エスユーエスグループは、エスユーエス及び連結子会社5社より構成されており、エンジニア派遣及び業務受託を行うソリューション事業を主たる事業としております。エスユーエスグループのセグメントは「ソリューション事業」、「コンサルティング事業」、「AR/VR事業」、「その他」で構成されております。「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであります。
(1) ソリューション事業
① 事業の概要
エスユーエスは、主としてエンジニアに特化した人材派遣を、国内7拠点(京都、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、岡山)にて展開しております。
大手メーカーやシステムインテグレーター(注)等を顧客として、以下の4分野において個々またはチームで派遣、業務受託等にてサービスを提供しております。また、エスユーエスはエンジニアを正社員として雇用し、専門性を追求するキャリアパスを示すとともに、テクニカルスキルだけではなくヒューマンスキルの育成が重要との認識のもと、人材育成を行っています。なお、制度開始初期よりプライバシーマークを取得し、個人情報保護、機密情報保持に関する研修や指導を行っています。
a. IT分野
アプリケーション開発(汎用機系・組み込み系・制御系)、システム開発、Webシステム開発、ネットワーク設計・構築、IoT・AI・AR/VR関連プログラム開発、ソーシャルゲーム・アプリ開発等
b. 機械分野
機械設計、機構設計、制御設計、金型設計、筐体設計、解析等
c. 電気・電子分野
回路設計、LSI設計、制御設計、ファームウェア設計、プロセス制御、解析等
d. 化学・バイオ分野
金属材料開発、電子材料開発、燃料電池素材開発、リサイクル素材開発、要素技術開発等
(注)システムインテグレーターはシステムインテグレーションを行う事業者であり、情報システムの企画、設計、開発、構築、導入、保守、運用などを請け負う企業のことです。
② 顧客企業との契約形態
エスユーエスが行う事業の契約形態には、派遣契約、請負契約等があります。エスユーエスは、主として派遣契約を顧客企業と締結することで事業を展開しておりますが、一部の顧客企業に対しては請負契約等を締結しております。
a. 派遣契約
派遣契約の特徴は、派遣労働者の雇用者(エスユーエス)と使用者(派遣先企業)とが分離しており、派遣労働者は使用者(派遣先企業)の指揮命令を受け、労働に従事いたします。
b. 請負契約
請負契約は、エスユーエスが顧客企業から業務を受託し、その業務遂行の指示やエンジニアの労務管理等について、一切の責任をエスユーエスが負い、仕事を完成させ成果物を納品するものであります。
(2) コンサルティング事業
コンサルティング事業では、主にITコンサルティングサービスとHRコンサルティングサービスを行っております。
ITコンサルティングサービスにおいては、特にERP(注)分野においてERPソフトウエアパッケージを用いたコンサルティング、導入支援、運用・保守、及びカスタマイズ・開発を行っています。
HRコンサルティングサービスにおいては、タレントマネジメントシステム 「SUZAKU」及びアセスメント・サーベイ 「HQ Profile」の販売・開発及びアセスメントに基づいた教育研修・人材育成を行っています。株式会社イーアセスメントにおいては、「HQ Profile」等のアセスメントツールの開発・カスタマイズを行っております。
(注)Enterprise Resource Planning。企業の持つ様々な資源(人材、資金、設備、資材、情報など)を統合的に管理・配分し、業務の効率化や経営の全体最適を目指す手法、またそのために導入・利用される統合型業務ソフトウエアパッケージのこと。
(3) AR/VR事業
AR/VR事業は、AR(拡張現実)、VR(仮想現実)、MR(複合現実)、AI(人工知能)、メタバースと言われる第4次産業革命に対応する取組みとして、企業や教育機関が求めるAR/VRコンテンツ・プラットフォーム・自社商品の販売及び受託開発、AI関連の自社商品・技術・サービスの販売及び受託開発等を目的に事業を行っております。また、株式会社クロスリアリティ(連結子会社)において、AR/VRエンジニアの育成を行うVRIA京都(VRイノベーションアカデミー京都)を運営し、社内外のAR/VRエンジニアの教育を行っております。
(4) その他
株式会社ストーンフリーにおいては、障がいのある方の一般企業等への就労をサポートする「障害者総合支援法」に基づく就労支援サービスである就労移行支援事業(事業所名:スキルアップスマイル)等を行っております。
プライムロード株式会社においては、再生医療の導入を希望する医療機関に対してワンストップで支援を行う再生医療導入支援事業を行っております。
株式会社AMP.KYOTOにおいては、京都の観光向けのメタバースプラットフォームの企画及び運営を行っております。
事業の系統図は、次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてエスユーエスグループが判断したものであります。
エスユーエスグループは、「人と企業の笑顔が見たい」という経営理念のもと、エスユーエス事業モデル「社会人学校」を通じて、エンジニアと企業様に最大の貢献とサービスとお役立ちを提供することを使命とし、ステークホルダーの皆様に信頼され、より一層のサービス拡充、企業価値の向上、永続的発展、及び社会に貢献できる企業となるように努めてまいります。
エスユーエスグループは、成長性と収益性を評価する指標として、売上高成長率、売上高営業利益率、自己資本利益率(ROE)、エスユーエスの中核事業であるソリューション事業の成長性を評価する指標として、エンジニア一人当たり売上高増加率、在籍エンジニア数の増減を重視しております。
(3) 市場環境
エスユーエスグループの中核事業であるソリューション事業において、国内市場は引き続き拡大傾向と予想され、主要取引先である国内製造業及びIT関連企業におきましては、慢性的なエンジニア不足の状況は変わらず、特に第4次産業(AR/VR、MR、AI、IoT、DX等)人材に対するニーズのさらなる高まりから、今後も最先端技術分野のエンジニア需要の増加が見込まれます。
(4) 会社の経営戦略
上記のような環境の中で、エスユーエスグループのソリューション事業におきましては、中長期における安定成長基盤を確立するため、及び需要増加が見込まれる最先端技術分野での成長を図るためにも、エンジニア採用数の維持・拡大、処遇改善や健康経営施策の推進など働きやすい環境の整備を通じて退職防止に取り組み、人材確保に努めます。
AR/VR及びAI開発、M&A、戦略的業務提携、新規事業展開などを成長ドライバーとして、競争力のある利益水準を目指してまいります。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① ソリューション事業の積極的拡大
ソリューション事業におきましては、引き続き最先端エンジニア育成カリキュラムの活用による高付加価値化を行い、シフトアップによる派遣単価のさらなる上昇を図ります。また、プロジェクト請負、チーム化の活用を積極的に推進して育てる組織を構築し、OJT環境の拡大と収益力向上を目指します。今後も新卒採用は重点的に取り組みつつ、リーダー層の確保に向けて、新卒エンジニアの育成、稼働早期化と経験者採用による即戦力人材の獲得を、バランスよく実行してまいります。事業拡大に向けて、需要が見込める営業エリア、関連事業領域に対しては、積極的に進出してまいります。
② コンサルティング事業の収益性向上
コンサルティング事業におきましては、新人事制度の運用やキャリアパス向上に繋がる案件獲得などを通じて、自社ITコンサルタントの採用強化、定着化とスキル向上に取り組んでまいります。自社ITコンサルタントとパートナーを適正に配属して、ERPを基軸とした体制拡大と収益性向上を目指してまいります。
③ AR/VR事業の収益基盤化、新規事業創出への積極的取り組み
ソリューション事業に大きく依存する現状において、経営の拡大及び安定化のために、第二第三の柱となる新たな収益基盤の確保が必要であるとも考えており、成長戦略として積極的に事業創出にも取り組んでまいります。
AR/VR事業におきましては、自社商品開発及び受託開発を拡大し、エスユーエスの差別化要素である企画提案力を向上させて、売上高及び黒字の拡大を着実に推進いたします。今後のニーズ顕在化に備えて、AR/VR、AI領域の実働人材を確保するとともに、引き続き株式会社クロスリアリティが運営するVRIA京都(VRイノベーションアカデミー京都)にてエスユーエスエンジニアに最先端の教育を行い、早期育成を行ってまいります。
AI関連におきましては、最先端AI研究の第一人者であり、AIデータサイエンティストである研究所長のもと、AI技術の研究を進め、AIの技術とソリューション事業で培ったプロエンジニア集団としてのエンジニアの技術を組み合わせることで、自社製品・技術・サービスの開発、AI受託を推進いたします。また、研究実績や生成AIを活用したAI研修プログラムを活用して、AIエンジニアの育成を継続します。
また、新規事業の立ち上げや資本・業務提携などを積極的に推進してエスユーエスグループの企業価値向上を図る他、エスユーエス社員のキャリアパスの場としても活用してまいります。
④ 経営システムの継続的構築
さらなる成長を支える盤石な組織の構築と働きやすい職場作りに向けて、引き続き組織改編、処遇改善等の諸制度の導入、生成AIの活用を含めたITインフラの整備等を行ってまいります。これらにより、洗練された経営管理システムと意思決定メカニズムを構築し、経営の透明性と健全性を確保するとともに、組織力及び経営力、効率性の向上、労働環境及び処遇の改善に努めてまいります。
エスユーエスグループの事業展開においてリスク要因となる可能性があり、経営成績、財政状態及び投資家の判断に影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
エスユーエスグループは、下記リスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めておりますが、エスユーエス株式に関する投資判断は、本項目及び本項目以外の記載内容も併せて慎重に検討した上で行われる必要性があります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてエスユーエスグループが判断したものであり、発生可能性については不確実性が伴います。なお、以下の記載は事業活動上、または投資判断上の全てのリスク要因を網羅したものではありませんので、この点にご留意下さい。
(1) 人材の確保について
エスユーエスグループの事業は、意欲と技術的専門性を有したエンジニアにより支えられており、優秀な人材の確保と育成、また定着率が最も重要な命題となります。エスユーエスグループでは、企業ブランディング施策の強化及び採用チャネルを多様化かつ最適化することで、採用経費の効率化と人材の質の向上等を目指しながら、即戦力となるエンジニアの確保に努めています。しかしながら、人材の確保については、少子高齢化による労働人口の減少、理系離れ等による専門教育を受けた新規学卒者数の減少などにより人材獲得競争が激化する場合、またインターネットへの悪意ある書き込みといった風評被害等が起こった場合などにおいては、その進捗に影響を及ぼす懸念があります。採用において計画どおり必要とする人材を確保できない場合や離職によりエンジニアが大幅に減少した場合には、エスユーエスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) エンジニア派遣業界を取り巻く環境について
エスユーエスグループの属するエンジニア派遣業界は、派遣先となる大手製造業やIT関連企業の業績動向に大きく影響を受けます。エスユーエスグループでは、エンジニアに対して、顧客企業のニーズに適応するため及び付加価値向上のための教育研修を実施し、それに加えて新たな顧客企業の開拓等を通じて、常に就業先が確保できるよう努めております。しかしながら、長期にわたる景気低迷や経済環境の変化等により、取引先企業業績の悪化に伴う設備投資の抑制や研究開発の削減が長期に続いた場合、大規模な自然災害や事故等で事業活動の停止もしくは事業継続に支障をきたす事態が発生した場合、また取引先企業の開発拠点につき海外移転等が発生した場合には、エスユーエスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 同業他社との競合について
エスユーエスグループの属するエンジニア派遣業界は、市場に多数の事業者が存在しますが、将来、社会情勢の変化などにより労働者派遣法及び関係諸法令の変化に伴って業界再編が予測されます。エスユーエスグループでは、市場における競争力及び専門性を高めるため、エンジニアの付加価値向上を目指して教育研修に努めております。しかしながら、このような環境下において、景気後退、同業他社間における価格競争の結果として取引単価が低迷した場合、また多くのエンジニアの待機状況が発生した場合、エスユーエスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 法的規制について
エスユーエスグループの主要事業であるエンジニア派遣は、労働者派遣法に基づいて事業を営んでおり、労働者派遣法及び関係諸法令による法的規制を受けております。エスユーエスグループでは、コンプライアンスを徹底し、リスクマネジメント委員会、内部監査室により関係諸法令の遵守状況の把握・監視等に努め、必要に応じて対策指示を関係部門に実施しております。しかしながら、労働者派遣法に定める派遣事業主としての欠格事由に該当した場合や、法令に違反する事由が発生した場合、エスユーエスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、将来これらの法令ならびに関連諸法令が社会情勢の変化などに伴って、改正や解釈の変更等があり、それらがエスユーエスグループの事業運営に不利な影響を及ぼすものであった場合、エスユーエスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、上記の許可について、事業停止、許可取り消しとなる事由は労働者派遣法第14条及び職業安定法第32条の9に定められております。当連結会計年度末現在において、エスユーエスグループにはこれら事業停止、許可取り消しの事由に該当する事実はありませんが、該当した場合にはエスユーエスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 労務管理について
エスユーエスグループの主要事業であるエンジニア派遣は、労務管理が最も重要な命題となります。そのためエスユーエスグループはコンプライアンス遵守に基づき、衛生委員会及びリスクマネジメント委員会による労働状況のモニタリングを行い、必要に応じて対策指示を関係部門に実施しております。また、社内規程・マニュアル等の整備・運用及び管理の徹底を図っております。しかしながら、これらの管理不備による法令違反、従業員の不祥事等による損害賠償請求、従業員との紛争、信用の失墜、不正や違反等による行政処分等が生じた場合には、エスユーエスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 情報管理について
エスユーエスグループの事業、特にソリューション事業においては、顧客企業の製品開発やシステム開発業務に従事しており、多くの個人情報・機密情報を扱っております。エスユーエスはプライバシーマークの取得により、個人情報保護マネジメントシステムの構築を行っております。合わせて、規程の整備と共に全従業員に対して入社時及び定期的に個人情報・機密情報の取扱いに関する啓発・教育研修・周知徹底を行い、また内部監査を実施することにより情報管理の強化を行っております。しかしながら、取引先内(顧客企業内)にて勤務するエンジニアが知り得た顧客情報や個人情報が故意又は過失により外部へ流出し、エスユーエスグループの管理責任問題、法律的リスク(訴訟等)、風評被害等が生じた場合、エスユーエスグループの社会的信用等の失墜や多額の賠償金支払い等、エスユーエスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 新規事業立ち上げについて
エスユーエスグループは、主力事業であるソリューション事業、コンサルティング事業に加え、AR/VR事業、AI関連等、新たな収益基盤として、またエンジニアのキャリアパスの場として今後も新規事業の立ち上げや運営を計画しております。エスユーエスグループでは、設備投資等の資金が伴う案件の場合、投資判断基準に沿って経営会議での十分な審議、取締役会での決議という手続きを経て実行可否判断を行い、加えて事業計画に対しての予実管理、定期的報告を行っております。しかしながら、計画どおりに進捗せず当初期待した収益が得られない場合や事業採算性等を勘案し、当該新規事業からの撤退あるいは規模縮小等の経営判断をする場合があります。
このような場合、エスユーエスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 資本・業務提携について
エスユーエスグループは、事業規模の拡大や競争力強化のための手段の1つとして、資本・業務提携を行っております。出資等の投資が伴う場合、投資判断基準に沿って経営会議での十分な審議、取締役会での決議という手続きを経て、今後も資本・業務提携を行うことにより新規事業の立ち上げや新規製品・サービスの開発、またエスユーエスエンジニアのキャリアパスの場の1つとすることでエスユーエスグループの企業価値向上をさせるべく努めてまいりますが、デューデリジェンスの不備、投資先の固有リスク等にて当初期待した収益や効果が得られないことにより、エスユーエスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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