栗田工業(6370)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


栗田工業(6370)の株価チャート 栗田工業(6370)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】栗田工業グループ(栗田工業および栗田工業の関係会社)は栗田工業株式会社(栗田工業)、連結子会社61社、持分法適用会社3社(子会社2社、関連会社1社)により構成されております。事業としては、水処理薬品の製造販売、水処理装置の製造販売、水処理装置のメンテナンス・サービスなど水処理に関する技術を幅広く提供しております。栗田工業グループの各セグメントにおける主要な事業内容は以下のとおりであり、栗田工業を含む3社は複数セグメントに属しております。 セグメントの名称主要な事業主要会社電子市場[計16社]水処理装置の製造・販売栗田工業栗田韓水㈱[韓国]栗田工業(蘇州)水処理有限公司[中国]クリタ・アメリカ, Inc.[アメリカ]アルカデ・エンジニアリングGmbH[ドイツ]継続契約型サービス栗田工業栗田韓水㈱[韓国]水処理薬品の製造・販売栗田工業栗田韓水㈱[韓国]クリタ・タイワンCo.,Ltd.[台湾]精密洗浄クリテックサービス㈱日本ファイン㈱サンエイ工業㈱アオイ工業㈱ペンタゴン・テクノロジーズ・グループ,Inc.[アメリカ]水処理装置のメンテナンス栗田工業栗田韓水㈱[韓国]栗田工業(蘇州)水処理有限公司[中国]栗田超純水設備(上海)有限公司[中国]クリタ・タイワンCo.,Ltd.[台湾]水処理施設の運転・維持管理栗田工業(蘇州)水処理有限公司[中国]一般水処理市場[計46社]水処理装置の製造・販売栗田工業クリタ・アメリカ, Inc.[アメリカ]クリタ・シンガポールPte.Ltd.[シンガポール]継続契約型サービス栗田工業クリタ東日本㈱クリタ西日本㈱栗田工業(大連)有限公司[中国]クリタ・シンガポールPte.Ltd.[シンガポール]クリタ・ド・ブラジルLtda.[ブラジル]水処理薬品の製造・販売-製造-クリタ・ケミカル製造㈱栗田工業(泰興)水処理有限公司[中国] -販売-クリタ東日本㈱クリタ西日本㈱ -製造・販売-栗田工業栗田工業(大連)有限公司[中国]クリタ・シンガポールPte.Ltd.[シンガポール]クリタ・ウォーター(マレーシア)Sdn.Bhd.[マレーシア]クリタ-GK ケミカル Co.,Ltd.[タイ]P.T.クリタ・インドネシア[インドネシア]クリタ・ヨーロッパGmbH[ドイツ]クリタ・アメリカ, Inc.[アメリカ]クリタ・ド・ブラジルLtda.[ブラジル]水処理装置のメンテナンス栗田工業㈱クリタスクリタ東日本㈱クリタ西日本㈱クリタ・アメリカ, Inc.[アメリカ]エンジニアリング洗浄栗田工業三善工業㈱水処理施設の運転・維持管理㈱クリタスクリタ・アメリカ, Inc.[アメリカ]クリタ・シンガポールPte.Ltd.[シンガポール]土壌・地下水浄化ランドソリューション㈱環境分析(水質、土壌)クリタ分析センター㈱ソフトウエアサービスフラクタ Inc.[アメリカ](注)1.当連結会計年度よりペンタゴン・テクノロジーズ・グループ,Inc.の事業を非継続事業に分類しております。2.アルカデ・エンジニアリングGmbHは、クリタ・インダストリアル・ソリューションズGmbHに2026年4月1日付  で社名を変更しております。3.当連結会計年度における組織見直しにより「一般水処理市場」に属していたアルカデ・エンジニアリングGmbH  とクリタ・アメリカ,Inc.(水処理装置事業)の一部を「電子市場」帰属に変更しております。

有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、栗田工業グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針栗田工業グループは「“水”を究め、自然と人間が調和した豊かな環境を創造する」を企業理念とし、2023年度において新たに企業ビジョン「持続可能な社会の実現に貢献する『水の新たな価値』の開拓者」を定めました。また、栗田工業グループの経営の中核的概念を、従来の「CSR」から「サステナビリティ」に広げ、企業活動と自然環境や社会システムとの相互影響を踏まえた持続的な成長を指向し、サステナビリティを標榜した企業ビジョンの実現に向けた栗田工業グループの重要課題を「クリタグループのマテリアリティ」として定めました。栗田工業グループは、企業価値の向上と競争優位の創出に邁進し、株主・投資家をはじめとするすべてのステークホルダーの皆様に対する適正かつ迅速な情報開示を通じ、より透明性の高い経営の実現を目指しております。 (2) 中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標①価値創造ストーリー栗田工業グループは、企業理念の実現に向け社会と共に持続的、長期的に成長していくための道筋をクリタグループの価値創造ストーリーとして言語化しました。栗田工業グループの一人ひとりが価値創造ストーリーの担い手となることで、企業理念の実現を目指してまいります。 (クリタグループの価値創造ストーリー)私たちクリタグループは、世界の様々な現場で日々変化する水の課題に対しソリューションを提供しております。現場から得られる水に関する課題や情報は、私たちの知として集約、蓄積されます。私たちはこの知の活用により、お客様の真の課題を理解し、お客様と共有できる形での価値の予測とともに最適なソリューションを提供します。私たちは、予測した価値の実現により、お客様と社会との共通価値を創造(Creating Shared Value:CSV)し、社会と産業を変えていきます。そして、創造した価値にふさわしい収益を得るとともに、お客様と社会からの信頼を基に更なる現場と新たな知を獲得していきます。 ②Value Pioneering Path栗田工業グループは、マテリアリティへの取り組みを中期経営計画PSV-27の戦略と有機的に融合し、企業価値向上に結びつける経営を推進しております。あわせて、グループ全社におけるすべての取り組みを、「持続的な成長を支える取り組み」、「利益・キャッシュ・フローを創出する取り組み」、「財務活動および株主還元の取り組み」の3つに大別しております。これらの取り組みが、「売上拡大」、「収益性向上」、「ステークホルダーからの期待・信頼の獲得」、「資本コスト低減」、「資本効率性の向上」といった主要KPIの達成につながることを明確化し、グループ全社での意識づけと推進・管理を行っております。これらの取り組みを通じて各KPIの向上を図り、PSV-27計画に掲げる財務・非財務目標の達成につなげてまいります。さらに、これら一連の価値創出の全体像を「Value Pioneering Path」として体系化し、グループ一体となった取り組みを通じて企業価値の持続的な向上の実現を図っております。 ③中期経営計画栗田工業グループは、2023年4月より5カ年の中期経営計画 Pioneering Shared Value 2027(PSV-27計画)をスタートさせました。マテリアリティの解決に繋がる社会価値を起点とした新事業の創出やCSVビジネスの展開に加え、顧客価値を起点とした既存ビジネスの深化・変革により、強固な社会価値・経済価値の創出基盤を確立することを目指しています。PSV-27計画最終年度(2027年度)の目標は次の通りとしております。 (財務指標)売上高 4,700億円売上高事業利益率※ 16%親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE) 12%以上投下資本利益率(ROIC) 10%以上 ※事業利益は、売上高から売上原価ならびに販売費及び一般管理費を控除した恒常的な事業の業績を測る栗田工業グループ独自の指標です。IFRSで定義されている指標ではありませんが、財務諸表利用者にとって有用であると考え、自主的に開示しております。 (主要な非財務指標)CSVビジネスによる節水貢献量            250百万㎥CSVビジネスによる温室効果ガス(GHG)削減貢献量   3,000千t-CO2以上CSVビジネスによる資源化貢献量・資源投入削減貢献量 300%増(2022年度比) (3) 会社の対処すべき課題PSV-27計画は、従来の栗田工業グループの強みである「顧客親密性」と長期的な成長に向けた新たな挑戦により創出する「高い社会価値」の2つの競争優位性を軸に、より高く、新しい価値を生み出す独自のソリューションをお客様や社会に提供し、企業価値の向上に繋げていくものであります。企業ビジョンと、企業ビジョンの実現に向けた重要課題である「クリタグループのマテリアリティ」、そしてこのマテリアリティへの取り組みが有機的に組み込まれたPSV-27計画の関係を体系化し、栗田工業グループが中期的に進むべき方向性を示したものが、前項の②「Value Pioneering Path」です。栗田工業グループは、この価値開拓の道筋に沿って各戦略を推進し、企業ビジョンの実現を目指しております。当期は、企業価値向上への繋がりをより明確にするため、この道筋を「利益・キャッシュ・フローの創出」、「財務活動/株主還元」、「持続的な成長を支える取り組み」の3つに分類し、企業価値向上を実現する5つのアウトプットに繋げるべく、重要な経営指標の連鎖を可視化し、経営管理を強化しました。 PSV-27計画の3年目である当期を含めたこれまでの3年間における重点施策の取り組み実績は、次のとおりです。 1) 電子セグメント世界各国で見込まれる旺盛な半導体産業の設備投資需要を事業機会として取り込み、お客様のグローバルな事業展開に対応するため、開拓余地の大きい欧米地域および台湾での事業基盤構築に取り組むとともに、グローバルに大型の水処理装置案件の獲得に繋げました。 2) 一般水処理セグメントCSVビジネスの拡大に取り組み、新興国市場を含むグローバルで導入事例を拡大させました。お客様への提供価値が高く、既存事業と比較して収益性も高い当ビジネスの売上拡大を通じて、一般水処理セグメントの収益性の改善を図りました。 3) 新規事業の創出PSV-27計画の先の成長を見据え、社会課題を起点としたイノベーションに取り組み、グローバルで健康懸念が高まるPFASの除去・処理事業のほか、リチウム資源回収ビジネスなど、複数の新規事業を上市するとともに、宇宙関連事業では、月面水資源の確保・供給インフラの構築に向けて株式会社ispaceへ出資し、水資源開発に係る戦略的パートナーシップに合意しました。 4)財務戦略積極的な成長投資と安定的な配当の実施に加え、経営環境の変化に応じた機動的な資本政策の一環として、当期において150億円の規模で自己株式の取得を行いました。また、PSV-27計画の先を見据えた成長投資や資本効率の向上に向けて、財務戦略の強化を図りました。 これらの取り組みの結果、2025年度までの実績は次のとおり進捗しています。(注)当連結会計年度において、ペンタゴン・テクノロジーズ・グループ,Inc.の事業を非継続事業に分類しております。これにより、2025年度の売上高は、非継続事業を除いた継続事業の金額を表示し、事業利益率についても同様の基準で算出しているほか、2024年度の数値についても組み替えを行っております。なお、ROEおよびROICは、継続事業および非継続事業を合算したうえで算出しており、2025年度については非継続事業を除いた継続事業ベースの情報を栗田工業で試算し、調整後ROEおよび調整後ROICとして併記しております。 PSV-27計画の4年目にあたる2026年度は、PSV-27計画達成の確度をより鮮明なものとする、極めて重要な1年と位置付け、栗田工業グループの対処すべき課題として、次の4つに取り組んでまいります。 1) 電子セグメント中長期的に高成長が見込まれる電子市場でのプレゼンスを高めるべく、グローバルな事業基盤を活用し、水処理装置案件を継続的に獲得していくとともに、これを起点にサービス事業の拡大を目指します。同時に、お客様の旺盛な設備投資需要に対応するため、設計の自動化の導入やレディメイド型超純水製造設備「e-WT」などプレファブリケーション工法の活用、M&Aや協業も含めた外部リソースの活用により、生産キャパシティの向上を図ります。 2) 一般水処理セグメント電子産業以外の幅広い産業・地域を対象とする一般水処理セグメントでは、CSVビジネスを軸とした独自の価値提供モデルにより、事業領域や市場を開拓し、安定性と成長性を併せ持つ事業基盤の構築を目指します。この実現に向けて、地域特性に合わせた戦略によりCSVビジネスの拡大を加速させるとともに、自社製品に留まらない水処理装置の多角的な診断と最適化を行う新たなソリューションサービス「NEXTANCE(ネクスタンス)」を通じたメンテナンス事業領域の拡大に取り組みます。 3) 新規事業将来の成長の柱として有望な複数の事業の立ち上げを推進します。PFASの除去・処理事業については、厳格な規制が導入されている米国市場でのプレゼンス向上に向けて、革新的なPFAS吸着技術を持つCyclopure Inc.への出資を本年4月に決定しました。また、森林火災・リチウムイオンバッテリー火災や、食料自給率の低下といった社会課題に対応した新規事業の立ち上げにも取り組みます。 4) 財務戦略各事業の成長性や収益性を企業価値向上に繋げるべく、ROEの向上によるエクイティスプレッドの拡大を図ります。具体的には、成長分野への積極的な投資や事業再編などを通じて強固な事業ポートフォリオを構築するとともに、財務健全性を維持しながら、成長投資および株主還元を通じた最適な資本構成の実現に取り組みます。本年5月には、事業ポートフォリオの最適化に向けて、ペンタゴン・テクノロジーズ・グループ,Inc.の株式の譲渡を決定したほか、株主還元の一環で、350億円の自己株式を取得することを決定しました。

事業等のリスク

3【事業等のリスク】栗田工業グループに係るリスクの監視およびリスクマネジメントは、経営企画室長が担当しており、栗田工業およびグループ会社のリスクについて定期的に分析・評価を行うとともに、継続的に監視し、必要な対応を検討・実施しております。有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、次のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、栗田工業グループが判断したものであります。 (1) 経済、市場の状況栗田工業グループは事業活動を行っている国内外の各国・地域の経済状況の影響を受けております。電子市場、一般水処理市場ともに、顧客の工場操業度や設備投資の動向に応じて、栗田工業グループの製品およびサービスに対する需要が変動する事業構造となっております。そのため、世界的な景気後退や顧客の設備投資計画の見直し、生産調整等が生じた場合には、需要の変化を通じて経営成績に影響を与える可能性があります。特に電子市場においては、超純水供給契約を締結する顧客の経営状況や投資計画の影響を受けるため、収益動向に影響を及ぼす可能性があります。また、地政学的リスクや通商政策・輸出管理規制、安全保障を背景とした各国政策の動向、さらにはエネルギー政策や気候変動問題対応の進展、資源価格や金利環境の変化等により、顧客の事業活動および投資計画に影響が生じる可能性があります。これに伴い、栗田工業グループの需要構造や収益性にも影響が及ぶ可能性があります。なお、栗田工業グループは、水と環境に関わる課題へのソリューションを幅広い業種の顧客に提供するとともに、サービスビジネスの拡大を通じて、安定した収益の確保に努めております。さらに、関係会社の月次・四半期での業績や方針・施策の展開状況の確認、内部監査や財務報告に係る内部統制のモニタリングを実施するとともに、栗田工業の決裁・審査規程に基づき関係会社における重要事項を栗田工業が決定するなど、事業管理の強化に努めております。また、競争激化に伴う製品およびサービスの価格下落等により、収益性が低下する可能性がありますが、栗田工業グループは(3)に記載のとおり競争優位性の確保に努めております。 (2) 資材調達に関する影響、原材料・資材・エネルギーコストの高騰およびサプライチェーンの混乱栗田工業グループは、製品の製造や製作・建設等に使用する原材料や部品、役務サービスを外部から調達しております。これらの調達については、クリタグループ人権方針に基づく人権への配慮に加え、調達方針を定め、法令を遵守し、経済・社会・環境に配慮した調達活動を行っております。しかしながら、市況変動、地政学リスク、通商政策の変更、エネルギー価格の上昇等により、調達価格の上昇やサプライチェーンの混乱が発生する可能性があります。これにより製造原価の上昇や、原材料・部品の供給遅延、物流停滞に伴う生産・工事の遅延、売上計上時期の変動等が発生する場合があり、経営成績に影響を与える可能性があります。なお、栗田工業グループでは、販売価格への適切な転嫁、在庫の適正確保等により、これらの影響の低減に取り組んでおります。 (3) 競争優位性のある製品・サービス・ビジネスモデルを適切に提供できないリスク栗田工業グループは、薬品、装置、メンテナンスの各領域における技術・製品・サービスを組み合わせたソリューションに加え、GHG排出削減、節水、廃棄物の資源化または資源投入量の削減等に大きく貢献するCSVビジネスの展開により、競争優位性の強化に取り組んでおります。一方で、技術革新の進展や顧客ニーズの高度化、競争環境の変化により、事業環境の変化スピードは一層高まっております。そのため、競争優位性の維持・進化や、優位性のある新製品・サービス・ビジネスモデルを適時かつ継続的に提供できない場合には、受注機会の減少や価格競争の激化を通じて、経営成績に影響を与える可能性があります。なお、栗田工業グループでは、技術開発の強化、顧客および社会価値起点での事業展開、サービスビジネスの拡大等により、競争優位性の継続的な強化に取り組んでおります。 (4) 海外事業展開に係るリスク栗田工業グループは海外市場における事業拡大を図っております。海外市場への事業展開にあたっては、各国・地域における予期せぬ法令または規制の変更、政治・経済の混乱、紛争・テロ等のリスクが内在しており、これらの事態が顕在化した場合には、営業活動、工事遂行、調達、代金回収および現地関係会社の運営に支障が生じ、受注機会の減少等を通じて経営成績に影響を与える可能性があります。また、治安悪化や社会的混乱が生じた場合には、役員・従業員の安全確保や事業継続に影響が生じる可能性があります。なお、栗田工業グループでは、外務省やコンサルタント等外部機関からの情報収集、現地の弁護士・公認会計士等の専門家の活用による法令・規制動向の把握、海外出張者および海外駐在者の安全確保に向けた対策の強化等により、リスクの低減と適切な事業運営に努めております。 (5) 大規模自然災害の発生栗田工業グループは国内外に事業拠点を有しており、地震、台風、集中豪雨、洪水その他の大規模な自然災害等が発生した場合には、拠点、サプライチェーン、工事現場および顧客施設に影響が生じる可能性があります。これにより、栗田工業拠点や顧客設備における生産停止、供給遅延、工事・サービス提供の遅延、復旧費用の発生等を通じて、売上収益の減少および費用の増加が生じ、経営成績に影響を与える可能性があります。なお、栗田工業グループでは、クリタグループBCM(事業継続マネジメント)方針に基づく事業継続計画の整備や安否確認システムの構築、災害対応訓練等の実施により、被害の最小化と早期復旧に向けた体制強化を進めております。 (6) 為替変動栗田工業グループはグローバルに事業を展開しており、海外売上比率は47.4%になっております。各海外関係会社の現地通貨建の財務諸表は、円換算後に連結財務諸表に反映されております。そのため、為替相場の変動により、現地通貨建ての業績に変動が無い場合であっても、経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。なお、栗田工業グループでは、為替予約の活用、通貨スワップ契約等のデリバティブの利用により、為替リスクの低減に努めております。 (7) 不採算工事発生によるリスク水処理装置事業における水処理設備において、顧客との契約時に設定する原水条件等に関する前提の差異や、設計・施工上の課題により、品質問題や追加原価の発生、工期遅延等が生じる可能性があります。また、重大な不具合や性能未達、納期遅延が生じた場合には、やり直し工事や引当金の計上が必要となる可能性があります。これらの結果、売上収益の減少や費用の増加を通じて、経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。特に大型案件においては、個別案件の不採算化がグループ全体の収益に与える影響が大きくなる可能性があります。なお、栗田工業グループでは、設計・施工に関する社内基準に基づく事前確認、工事進捗・収支管理および情報共有の強化を図ることで、リスクの抑制に取り組んでおります。これらの取り組みに加え、エンジニアリングレビューやビジネスプロセスレビュー等の体制を整備し、管理の実効性向上を図っております。 (8) 固定資産の減損損失①のれん及び無形資産の減損損失栗田工業グループは、海外事業の基盤獲得や競争力のある技術・事業モデルの獲得を目的として企業買収を実施しており、その結果として「のれん」および無形資産を計上しております。2026年3月末時点における「のれん」の残高は61,497百万円となっております。これらの資産は、将来の収益およびキャッシュ・フローの獲得を前提としております。事業環境の変化等により買収時に想定した収益性や成長性が確保できず、将来キャッシュ・フローの見積りと実績に乖離が発生した場合には、減損損失が発生し、経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。なお、栗田工業グループでは、投融資に関する審査機能としてグループ経営管理本部経営管理部門長を委員長とする投資委員会を設置しております。同委員会は、取締役会や経営会議に付議する観点から投融資案件の審査を実施し、審査結果や主要論点を取締役会および経営会議に報告するとともに、投融資に関する状況について継続的なモニタリングを実施しております。 ②有形固定資産の減損損失栗田工業グループは、主に超純水供給事業等で顧客工場に事業用設備を設置しておりますが、それらは、顧客の事業状況や稼働状況の影響を受けます。顧客の生産縮小、事業撤退、契約条件の変化等により収益性が低下した場合には、回収可能価額が帳簿価額を下回り、減損損失が発生し、経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。なお、栗田工業グループでは、投資判断時における顧客の事業状況や投資対効果の精査、契約条件の慎重な設定等により、リスクの低減に努めております。 (9) 情報システムおよびサイバーセキュリティに関するリスク栗田工業グループの事業活動においては、情報システムおよびデジタル技術への依存度とその重要性が増大しており、サイバー攻撃(不正アクセス、ランサムウェア感染等を含む)、取引先等の栗田工業サプライチェーンを経由した侵害等により、情報システムの機能に支障が生じる可能性があります。これらの事象が発生した場合には、業務の停止・遅延および重要情報の漏えい等により、取引先および顧客からの信頼低下、損害賠償・復旧費用の発生等が生じ、その結果として経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。なお、栗田工業グループでは、クリタグループデジタル管理方針およびデジタルガイドラインを定め、セキュリティ対策およびインシデント対応体制を強化することにより、影響の低減に取り組んでおります。 (10)法令・コンプライアンス栗田工業グループの事業活動には、国内外の法令および社会規範の遵守が求められております。そのため、法令違反や不適切行為が発生した場合には、事業活動の制約、罰金、訴訟、社会的信用の失墜等が生じ、経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。また、規制強化に伴う対応コストの増加も想定されます。なお、栗田工業グループでは、コンプライアンス体制およびインテグリティ(※)を重視した取り組みを継続的に強化しております。 ※「自分たちの良心に照らし正しいことをする、良いことをするという思考」のもと、一般的なコンプライアンス活動を内包し、より広範な社会的な規範・価値観に対応していこうとする活動。 (11)製品・サービスの品質および水処理設備のオペレーションエラー栗田工業グループは、顧客または栗田工業グループの水処理設備の運転・維持管理サービス等を通じて顧客の生産活動や排水処理に関与しており、処理水の安定供給および品質が顧客事業に影響を与える事業構造となっております。このような事業特性の下では、製品・サービスの品質に関する不具合、水処理設備の故障、運転・維持管理における人為的なエラー、または監視の不備等により、基準に満たない処理水を供給または排出する可能性があります。このような事象が発生した場合には、社会的信用の失墜、顧客操業への支障、環境負荷の発生、損害賠償・復旧費用の発生、ならびに取引継続への影響等につながる可能性があり、その結果として、経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。なお、栗田工業グループでは、製品およびサービスの品質確保ならびに水処理設備の安定的な運転に向けた品質マネジメント体制を構築し、継続的な改善活動に取り組んでおります。 (12)知的財産権広範囲に事業を展開する中で、栗田工業グループの知的財産権が侵害される可能性や第三者が保有する知的財産権を侵害する可能性があり、こうした場合には、競争力の低下や訴訟リスク等を通じて経営成績に影響を与える可能性があります。なお、栗田工業グループでは知的財産権の重要性を認識し、国内外において、知的財産の権利化、第三者が保有する知的財産権の侵害防止に継続して取り組んでおります。



※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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