コンヴァノ(6574)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】コンヴァノグループは、コンヴァノ(株式会社コンヴァノ)及び連結子会社7社(株式会社Convano consulting、株式会社シンクスヘルスケア、虎ノ門キャピタル株式会社、株式会社DataStrategy、Convano Investments Limited、株式会社アセットクリエイト及び日本美容・ヘルスケア成長投資1号組合)により構成されており、ネイルサロンの運営を行うネイル事業をはじめ、コンサルティング事業、ヘルスケア事業及びインベストメント&アドバイザリー事業を展開しております。なお、ネイル事業、コンサルティング事業、ヘルスケア事業及びインベストメント&アドバイザリー事業は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 1.企業理念コンヴァノは「新しい価値の創造と機会の拡大」を企業理念として掲げており、社名も Creation Of New Value And New Opportunities の頭文字を取り、「Convano(コンヴァノ)」と名付けております。この理念は、ネイルサロンのチェーン化において従来の常識や既成概念にとらわれず、課題に果敢に挑戦し続けた結果、現在のネイルサロンチェーンの店舗展開を中心としたビジネスモデルの構築に結実しております。 さらにこの理念は、コンヴァノグループ全体に共通する価値観として位置づけられております。株式会社Convano consulting及び株式会社DataStrategyは、経営戦略の策定から実行・運用支援に至る総合的なコンサルティング、並びにAIを活用したマーケティング支援及びデータ分析の提供を通じて、顧客企業の経営課題の解決と業務効率化に寄与しております。株式会社シンクスヘルスケアは、医療資材の卸売・販売や医療DXに関わるソリューションの提供により、医療現場の業務効率化とサービス品質の向上に寄与しております。また、虎ノ門キャピタル株式会社では、成長性のある企業への投資やM&A支援を通じて、コンヴァノグループの事業ポートフォリオの多角化および企業価値の最大化を推進しております。 コンヴァノグループは、これら各事業領域において「新しい価値の創造と機会の拡大」を体現し続けることにより、社会への貢献と持続的な成長を目指してまいります。 2.ブランドコンセプト(ネイル事業)Fast Service & Simple Design for Beautiful Life指先がキレイなだけで、幸せが溢れ、気持ちが前向きになり、自分に自信が持てる。ネイルを通じてお客様の『365日キレイ』を支え、お客様にネイルのようにキラキラ美しい人生を歩んでほしい。それが私たちファストネイルの使命であり願いです。ネイルは毎日変えられるものではありません。忙しく働くお客様の日常に寄り添い、ネイルを楽しんでいただくために、ファストネイルは、考え抜かれたデザインやオペレーションで、短い施術時間とそれを実現するシンプルなデザインであることに徹底的にこだわりました。「ファスト」なサービスと「シンプル」なデザインにこだわり抜いた、唯一無二のサービスで、私らしくいるためにネイルは欠かせないお客様のキレイを支えます。お客様の『365日キレイ』のそばに、いつもファストネイルを。 3.事業別の概要①ネイル事業(ⅰ) 事業内容の詳細ネイルサロンのチェーン展開がコンヴァノの中核事業であり、独自開発による生産性の高い店舗オペレーションや、パソコンやスマートフォンを使用してお客様ご自身でデザインを選択していただくセルフオーダーシステム、さらにその各デザインに3,500円(税抜)から9,000円(税抜)までの7ラインの価格を明記することなどにより、お客様に安心してお手軽にリピートしていただける低価格でスピーディーなサービスを実現しております。また、社内教育研修により短期間でのネイリスト育成を実現しており、未経験者でも採用後2ヶ月にて店舗勤務が可能となります。そのため、美容学校などの卒業生や経験者に限らないリクルートができ、出店計画などに合わせた柔軟な人材育成を行っております。さらに、ネイルケア・ハンドケア商品の自社ブランドとして“Legaly”(レガリー)と“CONST”(コンスト)を展開しており、店舗での施術に使用する傍ら、店頭やECサイトにて一般小売も行っております。なお、コンヴァノではネイルサロンの中心ブランド「ファストネイル」のほかに、姉妹ブランドとして「ファストネイル・プラス」及び「ファストネイル・ロコ」を展開しております。各ブランドのコンセプトと特徴及びメニューは以下のとおりとなっております。 (ⅱ) ブランド別の概要 ブランド名コンセプト及び特徴メニューファストネイル 安定した品質でありながら低価格でスピーディーなサービスを実現した、ジェルネイル専門のサロンです。主な特徴は次のとおりです。・パソコンやスマートフォンを使ったサンプル写真でのセルフデザイン選択・最短30分のスピーディーな施術・3,500円(税抜)~9,000円(税抜)、7ラインの明確な料金体系・ネット予約とご来店前のデザイン選択も可能な自社WEBサイト及びアプリジェルネイルファストネイル・プラス 「自分流にアートをプラスしたい」「ネイリストの指名がしたい」などの声にお応えした、ファストネイルのプレミアムブランドです。主な特徴は次のとおりです。・ジェルネイル以外にも豊富なメニュー・デザイン変更やアート追加など、カスタマイズが可能・ネイリスト指名が可能ジェルネイルアートトッピングネイルケアメンズネイルケアファストネイル・ロコ 「ヘアーサロンにあったらいいのに」「お買い物のついでに寄りたい」などの声にお応えした、ヘアーサロン内に併設した小型店舗です。主な特徴は次のとおりです。・行きつけのヘアーサロンで気軽にネイルが可能・小型店舗ならではのアットホームな雰囲気ジェルネイルメンズネイルケア (ⅲ) 出店地域・店舗数各ブランドの出店地域と店舗数は以下のとおりとなっております。ブランド名出店地域店舗数(店)ファストネイル北海道:札幌市1 東京都:23区内18 東京都 その他:武蔵野市、立川市、八王子市、町田市、調布市、国分寺市、府中市8(1) 神奈川県:横浜市、川崎市、海老名市、藤沢市、平塚市、厚木市13 埼玉県:さいたま市、越谷市、川越市、志木市、所沢市、春日部市、川口市8 千葉県:千葉市、柏市、市川市、松戸市4 群馬県:高崎市1 静岡県:静岡市1 愛知県:名古屋市、日進市、常滑市5 大阪府:大阪市、堺市、門真市4 京都府:京都市1 広島県:広島市2 福岡県:福岡市1 小計67(1)ファストネイル・プラス東京都:23区内1 神奈川県:横浜市― 埼玉県:さいたま市― 小計1ファストネイル・ロコ東京都:昭島市、東大和市、国立市1 静岡県:沼津市、富士宮市2(2) 大阪府:和泉市― 福岡県:春日市、糟屋郡2(2) 小計5(4) 合計73(5)(注)2026年3月31日現在。店舗数の( )内はフランチャイズ店舗であり内数であります。 店舗数の推移は以下のとおりであります。(単位:店)出店地域第9期2022年3月末第10期2023年3月末第11期2024年3月末第12期2025年3月末第13期2026年3月末北海道――――1関東4647474454関西・東海・中国・九州1618201818合計6265676273 (ⅳ) コンヴァノネイルサロンの特徴コンヴァノの主要事業でありますネイルサロン「ファストネイル」の主な特徴は、以下のとおりであります。 (1)独自オペレーションで実現した低価格と安定した品質のサービス提供 従来の一般的なネイルサロンでは、ネイリストがお客様に対して終始対面形式にて「デザインの決定」~「既存ジェルの除去」~「新しいジェルの施術」までを行い、1名のお客様の対応が終了するまで概ね1~2時間程度を要していました。コンヴァノネイルサロンでは、パソコンやタブレット端末の画面でお客様ご自身によりネイルデザインのサンプル写真を選択していただくことで、完全なセルフオーダー方式を実現しております。さらにこれらの機能にネット予約機能も加えたウェブサイトやアプリ“FASTNAIL TOWN”も独自に製作しており、ご自宅のパソコンやスマートフォンでご来店前のデザイン選択とサロン予約が可能となっております。なお、主な予約経路は“FASTNAIL TOWN”経由となっており、自社以外の集客メディアも活用しておりますが、それらに依存しない独自の集客チャネルを持っていることが、コンヴァノの大きな強みとなっております。また、お客様が装置の穴に指を入れるだけで、既存ジェルを除去しやすくする専用装置「e.g.1(イージーワン)」を自社開発いたしました。この「e.g.1」を使用することにより1名のネイリストが新しいジェルの施術と並行して、他のお客様の既存ジェル除去を同時に行うことができます。さらに、電話による予約受付、ご来店時の案内、お会計や次回の予約案内などのレセプション業務を、施術を行うネイリストの業務と切り離し、分業化することで、ネイリストがお客様の爪への施術のみに集中できるようにしております。このような生産性を高める仕組みを独自に構築することで、コンヴァノネイルサロンでは1名のネイリストが1時間で平均2名のお客様の施術を行っており、安定した品質を維持しながら、低価格でのサービス提供を実現しております。 (2)豊富なデザインとカラーバリエーション、透明性の高い7ラインの価格設定コンヴァノネイルサロンでは、常時約1,500枚のネイルサンプル写真を用意しております。ジェルのカラーバリエーションも130色以上を揃え、その組み合わせにより20万通りのデザインを実現いたしました。そしてすべてのサンプル写真に対して、3,500円(税抜)から9,000円(税抜)まで7種類の価格を設定し、明示することで、ご予算に応じたデザイン選択をお楽しみいただけるようにしております。このように料金を各サンプル写真に明示することにより、一般的なネイルサロンにありがちな「基本料金とオプション料金の積み重ねで、施術が終わってみないと総額が不明。」「勧められると断りづらい。」といった価格に対するネガティブなイメージや、顧客を不安にさせる要素を払拭し、いつでも安心してご利用していただけるネイルサロンを目指しております。 (3)独自のネイリスト育成研修、店舗配属後のトレーニングなどの充実した教育制度コンヴァノではネイリスト育成研修機関であるコンヴァノ・ネイルビジネスアカデミー(CNBA)と、プロネイリスト育成サロン「NAIL FLAPS(ネイルフラップス)」を開設し、未経験者でも採用後2ヶ月で店舗デビューが可能となるように、ファストネイルで必要なオペレーションに特化した、コンヴァノ独自の教育カリキュラムを使用して研修を実施しております。また、独自に開発したプロネイリスト実務能力判定を実施し、実際に店舗で働くプロネイリストとしての総合力を判定しております。研修生の店舗デビューの条件として基準を設けることで、安定した品質の維持に努めており、基準未到達者は繰り返し受験し、合格するまでは店舗デビューができないこととしております。一方で店舗への配属後も、各自のタイトルに応じたトレーニングプログラムや、企業内大学であるコンヴァノ・ユニバーシティ(CU)や外部スクールによる各種セミナーなどを用意し、ネイルに関する技術向上だけではなく、各々のキャリアプランの実現と自立した人材の育成をも目指し、従業員のサポートに努めております。このように充実した人材育成制度を構築することにより、ネイリスト育成並びに安定した品質の施術と接客の提供、従業員のモチベーションの維持・向上に寄与しているものと考えております。 ②コンサルティング事業(ⅰ) 事業の概要 株式会社Convano consultingは、コンヴァノの連結子会社であり、経営戦略の策定から実行支援及び運用支援に至るコンサルティングサービスを行っております。当連結会計年度において同社が外部顧客に対する売上収益を計上することとなったことに伴い、従来「ネイル事業」に含めて報告しておりました当該事業を区分し、「コンサルティング事業」として報告しております。当事業の当連結会計年度における売上収益は8,288百万円であります。(ⅱ) サービス提供の特徴 当事業は、経営戦略、人材・組織、バックオフィス機能、マーケティング等を支援する総合的なコンサルティング、コンヴァノグループのヘルスケア事業及び事業会社の運営を通じて蓄積した知見を活用した医療機関向けの開業支援、品質管理、医療資材調達の支援等を行う専門的なコンサルティング、並びにコールセンター、カスタマーサポート、制作及び運用業務等を受託するアウトソーシングにより構成されております。コンヴァノグループは、事業会社の運営、コンサルティング及びデータ・システム開発の各機能を有しており、戦略の立案から実行及び運用までを一貫して提供する体制を構築しております。また、2025年10月に設立した連結子会社である株式会社DataStrategyにおいて、AIを活用したマーケティング支援及びデータ分析に関する事業を行っております。(ⅲ) 今後の展開方針 今後は、コンヴァノグループが医療機関等との取引を通じて蓄積した顧客基盤及びデータを活用し、提供領域の拡大並びに継続的・反復的な取引に基づく収益の拡大を通じて、コンサルティング事業の収益基盤の安定化及び拡充に取り組んでまいります。③ヘルスケア事業(ⅰ) 事業の概要 株式会社シンクスヘルスケアは、コンヴァノの連結子会社であり、医療及びヘルスケア分野における物品販売並びにデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進支援を主軸とする事業を展開しております。具体的には、医療法人向けの診療材料や医療資材の卸売販売に加え、医療機関におけるオペレーションの効率化を図るためのシステム運用支援、さらに現場業務の改善提案や運用マニュアルの整備といった実行支援などを行っております。 加えて、同社は、医療用ヒアルロン酸及びボツリヌストキシン領域を中心に、自由診療市場における付加価値の高い商材の拡充と、薬事承認を前提とした中長期パイプラインの構築を並行して進めております。本事業は、単に商材点数を増やすのではなく、医療機関に対する説明可能性、品質信頼性、継続供給性及び販売再現性を備えた商材群を積み上げることで、導入先当たりの取扱高の拡大及び収益の継続的な積上げを図ることを基本方針としております。 (ⅱ) サービス提供の特徴 同社のサービスは、診療材料及び医療資材の調達から納品に至るまでの工程を一括で管理する供給体制を構築している点に特徴があります。この体制により、複数の医療法人との安定的かつ継続的な取引を実現しております。加えて、在庫管理の効率化、院内システムとの連携による発注フローの最適化、さらには購買管理プロセスの設計及び定着支援を通じて、単なる商材供給にとどまらない付加価値の高いサービスを提供しております。 また、実地運用におきましては、専任のオペレーターが医療現場に常駐又は定期的に訪問する形式を採用しており、現場と密接に連携した支援を行うことで、きめ細やかな業務改善に寄与しております。また、当連結会計年度においては、自由診療領域における付加価値の高い商材の取扱いを拡大しております。具体的には、LG Chem Ltd.との業務提携に基づく医療用ヒアルロン酸製剤の独占輸入代行を行うとともに、同製剤等についてPMDA(医薬品医療機器総合機構)の製造販売承認取得に向けた事前相談を進めております。 また、ボツリヌストキシン製剤については株式会社シーエムプラスとの業務委託契約に基づく国内承認取得に向けた申請準備を、鼻筋形成用糸リフト素材「T-Mesh」についてはHM Solution Co., Ltd.との業務提携に基づく共同開発及び独占輸入代行を、それぞれ推進しております。さらに、株式会社エスマットとの共同実証を通じて、医療機関向け在庫管理支援事業の事業化に取り組んでおります。(ⅲ) 重点領域における事業構造 同社は、付加価値の高い商材の拡充と中長期パイプラインの構築を、以下の重点領域において推進しております。(イ)ヒアルロン酸領域 短期的な収益寄与を担う既存取扱商材と、中長期的な成長ドライバーとしての承認パイプラインを分けて運営する二層構造を採用しております。自由診療市場向けに先行して取り扱う付加価値の高い商材によって足元の販売基盤及び医療機関との接点を拡大しつつ、PMDA(医薬品医療機器総合機構)の承認取得を前提とする医療用ヒアルロン酸製剤につきましては、承認取得後に医療機関へ提示可能な品質・信頼性に係る説明可能性を高め、より広範な導入先の拡大及び継続的な売上の積上げを図る中長期パイプラインとして育成していく方針です。(ロ)ボツリヌストキシン領域 日本国内におけるPMDA承認の取得を見据えた準備を開始しており、医薬品分野の規制対応支援を業とする業務提携先であるCM Plusとの業務提携契約に基づき、規制戦略、品質(CMC:化学・製造及び品質管理)、臨床パッケージ、GMP(適正製造規範)・供給・法的リスク等を含む承認申請準備の評価及び戦略検討を進めております。本製剤はグローバルに大きな市場規模を有するカテゴリーであり、国内におきましても美容医療領域及び治療領域における臨床ニーズの拡大が見込まれることから、国内における承認の取得は、将来的な販路の拡大及び継続的な収益機会の創出に資するものと考えております。(ハ)再生医療関連領域 同社は、株式会社セルバンクとの間で、肌の再生医療及び再生医療領域における共同開発並びに提携医療機関への販売協力に関する業務提携契約を締結しております。株式会社セルバンクは、特定細胞加工物製造業の許可を有する大規模なCPC(細胞加工施設)における細胞加工物の製造・保管・輸送の受託、GMPに準拠した品質システム、-196℃での長期凍結保管機能及び医療機関向けの導入支援機能を備えており、国内100院以上の医療機関との受託業務、年間5,000件以上の培養実績並びに20年以上の細胞保管実績を有しております。本契約に基づく相互活用により、シンクスヘルスケアの提携先医療機関数は、概ね100院程度の追加が見込まれます。(ⅳ) 今後の展開方針 今後は、医療機関に対する医療資材の効率的な調達支援の充実を図るとともに、システムの活用を通じて診療現場のDX推進を一層強化することで、人的資源の最適配置及び業務効率の向上に貢献していくことを目指しております。あわせて、上記重点領域における付加価値の高い商材の拡充及び薬事承認を前提とした中長期パイプラインの構築を着実に進め、導入先医療機関の拡大と一導入先当たりの取扱高の積上げを通じて、本セグメントの収益基盤の中長期的な強化を図ってまいります。 ④インベストメント&アドバイザリー事業(ⅰ) 事業の概要 虎ノ門キャピタル株式会社は、コンヴァノの連結子会社であり、事業承継や事業再生等を目的とした中小企業向けのM&A支援及び投資業務を行っております。本事業は、経営資源の再構築を通じて企業価値の向上を図るとともに、長期的な視点での事業成長を支援することを目的としております。(ⅱ) 投資ポリシーと役割 同社は、投資先企業に対しては経営の現場に深く関与するハンズオン型の支援体制を構築しています。具体的には、経営上の課題抽出を起点とし、財務面および業務オペレーションの改善、さらに必要に応じて外部人材の招聘等を通じて、投資先企業の企業価値向上を図っております。こうした取り組みにより、単なる資金提供にとどまらない付加価値の創出を目指しています。(ⅲ) 今後の展望 今後は、国内において中堅・中小企業の事業承継ニーズが一層高まることが想定される中、コンヴァノグループとしても虎ノ門キャピタルを中核とした機動的なM&A支援体制を強化してまいります。これにより、投資先企業の持続的な成長を促進するとともに、グループ全体としての資産価値および経済的基盤の強化を図ってまいります。 なお、コンヴァノグループは、戦略的投資及び資金運用機能の一環として暗号資産(主としてビットコイン)の保有及び運用等を行ってまいりましたが、2025年11月21日開催の取締役会において、事業戦略及び投資戦略の一部を変更し、暗号資産の保有に重点を置く方針から、本業を起点とする事業成長並びにM&A及び成長投資を重視する方針へと変更することを決議いたしました。また、暗号資産関連事業等に係る事業基盤として、2025年10月にイギリス領ヴァージン諸島に連結子会社Convano Investments Limitedを設立しております。 4.財務戦略上の新規取り組みコンヴァノグループは、資本政策及び財務戦略の一環として、当連結会計年度において暗号資産(主としてビットコイン)を取得し、当連結会計年度末現在、連結財政状態計算書において暗号資産8,766,742千円を計上しております。なお、コンヴァノは2025年11月21日付「事業戦略及び投資戦略の一部変更に関するお知らせ」において、暗号資産の保有規模拡大を成長の中心に据える方針から実業重視への方針転換を表明しており、保有する暗号資産は既存保有資産の段階的整理及び戦略的運用として位置付けております。暗号資産に係る会計処理並びに当連結会計年度に計上した暗号資産評価損(4,846,532千円)及び関連損益については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記」をご参照ください。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 コンヴァノグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、別段の表記がない限り、本書提出日現在においてコンヴァノグループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 コンヴァノグループは、「新しい価値の創造と機会の拡大」を企業理念として掲げ、株式会社コンヴァノを中核とし、連結子会社とともに、ネイル事業、コンサルティング事業、ヘルスケア事業及びインベストメント&アドバイザリー事業の4事業を展開しております。(主要な連結子会社:株式会社Convano consulting、株式会社DataStrategy、株式会社シンクスヘルスケア、虎ノ門キャピタル株式会社、株式会社アセットクリエイト、日本美容・ヘルスケア成長投資1号組合、Convano Investments Limited) いずれの事業においても、コンヴァノグループは「従来の常識や既成概念にとらわれず、本質を見極めて実行する」という経営姿勢を貫き、各事業領域における社会的課題に対してスピード感をもってソリューションを提供することにより、持続的な企業成長と社会的価値創出の両立を目指しております。ネイル事業においては、業界における唯一の低価格・高品質モデルを構築し、競争優位性と市場でのリーダーシップの強化を進めております。加えて、コンサルティング、医療支援、投資の各領域においても、顧客の真の課題に応える実行支援型のビジネスモデルを基盤とし、経営資源の分散と収益基盤の多角化を通じて、経営の安定性と成長性を高めております。 (2)市場環境および競争環境コンヴァノグループが展開する各事業領域における市場環境および競争構造は以下のとおりであります。ネイル業界においては、新型コロナウイルス感染症拡大による影響からの回復が進む中で、普及率および利用頻度の両面において中長期的な成長余地が認められます。一方で、安価かつ短時間のサービスを提供する小規模事業者の増加が見られるものの、コンヴァノは高効率オペレーションとブランド力を通じて競争優位性を維持しております。医療支援・ヘルスケア商材市場では、高齢化社会の進行および医療機関における経営効率化ニーズを背景として、医療資材の提供ならびに業務支援サービスに対する需要が拡大しており、コンヴァノグループとしても継続的な顧客基盤の拡充を図っております。中小企業向けM&Aおよび投資市場においては、後継者不足や業界再編の進展により、事業承継ニーズが拡大基調にあります。コンヴァノは、虎ノ門キャピタル株式会社を通じて地域に根ざした実行支援型の投資事業に注力し、ファンド運営等を含めた包括的な支援体制を構築しております。コンサルティング市場においては、経営課題の複雑化・多様化に伴うトータルコンサルティング需要の構造的な拡大、DX関連市場及び医療DX領域における政策的な後押し(各種補助金、医療DX推進体制整備加算等)を背景として、外部依存型から実装・運用機能内蔵型への置換需要が顕在化しております。コンヴァノグループは、事業会社運営・コンサルティング・自社AI開発の三機能を内製で保持する事業構造を背景に、当該需要の取り込みを進めております。 (3)目標とする経営指標コンヴァノグループは、グループ全体としての企業価値の最大化を図るため、以下の経営指標を重視しております。全社共通の指標としては、売上収益、営業利益、営業利益率、EBITDA(営業利益+減価償却費及び償却費)及びそれらの成長率を基本指標とし、財務的健全性と収益性のバランスの確保を重視しております。なお、コンヴァノグループは、中期経営計画に基づき、翌連結会計年度(2027年3月期)の連結業績予想として、売上収益26,752百万円、営業利益8,957百万円、営業利益率33.5%を見込んでおります。(コンサルティング事業)受注高及び受注残高、継続的・反復的な取引(リカーリング)契約の比率、顧客あたり取引額、コンサルタント一人あたり付加価値及び稼働率を管理指標とし、安定的な収益基盤の構築とコンサルティング単価の向上を図っております。なお、自社開発AIプロダクトの導入数及び月額・年額課金等のリカーリング収益(ARR)についても重要指標として管理しております。(ネイル事業)ネイリスト1人あたりの施術時間、顧客の平均滞在時間、予約率及びキャンセル率といったオペレーション効率に係る指標に加え、期末店舗数、既存店売上高及び店舗当たり採算(ユニットエコノミクス)を管理指標とし、サービス品質と生産性の両立を図っております。(ヘルスケア事業)医療機関との契約件数及び継続率、並びに商材の取扱高を中心に指標化し、顧客ロイヤルティと取引規模の拡大に注力しております。(インベストメント&アドバイザリー事業)キャピタルゲイン及びインカムリターンの両面から投資成果を評価しております。これらの指標は、コンヴァノグループの中期的な価値向上に向けたマネジメント判断に資するものとして、モニタリング体制の強化と定期的な見直しを行っております。 (4)中長期的な会社の経営戦略コンヴァノグループは、中期経営計画(2026年5月15日改定)に基づき、コンサルティング事業を成長の中核としつつ、各事業の相互補完による持続的成長を目指しております。(コンサルティング事業)コンヴァノグループは、(α)経営戦略・人材組織・バックオフィス機能・マーケティング等を包括的に支援する総合コンサルティング、(β)ヘルスケア事業及び事業会社運営を通じて蓄積した知見を活かした医療機関向けの開業支援・施術品質管理・医療資材調達最適化・クリニック現場運用最適化等の専門コンサルティング、(γ)コールセンター・カスタマーサポート・制作及び運用業務等を受託するアウトソーシングの3層構造により事業を展開しております。500院を超える医療機関ネットワーク及び事業会社運営を通じて蓄積した取引・成約・運用データ、並びに自社開発のAI・データ分析機能を活用し、戦略立案から実行・運用までを一気通貫で提供するトータルコンサルティング体制の高度化を進めるとともに、月額・年額課金等のリカーリング収益の比率を段階的に高め、収益基盤の安定化及び拡充を図ってまいります。なお、自社開発AIプロダクト群については、中期経営計画期間より「AI事業」として独立したセグメントに位置付け、本格的な収益化を進めてまいります。(ネイル事業)「FASTNAIL」ブランドを基盤として、既存店舗の収益性向上及び業務オペレーションの効率化に注力するとともに、関東エリアを中心に新規出店を進めてまいります。高品質・デザイン性を重視したフラッグシップ業態(FASTNAIL PLUS)の確立、短期集中型の人材育成システム及び独自CRM・データ分析基盤の活用を進め、中期経営計画に基づき翌事業年度(2027年3月期)末の店舗数を80店舗と計画するとともに、中期的には100店舗体制の構築を通じてネイル業界における国内シェアNo.1の実現を目指してまいります。(ヘルスケア事業)契約医療機関数の増加、顧客あたり取扱高の向上、厚生労働省承認商品の開発及び独占販売を進めるとともに、薬機法並びにGDP/GMPガイドラインに対応した物流体制を強化し、リカーリング型契約比率を高めてまいります。(インベストメント&アドバイザリー事業)2025年11月の事業戦略及び投資戦略の一部変更により、暗号資産の保有に重点を置く方針から、本業を起点とする事業成長並びにM&A及び成長投資を重視する方針へと転換しております。買収案件のバリューアップ及び保有アセットの売却による収益獲得を図りつつ、シナジーが見込める案件を中心に投資を実行してまいります。 (5)会社の対処すべき課題① 既存店舗の再構築とブランド価値の再定義当連結会計年度においては、関東エリアを中心に新規出店12店舗(閉店1店舗)を実施し、当連結会計年度末の店舗数は73店舗(直営68店舗、フランチャイズ5店舗)と、前連結会計年度末の62店舗から11店舗増加いたしました。一方、出店から10年を経過する店舗が半数を超え、設備の老朽化による顧客体験の質の低下が課題となっております。今後は、関東エリアを中心とした新規出店を継続し、中期経営計画に掲げる翌事業年度(2027年3月期)末80店舗の計画を経て、中期的に100店舗体制によるネイル業界における国内シェアNo.1の実現を目指すとともに、収益性の高いフラッグシップ店舗(FASTNAIL PLUS)の確立と運営ノウハウの標準化、既存店舗の改装及び『FASTNAIL』ブランドの再定義に向けた店舗デザイン・働く環境への投資を進め、新規出店と既存店舗の活性化の両面から、顧客・従業員双方にとって魅力ある体験を提供してまいります。 ② サービス価値とオペレーション体制の再設計短時間・低価格モデルは一定成果を収めましたが、低単価や稼働率の低迷、ネイリスト不足が慢性的課題です。ターゲット顧客層の見直しや提案型オペレーションの強化、重要KPIの再定義とPDCAサイクルの徹底により、顧客満足度と単価向上を図ります。 ③ ITインフラとデータ活用の強化本社・店舗の業務システムおよびBIツール老朽化により、非効率や分析不足が顕在化しています。店舗業務と連携可能な基幹システム刷新とデータインフラ整備を推進し、業務効率化と迅速な意思決定を実現します。 ④ マーケティングおよびCRM機能の強化現行の外部プラットフォーム依存型集客では、コンヴァノターゲット層とのマッチングに課題があり、ブランド毀損リスクも高まっています。自社アプリやLINE公式アカウントなどCRMツール強化、SNS・デジタル広告による自社集客チャネル拡充、カスタマーサポート体制強化を通じて、マーケティング戦略の再構築を図ります。 ⑤ 採用・育成・人事制度の刷新ネイリスト定着率向上は店舗稼働率・顧客満足度に直結する重要課題です。柔軟な働き方や報酬制度の見直し、生産性・顧客単価連動インセンティブ制度を設計します。教育カリキュラム再構築と研修施設拡充により、採用から育成・配属まで一貫した人材活躍体制を整備します。 ⑥ヘルスケア事業の薬機法対応物流体制の強化とリカーリング収益基盤の確立医薬品・医療機器の輸入代行ビジネス拡大に伴い、薬機法・GDP/GMPガイドライン遵守と温度管理物流体制の強化が急務です。海外サプライヤー管理・院内物流オペレーションの自動化投資を推進し、急増する取扱数量に耐え得る品質保証システムを構築します。また、独占販売品目の拡充に合わせて販路を多角化し、リカーリング型契約比率を高めることで収益の安定化を図ります。 ⑦インベストメント&アドバイザリー事業の案件パイプライン拡充とリスク管理ロールアップ戦略を加速するため、ディールソーシングネットワークの拡大と専門人材確保が不可欠です。デューデリジェンス体制の高度化、投資ポートフォリオの集中度管理、外部投資家向けレポーティング強化により、リスクの可視化とパフォーマンスの安定化を図ります。さらに、ファンド組成スキームの多様化を進め、キャピタルゲイン回収スケジュールの平準化を目指します。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】以下において、コンヴァノグループの事業展開上のリスクとなる可能性が考えられる主な事項を記載しております。コンヴァノグループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の予防及び発生した場合の迅速な対応に努める方針ではありますが、コンヴァノ株式に関する投資判断は、本項記載事項及び本項以外の記載内容も併せて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、本文中における将来に関する事項は、本書提出日現在においてコンヴァノグループが判断したものであり、不確実性を内在しているため実際の結果と異なる可能性があるとともに、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)市場動向と競合他社についてコンヴァノが属しているネイル産業は2008年頃までに急成長してきましたが、その当時と比較すると現在は伸び率も鈍化しており、ほぼ成熟期に移行し始めたものと思われます。また、コンヴァノがサロンを主に出店している関東地区は競争が激化しており、過当競争である可能性も否定できません。他業界と比較するとネイルサロン事業は投資コストや法規制などにおいて参入障壁が低く、個人商店の開業も含めて当面、継続して出店が発生するものと考えられます。コンヴァノといたしましては、ファストネイルブランドの特徴と強みを一般消費者に、より一層アピールすることによる潜在需要の掘り起こしを強化してまいりますが、競合状態がさらに激化した場合には、既存店舗の売上が減少しコンヴァノの業績に影響を及ぼす可能性があります。・サービスのスピードと効率性重視による低単価な顧客単価と市場競争の激化コンヴァノは、手軽で低価格帯のネイル店舗をコンセプトに3,500円(税抜)から9,000円(税抜)までの7ラインで価格設定をしており、平均的な顧客単価は4,500円~5,000円で、ネイル業界では低価格帯に位置します。また、短時間でのサービスを強みにしており、自社アプリで、ご来店前にデザインを選んでいただくことで、ご来店後のデザイン選定の時間を短縮し、受付担当とネイリストの完全分業制により、ネイリストがお客様の施術にのみ集中できる体制を整えています。しかしながら、このような効率性とスピードを重視したオペレーションに特化した結果、高品質で高単価なサービスの提案機能が著しく低下するという副作用が生じております。また、新型コロナウイルスによる需要減で市場全体のお客様単価が減少しており、中長期的な市場価格の低迷は避けることができない事態であると想定しております。加えて低価格帯のネイルサロンは競合数が劇的に増加しており、創業当時はブルーオーシャンでありましたが、現在ではレッドオーシャンとなっていると認識しております。そのため、コンヴァノとしては、これまでのコンセプトを打開し、高品質で高価格な商材の提案力の強化等によりお客様単価の上昇に踏み込む予定です。・新規お客様獲得力における他社掲載媒体への依存コンヴァノのネイル事業において、新規お客様獲得数は減少傾向にあります。今後のネイル市場において、限られた広告宣伝だけではお客様の心をつかむことが難しくなってきており、時代に合った効果的な手法への対応が必要であります。現状、ネイル事業における新規お客様の集客は他社広告媒体に依存していると言わざるを得ない状況であり、広告掲載費の変動リスクが伴う状況下、また、ネイル客単価も成熟期への移行による低下が想定されることから、お客様獲得単価の減少及び自社集客力の強化をコンヴァノの重要課題として捉えています。なお、SNSやデジタル広告による情報発信は行っていますが、人材不足によりテストマーケティングが不十分であり、拡散力やデザイン性に乏しく、十分な成果に繋がっておりません。また、お客様との接点となるツールも現状はアプリのみであり、予約までのフローも市場の変化に合わせた対応が不十分であると認識しております。そのため、コンヴァノとしては、集客導線においては、美容プラットフォーム・自社サイト・アプリケーションの役割・機能を最適化の上で、新規顧客・既存顧客の予約経路のマルチ化を進めていき、これまでの美容予約プラットフォームによる集客に加えて、自社集客の広告投資比率を高めるための体制強化や施策について実施していく予定です。 (2)人材の確保や人件費の高騰についてコンヴァノは、今後、店舗展開を行う上で新たな人材の確保が不可欠となりますが、ネイル業界特有の事情で女性比率が高く、結婚、出産等のライフステージの変化により、平均勤続年数が短く、離職率が高い傾向にあります。ネイリストの技術向上、労働環境の改善・充実を今後も図っていく方針ですが、給与相場の上昇、求人費用の増加、労働力需要の増加などに伴い、採用環境が悪化した場合、あるいは退職者数が想定を大きく上回った場合、コンヴァノが必要とする従業員を適切なコストで確保することができなくなり、新規出店の遅延や既存店の売上減少など業績に影響を及ぼす可能性があります。・ネイリスト不足による店舗収益性の低下、機会損失の増加コンヴァノのネイル事業において、ネイリスト人数の不足による店舗の生産性低下を重要な経営課題として認識しております。現状はネイリスト数の不足により、既存店舗の座席数を十分に活用できておらず、また、お客様からの予約の一部を断らざるを得ない状況であり、本来各店舗が生み出せる最大収益を十分に実現できておりません。加えて、ネイリストの不足は機会損失を生み出すだけでなく、お客様対応の手薄化及び現場での教育不足により、お客様満足度の低下に繋がる可能性があります。しかしながら、これまで、労働人口の変化やネイル業界等の市場変化に合わせた採用・教育・配置戦略の変更が戦略的に行われていなかったことが原因であります。また、ネイリストに長く活躍してもらうための職場環境や就労制度、働き方の柔軟性・多様性について検討が不足しておりました。そのため、コンヴァノとしては、これまでの人事戦略の抜本的な見直しを行うと共に、ネイリストの採用及び教育の拡充や強化に向けた施策を実施していく予定です。また、ネイリストに長く活躍してもらうための職場環境や就労制度、働き方の柔軟性・多様性について検討を進めてまいります。 (3)新規出店計画についてコンヴァノの基本的な出店方針は、主要駅を基軸とし特定の出店地域ごとに店舗数を拡大していく方式であり、各地域における有力不動産業者や商業施設ディベロッパーなどからの情報に基づき、立地条件、賃貸条件、売上予測、投資採算性などを慎重に検討し、出店地を決定しております。しかしながら、コンヴァノのニーズに合致した物件が必ずしも確保できるとは限らず、また仮に確保できたとしても不動産賃料の高騰などにより計画された店舗収益を確保できない可能性もあり、新規出店が計画通り行われず、コンヴァノの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)出店時に発生する費用、敷金及び保証金についてコンヴァノでは初期投資を抑えた出店を基本戦略としておりますが、新規出店時には内装工事や什器備品、販売促進に伴う費用が一時的に発生するため、大量の新規出店、期末に近い時点での新規出店は、その期の利益を押し下げる要因となります。また、賃貸物件による出店を基本としているため、出店時には賃貸人に対して敷金及び保証金を預け入れます。契約に際しては、物件所有者の信用状況の確認などを行い、検討しておりますが、賃貸人の経営状況によっては、当該店舗における営業に支障が生じ、契約満了による退店をした際に敷金及び保証金などの全部又は一部が返還されない可能性があります。また、コンヴァノ側の都合により不採算店舗の契約を中途解約する場合など、締結している賃貸借契約の内容によっては、敷金及び保証金などの全部又は一部が返還されない場合があり、コンヴァノの財務状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、第13期連結会計年度末における総資産に占める敷金及び保証金の割合は1.0%となっております。 (5)個人情報の保護についてコンヴァノは会員登録の際にお客様から頂く情報、採用した従業員の情報など、多数の個人情報を保有しており、社内規程に則った管理に努めております。しかしながら、個人情報が外部へ漏洩するような事態が発生した場合には、法令違反、損害賠償などにより、コンヴァノの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)システム障害についてコンヴァノはインターネット回線を通じてオーダーシステム、予約システム、ホームページなどを専門の外部業者が所有するレンタルサーバーにて、また、売上管理、原材料の受発注、電子帳票類の保管などを、自社内のサーバーにて運用しております。データのバックアップや予備機の設置、定期的なウイルスチェックなどの対策を講じておりますが、災害や機械の故障、回線業者側の不具合など、不測の事態によってシステム障害が発生した場合には、店舗の運営に支障をきたし、コンヴァノの業績に影響を及ぼす可能性があります。・店舗オペレーションシステムやデータ分析システムの老朽化コンヴァノのネイル事業において、重要となるネイルサロンにおける業務システムは10年以上前に導入されたシステムが中心であり、十分な改修や見直しの投資がされてこなかったことから老朽化が進んでおります。また、顧客管理・販売管理・シフト管理・予約管理等の店舗業務を一気通貫で管理できる機能が実装されておらず、店舗運営の非効率さへと繋がっております。また、多店舗管理で重要となるKPI管理や業績管理のためのBIシステムが古く、管理業務の非効率化や、分析業務の不足による判断の遅れに繋がっております。そのため、コンヴァノとしては、店舗オペレーションに組み込む基幹システム・データインフラ・BIシステム等の構築を実施していく予定です。 (7)金利変動についてコンヴァノは、事業に必要な資金を金融機関からの借入により調達しており、借入金利が上昇した場合には、コンヴァノの業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、第13期連結会計年度末における総資産に対する借入金の割合は3.1%となっております。 (8)減損損失について旧㈱コンヴァノ等の買収により発生したのれん及び無形資産の商標権は、当連結会計年度の末日現在それぞれ650,260千円、488,000千円であり、合わせてコンヴァノグループの総資産の6.0%を占めています。IFRSのもとでは、のれん及び無形資産の商標権は償却の対象とはならず、毎年及び減損の兆候があると認められた場合にはその都度、減損テストが実施されます。また、コンヴァノの有形固定資産も、帳簿価額を回収することができない可能性を示す事象や状況変化があった場合には減損テストが実施されます。外部環境の著しい変化などによりコンヴァノの店舗収益が悪化し、事業計画において計画したものと業績が大きく乖離した場合、有形固定資産、のれん及び無形資産の商標権について減損損失を計上することとなり、コンヴァノの財政状態及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (9)天候不順や自然災害についてコンヴァノは北海道、関東、関西、東海、中国、九州地区に店舗を展開しております。これらの地区において天候不順や異常気象が発生した場合には、客数が減少し、コンヴァノの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、地震や台風などの天変地異により、特定の店舗に留まらず、ある程度のエリアの店舗に跨ってお客様の来店や従業員の出勤が困難になった場合、若しくは店舗の破損・停電・道路の寸断などによって営業が困難になった場合には、店舗の売上が大幅に減少することが考えられます。さらに被害の程度によっては、修繕費などの多額の費用が発生する可能性があり、コンヴァノの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 感染症の影響について日本国民の多くがその免疫をもっていない新型コロナウイルス等の感染症が国内で拡大した場合、お客様や従業員が感染リスクに晒され、店舗の営業や本社の業務遂行に支障をきたすほか、感染拡大防止のための外出自粛要請等による消費マインドの低下、臨時休業等により営業自粛等の対応を行わざるを得なくなった場合、コンヴァノグループの事業及び業績に重大な影響を与える可能性があります。また、従業員への感染による、店舗の休業や本社の業務の一時的な閉鎖、物流の遅延による店舗の営業への支障、風評被害によるブランドイメージの低下など、コンヴァノグループの事業及び業績に重大な影響を与える可能性があります。 (11)インターネットなどによる風評被害についてコンヴァノの展開する「ファストネイル」は、来店前の予約手段や広告宣伝の多くをインターネットに依存しております。そのため、商標などの不正使用や、ソーシャルメディアの急激な普及に伴うインターネット上の書き込み、悪意のあるクチコミ投稿などによる風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、コンヴァノの事業、業績、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。また、コンヴァノの競合他社に対する風評被害であっても、ネイル産業全体の社会的評価や評判が下落することにより、コンヴァノの事業、業績、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。 (12)業歴が浅いことによるリスクについてコンヴァノは設立が2013年であり、未だ成長途上にあるため、さらなる事業拡大に対応する上での必要な経験等が十分に蓄積されていないと考えております。よって、今後の事業及び経営成績を予測する上で見込みと異なる推移となった場合は、コンヴァノの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (13)内部管理体制についてコンヴァノは、今後の事業展開や成長を支えるためにも内部管理体制のより一層の充実を図っていく方針でありますが、事業の拡大及び人員の増加に適時適切に組織的な対応ができなかった場合、コンヴァノの業績に影響を及ぼす可能性があります。・本社の専門人材の不足、デジタル化の遅れコンヴァノの本社従業員は、これまで内部での異動が中心であったため、マーケティングや情報システム、ファイナンス、経営企画機能等の各種専門性の高い人材が不足しております。また、ITインフラの整備やDX化が遅れており、紙面による業務が中心であり、業務システムについても価格の低さを優先して導入してきた結果、システムを活用した効率的で最適な業務フローが構築運用されておらず、人の手作業による生産性や品質が低い構造となっております。そのため、コンヴァノとしては、筋肉質な経営管理体制の構築に向けた人材の最適配置及び中途採用も含めた必要人材の補強、DXの推進に関する必要な投資について実施していく予定です。 (14)店舗における顧客からのクレームや事故についてコンヴァノの事業は、その性質上、顧客からの仕上がり品質やサービスに対するご指摘、ご不満などのクレームを受ける可能性があります。また、お客様に店舗に直接ご来店いただくことから、店舗において何らかの重大な事故などが発生した場合、コンヴァノの事業、業績、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。・店舗老朽化やCS体制の不足による顧客満足度の低下コンヴァノのネイル事業において、2026年3月現在、店舗数は73店舗(うち直営店68店舗)にまで拡大しておりますが、主要エリアの店舗以外では出店後の経年劣化に応じた店舗内装等の補修が十分に行われてきておりませんでした。そのため、開店から10年近い店舗が半数以上を占める中で、店舗の老朽化が進み、お客様に気持ちよくサービスを受けて頂けない店舗環境の改善が課題となっておりました。また、カスタマーサポートの体制が不十分で、お客様からの問合せ窓口が不明瞭であり、かつ迅速な問合せ対応を行えなかったことから、インターネット上の悪評価の口コミへと繋がっており、お客様の離反へと繋がっております。このような環境は、お客様のみでなく、働くネイリストにおいてもモチベーション低下や退職の要因に繋がっており、コンヴァノの人材不足解消のためにも重要な課題として認識しております。そのため、コンヴァノとしては、これまでの徹底したコストコントロールによる方針を転換し、顧客満足度を高めるために店舗設備やカスタマーサポート体制へ必要な投資について実施していく予定です。 (15)財務基盤及び資金調達に関するリスクコンヴァノグループは、当連結会計年度において、新株予約権の行使による資金調達(10,429,041千円)及び社債の発行(7,000,000千円・うち5,500,000千円を期中償還)等を実施し、2026年3月末現在、有利子負債は借入金592,960千円、社債1,500,000千円、リース負債611,371千円となっております。対して、同日現在の現金及び現金同等物は4,252,237千円であります。今後、暗号資産価格の変動、投資先・連結子会社の業績変動、M&Aの実行等により資金需要・財務状況が変動した場合、追加の資金調達の必要が生じる可能性があり、調達環境によってはコンヴァノグループの財政状態及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。コンヴァノグループは、金融機関との良好な関係の維持、資金繰り計画の継続的なモニタリング及び資本政策の機動的な実行により、財務基盤の安定化を図ってまいります。 (16)医療支援・ヘルスケア事業に関するリスクコンヴァノグループは、医療法人向けに採用支援、広報業務、システム導入支援などの業務支援サービスを提供するとともに、医療消耗品等の提供を行っております。これらの事業は、取引先である医療法人の経営方針や法令遵守体制、ならびに医療政策の変更など外部環境の影響を大きく受ける可能性があります。また、当該事業は主に業務委託契約に基づくサービス提供であることから、契約条件の見直しや契約終了がなされた場合には、コンヴァノグループの収益に影響を及ぼす可能性がございます。さらに、医療分野に関わる事業であることから、薬機法をはじめとした関連法令に抵触しない業務運営が求められており、コンヴァノグループでは、法務専門家の助言を得たうえで適切な業務設計・実行に努めておりますが、外部監査機関等による指摘や調査により想定外の問題が判明した場合、契約の継続可否や収益性に悪影響を及ぼす可能性があります。 (17)投資・M&A事業に関するリスクコンヴァノグループは、虎ノ門キャピタル株式会社を通じて、中小企業を対象としたM&Aおよび投資事業を展開しておりますが、当該事業は市場環境の変動、投資先企業の業績悪化、または投資回収見込みの乖離といった事象により、経済的損失を被るリスクを内包しております。また、投資スキームの設計やファイナンスに関わる契約内容によっては、資金繰りの柔軟性や信用リスクの観点からも、コンヴァノグループの財務状況に影響を及ぼす可能性があります。さらに、コンヴァノの中長期経営戦略においては、暗号資産等の新たな資産クラスを活用した投資方針の検討も行っており、高ボラティリティ資産の評価損が一時的に業績に与える影響が懸念されます。こうしたリスクに対しては、投資審査体制の強化や、外部専門家との連携による判断精度の向上を図るなど、戦略的かつ慎重な対応を継続してまいります。 (18)特定の取引先への依存について当連結会計年度において、コンヴァノグループは、一般社団法人メディカルアライアンス(以下「同法人」といいます。)に対する取引により、9,567,274千円の売上収益を計上しており、総販売実績に占める割合は61.7%となっております。当該売上収益のうち、コンサルティング事業、ヘルスケア事業による継続的取引は8,288,087千円(総販売実績の約53.4%)であり、株式会社TKBCの株式譲渡に伴う利得(子会社の支配喪失益)1,279,187千円は、投資事業における投資回収による一過性の収益であります。同法人は、コンヴァノグループが把握する限り、コンヴァノグループ及びコンヴァノの関連当事者との間に資本関係、人的関係その他の特別な利害関係を有しておらず、コンヴァノグループの関連当事者には該当しないものと判断しております。 当連結会計年度における同法人との取引の商流及び契約構造に関しては、以下の状況となっております。・役務(8,288,087千円):コンサルティング事業(株式会社Convano consulting及び株式会社DataStrategy)における経営戦略・方針の策定、導入・運用支援、AIを活用したマーケティング支援及びデータ分析等の役務、並びにヘルスケア事業(株式会社シンクスヘルスケア)における診療材料・医療資材等の調達・販売及び院内業務の効率化支援を提供しております。・株式譲渡(譲渡益1,279,187千円):コンヴァノグループの連結子会社である日本美容・ヘルスケア成長投資1号組合が保有していた株式会社TKBCの全株式を同法人に譲渡したものであり、受取対価は現金及び未収譲渡代金で構成されております。コンヴァノグループは、同法人に対し、役務・物品の取引から生じる売上債権のほか、株式会社TKBCの株式譲渡に係る未収譲渡代金(当連結会計年度末残高541,701千円。うち1年内回収予定397,095千円、1年を超えて回収予定144,607千円)を有しております。コンヴァノグループにとって、同法人との継続的取引(8,288,087千円・総販売実績の約53.4%)は、専門的役務に対する継続的需要に基づく重要かつ安定的な収益基盤であります。一方で、特定の取引先への一定の集中はリスク要因であると認識しており、コンヴァノグループは、(a)同法人との連携深化による継続的取引関係の維持・拡大、(b)コンサルティング事業及びヘルスケア事業における新規顧客の開拓、(c)AI・データ分析等を活用した高付加価値サービスの拡充による収益源の多様化を推進しております。これらの施策を通じて、収益基盤の一層の強化を図るとともに、特定の取引先への依存度は中長期的に低減していくものと見込んでおります。もっとも、同法人の事業方針又は委託方針の変更その他の要因により取引規模が大幅に縮小した場合には、コンヴァノグループの経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。(19)暗号資産の保有に係るリスク コンヴァノグループは、当連結会計年度末現在、暗号資産(主としてビットコイン)8,766,742千円(総資産の46.4%)を保有しております。暗号資産の価格は、需給、規制動向、マクロ経済環境、技術的要因等により短期間に大きく変動する可能性があり、当連結会計年度においては期末時点の市場価格の下落により暗号資産評価損4,846,532千円を計上し、親会社の所有者に帰属する当期損失の主因となりました。 コンヴァノグループは、連結財務諸表上、暗号資産を耐用年数を確定できない無形資産として原価モデルにより測定しております。市場価格の下落等により回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には減損損失(暗号資産評価損)を計上し、その後、回収可能価額が回復した場合には、減損損失を認識しなかったとした場合の帳簿価額(取得原価)を上限として、過年度に計上した減損損失を戻し入れ、戻入益を計上いたします。一方、原価モデルを採用しているため、取得原価を超える市場価格の上昇分について評価益は計上されません。このため、取得原価を超える価格上昇局面においては、当該上昇分が損益に反映されないという非対称性が残ります。仮に当連結会計年度末の市場価格が10%下落した場合、追加の暗号資産評価損約877百万円が生じる計算となります。 また、暗号資産の保管・管理(秘密鍵の管理を含む)は外部の暗号資産交換業者等を通じて行っておりますが、サイバー攻撃、暗号資産交換業者等の破綻、システム障害等により資産の全部又は一部を喪失するリスク、並びに暗号資産に関する法規制・税制・会計基準の変更により保有方針の変更や追加コストが生じるリスクがあります。 コンヴァノは、2025年11月21日付「事業戦略及び投資戦略の一部変更に関するお知らせ」において、暗号資産の保有規模拡大を成長の中心に据える方針から実業重視への方針転換を表明しており、保有する暗号資産については段階的整理及び戦略的運用を進める方針でありますが、売却の時期・価格によっては想定した資金回収ができない可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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