明電舎(6508)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


明電舎(6508)の株価チャート 明電舎(6508)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

明電舎グループは、明電舎及び国内子会社23社、国内関連会社2社、海外子会社21社、海外関連会社1社の合計48社で構成され、①電力インフラ事業セグメント、②社会システム事業セグメント、③産業電子モビリティ事業セグメント、④フィールドエンジニアリング事業セグメント、⑤不動産事業セグメント、⑥その他の6事業分野にわたって、製品の企画・開発から製造、販売、サービス等の事業活動を幅広く展開しております。

 

明電舎グループの事業における明電舎及び関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。

 

① 電力インフラ事業セグメント 16社

電気を作り、送るための重電機器やシステムを電力会社等に提供する事業を行っております。主な製品・サービスは、発電機、変電製品(変圧器、スイッチギヤ、避雷器等)、発電・変電・配電システム、監視制御設備、水力発電設備、エネルギーシステムであります。

 

・主な関係会社

㈱エムウインズ、イームル工業㈱、MEIDEN SINGAPORE PTE. LTD.、MEIDEN ZHENGZHOU ELECTRIC CO., LTD.、

TRIDELTA MEIDENSHA GmbH、MEIDEN T&D (INDIA) LIMITED

 

② 社会システム事業セグメント 14社

電気の需要家となる官公庁、鉄道事業者、民間企業等に、重電機器やシステムを提供する事業を行っております。主な製品・サービスは、発電・変電・配電システム、監視制御設備、無停電電源装置、電鉄システム、水インフラシステム、上下水道維持管理、セラミック平膜であります。

 

・主な関係会社

明電プラントシステムズ㈱、明電システム製造㈱、明電システムソリューション㈱、MEIDEN ASIA PTE. LTD.、

THAI MEIDENSHA CO., LTD.

 

③ 産業電子モビリティ事業セグメント 5社

半導体分野、一般産業分野及びEV向けコンポーネント製品や自動車産業向け研究開発用システムを提供する事業を行っております。主な製品・サービスは、モーター、インバーター、EV駆動システム、真空コンデンサ、産業用PC、パルス電源、自動車産業向け試験装置、エレベーター用巻上機、無人搬送車であります。

 

・主な関係会社

㈱甲府明電舎、明電機電工業㈱、MEIDEN HANGZHOU DRIVE SYSTEMS CO., LTD.、MEIDEN AMERICA,INC.、

MEIDEN (HANGZHOU) DRIVE TECHNOLOGY CO., LTD.

 

④ フィールドエンジニアリング事業セグメント 5社

電気設備の保守、点検、維持管理等の保守メンテナンス事業を行っております。主なサービスは、保守、点検、保全コンサルティング、予防保全、改良保全、維持管理及び運用管理、事後保全、総合診断、延命措置、更新計画であります。

 

・主な関係会社

㈱明電エンジニアリング、明電ファシリティサービス㈱

 

⑤ 不動産事業セグメント

業務・商業ビルThinkPark Tower(東京都品川区大崎)を中心とした保有不動産の賃貸事業を行っております。

 

⑥ その他 7社

電気化学計測機器や電気絶縁材料の製造・販売、従業員の福利厚生サービス等が含まれております。

 

・主な関係会社

明電興産㈱、明電北斗㈱

 

(事業系統図)  以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

 

 



有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

明電舎グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、2023年度(当連結会計年度)末現在において、明電舎グループが判断したものであります。

 

(1) 価値創造プロセスと重要課題(マテリアリティ)

 ●明電グループが目指す方向性

明電舎は「より豊かな未来をひらく」「お客様の安心と喜びのために」を企業理念とし、1897年の創業以来、真摯にものづくりを追求しながら産業の進歩・高度化と社会の持続的な発展に貢献してまいりました。現在、2030年のありたい姿・ビジョンとして「地球・社会・人に対する誠実さと共創力で、新しい社会づくりに挑む~サステナビリティ・パートナー」を掲げております。

「中期経営計画2024」において、「サステナビリティ」を戦略の中核に据え、企業理念及びビジョン(下図右上)の実現を目指しております。明電舎らしさを活かせる領域を4つに定め、それぞれの領域において「ニーズや課題の把握」、「機器・システムの提供」、「アフターフォロー」に注力しております。また特定した6つの重要課題(マテリアリティ)を、「価値創造にかかわるマテリアリティ」と「事業基盤にかかわるマテリアリティ」の2つのグループに分け、サステナビリティ経営を推進しております。

 


 

 ●価値創造にかかわるマテリアリティ

 (カーボンニュートラルへの貢献、安心・安全・便利な社会の実現、共創によるイノベーション)

気候変動、デジタル化の進展、再構築を要するインフラの増加といった社会変化は、明電舎にとってリスクになると同時に、新たな事業機会をもたらすことから、「価値創造にかかわるマテリアリティ」は、持続的な成長を実現していくうえで対処すべき重要な経営課題であります。明電舎は、事業活動における環境負荷のさらなる低減を目指し、現在の環境目標を1.5℃シナリオに上方修正するための準備を進めるなど、脱炭素社会の実現に向けて取り組む方針であります。また、社内の脱炭素だけでなく、環境配慮設計の推進、DX、製品のライフサイクル全般をカバーする事業活動などを通じて、社会のサステナビリティに貢献してまいります。

2024年3月には、広島県や慶應義塾大学などと共に、水力発電を起点とした価値共創・社会イノベーションの創出等を行う「広島CSV(共有価値の創造)ラボ」を発足させました。産・官・学・民のパートナーとの共創という新たなプロセスを通じて、新しい社会づくりに挑んでまいります。

 

 ●事業基盤にかかわるマテリアリティ

 (多様な人財がイキイキと成長・活躍できる風土醸成、クオリティの高いものづくり・価値提供、

  誠実で責任ある事業運営)

事業活動を通じて新たな価値を創造するうえで、事業基盤を強化していくことも重要な経営課題であります。明電舎では、従業員がやりがい・働きがいを感じられる職場環境の構築、社会インフラを構成する明電舎が納入した設備を「絶対に止めない」という価値提供、誠実で責任感のある事業運営の土台となるコーポレートガバナンスの強化が重要であると考え、人的資本・品質・コーポレートガバナンスに関する「事業基盤にかかわるマテリアリティ」を設定しております。人的資本に関する取組みでは、役員構成の多様化などを進めるとともに、時代に即した人事制度のあり方の検討などを行っております。品質については、QCDSE(品質・原価・工期・安全・環境)向上を図るべく、品質管理強化の取組みとして「明電ものづくりスタンダード」の展開を進めております。コーポレートガバナンスの強化では、内部統制システムの充実や社外取締役過半数で構成する取締役会の監督機能の更なる強化、実効性向上などに取り組んでおります。

 

(2) 「中期経営計画2024」


 

 ●現状認識

「中期経営計画2024」で想定した事業環境に対して、複数の要素で大きな変化が生じております。社会システム事業セグメントにおいては、部材価格が高騰する以前に受注した案件の売上進行が続いていることや、関連工事の進捗遅れに伴う工程の長期化などを背景に収益性が低下しているほか、産業電子モビリティ事業セグメントでも、中国におけるEV事業の伸び悩みや半導体市況の回復遅れが逆風となっております。一方、電力インフラ事業セグメントでは、各国における電力需要の伸びや再生可能エネルギー投資の拡大、「エコタンク形真空遮断器」をはじめとした環境対応製品のニーズの高まりなどを受け、海外関係会社の業績が改善したほか、国内電力事業でも好調な受注を背景に稼ぐ力が向上しており、明電舎の収益基盤としての地位を確立しつつあります。明電舎を取り巻くこれらの事業環境の下、当連結会計年度は受注高、売上高及び営業利益いずれも過去最高を達成しました。上表にあるとおり、「中期経営計画2024」で掲げていた目標値には届かないものの、2024年度は売上高と営業利益共に過去最高を更新する想定であります。

 

 ●最終年度の課題

2024年5月10日発表の業績予想のとおり、営業利益150億円を実現し、次期中期経営計画における業容の更なる拡大に繋げていくために、対処すべき課題は2つあります。第1に「円滑な生産活動の実現」です。受注残は過去最高水準にまで積み上がっており、これを収益に繋げるためには、品質を担保しつつ生産の効率化を追求し、お客様の元へ着実に納品していくことが重要であると認識しております。建設・物流業界などにおける2024年問題による影響も懸念されますが、生産設備への投資の加速やプロジェクト管理業務のデジタル化推進などを通じた生産性の向上により、対処していく考えであります。第2に「インフレや金利に打ち勝つ事業体制の構築」です。昨今の世界的な物価・賃金上昇等に対して、調達面での創意工夫や機動的な価格転嫁とあわせて、価格競争に巻き込まれない高付加価値製品・サービスの開発に注力してまいります。同時に、営業活動においては、ABM(アカウントベースドマーケティング)戦略などにも取り組んでまいります。

 

 

(3) 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応

  -PBR(株価純資産倍率=企業価値)向上に向けた取組み-

企業価値向上は最大の経営課題の1つであり、明電舎ではPBR向上に向けた取組みとして、「ROE(自己資本利益率)向上」及び「PER(株価収益率)向上」の2つに分けて、次のとおり方針を掲げ、実行しております。

 


 

 ●ROE向上の取組み

明電舎は、「収益力強化・投資効率の向上」と「資本構成の最適化」を通じてROE向上に取り組んでおります。収益力強化では、お客様に対する提案力の強化やものづくりにおける効率の徹底的な追求を通じた営業利益率の向上や在庫の適正化などによるキャッシュコンバージョンサイクル(CCC)改善に取り組んでおります。また、投資効率の向上においては、投資に求める収益率を適切に設定するとともに、特に金額の大きい投資については、その採算性や各種リスクを常務会等の業務執行会議体において十分に審議し、取締役会の決議を経たうえで実行しております。また、過去に実施したM&A投資のトレースなども定期的に行う仕組みを導入しております。資本構成の最適化については営業キャッシュ・フローに加え、資産の圧縮・売却に伴い生まれるキャッシュを原資として、成長に向けた投資と株主還元をバランス良く実施することを基本的な考え方としております。成長投資を通じて当期純利益を増大させつつ、配当性向30%を方針とし、安定かつ継続的に配当を実施してまいります。

 

 ●PER向上の取組み

PER向上に向けて、「期待成長率の向上」と「非財務価値の向上」に取り組んでおります。「期待成長率の向上」では、投資を通じて事業を拡大し、キャッシュ創出力を高め、生み出されたキャッシュを再投資することで更なる成長を促すという企業価値向上のサイクルを進化させてまいります。次期中期経営計画では、資本コストを十分に意識しつつ、旺盛なインフラ需要に応えるための国内拠点への投資や、本格的な半導体市況の回復に備えた能力増強などの検討を進めてまいります。そして、それらの投資計画からの速やかな収益貢献の実現と、サステナビリティ経営と一体化した成長戦略の着実な実行を目指すとともに、明電舎グループの強みと社会のニーズが合致する新領域における事業開発にも注力してまいります。「非財務価値の向上」では、持続可能な経営基盤の構築とステークホルダーエンゲージメントの向上に取り組んでおります。非財務価値は、明電舎の競争力構築の源泉であると認識しており、特に人的資本はその中でも最大かつ最重要の資源であります。優れた人財を確保しつつ、従業員エンゲージメントを向上させ、かつ企業パフォーマンスを最大化するための人事制度の見直しや研修制度の高度化などを通じ、人的資本の拡充を進めております。また、内部統制システムの充実や取締役会の実効性向上などを通じたコーポレートガバナンス強化を図っているほか、ステークホルダーエンゲージメントの向上に向けて、IR活動における開示情報や社外の意見を経営に取り込む仕組みの拡充に取り組んでおります。

 

「中期経営計画2024」の最終年度となる2024年度は、開示している数値目標及び各種KPIの実現に注力するとともに、次期中期経営計画に向けた検討も進めてまいります。今後の戦略策定においても、PBR向上をベンチマークの一つとして意識しつつ取り組みを進め、持続的な企業価値向上に努めてまいります。


事業等のリスク

3 【事業等のリスク】

 

(1) リスクマネジメントの体制

明電舎グループでは、下図のとおりスリーラインモデルによるリスクマネジメント体制を構築しております。

 


 

【用語の説明】

第1ライン

工場や国内外関係会社を含む事業部門(=第1ライン)では、統制自己評価(Control Self-Assessment = CSA)を導入し、各部門が自らのリスクの抽出、評価、コントロールを実施しております。リスクの抽出にあたっては、網羅性を確保する観点から120項目にわたるリスク事例表を参考にしており、各部門が自ら抽出した重要リスクについて「影響度」と「発生可能性」を主眼に評価しております。

2ライン

第2ラインは総務、法務、人事、経理・財務等の専門知識を持ったスタッフ部門で構成され、第1ラインが行っているCSAのモニタリングと支援を行っております。

第3ライン

内部監査部門(第3ライン)は定期的な監査の実施により、第1ラインのCSAのサイクルや第2ラインのサポートが有効に機能しているかを検証しております。この内部監査の状況は随時、常務会・取締役会・監査等委員会及び主要な明電舎経営層に報告されております。

リスクマネジメント委員会

スタッフ部門長を委員とし、内部統制推進部が集約した全社重要リスクを審議する目的で年2回開催しております。委員会では全社重要リスクを選定するとともに、リスクを管轄する部門を決定して所掌を明確化しております。また、新たな重要リスクを中心にディスカッションを行い、リスクコントロールの強化を図っております。

グループ会社

内部統制委員会

関係会社の取締役を委員とし、各社のCSAの状況報告を受けるとともに、明電舎グループ全体の重要リスク情報を共有する目的で年2回開催しております。委員会では関係会社間のリスクディスカッションも実施して議論を深めております。

BCM委員会

常務会メンバー等を委員とし、明電舎グループの事業継続における基本的な方針や事業継続目標、災害時の対応についての「BCP基本方針書」を策定し、経営レベルでBCP方針や施策を審議・決定しております。内部統制推進部を事務局として年2回開催しております。

 

 

 

(2) 全社重要リスク決定までのプロセス

第1ラインのCSAはすべての部門において年度ごとにリスクやそのコントロールの見直しが行われ、その結果を踏まえた翌年度のリスクマネジメント確認表を作成しております。

各部門で抽出された重要なリスクは「影響度」と「発生可能性」の二軸で評価されております。

第1ラインのCSAによる各部門の重要リスク情報は、事業グループ単位のリスクディスカッションを経て内部統制推進部に集約され、内部統制推進部は第1ラインのリスク情報に対して「顕在化に至る速度」や「ブランド毀損」、「対応策の有効性」等を加味して評価を行っております。

さらに、スタッフ部門のリスクヒアリングから抽出した第2ラインのリスク情報も加えて総合的な評価を行い、全社的に認識すべき重要リスクの一覧表を作成しております。この重要リスク一覧表はリスクマネジメント委員会で共有され、重要リスク一覧表をベースに事業リスクの評価とコントロール方法を審議しております。その結果は常務会、取締役会に報告され、経営層はそれらのリスクマネジメントについて議論する仕組みとなっております。

 


 

(3) 重要な事業リスク

上記の経営層による議論の結果、明電舎グループは本有価証券報告書に記載している事業に関し、投資者の判断に影響を及ぼす可能性のあるリスク事象を以下のリスク事象一覧表に記載しております。

また、これらのリスクの内容とシナリオ及び対応策については、適宜取りまとめて以下(4)「重要な事業リスクの内容と対応策」に記述しております。

 


(注)リスク評価は一般的評価ではなく、明電舎グループにおける多種のリスク事象を独自に評価したものであります。

 

 

(4) 重要な事業リスクの内容と対応策

上記(3)のリスク事象に関するリスクシナリオと対応策は以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、2023年度(当連結会計年度)末現在における明電舎グループの状況に基づく判断であります。

 

① 気候変動、環境規制に関するリスク(リスク事象一覧表 項番1、20)

リスクの内容とシナリオ

気候変動問題に対応した製品の開発や、環境負荷低減に向けた明電舎グループの各種取組みが遅れた場合、受注機会の喪失や企業価値の低下により、長期にわたり明電舎グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、環境法規制への不適合は地球環境や近隣の健康に影響を及ぼし得るため、行政処分や事業機会の喪失、企業評価の低下により、明電舎グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対応策

明電舎グループでは、長年、気候変動問題を重要課題として認識し、脱炭素化を目指した事業の拡大が必要不可欠と考え、SF6ガス不使用の製品や環境配慮型製品、車の電動化に対応した製品等の開発を推進しております。

また、生産拠点のものづくりでのエネルギー削減、再生可能エネルギー調達、生産性向上などによりGHG排出量の削減に取り組んでおります。

さらに、環境ISO14001の継続認証により各種法令遵守に取り組んでおります。

これらの取組みについては、「第一部 第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)戦略 ①気候変動への対応」においてその概略を記載しております。

 

 

②品質の低下(製品・サービスの品質に関するリスク 同 項番2)

リスクの内容とシナリオ

明電舎グループは、お客様が求める品質を維持しつつ、製品を安定的に供給することが責務と考えておりますが、調達品や生産設備といった有形要因、技術力低下や技術継承不足といった無形要因によって品質が低下した場合、製品の優位性を失い、競争力を喪失するリスクがあります。

また、個別受注製品における設計・製造不良、工事案件における施工不良、EV用モータ等の量産製品においてはリコールや製造物責任につながる品質問題が発生した場合、製造原価の悪化や保険等ではカバーできない損害賠償の発生により、明電舎グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対応策

明電舎グループでは、「社長品質方針」に基づき各種品質維持活動を展開しており、不良を「入れない」「作らない」「出さない」の視点で品質管理を徹底しております。主に生産部門で活用されているQRマップ(品質管理工程図)を技術部門にも拡大適用し、品質の確保を図っております。

また、全社QA推進会議を継続的に開催し、不具合情報、品質活動の共有・水平展開等により品質向上活動を推進しております。

外注・購入品については、受入検査の強化や品質監査・指導を定期的に実施することで、サプライヤ管理の強化を図っております。

 

 

③ 地政学リスク(同 項番3)

リスクの内容とシナリオ

近年、ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢、米中の対立等、国際情勢が大きく変化しております。明電舎グループは主にASEAN、中国、インド、欧米等に生産拠点や営業拠点を有しておりますが、該当地域に影響が及ぶことで事業活動、生産活動に支障をきたすこと、国内からの輸出や技術者の派遣に支障をきたすことで明電舎グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対応策

明電舎グループでは、外部専門機関等からの情報及びサポートを含め、海外各拠点における政治経済の状況、国際情勢や戦争等のリスク情報、法規制の変更等を収集しており、各拠点の事業継続計画(BCP)構築に取り組んでおります。

また、事業継続に関わる危機や海外駐在員、現地従業員に関わる危機が想定される場合は、委員会にて対策と、それに応じた体制を迅速に決定・構築することとしております。

 

 

 

④ 労働災害の発生(業務上の災害・事故に関するリスク 同 項番4)

リスクの内容とシナリオ

明電舎グループの生産現場において重大な労働災害や火災、設備事故等が発生した場合、明電舎グループの生産活動等に支障をきたす可能性があります。

また、お客様施設において重大な事故を発生させた場合、その事業活動にも影響を及ぼし、信用の失墜や施工遅延、指名停止や損害賠償の発生により、明電舎グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対応策

明電舎グループでは、主要拠点に労働安全衛生マネジメントシステム(ISO45001)を導入し、安全衛生活動のPDCAサイクルにより継続的な改善を行っております。

また、安全の施策として個人の危険感受性向上のため、VRによる安全体感教育を始めとする各種安全教育の実施、リスクの早期摘み取りとしてリスクアセスメント実施による働く環境の改善、過去の労働災害の風化防止として安全伝承館を用いた労働災害の再発防止教育等を行い、労働災害の未然防止に努めております。

 

 

⑤人権の侵害(同 項番5)

リスクの内容とシナリオ

企業活動において、明電舎グループ人員をはじめステークホルダー全体の人権尊重が社会的要請となっており、欧米等では人権に関する法規制も強化されつつあります。サプライチェーンを含んだ事業活動の中で人権侵害が発生した場合、レピュテーションの悪化による社会的信用の低下や人財の流出により、明電舎グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対応策

明電舎グループでは、全てのステークホルダーを対象として、事業活動における人権リスクの特定、管理、予防、軽減を目的に人権デュー・ディリジェンスに取り組んでおります。

また、ステークホルダーの一つである取引先に対しては、人権要素を含む「明電グループサステナブル調達ガイドライン」に基づき、サプライチェーン全体の人権リスクの軽減に取り組んでおります。あわせて、サステナビリティ活動及び環境保全活動への取組みに関する調査票を活用し、人権に関する実態調査を行っております。

 

 

⑥コンプライアンスに関するリスク(同 項番6、13、14、16、18)

リスクの内容とシナリオ

明電舎グループは、国内外の法令、慣習その他全ての適用されうる社会規範を遵守して事業活動を行っておりますが、それらに反する事象が発生した場合、法的制裁や社会的信用の失墜を伴う受注機会の減少により、明電舎グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対応策

明電舎グループでは、過去に発生させた独占禁止法違反の再発防止をはじめ、遵法意識の向上を図っており、法務部を事務局とするコンプライアンス委員会のもと、グループ全ての従業員に対して「企業行動規準」の周知徹底を図っております。

また、各職場へのコンプライアンスマネージャの配置、通報制度の設置など、違法行為や不適切行為の防止、早期発見及び解決を図る枠組みを整備しております。

さらに、全グループを対象としたコンプライアンス研修を継続的に実施し、独占禁止法、下請法、建設業法、個人情報保護法などの法令や贈収賄、品質不正防止など、幅広くコンプライアンス・倫理に関する意識向上を図っております。

なお、品質不正防止については、2023年4月に生産統括本部内に品質保証監理課を新設し、不正の未然防止活動を推進しております。

 

 

市場環境変化への認識・対応不足(市場環境に関するリスク 同 項番7)

リスクの内容とシナリオ

明電舎グループの製品・サービスに対する需要は、受注活動を行っている国または地域の社会情勢や経済動向の不確実性、法律・規制等の様々な政治的・経済的な影響を受けます。そのため、政情不安・景気後退による需要の減少や受注した案件の進捗遅延が、明電舎グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対応策

明電舎グループでは、外部専門機関などを活用し、国または地域の社会情勢や景気動向を注視しつつ案件の実現性や受注確度を見極めながら受注活動を行うとともに、規模の大きい案件については、法務・財務などのスタッフ部門で構成される事前審査会議にて情報整理やリスク評価を行い、その情報をもとに経営の意思決定を行っております。

また、プロジェクト管理を通じて、案件の進捗や採算状況をモニタリングする等、リスクの低減に努めております。

 

 

 

⑧自然災害の発生(同 項番8)

リスクの内容とシナリオ

自然災害の激甚化により、各種事業活動に支障をきたすリスクがあります。特に明電舎グループの主要な生産拠点は、関東から東海地方の南海トラフ地震の想定被災地域、または沿岸地域等に立地しているため、大規模な地震が発生し、津波・液状化等により生産拠点等が重大な損害を受け、生産設備の稼働が困難になった場合には、明電舎グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対応策

明電舎グループでは、災害に対する事業継続についての方針・施策を審議・決定する機関として、BCM委員会を設置しており、経営レベルでBCPの策定や維持・更新、対策の実施や、点検・改善、取組みを浸透させるための教育・訓練を推進しております。

また、明電舎グループの国内外各拠点で防災対策・防災訓練を実施するとともに、生産拠点での災害発生も想定したBCPの構築を推進しており、今後もサプライチェーンを含めたBCP構築を目指してまいります。

 

 

⑨人財の不足(人財に関するリスク 同 項番9)

リスクの内容とシナリオ

明電舎グループにて展開している事業の優位性を確保し継続的に成長していくためには、多種多様な人財の獲得や育成が必要不可欠です。人財の獲得や育成の停滞、人財の流出等により必要な人財の不足が発生した場合には、技術・技能の伝承が滞り優位性が低下することにより、営業機会の喪失を招き、明電舎グループの成長や業績に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対応策

明電舎グループでは、人的資本は価値創造の源泉であり事業に必要なスキルや経験を持つ人財を獲得し育成すること、またやりがいを持ち継続して働くことができる環境を整備することは経営の重要課題であると考えております。

これらの取組みについては、「第一部 第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)戦略 ②人的資本」においてその概略を記載しております。

 

 

⑩情報セキュリティに関するリスク(同 項番10、11)

リスクの内容とシナリオ

近年、サイバー攻撃のリスクが高まっており、その手口も巧妙化しております。

また、働き方の変化により、情報機器を社外に持ち出す機会が増え、紛失や盗難等のリスクも増加しております。明電舎のセキュリティ対策や従業員の危機意識が不十分な場合、基幹システムの停止による企業活動の中断、機密情報・個人情報漏洩による多額の損害賠償責任の発生、社会的信用の失墜により明電舎グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対応策

明電舎グループでは、取り扱う情報に関するセキュリティの確保を重要な経営課題と認識し、情報セキュリティ委員会を設置し、全社横断的なセキュリティ体制を構築しております。サイバー攻撃に対しては監視、検知における境界対策、ウイルス対策、教育などの人的対策といった従来からの「多層防御」に加え、「ゼロトラスト」を念頭に置いた諸施策を実施しております。保有する個人情報や明電舎グループの技術・営業等の事業に関する機密情報等については、各種セキュリティ管理システムを導入し、不審メール訓練やe-learningなど、社内教育を通じて管理の徹底を図っております。

また、社外持出しパソコンの暗号化、持出し台帳管理の徹底等により、リモートワークに対応したリスク対策を強化しております。

 

 

⑪ 調達管理の不備(資材調達に関するリスク 同 項番12)

リスクの内容とシナリオ

明電舎グループの製品・システムは多種多様な部品・部材等を使用しており、代替が困難なものもあり、社会情勢や予期せぬ事情により部品不足や調達コストの増大等が発生し、安定的な供給が停滞した場合、生産、出荷の遅れや製品コストの増大により明電舎グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対応策

明電舎グループでは、調達管理の徹底を推進し、適正在庫の確保によってこれらのリスクへの対応を行っております。

また、部品の仕様標準化を推進し、複数の調達先を確保するなど安定的な調達活動の確保に努めております。さらに、取引先との持続的なパートナーシップ強化のため、2022年度には「明電グループサステナブル調達ガイドライン」を発行し、各種の支援活動等を通じて取引先との一層の協力強化を図っております。

 

 

 

⑫ 為替、金利、株価、地価の変動による損失(為替、金利に関するリスク 同 項番15)

リスクの内容とシナリオ

明電舎グループは、ASEAN、中国、インド、欧米等、世界各地域で事業を展開しており、複数の通貨を使用しているため為替相場の大幅な変動により製品の価格、コストに影響を受ける場合があります。

また、市場金利が大幅に上昇した場合は支払利息等が増加するため、明電舎グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

リスク対応策

明電舎グループでは、為替ポジション管理の強化を継続的に実施しており、機動的に為替予約、為替マリーを実行しております。

また、将来見通しを含めた金利動向を定常的に予測し、適時に資金調達を確保できるよう財務体質の強化に努めております。

 

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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