グローリー(6457)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】グローリーグループ(グローリー及びグローリーの関係会社)は、グローリー(グローリー株式会社)、子会社82社及び関連会社5社により構成されており、主に「金融市場」「流通・交通市場」「遊技市場」「海外市場」の4つのセグメントに対し、通貨処理機・セルフサービス機器の製造・販売・保守、電子決済サービス、生体認証ソリューション、ロボットSI等の提供を行っております。グローリーグループの事業に係るグローリーと主要な関係会社の位置付け及び事業区分との関連は、次のとおりであります。 金融市場流通・交通市場遊技市場海外市場その他国内グローリー㈱○○○○○グローリープロダクツ㈱○○○○〇グローリーナスカ㈱ ○ 北海道グローリー㈱○○ ○海外光栄電子工業(蘇州)有限公司 ○ GLORY (PHILIPPINES), INC. ○ Sitrade Italia S.p.A. ○ Glory Global Solutions (International) Ltd. ○ Glory Global Solutions (France) S.A.S. ○ Glory Global Solutions Inc. ○ Glory Global Solutions (Singapore) Pte. Ltd. ○ Acrelec Group S.A.S. ○ Flooid Midco Limited ○ 事業の系統図は次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】グローリーグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在においてグローリーグループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針グローリーグループは、経営の基本方針として、「企業理念体系」を制定し、「企業理念」、「私たちの価値観」を定めております。これらを踏まえ、グループ全体の企業価値向上を実現するために、一人ひとりが個性を発揮してお客様の期待に応え、私企業としての利益を追求するとともに、社会の公器として社会に貢献してまいります。 《企業理念》私たちは「求める心とみんなの力」を結集し、セキュア(安心・確実)な社会の発展に貢献します 「求める心」には、「顧客、社会のニーズに不屈の精神で挑戦し、不可能を可能にしていく」という思いが込められております。そして、「求める心」を共有した「みんなの力」が結束してはじめて偉大な仕事ができるという、いつの時代も変わることのないグローリーの原点を表しております。 《私たちの価値観》「私たちの価値観」は企業理念の実現のために、グローリーグループが大切にする考え方であり、グローリーグループで働くすべての人々の行動や判断の基準となるものです。 キャッシュレス化や金融機関の店舗数減少など、グローリーグループを取り巻く事業環境は目まぐるしく変化しております。このような環境のなか、グローリーグループが持続的に成長し続けるために、2026中期経営計画の策定に合わせ、グローリーグループの価値観と行動の原点である、企業理念体系の見直しを実施し、新たに「私たちの価値観」を定めました。 (2) 経営環境経営環境につきましては、「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 (3) 目標とする経営指標グローリーグループは、すべてのステークホルダーの皆様との良好な関係に基づく企業価値向上を目指し、自己資本当期純利益率(ROE)、投下資本利益率(ROIC)、総資産利益率(ROA)、営業利益、売上収益、新領域事業売上収益の向上を目標とする経営を実践してまいります。 (4) 中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題長期ビジョン及び中期経営計画グローリーグループは、2018年3月に創業100周年を迎え、次代を築くために10年後のありたい姿を描いた以下の『長期ビジョン2028』を定めました。 グローリーグループ長期ビジョン2028 『人と社会の「新たな信頼」を創造するリーディングカンパニーへ』Confidence Enabled グローリーグループは、長期ビジョンの実現に向けた第3ステップとして、2024年4月からの3ヶ年を計画期間とする『2026中期経営計画』に取り組んでおります。本計画では、“GLORY TRANSFORMATION 2026 ~お客様と共に未来を創造するグローリー ~”をコンセプトに、「新たな収益源の獲得」、「コア事業の収益拡大」、「経営マネジメントの強化」「リスクマネジメントの強化」の4つを基本方針とし、世界最高品質の製品群とソフトウェアプラットフォームを融合し、店舗DXをサポートする企業となることを目指して、以下の重点施策を推進しております。 方針1:新たな収益源の獲得本方針では、グローリーグループの強みである顧客基盤や技術等を活かし、お客様の収益力強化に貢献するソリューションビジネスを新たな事業の柱として確立することを目指しております。特に、リテール、金融、飲食の3市場に狙いを定め、新領域事業の収益拡大を加速すべく、以下の施策を実施しております。リテール市場においては、店舗DXと売上拡大に貢献するソリューションの拡充や、Flooidグループが提供する小売業向けクラウドソリューションであるユニファイド・コマース・プラットフォームを活用した顧客層の拡大に注力いたします。金融市場においては、次世代店舗の実現に向け、店舗運営の効率化に貢献する遠隔接客サービスをはじめとする新たなソリューションの提供を推進いたします。 飲食市場においては、人手不足と人件費高騰を背景とするDXの動きを追い風に、セルフサービスキオスクやモバイルオーダーサービスなど、次世代型飲食店舗創出プラットフォームの提供によるソリューション事業を展開してまいります。 方針2:コア事業の収益拡大本方針では、通貨処理機事業等のコア事業において、新たな機会の獲得による事業成長及び収益拡大を図ってまいります。リテール市場では、セルフ型つり銭機と新技術を掛け合わせ、人手不足対応や顧客サービスの向上に寄与するソリューションを提案してまいります。また、「UBIQULAR™」を始めとする各種ソリューションの販売を強化し、リカーリング売上の拡大を図ります。金融市場では、多様化する店舗形態に対応し、アシストセルフ機等の省人化ニーズに応える製品の販売拡大に取り組むとともに、新興国におけるシェア拡大を進めてまいります。 方針3:経営マネジメントの強化本方針では、経営管理の強化、経営資源の適正な確保・分配、サステナビリティへの取組み強化を推進してまいります。具体的には、収益力の向上を目指したROIC経営を推進するとともに、社内におけるDX推進を加速し、タイムリーな経営判断に活用できるデータの整備及び可視化や業務の抜本的効率化を図ってまいります。また、グループ再編を含む組織改革の推進や人材育成、社員エンゲージメントの向上に取り組むとともに、カーボンニュートラル実現や人権方針に基づく活動を推進し、持続的な社会の実現と企業価値向上を目指してまいります。 方針4:リスクマネジメントの強化本方針では、急激な外部環境変化に備えたBCP(事業継続計画)の改善やサイバーセキュリティの強化を推進してまいります。特に、お客様への安定的な製品供給を行うため、グローリーグループ全体の適正な在庫水準の見直し・確保を行うとともに、地政学的リスク、自然災害の発生等各種リスクの軽減・低減及び事業の継続・早期復旧を可能とする体制の充実に努めてまいります。また、サイバーセキュリティ対策強化のため、情報システム及び人的リソースの拡充を図ってまいります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】グローリーグループでは、リスク管理委員会を中心に、重点領域を設定して対策強化を行うとともに、これらの情報については取締役会に報告する体制としております。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在においてグローリーグループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。 (1) リスクマネジメント体制グローリーは、社長を委員長とする「リスク管理委員会」を設置し、グローリーグループのリスク管理体制の維持・強化を進めております。 (2) リスク管理プロセスリスク管理活動については、下記のPDCAを回すことでリスクの特定と評価を行っております。洗い出されたリスクを、影響度と発生可能性の二軸で評価し、リスクの対応策を「回避」「低減」「移転」「受容・保有」の4種から選択します。重要リスクと特定した事項について、主管部門を中心に平時における予防措置を講じるとともに、危機発生時に迅速に対応できる体制の確保・向上に努めており、リスク管理委員会では、その結果に基づき、諸対策について審議しております。また、その概要については、定期的に取締役会に報告しております。 (3) 事業等のリスク リスク分類リスク項目リスク内容事業環境キャッシュレス化の急速な進展/現金処理機への高い依存グローリーグループは、ソフトウェアプラットフォームやDMP事業などのDX分野を含む新領域事業の拡大に取り組んでおりますが、新領域事業が成長するまでの間に、デジタル通貨の発行など急激なキャッシュレス化がグローバルに、また短期間に進展した場合には、業績に影響を与える可能性があります。 <対応策>グローリーグループは、長期成長ストーリーにおいて、リテール・金融及び飲食市場を注力市場とし、ソフトウェアプラットフォームの提供によりお客様の店舗DXのサポートを行うことで、店舗トータルソリューションを推進してまいります。海外事業展開グローリーグループは、海外市場への事業展開を積極的に行っておりますが、戦争や紛争の発生、高率の追加関税など国際情勢の変化による事業活動への影響を含む地政学的リスクに加えて、予想の範囲を超える為替相場や金利の変動、知的財産の侵害等が発生した場合、業績に影響を与える可能性があります。 <対応策>グローリーグループは、世界各地で高まる地政学的リスクの影響を低減する中長期的な事業戦略と生産戦略の立案と推進、また為替相場の変動に備えた為替ヘッジ施策、未来創造と事業収益に直結した知的財産活動により、事業展開を進めてまいります。各国の法令・各種規制グローリーグループは、事業活動を行っている国及び地域において、事業の許認可や輸出入規制のほか、環境関連規制・セキュリティ規制・デジタル規制を含む技術に関する法令等の適用を受けております。これらの法令の改廃や新設等がなされ、対応が遅れた場合、業績に影響を与える可能性があります。 <対応策>グローリーグループは、各国法規制の動向を調査のうえ、かかる規制等の適用を受ける業務の特定、リスク評価と対応策の実施ならびに社員教育を進めてまいります。戦略投資グローリーグループは、中長期にわたる持続的な企業価値向上を目的として、コア事業の拡大及び新領域事業創出に向けて積極的に経営資源を投入しております。2026年3月期末現在、企業買収に伴い発生した「のれん」及び「顧客関係資産」の金額は、それぞれ連結総資産の17.4%(78,656百万円)及び7.0%(31,771百万円)を占めており、事業環境の変化等により期待した成果が得られない場合には減損損失が発生し、業績に影響を与える可能性があります。また、持分法適用会社となった投資先が事業計画を達成できない場合には、持分法による投資損失が発生し、業績に影響を与える可能性があります。 <対応策>グローリーグループは、戦略投資委員会規程に基づき、投資先の事業を取り巻く環境の評価を定期的に実施し、取締役会等において報告を行うことで、投資後の管理を確実に行い、投資時のシナリオに沿った成長戦略の推進を行っております。 サプライチェーングローリーグループは、調達先の多様化を進めておりますが、天災、戦争、紛争等によりサプライヤーの生産活動が停止した場合や、特定の部品や原材料等、世界的な需給バランスの崩れにより、納期遅延が発生した場合は、生産に影響が生じ、業績に影響を与える可能性があります。また、インフレーション等により部品・原材料の価格が高騰した場合には、原価が上昇し、業績に影響を与える可能性があります。さらに、BCPを目的とした部材確保が結果的に過剰在庫となり、業績に影響を与える可能性があります。 <対応策>グローリーグループは、経済安全保障を考慮した調達先の確保、入手性の高い部品・原材料への切替えや、緊急時における適正在庫の精度向上など、安定的な生産が可能な方策を進めております。事業環境人材の確保グローリーグループは、グローバルに事業活動を展開しており、多様な国籍、価値観、専門性等を持つ従業員が働いております。グローリーグループの中長期的な成長は、これらの人材に大きく依存していることから、優秀な人材、特に新領域事業拡大に必要なDX人材等の確保・育成が中長期的に計画どおり進まなかった場合、業績に影響を与える可能性があります。 <対応策>グローリーグループは、競争力の源泉となる人的資本の充実を人材戦略の目標に掲げ、社員エンゲージメントの向上策として、個人と会社の成長が実感できる人材育成と健康経営を中心とした働きやすさの向上や、ダイバーシティの推進、人権の尊重に取り組むことにより、DXを中心とした人材の確保・育成に注力してまいります。 リスク分類リスク項目リスク内容事業運営知的財産権グローリーグループは、グローリーグループ製品による第三者の重要な知的財産権の侵害を防止するとともに、第三者によりグローリーの知的財産権を侵害されないよう他社製品、他社サービスの継続的な調査を行っておりますが、新たなサービスを提供する中で、グローリーグループのような研究開発型企業においては、他社との知的財産紛争が生じる可能性があります。このような事態が発生した場合、業績に影響を与える可能性があります。 <対応策>グローリーグループは、知的財産部門と事業部門が連携し、知的財産におけるグローリーの市場ポジションを示す“IPランドスケープ”を実施することにより、第三者の知的財産権の調査を通して、知的財産紛争発生のリスク低減を図っております。情報セキュリティグローリーグループは、顧客等の個人情報や機密情報の漏洩等の防止は、必要不可欠の事項と捉え、規程の制定、社内教育の徹底、情報セキュリティシステム構築等の措置を講じていますが、情報漏洩等の事態が発生した場合、グローリーグループの信用低下につながるだけでなく、顧客等に対する損害賠償責任が発生するおそれがあります。また、グローリーグループの事業活動において、情報システムの重要性が高まっており、不正アクセスによる事業活動の停止リスクも増大しております。 <対応策>グローリーグループは、グループCISOを中心に情報セキュリティガバナンス体制を構築し、社員教育の徹底、システムの刷新や運用状況のモニタリング等の対策を継続・強化しております。 ソリューションの品質グローリーグループは、金融機関や流通店舗、飲食店舗において、現金の取扱い等、安定的な運用が強く求められていることから、信頼性の高いソリューションを提供することに注力しております。しかしながら、デジタル技術やネットワーク技術の活用、ソリューションの高度化に伴う不確実要因など、想定外の品質問題の発生もあり得るため、これらがグローリーグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 <対応策>グローリーグループは、品質管理システムに基づき、品質及び安全性の設計・検証を徹底しております。また、保守サービスにおいても、遠隔監視や定期点検により問題発生の未然防止に努めております。品質問題が発生した場合や法規に抵触する可能性のある不具合が発生した場合は、迅速に品質マネジメント担当役員に情報が届くシステムを設定し、対応に遅れが出ないようにしております。 資金調達グローリーグループは、事業活動の資金を内部資金及び金融機関からの借入れや社債の発行等により調達しております。主に日本、米州、欧州において政策金利の引上げや、格付機関によるグローリー信用格付けの引下げ等が生じた場合には、資金調達コストが増加し、業績に影響を与える可能性があります。 <対応策>グローリーグループは、資金繰り計画を適時に更新するとともに、銀行借入れや社債発行など資金調達の多様化を進めることにより、流動性リスクの低減を図っております。環境気候変動グローリーグループは、気候変動問題を重要な経営課題と認識し、環境負荷低減に向けた取組みを推進しておりますが、各国における法規制や社会的要請が予測を超えて強化され、「移行リスク」が高まった場合、省エネ/再エネ設備への追加投資や炭素税・排出権取引の導入等によるエネルギー調達コストの増加、さらには販売機会の損失や企業ブランドの毀損により、グローリーグループの業績や企業価値に影響を与える可能性があります。また、気候変動の進行により台風・豪雨等の自然災害が激甚化し、「物理的リスク」が高まった場合、自社工場及び従業員の被災や部品調達先の操業停止等の影響を受け、グローリーグループの事業活動が制限され、業績に影響を与える可能性があります。 <対応策>グローリーグループは、「温室効果ガス排出量の削減」をサステナビリティの最重要課題として特定し、国際基準(SBT)に基づくグローバル規模での温室効果ガス排出量の削減目標を掲げ、2050年度の「CO2排出量実質ゼロ(スコープ1・2)」の実現に向けた取組みを推進しております。さらに、バリューチェーンにおける環境負荷(スコープ3)についても、削減目標を設定し、継続的な削減に取り組んでおります。また、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言に沿った気候関連情報の開示に引き続き取り組むとともに、国際的なサステナビリティ開示の動向を踏まえ、情報開示の充実を図ってまいります。 リスク分類リスク項目リスク内容内部統制内部統制グローリーグループでは、法令遵守及び不正防止を目的とした内部統制体制を整備しておりますが、役職員による法令違反や不正行為が発生した場合、社会的信用の低下や事業活動への影響が生じる可能性があります。特に、業務の高度化・多様化に伴い、内部統制が十分に機能しない場合には、不正の早期発見が困難となるリスクがあります。 <対応策>グローリーグループでは3ラインモデルの考え方を活用し、事業部門による自律的なリスク管理(第一線)、管理部門等による方針策定・モニタリング(第二線)、及び内部監査部門による独立した評価(第三線)から成る内部統制体制の構築を進めております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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