三菱化工機グループ(三菱化工機及び三菱化工機の関係会社)は、三菱化工機、子会社8社及び関連会社2社により構成されており、エンジニアリング事業、単体機械事業の2事業を主たる事業としております。三菱化工機グループの事業内容及び三菱化工機と関係会社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。
(注) 非連結子会社及び関連会社は、いずれも持分法非適用会社であります。
事業の系統図は概ね次のとおりであります。
三菱化工機グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において三菱化工機グループが判断したものであります。
三菱化工機グループの一貫した基本方針は、「モノづくりに根ざした確かな技術と徹底した品質管理に基づく高品質な製品・設備を提供すること。」であります。
三菱化工機グループは、これまで培ってきた技術、経験、ノウハウを活用し、絶え間ない新製品、新技術の開発、改良により、エンジニアリング、化学工業機械等の分野において、新しい時代のニーズに応えるとともに、既存の製品・技術にとらわれない新しい事業分野にも積極的にチャレンジし、顧客のあらゆる要望に応える製品、技術、サービスの提供を目指してまいります。
三菱化工機グループは、2021年11月に「三菱化工機グループ2050経営ビジョン」(以下「経営ビジョン」)を策定し公表いたしました。2050年を最終到達年として、2035年の三菱化工機創立100周年を踏まえた長期ビジョンであり、 SDGsへの取組みも含め、2035年には三菱化工機の既存技術・製品からなる事業と、それをさらに深化させた事業に加え、新しい分野の事業を合わせて事業規模を1,000億円に拡大していくものであります。
2050年までに、5つの社会課題「CO2・気候変動」「資源循環」「水・食料」「自然災害」「労働力不足」の解決に貢献する企業グループを目指し、全社目標に「持続可能な発展に挑戦し、快適な社会を実現する」を掲げ、以下の4つの事業領域を展開することといたしました。
①持続可能な循環型社会推進事業
②水素を核としたクリーンエネルギー事業
③デジタルを活用した省力・省エネ事業
④水・食・自然災害等の課題解決に向けた次世代技術開発事業
三菱化工機グループは、2022年度から3ヶ年の中期経営計画を策定しております。本中期経営計画は、経営ビジョン実現に向けた成長の足固め期間と位置付け、① 新たな事業ポートフォリオの確立、② 経営基盤の確立の2つを骨子としております。
2) 既存事業の再構築および収益性の改善
を実施し、新規事業領域への経営資源創出のため、各事業の選択と集中を進め、新たな獲得事業や既存事業の深化に対して経営資源をシフトしてまいります。
に注力してまいります。戦略的事業領域に対応する製品開発の推進、グループ連携強化による連結業績の向上・人的リソースの活用、非財務情報の開示強化や資本政策の強化といった社会・資本市場からの要請に対応していくことで経営基盤の確立をはかってまいります。
(エンジニアリング事業)
プラント事業においては、前連結会計年度に引き続き化学関連プラントの需要が堅調に推移しました。材料・資材の価格の高止まり傾向は継続中であり、労働時間規制などの2024年問題も顕在化しつつあり、プラントコストは増大傾向にあります。
水素関連においては、カーボンニュートラルに関する案件が増加するとともに、クリーンエネルギーでは、製鉄プロセスにおける大型案件など、水素の利活用・CO2排出削減の社会的要請が強まっております。水素関連市場の立ち上がりは依然として途上ですが、脱炭素化の加速により、水素のブルー及びグリーン化を求める動きが加速しております。
環境事業においては、PPP/PFI等の発注形態である大型案件が増加しております。主力の下水処理分野における需要は、更新工事を基に需要は継続、昨年同様ほぼ横ばいの状況が続きました。一方で、バイオガス関連では脱炭素化の加速により、民間でのバイオガス利用市場に活発な動きがみられました。
(単体機械事業)
各種産業機械においては、化学・ファインケミカル、医薬、エネルギー・発電の分野で国内生産増強、老朽化設備の更新需要が堅調に推移しております。また、脱炭素化、生産効率向上を目的とした設備投資の検討が具体化しております。
主力の油清浄機においては、主要顧客である好調な造船業界及び海運業界向けの販売が堅調に推移しておりますが、燃料のクリーンエネルギー化が加速しており、その対応が求められております。
NOx(窒素酸化物)規制においては、NOx3次規制に対応する船舶向けEGRエンジンの需要が増加するなど、欧州及び米国の規制海域(ECA)を航行する船舶向けの環境規制対応機器の販売が堅調に推移いたしました。
三菱化工機が策定した中期経営計画で対処すべき課題は以下の2点であります。
①新たな事業ポートフォリオの確立
1)既存事業の再構築
既存事業見直しの仕組みとして、ROIC(投下資本利益率)を用いた評価ルールの運用を開始いたしました。成長性と収益性の観点から事業を評価し、必要に応じて梃入れ・撤退を実施し事業の選択と集中を推進するものです。これにより既存事業の事業規模維持と営業利益率の改善をはかります。
2)新規事業の創出
経営ビジョンで定めた4つの戦略的事業領域のうち、循環型社会推進事業、クリーンエネルギー事業を中心に開発を進めております。各事業本部が連携をはかりつつ全社的な活動を通じて、新たな事業領域、戦略的事業領域での社会貢献価値の創出に努めてまいります。
②経営基盤の確立
1)モノづくり戦略の確立
以下の3点を推進することで三菱化工機グループのモノづくり戦略を確立してまいります。
・省エネ、脱炭素化、ゼロエミッション工場を推進
・DXを活用したモノづくりの高度化・効率化、生産体制の強化を推進
・モノづくりにより培ったノウハウで戦略的事業領域に対応する製品開発を推進
「モノづくり戦略の確立」の根幹である川崎製作所の建替事業の具体的な検討をより本格的に進めてまいります。
2)グループ経営の推進
三菱化工機グループの保有するビジネスチェーン、人的リソースを活用することで機会損失の減少、収益力の向上を目指してまいります。
3)企業価値の向上
統合報告書の発行、TCFD提言に沿った取り組み等、非財務情報の積極的開示を通じてステークホルダーとのエンゲージメントを深めてまいります。
人事施策につきましては多様性の観点を基本とし、適材適所の配置を行うことで、すべての従業員が能力を発揮し活躍できる環境を整備するとともに、三菱化工機の持続的成長のための事業環境の変化に対応できる先見性・リーダーシップ・変革意識を備えた人材の採用・育成を通じて、経営人材・専門人材のプールを構築し、三菱化工機グループ横断での人材開発・活用を推進してまいります。
財務面では、自己資本比率の適切な水準維持とROE向上のため資本効率を高める施策を実行してまいります。
(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(KPI)等については、中期経営計画において定めている連結売上高、営業利益率及びROEとしております。三菱化工機グループでは、利益指標を最重視しており、安定的高収益体制を構築するため営業利益率を、また、資本効率の向上で市場評価を高めることを目的としてROEをそれぞれ収益性の指標として採用しております。
(注)上記KPIについては有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が三菱化工機グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、本項における将来に関する事項は、連結会計年度末現在において判断したものであります。
三菱化工機グループの主要顧客である化学・石油・ガス・海運業界及び公共下水処理等の設備投資の動向により、三菱化工機グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
三菱化工機グループでは、経済情勢による業績への影響を最小限に抑えるため、アフターサービスやメンテナンス工事を拡大することで収益のベースロードを確保すること、また、「三菱化工機グループ2050経営ビジョン」で新たな成長分野として設定した5つの社会課題に対応する4つの戦略的事業領域での事業の確立に取り組んでおります。
三菱化工機グループの受注は請負契約が主体であり、激化する価格競争の中で、競合先に対して価格優位性が保てない場合、三菱化工機グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
三菱化工機グループでは、差別化技術の深化・創出、コスト競争力の強化等により、競合先に対し価格優位性を保てるよう努めております。
受注から引渡しまでの工期が長期に亘る工事もあり、急激な素材価格等の上昇は、三菱化工機グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
三菱化工機グループでは、販売価格への転嫁、早期発注の実施などの対策に努めると共に、調達体制の見直し、グループ調達・共同購買の強化による資材費圧縮に取り組んでおります。
多額のコストを必要とする製品欠陥が発生する場合、また、建設工事現場において事故・災害が発生した場合、三菱化工機グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
三菱化工機グループでは、製造する製品および建設工事について安全・品質管理体制を整備し、高い品質の確保・維持に努めております。
海外企業を調達・下請先として利用することがありますが、これら海外企業の品質不良・納期遅延や倒産等により、プロジェクトの採算が悪化することがあります。海外取引先の選定・管理を誤ると、三菱化工機グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
三菱化工機グループでは、海外取引先に対し、事前の与信調査の実施、下請先として選定する際の評価基準を定め、安定したサプライチェーンの構築をはかっております。
雇用環境の変化が急速に進むなかで必要とする人材の確保ができなかった場合、三菱化工機グループの事業に必要な技術を有するエンジニアの確保と育成ができない場合には、三菱化工機グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
三菱化工機グループでは、優秀な人材を確保及び育成するため、積極的な新卒・中途採用者の採用、部門別・階層別の研修の継続による社内教育に努めております。
研究開発の結果生み出した新製品・新技術及び技術提携により導入した技術が販売目標を達成できない場合、三菱化工機グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
三菱化工機グループでは、第2「事業の状況」6 研究開発活動 の記載にあります通り継続的な研究開発を行っており、販売活動へつながるよう努めております。
顧客企業及び仕入先企業の業績不振、倒産等によって入金遅延、納期遅延等が発生する場合、三菱化工機グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
三菱化工機グループでは、事前の与信調査を実施するとともに、販売部門および調達部門が、定常的に取引先の情報収集を実施することで経営成績等に与える影響を最小限にするよう努めております。
外貨建取引における他の通貨に対する円高は、三菱化工機グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
三菱化工機グループでは、外貨取扱基準等を定め、為替予約を実施する等により為替リスクの極小化に努めております。
三菱化工機グループは取引先、金融機関等の市場性のある有価証券を保有しておりますが、株価の下落によって保有有価証券に評価損が発生し、三菱化工機グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
三菱化工機グループでは、保有有価証券は定期的に時価及び発行体の財務状況等を把握しております。また、政策保有株式については、個別銘柄ごとに保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているかを検証しております。
三菱化工機グループの退職給付費用は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率により算出しており、割引率の低下や年金資産運用利回りの悪化は、三菱化工機グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
三菱化工機グループでは、このような数理計算上の差異の発生に伴う損益変動リスクに対応するため、年金資産の運用は、適宜、情報を取得し、安全性を考慮した投資配分に努めております。また、退職給付制度には確定給付型と確定拠出型を組み合わせた制度を導入しております。
(12) 借入金の財務制限条項
三菱化工機グループの借入金の一部については、シンジケーション方式によるコミットメントライン契約を締結しております。当該契約には、融資契約上の債務について期限の利益を喪失する財務制限条項が定められており、これに抵触した場合には、三菱化工機グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
三菱化工機グループでは、財務制限条項の要求基準を安定的に充足するべく業務運営に努めております。
従業員等による業務上の不法行為や違法行為により三菱化工機グループは刑事上、民事上、行政上の責任を負うことがあります。これらの処分に加え、社会的な信用を失うことは、三菱化工機グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
三菱化工機グループでは、内部統制委員会を設置しており、コンプライアンスの観点から、三菱化工機グループ全体の内部統制システムの構築運営状況のモニタリング、個々の業務活動の適正性の調査を行うとともに、各部門・各子会社により実施されるチェックの有効性を確認しております。
地震や風水害等の災害が発生した場合に、三菱化工機グループの主要な生産拠点における生産設備、製品等が破損することがあります。また、これらの災害に起因するサプライチェーンの混乱は、三菱化工機グループの生産活動をはじめとする事業全般に影響を及ぼすことがあります。これらの災害により直接的・間接的な被害が発生した場合、三菱化工機グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、感染症のまん延などにより、三菱化工機関連工場や現場での当該感染者の発生、及び資機材の納期遅延などによる既存工事または計画における工程遅延の発生、そして、感染症の終息長期化に伴う景気後退による顧客の設備投資やメンテナンス工事などの減少、延期、中止などは、業績に影響を与える可能性があります。
三菱化工機グループでは、可能かつ妥当な範囲で保険を付保し、自然災害による損害軽減をはかるとともに、事業継続計画(BCP)の定期的な見直し、定期的な設備点検、従業員の衛生管理等予防措置を行っております。
(15)気候変動
世界の二酸化炭素の排出量の増加による地球温暖化は、大型台風や集中豪雨等の自然災害の激甚化・増加、平均気温の上昇による猛暑等をもたらすなど、経済社会環境へ様々な影響があります。また、これらの抑制のための社会的要求や、環境規制等に伴う製品・設備・職場環境等の低炭素、脱炭素への移行は、三菱化工機の製品の研究・開発、生産など、経営全般に亘って三菱化工機グループに影響をもたらします。これらは、三菱化工機グループのみならず、三菱化工機グループのサプライチェーンへの影響を通じて、三菱化工機グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
詳細については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
(16)情報セキュリティ
三菱化工機グループは、事業活動を通じて得意先情報や個人情報等の機密情報を保有しております。これらの情報について、外部からのサイバー攻撃等により機密情報が漏洩した場合、社会的信用の低下や損害賠償の発生等により、三菱化工機グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
三菱化工機グループでは、情報システム運用に関する厳格な管理体制を構築し、情報の取扱い等に関する規程類の整備・充実やeラーニング等による教育等、従業員への意識向上に取り組んでおります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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