じていますが、万一、情報漏洩等の事態が発生した場合、エンシュウグループの信用低下、顧客等に対する損害賠償責任が発生し、エンシュウグループの業績に影響を与える可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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