ナブテスコグループは、ナブテスコ、子会社64社、関連会社6社で構成され、主な事業はコンポーネントソリューション事業、トランスポートソリューション事業、アクセシビリティソリューション事業に分かれ、その事業内容と各事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は以下のとおりです。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分です。
(1) 事業内容
(2) ナブテスコ、子会社及び関連会社のセグメントとの関連
2024年12月31日現在
※1 連結子会社
※2 持分法適用関連会社
(注) 連結子会社及び持分法適用関連会社の異動状況
(連結子会社)
減少:2社
Gilgen Door Systems France S.a.r.l.は、Copas Systèmes SASを存続会社として吸収合併されました。Gilgen Door Systems Scandinavia ABを清算しました。
(持分法適用関連会社)
減少:2社
大力鉄工㈱の一部株式を譲渡、及びMinda Nabtesco Automotive Private Limitedの株式の全株式を譲渡した結果、持分法適用関連会社より除外しました。
(3) 事業系統図
(子会社) (関連会社)
ナブテスコグループは、「独創的なモーションコントロール技術で、移動・生活空間に安全・安心・快適を提供」することを企業理念とし、その実現に向け、企業理念を体現する姿勢やマインドを「私たちが大切にすること」として明文化した「ナブテスコ ウェイ」を掲げています。2030年のありたい姿である「長期ビジョン」、長期ビジョン実現に向け取り組むべき課題を示す「経営マテリアリティ」、及びその実行策である「中期経営計画」からなる長期的な価値創造ストーリーを推進しています。これにより、イノベーションを創出し、長期的に経済価値、環境価値・社会価値を向上させることで、社会とナブテスコグループ双方の持続的成長を目指す経営を追求しています。
<ナブテスコの価値創造ストーリー>
(1) ナブテスコ ウェイ
ナブテスコグループでは、2012年に企業理念及び行動指針を表す「ナブテスコ ウェイ」を策定し、グループ内での浸透活動を行いながら、企業理念の実践に取り組んできました。
2023年には、昨今のさまざまな外部・内部環境の変化を踏まえ、世界中の多様な人材が理解・共感し、さらに意欲的に行動していくことを意図して「ナブテスコ ウェイ」を改定しました。新しい『ナブテスコ ウェイ』は、「企業理念」はそのままに、「ナブテスコの約束」と「行動指針」について、次世代へ引き継ぎたい要素を整理し、挑戦する企業としての新たな視点を組み入れ、「私たちが大切にすること」を6項目に集約しています。“人と地球の視点”で顧客・社会のニーズと課題を捉え、“オープン・フェア・オネスト”の精神で、“好奇心と探求心”を大切に“挑戦を楽しみ”ながら、“多様性を共創力”とし、自律的な“個の成長”を促進することで、期待を超える満足を社会にお届けすることを目指していきます。
(2) 長期ビジョン
ナブテスコグループは、2030年に向けてグループの成長・発展の実現に向けた指針として長期ビジョン「未来の“欲しい”に挑戦し続けるイノベーションリーダー」を設定し、「2030年のありたい姿」を目指しています。
長期ビジョンの達成に向けて、2030年までの長期ビジョンのコンセプトを下図のとおり設定しています。これまで培ってきた「ナブテスコらしさ」を基盤とし、「技術」「グローバル化」「社会貢献」に注力しながら事業を推進することで、市場の新価値を創造し、顧客の一歩先を行くイノベーションリーダーとなることを目指していきます。
(3) 経営マテリアリティ
ナブテスコグループでは、「長期ビジョン実現に向けた長期的な課題」として経営マテリアリティを特定しています。経営マテリアリティは3つの柱から成り立ち、財務・非財務両面での取り組みを進めることにより、経済価値と環境価値・社会価値の両立を長期的な視点で図ります。社会の変化や社内での課題認識の変化に合わせて機動的に見直しながら、アクションを着実に積み重ねていくことで、経営基盤を一層強化し、企業価値の向上を追求してまいります。
(4) 中期経営計画
ナブテスコグループは、経営マテリアリティの実行策として、2022年度を初年度とする3カ年の中期経営計画「挑戦の中期」を策定しています。
① 中期経営計画の目標
ナブテスコグループは2022年度から2024年度の中期経営計画の目標を、以下のとおり設定しました。
(注) 上記CO₂排出削減量のうち2023年度の数値については提出日時点の集計値に基づいたものです。
② 中長期的な会社の経営戦略
2030年をゴールとする長期ビジョンの目指す姿である「未来の “欲しい” に挑戦し続けるイノベーションリーダー」の実現に向け、経営マテリアリティの実行策として、本中期経営計画では、「変革への挑戦」「創造への挑戦」「世界への挑戦」の3つの挑戦を推進します。
「変革への挑戦」
■チャレンジを楽しむ企業風土へ
~失敗を許容する価値観で行動する企業への変革~
・“自分を変える” 現在の行動指針を再定義します。
・“会社を変える” イノベーション制度を導入します。
■“新しいモーションコントロール”へ
~DX/電動化/システム化による新しい価値を創出・提供~
・電動化/システムインテグレーションで、新しい“モノ”を創出します。
・IoT/データを活用したソリューションによる新しい“コト”を提供します。
・自動化とDXによる高効率と地球にやさしいものづくりを実現します。
「創造への挑戦」
■創造的思考とアクションへ
~外部とのコラボレーションを推進し、新ビジネスモデルを創造・構築~
・コア価値を活かしたオープンイノベーションを推進します。
・CVC/M&Aを活用した新ビジネスを創出します。
・セグメント間のコラボレーションを加速し、新領域へ展開していきます。
「世界への挑戦」
■世界のナブテスコをつなぐ
~グローバル経営体制の再構築~
・海外統括拠点を強化していきます。(マーケティング/R&D/MRO/シェアドサービス)
・グローバル人事制度を導入し、経営の現地リーダーを確保・育成します。
・未進出地域のマーケティングを強化します。
・グローバルサプライチェーンの再構築を行います。
(注) 本有価証券報告書における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手している情報に基づきナブテスコが判断したものであり、実際の業績等は、「3 事業等のリスク」に挙げた事項等により、異なる結果となる可能性があります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりです。このようなリスクが顕在化した場合には、ナブテスコグループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。なお、将来に関する事項は当連結会計年度末現在においてナブテスコグループが判断したものです。
(1) 経済、市場の動向に関するリスク
ナブテスコグループの事業は、国内外の自動車、建設機械、鉄道、建築、産業機械等の各産業分野に直接的又は間接的に関わっています。これら産業の景気変動及び設備投資動向等により、ナブテスコグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 海外事業展開に関するリスク
ナブテスコグループは、成長性・収益性の追求のため、アジア、北米、欧州を中心に積極的な事業展開を図っています。このため、各国の経済・市場の動向に関するリスクだけでなく、テロ、戦争その他の要因による社会的混乱の発生、政治的変動や予期できない法律、規制等の改正が行われる場合があり、各種製品の市場が影響を受け、その結果、ナブテスコグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 大規模災害に関するリスク
ナブテスコグループは、地震、風水害、パンデミック等各種災害及びテロ、戦争その他の要因による社会的混乱に対して、発生時の損失を最小限に抑えるため、事業継続計画の策定、人的危機事態対応規程の制定、緊急連絡体制の整備や訓練の実施等を進めています。しかし、このような災害による人的・物的被害の発生や資材調達の停滞及び物流網の寸断により、ナブテスコグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、これらによる損害が損害保険等で十分にカバーされるという保証はありません。
(4) 為替相場の変動に関するリスク
ナブテスコグループの海外売上高は、年々高まっています。原材料の海外からの輸入もあり、外貨建て取引に関しては為替予約によるリスクヘッジを行っていますが、ナブテスコグループの業績及び財務状況は為替変動による影響を受けています。また、在外子会社の業績及び財務状況についても、円換算にあたり為替変動による影響を受けています。
(5) 調達に関するリスク
ナブテスコグループは、原材料、構成部品等の複数購買を推進することにより安定的な調達を図っていますが、部材価格の高騰や一部の部品について供給が滞り代替の調達先が確保できない場合には、製品の利益率の悪化や機会損失の発生により、ナブテスコグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 製品品質に関するリスク
ナブテスコグループは、各種製品について、欠陥が発生しないように万全な品質管理基準のもとに製造しています。しかしながら、万一リコールや製造物責任につながるような重大な欠陥が発生した場合には、多額のコストの発生につながり、ナブテスコグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 競合に関するリスク
ナブテスコグループは、国内外において高い市場占有率を誇る製品を多数保有しており、顧客のニーズを捉えたコスト競争力のある差別化製品の開発に取り組んでいます。しかしながら、新製品開発の遅れ又は他社が画期的な新製品を開発する等により、各種製品の市場占有率が低下した場合、ナブテスコグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 情報セキュリティに関するリスク
ナブテスコグループは、事業活動を通して、お客様や取引先の個人情報及び機密情報を入手することがあり、また、営業上・技術上の機密情報を保有しています。ナブテスコグループでは、これらの情報に関する管理体制の強化と社員教育を展開し、情報システムのハード面・ソフト面を含めた適切なセキュリティ対策を講じています。しかしながら、予想を超えるサイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウイルス侵入等により、万一これらの情報が流出した場合や重要データの破壊、改ざん、システム停止等が生じた場合には、ナブテスコグループの信用低下により業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 知的財産に関するリスク
ナブテスコグループは、特許を含む知的財産権により自社技術の保護を図り、これら知的財産権を厳しく管理するとともに、第三者の知的財産権を侵害することのないよう細心の注意を払っています。しかしながら、第三者がナブテスコグループの知的財産権を侵害した場合、又はナブテスコグループが第三者から知的財産権の侵害を主張された場合には、ナブテスコグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 法令・規制に関するリスク
ナブテスコグループは、世界各地域において事業活動を展開しており、各地域の法令、規制の適用を受けます。ナブテスコグループは、事業活動に関連する法令・規制の遵守の徹底はもとより、より高い基準の倫理規範を制定し、コンプライアンス教育の実施、内部通報窓口の整備・運用を通じて、コンプライアンス体制の強化を図っています。しかしながら、これらの対策を講じても、個人的な不正行為等を含めコンプライアンスに関するリスクを完全に回避することは出来ず、重大な法令違反等を起こした場合には、ナブテスコグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 環境に関するリスク
ナブテスコグループは、事業活動による地球環境への影響を常に認識し、商品の企画・開発・設計にあたっては、エネルギー効率、省資源、有害物質の削減、リサイクル性の向上に努め、商品の生産・販売・物流・サービスにおいては、環境先進技術を積極的に採用し、また工夫することにより、CO₂排出量の削減、資源の有効利用、ゼロ・エミッションへの挑戦等環境負荷の低減に努めています。しかしながら、ナブテスコグループの事業活動により環境汚染が生じた場合には、汚染除去費用や損害賠償費用等の発生及び信用の低下により業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 企業買収等に関するリスク
ナブテスコグループは、企業買収を通じて、国内外における製品の生産、販売・サービス体制の拡充や技術基盤の強化を図っています。企業買収の検討段階では、対象企業のデューデリジェンスを行い、買収後の対象企業の運営について検証を行っています。しかしながら、企業買収当初に期待した効果が買収後に得られない場合、ナブテスコグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(13) 固定資産の減損に関するリスク
ナブテスコグループは、有形固定資産、のれん及び無形資産等の固定資産を保有しています。経営環境や事業の状況の著しい変化等により収益性が低下し、十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合は、対象資産に対する減損損失の計上により、ナブテスコグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 人材の確保に関するリスク
ナブテスコグループは、製造・開発・販売、その他専門分野に携わる優秀な人材を幅広く採用・育成することで、グローバルな事業活動の推進と競争力の維持向上を図っています。しかしながら、人材の獲得競争の激化や社員の退職等によって十分な人材の確保及び育成ができなかった場合、競争力の低下につながり、ナブテスコグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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