技研製作所(6289)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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技研製作所(6289)の株価チャート 技研製作所(6289)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

 2025年8月31日現在の技研製作所グループ(技研製作所および技研製作所の関係会社)は、株式会社技研製作所(技研製作所)、連結子会社4社、非連結子会社4社および関連会社1社により構成されており、無振動・無騒音で環境負荷を極小に抑えた圧入工法の優位性を最大限に活かした機械と新工法の開発を行い、国内外で公害対処企業として事業活動を行っております。技研製作所グループの目指すところは、国民の視点に立った建設工事のあるべき姿を実現させることであり、この基準を環境性・安全性・急速性・経済性・文化性の5つの要素に集約して「建設の五大原則」として定め、技研製作所グループの機械・工法開発の絶対条件としております。

 技研製作所グループのセグメントとその主たる内容は次のとおりであります。

 なお、次の2事業は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。

(1)建設機械事業

 技研製作所は、各種の油圧式杭圧入引抜機(サイレントパイラー)および周辺機械を開発・製造・販売・レンタルするとともに、それに附帯する保守サービスを行い、無公害圧入工法の普及拡大に努めております。そのほか海外子会社のGiken Europe B.V.、Giken Seisakusho Asia Pte., Ltd.、Giken America Corporationにおいても機械販売と保守サービスを行っております。

(2)圧入工事事業

 技研製作所は、圧入技術から生まれる新工法を次々と開発し、その普及と市場拡大に努めるとともに、圧入というコア技術を発展させ、「地上に文化を、地下に機能を」というコンセプトで機械式駐車場「エコパーク」と機械式駐輪場「エコサイクル」を受注し工事を行っております。

国内子会社の株式会社技研施工および海外子会社は、技研製作所製の最新鋭のサイレントパイラーおよび周辺機械を用いて、長年培ってきた高い技術力と豊富な実績をもとに、圧入工事を行っております。また同時に、様々な工事現場で得た稼動データや改良事項をメーカーである技研製作所にフィードバックし、圧入機だけでなく、そのシステム化などさらなる進化に貢献しており、グループの事業に有効な相乗効果をもたらしております。

 非連結子会社のシーアイテック株式会社は、土木、建築分野での応力・変位等の挙動計測を中心とした計測業務を主な業務としており、光学センサーを用いた計測技術、コンピュータ制御による高精度な3次元計測など多方面にわたり多くの実績を有しております。

 非連結子会社の株式会社エムアンドエムは、土木工事に関する経営コンサルタント業を通じて、サイレントパイラーの普及拡大と基礎工事における圧入工法の普及拡大に貢献することを事業目的としておりますが、現在事業活動は行っておりません。

 非連結子会社の株式会社ジーアンドビーは、建設機械の新しい開発・設計方法を追求することを事業目的としておりますが、現在事業活動は行っておりません。

 非連結子会社の株式会社高知技研コンサルタントは、土木建築工事の監督やソフトウェアの開発で圧入工法の普及に貢献することを事業目的としておりますが、現在事業活動は行っておりません。

 関連会社のG-Kracht B.V.は、オランダ・アムステルダム市の環状運河地域における護岸改修にかかる新技術開発プロジェクトの推進を事業目的としております。同社については、持分法を適用しておりません。

 

[事業系統図]

 以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

 


有価証券報告書(2024年8月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、提出日現在において技研製作所グループが判断したものであります。

(1)会社経営の基本方針

技研製作所グループは、以下のとおり経営理念および経営方針を定め、実践しております。

①経営理念

技研製作所は、設立以来、下記を経営理念としております。

【経営理念】

一. 我社は世の中の役に立つ独創的な「物」「方法」を創造し世の中に貢献する。

一. 我社は顧客の立場に立って「物」「方法」を創造し、より価値の高い物を、お客様に与え続ける。

一. 我社は正しい倫理の上に立ち、真面目な事業運営で永久繁栄を計る。

一. 我社に対し力を貸してくださっている方々に少しでも多くの利益をもたらし、共存共栄を計る。

一. 我社の社員は一丸となって努力し如何なる時代が来ようとも絶対につぶれる事のない強靭な体質を作り、事業の永久繁栄を計る。

一. 我社の社員はもっともっと人間性を高め社会的地位の向上を計ると共に財産の増強を計る。

②経営方針

技研製作所は、国民の視点に立った建設工事のあるべき姿として、「建設の五大原則」を掲げ、これを遵守する新しい建設業界への転換を図る「工法革命」を提唱し、実践しております。その中核をなす技術が「インプラント工法」であり、その普及・拡大により、世界の建設を変えることを経営方針として掲げております。

 

【経営方針】 インプラント工法で世界の建設を変える

 

「建設の五大原則」

≪いかなる工事も環境性、安全性、急速性、経済性、文化性の五つの要件を調和のとれた正五角形で実現しなくてはならない≫

環境性:工事は環境に優しく、無公害であること

安全性:工事は安全かつ快適で、工法自体が安全の原理に適合していること

急速性:工事は最短の時間で完了すること

経済性:工事は合理的で新奇性・発明性に富み、工費は安価であること

文化性:工事は高い文化性を有し、完成物は文化的で芸術性に溢れていること

 

(2)中期的な会社の経営戦略

 今後も多くの社会課題の解決策を創造・提供する開発型企業に特化し、発展していくために中期経営計画2027(2025年8月期-2027年8月期)を策定しました。中期経営計画2027では、独自のビジネスモデルを基本とし、新工法・新製品の開発と市場投入のスピードアップを進め、グローバルに圧入技術の提案と圧入工法の普及を進めていきます。

【基本戦略】

①海外市場への積極展開

②独創性・創造性に富む開発の強化

③国内市場の着実成長

④事業を支える基盤の強化と深化

【数値目標】

 中期経営計画2027の最終年である2027年8月期では、連結経営目標として、連結売上高36,000百万円、連結営業利益4,900百万円、ROE8.5%を定めています。

 

(3)経営環境および対処すべき課題

 技研製作所グループは中期経営計画2027を策定し、基本戦略として以下の課題に取り組んでおります。

①海外市場への積極展開

 世界の国々では日本と同様に気候変動に伴い激甚化する自然災害への対応、老朽化した社会インフラの再生・強化が喫緊の課題として注目されているほか、地域の発展のために、新しいインフラを必要としている国や地域があります。

 これまで技研製作所グループは独自のビジネスモデルに基づき、ビジネスの展開、海外事業パートナーへの技術提供、各国官公庁等への工法普及活動を推進してきました。その結果、圧入技術は世界40以上の国と地域に広がり、各地域での建設課題の解決に貢献してきました。

 今後、海外市場のうち、事業拠点がある地域は機械販売を中心とした取り組みから進化させ、現地企業と築いたパートナーシップをさらに強固にするユーザー向け総合支援サービスGTOSS(GIKENトータルサポートシステム)を導入しトータルサポートの取り組みを進め、パートナー企業とともに圧入工法普及に取り組むことで、圧入市場の拡大を加速します。その他の地域は、市場調査を進めながら、技研製作所グループの技術が必要とされる地域を選択し、ODA案件等に日本の質の高い技術として提案を行い、案件形成に積極的に取り組んでいきます。

 

②独創性・創造性に富む開発の強化

 建設市場では労働人口の減少や人件費の高騰が大きな課題となっており、省人化・生産性の向上に対応した工法・機械が強く求められています。また、地球温暖化や老朽化したインフラの再生・強化等の顕在化した社会的な建設課題に対して解決技術を提案するとともに、その他の多様な課題に対しても新しい技術を提案し続けるため、工法、機械の開発を強化しなければなりません。

 技研製作所グループではこれまで、「サイレントパイラー」の施工効率の向上を追求するため、地盤情報を推定し、圧入条件を自動的に最適化する「PPTシステム」の開発により、建設現場の大幅な生産性向上に取り組んできました。

 今後も、新しい建設を切り拓く「開発型企業」として、社会の変化に対応した「物」「方法」をより早く的確に、企画・開発し続けることができる体制を強化し、開発力をさらに向上させていきます。特に、DX(デジタル・トランスフォーメーション)を圧入技術、機械、技術提案に展開し、圧入工事の全自動化を実現するとともに、遠隔操作・自律施工を実現することで、国内のみならず、海外での効率的な施工や新たな技術支援を可能にし、人手不足の解消や生産性の向上・効率化といった課題に対処しながら新しい建設の構築に向けて取り組んでいきます。

 また、今後強く求められてくる、循環型で持続可能な社会の実現に資するインフラの持つ機能を重視した「機能構造物」を実現し社会に貢献していく取り組みを続けます。

 

③国内市場の着実成長

 国内でも大規模地震の多発や確実に発生する巨大地震への対応、気候変動による水害等の激甚化する自然災害への対応は、国土強靭化を進めていく上で喫緊の課題となっています。しかしながら、市場環境は建設資材価格の高止まりや、労務費の上昇、作業員の不足といった課題を抱えております。

 これまで技研製作所グループは、地震・水害等の災害復旧や高速道路等のインフラ更新など多くの実績を積み上げてきました。今後も、発注者・設計者に対し、企画段階からデータや実績など科学的な裏付けを持った圧入技術の優位性を軸にアプローチを強化することで、このような建設課題を解決する工事案件の創出を目指します。また、完成した構造物の品質を確保することや将来の維持管理に対応するため、杭の施工を高精度に管理できる「インプラントNAVI」や構造物の健全性を可視化する「神経構造物」の提案も進めます。

 さらに、顧客支援の充実やニーズに対応した工法・製品を市場に提供することで顧客の持つ課題の解決を図り、圧入業界の発展を進めていきます。

 

④事業を支える基盤の強化と深化

難易度の高い開発課題や工法の技術提案、経験のない未知の分野への取り組み等に果敢に挑戦する姿勢をさらに強化し、新たな経験の獲得やフィードバックの積み重ねによって、イノベーションを技研製作所グループの企業文化として定着させ、その活性化を図ります。

着実な利益確保に向けた企業体制へのシフトを目指し、データドリブンによる効率的かつ効果的な経営を実践するとともに、コスト削減や業務改善・拡大の活動を継続できる環境を整備します。これらの活動を通じ、技研製作所グループの事業が継続的に、かつ大きく成長するための、より強固で質の高い事業基盤を構築します。

このようなイノベーションの創出、生産性向上の推進、またそれらの実現に必要な人的資本への投資は欠かせません。今後の事業展開を見据え、経営戦略と事業戦略を連動させ、社員に必要なスキルの習得、知識や経験の多様性の拡充、人材ポートフォリオの充実等の人的資本投資を推進し、事業推進の基盤を強化していきます。


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において技研製作所グループが判断したものであります。

(1)技研製作所グループが属する市場環境について

 激甚化・頻発化する自然災害への備えとして、人命・財産・地域を守るとともに、経済への影響を最小化し、被災後の迅速な復旧・復興を実現する「国土強靭化」は、将来にわたって永続的・安定的に切れ目なく推進されていく取り組みです。社会インフラ等への投資は今後も継続し、その中で技研製作所グループの機械・工法は「強くてしなやかな国づくり」に貢献することを確信しています。

 しかしながら、国内外の建設市場の状況、特に公共投資の動向は技研製作所グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)海外事業について

 技研製作所グループは、欧州・アジア・米国などを中心に、海外事業を積極的に展開しております。また、各国個別の建設市場状況に影響を受けにくい普遍的要素に則った事業展開を行うべく、構造物の企画・計画から、施工、完成後の維持管理までをトータルパッケージで市場に提供する体制を整えております。

 しかしながら、異文化のもとでの商慣行の違い、為替レートの変動、各国の法制度や規制の変更さらには地政学リスクに起因するエネルギーや原材料価格の変動等は、技研製作所グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)自然災害・感染症等について

 重大な自然災害、感染症など深刻かつ広範囲にわたる社会的な悪影響が発生した場合においては、技研製作所グループおよびサプライチェーンや社会全体の混乱から、技研製作所グループの事業活動や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。技研製作所グループではリスクの顕在化に備え、事業継続計画の策定や訓練を実施しており、重大リスクが顕在化した際には、危機管理対策本部を設置の上、被害を最小限に抑えるための適切な措置をとります。

 

(4)製造環境について

 技研製作所の機械は、設計を自社で行い、製造は協力企業への外注で対応しており、納期管理や品質管理方法に対する基準の徹底、製造コストや需要の変動に応じた外注先の拡大等で生産体制の維持を図っております。また、デジタル技術でリソースを最適化し、最短納期で高付加価値の製品を提供するスマートファクトリーを推進しています。

 しかしながら、素材やエネルギーコストの変動、調達先および外注先の納期・コスト・品質等の取引条件の変動、外注先の経営状況の悪化や協力関係の解消が生じた場合には、技研製作所グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)法的規制等について

 技研製作所グループの事業においては、建設業法などの法的規制を受けております。その主要な許認可等は下記のとおりです。技研製作所グループでは現時点において、許認可等の取消または更新欠落の事由に該当する事実はありません。

 

株式会社技研製作所

株式会社技研施工

取得年月

2021年6月

2024年7月

2022年1月

許認可等の名称

特定建設業許可

一級建築士事務所

特定建設業許可

所管官庁等

国土交通大臣

高知県

国土交通大臣

許認可等の内容

国土交通大臣許可

(特-3)  第19752号

高知県知事登録

(第1309号)

国土交通大臣許可

(特-3)  第14570号

有効期限

2026年7月3日

(5年ごとの更新)

2029年7月17日

(5年ごとの更新)

2027年1月9日

(5年ごとの更新)

法令違反の要件および

主な許認可取消事由

不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反に該当した場合等

(建設業法第29条)

建築士事務所の開設者がその建築士事務所の業務に関し不正な行為をしたとき等

(建築士法第26条第2号)

不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反に該当した場合等

(建設業法第29条)

 

 

(6)環境規制について

 技研製作所グループの製品は環境に配慮した設計で排出ガス規制と騒音規制に適合しております。これらの規制に関する技研製作所グループの届出の内容は下記のとおりです。

 技研製作所グループでは、最新の排出ガス規制への適合に加えて、低騒音建設機械の指定、生分解性作動油の使用など、建設機械の環境対策に関して先駆的に取り組んでおります。今後も積極的に環境に配慮した製品開発を進めていきますが、社会的関心の高まりなどを背景とした規制強化が想定よりも早く進んだ場合、対応費用の発生等により、技研製作所グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

届出の名称

届出先

法律名

取消事由

低騒音建設機械の指定

(※)

国土交通省

低騒音型・低振動型建設機械の指定に関する規程

・不正の手段により型式指定を受けた場合

・指定機械が左記規程第2条第1項の騒音基準値又は第2項の振動基準値に適合しなくなった場合

・製造の中止、商号、機械名称の変更の届出を怠った場合

特定特殊自動車型式届出(※)

環境省

特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律

・基準に適合しなくなった場合

(当該特定特殊自動車の排気管から大気中に排出される排出ガスの光吸収係数が0.50m-1を超えないもの)

 (※)いずれも株式会社技研製作所が届出を行っております。なお、いずれも有効期限は規定されていません。

 

(7)情報、知財管理等について

 技研製作所グループは開発型企業として機械や工法の開発、新工法の提案を継続的に進めており、これらの実現の積み重ねは、発明やノウハウ等の知的財産を含む重要な技術情報や特殊な営業情報を保有することになります。それら技術情報や営業情報等の機密情報の管理については細心の注意を払い、関連情報の改ざん、漏洩、滅失、第三者の不正使用等の情報管理に関する事故が無いよう、社内規程やマニュアルの制定、ソフトウエアおよびITインフラのセキュリティ強化、役職員への周知および教育の実施など適切な措置を講じております。しかしながら、外部からの攻撃や従業員の過失等により関連情報の漏洩、滅失等の事故が起きた場合は、技研製作所グループの信用毀損や復旧費用が発生するなど、技研製作所グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)貸倒リスクについて

 技研製作所グループは与信管理を徹底し貸倒リスクを最小限に抑えるとともに、一定のルールに従い貸倒引当金を計上し経営成績に大きな影響を与えないよう対処しておりますが、顧客の経営状況が悪化し多額な貸倒引当金の追加計上が発生した場合、技研製作所グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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