ローツェグループは、ローツェ株式会社(ローツェ)、連結子会社14社(「関係会社の状況」参照)、非連結子会社1社及び関連会社1社により構成されており、事業は半導体関連装置及びFPD関連装置の開発、製造、販売を主とした事業活動を行っております。
ローツェグループは、半導体業界やFPD業界における無塵化対応搬送装置の開発・製造・販売を行う「半導体・FPD関連装置事業」と、ライフサイエンス関連装置の開発・製造・販売を行う「ライフサイエンス事業」を報告セグメントとしております。
各セグメントにおける主要品目、主要製品、及び開発・製造・販売を行う主要な会社は、以下のとおりであります。
また、ローツェグループの半導体・FPD関連装置事業における主要品目及び主要製品の概要は、次のとおりであります。
シリコンなどの素材で作られた円盤状に薄くスライスされたものを「ウエハ」といい、半導体は、このウエハ上にICチップを作り込んでいきます。現在のウエハは直径が300㎜や200㎜のものが一般的に使用されています。
半導体製造工程には、このウエハ上に処理を行う「前工程(ウエハ処理工程)」と、ウエハから個々のICチップに分割されてパッケージに組み込む「後工程」があります。ローツェの主力製品である「半導体関連装置」は、発塵(ゴミ)が歩留まりに大きく影響する「前工程」で使用される無塵搬送ロボット、あるいはこの無塵搬送ロボットや各種ユニットにより構成された無塵搬送装置(システム)です。
半導体関連装置のうち、半導体製造工程のクリーンルーム内の大気中で使用されるウエハを処理装置に供給したり処理装置から受給する搬送装置を「大気用ウエハ搬送装置」といい、真空搬送チャンバやチャンバ内の真空環境での搬送作業を行うロボットで構成された搬送装置を「真空用ウエハ搬送装置」といいます。
「ウエハ搬送ユニット」には、ウエハ搬送装置(システム)を構成するウエハ搬送ロボット、ウエハの位置合わせを行うアライナ、FOUP(300mmウエハが最大で25枚入る保管箱)の供給を受けて側面の蓋を開けウエハを装置に取り込んだりFOUPに収納するための窓口の役割を果たすロードポートなどがあり、単品で装置メーカーに販売、供給しています。
ローツェグループの主力製品は、半導体関連装置の中でも大気用ウエハ搬送装置(システム)にあります(a)~(c)の製品です。また、それぞれの詳細につきましては、以下のとおりであります。
EFEM(イーフェム)とは、Equipment Front End Moduleの略で、製造装置(プロセスチャンバ)や検査装置の前面に設置する搬送装置です。
EFEMの中にあるウエハ搬送ロボットがFOUPからウエハを1枚ずつ取り出して製造装置側に取り込んだり、製造装置側から戻ってきたウエハを1枚ずつFOUPに収納するなどの移載・搬送作業を行う装置(システム)です。製造装置や検査装置とドッキングして使用します。
ウエハソータとは、装置内にあるウエハ搬送ロボットがFOUPに保管された複数のウエハの中から1枚ずつ取り出し、ウエハに付されたロットナンバーを読み取り装置で光学的に読み取り、振り分けを行い、別のFOUPに収納するなど、FOUP間でウエハの移載を行う搬送装置です。
ウエハソータは、ホストコンピュータとの通信により、ウエハを分類、統合し、同じ条件のウエハを1つのキャリアにまとめるなどの作業を行うことができます。
プロセスの微細化に伴い、ウエハを保管するにあたって、ウエハの表面酸化及び水分や周囲の雰囲気による品質影響対策が必要とされるようになりました。この装置は、ローツェ独自開発のウエハ個別保管庫で独立した窒素供給及びスライドシャッタードアにより高い自然酸化膜抑制性能と高いクリーン度を同時に達成した装置です。
分析装置は、半導体製造過程において金属汚染管理は非常に重要であり、Siウエハ中の金属不純物をICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析法)で自動分析するための前処理装置です。
テレビやパソコン、スマートフォンやタブレットなどのディスプレイ部分に使用される極薄で大型サイズのガラス基板を製造工程中で搬送する、ロボットや各種ユニットにより構成された搬送装置(システム)であります。そのほか、大型ガラス基板をレーザーを使用して切断するガラスカッティングマシンや、ガラス基板関連自動化装置などもこの品目に含まれております。液晶や有機ELなどのフラットパネルディスプレイ製造工程で用いられる自動化のための製品は、ローツェグループの中でも韓国子会社だけが開発・製造・販売しております。
創薬のための研究開発や、iPS細胞をはじめとする細胞培養に携わる研究者が手作業で行っている細胞培養処理を自動で行うことを実現するためのインキュベータ(細胞培養装置)や、ソフトウエアパッケージなどを開発・製造・販売しております。
事業の系統図は、次のとおりであります。
ローツェグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてローツェグループが判断したものであります。
(1)経営方針
ローツェグループは、「世の中にないものをつくる」を合言葉に、半導体・FPD業界において、独自の技術と経験をもとに、最先端技術への貢献を続けてまいりました。
営業・サービスネットワークをグローバルに展開し、顧客とのコミュニケーションを大切にしてまいります。
創業より培ってきた技術力とアイデアをベースに「Co-innovation(共創という独創)」という発想のもと、今後も顧客に寄り添い最高のソリューションの提供を目指してまいります。
(2)経営戦略等
ローツェグループは、今後も半導体業界を中心にして、以下の3つの重点項目を念頭に、強固な成長基盤の構築に努めてまいります。
・技術力強化
ローツェグループの更なる成長のためには、付加価値の高い製品の開発が不可欠であります。積極的な特許の取得に努め、製品技術における他社との差別化をはかってまいります。また、特許技術を中心としたユニークなアイデアと経験で顧客に対する提案力、解決力を強化してまいります。
・グローバルサポート体制の強化
半導体工場がある地域の大部分に拠点を設置することで迅速なサポートが可能な体制を築いてまいりました。また、ネットワーク体制をもとに、世界各地の顧客に対し従来以上にきめ細やかなサポートを実現することで、顧客満足のさらなる向上に取り組んでまいります。
・生産体制の強化
半導体関連装置の主力工場であるベトナム子会社、FPD関連装置を手掛ける韓国子会社を中心に、効率的な生産体制の構築や効果的な設備投資を進めてまいります。ハード面におきまして、特に自動化に取り組み、リードタイムの短縮、コスト競争力強化及び品質のさらなる向上に努めてまいります。また、ソフト面におきましては、工場の基幹システムの刷新など業務の効率化に取り組んでまいります。さらに、旺盛な需要に応えるため生産能力の拡大も検討してまいります。
(3)目標とする経営指標
ローツェは、企業価値の向上を目的とし、売上高及び経常利益の成長を目標にしております。また、中期的に資本・資産効率をより意識した経営を進めていく考えであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
ローツェグループは、今後ますます重要な役割となる半導体を中心に、フラットパネルディスプレイ(以下、FPD)及びライフサイエンスの各分野において、社会の発展に貢献していく所存です。
半導体・FPD関連装置事業におきましては、生成AIの急速な活用拡大と主要国における半導体産業の強化などにより、半導体市場は引き続き力強い成長が見込まれます。
ローツェグループとしましては、生産面では、更なる生産システムの強化に取り組み、受注変動に対応するとともに生産負荷の平準化を図ってまいります。また、引き続き作業工程の自動化を推進し、生産効率の向上を実現してまいります。
特に、中国市場における急激な需要の増加に対応するために、中国子会社での増産体制を構築整備いたします。
また、サービス面では、グローバルサービス体制の構築に取り組んでまいります。
同時に、製品情報管理(PDM:Product Data Management)及び製品ライフサイクル管理(PLM:Product Lifecycle Management)システムの構築に取り組み、製品開発力や企業競争力の強化を図ってまいります。
ライフサイエンス事業におきましては、関連会社との連携を強化し、中国向けの販売促進活動を展開してまいります。
また、独自技術による既存製品の強化と新製品の開発に積極的に取り組んでまいります。
ローツェグループの経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因については以下のものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてローツェグループが判断したものであります。
(1)半導体及びFPD業界における設備投資の影響
ローツェグループは、半導体及びFPDの生産ラインで使用される搬送装置を、デバイスメーカーや製造装置メーカーの設備投資計画に従って市場投入しております。そのため業界の技術動向や需給バランスの変動により、デバイスメーカーや製造装置メーカーの設備投資計画に変動が生じた場合、ローツェグループの受注、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
これに対しローツェグループでは、顧客の設備投資動向や受注状況を定期的に把握・検証するとともに、柔軟な生産体制を整備し、急激な需要変動に対応できる体制づくりを行っております。
(2)事業展開エリアによる影響
ローツェグループでは、生産活動は海外を中心に行っており、海外への売上高の比率は高くなっております。地政学的な対立は、各国へ悪影響を与えグループ業績に影響を及ぼす可能性があります。ローツェグループでは、国際情勢を注視し事業への影響が顕在化した際は直ちに適切な対応に努めてまいります。
(3)材料調達の変動による影響
ローツェグループは、アルミなどの素材や加工部品、あるいは各種購入部品など多岐にわたる部品や材料を調達しており、その特殊性などから調達先や外注先の切換えが迅速に実施できない場合があります。そのため、急激な市場変動や取引量あるいは調達価格の大幅な変動などによって部品や材料の調達に遅延が生じたり、数量が不足したり、あるいは調達コストが増加した場合、ローツェグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これに対してローツェグループでは、日頃からサプライヤーとの関係強化に努めるとともに調達リスクをモニタリングして適正な在庫の確保に努めています。
(4)在庫のリスク
ローツェグループでは、原材料の調達リスクに対応すべく原材料を確保しております。
ローツェ製品の受注動向により原材料の消費が滞った場合、業績に影響を与える可能性があります。
(5)為替相場の変動による影響
ローツェグループは、事業活動の拡大に伴い、ローツェと海外子会社との仕入・販売取引及び海外子会社から客先への販売取引を活発に行っております。取引におきましては外貨建てで行う場合もあり、為替レートの変動によっては、ローツェグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しローツェグループでは、為替相場の変動リスクを軽減する目的で必要に応じて大口の外貨建て受注案件に対し為替予約を行うことがあります。
(6)知的財産権による影響
ローツェグループは、独自技術による製品開発を行い先端分野での搬送装置等の事業拡大をはかるため、積極的な権利獲得を目指しており特許調査も行っております。しかし、地域によっては知的財産に対する保護が得られない可能性があり、また、調査や権利獲得をはかっていても競合他社や第三者からの予期せぬ特許侵害を提訴される場合があります。この場合、その結果によってはローツェグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しローツェグループでは、知的財産権管理部門を中心に、市場の監視を行い、必要な処置を講じる体制を整えております。
(7)情報セキュリティによる影響
ローツェグループは、事業活動に際して様々な顧客情報や技術情報を有しております。不正なアクセスや予期せぬ事態によってこれらの情報が流出した場合には、ローツェグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しローツェグループでは、情報セキュリティ規程を設け、情報の適切な取扱い・管理・保護・維持に努めております。
(8)法的規制による影響
ローツェグループは、グローバルな事業展開を行っており、それぞれの国や地域の法令や規制を遵守して適切な事業活動を行っておりますが、商取引、製造物責任、環境保護、輸出入、移転価格税制による課税等に関する法規制や当局の法令解釈の変更等により、予測不可能な事態が発生し、その対応に多くの時間や費用が発生した場合、ローツェグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しローツェグループでは、法的規制に関する事前の情報収集の徹底に努めるとともに、法令や規制については、事案発生時に外部専門家に相談できる体制を整えております。
(9)重要な人材の確保に関する影響
ローツェグループは、グローバルな事業展開のために優秀な人材の確保・育成が重要であると認識しております。しかしながら、優秀な人材の確保・育成ができない場合、事業拡大ができなくなり、ローツェグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)競合による影響
ローツェグループは、半導体事業分野において、多様な競合他社が存在します。地場メーカーの台頭で競争が激化する可能性があります。市場での競争力を高めるため、現地での生産を拡大しておりますが競合他社が品質、コスト、納期などで上回った場合、競争力の低下や収益力を損なう可能性があります。
(11)研究開発に関する影響
ローツェグループは、「世の中にないものをつくる」を合言葉に新製品の開発に取り組んでおります。
新製品を素早く市場投入することで高い利益率を確保できてきました。
しかしながら、顧客の要求に素早く対応できない場合や競合他社に技術先行された場合は業績に影響を及ぼす可能性があります。
ローツェグループは、市場性を見極め新製品開発を進めております。
(12)製品クレームによる影響
ローツェグループは、付加価値や信頼性の高い装置を開発し提供しております。しかし、先端分野で使用されるために新規開発となる要素が多く、予期せぬ重大な不具合が発生し、無償修理費用等の多額な負担が生じた場合、ローツェグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しローツェグループでは、安定した品質を生みだすために、国際規格ISO9001を認証取得し、マネジメントシステムの継続的な改善と向上に努めるとともに、定められた品質システムを遵守し、高品質な製品の供給に努めています。また、不具合発生時においても根本原因を究明したのち再発防止・未然防止策の実施・徹底を図っております。
(13)環境問題による影響
環境問題に対する懸念は世界的に高まり、ローツェグループが主に属する半導体及びFPD業界におきましても、取引に際し顧客からの要求が増加しております。こうした中、環境問題に対する取り組みが十分でない場合には、顧客からの取引が減少するだけでなく、社会的信用の低下により、ローツェグループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(14)災害等の発生による影響
ローツェグループは、災害等が発生した場合に対し、事業活動への影響を最小限にする体制及び対策を講じております。しかしながら、想定を超える大規模な災害等により、ローツェグループの事業拠点又は取引先等に甚大な被害が発生した場合には、ローツェグループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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