オプトラン(6235)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


オプトラン(6235)の株価チャート オプトラン(6235)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

オプトラングループは、オプトラン、連結子会社8社及び関連会社2社により構成されており、光学薄膜装置の製造・販売を主要な事業としております。光学薄膜とは、スマートフォンやレンズ等の各種光学部品にコーティングを施し、コーティングの材料により異なる機能(例:反射防止、赤外線カット等)を持たせることをいいます。具体的には、スマートフォンやタブレット等のタッチパネルや筐体、生体認証センサ、カメラモジュール、LED光源、車載カメラ、監視カメラ等に用いられています。顧客は光学薄膜成膜メーカーや、光学薄膜を用いる最終製品メーカーであり、オプトランは装置販売を行うと共に、多様な顧客ニーズに対応し、成膜プロセスに関するアドバイスを行い、光学薄膜成膜技術ノウハウを活用した成膜ソリューション提供を特徴としております。

なお、オプトラングループの事業は、成膜装置事業の単一セグメントであります。

 

(代表的な成膜対象となる最終製品)

 

代表的な成膜対象となる最終製品

オプトラン成膜装置で蒸着する成膜の主な機能

スマートフォン

筐体裏面へのカラー加飾膜

筐体表面の生体認証部分への反射防止膜・N-IRフィルタ

タッチパネルへの反射防止膜、防汚膜、ITO膜、傷防止膜

カメラモジュールへの反射防止膜、IRカットフィルタ

LED

LEDチップへのITO膜、増反射膜、窒化アルミ膜、DBR膜、TCO膜

生体認証

生体認証センサへの反射防止膜、N-IRフィルタ等の成膜(指紋・虹彩・網膜・顔・音声等による認証方法として、セキュリティシステム・PCログイン・スマートフォンログイン・病院/銀行/出入国管理システムの本人確認に活用)

自動車

車載カメラへの反射防止膜、防汚膜、IRカットフィルタ

インストルメントパネルへの反射防止膜、防汚膜

センサへの加飾膜、バンドパスフィルタ

ヘッドアップディスプレイへの増反射膜、コールドミラー、

ハーフミラー膜

AR/VR

ヘッドアップ・ヘッドマウントディスプレイへのIRカットフィルタ、防汚膜、硬質膜、ハーフミラー膜、ダイクロックミラー(波長分離フィルタ)

光学・センシング関連半導体

光学・センシング関連半導体生産の後工程における、半導体デバイス上での、反射防止膜やバンドパスフィルタ成膜

光通信機器

DWDM(高密度波長分割多重)モジュールへのバンドパスフィルタ

光ファイバ、光学部品への反射防止膜

デジタルカメラ・監視カメラ

カメラレンズへの反射防止膜、IRカットフィルタ

 

 

 

(主要製品)

 

製品名

(型式)

薄膜形式

膜性能及び主な用途

光学薄膜形成装置

(OTFCシリーズ)

イオンビームアシスト蒸着方式

膜 性 能:IRカットフィルタ、帯域フィルタ、ARコーティング

主な用途:スマートフォン、車載カメラ、監視カメラ、デジタルカメラ、プロジェクター等各種光学部品

防汚膜成膜装置

(Gener-2350)

イオンビームアシスト蒸着方式

膜 性 能:防汚膜、反射防止膜

主な用途:スマートフォンタッチパネル

反応性プラズマ成膜装置

(RPDシリーズ(ITO/AlN))

反応性プラズマ方式

膜 性 能:高性能なLED機能成膜

主な用途:LED照明、LED光源

光学膜用スパッタ成膜装置

(NSC-15)

スパッタリング方式

膜 性 能:反射防止膜、IRカットフィルタ、帯域フィルタ

主な用途:スマートフォン、タッチパネル(ハード反射防止膜)、筐体(カラー加飾膜)、カメラモジュール(ハード反射防止膜、IRカットフィルタ)、生体認証(N-IRフィルタ)

半導体光学膜用スパッタ

成膜装置

(OWLS-1800)

スパッタリング方式

膜 性 能:反射防止膜、IRカットフィルタ、帯域フィルタ

主な用途:半導体ウェハー、スマートフォン、カメラモジュール(ハード反射防止膜、IRカットフィルタ)、生体認証(N-IRフィルタ)

プラズマ原子層堆積装置

(ALDER)

原子層堆積(ALD)

方式

膜 性 能:反射防止膜、保護膜

主な用途:スマートフォンカメラモジュール(反射防止膜)、リチウムイオン電池、ミニLED、マイクロLED

超多層薄膜形成装置

(SPOC-1100T)

イオンビームアシスト蒸着方式

膜 性 能:狭帯域フィルタ

主な用途:光通信用機器

 

 

(用語集)

1.IR(Infrared)カットフィルタとは、デジタル画像の特徴である赤外(赤色発生)部分をカットし、より人間の目と同じ色彩を映し出すために必要な光学フィルタです。

2.帯域フィルタとは、特定の波長の光だけを透過又は反射させるフィルタです。IRカットフィルタも帯域フィルタに該当します。

3.AR(Anti-Reflection: 反射防止)コーティングとは、ガラス表面からの反射を低減させるコーティングのことです。透明なガラスとはいえ、光を照射すると約4%の光がガラス表面で反射します。光が入る表面、抜けていく裏面とそれぞれ約4%ずつ反射するため、ガラスを透過する光は約92%まで下がってしまいます。この光の減衰を減らすために、高屈折率薄膜と低屈折率薄膜を交互に重ねたコーティングを施しています。

4.N‐IR(Near-Infrared)フィルタとは、近赤外光を透過するフィルタです。

5.ITO(Indium Tin Oxide)膜とは、酸化インジウムスズを材料とした透明かつ導電性を有する膜です。

6.DBR膜とは、Distributed Bragg Reflectorのことであり、ある特定波長の光を効率良く反射するよう、一定の周期で屈折率が変化するような構造を持った反射膜をいいます。

7.TCO膜とは、Transparent Conductive Oxideのことであり、透明かつ導電性を有する膜をいいます。

8.原子層堆積方式とは、真空を応用した成膜技術であり、原子の性質である自己制御性を利用して、一層ずつ原子を堆積させる成膜方法をいいます。

 

 

[事業系統図]

事業系統図は以下のとおりであります。

 


 

(1) 仕入

オプトラン及び製造子会社は国内外の仕入先より部品・原材料を仕入れております。重要部品はオプトランが国内仕入先より仕入を行い、製造子会社へ供給しております。

 

(2) 生産

オプトランは国内外の顧客から受注し、製造子会社において生産しております。

 

(3) 販売

オプトランは製造子会社で生産した成膜装置を仕入れ、国内外の顧客に販売及び保守サービスを提供しております。一部成膜装置については、製造子会社及び販売子会社で販売し、製造子会社で保守サービスを提供しております。

持分法適用会社において、製品・部品販売、薄膜加工サービスを提供しております。

 


有価証券報告書(2023年12月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてオプトラングループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針・経営環境

 オプトラン最終製品市場環境は、生成AI革命により、光学、半導体光学融合、電子デバイスの全事業を通じて、成膜需要拡大が期待されます。光学領域では、スマートフォン上位機種の生成AI機能搭載、カメラの複眼化・大判化による高機能化は続くと見込んでおります。半導体光学融合領域では、オプトラン創業期からの技術である光通信機器への成膜技術を応用した光電融合デバイスへの成膜、スマートグラスやヘッドマウントディスプレイの空間コンピュータへのセンサ・カメラ・ディスプレイへの成膜需要及び市場拡大を見込んでおります。電子デバイス領域では、パワー半導体や全固体電池等のグリーンエネルギー関連分野やBAW/SAW/RFフィルタの通信デバイス関連の成膜需要及び市場規模拡大を見込んでおります。

 このように市場は、光学から半導体光学融合・電子デバイスへと事業領域が拡大していることから、オプトラン製品群の構成を見直し、より市場・顧客ニーズを的確にとらえた事業運営を行うため、光学・半導体光学融合・電子デバイスの3つの領域をコア事業と位置づけます。今後、より市場規模拡大が見込める半導体光学融合及び電子デバイスを、光学に次ぐ事業成長の柱にする方針です。

 中期経営目標として、営業利益率20%超、ROE(自己資本利益率)10%超と定め、さらなる収益拡大・高効率経営を目指します。キャッシュ・アロケーションは、将来の企業価値の創出に向けた成長・戦略投資に優先的に配分し、必要な運転資金を確保したうえで、継続的・安定的に株主還元を実施いたします。

 これらの取り組みを通じ、さらなる成長機会の獲得や顧客価値を創造し、市場環境を勝ち抜く経営基盤の拡充を目指します。

 

(2) 対処すべき課題

 上記、経営方針・経営環境を踏まえ、オプトランが認識している課題は以下のとおりであります。

 

① 事業領域別グローバル事業運営体制構築

競争激化するグローバル市場において持続的成長を実現するためには、顧客起点で、本社と各拠点がより一体となって製品・ソリューションを提供していく体制が必要です。従来の地域・拠点を中心とした事業運営から、市場動向・オプトラン製品群にあった事業運営を行うため、光学・半導体光学融合・電子デバイスの3つのコア事業領域に対し、各地域・拠点と各事業領域に属する研究開発・生産・販売・管理の各機能を相互横断的に組織することで、事業領域ごとに権限と責任を明確にしたグローバル運営体制を構築します。事業領域別グローバル運営体制構築により、さらなる成長機会の獲得や顧客価値を創造し、市場競争を勝ち抜く経営基盤の拡充を図ります。

また、中長期的な成長に資する人財への投資を積極的に行い、グローバルで多様な人財採用・育成やエンゲージメントを重視した経営に取り組み、持続的成長を実現する企業を目指します。

 

② 持続可能なサプライチェーン構築及び成長・戦略投資

異常気象による自然災害や地政学リスクが高まっております。オプトラングループ事業は中華圏市場への依存度が高く、不測の自体が発生した際にサプライチェーンが寸断される可能性があることから、持続可能なサプライチェーン構築が急務であります。

オプトラングループは、日本において埼玉県鶴ヶ島市に本社を移転し、グローバル研究開発・生産活動の統括機能を拡充するとともに、新たな研究開発・生産拠点としてベトナムハノイ近郊にOptorun Vina Company Limitedを新設し、東南アジア市場での橋頭保を築くことによってグローバルサプライチェーンのリスク分散を図ります。

中国においては、光馳科技(上海)有限公司の設備投資や光馳半導体技術(上海)有限公司の工場稼働開始に伴い、両拠点における「地産地消」体制を確立し、研究開発強化やさらなるコスト削減・生産効率向上・品質管理を徹底いたします。

また、中長期的な事業成長を目指すため、研究開発支出を通じて成膜技術・ノウハウを進化させるとともに、自社に無い技術の獲得に向けて、他社と技術・事業提携等の連携やM&Aを通じた成長・戦略投資を実施し、事業規模拡大を目指します。また、産学連携による新技術開発及び新事業の創出に取り組み、より一層の企業価値向上を図ります。

 

 

③ 資本コストや株価を意識した経営の実現

オプトランは資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、中期経営計画の経営目標として、営業利益率20%超およびROE(自己資本利益率)10%超を掲げております。株主価値の向上に向けて、持続的な成長を見据え、資本コストを意識した積極的な研究開発、設備投資、M&Aを含む戦略事業提携を推進すると同時に、株主還元としては、安定配当を実施し、機動的な自己株式取得を検討してまいります。

 

④ サステナブル経営の推進

持続可能な社会の実現と企業の社会的価値向上を目指し、SDGs・ESGへの取り組みを重視したサステナブル経営を推進いたします。

環境・社会においては、昨年、TCFDへの賛同を表明し、CO2排出に関する情報開示を開始しております他、環境負荷を低減する製品開発や地域貢献活動に積極的に取り組み、環境社会に配慮した企業を目指します。また、人的資本に関わる開示も進めております。

ガバナンスにおいては、経営の透明性・公正性を高め、コーポレート・ガバナンスの充実を図るとともに、ステークホルダーと積極的な対話を行い、持続的成長に向けた強固なガバナンスを目指します。

 

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財務状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。あわせて、必ずしもそのようなリスクに該当しない事項についても、投資者の判断にとって重要であるとオプトラングループが考える事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、本項の記載内容はオプトラン株式の投資に関する全てのリスクを網羅しているものではありません。

 オプトラングループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針でありますが、オプトラン株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容もあわせて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてオプトラングループが判断したものであります。

 

1.事業環境に由来するリスク

  (1) 顧客ニーズへの対応について

  顧客の光学薄膜装置に対する要求は益々多様化しています。オプトラングループが、顧客の要請に応えられなかったり、顧客と共同で製品設計及び開発を行う場合、オプトラングループによる多大な経営資源を投入しても顧客の要求水準に見合った製品を開発できないか、適切なタイミングで効率的に顧客の要請に応えることができない可能性があります。その結果、オプトラングループの市場占有率が低下し、オプトラングループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (2) 顧客の設備投資の変動について

オプトラングループの光学薄膜装置の主要な用途は、従来、スマートフォンが大きな比率を占めておりましたが、新たな市場拡大の流れが加速しております。監視カメラ・IoT(自動車・半導体光学融合・生体認証・AR/VR・光通信)・AI・LED等、様々な分野で光学薄膜機能の応用が進んでおります。特にALD装置がグループ製品ラインナップに加わり、半導体光学融合の分野での市場機会はますます拡がりを見せています。このような状況で、各分野の最終製品のライフサイクルは短期化の傾向を強めており、顧客の設備投資の動向も短期で変動する傾向があります。光学薄膜装置に対する顧客の需要が、オプトランの想定よりも急激な増減を起こした場合、急激な需要増に対応し切れずに受注機会を逸したり、急激な需要減により受注獲得が困難になるあるいは受注のキャンセルが生じる可能性があり、オプトラングループの事業展開、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」記載の経営方針、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (3) 新型装置の販売について

    ALD装置、新型スパッタ装置等の新たに開発された装置が今後のオプトラングループの売上高及び利益の中で比率を高

めるものと見込んでおり、見込みどおり新たに開発された装置が販売出来ない場合、業績見込みが達成できず、オプトラングループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (4) 販売代金の決済条件について

  オプトラングループの標準的な決済条件は受注時及び出荷時に販売代金の一部を回収する条件としておりますが、顧客によっては検収後に販売代金の全額を回収する条件となることもあります。従って、当該取引が増加した場合、オプトラングループの必要運転資金が増加し、資金繰りに影響した場合、オプトラングループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (5) 原材料の仕入価格の影響について

  光学薄膜装置は部品数約2,000にも及ぶ部品組み立てが必要な製品です。さらに高い性能を発揮するために、部品を外部部品メーカーに特注する場合も多くあります。また装置性能を試験するために二酸化ケイ素等の高価な化合材料を蒸着に使用しております。従って、これら部品、化合材料の価格推移が装置原価に大きく影響します。

  他方で原材料価格は上昇傾向にあります。とりわけ真空部品メーカーは限られており、装置メーカーや類似する部品ニーズのある半導体メーカーが集中して部品を発注する場合、部品メーカーの売り手市場となり、価格高騰の原因となる可能性があります。オプトラングループは極力計画的な部品発注を行うとともに、協力部品メーカーとの関係強化、新たな部品メーカーの発掘、育成に努力しております。しかしながら、さらに市場が拡大し、各メーカーによる装置生産が増大した場合、一層の部品価格上昇を招き、オプトラングループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

  (6) 国際情勢の影響について

  オプトラングループは今後の業績伸展には海外での事業展開が不可欠と考えております。このため、東アジアを生産、販売の拠点として、2000年12月に光馳科技(上海)有限公司、2013年9月に光馳科技股份有限公司(台湾)、2021年9月に光馳半導体技術(上海)有限公司をそれぞれ設立し、2020年9月にAfly solution Oyを連結子会社化いたしました。また、2023年7月には、部品加工・販売設計顧客支援等の拠点として、Optorun Vina Company Limitedを設立いたしました。さらに、中国、台湾、韓国の企業と販売代理店契約を締結しております。

  このようなオプトラングループの海外展開は業績伸展に不可欠と考えておりますが、昨今の国際情勢は、各国の国情を敏感に反映した複雑な状況になっており、政治的な背景が各国経済に影響を与える可能性があります。何らかの関連法規制の変更、紛争等が発生した場合、オプトラングループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。オプトランの部品の一部は欧州製であり、2022年2月下旬に開始されたロシアによるウクライナ侵攻は、オプトランの部品調達計画に影響を与える可能性があります。

 

  (7) 特定の地域情勢の影響について

 オプトラングループの連結売上高は、中国向けが多くを占めております。オプトランの顧客となる光学部品メーカー及び最終製品メーカーの多くが製造拠点を中国に集中していることに伴い、オプトラン製品の納入先も顧客の製造拠点である中国となるケースが多いためです。また、オプトラングループは、生産活動を主として光馳科技(上海)有限公司及び光馳半導体技術(上海)有限公司において行っております。オプトランにとって中国は重要な事業展開地域であり、今後中国の経済、政治、法律、社会情勢等に何らかの変化があった場合、オプトラングループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (8) 外国為替相場の変動について

  オプトラングループは円建て売上の他に、大手スマートフォンメーカーや大手光学部品メーカー等を中心に米ドル建て取引が多くあります。また、オプトラングループの仕入や賃金の支払の多くは人民元建てで行われております。今後外貨建てによる売上がさらに増えた場合、もしくは外貨建てによる費用支払いが増えた場合、外国為替相場の変動がオプトラングループの業績に大きく影響を与える可能性があります。オプトラングループは、外貨ポジションの調整や為替予約等を用いて変動リスクを最小化するよう努めておりますが、オプトラングループの想定を超える外国為替相場の変動があった場合等には、オプトラングループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (9) 法的規制について

 オプトラングループ製品に使われる部品の一部は、安全保障貿易管理制度の下での規制の対象となりうるものです。オプトラングループでは、取引先の事業や信用に関する調査を実施しており、上記規制の対象企業の情報を当局からも入手し、関連する省庁への届出や連携を適宜行うことで、上記規制に抵触しないよう細心の注意を払っております。しかしながら、上記規制が変更された場合や、万が一に意図せず上記規制に抵触してしまった場合、そのための対応費用が生じる可能性があり、オプトラングループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (10) 環境法規制について

 オプトラングループは、環境理念及び行動指針を定め、環境問題に積極的に取り組んでおります。しかしながら、天災、人為的なミス等により環境汚染等に至るリスクが発生した場合や、関係法令の改正等により新たな設備投資等の必要性が生じた場合には、コストの増加を招き、オプトラングループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

2.事業内容に由来するリスク

  (1) 売上計上について

  オプトラングループの製品は受注生産を行っております。個別装置により仕様は様々であり、生産ラインでの装置完成後、工場内検収を行い、完了した装置について、出荷、顧客工場での据付、再検収を行います。このプロセスが終了した時点で、検収書を顧客より受領し、納品が完了いたします。場合によってはこのプロセスで顧客からの性能に関する追加的な要望や検収までに装置の使用方法を納入先の従業員に教育することが求められる等のオプトラングループではコントロールしがたい追加的なプロセスに時間を要し、最終の検収期間が遅れる可能性があります。オプトラングループは、売上を顧客による製品検収後に計上するため、上記のような理由により、製品の納入又は検収が当初予定の時期よりも遅れた場合には、売上計上が遅れることになり、オプトラングループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (2) 特定顧客への依存について

  オプトラングループは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ④ 生産、受注及び販売の実績(ハ)販売実績」に記載のとおり、特定顧客への依存度が比較的高い状況にあります。オプトラングループは、新規事業や新規得意先の開拓により特定の得意先に依存しない収益体制を構築しつつあります。しかしながら何らかの理由により特定顧客との関係に変化が生じた場合や、既に受注した案件についてキャンセルが生じた場合、オプトラングループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (3) 特定技術への依存について

  オプトラングループの主要製品はイオンビームアシスト蒸着方式(IAD)、スパッタリング方式による成膜装置でしたが、これに加えALD技術や3D成膜技術等による新型装置が装置ラインアップに加わってきており、コスト、時間、品質を総合的に勘案して、最良の方式を顧客に提案しております。ただし、技術開発の方法や顧客の要求内容によっては、他社がオプトラングループの用いる成膜方法より優れた方法を提供できる可能性があります。オプトラングループとしましては、既存製品についてより競争力を持たせるために改良開発を加速化するとともに、他の技術を用いた成膜方法にも注目し、研究開発を展開するようにしております。しかしながら、加工対象物である最終製品に使われる光学部品の形状、材質が今後大きく変化したり、格段の技術的進歩がありオプトラングループの技術が陳腐化した場合には、オプトラングループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (4) 専門性の高い技術力に見合う人材の確保について

  オプトラングループが事業拡大を進めていくためには、物理学、電気工学等の専門スキルの高い優秀な人材を確保することが重要であると考えており、そのために、オプトラン費用負担による社員研修の実施・株式報酬の付与等のフリンジベネフィットの充実や、大学の人材育成プログラムへの寄付・インターンシップ生の受け入れ等の各種施策を行っております。しかしながら、これらの人材の獲得競争は激しく、業務上必要とされる知識及び経験を備えた人材を確保することができない可能性があります。

  オプトラングループでは、優秀な人材の採用については最重要課題として積極的に取り組んでおりますが、優秀な人材を十分かつ適時に確保できない場合や社内の有能な人材が流出する場合には、オプトラングループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (5) 特許・知的財産権の制約について

  オプトラングループは、国内外において特許を保有し、また、特許管理委員会を設置し、積極的に新規権利獲得や取得権利の保護に努めています。しかしながら、特許の登録を受けられるとは限らず、また特許を獲得しても将来において知的財産権を充分に保護できない可能性もあります。さらに製品等の開発、製造、使用及び販売、その他事業活動によって、第三者の特許・知的財産権、その他の権利を侵害しないよう、あらかじめ調査を行い、かつ継続的に他社特許出願・許諾状況をモニターしておりますが、第三者の特許・知的財産権を侵害し紛争となる可能性は否定できません。これらの知的財産に関する問題が発生した場合、オプトラングループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (6) 生産拠点の集中について

  オプトラングループは主として光馳科技(上海)有限公司、光馳科技股份有限公司(台湾)及び光馳半導体技術(上海)有限公司で生産を行っております。複数拠点での生産により、生産コスト、部品品質の両面で最善の成果を上げることが出来ると考えておりますが、今後、中国・台湾における雇用環境の変化により、外注も含めた人員確保や育成が計画通りに進まなかった場合や、労働条件に係る諸規制に変更が生じた場合、現地での労働争議の発生、自然災害、ウイルス等の感染症の流行、政治的状況の変化による生産への制約等の外的要因が生じた場合、オプトラングループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (7) 光学薄膜装置の開発及び製造に関するリスクについて

 光学薄膜装置の設計及び製造過程は極めて複雑であり、顧客の規格に合わない製品や、欠陥を含む製品又は欠陥を含むと顧客が認識する製品、あるいは顧客が対象とするエンドユーザーの規格に適合しない製品が製造される可能性があります。オプトラングループでは品質管理部門の強化により、常時綿密な品質チェックを行う体制を確保するとともに、外部業者からの部品入手時の受け入れ品質検査、装置生産時の工場品質管理及び装置出荷時の最終品質チェックを十分に行っておりますが、これらの作業の対応には多額の費用(人件費や在庫の評価減を含む)を要することもあります。オプトラングループの製品の出荷後に、顧客の規格との不一致、不適合又は欠陥等の問題が生じた場合には、オプトラングループは、製品の交換又は顧客への補償にかかる債務を負うこととなる場合があるだけでなく、重要な顧客との関係や業界における評判が長期にわたって損なわれる可能性がある他、顧客や部品の仕入先である外部業者との間で訴訟が発生し、多額の訴訟対応費用が生じる可能性があります。これらはいずれも、オプトラングループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (8) 製造物責任について

 オプトラングループが提供する製品は、厳しい品質管理のもとに設計・製造されておりますが、オプトラングループ製品の使用により万一顧客に深刻な損失をもたらした場合には損失に対する責任を問われる可能性があります。さらに、これらの問題によるオプトラングループの企業イメージの低下は、オプトラングループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (9) 価格競争の激化について

  光学薄膜装置業界は日本国内メーカーに加え中国、ヨーロッパ等にメーカーが存在しており、激しい競争の状況にあります。オプトラングループは、高機能の成膜装置を提供し続けることを目指し、販売を拡大させていますが、今後の技術開発競争及び価格競争等により競争がさらに激化した場合には、オプトラングループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (10)新規事業について

 オプトラングループは事業拡大のためにM&Aや出資により新規事業への展開を行う可能性がありますが、新規事業が安定して収益を生み出すまでには一定の時間を要することが予想されます。このためオプトラングループ全体の利益率を低下させる可能性があります。また、これらの事業が必ずしもオプトラングループの計画どおりに推移する保証はなく、その場合にはオプトラングループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3.その他のリスク

    災害・感染症に関するリスク

 オプトラングループでは、地震、台風等の自然災害及びウイルス等の感染症の流行による操業停止をせざるを得ない様な事態の発生に備え、リスク分散を実施し従業員の安全確保、災害及び感染症の未然防止、早期復旧、取引先との連携等を実施しております。しかしながら、予想を超える規模の被災により建物や設備の倒壊・破損や感染症などによる生産の中断等が生じた場合、顧客への製品供給が遅れること等により、オプトラングループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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