日機装グループは、日機装並びに連結子会社51社及び持分法適用会社4社で構成され、製品の製造方法又は製造過程及びサービスの提供方法などにより「工業部門」、「医療部門」の2つのセグメントにて事業活動を展開しています。工業部門は、その取扱い製品によりインダストリアル事業、航空宇宙事業、深紫外線LED事業に区分し、医療部門は、メディカル事業のみで構成されており、それぞれ国内外で製造、販売及びメンテナンスを行っています。
日機装及び日機装の関係会社の事業における日機装及び関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりです。なお、次の2部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5 事業セグメント」に掲げるセグメントの区分と同一です。
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工業部門 |
インダストリアル事業 |
(主な会社) |
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ポンプ・システム 事業 |
産業用ポンプ・システム |
日機装 日機装エイコー㈱ 宮崎日機装㈱ 上海日機装ノンシールポンプ有限公司 |
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キャンドモータポンプ 往復動ポンプ |
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液化ガス・産業ガス関連機器・装置 |
日機装 宮崎日機装㈱ Cryogenic Industries, Inc. |
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極低温用ポンプ(サブマージドポンプ/遠心ポンプ/往復動ポンプ) 熱交換器/気化器 極低温用プロセスプラント(空気分離装置/液化装置) 極低温用機器パッケージソリューション(燃料充填ステーション/液化ガス中継ステーション) |
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精密機器事業 |
発電プラント向け水質調整装置 |
日機装 |
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火力・原子力等の発電所向け試料採取装置 薬液注入装置 放射線モニタリング装置 |
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電子部品製造関連装置 |
日機装 |
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セラミック基板製造システム製品 産業用除湿機 シンタリング装置「3Dシンター」 |
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航空宇宙事業 |
(主な会社) |
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民間航空機向け炭素繊維強化プラスチック(CFRP)成形品および金属接着部品 |
日機装 宮崎日機装㈱ Nikkiso Vietnam, Inc. |
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逆噴射装置部品(カスケード/ブロッカードア/トルクボックス) 主翼部品(前方固定翼/ウィングレット/フラップ/スポイラー/主脚扉) リージョナルジェット用翼部品(エルロン/シュラウド) 胴体部品(カーゴドア) エンジン部品(ファンケースライナー) キャビン用部品(カート用パネル) eVTOL用構造部材 人工衛星用部品 |
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深紫外線LED事業 |
(主な会社) |
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深紫外線LED関連製品 |
日機装 白山技研㈱ 福機装股份有限公司 |
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医療部門 |
メディカル事業 |
(主な会社) |
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血液透析事業 |
血液透析関連製品 |
日機装 上海日機装貿易有限公司 威高日機装(威海)透析機器有限公司 Nikkiso Vietnam MFG Co., Ltd. M.E.Nikkiso Vietnam Co., Ltd. M.E.Nikkiso Co., Ltd. Nikkiso Medical America, Inc. NIKKISO Medical Europe GmbH |
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多用途透析装置 多人数用透析液供給装置 透析通信システム(「フューチャーネット」) 透析用剤溶解装置 逆浸透精製水製造システム 人工腎臓透析用剤(「Dドライ透析剤S」) 透析用血液回路セット 中空糸型透析器(ダイアライザー) 血液透析ろ過器(ヘモダイアフィルター) 微粒子ろ過フィルター(「カットール」) |
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ヘルスケア事業 |
深紫外線LED流水殺菌機器・装置 空調設備向け除菌・消臭ユニット(「エアロピュア・ダクト」) |
日機装 白山技研㈱ 福機装股份有限公司 |
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その他 |
アフェレシス関連製品(「イムノピュア」) マイクロ波外科手術用エネルギーデバイス(「アクロサージ」) |
日機装 |
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事業の系統図は次のとおりです。
(1)会社の経営の基本方針
日機装グループは、社会の一員として健全な倫理・価値観を社会と共有しながら、法令・定款・社会規範を遵守し、株主、顧客、従業員とその家族、取引先、債権者などの日機装グループの利害関係者と良好な関係を構築するとともに、人々の良質な暮らしの実現のために、他にない技術の提供を通じて、流体を扱う多様な産業、航空宇宙、透析医療などの暮らしの根幹分野で創造的な貢献を果たすことを経営の理念とし、日機装グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指します。
このような経営の理念の下、それぞれの事業分野において、独創的な技術を活かし、市場のニーズに応えた特長ある製品、サービスを提供することにより社会に貢献することを、経営の基本方針としています。
(2)中長期的な経営戦略及び目標とする経営指標
①中長期的な経営戦略;「Nikkiso 2025 フェーズ2」(対象期間:2023年~2025年)
2020年のコロナ禍以降、ビジネスモデルの見直し、サプライチェーンの再構築、従業員の働き方など、日機装が対処すべき経営課題は大きく変化してきました。
なかでも、2022年にインダストリアル事業の中核であったLEWA GmbH及びGeveke B.V.の全株式を譲渡したことは、脱炭素社会の構築と新エネルギーへの転換を実現するための機器メーカーという新しい日機装が目指す会社の骨組を形作るうえで重要な一歩となりました。
日機装は、こうした環境の変化や経営課題に対応するとともに、「ものづくりで、社会の進化を支え続ける」という日機装の存在意義に立ち返り、中期経営計画「Nikkiso 2025 フェーズ2」(中計フェーズ2)を策定しました。
中計フェーズ2は、脱炭素関連の新市場拡大など長期的に目指す姿からバックキャストして策定しており、この3ヵ年を2025年以降の本格的成長に向けて経営基盤を固める期間と位置付け、スタートしています。
●「技術力の向上」「事業ポートフォリオの再構築」「経営基盤の強化」を基本方針に掲げ、収益力向上の土台となる経営基盤の強化に取り組むとともに、中核事業との親和性や日機装グループの競争優位性を踏まえた事業の選択と集中を加速し、経営資源の最適配分を進めます。
●資本収益性を重視した事業ポートフォリオを構築し、収益力向上により獲得した資金・経営資源を成長分野、新市場創出に向けた研究・技術開発に投入するというサイクルを適切に回す体制を整えることで長期的なサステナビリティ経営を実現していきます。
このような事業基盤の拡大、強化を図ることで、中計フェーズ2の最終年度である2025年12月期には、売上収益2,100億円、営業利益140億円(営業利益率6.7%)を計画しています。
(3)経営環境及び対処すべき課題
①事業の課題と取り組み
コロナ禍収束後の経済活動の正常化が進み景気回復への期待が高まったものの、ウクライナ情勢不安の長期化、世界的な物価高、米中の緊張状態等の地政学リスク、中国経済の回復の減速、円安の進行等で、先行き不透明な状況が続いています。特に、各産業における生産活動の停滞やそれに伴なう設備投資の先送り感が強まることで、日機装グループの業績や財政状態に影響を及ぼすことが想定されます。
一方で、エネルギー転換を目指す動きが世界的に拡大しており、新たな成長分野におけるビジネスの獲得や、サステナビリティを巡る取り組みをはじめ、企業に求められる社会的責任がますます高まっています。
このような経営環境下において、日機装グループは、産業、医療を支える社会インフラとしての使命を果たし続けるとともに、エネルギー転換に向けた世界的な動きに対応し、社会のニーズに応えるべく、中計フェーズ2の推進を図っていきます。
日機装グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクを記載します。なお、以下の記載はすべてのリスクを網羅したものではありません。想定できないリスクや重要性の低いと判断した他のリスクの影響を受ける可能性も否定できません。また、日機装グループは、以下記載の主要なリスクに対して、実効的と判断する対応策を継続的に実施しているものの、これらの対応策によっても日機装グループの経営成績等に悪影響を及ぼすことを完全に防止できるわけではありません。以下の記載中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在における日機装グループの判断によるものです。
(1)政治・法律・制度的環境要因
①医療保険行政に関するリスク
<想定されるリスク> メディカル事業は、血液透析関連をはじめとした医療市場を主要な販売先としており、医療保険行政の規制を受けています。したがって、メディカル事業の製品の市場と価格は、直接・間接にその影響を受けます。今後の規制の動向により、市場の縮小や価格の下落などが起きる場合には、日機装グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> 医療保険行政について、短期的、中長期的な規制動向をできるかぎり的確に把握、予測するために、さまざまな角度から情報収集に努め、生産、営業計画に活かしています。
②税務に関するリスク
<想定されるリスク> 日機装グループは、グローバルに生産・販売拠点を有しており、グループ会社間の国際取引も多く発生しています。グループ会社間の国際的な取引価格に関しては、適用される各国の移転価格税制等の観点からも適切な取引価格となるよう細心の注意を払っています。しかしながら、税務当局又は税関当局との見解の相違等により、追加の税負担が生じる可能性があります。また、世界各国の租税法令の発効、施行、導入及び改廃等により、日機装グループの税負担が増加する可能性があります。
<現在の対応策> 移転価格税制に関しては、グループ会社間取引金額の大きい会社との取引には移転価格ポリシーを定めて運用を行っている他、各国の法令に従って移転価格文書を作成して価格の妥当性の検証を行っています。また、組織再編など重要な取引については専門家の助言を得ながら関係各国の法令への準拠性を高めています。
※2021年7月8日、2017年8月に買収したCryogenic Industries グループの外国子会社3社に対してタックス・ヘイブン対策税制の適用を受けるとして、同外国子会社の親会社となる日機装インターナショナル株式会社の2018年度事業所得金額について、その税額の更正通知書を受領しました。本件について、日機装グループは意図的な租税回避行為を行っておらず、税務当局も同様に認識していますが、日機装グループと税務当局との間で見解の相違が生じています。日機装は、日機装グループの見解の正当性を主張するため、2021年10月に東京国税不服審判所に対して更正処分の取消を求める審査請求を進めてきましたが、2022年9月に同審判所より審査請求の棄却裁決を受けたため、2023年3月に東京地方裁判所に対し更正処分等の取消請求訴訟を提起しました。引き続き、日機装グループとしての正当性を主張してまいります。
(2)経済的環境要因
①為替変動に関するリスク
<想定されるリスク> 日機装グループは、世界の様々なマーケットにおいて製品及びサービスを提供しています。主な通貨は米ドルとユーロであり、これらの通貨の為替変動が日機装グループの業績と財務状態に影響を及ぼす可能性があります。日機装グループ全体では、外貨建売上が外貨建仕入を上回り、また外貨建資産が外貨建負債を上回るため、これらの通貨に対する円高が日機装グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> 外貨建資産・負債残高について継続的にモニタリングを実施し、必要に応じ一部を円貨へ転換するなど為替リスクの抑制に努めています。
②資金調達に関するリスク
<想定されるリスク> 日機装グループは、金融市場の状況を踏まえた最適な手段により外部から資金を調達しており、現時点においては主に銀行からの借入による資金調達を実施しています。このため金融市場の不安定化や日機装グループの信用状況が悪化した場合などには、資金調達コストの上昇や資金調達自体が困難となり、日機装グループの経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> 長期金利の動向を踏まえ、適切な時期に借入の固定金利化を実施し金利変動リスクの低減を図っています。
(3)社会的環境要因
①国内血液透析患者数の減少に関するリスク
<想定されるリスク> 国内の血液透析患者数は中長期的には減少に転ずると予想されます。国内血液透析市場が減退する速度が日機装グループの想定以上に早い場合には、新たな事業展開の準備が整わない結果、国内血液透析事業の経営成績等が悪化する可能性があります。
<現在の対応策> 治療の安全性や利便性並びに経済性に寄与する血液透析装置や日機装血液透析装置との組み合わせで付加価値を提供できる血液回路などお客様のニーズに応える製品を提供しつづけることで国内血液透析市場のシェア拡大に努めています。また、海外市場は、透析医療の普及と市場拡大が続く中国での拡販や、透析大国である米国での本格展開を計画しており、グローバル展開をさらに加速していきます。
②気候変動、低・脱炭素化社会への移行に関するリスク
<想定されるリスク> 次のリスクが想定されます。
■移行リスク
・炭素税の課税、再エネ価格の上昇、化石燃料の利用減少がエネルギー価格を押し上げることによる原資材調達コスト、製造コストの上昇
・LNG需要の減少に伴い、LNG関連製品・サービスの収益減少
・水素、バイオ燃料のコストが上昇、航空機運賃が割高となり、航空機利用客が減少する結果、民間航空機向け製品の収益機会減少
・エネルギー価格の上昇などに起因し、顧客医療機関の経営状態が悪化、透析装置購入サイクルの延長・買い控え
■物理的リスク
・増加、激甚化する異常気象によるサプライチェーン分断リスクへの対応費用の増加
・異常気象やこれに起因する新たな疾病罹患を要因とする従業員の出勤率悪化、生産性低下、操業停止・工場閉鎖
・常態的な気温上昇による空調コスト増加、労働条件・環境整備等に関する法規制対応コストの増加
<現在の対応策> 低・脱炭素社会への移行を見据え、温室効果ガス(GHG)排出量削減に向けた計画的取組の継続及び水素・アンモニア分野、省エネルギー・高性能社会関連分野、電力駆動の次世代移動手段・人工衛星分野などの従来の事業分野にとどまらない分野へ事業を展開します。あわせて、在庫の積み増し、サプライヤーの複線化、実効的なBCP対策の改善などを継続的に実施することにより、移行リスク・物理的リスクに適合していきます。
(4)技術革新・事業展開の遅れに関するリスク
<想定されるリスク> 技術的な進歩が速く、市場の変化を適切に予測できず、顧客のニーズに合致した新製品をタイムリーに開発できない場合には日機装グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、開発期間の長期化に伴い費用の増加あるいは開発資産の減損損失が発生する可能性があります。日機装グループは、生産能力、品質、生産性向上などのため生産設備などの設備投資や成長に向けたM&Aを継続的に行ってきました。その結果、当連結会計年度末において、のれん 25,290百万円(総資産の8.5%)、有形固定資産 53,598百万円(総資産の18.1%)、関係会社株式及び関係会社出資金 67,044百万円(総資産の31.0%)を計上しています。今後、事業展開の遅れ等により、これらの資産が十分な将来キャッシュ・フローを生み出さないと判断される場合には減損損失を認識する必要性が生じます。多額の減損損失を認識した場合、日機装グループの経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> これまで日機装グループは、エネルギー転換などその時々の環境変化に順応し、事業機会を創出してきました。今後、新たな事業機会の創出を見据え、液化水素・アンモニアなど次世代エネルギーに向けたポンプの要素技術と実用化技術の開発を加速します。また、事業環境の変化等を予測し、時機を失わずに事業ポートフォリオの組み換えも実施していきます。
(5)災害
①自然災害や大規模災害等に関するリスク
<想定されるリスク> 国内においては、南海トラフ地震、首都圏直下型大地震の発生により、日機装グループの国内生産・販売拠点、研究開発拠点、本社機能の弱体化、稼働停止など、日機装グループの事業の継続に支障をきたす結果、日機装グループの経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。海外においても、日機装グループが展開する地域において、地震、津波、洪水、火災などの自然災害の発生により、様々な物的・人的被害が生じ、円滑な事業活動が阻害されるおそれがあります。
<現在の対応策> 国内の主要な生産拠点を分散しているほか、本社その他の国内拠点において、適正な備蓄品の確保を含む防災対策を継続的に実施し、事業の継続性確保に向けた計画の策定と適時の見直しを実施しています。
※2024年1月1日に発生した能登半島地震について
日機装の金沢製作所(石川県金沢市北陽台3-1)と白山工場(石川県白山市旭丘1-5-1)は石川県に所在しており、最大震度5弱を観測しました。従業員の安全は発生後速やかに確認でき、両工場及びサプライチェーンの被害は最小限にとどまった結果、1月9日以降操業を順次再開しました。
②感染症に関するリスク
<想定されるリスク> 大規模(パンデミック)な感染症が発生した場合には、従業員の感染のほか、隔離措置・職場感染防止のための出社抑制措置などにより、事業活動の生産性が悪化し、日機装グループの経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> コロナ禍収束後も社内外でのアルコール消毒液による手指消毒の励行を継続しているほか、今後も状況に応じて、従業員の健康と安全の確保と感染拡大防止の対策を最優先に対応します。
(6)製品・サービスの品質に関するリスク
<想定されるリスク> 日機装グループは、各種製品・サービスについて、欠陥が発生しないように万全の品質管理基準のもとに生産しています。しかしながら、万一リコールや製造物責任につながるような重大な欠陥が発生した場合には、多額のコスト発生に繋がり、日機装グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> 「技術の日機装」を掲げている日機装グループにとって、品質問題は経営の根幹に関わる重大な課題と認識し、全社を挙げて品質保証体制の強化に取り組んでいます。
①日機装グループの技術標準・固有技術・ノウハウについて、設計管理システムを用いて技術の継承や人材育成に活用しています。また技術者に対する体系的な教育プログラムを2019年から実施しています。これらにより技術者のスキル向上による設計品質の向上を図っています。
②部品購入を行う取引先に対し、課題を可視化して改善を図る活動を全社で標準化し運用しています。これにより取引先の品質保証体制を強化し、製品・サービス品質のさらなる安定化を進めます。
(7)サプライチェーンに関するリスク
<想定されるリスク> 日機装グループの生産活動には、種々の原材料を使用しており、原材料ソースの多様化に
より安定的な調達に努めていますが、これらについて供給の逼迫や遅延、供給国の通商政策の変更、また、それ
らに伴う価格上昇等が生じる可能性があります。また、原材料等の調達リスクが顕在化することにより、製品・
サービスの供給が途絶する事態が生じ日機装グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> 急激な需給の変動に適切に対応できるように調達先の多様化を図っていきます。また、供給
面においては、グローバルレベルでの最適なサプライチェーンを追求することでカントリーリスクを排除し、競争優位の維持及び安定供給体制を構築していきます。
(8)人事採用・確保と人材育成に関するリスク
<想定されるリスク> 日機装グループは、生産・開発・販売、その他専門分野に携わる優秀な人材を幅広く採用・育成することで、グローバルな事業活動の推進と競争力の維持向上を図っています。しかしながら、人材の獲得競争の激化や社員の退職等によって十分な人材の確保・育成ができなかった場合、競争力の低下に繋がる可能性があります。また、日機装グループの中長期的な成長は各従業員の能力に依存する部分が大きく、特に、高い技術力と技量を有する従業員の確保・技能の伝承は、日機装グループの経営課題の一つです。このようなキーパーソンとなりうる人材を確保・育成できない場合には、日機装グループの競争力が減退し、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> 日機装グループの経営戦略の実現に必要な人材を育成・強化、維持する「人材活躍の最大化」戦略を推進して、チームメンバーや協力企業などを巻き込み組織やプロジェクトを牽引する『中核人材』と事業の最前線において高度な技能・知識・経験をもって「技術の日機装」の根幹を支える『専門人材』の育成強化に計画的に取り組みます。また、人材活躍の最大化を目指し、チャレンジを促進する自由闊達な組織環境作りに努めます。日機装の人材戦略の詳細は「2. サステナビリティに関する考え方及び取組 (5)人的資本」に記載しています。
(9)情報セキュリティに関するリスク
<想定されるリスク> 日機装グループは、事業全般においてITシステムを活用していますが、システムに対するサイバー攻撃や、自然災害などの不測の事態によって、システムの長期間停止や、データ滅失が発生することで、安定した業務の継続が困難になる結果、日機装グループが担う社会的使命を果たすことができず、グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> コンピューターウイルス対策などの外部攻撃から情報資産を防御するための技術的仕組みを導入し、サイバー攻撃によるシステム停止リスクを低減しています。ミッションクリティカルなITシステムは、立地、建造物、電源、空調等ファシリティに安全面の考慮と各種対策を施したデータセンターに設置された機器を用いて稼働しており、停電や自然災害によるシステム停止リスクを低減しています。業務上重要なシステムやデータは、遠隔地に設置されたバックアップ装置にコピーを保管し、機器の物理的破壊やプログラム・データの消失があっても、代替機を用意することで、システムやデータが復旧できるよう対策を講じています。
(10)コンプライアンスに関するリスク
<想定されるリスク> 日機装グループの事業活動は地理的にますます拡大し、法規範や社会規範はさらに高度化し、複雑多岐にわたるうえ、社会の価値観は常に変化し続けます。日機装グループは、国籍、人種、文化、信仰する宗教の異なる従業員で構成されています。日機装グループの継続的なコンプライアンス活動の効果が及ばない場合には、これらのグループ内外の事情が日機装グループの経営成績等や評価に悪影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> 日機装グループが事業活動を展開する国、地域における法規範、社会規範を遵守し、社会の期待に応えること、多様な価値観を許容することは日機装グループの企業価値向上にとってもっとも重要な課題であるとの認識のもと、日機装グループ・グローバル行動規範の制定、反贈収賄規程の制定、グローバルな内部通報制度の拡充、コンプライアンス教育の継続などコンプライアンスに関する具体的な活動を継続します。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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